JPH0710918B2 - ブロツク共重合体 - Google Patents

ブロツク共重合体

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JPH0710918B2
JPH0710918B2 JP60252857A JP25285785A JPH0710918B2 JP H0710918 B2 JPH0710918 B2 JP H0710918B2 JP 60252857 A JP60252857 A JP 60252857A JP 25285785 A JP25285785 A JP 25285785A JP H0710918 B2 JPH0710918 B2 JP H0710918B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリフェニレンスルフィド(以後、PPSと略
す)部分と芳香族スルフィドスルホンポリマー部分とか
らなるブロック共重合体に関する。さらに詳しくは、PP
Sにソフトセグメントとして芳香族スルフィドスルホン
ポリマーを化学的に結合せしめてなる耐衝撃性、柔軟性
などの靭性にかかる機械的性質が改善された、特に種々
の成形材料に用いることができるブロック共重合体に関
するものである。
(従来の技術および問題点) PPSはナイロン、ポリカーボネート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリアセタール等のエンジニアリングプラ
スチックに比較し、卓越した耐熱性、耐薬品性、剛性を
有する高性能エンジニアリングプラスチックとして注目
されている。しかしながら、この樹脂は上記のエンジニ
アリングプラスチックに比較して靭性に乏しく、脆弱で
あるという重大な欠点を有している。近年、従来の熱架
橋型PPSと異なる直鎖状PPSが開発されつつあるが、その
場合でも結晶化状態では耐衝撃性および伸び等の靭性に
乏しい。
従来、PPSの耐衝撃性を改善するためガラス繊維等の充
てん材を配合することが行なわれているが、十分でない
ために、例えば成形収縮歪によるクラック発生の防止に
は効果がない。
一方、柔軟性ポリマーとポリマーブレンドは有力な方法
であるが、柔軟で、かつ耐熱性、耐薬品性に優れるポリ
マーが少ないことやPPSとの相溶性が不十分なため、曲
げ強さ等の機械的強度の低下、成形品の表面状態の劣化
等の問題点を有し、未だPPSの特徴を損なわず、耐衝撃
性、柔軟性が改善されたPPSを得るに到っていない。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、上記の如き状況に鑑み、耐衝撃性等の機
械的性質が改善され、かつブレンド相溶性に優れたPPS
樹脂を得るべく鋭意検討した結果、PPSと芳香族スルフ
ィドスルホンポリマーの共重合反応を行なわせ、両者を
化学的に結合させて得られるブロック樹脂が有効である
ことを見出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明はPPS部分と芳香族スルフィドスルホンポ
リマー部分とからなり、対数粘度〔η〕(ここで、
〔η〕は0.4g/100mlの溶液なるポリマー濃度においてα
‐クロルナフタレン中206℃で測定し、下式 〔η〕=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.03〜1.0、好ましくは
0.05〜0.5の範囲であるブロック共重合体を提供するも
のである。
本発明のブロック共重合体を構成するPPS部分は一般式 で示される構成単位を30モル%以上、特に70モル%以上
含むものが好ましく、その量が30モル%未満ではすぐれ
た特性のブロック共重合体は得難い。また、そのPPSの
対数粘度〔η〕(ここで〔η〕は0.4g/100mlの溶液なる
ポリマー濃度において、α‐クロルナフタレン中206℃
で測定し、下式 〔η〕=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.03〜0.80の範囲である
のが好ましい。
このポリマーの重合方法としては、ハロゲン置換芳香族
化合物、例えばp-ジクロルベンゼンを硫黄と炭酸ソーダ
の存在下で重合させる方法、極性溶媒中で硫化ナトリウ
ムあるいは水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウム又は硫
化水素と水酸化ナトリウムあるいはナトリウムアミノア
ルカノエートの存在下で重合させる方法、p-クロルチオ
フェノールの自己縮合などがあげられるが、N-メチルピ
ロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒や
スルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp-
ジクロルベンゼンを反応させる方法が適当である。この
際に重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸、
またはリン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化ア
ルカリを添加することは好ましい方法である。共重合成
分として、30モル%未満であれば、メタ結合 オルソ結合 エーテル結合 スルホン結合 ビフェニル結合 置換フェニルスルフィド結合 ここでRはアルキル基、ニトロ基、フェニル基、アルコ
キシ基、カルボン酸基またはカルボン酸の金属塩基を示
す)、3官能結合 などを含有していても、ポリマーの結晶性に大きく影響
しない範囲でかまわないが、好ましくは共重合成分は10
モル%以下がよい。特に3官能性以上のフェニル、ビフ
ェニル、ナフチルスルフィド結合などを共重合に選ぶ場
合は3モル%以下がよい。
かかるPPSの具体的な製造法としては、例えば(1)ハ
ロゲン置換芳香族化合物と硫化アルカリとによる製法
(米国特許第2513188号、特公昭44-27671号,特公昭45-
3368号および特公昭52-12240号参照)、(2)チオフェ
ノール類のアルカリ触媒又は銅塩等の共存下における結
合反応による製法(米国特許第3274165号および英国特
許第1160660号参照)、(3)芳香族化合物を塩化硫黄
とのルイス酸触媒共存下に於ける縮合反応による製法
(特公昭46-27255号およびベルギー特許第29437号参
照)等が挙げられる。
本発明におけるブロック共重合体は、例えば芳香族スル
フィドスルホンポリマーの末端基とPPSの末端基とを反
応せしめることによって得られるため、例えば芳香族ス
ルフィドスルホンポリマーの末端基がクロルフェニル基 である場合、PPSの末端基をナトリウムスルフィド基
(構造式:NaS-)の如き反応性基にしておく必要があ
る。かかるPPSを得る方法として、予め重合反応時にモ
ノマーの硫化ナトリウム成分の量をp-ジクロルベンゼン
成分に対し1〜20モル%過剰の状態で反応させる方法が
挙げられる。
一方、本発明のブロック共重合体を構成する芳香族スル
フィドスルホンポリマーは をくり返し単位とするポリマーとして定義される。この
ポリマーの分子量は対数粘度ηinh(ここで、ηinhは0.
5/100mlの溶液なるポリマー濃度においてフェノール/1,
1,2,2-テトラクロルエタン(3:2重量比)混合溶媒中30
℃で測定し、下式 ηinh=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.05〜1.0の範囲のもの
が好ましい。このポリマーの重合方法としては、例えば
ジハロ芳香族スルホンとアルカリ金属硫化物を有機アミ
ド溶媒中で反応させる方法(米国特許第4102875号参
照)が挙げられる。
本発明のブロック共重合体を合成する際に用いる芳香族
スルフィドスルホンポリマーは、例えばポリマー末端に を有するものであり、これを得る方法としては、ポリマ
ー合成反応時にジハロ芳香族スルホンの量をアルカリ金
属硫化物の量に対し、例えば5モル%過剰の状態で反応
させる方法(米国特許第4301274号参照)が挙げられ
る。
本発明の方法において芳香族スルフィドスルホンポリマ
ーとPPSの共重合反応を行なう際、第3成分としてジハ
ロ芳香族スルホンあるいは硫化ナトリウム等の結合剤を
添加する方法を用いることもさしつかえない。また、ブ
ロック共重合体である本発明の目的を逸脱しない範囲
で、PPSとスルフィドスルホンポリマーのいずれか一方
のポリマーの存在下に他方のモノマー成分を重合し、最
終的に共重合体を得る方法を用いることもできる。
また、共重合反応する際、PPSと芳香族スルフィドスル
ホンポリマーの末端反応性基の数を同じにすることは、
収率よくブロック共重合体が得られ最も好ましい。一
方、いずれか一方の成分の末端基数が過剰の場合、反応
終了後、未反応のホモポリマー成分のみを分別あるいは
抽出除去することによってブロック共重合体のみ回収す
ることができる。
共重合体反応において使用される溶媒は、その温度およ
び圧力において実質的に液状である有機極性溶媒が好ま
しい。具体的には、ホルムアミド、アセトアミド、N-メ
チルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジ
メチルアセトアミド、2-ピロリドン、N-メチル‐2-ピロ
リドン、N-エチル‐2-ピロリドン、ε‐カプロラクタ
ム、N-メチル‐ε‐カプロラクタム、ヘキサメチルホス
ホルアミド、テトラメチル尿素、1,3-ジメチル‐2-イミ
ダゾリジノン等のアミド、尿素およびラクタム類;スル
ホラン、ジメチルスルホラン等のスルホン類;ベンゾニ
トリル等のニトリル類;メチルフェニルケトン等のケト
ン類等およびこれらの混合物を挙げることができる。こ
れらの溶媒のうちでは、アミド類、ラクタム類あるいは
スルホン類等の非プロトン性有機極性溶媒を使用するこ
とが特に好ましい。有機極性溶媒の使用量はポリマー成
分の量に対する重量比で2〜20の範囲で、好ましくは3
〜10の範囲である。
ブロック化反応による共重合反応生成物が化学的に結合
したPPSと芳香族スルフィドスルホンポリマーとのブロ
ック共重合体であることは、得られたポリマーを芳香族
スルフィドスルホンポリマーの良溶媒であるフェノール
/テトラクロルエタン(3:2重量比)混合溶媒でくり返
し抽出した後、抽出液中に芳香族スルフィドスルホンポ
リマーがもはや含まれないにもかかわらず、ポリマー中
にこの成分が存在していることで確かめられる。一方、
共重合反応生成物中に未反応のPPSが含まれるかどうか
は、その生成物をPPSの良溶媒であるα‐クロルナフタ
レンを用い分別沈殿を行ない、PPSホモポリマーが存在
するか否かで確認できる。
本発明のブロック共重合体はポリフェニレンオキサイ
ド、ポリアリレート、ポリアミド、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリカーボネー
ト、あるいは全芳香族ポリエステル等のいわゆる液晶ポ
リマー等の熱可塑性樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等
のエポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、マレイン酸変性ポリプロピレン等のα
‐オレフィン共重合体、あるいはナイロン11/ポリエー
テルポリアミドエラストマーや水素化共役ジエン/スチ
レンコポリマー等の熱可塑性エラストマーとの組成物に
適用することができる。さらに、ガラス繊維、炭素繊維
等の繊維状強化材、あるいはタルク、マイカ、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、ガラスフレーク、ガラスビー
ズ、チタン酸カリウム繊維等のウィスカー等の他の無機
充填材を併用したコンパウンドに適用することもでき
る。
而して、本発明のブロック共重合体は電気・電子部品等
のPPS従来品の主要な用途である射出成形品あるいは圧
縮成形品用途のみならず、繊維、シート、フィルム、チ
ューブ等の押出成形品用、ブロー成形品用、トランスフ
ァー成形品用等に用いることができる。
(発明の効果) 本発明のブロック共重合体は、PPSあるいは芳香族スル
フィドスルホンポリマー単独、並びに両者の単なるブレ
ンドによる組成物と異なり、PPSと芳香族スルフィドス
ルホンポリマーの連鎖がブロック共重合したものである
ため、曲げ強度、耐衝撃性等の機械的性質に優れ、しか
もPPS等他種ポリマーとの相溶性に優れたものである。
(実施例) 次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
実施例1、比較例1,2 まず、末端クロルフェニル基型芳香族スルフィドスルホ
ンポリマー(以下、PPSSと略す)を以下のようにして合
成した。10オートクレーブにN-メチルピロリドン1980
g、硫化ナトリウム2,7水塩655g(5.0モル)、水酸化ナ
トリウム2.0g、およびビス(p-クロルフェニル)スルホ
ン1436g(5.0モル)を仕込み、窒素雰囲気下、200℃ま
で昇温しその温度で撹拌下6時間反応させた。次いでこ
の系にビス(p-クロルフェニル)スルホン72g(0.25モ
ル)をN-メチルピロリドン200gに溶かした液を添加し、
さらに1時間反応させた。反応容器を冷却後、内容物を
取出し、熱水とアセトンで数回洗浄し、ポリマーケーキ
を別した。このケーキを80〜150℃で減圧乾燥し、淡
褐色のポリマー1190gを得た(収率96%)。このポリマ
ーの対数粘度ηinh(ここで、ηinhは0.5g/100mlの溶液
なるポリマー濃度においてフェノール/1,1,2,2-テトラ
クロルエタン(3:2重量比)混合溶媒中30℃で測定し、
下式 ηinh=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)は0.22であった。
次に、末端ナトリウムスルフィド基型PPSを以下のよう
に合成した。10オートクレーブにN-メチルピロリドン
3100gと硫化ナトリウム2.7水塩1009g(7.7モル)および
水酸化ナトリウム3.5g(0.09モル)を仕込み、窒素雰囲
気下、200℃まで約2時間かけて撹拌しながら昇温して2
20mlの水を留出させた。反応系を150℃に冷却した後、p
-ジクロルベンゼン1029g(7.0モル)、N-メチルピロリ
ドン700gを加え、230℃で1.5時間、次いで260℃で2時
間反応させた。重合終了時の内圧は7.0kg/cm2であっ
た。反応容器を冷却後、内容物の一部をサンプリングし
別した後、ケーキを熱水で3回煮沸洗浄し、さらにア
セトンで2回洗浄した後、120℃で乾燥して淡灰褐色粉
末状PPSポリマーを得た(収率約94%)。このポリマー
の対数粘度〔η〕(ここで、〔η〕はポリマー濃度0.4g
/100ml、α‐クロルナフタレン中206℃で測定し、
〔η〕=ln(相対粘度)/ポリマー濃度に従い算出した
値である)は0.14であった。
引続き、上記のPPS重合後混合物2370gと前述の末端クロ
ルフェニル基型PPSS300gおよびN-メチルピロリドン1200
gを加え、窒素パージ後密封し220℃まで昇温し、この温
度で3時間反応させた。反応容器を冷却後、内容物を
別し、固形分をN-メチルピロリドンで2回洗浄した後、
熱水で3回煮沸洗浄した。得られたケーキを120℃で5
時間乾燥した後、フェノール/1,1,2,2-テトラクロルエ
タン(3:2重量比)混合溶媒中に分散させ、100℃で未反
応のPPSSを抽出除去した。この操作を3回くり返しPPSS
が全く抽出されないのを確認した。さらに、抽出後得ら
れたケーキをアセトンで十分洗浄、次いで乾燥した後、
α‐クロルナフタレンを用い、210℃で溶解させ分別沈
殿を行なって、未反応のPPSのみを別し分離除去し
た。得られたケーキをアセトンで十分洗浄した後、120
℃で5時間乾燥して486gの淡褐色粉末状ポリマーを得
た。このポリマーの〔η〕は0.19であった。
また、このポリマーの赤外線吸収スペクトルを測定した
ところ、PPSとPPSSの吸収以外のピークは観察されず、
かつ480cm-1および1320cm-1に見られる特性吸収の強度
からPPSSを定量したところ、ポリマー中に46.0重量%含
まれていた。同時に、ポリマーの元素分析を行ない、イ
オウ含量を定量したところ、27.87%の値を示し、ポリ
マー中にPPSSが46.0重量%含まれているを確認した。
一方、前記PPSSを46.0重量%含むPPSとのブレンド物に
ついて上記のフェノール/テトラクロルエタン混合溶媒
による抽出実験、並びにα‐クロルナフタレンによる分
別沈殿操作を行なったところ、PPSとPPSSを完全に分離
して回収することができた。
さらに、このポリマーを差動走査型熱量計(DSC)を用
いて、溶融後の冷却結晶化の挙動を分析した結果、結晶
性ポリマーであるPPSセグメントに基づく冷却結晶化ピ
ーク(ピーク温度192℃)が観察された。つまり、この
ポリマーはPPSセグメントを有し、かつ結晶性であっ
た。
これらの結果から、本実施例の共重合反応生成物がPPS
とPPSSが化学的に結合したブロック共重合体であること
を確認した。
本実施例で得られた共重合体を260℃で5時間熱処理し
た後、30mmの2軸押出機を用いて加熱混練しペレット化
した。このペレットを330℃で射出成形しテストピース
を作成した。ASTM D-1238(315℃、5kg荷重)の方法に
てメルトフロー・インデックス(MI値と略す)、ASTM D
-790の方法にて曲げ強度、ASTM D-256の方法にてアイゾ
ット衝撃強度を測定した。また、外観相溶性は肉眼にて
観察し、成形品の剥離状態はテストピース破断面に接着
テープを付着させた後取り除く方法で剥離試験を行った
後の状態を肉眼にて観察した。
比較例1においては、本実施例で合成したPPSSとPPS重
合反応後前述の処理によって得られたPPS粉末とを用
い、PPSSの含量が46.0重量%になるように混合したもの
を上記の方法に従い、テストピースを作成し物性を測定
した。
さらに、比較例2において、本実施例と同様の方法で得
られたPPS粉末単独の場合についても同様のテストピー
スを作成し物性を測定した。
結果を表‐1に示す。共重合体の場合はPPS単独あるい
は混合物に比べ、そのMI値が低下しており、ブロック共
重合による溶融粘度の増大を示している。外観及び成形
品剥離状態から共重合体は両者の分散性が良く、ミクロ
相分離を引き起こしていると推察される。また、曲げ強
度、耐衝撃強度共に、混合物に比べ著しく向上してお
り、本共重合体は耐衝撃性の改良された樹脂であること
を示している。
実施例2、比較例3 硫化ナトリウムと共に安息香酸ナトリウム1008g(7.0モ
ル)を添加した以外は実施例1と同様の方法で末端ナト
リウムスルフィド基型PPS重合混合物を合成した。一部
サンプリングし、〔η〕を測定したところ0.31であっ
た。
一方、モノマー仕込み時に酢酸リチウム330g(5.0モ
ル)を添加した以外は実施例1と同様の方法で合成した
末端クロルフェニル基型PPSS(ηinh=0.29)210gと、
上記PPS重合混合物の一部2860gおよびN-メチルピロリド
ン800gを混ぜ、窒素パージ後密封し220℃まで昇温し、
この温度で3時間反応させた。実施例1と同様に処理
し、未反応のPPSおよびPPSSを分離除去して、最終的に3
98gの灰褐色粒状ポリマーを得た。このポリマーの対数
粘度〔η〕は0.34であった。また、赤外線吸収スペクト
ルを測定したところ、PPSSが31.5重量%含まれていた。
上記重合体をペレット化および射出成形してテストピー
スを作成した。また、比較例3として、本実施例で合成
したPPSSとPPS粉末をPPSS含量が31.5重量%になるよう
に混合したものを用い、物性を測定した。
結果を表‐2に示す。実施例1と同様、この共重合体は
混合物と比較し、耐衝撃強度および曲げ強度が著しく向
上しており、耐衝撃性の改良された樹脂である。
実施例3 実施例1と同様の方法で合成したPPS重合後混合物(PPS
の〔η〕=0.13)と末端クロルフェニル基型PPSS(ηin
h=0.28)を用い、実施例1と同様の方法で共重合反応
を行い、最終的に、ポリマー中に69.0重量%のPPSSを含
み、かつ〔η〕=0.15の粉末状ブロック共重合体を得
た。また、このポリマーはDSC分析の結果、冷却結晶化
ピーク(ピーク温度180℃)を示したことからPPSセグメ
ントを有する結晶性ポリマーであった。
この共重合体について実施例1と同様の方法で物性測定
を行った結果を表‐2に示す。PPSS含量の多い本実施例
の共重合体も耐衝撃性の改良された樹脂である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンスルフィド部分と芳香族ス
    ルフィドスルホンポリマー部分とからなり、対数粘度
    〔η〕(ここで、〔η〕は0.4g/100mlの溶液なるポリマ
    ー濃度においてα‐クロルナフタレン中206℃で測定
    し、下式 〔η〕=ln(相対粘度)/ポリマー濃度 に従い算出した値である。)が0.03〜1.0の範囲である
    ブロック共重合体。
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