JPH07110400B2 - タンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法及びその装置 - Google Patents
タンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法及びその装置Info
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- JPH07110400B2 JPH07110400B2 JP3048310A JP4831091A JPH07110400B2 JP H07110400 B2 JPH07110400 B2 JP H07110400B2 JP 3048310 A JP3048310 A JP 3048310A JP 4831091 A JP4831091 A JP 4831091A JP H07110400 B2 JPH07110400 B2 JP H07110400B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吊り下げ昇降式のプラ
ズマト−チを用いるタンディッシュ内溶鋼のプラズマ加
熱方法及びその装置に係り、特に、溶鋼とプラズマト−
チの異常接近防止方法及び異常接近防止機構を備えたプ
ラズマ加熱装置に関する。
ズマト−チを用いるタンディッシュ内溶鋼のプラズマ加
熱方法及びその装置に係り、特に、溶鋼とプラズマト−
チの異常接近防止方法及び異常接近防止機構を備えたプ
ラズマ加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては、溶鋼を加熱し
その温度を適正に維持する操作が行われている。溶鋼加
熱手段の一つとしてプラズマア−クによる加熱があり、
このプラズマ加熱技術としては、実開昭61−5305
2号公報に示されたものがある。
その温度を適正に維持する操作が行われている。溶鋼加
熱手段の一つとしてプラズマア−クによる加熱があり、
このプラズマ加熱技術としては、実開昭61−5305
2号公報に示されたものがある。
【0003】図4において、1はタンディッシュ、2は
取鍋に接続されるロングノズル、3は溶鋼をモ−ルドに
注入するための浸漬ノズルであり、4は溶鋼を示す。タ
ンディッシュ1はカバ−5で覆われており、その一部が
堰7で区画され、且つ加熱室カバ−8で覆われた加熱室
6になっている。又、加熱室6には、加熱室カバ−8を
貫通させて陰極であるプラズマト−チ9が挿入され、タ
ンディッシュ内の溶鋼4に接する位置に陽極10が配置
されている。12は電源である。そして、プラズマト−
チ9と陽極10とに接している溶鋼4との間にプラズマ
ア−ク11を発生させ、溶鋼4を適度に加熱するように
なっている。この溶鋼の加熱温度は投入電力によって決
定されるので、溶鋼4の加熱中には、投入電力を調節す
る操作が行われる。
取鍋に接続されるロングノズル、3は溶鋼をモ−ルドに
注入するための浸漬ノズルであり、4は溶鋼を示す。タ
ンディッシュ1はカバ−5で覆われており、その一部が
堰7で区画され、且つ加熱室カバ−8で覆われた加熱室
6になっている。又、加熱室6には、加熱室カバ−8を
貫通させて陰極であるプラズマト−チ9が挿入され、タ
ンディッシュ内の溶鋼4に接する位置に陽極10が配置
されている。12は電源である。そして、プラズマト−
チ9と陽極10とに接している溶鋼4との間にプラズマ
ア−ク11を発生させ、溶鋼4を適度に加熱するように
なっている。この溶鋼の加熱温度は投入電力によって決
定されるので、溶鋼4の加熱中には、投入電力を調節す
る操作が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した投入電力の調
節は、プラズマト−チ9と溶鋼の湯面13との間隔(以
下、ト−チ・湯面間距離と言う)、即ちプラズマア−ク
長を適切な距離に保って、プラズマ状態をできるだけ安
定させた状態にし、電流値の変更操作を行うことによっ
てなされる。この際、加熱室6は加熱室カバ−8で覆わ
れており、ト−チ・湯面間距離の観察はできないので、
使用するタンディッシュの外形高さ寸法、湯面高さを予
め確認しておき、所望するア−ク長に相当するプラズマ
ト−チの下降位置を計算し、その計算結果に合わせてプ
ラズマト−チを下降又は上昇させている。
節は、プラズマト−チ9と溶鋼の湯面13との間隔(以
下、ト−チ・湯面間距離と言う)、即ちプラズマア−ク
長を適切な距離に保って、プラズマ状態をできるだけ安
定させた状態にし、電流値の変更操作を行うことによっ
てなされる。この際、加熱室6は加熱室カバ−8で覆わ
れており、ト−チ・湯面間距離の観察はできないので、
使用するタンディッシュの外形高さ寸法、湯面高さを予
め確認しておき、所望するア−ク長に相当するプラズマ
ト−チの下降位置を計算し、その計算結果に合わせてプ
ラズマト−チを下降又は上昇させている。
【0005】このため、ト−チ・湯面間距離を所定長さ
に維持することは困難である。本出願人は、このような
問題に対処し、先に、特願平2−88684号(以下、
先願と言う)として、湯面13の変動に追従してト−チ
・湯面間距離を一定にすることができるプラズマ加熱装
置を提案している。
に維持することは困難である。本出願人は、このような
問題に対処し、先に、特願平2−88684号(以下、
先願と言う)として、湯面13の変動に追従してト−チ
・湯面間距離を一定にすることができるプラズマ加熱装
置を提案している。
【0006】図3は先願の一実施例を示す図である。図
3において、1はタンディッシュ−6は加熱室、8は加
熱室カバ−、9はプラズマト−チ、14はト−チ昇降機
構であり、4は溶鋼を示す。この装置には、タンディッ
シュ1と受け入れた溶鋼4の全重量を測定するロ−ドセ
ル15と、プラズマト−チの挿入位置検出器16、及び
制御機構17が備えられている。なお、この図において
は、溶鋼の湯面13の高さをH、プラズマト−チ9の挿
入長さをY、ト−チ・湯面間距離をLとして表示してい
る。
3において、1はタンディッシュ−6は加熱室、8は加
熱室カバ−、9はプラズマト−チ、14はト−チ昇降機
構であり、4は溶鋼を示す。この装置には、タンディッ
シュ1と受け入れた溶鋼4の全重量を測定するロ−ドセ
ル15と、プラズマト−チの挿入位置検出器16、及び
制御機構17が備えられている。なお、この図において
は、溶鋼の湯面13の高さをH、プラズマト−チ9の挿
入長さをY、ト−チ・湯面間距離をLとして表示してい
る。
【0007】この装置においては、ロ−ドセル15によ
ってタンディッシュ1内の溶鋼4の重量を求め(タンデ
ィッシュ1自体の重量は事前に測定しておき)、予め確
認されている溶鋼重量と湯面高さの関係によって、溶鋼
4の湯面高さを求める。又、ト−チ挿入位置検出器16
によって得たト−チ挿入長さを得る。そして、上述の湯
面高さとト−チ挿入長さとを制御機構17に入力し、演
算によってト−チ・湯面間距離を連続的に求める。次い
で、演算によって求めたト−チ・湯面間距離が、別途外
部から設定されるト−チ・湯面間距離に一致するよう
に、制御機構17がト−チ昇降機構14を作動させてプ
ラズマト−チ9を昇降させる。
ってタンディッシュ1内の溶鋼4の重量を求め(タンデ
ィッシュ1自体の重量は事前に測定しておき)、予め確
認されている溶鋼重量と湯面高さの関係によって、溶鋼
4の湯面高さを求める。又、ト−チ挿入位置検出器16
によって得たト−チ挿入長さを得る。そして、上述の湯
面高さとト−チ挿入長さとを制御機構17に入力し、演
算によってト−チ・湯面間距離を連続的に求める。次い
で、演算によって求めたト−チ・湯面間距離が、別途外
部から設定されるト−チ・湯面間距離に一致するよう
に、制御機構17がト−チ昇降機構14を作動させてプ
ラズマト−チ9を昇降させる。
【0008】上記のように、先願の装置は、タンディッ
シュ1内の溶鋼の湯面13が変動しても、ト−チ・湯面
間距離を一定の設定距離に制御する構成になっている。
シュ1内の溶鋼の湯面13が変動しても、ト−チ・湯面
間距離を一定の設定距離に制御する構成になっている。
【0009】しかし、上記先願の装置においても、なお
改良すべき問題が残されている。即ち、ロ−ドセル15
によって得た重量を基に求めた溶鋼の湯面高さの精度
は、必ずしも充分ではない。
改良すべき問題が残されている。即ち、ロ−ドセル15
によって得た重量を基に求めた溶鋼の湯面高さの精度
は、必ずしも充分ではない。
【0010】 タンディッシュの内側には、その一部
に地金が付着していたり、或いは内張り耐火物に欠損箇
所が生じていたりする。又、各タンディッシュの内寸法
の施工誤差も大きい。このため、重量−溶鋼湯面高さの
関係は、各タンディッシュ毎に異なり、正確には一定で
はない。
に地金が付着していたり、或いは内張り耐火物に欠損箇
所が生じていたりする。又、各タンディッシュの内寸法
の施工誤差も大きい。このため、重量−溶鋼湯面高さの
関係は、各タンディッシュ毎に異なり、正確には一定で
はない。
【0011】 溶鋼上には、溶鋼よりも軽いスラグが
浮上しており、実際の湯面高さは低い値を示す。
浮上しており、実際の湯面高さは低い値を示す。
【0012】このため、上述の溶鋼湯面高さの誤差と、
制御機構17とト−チ昇降機構14によるプラズマト−
チ9の位置制御精度との関係によっては、プラズマト−
チ9の先端が溶鋼4に接触する虞もある。プラズマト−
チ9と溶鋼4との接触が起これば、プラズマト−チ9が
損傷してしまうと共に、水冷構造のプラズマト−チ9か
ら水が流出し、水蒸気爆発を起こす虞さえある。
制御機構17とト−チ昇降機構14によるプラズマト−
チ9の位置制御精度との関係によっては、プラズマト−
チ9の先端が溶鋼4に接触する虞もある。プラズマト−
チ9と溶鋼4との接触が起これば、プラズマト−チ9が
損傷してしまうと共に、水冷構造のプラズマト−チ9か
ら水が流出し、水蒸気爆発を起こす虞さえある。
【0013】本発明は、従来技術の問題点を解決すると
共に、先願の装置をも改良し、タンディッシュ内溶鋼と
プラズマト−チとの異常接近を防止できるプラズマ加熱
方法及び異常接近防止機構を備えたプラズマ加熱装置を
提供することを目的とする。
共に、先願の装置をも改良し、タンディッシュ内溶鋼と
プラズマト−チとの異常接近を防止できるプラズマ加熱
方法及び異常接近防止機構を備えたプラズマ加熱装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、吊り下げ昇降
式のプラズマト−チを用いた場合における溶鋼とプラズ
マト−チとの異常接近防止ができるプラズマ加熱方法
と、溶鋼とプラズマト−チとの異常接近防止機構を備え
たプラズマ加熱装置に係るものである。
式のプラズマト−チを用いた場合における溶鋼とプラズ
マト−チとの異常接近防止ができるプラズマ加熱方法
と、溶鋼とプラズマト−チとの異常接近防止機構を備え
たプラズマ加熱装置に係るものである。
【0015】上記の目的を達成するために、第一の発明
の方法においては、プラズマト−チと溶鋼との間に生ず
るプラズマ電圧を測定し、このプラズマ電圧値が下限設
定値以下になれば、下限設定値を超えるまでプラズマト
−チを上昇させ、このプラズマト−チと溶鋼との異常接
近を防止する。
の方法においては、プラズマト−チと溶鋼との間に生ず
るプラズマ電圧を測定し、このプラズマ電圧値が下限設
定値以下になれば、下限設定値を超えるまでプラズマト
−チを上昇させ、このプラズマト−チと溶鋼との異常接
近を防止する。
【0016】第二の発明のプラズマト−チにおいては、
プラズマト−チを昇降させるト−チ昇降機構と、プラズ
マト−チと溶鋼との間に生ずるプラズマ電圧を測定する
電圧検出器と、この電圧検出器によって測定されたプラ
ズマ電圧値と予め設定された下限プラズマ電圧設定値と
を比較し、測定プラズマ電圧値が設定電圧値より小さい
場合にはト−チ接近信号を発生するト−チ接近検出器
と、このト−チ接近信号を前記ト−チ昇降機構に送られ
る他のト−チ昇降指令信号よりも優先させてト−チ昇降
機構に上昇指令信号を伝送するト−チ接近防止優先回路
よりなるト−チ接近防止機構とを備えている。
プラズマト−チを昇降させるト−チ昇降機構と、プラズ
マト−チと溶鋼との間に生ずるプラズマ電圧を測定する
電圧検出器と、この電圧検出器によって測定されたプラ
ズマ電圧値と予め設定された下限プラズマ電圧設定値と
を比較し、測定プラズマ電圧値が設定電圧値より小さい
場合にはト−チ接近信号を発生するト−チ接近検出器
と、このト−チ接近信号を前記ト−チ昇降機構に送られ
る他のト−チ昇降指令信号よりも優先させてト−チ昇降
機構に上昇指令信号を伝送するト−チ接近防止優先回路
よりなるト−チ接近防止機構とを備えている。
【0017】第三の発明のプラズマト−チにおいては、
タンディッシュ内の溶鋼の湯面高さを検出する重量式湯
面検出器と、タンディッシュ内へのプラズマト−チの挿
入長さを検出するト−チ位置検出器と、重量式湯面検出
器によって検出された湯面高さ及びト−チ位置検出器に
よって検出されたプラズマト−チの挿入長さに基づいて
ト−チ・湯面間距離の制御を行うための信号を発するト
−チ昇降指令器よりなるト−チ昇降機構を備えると共
に、プラズマト−チと溶鋼との間に生ずるプラズマ電圧
を測定する電圧検出器と、この電圧検出器によって測定
されたプラズマ電圧値と予め設定された下限プラズマ電
圧設定値とを比較し、測定されたプラズマ電圧値が下限
プラズマ電圧設定値より小さい場合にはプラズマト−チ
を上昇させる指令信号を発するト−チ接近検出器と、上
昇指令信号を受信しこの上昇指令信号をト−チ昇降機構
に与えられる他の昇降指令信号より優先させてト−チ昇
降機構に伝送するト−チ接近防止優先回路よりなるト−
チ接近防止機構を備えている。
タンディッシュ内の溶鋼の湯面高さを検出する重量式湯
面検出器と、タンディッシュ内へのプラズマト−チの挿
入長さを検出するト−チ位置検出器と、重量式湯面検出
器によって検出された湯面高さ及びト−チ位置検出器に
よって検出されたプラズマト−チの挿入長さに基づいて
ト−チ・湯面間距離の制御を行うための信号を発するト
−チ昇降指令器よりなるト−チ昇降機構を備えると共
に、プラズマト−チと溶鋼との間に生ずるプラズマ電圧
を測定する電圧検出器と、この電圧検出器によって測定
されたプラズマ電圧値と予め設定された下限プラズマ電
圧設定値とを比較し、測定されたプラズマ電圧値が下限
プラズマ電圧設定値より小さい場合にはプラズマト−チ
を上昇させる指令信号を発するト−チ接近検出器と、上
昇指令信号を受信しこの上昇指令信号をト−チ昇降機構
に与えられる他の昇降指令信号より優先させてト−チ昇
降機構に伝送するト−チ接近防止優先回路よりなるト−
チ接近防止機構を備えている。
【0018】
【作用】電極であるプラズマト−チと溶鋼湯面の間に生
ずるプラズマ電圧は、次式のように、電極電圧降下とプ
ラズマ柱電圧降下よりなる。
ずるプラズマ電圧は、次式のように、電極電圧降下とプ
ラズマ柱電圧降下よりなる。
【0019】Vp =Vn +Vc Vp ;プラズマ電圧 Vn ;電極電圧降下 Vc ;プラズマ柱電圧降下 ここで、電極電圧降下Vn は陰極電圧降下と陽極電圧降
下の和を示す。この電極電圧降下Vn は、プラズマ電流
ともト−チ・湯面間距離とも関係がない。一方、プラズ
マ柱電圧降下Vc はプラズマ長の拡大と共に一様に上昇
する特性を持つ。従って、プラズマ電圧Vp の値は、ト
−チ・湯面間距離の大小によって、増大又は減少する。
下の和を示す。この電極電圧降下Vn は、プラズマ電流
ともト−チ・湯面間距離とも関係がない。一方、プラズ
マ柱電圧降下Vc はプラズマ長の拡大と共に一様に上昇
する特性を持つ。従って、プラズマ電圧Vp の値は、ト
−チ・湯面間距離の大小によって、増大又は減少する。
【0020】このよに、プラズマ電圧Vp の値を所定の
値(下限値)以下にならないようにすれば、プラズマト
−チの先端と湯面とが接触することはない。
値(下限値)以下にならないようにすれば、プラズマト
−チの先端と湯面とが接触することはない。
【0021】
【実施例】図1は本発明の方法及びその装置係る一実施
例の構成を示す図である。図1において、タンディッシ
ュについては、その構造が図4の場合と同様にしたの
で、タンディッシュに関する同一の構成部分については
同じ符号を付し説明を省略する。
例の構成を示す図である。図1において、タンディッシ
ュについては、その構造が図4の場合と同様にしたの
で、タンディッシュに関する同一の構成部分については
同じ符号を付し説明を省略する。
【0022】本実施例におけるプラズマト−チは吊り下
げ昇降式の機構を備えたものであって、ト−チ昇降機構
18は、ワイヤによって懸吊されたプラズマト−チ9を
昇降させるト−チ巻上機19、巻上機19を駆動させる
ト−チ昇降駆動機20、及びタンディッシュ1内におけ
るプラズマト−チ9の挿入長さLn を検出するト−チ位
置検出器21よりなる。22は支持フレ−ムである。
げ昇降式の機構を備えたものであって、ト−チ昇降機構
18は、ワイヤによって懸吊されたプラズマト−チ9を
昇降させるト−チ巻上機19、巻上機19を駆動させる
ト−チ昇降駆動機20、及びタンディッシュ1内におけ
るプラズマト−チ9の挿入長さLn を検出するト−チ位
置検出器21よりなる。22は支持フレ−ムである。
【0023】又、12はプラズマ電源、31はプラズマ
電圧検出器である。そして、23は湯面検出器で、重量
検出器24と湯面変換器25よりなる。更に、26はア
−ク長の演算器、27はト−チ昇降指令器、28はア−
ク長設定器、32はト−チ接近検出器、36はト−チ接
近防止優先回路である。
電圧検出器である。そして、23は湯面検出器で、重量
検出器24と湯面変換器25よりなる。更に、26はア
−ク長の演算器、27はト−チ昇降指令器、28はア−
ク長設定器、32はト−チ接近検出器、36はト−チ接
近防止優先回路である。
【0024】まず、ト−チ昇降機構18は、ト−チ接近
防止優先回路36からト−チ昇降駆動機20に与えられ
るト−チ上昇指令信号43又はト−チ下降指令信号40
に従い、上昇下降又は停止を行っている。ト−チ上昇指
令信号43及びト−チ下降指令信号40はト−チ昇降指
令器27が発するア−ク長拡大指令信号29、ア−ク長
縮小指令信号30にそれぞれ対応している。通常、ト−
チ昇降指令器27は、現状ア−ク長の演算器26の出力
Lg がア−ク長設定器28の出力Lr に一致するよう
に、ト−チ昇降指令を発するので、ト−チ・湯面間距離
Lg は設定で定める一定値に維持される。
防止優先回路36からト−チ昇降駆動機20に与えられ
るト−チ上昇指令信号43又はト−チ下降指令信号40
に従い、上昇下降又は停止を行っている。ト−チ上昇指
令信号43及びト−チ下降指令信号40はト−チ昇降指
令器27が発するア−ク長拡大指令信号29、ア−ク長
縮小指令信号30にそれぞれ対応している。通常、ト−
チ昇降指令器27は、現状ア−ク長の演算器26の出力
Lg がア−ク長設定器28の出力Lr に一致するよう
に、ト−チ昇降指令を発するので、ト−チ・湯面間距離
Lg は設定で定める一定値に維持される。
【0025】一方、プラズマ電圧検出器31が測定した
プラズマ電圧信号は、ト−チ接近検出器32に送られ
る。そして、この測定電圧が下限の基準値まで下がった
場合には、この電圧が基準値を超えて復帰するまでト−
チ接近信号33をト−チ接近防止優先回路36に与え
る。ト−チ接近防止優先回路36はト−チ接近信号33
を受信すると、ト−チ昇降指令器27から受信する指令
を無効とし、ト−チ昇降機構18にト−チ上昇指令信号
43を与える。
プラズマ電圧信号は、ト−チ接近検出器32に送られ
る。そして、この測定電圧が下限の基準値まで下がった
場合には、この電圧が基準値を超えて復帰するまでト−
チ接近信号33をト−チ接近防止優先回路36に与え
る。ト−チ接近防止優先回路36はト−チ接近信号33
を受信すると、ト−チ昇降指令器27から受信する指令
を無効とし、ト−チ昇降機構18にト−チ上昇指令信号
43を与える。
【0026】このような構成によれば、プラズマト−チ
9と溶鋼湯面13とが異常接近したり、或いは接触する
ようなことなく、ト−チ・湯面間距離を適正な状態に維
持することができる。
9と溶鋼湯面13とが異常接近したり、或いは接触する
ようなことなく、ト−チ・湯面間距離を適正な状態に維
持することができる。
【0027】図2は図1におけるト−チ接近防止機構の
構成を示す図である。図2においては、ト−チ接近検出
器32及びト−チ接近防止優先回路36の詳細について
説明する。ト−チ接近検出器32は、下限プラズマの電
圧を設定するためのプラズマ電圧設定器34とこのプラ
ズマ電圧設定器34より設定された下限プラズマの電圧
値Bと、電圧検出器31によって測定されたプラズマ電
圧値Aとを比較するプラズマ電圧比較器35よりなる。
構成を示す図である。図2においては、ト−チ接近検出
器32及びト−チ接近防止優先回路36の詳細について
説明する。ト−チ接近検出器32は、下限プラズマの電
圧を設定するためのプラズマ電圧設定器34とこのプラ
ズマ電圧設定器34より設定された下限プラズマの電圧
値Bと、電圧検出器31によって測定されたプラズマ電
圧値Aとを比較するプラズマ電圧比較器35よりなる。
【0028】ト−チ接近検出器32においては、設定さ
れた下限プラズマ電圧値Bと測定されたプラズマ電圧値
Aとを比較し、測定プラズマ電圧値Aが下限プラズマ電
圧値Bよりも小さい場合、ト−チ接近防止優先回路36
にト−チ接近信号33を送る。
れた下限プラズマ電圧値Bと測定されたプラズマ電圧値
Aとを比較し、測定プラズマ電圧値Aが下限プラズマ電
圧値Bよりも小さい場合、ト−チ接近防止優先回路36
にト−チ接近信号33を送る。
【0029】ト−チ接近防止優先回路36においては、
ト−チ接近信号33を受信すると、下降阻止接点38が
開路し、ト−チ昇降指令器27からのア−ク長縮小指令
信号30を無効にする。この時同時に、接近退避接点4
1が閉路し、ア−ク長拡大指令信号29の有無にかかわ
らず、ト−チ昇降制御リレ−42を作動させる。ト−チ
昇降制御リレ−42の作動により、ト−チ昇降駆動機2
0に上昇指令信号43が伝送される。そして、ト−チ上
昇制御リレ−42の動作は、測定プラズマ電圧Aが下限
プラズマ電圧Bを超え、接近退避接点41が復帰(開
路)するまで続く。
ト−チ接近信号33を受信すると、下降阻止接点38が
開路し、ト−チ昇降指令器27からのア−ク長縮小指令
信号30を無効にする。この時同時に、接近退避接点4
1が閉路し、ア−ク長拡大指令信号29の有無にかかわ
らず、ト−チ昇降制御リレ−42を作動させる。ト−チ
昇降制御リレ−42の作動により、ト−チ昇降駆動機2
0に上昇指令信号43が伝送される。そして、ト−チ上
昇制御リレ−42の動作は、測定プラズマ電圧Aが下限
プラズマ電圧Bを超え、接近退避接点41が復帰(開
路)するまで続く。
【0030】
【発明の効果】本発明は、プラズマト−チと溶鋼との間
に生ずるプラズマ電圧を測定し、このプラズマ電圧値が
下限設定値以下にならないようにプラズマト−チを上昇
させるプラズマ加熱方法、及びプラズマ電圧値が下限設
定値以下になった場合にプラズマト−チを上昇させるト
−チ接近防止機構を備えたプラズマ加熱装置である。
に生ずるプラズマ電圧を測定し、このプラズマ電圧値が
下限設定値以下にならないようにプラズマト−チを上昇
させるプラズマ加熱方法、及びプラズマ電圧値が下限設
定値以下になった場合にプラズマト−チを上昇させるト
−チ接近防止機構を備えたプラズマ加熱装置である。
【0031】本発明によれば、プラズマト−チと溶鋼湯
面とが異常接近したり、或いは接触するようなことな
く、ト−チ・湯面間距離を適正な状態に維持することが
でき、安定した溶鋼加熱が実施できる。
面とが異常接近したり、或いは接触するようなことな
く、ト−チ・湯面間距離を適正な状態に維持することが
でき、安定した溶鋼加熱が実施できる。
【図1】本発明の方法及びその装置に係る一実施例の構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図2】図1におけるト−チ接近防止機構の構成を示す
図である。
図である。
【図3】先願の一実施例を示す図である。
【図4】従来のプラズマ加熱技術を示す図である。
1 タンディッシュ 4 溶鋼 6 加熱室 9 プラズマト−チ 10 陽極 11 プラズマア−ク 12 電源 13 湯面 18 ト−チ昇降機構 19 巻上機 20 ト−チ昇降駆動機 21 ト−チ位置検出器 23 湯面検出器 24 重量検出器 25 湯面変換器 26 ア−ク長演算器 27 ト−チ昇降指令器 28 ア−ク長設定器 29 ア−ク長拡大指令信号 30 ア−ク長縮小指令信号 31 プラズマ電圧検出器 32 ト−チ接近検出器 33 ト−チ接近信号 34 プラズマ電圧設定器 35 プラズマ電圧比較器 36 ト−チ接近防止優先回路 38 下降阻止接点 39 ト−チ下降制御用リレ− 40 下降指令信号 41 接近退避接点 42 ト−チ上昇制御用リレ− 43 上昇指令信号
Claims (3)
- 【請求項1】 吊り下げ昇降式のプラズマト−チを用い
る溶鋼のプラズマ加熱方法において、前記プラズマト−
チと溶鋼との間に生ずるプラズマ電圧を測定し、このプ
ラズマ電圧値が下限設定値以下になれば、下限設定値を
超えるまで前記プラズマト−チを上昇させ、このプラズ
マト−チと溶鋼との異常接近を防止することを特徴とす
るタンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法。 - 【請求項2】 吊り下げ昇降式のプラズマト−チを備え
た溶鋼加熱装置において、このプラズマト−チを昇降さ
せるト−チ昇降機構と、前記プラズマト−チと溶鋼との
間に生ずるプラズマ電圧を測定する電圧検出器と、この
電圧検出器によって測定されたプラズマ電圧値と予め設
定された下限プラズマ電圧設定値とを比較し、測定プラ
ズマ電圧値が設定電圧値より小さい場合にはト−チ接近
信号を発生するト−チ接近検出器と、このト−チ接近信
号を前記ト−チ昇降機構に送られる他のト−チ昇降指令
信号よりも優先させてト−チ昇降機構に上昇指令信号を
伝送するト−チ接近防止優先回路よりなるト−チ接近防
止機構とを備えたことを特徴とするタンディッシュ内溶
鋼のプラズマ加熱装置。 - 【請求項3】 吊り下げ昇降式のプラズマト−チを備え
た溶鋼加熱装置において、タンディッシュ内の溶鋼の湯
面高さを検出する重量式湯面検出器と、前記タンディッ
シュ内へのプラズマト−チの挿入長さを検出するト−チ
位置検出器と、前記重量式湯面検出器によって検出され
た湯面高さ及び前記ト−チ位置検出器によって検出され
たプラズマト−チの挿入長さに基づいてト−チ・湯面間
距離の制御を行うための信号を発するト−チ昇降指令器
よりなるト−チ昇降機構を備えると共に、前記プラズマ
ト−チと溶鋼との間に生ずるプラズマ電圧を測定する電
圧検出器と、この電圧検出器によって測定されたプラズ
マ電圧値と予め設定された下限プラズマ電圧設定値とを
比較し、前記測定されたプラズマ電圧値が前記下限プラ
ズマ電圧設定値より小さい場合には前記プラズマト−チ
を上昇させる指令信号を発するト−チ接近検出器と、前
記上昇指令信号を受信しこの上昇指令信号を前記ト−チ
昇降機構に与えられる他の昇降指令信号より優先させて
前記ト−チ昇降機構に伝送するト−チ接近防止優先回路
よりなるト−チ接近防止機構を備えたことを特徴とする
タンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3048310A JPH07110400B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | タンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3048310A JPH07110400B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | タンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04284955A JPH04284955A (ja) | 1992-10-09 |
JPH07110400B2 true JPH07110400B2 (ja) | 1995-11-29 |
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ID=12799848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3048310A Expired - Fee Related JPH07110400B2 (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | タンディッシュ内溶鋼のプラズマ加熱方法及びその装置 |
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JP (1) | JPH07110400B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP5992358B2 (ja) * | 2013-04-10 | 2016-09-14 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | 微粒子生成装置 |
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-
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