JPH07112370A - 超砥粒メタルボンドホイールの製造方法 - Google Patents
超砥粒メタルボンドホイールの製造方法Info
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- JPH07112370A JPH07112370A JP26246593A JP26246593A JPH07112370A JP H07112370 A JPH07112370 A JP H07112370A JP 26246593 A JP26246593 A JP 26246593A JP 26246593 A JP26246593 A JP 26246593A JP H07112370 A JPH07112370 A JP H07112370A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複雑なプロセスを経ることなく、かつ材料の
分離を効果的に防止可能な手段を見出す。 【構成】 超砥粒表面に比重調整用の金属被覆層を形成
して複合砥粒を得、この複合砥粒と前記比重調整用の金
属粉よりも見掛け比重の低い金属粉からなる造粒ボンド
粒とを混合攪拌し、これを成形の後焼成する。
分離を効果的に防止可能な手段を見出す。 【構成】 超砥粒表面に比重調整用の金属被覆層を形成
して複合砥粒を得、この複合砥粒と前記比重調整用の金
属粉よりも見掛け比重の低い金属粉からなる造粒ボンド
粒とを混合攪拌し、これを成形の後焼成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超砥粒メタルボンドホ
イールの製造方法、より詳しくは、砥粒層中における超
砥粒の均一な分散が可能なメタルボンド超砥粒ホイール
の製造方法に関する。
イールの製造方法、より詳しくは、砥粒層中における超
砥粒の均一な分散が可能なメタルボンド超砥粒ホイール
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来メタルボンドホイールは、ダイヤモ
ンドやcBN等の超砥粒と、ボンド粉末(金属粉末)と
を攪拌混合し、これを型内に充填成形し、さらにこれを
加圧、焼成することによって製造されている。
ンドやcBN等の超砥粒と、ボンド粉末(金属粉末)と
を攪拌混合し、これを型内に充填成形し、さらにこれを
加圧、焼成することによって製造されている。
【0003】とろこがこのような製造方法における攪拌
・混合には以下の問題があり、砥粒の均一な分散が充分
に達成されているとは言いがたい。
・混合には以下の問題があり、砥粒の均一な分散が充分
に達成されているとは言いがたい。
【0004】すなわち、使用されているメタルボンド成
分の真比重は、銅8.94,錫7.29,鉄7.87,
コバルト8.9であり、一方超砥粒は、ダイヤモンド
3.52,cBN3.48とボンド粒の1/2以下に過
ぎない。このため、振動、ボールミル、擂潰式等の各種
攪拌方式にて混合攪拌した場合にも、比重の違いにより
攪拌中にボンド粉と砥粒との分離が起こり均一な攪拌が
困難である。
分の真比重は、銅8.94,錫7.29,鉄7.87,
コバルト8.9であり、一方超砥粒は、ダイヤモンド
3.52,cBN3.48とボンド粒の1/2以下に過
ぎない。このため、振動、ボールミル、擂潰式等の各種
攪拌方式にて混合攪拌した場合にも、比重の違いにより
攪拌中にボンド粉と砥粒との分離が起こり均一な攪拌が
困難である。
【0005】また、メタルボンド粉としては主として電
解粉(電気分解法により作成され、粉体形状は一般的に
樹枝状)、搗砕粉(搗砕棒によるスタンピングにより作
成され、粉体形状は一般的に偏平状)、アトマイズ粉
(溶融金属を噴射冷却することにより製作され、条件に
より各種形状となる)、還元粉(金属塩を還元すること
により製作され、粉体形状は一般的にスポンジ状)など
種々のものが組み合わされて使用されており、超砥粒に
対し、形状、粒度が大きく異なったメタルボンド粉を使
用した場合特に均一な分散は困難である。
解粉(電気分解法により作成され、粉体形状は一般的に
樹枝状)、搗砕粉(搗砕棒によるスタンピングにより作
成され、粉体形状は一般的に偏平状)、アトマイズ粉
(溶融金属を噴射冷却することにより製作され、条件に
より各種形状となる)、還元粉(金属塩を還元すること
により製作され、粉体形状は一般的にスポンジ状)など
種々のものが組み合わされて使用されており、超砥粒に
対し、形状、粒度が大きく異なったメタルボンド粉を使
用した場合特に均一な分散は困難である。
【0006】このような砥粒とボンド粉との分離を防止
するために、従来、攪拌時に湿潤剤を添加する方法も試
みられているが、材料そのものの比重差は解消されず、
充分な効果を発揮しているとは言えない。また、攪拌が
充分に行われたとしても、混合粉を型内に充填,ならし
作業をする際に、比重差に起因する分離が発生し、均一
な分散を妨げることとなる。
するために、従来、攪拌時に湿潤剤を添加する方法も試
みられているが、材料そのものの比重差は解消されず、
充分な効果を発揮しているとは言えない。また、攪拌が
充分に行われたとしても、混合粉を型内に充填,ならし
作業をする際に、比重差に起因する分離が発生し、均一
な分散を妨げることとなる。
【0007】一方、ダイヤモンドホイールの研削性能を
改善する目的で、ボンド中に種々の添加物が投入される
が、これらのものの中には、メタルボンドに比べ比重が
大きく異なるものがある。例えば、固体潤滑剤として切
れ味の改善に用いられる黒鉛は2.4であり、この場合
も比重差に起因する分離が発生しやすい。
改善する目的で、ボンド中に種々の添加物が投入される
が、これらのものの中には、メタルボンドに比べ比重が
大きく異なるものがある。例えば、固体潤滑剤として切
れ味の改善に用いられる黒鉛は2.4であり、この場合
も比重差に起因する分離が発生しやすい。
【0008】この対策として、例えば、特公平4−20
745号公報、特開平4−354801号公報には、砥
粒の外周にボンドとなる金属被覆を多層状に施し、この
金属被覆を施した砥粒のみを成形することにより、均一
な分散を図る手法が述べられている。
745号公報、特開平4−354801号公報には、砥
粒の外周にボンドとなる金属被覆を多層状に施し、この
金属被覆を施した砥粒のみを成形することにより、均一
な分散を図る手法が述べられている。
【0009】しかしながら、金属被覆の多層化は、製作
過程において非常な手間と高度の技術を必要とし効率的
な製造が困難である。特に、低集中度の場合被覆金属量
が増大し、更に工数がかかる。更には集中度が異なるホ
イールを製作する場合、被覆量を一つ一つ変更する必要
があり実務的には問題がある。
過程において非常な手間と高度の技術を必要とし効率的
な製造が困難である。特に、低集中度の場合被覆金属量
が増大し、更に工数がかかる。更には集中度が異なるホ
イールを製作する場合、被覆量を一つ一つ変更する必要
があり実務的には問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明におい
て解決すべき課題は、上記公報に開示されたような複雑
なプロセスを経ることなく、かつ材料の分離を効果的に
防止可能な手段を見出すことにある。
て解決すべき課題は、上記公報に開示されたような複雑
なプロセスを経ることなく、かつ材料の分離を効果的に
防止可能な手段を見出すことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる材料
の分離を比較的簡単にかつ効果的に防止できる方法につ
いて種々の研究を行った結果、ボンド材用の金属粉末に
おいて、見掛密度の異なる金属粉末を使い分け、超砥粒
に被覆した複合砥粒と金属粉末を造粒したボンド粒の比
重を同等にすることにより、上記公報に開示されたよう
な複雑なプロセスを経ることなく、材料の分離が防止で
きることを知見し、本発明を完成したものである。
の分離を比較的簡単にかつ効果的に防止できる方法につ
いて種々の研究を行った結果、ボンド材用の金属粉末に
おいて、見掛密度の異なる金属粉末を使い分け、超砥粒
に被覆した複合砥粒と金属粉末を造粒したボンド粒の比
重を同等にすることにより、上記公報に開示されたよう
な複雑なプロセスを経ることなく、材料の分離が防止で
きることを知見し、本発明を完成したものである。
【0012】すなわち本発明は、超砥粒表面に比重調整
用の金属被覆層を形成して複合砥粒を得、この複合砥粒
と、金属被覆層用の金属粉よりも見掛密度が低い造粒ボ
ンド粒とを混合攪拌し、これを成形の後焼成することに
よって上記課題を解決したものである。
用の金属被覆層を形成して複合砥粒を得、この複合砥粒
と、金属被覆層用の金属粉よりも見掛密度が低い造粒ボ
ンド粒とを混合攪拌し、これを成形の後焼成することに
よって上記課題を解決したものである。
【0013】ここで、材料の分離を効果的に防止するた
めには、表面に比重調整用の金属被覆層を形成した超砥
粒の比重が、造粒ボンド粒の比重の70〜130%の範
囲であることが望ましい。この範囲であれば、実用上材
料が分離することなく、略均一に分散させることができ
る。
めには、表面に比重調整用の金属被覆層を形成した超砥
粒の比重が、造粒ボンド粒の比重の70〜130%の範
囲であることが望ましい。この範囲であれば、実用上材
料が分離することなく、略均一に分散させることができ
る。
【0014】また、金属被覆層の被覆量が超砥粒の50
〜300重量%であることが望ましい。ここで、金属被
覆量が50重量%未満であると、複合砥粒の比重が小さ
く充分な均一攪拌が難しく、また金属被覆量が300重
量%を越えると被覆工程に長時間が必要となり、コスト
アップの原因となる。
〜300重量%であることが望ましい。ここで、金属被
覆量が50重量%未満であると、複合砥粒の比重が小さ
く充分な均一攪拌が難しく、また金属被覆量が300重
量%を越えると被覆工程に長時間が必要となり、コスト
アップの原因となる。
【0015】金属粉末は、その製法により、種々の形状
のものが市販されており、これらは形状、粒度分布によ
り見掛密度が異なる。一般的には電解法、還元法による
樹枝状、スポンジ状のものは見掛密度が小さく、アトマ
イズ法等により得られる球状のものは見掛密度が大きく
なる。
のものが市販されており、これらは形状、粒度分布によ
り見掛密度が異なる。一般的には電解法、還元法による
樹枝状、スポンジ状のものは見掛密度が小さく、アトマ
イズ法等により得られる球状のものは見掛密度が大きく
なる。
【0016】したがって、金属被覆層用としてアトマイ
ズ法等により得られる球状のものを使用し、一方ボンド
粒としては、電解法、還元法による見掛密度の小さい金
属粉末を使用することによって、比重の小さい造粒ボン
ド粒を製作することができ、複合砥粒と同等の比重を持
つ造粒ボンド粒とすることができる。
ズ法等により得られる球状のものを使用し、一方ボンド
粒としては、電解法、還元法による見掛密度の小さい金
属粉末を使用することによって、比重の小さい造粒ボン
ド粒を製作することができ、複合砥粒と同等の比重を持
つ造粒ボンド粒とすることができる。
【0017】例えば粒径♯140(平均粒径約148μ
m)のダイヤモンド砥粒(比重3.52)に球状アトマ
イズ銅粉(見掛密度2.8〜3.8)と球状アトマイズ
錫粉(見掛密度3.0〜4.0)を約36μm被覆し、
一方ボンド粒として電解銅粉(見掛密度1.4〜1.
7)と搗砕錫粉(見掛密度0.8〜1.2)を使用する
ことにより、実質的に複合砥粒とボンド粒とは比重差が
無しのものとなる。
m)のダイヤモンド砥粒(比重3.52)に球状アトマ
イズ銅粉(見掛密度2.8〜3.8)と球状アトマイズ
錫粉(見掛密度3.0〜4.0)を約36μm被覆し、
一方ボンド粒として電解銅粉(見掛密度1.4〜1.
7)と搗砕錫粉(見掛密度0.8〜1.2)を使用する
ことにより、実質的に複合砥粒とボンド粒とは比重差が
無しのものとなる。
【0018】造粒ボンド粒の粒径は、特に限定されるも
のではないが、複合砥粒径に対し極端に小さいものは、
混合攪拌時及び型への充填、ならし作業時に分離を起こ
しやすい、また造粒ボンド粒径が複合砥粒に比べ大きす
ぎるものは、造粒ボンド粒の回りに複合砥粒が多数配列
される場合も考えられ、局所的に不均一となる可能性が
生じ、このため、造粒ボンド粒の大きさは10〜200
%が好ましい。
のではないが、複合砥粒径に対し極端に小さいものは、
混合攪拌時及び型への充填、ならし作業時に分離を起こ
しやすい、また造粒ボンド粒径が複合砥粒に比べ大きす
ぎるものは、造粒ボンド粒の回りに複合砥粒が多数配列
される場合も考えられ、局所的に不均一となる可能性が
生じ、このため、造粒ボンド粒の大きさは10〜200
%が好ましい。
【0019】また、メタルボンドホイールを製造するに
当たり、固体潤滑剤として使用される黒鉛等の添加剤に
も、同様に金属被覆層を形成することによって、材料の
比重差を無くし、均一な分散が可能となる。
当たり、固体潤滑剤として使用される黒鉛等の添加剤に
も、同様に金属被覆層を形成することによって、材料の
比重差を無くし、均一な分散が可能となる。
【0020】
【作用】本来比重が金属粉末の約1/2程度の砥粒に、
見掛密度の高い金属粉を用い比重調整用の金属被覆層を
形成することにより、得られた複合砥粒の比重を造粒ボ
ンド粒と実質的に同等のものとすることができ、これに
よって、複合砥粒と造粒ボンド粒とを混合攪拌する際
の、比重差に起因する材料の分離がなくなる。また、金
属被覆層はボンド材組成と一致するよう複数の金属成分
粉末を使用することも可能であるため、複合単一層の形
成のみで目的を達成できる。
見掛密度の高い金属粉を用い比重調整用の金属被覆層を
形成することにより、得られた複合砥粒の比重を造粒ボ
ンド粒と実質的に同等のものとすることができ、これに
よって、複合砥粒と造粒ボンド粒とを混合攪拌する際
の、比重差に起因する材料の分離がなくなる。また、金
属被覆層はボンド材組成と一致するよう複数の金属成分
粉末を使用することも可能であるため、複合単一層の形
成のみで目的を達成できる。
【0021】
【実施例】♯140のダイヤモンド砥粒を核とし、造粒
法により200重量%の銅,錫金属粉末(アトマイズ銅
粉:見掛密度2.8〜3.8g/cc、粒度−♯35
0,アトマイズ錫粉:見掛密度3.0〜4.0g/c
c、粒度−♯350,銅:錫=80:20重量比)を被
覆した。
法により200重量%の銅,錫金属粉末(アトマイズ銅
粉:見掛密度2.8〜3.8g/cc、粒度−♯35
0,アトマイズ錫粉:見掛密度3.0〜4.0g/c
c、粒度−♯350,銅:錫=80:20重量比)を被
覆した。
【0022】金属被覆は、いわゆる流動型を用い、ダイ
ヤモンド砥粒を噴霧空気流中に浮遊させ、銅,錫粉をバ
インダー溶液と共に砥粒外周面に吹き付け、複合砥粒径
を約220μmとした。図1は金属被覆された複合砥粒
を示し、ダイヤモンド砥粒1が核となり、銅、錫粉末が
バインダーにより外周層に固着され、金属被覆層2を形
成している。本実施例では、複合砥粒の比重は4.6と
なり、金属粉末真比重の53%となった。
ヤモンド砥粒を噴霧空気流中に浮遊させ、銅,錫粉をバ
インダー溶液と共に砥粒外周面に吹き付け、複合砥粒径
を約220μmとした。図1は金属被覆された複合砥粒
を示し、ダイヤモンド砥粒1が核となり、銅、錫粉末が
バインダーにより外周層に固着され、金属被覆層2を形
成している。本実施例では、複合砥粒の比重は4.6と
なり、金属粉末真比重の53%となった。
【0023】次いで複合砥粒に被覆した銅,錫金属粉に
比べ、見掛密度の小さい銅、錫粉(電解銅粉:見掛密度
1.4〜1.7g/cc、粒度−♯350、搗砕錫粉:
見掛密度1.6〜2.5g/cc、銅:錫=80:20
重量比)のボンド材を砥粒径約100μmに造粒した。
ここで使用した造粒法も流動型による手法をとった。こ
の場合造粒ボンド粒の比重は4.8となり、複合砥粒と
ほぼ同等の比重であった。
比べ、見掛密度の小さい銅、錫粉(電解銅粉:見掛密度
1.4〜1.7g/cc、粒度−♯350、搗砕錫粉:
見掛密度1.6〜2.5g/cc、銅:錫=80:20
重量比)のボンド材を砥粒径約100μmに造粒した。
ここで使用した造粒法も流動型による手法をとった。こ
の場合造粒ボンド粒の比重は4.8となり、複合砥粒と
ほぼ同等の比重であった。
【0024】上記にて製作した複合砥粒と、造粒ボンド
粒をロッキングミキサ内に投入し、混合攪拌した。ここ
で、複合砥粒と造粒ボンド粒の重量比は2.5:7.5
とし、焼成後のダイヤモンドホイールの集中度が75と
なるように調整した。
粒をロッキングミキサ内に投入し、混合攪拌した。ここ
で、複合砥粒と造粒ボンド粒の重量比は2.5:7.5
とし、焼成後のダイヤモンドホイールの集中度が75と
なるように調整した。
【0025】図2は混合攪拌された状態を示す模式図
で、5は図1に示す複合砥粒、6は造粒ボンド粒を示
し、複合砥粒が偏ることなく全体に均一に分散された。
で、5は図1に示す複合砥粒、6は造粒ボンド粒を示
し、複合砥粒が偏ることなく全体に均一に分散された。
【0026】混合攪拌した混合粒を金型に充填し、冷間
で500kgf/cm2 で加圧後、電気炉内に投入、7
50℃まで昇温、加圧し焼成を行った。炉内で加圧、焼
成することにより複合砥粒、造粒ボンド粒内に残存して
いたバインダ成分は気化され外へ排出され金属粉は互い
に合金化され、ダイヤモンド砥粒はメタル成分により強
固に保持された。
で500kgf/cm2 で加圧後、電気炉内に投入、7
50℃まで昇温、加圧し焼成を行った。炉内で加圧、焼
成することにより複合砥粒、造粒ボンド粒内に残存して
いたバインダ成分は気化され外へ排出され金属粉は互い
に合金化され、ダイヤモンド砥粒はメタル成分により強
固に保持された。
【0027】このような手法によって、図3に示すよう
に台金7の外周に砥粒層8が固着された外径200mm
×厚み6mmのストレート型のダイヤモンドホイール1
0を得た。
に台金7の外周に砥粒層8が固着された外径200mm
×厚み6mmのストレート型のダイヤモンドホイール1
0を得た。
【0028】図4は図3に示すダイヤモンドホイール1
0の表面状態を示す拡大図で、図1に示す超砥粒1が全
体に均一に分散しているのが判る。これに対し、金属被
覆層を形成しない従来手法により製作したものは、図5
に示すように、超砥粒1に偏りが観られた。
0の表面状態を示す拡大図で、図1に示す超砥粒1が全
体に均一に分散しているのが判る。これに対し、金属被
覆層を形成しない従来手法により製作したものは、図5
に示すように、超砥粒1に偏りが観られた。
【0029】研削性能を確認するために、上記したダイ
ヤモンドホイール10と、金属被覆層を形成しない従来
手法により製作した同じ条件のダイヤモンドホイールを
用い、フロートガラスを用いて試験を行った。表1は研
削条件を、また表2は試験結果をそれぞれ示す。また図
6は研削時の消費電力の推移を示すグラフである。
ヤモンドホイール10と、金属被覆層を形成しない従来
手法により製作した同じ条件のダイヤモンドホイールを
用い、フロートガラスを用いて試験を行った。表1は研
削条件を、また表2は試験結果をそれぞれ示す。また図
6は研削時の消費電力の推移を示すグラフである。
【0030】
【表1】
【表2】 表2及び図6で明らかな通り、本発明による均一分散を
図ったダイヤモンドホイールは、従来手法のものに比
べ、研削抵抗の変化が少なく安定していることが判る。
また表2より研削材仕上面粗さは、本発明のものの方が
小さな値となり、良好であった。以上より、超砥粒の分
散を均一化させることにより、安定した切れ味と良好な
仕上精度を達成できることが判る。
図ったダイヤモンドホイールは、従来手法のものに比
べ、研削抵抗の変化が少なく安定していることが判る。
また表2より研削材仕上面粗さは、本発明のものの方が
小さな値となり、良好であった。以上より、超砥粒の分
散を均一化させることにより、安定した切れ味と良好な
仕上精度を達成できることが判る。
【0031】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
ができる。
【0032】 見掛密度の異なる金属粉末を使い分
け、超砥粒に比重調整用の金属被覆を形成し、また見掛
密度の小さい金属粉末により造粒されたボンド粒の比重
を同等にすることにより、比重差に起因する混合攪拌及
び金型への充填、ならし作業時に発生する分離を少なく
し、均一に分散した超砥粒ホイールが簡便に製作でき
る。また複合砥粒、造粒ボンド粒を使用することによ
り、従来の超砥粒ボンド粉末の混同攪拌等の製造工程に
於いても、取り扱いが容易となり、作業の迅速化が図
れ、かつ均質なものが製作できる。
け、超砥粒に比重調整用の金属被覆を形成し、また見掛
密度の小さい金属粉末により造粒されたボンド粒の比重
を同等にすることにより、比重差に起因する混合攪拌及
び金型への充填、ならし作業時に発生する分離を少なく
し、均一に分散した超砥粒ホイールが簡便に製作でき
る。また複合砥粒、造粒ボンド粒を使用することによ
り、従来の超砥粒ボンド粉末の混同攪拌等の製造工程に
於いても、取り扱いが容易となり、作業の迅速化が図
れ、かつ均質なものが製作できる。
【0033】 複合砥粒と造粒ボンド粒との重量比の
調整により、超砥粒ホイールの集中度が任意に設定で
き、低集中度から高集中度まで同様の効果を発揮でき
る。特に、少量多品種である超砥粒ホイールの製作にあ
たっては、個々の研削作業に対応する適正な集中度が容
易に設定できる。
調整により、超砥粒ホイールの集中度が任意に設定で
き、低集中度から高集中度まで同様の効果を発揮でき
る。特に、少量多品種である超砥粒ホイールの製作にあ
たっては、個々の研削作業に対応する適正な集中度が容
易に設定できる。
【0034】 研削性能を改善するためのボンド添加
剤を加える場合においても、同様の手法により均一分散
を図ることが可能である。
剤を加える場合においても、同様の手法により均一分散
を図ることが可能である。
【0035】 砥粒分散の均一化が図られたホイール
は、研削性能が安定し、良好な仕上粗さ、被加工材の高
精度が容易に維持できる。
は、研削性能が安定し、良好な仕上粗さ、被加工材の高
精度が容易に維持できる。
【図1】金属被覆された複合砥粒を示す拡大図である。
【図2】複合砥粒と造粒ボンド粒とが混合攪拌された状
態を示す模式図である。
態を示す模式図である。
【図3】本発明によるダイヤモンドホイールの斜視図で
ある。
ある。
【図4】図3に示すダイヤモンドホイールの表面状態を
示す拡大図である。
示す拡大図である。
【図5】従来法により製造したダイヤモンドホイールの
表面状態を示す拡大図である。
表面状態を示す拡大図である。
【図6】研削時の消費電力の推移を示すグラフである。
1 ダイヤモンド砥粒 2 金属被覆層 5 複合砥粒 6 造粒ボンド粒 7 台金 8 砥粒層 10 ダイヤモンドホイール
Claims (4)
- 【請求項1】 超砥粒表面に比重調整用の金属被覆層を
形成して複合砥粒を得、この複合砥粒と前記比重調整用
の金属粉よりも見掛け比重の低い金属粉からなる造粒ボ
ンド粒とを混合攪拌し、これを成形の後、焼成すること
を特徴とする超砥粒メタルボンドホイールの製造方法。 - 【請求項2】 超砥粒表面に比重調整用の金属被覆層を
形成した複合砥粒の比重が、造粒ボンド粒の比重の70
〜130%の範囲であることを特徴とする請求項1記載
の超砥粒メタルボンドホイールの製造方法。 - 【請求項3】 金属被覆層の被覆量が、超砥粒の50〜
300重量%であることを特徴とする請求項1記載の超
砥粒メタルボンドホイールの製造方法。 - 【請求項4】 前記造粒ボンド粒の粒径が複合砥粒の粒
径の10〜200%の範囲であることを特徴とする請求
項1記載の超砥粒メタルボンドホイールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26246593A JPH07112370A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 超砥粒メタルボンドホイールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26246593A JPH07112370A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 超砥粒メタルボンドホイールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07112370A true JPH07112370A (ja) | 1995-05-02 |
Family
ID=17376166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26246593A Pending JPH07112370A (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 超砥粒メタルボンドホイールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07112370A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013180005A1 (ja) | 2012-05-31 | 2013-12-05 | 凸版印刷株式会社 | 巻き取り成膜装置 |
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1993
- 1993-10-20 JP JP26246593A patent/JPH07112370A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013180005A1 (ja) | 2012-05-31 | 2013-12-05 | 凸版印刷株式会社 | 巻き取り成膜装置 |
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