JPH07109179A - 低熱伝導、高靱性セラミックス - Google Patents
低熱伝導、高靱性セラミックスInfo
- Publication number
- JPH07109179A JPH07109179A JP5278959A JP27895993A JPH07109179A JP H07109179 A JPH07109179 A JP H07109179A JP 5278959 A JP5278959 A JP 5278959A JP 27895993 A JP27895993 A JP 27895993A JP H07109179 A JPH07109179 A JP H07109179A
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- JP
- Japan
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- thermal conductivity
- high toughness
- low thermal
- component
- fibers
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Abstract
(57)【要約】
【構成】SiとAlの複合酸化物とを原料として複合し
た反応焼結セラミックスを母相とし、SiC繊維を複合
させたセラミックス焼結体。 【効果】高強度、高靱性でかつ遮熱性に優れている。
た反応焼結セラミックスを母相とし、SiC繊維を複合
させたセラミックス焼結体。 【効果】高強度、高靱性でかつ遮熱性に優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遮熱性に優れ、高い靱性
を有する低熱伝導、高靱性セラミックスに関する。
を有する低熱伝導、高靱性セラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスの靱性を向上させるため、
長短繊維との複合化を行うことは広く知られている。そ
して常圧、ガス圧焼結では焼結時に3次元的に収縮が生
ずるため複合化は困難であり、このためホットプレスや
CVI(気相含浸法)、また有機珪素ポリマ−による含
浸などの方法が行われている。
長短繊維との複合化を行うことは広く知られている。そ
して常圧、ガス圧焼結では焼結時に3次元的に収縮が生
ずるため複合化は困難であり、このためホットプレスや
CVI(気相含浸法)、また有機珪素ポリマ−による含
浸などの方法が行われている。
【0003】一方、反応焼結セラミックスでは一般に焼
結時の収縮が極めて小さいため、焼結のみでの繊維との
複合化は可能であり、例えば特開昭61−91063号
公報、特開昭61−197472号公報などの他、数件
の出願が公開公報に示されている。
結時の収縮が極めて小さいため、焼結のみでの繊維との
複合化は可能であり、例えば特開昭61−91063号
公報、特開昭61−197472号公報などの他、数件
の出願が公開公報に示されている。
【発明が解決しようとする課題】上述の公開公報では焼
結によりセラミックスと繊維との複合化を行い靱性の向
上が図られているが、遮熱性が着目されていないため、
繊維にて強化した反応焼結セラミックスの遮熱性が不足
しているという問題がある。
結によりセラミックスと繊維との複合化を行い靱性の向
上が図られているが、遮熱性が着目されていないため、
繊維にて強化した反応焼結セラミックスの遮熱性が不足
しているという問題がある。
【0004】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、その目的は反応焼結セラミックスの低靱性
を改善するとともに、熱伝導率をさらに低下させた低熱
伝導、高靱性セラミックスを提供することにある。
ものであり、その目的は反応焼結セラミックスの低靱性
を改善するとともに、熱伝導率をさらに低下させた低熱
伝導、高靱性セラミックスを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明によれば、Si、O、Nの全ての元素と、A
l、Ti、Mg、Li、の元素群のうち、少なくとも1
種以上の元素とからなり、分散相が互いに隣接するか、
あるいは取囲んでいる2つ以上の相で構成され、かつ繊
維が配されている低熱伝導、高靱性セラミックスが提供
される。
めに本発明によれば、Si、O、Nの全ての元素と、A
l、Ti、Mg、Li、の元素群のうち、少なくとも1
種以上の元素とからなり、分散相が互いに隣接するか、
あるいは取囲んでいる2つ以上の相で構成され、かつ繊
維が配されている低熱伝導、高靱性セラミックスが提供
される。
【0006】
【作用】Siと特定の複合酸化物を原料として複合した
低い熱伝導性の反応焼結セラミックスを母相として繊維
を複合させたので、今までの低靱性が改善でき、低熱伝
導で高靱性を持つセラミックスが得られた。
低い熱伝導性の反応焼結セラミックスを母相として繊維
を複合させたので、今までの低靱性が改善でき、低熱伝
導で高靱性を持つセラミックスが得られた。
【0007】
【実施例】つぎに本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。まず、実施例1として平均粒径3μm
のSiと、Al6 Si2 O13(ムライト)とを65:3
5の重量比となるように秤量し、これに約1.5倍の蒸
留水を加え、ボ−ルミルにより約20時間混合する。
詳細に説明する。まず、実施例1として平均粒径3μm
のSiと、Al6 Si2 O13(ムライト)とを65:3
5の重量比となるように秤量し、これに約1.5倍の蒸
留水を加え、ボ−ルミルにより約20時間混合する。
【0009】そして、乾燥させた後、加圧ニ−ダを用い
て有機バインダ−と混合して組成物とする。
て有機バインダ−と混合して組成物とする。
【0010】このようにして得られた組成物は流動性に
優れ、成形時に圧力をかけることにより僅かな間隙にも
十分に浸み込ませることが可能である。
優れ、成形時に圧力をかけることにより僅かな間隙にも
十分に浸み込ませることが可能である。
【0011】一方、2次元的に繊維状に織り込ませた5
cm×5cmのSiC繊維を金型に納め、その表面に上
記の組成物をできるだけ均一な厚さになるように塗布
し、さらにその上に繊維を重ねるというプロセスを繰返
えして、約3cmの厚さで20層の構成とする。
cm×5cmのSiC繊維を金型に納め、その表面に上
記の組成物をできるだけ均一な厚さになるように塗布
し、さらにその上に繊維を重ねるというプロセスを繰返
えして、約3cmの厚さで20層の構成とする。
【0012】そしてこの状態にて1000kgf/cm
2 の圧力をかけて成形体とし、この成形後に取出して、
N2 雰囲気内で最高550℃まで加熱して脱脂した後、
0.93MpaのN2 雰囲気中で最高1400℃まで加
熱を行い反応焼結させ、さらに酸化雰囲気にて1000
℃の加熱処理を実施する。
2 の圧力をかけて成形体とし、この成形後に取出して、
N2 雰囲気内で最高550℃まで加熱して脱脂した後、
0.93MpaのN2 雰囲気中で最高1400℃まで加
熱を行い反応焼結させ、さらに酸化雰囲気にて1000
℃の加熱処理を実施する。
【0013】図1はこのようにして得られた材料の構造
の概念図であり、図2は得られた材料の諸特性で、繊維
強化のない材料に比してその特性が向上しており、その
組織をEPMAで分析した処、Alを含む相は分散相と
して存在している事が判った。
の概念図であり、図2は得られた材料の諸特性で、繊維
強化のない材料に比してその特性が向上しており、その
組織をEPMAで分析した処、Alを含む相は分散相と
して存在している事が判った。
【0014】つぎに実施例2として、前記の実施例1に
より得られた材料を加工し、黒鉛ダイスに収納できる大
きさに形成して納め、これを窒素雰囲気にて1450℃
に熱し20MPaの荷重を加えて緻密化を行う。
より得られた材料を加工し、黒鉛ダイスに収納できる大
きさに形成して納め、これを窒素雰囲気にて1450℃
に熱し20MPaの荷重を加えて緻密化を行う。
【0015】図3はこのようなホットプレス処理した実
施例2と、実施例1との比較を示すが熱伝導率はやや上
昇するものの、強度の大きなものが得られている。
施例2と、実施例1との比較を示すが熱伝導率はやや上
昇するものの、強度の大きなものが得られている。
【0016】つぎに実施例3であるが、平均粒径3μm
のSiと、Al2 TiO5 とを65:35の重量比とな
るように秤量し、これに約1.5倍の蒸留水を加えてボ
−ルミルにより約20時間混合する。
のSiと、Al2 TiO5 とを65:35の重量比とな
るように秤量し、これに約1.5倍の蒸留水を加えてボ
−ルミルにより約20時間混合する。
【0017】そして乾燥させた後、加圧ニ−ダを用いて
有機バインダ−と混合して組成物とする。
有機バインダ−と混合して組成物とする。
【0018】一方、2次元的に繊維状に織り込まれた5
cm×5cmのSi、Ti、O、Nを主要構成元素とす
る繊維を金型内に入れ、その表面に前記の組成物をでき
るだけ均一な厚さになるように塗布し、さらにその上に
繊維を重ねるというプロセスを繰返えして厚さが約3c
mの20層の構造とする。
cm×5cmのSi、Ti、O、Nを主要構成元素とす
る繊維を金型内に入れ、その表面に前記の組成物をでき
るだけ均一な厚さになるように塗布し、さらにその上に
繊維を重ねるというプロセスを繰返えして厚さが約3c
mの20層の構造とする。
【0019】この状態にて1000kgf/cm2 の圧
力をかけて成形体とし、この成形後に取出してN2 の雰
囲気中で最高550℃まで加熱して脱脂を行う。ついで
N2雰囲気内で0.93MPaの荷重をかけ、最高14
00℃までの加熱を行って反応焼結させ、さらに酸化雰
囲気にて1000℃の加熱処理を行う。
力をかけて成形体とし、この成形後に取出してN2 の雰
囲気中で最高550℃まで加熱して脱脂を行う。ついで
N2雰囲気内で0.93MPaの荷重をかけ、最高14
00℃までの加熱を行って反応焼結させ、さらに酸化雰
囲気にて1000℃の加熱処理を行う。
【0020】図4はこのような処理を行った材料のデ−
タであり、その組織のうちマトリックスの部分について
EPMAで分析した処、Siの富んだ相の内にAl、T
iが相分離しており、またAlの富んだ相がTiの富ん
だ相に囲まれている分離相が形成されていることが判っ
た(図5)。
タであり、その組織のうちマトリックスの部分について
EPMAで分析した処、Siの富んだ相の内にAl、T
iが相分離しており、またAlの富んだ相がTiの富ん
だ相に囲まれている分離相が形成されていることが判っ
た(図5)。
【0021】実施例4として、平均粒径3μmのSi、
非晶質Si3 N4 、Al6 Si2 O13とを、45:2
0:35の重量比となるように秤量し、これに約1.5
倍の蒸留水を加えてボ−ルミルにより約20時間混合す
る。この乾燥後、加圧ニ−ダを用いて有機バインダ−と
混合して組成物とする。
非晶質Si3 N4 、Al6 Si2 O13とを、45:2
0:35の重量比となるように秤量し、これに約1.5
倍の蒸留水を加えてボ−ルミルにより約20時間混合す
る。この乾燥後、加圧ニ−ダを用いて有機バインダ−と
混合して組成物とする。
【0022】ついで、前記の実施例1、2、3と同様な
工程を行って複合セラミックスを作製し、その特性を調
べた処、図6に示す諸デ−タが得られており、非晶質の
物質の添加によりフォノン散乱が大になって遮熱性が改
善されている。また、得られた材料の組織についてEP
MAで分析した処、Si、Oのリッチな相の周囲をS
i、Al、O、Nの相が取囲んだ分散相が形成されてい
ることが判った。
工程を行って複合セラミックスを作製し、その特性を調
べた処、図6に示す諸デ−タが得られており、非晶質の
物質の添加によりフォノン散乱が大になって遮熱性が改
善されている。また、得られた材料の組織についてEP
MAで分析した処、Si、Oのリッチな相の周囲をS
i、Al、O、Nの相が取囲んだ分散相が形成されてい
ることが判った。
【0023】以上、上述の実施例によって本発明を説明
したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であ
り、これらの変形を本発明の範囲から排除するものでは
ない。
したが、本発明の主旨の範囲内で種々の変形が可能であ
り、これらの変形を本発明の範囲から排除するものでは
ない。
【0024】
【発明の効果】上述の実施例のように本発明によれば、
Siと所定の複合酸化物を原料として複合した低い熱伝
導率を備えた反応焼結セラミックスを母相となし、これ
に繊維を複合させたため、高強度で低い熱伝導率を有す
るとともに、高靱性を有するセラミックスを得ることが
できる。
Siと所定の複合酸化物を原料として複合した低い熱伝
導率を備えた反応焼結セラミックスを母相となし、これ
に繊維を複合させたため、高強度で低い熱伝導率を有す
るとともに、高靱性を有するセラミックスを得ることが
できる。
【図1】本発明の実施例の構造を示す概念図である。
【図2】実施例1にて得られた材料の特性図表図であ
る。
る。
【図3】実施例2と実施例1との特性の図表図である。
【図4】実施例3による材料の特性の図表図である。
【図5】得られた材料における元素のEPMAによる分
散状態図である。
散状態図である。
【図6】実施例4による材料の特性の図表図である。
Claims (3)
- 【請求項1】Si、O、Nの全ての元素と、Al、T
i、Mg、Li、の元素群のうち、少なくとも1種以上
の元素とからなり、分散相が互いに隣接するか、あるい
は取囲んでいる2つ以上の相で構成され、かつ繊維が配
されていることを特徴とする低熱伝導、高靱性セラミッ
クス。 - 【請求項2】上記の繊維がSiを含んでいることを特徴
とする請求項1記載の低熱伝導、高靱性セラミックス。 - 【請求項3】前記の元素の複合体は非晶質の分散相を有
することを特徴とする請求項1記載の低熱伝導、高靱性
セラミックス。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5278959A JPH07109179A (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | 低熱伝導、高靱性セラミックス |
US08/787,995 US6040256A (en) | 1993-10-12 | 1997-01-23 | Method for producing a reaction sintered ceramic |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5278959A JPH07109179A (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | 低熱伝導、高靱性セラミックス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07109179A true JPH07109179A (ja) | 1995-04-25 |
Family
ID=17604454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5278959A Pending JPH07109179A (ja) | 1993-10-12 | 1993-10-12 | 低熱伝導、高靱性セラミックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07109179A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0941885A2 (en) | 1998-03-12 | 1999-09-15 | Toyo Roki Seizo Kabushiki Kaisha | Fuel supplying apparatus |
-
1993
- 1993-10-12 JP JP5278959A patent/JPH07109179A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0941885A2 (en) | 1998-03-12 | 1999-09-15 | Toyo Roki Seizo Kabushiki Kaisha | Fuel supplying apparatus |
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