JPH07112427A - 粘性材料の液状化現象を利用した超音波加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】乾燥、焼成前の陶磁器の素地のように微粒子の
粉末に水などの液体を加えて練りあわせた粘土状の素地
に超音波振動する棒状工具を差込み、工具の周辺を局部
的に液状化させる、液状化した生地材料を吸引排除する
ようにした超音波粘性材料加工装置。 【構成】超音波発振器５で電気的なエネルギー発生し、
超音波振動子１に供給して機械的な振動に変換する振動
はホーン２で振幅を拡大され工具３に伝達される。工
具は管壁に液状化した材料を吸引通過させるための穴を
開けた中空形状、または複数の丸棒を中央部が中空にな
り、かつ隣接する棒との間に液状化した材料が通過する
に必要な隙間があくように配列した構造になっていてさ
らにこの中空部が吸引ポンプ４に接続される。超音波振
動している工具が粘土状の素地に触れると振動が伝わり
やすい工具にごく近い場所にある素地は液状化する、液
状化して流れやすくなった素地は、吸引ポンプで吸引さ
れ、工具の穴やすきまから中空部を通って外部に除去さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】乾燥、焼成前の陶磁器の素地のよ
うに微粒子の粉末に水などの液体を加えて練りあわせた
粘土状の材料の切断やくりぬき加工に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】製品が柔らかいうちにナイフやヘラ状の
工具を用いて繰り抜き作業などをするがこのさいに摩擦
抵抗が大きく製品が変形することがある、また、粘性が
あるためバリが出るので乾燥後に紙やすりなどによる仕
上作業が必要である。

【０００３】

【解決しようとする問題点】

（イ） 切断、繰り抜き加工の加工抵抗を小さくして製
品の変形を避ける。 （ロ） バリを出さない。

【０００４】

【解決の為の手段】乾燥、焼成前の陶磁器の素地のよう
に微粒子の粉末に水などの液体を加えて練りあわせた粘
土状の素地に、超音波振動している工具を差込むと工具
周辺の素地が液状化現象を起こす、液状化した素地を逐
次除去すれば変形やバリをださない加工方法が実現でき
る。

【０００５】

【作用】図３、超音波発振器で発生させた電気的超音
波信号を超音波振動子に供給して機械的な振動に変換
する、振動はホーンで振幅を拡大され工具に伝達さ
れる。 工具は図１のように管壁に液状化した材料を
吸引通過させるための穴を開けた中空形状、または図２
のように複数の丸棒を中央部が中空になり、かつ、隣接
する棒との間に液状化した材料が通過できるように隙間
をあけて配列固定した構造になっている。そして、これ
ら工具の中空部には吸引ポンプを接続しておき液状化
した素地を吸引排除する。上記装置において、超音波振
動している工具が粘土状の素地に触れると工具にごく近
い場所にある素地は振動が伝わりやすいので液状化す
る、液状化して流れやすくなった素地は、吸引ポンプで
吸引され、工具の穴やすきまから中空部を通って外部に
除去される。このようにして工具と素地の間にはすきま
が生じるので、工具または素地を切断またはくりぬきた
い形状に沿って移動すれば素地に変形やバリを出すこと
なく加工できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】中空工具の形状例である。

【図２】複数棒を組合わせて構成した中空工具の形状例
である。

【図３】本発明装置の原理的構成図である。

【符号の説明】 超音波振動子 吸引ポンプ 超音波振幅拡大ホーン 超音波発振器 中空工具 吸引ポンプ接続用
チューブ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乾燥、焼成前の陶磁器の素地のように
   微粒子の粉末に水などの液体を加えて練りあわせた粘土
   状の素地に、超音波振動する棒状工具を差込み、工具の
   周辺のみを局部的に液状化させて、液状化した素地材料
   を吸引排除するようにした超音波粘性材料加工装置
2. 【請求項２】 図１のように、管壁に液状化した材料
   を吸引通過させるための穴を開けた中空形状の超音波工
   具。
3. 【請求項３】 図２のように、複数の丸棒を中央部が
   中空になり、かつ、隣接する棒との間に液状化した材料
   が通過するに必要な隙間が出来るように配列固定した超
   音波工具。