JPH07109121A - ソフトフェライト原料粉及びそれらの製造方法 - Google Patents

ソフトフェライト原料粉及びそれらの製造方法

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JPH07109121A
JPH07109121A JP5257149A JP25714993A JPH07109121A JP H07109121 A JPH07109121 A JP H07109121A JP 5257149 A JP5257149 A JP 5257149A JP 25714993 A JP25714993 A JP 25714993A JP H07109121 A JPH07109121 A JP H07109121A
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chloride
iron
oxide
manganese
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JP5257149A
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English (en)
Inventor
Junji Omori
惇二 大森
Yoshitaka Yamana
芳隆 山名
Shoichi Osada
昭一 長田
Tadao Shigeta
忠男 重田
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Eco Tech Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nittetsu Kakoki KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 亜鉛等の高蒸気圧の高いフェライト主成分を
含むFe,Mn,Zn等のフェライト成分を必要な組成
で含有する平均0.1μm以下の粒径を持つソフトフェ
ライト原料粉及びその製造方法を提供すること。 【構成】 (塩化亜鉛モル数/塩化鉄モル数又は塩化マ
ンガンモル数)を0超〜0.5に調整した塩化鉄・塩化
亜鉛又は塩化マンガン混合溶液を200μm以下の液滴
として炉内に噴霧し、5秒以内にH2 O及び/又はO2
を含む冷媒で酸露点以上400℃以下に急冷する方法で
製造した平均粒子径が0.1μm以下でP,Crの含有
量がP≦20ppm,Cr≦50ppmであるソフトフ
ェライト原料粉及びその製造方法。 【効果】 高周波、特にMHz領域での電力損失に優れ
たソフトフェライトコアを安価に製造することが出来、
高周波トランスの小型化に極めて有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソフトフェライト用原料
として用いられる酸化鉄、酸化マンガン、酸化亜鉛等の
単体或いは複合化物等を得る製造方法とその生成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エタノール溶液による硝酸鉄或い
は塩化鉄等の噴霧熱分解挙動(粉体及び粉末冶金、第1
8巻第7号、第24巻第8号、第26巻第4号)或いは
亜鉛フェライト粉体の合成に関しては所謂ラボレベル装
置による製造及び粉体特性調査がなされている。また、
工業的に利用可能な規模でのソフトフェライト原料粉体
製造方法及び粉体については、概略以下のような実態で
ある。すなわち、従来ソフトフェライト原料に使用され
る酸化鉄(Fe2 3 )は主として鉄鋼廃酸(主にFe
Cl2 溶液)を高温焙焼により処理する時に副産物とし
て得られる酸化鉄(Fe2 3 )が用いられる。焙焼に
用いる設備により0.4〜1.0μmの粒径を持ち、比
表面積(BET法)が4m2 /g程度以下の粉体が得ら
れる。
【0003】比較的粒径の小さな酸化鉄が製造可能な流
動焙焼(鉄と鋼、1984年第14号、P128)法に
よる酸化鉄も0.1〜5μm程度の分布を持ち、電気集
塵機で捕集される主要製品も平均粒径でいうと0.5〜
0.7μm程度である。これは、反応炉としての流動焙
焼炉内で塩化鉄の高温酸化時間が数秒から数十秒或いは
それ以上の範囲に広がりを持つことにより、一次粒子径
及び凝集粒子径とも大きな広がりを持ち、かつ、平均粒
子径が増大する原因となっている。同様に鉄鋼廃酸を噴
霧焙焼により高温酸化し(鉄と鋼、第62年(197
6)第8号、P1035〜1044)副生する酸化鉄の
利用もなされている。その生成粒子は200〜260μ
mの顆粒状凝集粒子でプロセス系内での輸送途中に7〜
9μmに最大頻度を持つ粉体となり、BET法による比
表面積は4.5〜5.5m2 /gとされている。
【0004】また、酸化亜鉛は亜鉛金属の昇華法により
製造されることが多く、比較的微粒子で凝集の少ない粉
体が得られている。酸化マンガン源として使用される酸
化マンガン、炭酸マンガン等は電解法等により製造され
る。その粉体粒径も0.1μm程度から、大きい場合は
1μmを超えるものまであり、凝集粒径も大きい。酸化
マンガン源としての高純度Mn3 4 の例でみると、電
子顕微鏡観察から測定した一次粒子径が0.1μm、比
表面積が20m2 /gと微細な粒子であるが、凝集粒子
が多くレーザー法で測定した粒径は10%粒径が0.2
9μm、50%粒径が2.15μm、90%粒径が1
0.61となっており、ソフトフェライト原料として他
原料と混合する場合に、凝集二次粒子を解砕しての均質
分散に大きな課題を残している。炭酸マンガンに至って
は50%粒径で13.7μmと凝集した二次粒子が大部
分を占めている。
【0005】更に、粉体の反応性は表面エネルギーに比
較することは良く知られているが、様々な履歴を持つソ
フトフェライト原料粉は以上に記述したように、その粒
径、凝集形態に差異があり粉体特性も多様である。この
ような原料を用いるソフトフェライトの製造工程は粉体
の混合、仮焼、長時間の湿式分散等をによる成分の混合
等成分及び粉体粒径の均質化のために、長時間の粉砕分
散工程を経て処理されており、このことが不純物混入フ
ェライト品質のバラツキ原因ともなっている。
【0006】こうした点を改善するために、特開平1−
192708号公報、特開平5−51218号公報、特
開平5−51220号公報に記載されている製造方法及
び装置を用い、強固な凝集粒子が少なく、粒子径が微細
でかつ含有成分として、同時にFe,Mn,Znを均質
に含むソフトフェライト原料粉体の製造方法並びに製造
装置が提案されている。この方法は反応物と反応に要す
る熱エネルギー供給源を並流的に随伴させると共に、高
温酸化反応時間を短時間に規制(急冷)することで、粒
径、成分の均質性、すなわち焼結反応の均質性の観点か
ら理想的なソフトフェライト原料粉製造方法及び原料粉
を共沈法のような特殊な方法ではなく、高温酸化法(焙
焼法)という量産に適した方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平1−1
92708号公報、特開平5−51218号公報等は従
来不可能と思われていたZn等蒸気圧の高い成分を含む
ソフトフェライト原料粉を噴霧焙焼法により提供出来る
ことを示した。また、この技術によりFe,Mn,Zn
等のソフトフェライト主要原料を含み、かつ必要な場合
は微量成分まで含有させた従来にないソフトフェライト
原料の微小粉が提供可能となった。しかしながら、多様
な特性を要求されるソフトフェライトコアに対応する原
料粉の組成は成分、割合を含め多種多様であり、それら
の原料粉体を同一装置で造り分けることは生産量の僅少
による不経済性もさることながら、成分切替え時の組成
ずれも含め経済的ではない。例えば、塩化物溶液の噴霧
焙焼法によるソフトフェライト原料粉の製造は大量に同
一品種を製造する場合は問題は縮小するが、品種切替え
時にはプロセス系内に残る粉体による混合が発生し、目
標組成からの偏差原因となる。
【0008】こうした偏差を縮小させるための、粉体粒
径等の大幅に異なる粉体による成分調整は混合粉の焼結
特性の不均質さを引き起こすこととなり、均質化のため
に長時間の分散処理が必要となり、結果として不純物の
混入等を引き起こし本来の原料のもっている良好な特性
を損なう。特に多種、多様なソフトフェライトを少なく
ともFe,Mn,Znの主要成分を同時にかつ均質に含
む噴霧焙焼粉で造り分けようとすると、このような問題
が避けがたく起こる。この点を解決するためには、同レ
ベルの焼結特性を持つ(例えば同程度の粒径と粒径分布
を持つ)主要成分組成の原料粉の何種類かを予め製造し
ておいて、これらの任意混合によって要求される成分、
組成のソフトフェライト原料粉を品質低下を招くことな
く調整できるならば、極めて経済的である。
【0009】また、特開平1−192708号公報、特
開平5−51218号公報等に示されるプロセスによる
成分の均質な粒径の揃った理想的なソフトフェライト原
料微小粉に加え、本発明による原料粉を提供すること
で、成分微調整、品種切替え等の幾つかの課題を解消す
るばかりではなく、高品質のソフトフェライトコアを製
造可能な、従来量産規模での提供が不可能であったもの
を、この理想的なソフトフェライト原料粉をさらに有効
活用することで、新たなソフトフェライト原料群及びそ
の製造方法を提供するものである。これらの製造方法は
ソフトフェライトコアとしての、所謂マンガンフェライ
トのみならず、ニッケルフェライト、マンガンマグネシ
ウムフェライト等のソフトフェライト原料粉製造にも対
応しているが、しかし、所謂マンガン亜鉛フェライトを
例として以下詳述する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、二流体噴霧ノズルにより、200μm以下の液滴
径で噴霧された蒸気圧の高いフェライト成分をも含む原
料塩化物溶液を水蒸気等を含む酸化性雰囲気の下で焙焼
し、一定時間反応の後、H2 O及び/又はO2を含む冷
媒で急冷することで、亜鉛等蒸気圧の高いフェライト主
成分を含むFe,Mn,Zn等のフェライト成分を必要
な組成で含有する平均0.1μm以下の粒径を持つソフ
トフェライト原料粉を製造する方法を提供せんとするも
のである。その発明の要旨とするところは以下の通りで
ある。
【0011】(1)噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物
と反応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸
化焙焼する方法において、(塩化亜鉛モル数/塩化鉄モ
ル数)を0超〜0.5に調整した塩化鉄・塩化亜鉛混合
溶液を200μm以下の液滴として炉内に噴霧し、5秒
以内にH2 O及び/又はO2 を含む冷媒で酸露点以上4
00℃以下に冷却する方法で製造した平均粒子径が0.
1μm以下でP,Crの含有量がP≦20ppm,Cr
≦50ppmである鉄亜鉛複合酸化物から成ることを特
徴とするソフトフェライト原料粉。
【0012】(2)(1)記載の方法で殆ど第二鉄イオ
ンを含まないように還元処理した塩化鉄・塩化亜鉛混合
溶液を用いる鉄亜鉛複合酸化物から成ることを特徴とす
るソフトフェライト原料粉の製造方法。 (3)噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物と反応に関わ
る熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸化焙焼する方
法において、(塩化鉄モル数/塩化マンガンモル数)が
0以上の範囲で変更した塩化鉄・塩化マンガン混合溶液
を200μm以下の液滴として炉内に噴霧し、5秒以内
にH2 O及び/又はO2 を含む冷媒で酸露点以上400
℃以下に冷却する方法で製造した高温酸化法による平均
粒子径が0.1μm以下でP,Crの含有量がP≦20
ppm,Cr≦50ppmである鉄マンガン混合酸化物
或いはマンガン酸化物粉体と鉄マンガン混合酸化物或い
はマンガン酸化物の製造方法。
【0013】(4)(3)記載の方法で殆ど第二鉄イオ
ンを含まないように還元処理した塩化鉄・塩化マンガン
混合溶液を用いる鉄マンガン複合酸化物或いはマンガン
酸化物の製造方法。 (5)噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物と反応に関わ
る熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸化焙焼する方
法において、(塩化亜鉛モル数/塩化マンガンモル数)
を0超〜0.5の範囲で変更した塩化亜鉛・塩化マンガ
ン混合溶液を200μm以下の液滴として炉内に噴霧
し、5秒以内にH2 O及び/又はO2 を含む冷媒で酸露
点以上400℃以下に冷却する方法で製造した平均粒子
径が0.1μm以下でP,Crの含有量がP≦20pp
m,Cr≦50ppmである亜鉛マンガン複合酸化物或
いは混合酸化物の製造方法。
【0014】(6)噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物
と反応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸
化焙焼する方法において、塩化鉄溶液を200μm以下
の液滴として炉内に噴霧する高温酸化法により製造した
平均粒子径が、0.1μm以下でP,Crの含有量がP
≦20ppm,Cr≦50ppmである酸化鉄粉とその
製造方法。 (7)(6)記載の方法で殆ど第二鉄イオンを含まない
ように還元処理した塩化鉄溶液を用いる酸化鉄の製造方
法。 (8)(1)〜(7)記載の単独又はいずれかを組合せ
たソフトフェライト原料粉を用いるソフトフェライトコ
アの製造方法。 (9)ソフトフェライト原料として通常の酸化鉄及び/
又は酸化亜鉛に加え、請求項5或いは6記載の酸化物を
用いるソフトフェライトコアの製造方法にある。
【0015】以下本発明について詳細に説明する。本発
明において溶液を200μm以下の液滴噴霧とすること
は、反応温度への急速な昇温が液滴の分割あるいは、中
間生成物を含む反応生成物シェルの分割破砕等につなが
り、微粒子の生成につながると考えられる。しかし20
0μmを超えると、液滴の分割乾燥の過程で液滴の球形
を保ったまま反応を完結する割合が増加し、凝集二次粒
子径の増大、反応炉内での滞留時間の偏差拡大等々に結
びつき、結果としてZn等蒸気圧の高い成分の成分偏差
が増大する。また、反応に必要な短時間の熱履歴後急冷
されることも、熱的凝集粉等が極めて少なく、かつ粒径
分布の狭い粉体の製造が出来る理由である。勿論、一次
粒子径制御については、塩化物溶液濃度、反応温度等の
変更により可能である。
【0016】すなわち、原料塩化物溶液の噴霧液滴と熱
分解反応等に必要な熱媒体を並流的に随伴させ、かつ分
解生成物と熱ガス等を並流的に随伴させながら、高温反
応時間をごく短時間、例えば2秒程度で行い、前述の冷
媒で急冷した後(これは噴霧された液滴が急速に加熱混
合されると共に、並流的に随伴させながら反応生成物等
と気体及び粉体が偏流することの無い状態で2秒程度で
急冷装置に到達させることを意味する)が工業的規模、
例えば1反応炉で200kg/hr程度以上の粉体生産
能率を保ち、かつZn等揮散し易い元素を均質に含む目
的の粉体を得る要件となる。なお、粉体の捕集及び副産
物の塩化水素ガス回収は公知の方法でなされる。同様な
製造方法でFe及びZn成分或いはMn及びZnを含み
平均0.1μm以下の粒径を持つソフトフェライト原料
粉も製造出来る。
【0017】次にFe及びMnを含む塩化物溶液、Mn
を含む塩化物溶液、Feを含む塩化物溶液、これらに加
えソフトフェライトを構成するTi,Sn,Si,Ca
等の微量成分をも含む塩化物溶液の二流体噴霧高温焙焼
は平均0.1μm以下の粒径を持つ酸化鉄、酸化マンガ
ン、酸化鉄・酸化マンガン混合或いは複合化物等の凝集
の極めて少ない微小粉を提供する。Zn等成分偏差を引
き起こし易い元素を含まない場合は噴霧液滴径200μ
m以下は成分偏差抑制のための必要条件ではなく、目的
の粉体粒径及び分布を得るための必要条件となる。これ
らにより、ソフトフェライトを構成する成分を1種類以
上含むソフトフェライト原料粉を、殆ど同程度の粒子径
及び粒径分布を持ち、かつ強固な凝集粒子を殆ど含まな
い状態で提供できる。
【0018】また、ソフトフェライト原料としての酸化
鉄の主要供給元は鉄鋼廃酸処理の副産物である。廃酸処
理は省エネルギー或いはコロイド状珪素を凝集させ沈殿
及び吸着除去するために、廃熱ガスとの直接熱交換によ
る廃酸濃縮が行われた後に、焙焼炉に噴霧されることで
実施されることが多い。この場合第一鉄イオンが酸化さ
れ廃酸中に第二鉄イオンが増加するが、このまま焙焼し
た場合、塩化第二鉄が塩化第一鉄に比べ沸点が低く、か
つ蒸気圧が高いことから、第二鉄イオンの含有量により
焙焼生成物の粒子形状に大きな差異が生ずる。従って安
定した品質の確保には第二鉄イオンを予め還元しておく
ことが必要となる。
【0019】更に、鉄鋼廃酸中には燐等ソフトフェライ
トコア焼結時にその結晶粒径に大きな影響を及ぼす元素
が不可避的に含有しており、これらの不純物を予め除去
し、ソフトフェライト原料粉中への混入を抑制する必要
は良く知られている。これらの不純物値は低ければ低い
ほど良いが、実用的には特願平5−73683号で規定
した範囲を本発明によるソフトフェライト原料粉につい
ても、具備すべき条件として適用できる。
【0020】先ず、本発明に係わるソフトフェライト原
料粉の粒径を0.1μm以下とした理由を以下に示す。
一般に知られているように、結晶粒子間の組織バラツキ
の小さい焼結体を得るためには原料粉体粒子の組成が均
質であり、しかも粒子径が微細でその分布がシャープで
あることが必要となる。従って焼結体が微細構造になる
ほど、原料粉の粒径が小さいことが高周波対応のソフト
フェライト焼結体製造の要件の一つとなる。そこで、特
開平1−192708号公報及び特開平5−51218
号公報等に示されるプロセスにより製造された、例えば
鉄、マンガン、亜鉛を均質に含む一定組成のソフトフェ
ライト原料粉に、この原料粉とほぼ同一の分布、粒子
径、凝集状態の本発明に係る酸化鉄、酸化マンガン、鉄
亜鉛複合酸化物、鉄マンガン混合酸化物等々必要な量添
加することで、樣々な特性を期待されるソフトフェライ
トコアの作り分けが容易となる。なお、添加する粉体の
母集団への均質混合は、例えば粉体のスプレー造粒前の
短時間の湿式分散で充分である。
【0021】また、必要な場合は、この混合したソフト
フェライト原料粉に、200℃から800℃の熱処理を
実施し、粒成長(ビルドアップ)させた任意の粒径の成
分の均質なソフトフェライト原料粉を提供出来る。そし
てビルドアップされた粉体は緩い凝集体であり、短時間
の湿式分散処理等で粒径分布のシャープなソフトフェラ
イト原料粉体となり、樣々な特性を持つソフトフェライ
トコアの製造に資するものである。
【0022】次に、粒径だけでなく複合酸化物の特徴と
する作用を述べる。特開平1−192708号公報及び
特開平5−51218号公報等に示されるプロセスによ
り製造された、例えば鉄、マンガン、亜鉛を均質に含む
一定組成のソフトフェライト原料粉は、粉体粒径及び組
成の均質性の特徴の他、95%以上のスピネル化率が確
保されている。この粉体を成形後、窒素雰囲気で、かつ
還元雰囲気のもとで焼成し、異常な粒成長の無い焼結体
を得ることが出来る。例えば900℃焼成で結晶粒径が
1μm程度で焼結密度が4.8g/cm3 を超える焼結
体を得ることも出来る。この焼結体は所謂MHz帯に対
応するソフトフェライトコアとして優れた特性を示す。
本発明の粒径及び分布を持つFe−Zn複合酸化物、M
n−Zn複合酸化物は原料粉のスピネル化率を減ずるこ
となくソフトフェライト原料粉の成分微調整が可能とな
り、数MHz帯に対応する高周波帯での使用に対応する
ソフトフェライトコア原料組成を容易に作り分け出来る
ことになる。
【0023】更に、本発明による原料粉のみ(例えば酸
化鉄、酸化マンガン、鉄亜鉛複合酸化物、鉄マンガン混
合酸化物等々を2種以上混合すること)で狙いの特性を
発現させるための所定の組成の混合粉体とし、焼結反応
性の均質なソフトフェライト原料粉として活用出来る。
従来のソフトフェライト原料粉のうち酸化マンガンは所
謂高級品であっても微小な一次粒子径をもつものの、多
くの凝集粒子が存在することは、前述の通りである。従
来法のソフトフェライト原料粉のうち比較的含有量の多
いマンガン源を本発明によるものに入れ換えることで均
質混合性が増し、目的のソフトフェライトコアの性能の
バラツキ防止、更には高性能化も達成出来る。例えば、
酸化亜鉛は比較的微粒子で凝集の少ない分散し易い形態
を持っている。酸化鉄は従来法で燐等の不純物を抑制し
た比較的微粒子な製品を使用した場合に、マンガン源と
して本発明の酸化マンガン等を用いることでマンガンの
均質分散不良によるソフトフェライトコアの性能劣化が
防止可能である。
【0024】
【実施例】金属塩化物の酸化反応に関する熱力学的検討
を図1〜図4に示す。図1は酸素による酸化反応(1)
〜(7)と△G0 と温度の関係を示し、この結果次のこ
とが言える。FeCl2 のO2 による酸化はFe2 3
を生成する反応が最も起こり易い。MnCl2 のO2
よる酸化はMn2 3 を生成する反応が最も起こり易
い。FeCl2 ,MnCl2 ,ZnCl2 の順に酸化さ
れ易いがFeCl2 がFeOに、MnCl2 がMnOに
酸化される反応は起こりにくい。図2は水蒸気による酸
化反応(8)〜(14)と△G0 と温度の関係を示し、
この結果次のことが言える。水蒸気を用いた場合はO2
による酸化反応と異なり、FeCl2 ,ZnCl2 ,M
nCl2 の順に酸化され易い。温度により酸化反応の起
こり易い順序が異なり、MnCl2 の水蒸気による酸化
反応は673K以上ではMnOを生成する反応が最も起
こり易い。FeCl2 は1000K以上ではFeOを、
1000K以下ではFe3 4 に成り易い。
【0025】図3は酸素と水蒸気による酸化反応(1
5)〜(18)と△G0 と温度の関係を示し、図4は酸
素と水蒸気による酸化反応(19)〜(22)と△G0
の関係を示し、この結果次のことが言える。FeCl2
とMnCl2 ではFeCl2 の方が酸化され易い。Mn
Cl2 はO2 +H2 Oにより酸化されるとMn2 3
なり易い。FeCl2 は930K以下ではFe2
3 に、930K以上ではMn3 4 に成り易い。以上、
FeCl2 ,MnCl2 ,ZnCl2 3種類の塩化物の
酸素及び水蒸気による酸化反応の標準自由エネルギー変
化の調査結果はFeCl2 が最も酸化されやすく、Fe
2 3 に成り易い。また、MnCl2 は雰囲気により、
酸化の程度に差がでる可能性があることを示している。
【0026】次に、塩化物と酸化物が共存した状態での
酸化反応に関する熱力学的検討を図5〜図7に示す。図
5は金属塩化物と酸化物の反応(23)〜(28)と△
0と温度の関係を示し、この結果次のことが言える。
ZnCl2 とマンガン酸化物や酸化鉄との反応はMnC
2 やFeCl2 を生成する反応が起こり易い。MnC
2 と酸化鉄の反応はFeCl2 を生成する反応が起こ
り易い。図6は酸素雰囲気中での金属塩化物と酸化物の
反応(29)〜(33)と△G 0 と温度の関係を示し、
この結果次のことが言える。ZnO・Fe2 3 やMn
O・Fe2 3 を生成する反応が起こり難い。ZnO・
Fe2 3 やMnO・Fe2 3 を生成する反応を比較
すると、ZnO・Fe2 3 を生成する反応の方が起こ
り易い。
【0027】図7は水蒸気雰囲気中での金属塩化物と酸
化物の反応(34)〜(38)と△G0 と温度の関係を
示し、この結果次のことが言える。酸素雰囲気中と異な
り、水蒸気雰囲気中ではZnO・Fe2 3 やMnO・
Fe 2 3 を生成する反応の方が起こり易い。ZnO・
Fe2 3 やMnO・Fe2 3 を生成する反応を比較
すると、酸素雰囲気と同様にZnO・Fe2 3 を生成
する反応の方が起こり易い。
【0028】以上の熱力学的な検討を実験的に確かめる
ため、図8に模式的に示す実験装置で反応雰囲気を規定
し、塩化物等の酸化反応を行わせ、平衡状態での酸化生
成物のX線囘析を行い生成物の同定を行った。この装置
は二段の電気炉4を使用し、下段で雰囲気ガス(酸素、
水蒸気)を所定の温度に保ち、図示しないが流量調節装
置を用いて一定流量で上段の反応炉に供給される。サン
プル1はアルミナボール等の熱担体2により反応等の雰
囲気温度が一定に保たれ、約1時間保持後直ちにサンプ
ル1を冷却しX線囘析が行われる。符号3はN2 或いは
/又はO2 或いは/又はH2 Oのガス導入部であり、5
はヒーター、6はガス排気口で塩酸吸収層を経て吸引ポ
ンプに通ずる。
【0029】図9はZnCl2 +MnOの混合物が酸素
+水蒸気雰囲気で反応後の生成物のX線囘析結果を示
す。図10〜図12は各混合物が一定の雰囲気温度で反
応した生成物を示す。図10にZnCl2 +MnOとM
nCl2 +ZnOの結果を示す。ZnCl2 +MnOの
熱力学的検討では酸素あるいは酸素+水蒸気雰囲気で
は、ZnOとMn2 3 あるいはMn3 4 が生成する
と考えられるが、400℃以上でZnO・Mn2 3
生成した。ZnCl2 +ZnOの水蒸気中での反応は6
00℃以上でZnO+MnOとなり、熱力学的検討と一
致する。酸素あるいは酸素+水蒸気雰囲気では600℃
以上で全てZnO・Mn2 3 となる。これはMnCl
2 がMn2 3 に酸化され、さらにZnOと反応したも
のと考えられる。両系とも高温で酸素が存在すると複合
酸化物となり、酸素がないとZnOとMnOが生成し
た。
【0030】図11にZnCl2 +Mn2 3 とMnC
2 +Mn3 4 の結果を示す。水蒸気が関与する反応
系では、より低温でZnO・Mn2 3 になることを示
している。ZnO・Mn2 3 の自由エネルギーの検討
が抜けているため、前述の熱力学的検討とは一致してい
ないが、ZnO・Mn2 3 がこの条件で容易に生成す
る。また、Mn2 3 よりMn3 4 の方が複合酸化物
ZnO・Mn2 3を生成し易い。図12にZnCl2
+Fe2 3 とMnCl2 +Fe3 4 の結果を示す。
ZnCl2 +Fe2 3 系は600℃以上でZnO・F
2 3 を生成する。水蒸気を含む系のスピネル構造の
囘析線が明瞭であり、水蒸気雰囲気がより反応し易い。
MnCl2 +Fe2 3 系は600℃以上で、かつ水蒸
気雰囲気のみMnO・Fe2 3 を生成する。酸素の存
在下では、Mn2 3 とFe2 3 の混合物となり、複
合酸化物MnO・Fe2 3 を生成しない。平衡状態で
のマンガンフェライトの生成のためには酸素分圧の抑制
が必要となる。
【0031】以上の実験的な検討を二流体噴霧により2
00μm以下とした噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物
と反応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸
化焙焼する方法に適用した。塩化鉄溶液、塩化マンガン
溶液或いは塩化亜鉛溶液の単体及び二種類の混合溶液を
本発明の焙焼法で酸化反応を行わせた場合の反応温度と
粉体比表面積を表1に示す。これは36〜40%の塩化
物濃度の溶液を二流体噴霧による本発明の高温酸化焙焼
を適用した結果である。反応生成物のX線囘析結果は次
の通りである。塩化鉄、塩化亜鉛の混合溶液の焙焼生成
物は亜鉛フェライトと酸化鉄(Fe2 3 )の混合物と
なっており、反応温度が高まるにつれてスピネルピーク
がシャープとなっている。塩化マンガン、塩化亜鉛混合
溶液の焙焼生成物は亜鉛マンガンフェライトと酸化マン
ガン(Mn 3 4 等)の混合物である。この両系共酸化
亜鉛単独では検出されず、平衡論的検討結果を噴霧焙焼
方でも再現している。
【0032】
【表1】
【0033】塩化マンガン溶液及び塩化鉄溶液の焙焼生
成物は酸化鉄(Fe2 3 )及び酸化マンガン(Mn3
4 等)であり、凝集の殆どない粉体が得られる。塩化
マンガン、塩化鉄混合溶液の焙焼生成物は酸化鉄(Fe
2 3 )と酸化マンガン(Mn2 3 等)の混合物が主
体であった。ソフトフェライト原料粉として、その構成
する元素を1種類あるいは2種類均質に含み、粒径が微
細で、かつ強固な凝集粒子のない均質な粉体を提供し、
従来のソフトフェライト製造工程を活用しながらも、本
発明による酸化鉄等を使用することで、より特性が改善
されるフェライトコア製造方法も提供できる。図13
は、従来法による酸化鉄(Fe2 3 )、酸化マンガン
(Mn3 4 )、酸化亜鉛(ZnO)を原料として製造
した所謂ローロス組成ソフトフェライトコアと同組成で
酸化マンガン(Mn3 4 )のみ本発明によるソフトフ
ェライトコアのロス値の比較を示す。両者には有意な差
が存在する。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、従来プロセスで作成
した仮焼粉、所謂ブレークダウン法による仮焼粉は、過
粉砕による微粉の発生、固い凝集体の存在による成形体
不均質あるいは粉体、組成両面での従来法原料粉体のミ
クロ的不均質が、焼成結晶の異常粒成長を引き起こす等
で特性の悪化を招くが、本発明による原料粉を用いる
と、均質な焼成体を容易に得ることが可能となる。しか
も、所定の組成の本発明によるソフトフェライト原料粉
を用い、その成形体の焼成条件を制御することで最終的
な焼結体の結晶粒組織を任意にコントロール出来るとい
う他にない特徴がある。例えば本発明によれば高周波、
特にMHz領域での電力損失に優れたソフトフェライト
コアも安価に製造することが出来、高周波トランスの小
型化に極めて有効である。
【0035】ソフトフェライト原料粉の視点では、従来
ソフトフェライトに必要な性能に応じて、原料酸化鉄、
酸化マンガン、酸化亜鉛等の品質グレードを変えてい
た。このため粉体特性が異なり、ソフトフェライトの品
質毎に、原料処理から仮焼条件、造粒成形条件等々ソフ
トフェライト製造方法を微妙に変える必要があった。本
発明のソフトフェライト原料粉は少なくとも粉体製造条
件は全てのソフトフェライト用に共通であり、成形、焼
成プロセスの工程管理が容易になる。また、主要成分を
一貫した製造プロセスで造り込むため不純物の含有量等
品質に応じて容易にコントロール可能である等プロセス
面からの利点もある。このように本発明を適用すること
で、大幅なコストダウンと共に品質の安定化及び高性能
化を同時に達成することが可能となり、実用上の効果は
極めて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素による酸化反応(1)〜(7)と△G0
温度の関係を示す図、
【図2】水蒸気による酸化反応(8)〜(14)と△G
0 と温度の関係を示す図、
【図3】酸素と水蒸気による酸化反応(15)〜(1
8)と△G0 と温度の関係を示す図、
【図4】酸素と水蒸気による酸化反応(19)〜(2
2)と△G0 の関係を示す図、
【図5】金属塩化物と酸化物の反応(23)〜(28)
と△G0 と温度の関係を示す図
【図6】酸素雰囲気中での金属塩化物と酸化物の反応
(29)〜(33)と△G0 と温度の関係を示す図、
【図7】水蒸気雰囲気中での金属塩化物と酸化物の反応
(34)〜(38)と△G0 と温度の関係を示す図、
【図8】模式的に示す実験装置を示す図、
【図9】ZnCl2 +MnOの混合物が酸素+水蒸気雰
囲気で反応後の生成物のX線囘析結果を示す図、
【図10】ZnCl2 +MnOとMnCl2 +ZnOの
結果を示す図、
【図11】ZnCl2 +Mn2 3 とMnCl2 +Mn
3 4 の結果を示す図、
【図12】ZnCl2 +Fe2 3 とMnCl2 +Fe
3 4 の結果を示す図、
【図13】従来法及び本発明での測定温度とソフトフェ
ライトコアのロス値の比較を示す図である。
【符号の説明】
1 サンプル 2 熱担体 3 ガス導入部 4 電気炉 5 ヒーター 6 ガス排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/34 // C04B 35/38 (72)発明者 長田 昭一 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社機械・プラント事業部内 (72)発明者 重田 忠男 埼玉県上尾市原町3957−6

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物と反
    応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸化焙
    焼する方法において、(塩化亜鉛モル数/塩化鉄モル
    数)を0超〜0.5に調整した塩化鉄・塩化亜鉛混合溶
    液を200μm以下の液滴として炉内に噴霧し、5秒以
    内にH2 O及び/又はO2 を含む冷媒で酸露点以上40
    0℃以下に冷却する方法で製造した平均粒子径が0.1
    μm以下でP,Crの含有量がP≦20ppm,Cr≦
    50ppmである鉄亜鉛複合酸化物から成ることを特徴
    とするソフトフェライト原料粉。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法で殆ど第二鉄イオン
    を含まないように還元処理した塩化鉄・塩化亜鉛混合溶
    液を用いる鉄亜鉛複合酸化物から成ることを特徴とする
    ソフトフェライト原料粉の製造方法。
  3. 【請求項3】 噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物と反
    応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸化焙
    焼する方法において、(塩化鉄モル数/塩化マンガンモ
    ル数)が0以上の範囲で変更した塩化鉄・塩化マンガン
    混合溶液を200μm以下の液滴として炉内に噴霧し、
    5秒以内にH2 O及び/又はO2 を含む冷媒で酸露点以
    上400℃以下に冷却する方法で製造した高温酸化法に
    よる平均粒子径が0.1μm以下でP,Crの含有量が
    P≦20ppm,Cr≦50ppmである鉄マンガン混
    合酸化物或いはマンガン酸化物粉体と鉄マンガン混合酸
    化物或いはマンガン酸化物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の方法で殆ど第二鉄イオン
    を含まないように還元処理した塩化鉄・塩化マンガン混
    合溶液を用いる鉄マンガン複合酸化物或いはマンガン酸
    化物の製造方法。
  5. 【請求項5】 噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物と反
    応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸化焙
    焼する方法において、(塩化亜鉛モル数/塩化マンガン
    モル数)を0超〜0.5の範囲で変更した塩化亜鉛・塩
    化マンガン混合溶液を200μm以下の液滴として炉内
    に噴霧し、5秒以内にH2 O及び/又はO2 を含む冷媒
    で酸露点以上400℃以下に冷却する方法で製造した平
    均粒子径が0.1μm以下でP,Crの含有量がP≦2
    0ppm,Cr≦50ppmである亜鉛マンガン複合酸
    化物或いは混合酸化物の製造方法。
  6. 【請求項6】 噴霧液滴と熱媒体及び熱分解生成物と反
    応に関わる熱ガスを並流的に随伴させながら高温酸化焙
    焼する方法において、塩化鉄溶液を200μm以下の液
    滴として炉内に噴霧する高温酸化法により製造した平均
    粒子径が0.1μm以下でP,Crの含有量がP≦20
    ppm,Cr≦50ppmである酸化鉄粉とその製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法で殆ど第二鉄イオン
    を含まないように還元処理した塩化鉄溶液を用いる酸化
    鉄の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の単独又はいずれかを
    組み合わせたソフトフェライト原料粉を用いるソフトフ
    ェライトコアの製造方法。
  9. 【請求項9】 ソフトフェライト原料として通常の酸化
    鉄及び/又は酸化亜鉛に加え、請求項5或いは6記載の
    酸化物を用いるソフトフェライトコアの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005145802A (ja) * 2003-11-20 2005-06-09 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法
JP2005145803A (ja) * 2003-11-20 2005-06-09 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005145802A (ja) * 2003-11-20 2005-06-09 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法
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