JPH0710936B2 - 水蒸気透過膜の製造方法 - Google Patents

水蒸気透過膜の製造方法

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JPH0710936B2
JPH0710936B2 JP62277958A JP27795887A JPH0710936B2 JP H0710936 B2 JPH0710936 B2 JP H0710936B2 JP 62277958 A JP62277958 A JP 62277958A JP 27795887 A JP27795887 A JP 27795887A JP H0710936 B2 JPH0710936 B2 JP H0710936B2
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water vapor
water
silk fibroin
vapor permeable
permeable membrane
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憲彦 箕浦
▲ます▼裕 塚田
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工業技術院長
農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所長
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は絹フィブロンからなる水蒸気透過膜の製造方法
に関するものである。
〔従来技術〕
近年各種高分子膜が開発され、そのガス透過性、水蒸気
透過性、溶質透過性等を利用して各種分野に応用されて
いる。それらの高分子膜のうち、水蒸気透過性を有する
ものは、人工皮膚、かつら、発汗性衣料・靴等に応用さ
れている。従来一般に知られている水蒸気透過膜は、シ
リコーン系高分子やポリウレタン系高分子からなるもの
であるが、前者の場合、膜を薄く加工するのが困難であ
り、またいずれの場合も、水蒸気透過性に問題があり、
未だ満足し得るものではない。さらに、天然由来の材料
であるコラーゲンにおいても水蒸気透過性は十分でな
く、新しい素材の水蒸気透過膜の開発が望まれている。
特開昭56−40156号公報及び特開昭56−166235号公報に
よれば、水蒸気透過性を有する絹フィブロイン膜の製造
方法が提案されている。しかし、これらの方法で得られ
る膜は、いずれも多孔質体であり、しかも生糸を原料と
するため、絹フィブロイン水溶液の調製に大きな困難を
伴うという不利がある。
〔目的〕
本発明は、前記の如き問題を含まない工業的に有利な水
蒸気透過膜の製造方法を提供することを目的とする。
〔構成〕
本発明によれば、蚕体内から得られた絹フィブロインの
水溶液を液膜状において蒸発乾固して非晶質の絹フィブ
ロイン膜を作り、次いで、この膜を、絹フィブロインに
対して貧溶媒として作用する水溶性有機溶媒と水との混
合溶液と接触させた後乾燥することを特徴とする水蒸気
透過膜の製造方法が提供される。
本発明の水蒸気透過膜を製造するには、先ず、絹フィブ
ロイン水溶液を製膜し、絹フィブロイン膜を得る。この
膜は非晶質で水溶性を示す。本発明では、次に、この膜
を結晶化し、その膜中に結晶質を含有させ、水不溶性の
ものとする。絹フィブロイン膜を結晶化させるにはエタ
ノールやメタノール等の絹フィブロインに対して貧溶媒
として作用する水溶性有機溶媒と水との混合液に接触さ
せた後、乾燥させる。
本発明で原料として用いる絹フィブロイン水溶液は、家
蚕あるいは野蚕の体内から得られる絹フィブロイン溶液
を水に希釈溶解させた希釈水溶液(その絹フィブロイン
濃度は通常10重量%以下である)である。
絹フィブロイン膜の結晶化処理は、絹フィブロインに対
して作用する水溶性有機溶媒と水からなる混合溶液中
で、絹フィブロイン膜を浸漬処理した後、乾燥すること
によって実施することができる。この場合、混合溶液の
組成、乾燥温度、処理時間を変えることによって、膜の
水蒸気透過性を制御することができる。乾燥温度は5〜
80℃である。本発明において、絹フィブロイン膜を結晶
化させて水蒸気透過膜とする場合、その結晶化度は少な
くとも10%、好ましくは15〜80%の範囲に規定するのが
よい。
本発明で得られる水蒸気透過膜は、充実構造の膜で、人
工皮膚、かつら、発汗性衣料・靴などにおける膜材料と
して有利に用いられる。
〔効果〕
本発明の水蒸気透過膜は、すぐれた水蒸気透過性を示す
と共に、透明性及び機械的強度にすぐれ、かつ人体に対
しても高い安定性を示す。本発明の水蒸気透過膜の殊に
すぐれた利点は、高い水蒸気透過性と含水状態において
もすぐれた機械的強度を示すことである。このような膜
は、人体に対する親和性にすぐれ、その取扱いが容易で
ある。本発明の水蒸気透過膜の含水率は、10〜60重量
%、好ましくは20〜40重量%に規定するのが好ましい。
〔実 施 例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 桑葉で飼育した家蚕(日137号×支137号)の熟蚕体内よ
り後部絹腺を取り出し、蒸留水で充分水洗いした後、絹
糸腺細胞を除去した。細胞内の液状絹フィブロインを蒸
留水に分散させ、これを原料として用いた。この水溶液
を送風乾燥することで濃縮し、約0.8%の絹フィブロイ
ン水溶液を調製した。これを25℃に設定した恒温槽内ポ
リエチレン膜上で蒸発乾固させて絹フィブロイン膜を調
製した。
得られた膜を25℃の50体積%メタノール水溶液中に所定
時間浸漬して処理し、その後温度25℃で乾燥した。この
ようにして得た膜(膜厚0.050mm)は、充実構造のもの
で、その水蒸気透過度を膜の含水率と、引張り強度、伸
度と共に表−1に示す。
水蒸気透過度の測定法: 膜を中間に張装した円筒管の上部から水を注水して膜表
面上を常に水と接触させると共に、その円筒管の上端部
を密封し、水が膜の下面から外部へ蒸散させるようにし
た。この装置全体をデシケータ(温度37℃)に収め、所
定時間毎に装置を取出してその重量減少を測定し、下記
式により水蒸気透過度を求めた。
P=W/(t・A) P……水蒸気透過度(mg/cm2・hr) W……時間t(hr)の間に減少した水の重量(mg) A……水と接触している膜の面積(cm2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審判の合議体 審判長 堀 泰雄 審判官 仁木 由美子 審判官 小野 秀幸 (56)参考文献 特開 昭56−166235(JP,A) 特開 昭56−40156(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蚕体内から得られた絹フィブロインの水溶
    液を液膜状において蒸発乾固して非晶質の絹フィブロイ
    ン膜を作り、次いで、この膜を、絹フィブロインに対し
    て貧溶媒として作用する水溶性有機溶媒と水との混合溶
    液と接触させた後乾燥することを特徴とする水蒸気透過
    膜の製造方法。
  2. 【請求項2】水蒸気透過膜が10〜60重量%の水分を含む
    特許請求の範囲第1項の方法。
JP62277958A 1987-11-02 1987-11-02 水蒸気透過膜の製造方法 Expired - Lifetime JPH0710936B2 (ja)

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JPS5640156A (en) * 1979-09-05 1981-04-16 Kanebo Ltd Porous membrane and its manufacture
JPS56166235A (en) * 1980-05-24 1981-12-21 Kanebo Ltd Hydrophilic porous body and its preparation

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