JPH0710859B2 - ビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法 - Google Patents

ビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法

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JPH0710859B2
JPH0710859B2 JP2122112A JP12211290A JPH0710859B2 JP H0710859 B2 JPH0710859 B2 JP H0710859B2 JP 2122112 A JP2122112 A JP 2122112A JP 12211290 A JP12211290 A JP 12211290A JP H0710859 B2 JPH0710859 B2 JP H0710859B2
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bisazolylpyrimidine
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dichloropyrimidine
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敏広 山田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ピリミジン誘導体を出発物質としたビスアゾ
リルピリミジン誘導体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ビスアゾリルピリミジン誘導体は、低毒性で細胞保護作
用を有する抗潰瘍薬としてその有用性が認められている
化合物である。
従来、このビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法と
して、アゾール誘導体(例えば、イミダゾール、ピラゾ
ール、トリアゾール)と水素化アルカリ金属と反応させ
てアゾール誘導体のアルカリ塩を生成させ、次に該アル
カリ塩と、2,4−ジクロロピリミジン、あるいは4,6−ジ
クロロピリミジンとの反応によりビスアゾリルピリミジ
ン誘導体を製造する方法(特開昭63−39875号)等に提
案されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記従来技術での製造方法では、目的物
質(ビスアゾリルピリミジン誘導体)を70〜85%の収率
で得られる反面、その製造工程において高価な水素化ア
ルカリ金属を使用しなければならない上、有機溶媒、試
薬、窒素ガスを用いた一連の化学反応を、無水の条件下
で行う必要があり、また、製造工程で強引火性の水素ガ
スが発生するなど、かねてからその製法上、保安上の不
利な点が指摘されていた。
しかも、前記従来技術の製造方法の追試実験によれば、
加水分解されたモノヒドロキシピリミジン体が製造工程
で著量副生するため、目的とするビスアゾリルピリミジ
ン誘導体を、高純度かつ高収率に得るのが困難であると
いう欠点があった。すなわち、目的とするビスアゾリル
ピリミジン誘導体の純度を上げようとすると収率が低下
するという現象を招いていたため、ビスアゾリルピリミ
ジン誘導体の工業的生産は経済的に見合うものではなか
った。
このような状況下、当該業界では、短時間に、効率よ
く、安全に、しかも簡便にビスアゾリルピリミジン誘導
体が得られるところの製造方法が切望されているのが実
情であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記の従来技術において指摘されていた欠
点を改善すべく鋭意研究を重ねた結果、相間移動触媒存
在下、ピリミジン誘導体とアゾール誘導体とを反応させ
ることにより、効率よく、かつ高純度のビスアゾリルピ
リミジン誘導体が製造できることを見出し本発明を完成
せしめたものであり、その要旨とするところは、 臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化テトラ−n
−ブチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ヘキシルアン
モニウム、およびこれらの混合物からなるグループから
選択された相間移動触媒の存在下において、 アゾール誘導体と、 下記化学式〔I〕: 〔式中、X及びYは一方がNで他方がCHであり、Zは水
素原子またはメチル基である〕の構造を有するピリミジ
ン誘導体とを、有機溶媒中で反応させる工程を含んだ、 下記化学式〔II〕: 〔式中、X及びYは一方がNで他方がCHであり、Zは水
素原子またはメチル基であり、Sはアゾリル基である〕
で表される構造を有するビスアゾリルピリミジン誘導体
の製造方法である。
そして、ピリミジン誘導体〔I〕としては、2,4−ジク
ロロピリミジン、4,6−ジクロロピリミジン、及び2,4−
ジクロロ−6−メチルピリミジン等が挙げられる。
一方、アゾール誘導体としては、ピラゾール、イミダゾ
ール、及び1,2,4−トリアゾール等が挙げられ、このア
ゾール誘導体のピリミジン誘導体〔I〕に対するモル比
は、2.0〜3.0の範囲、特に2.0〜2.2のほぼ等モルが好ま
しい。
さらに、相間移動触媒として適当なものには、いわゆる
四級アンモニウム塩、例えば、塩化ベンジルトリエチル
アンモニウム、臭化ベンジルトリエチルアンモニウム、
塩化フェニルトリエチルアンモニウム、臭化テトラ−n
−ブチルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルアンモ
ニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエ
チルアンモニウム、塩化トリオクチルアンモニウム、塩
化セチルピリジニウム、及び塩化ラウリルピリジニウム
等がある。この内、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムは、後述する実施例の結果から明らかな通り、本発明
の製造方法における使用において特に好適な触媒であ
る。
該触媒の使用量は、ピリミジン誘導体〔I〕に対し、1
〜20モル%の範囲、特に1〜5モル%が好ましい。
本発明の反応の形態としては、液−液、あるいは固−液
の二相系の反応を意味し、完全な非水系から触媒、試
薬、及び溶媒中に含まれる水は許容されるものであり、
さらには加水することも許容される形態である。
本反応で使用される有機溶媒は、芳香族炭化水素、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン等、もしくは非プロ
トン系の極性溶媒、例えば、アセトニトリル、ジオキサ
ン、クロロホルム、エーテル、アテトン、メチルエチル
ケトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等
が好ましく、特に、ベンゼン、メチルエチルケトン、ア
セトニトリルが好ましい。溶媒量は、ピリミジン誘導体
に対して5〜1,000倍量が好適である。
反応温度は、室温から還流温度までの間で、特に50〜80
℃が好ましく、反応時間は、反応温度、使用する触媒に
よって異なるが、1〜10時間が充分である。
以下の実施例にて本発明のビスアゾリルピリミジン誘導
体の製造方法、ならびに本発明の製造方法の至適反応条
件の設定を説明するが、本発明は、これら実施例に限定
されて解釈されるべきものではない。
〔実施例〕
実施例1:4,6−ジピラゾリルピリミジンの調製 ベンゼン1,5に4,6−ジクロロピリミジン100.0g(0.67
mol)とピラゾール113.9g(1.675mol)を室温で溶解
し、該溶液に水酸化カリウム93.8g(1.675mol)、次い
で臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム21.6g(0.067mo
l)を加え、50℃で6時間攪拌した。得られた反応溶液
に水500mlを加えて2回水洗した。ベンゼン層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧濃縮して得られる残
渣を、アセトン中で活性炭で処理した後、エタノールよ
り再結晶すると下記の分析値を示す4,6−ジピラゾリル
ピリミジン130.6g(0.616mol)が得られた。
生成物質の形態と収率 白色粉末結晶(収率91.9%) NMR(CDCl3)、δ:8.80(1H,d,J=1.OHz)、8.60(2H,d
d,J=2.7Hz,0.7Hz)、8.49(1H,d,J=1.0Hz)、7.82(2
H,dd,J=0.7Hz)、6.52(2H,dd,J=2.7Hz) 元素分析:C10H8N6(212.21)として、 計算値(%):C,56.60;H,3.80;N,39.60 分析値(%):C,56.67;H,3.76;N,39.89 MS(m/z):212(M+),145(M+−C3H3N2) 融点:134−137℃ 比較例1:4,6−ジピラゾリルピリミジンの調製 窒素雰囲気下、水素下ナトリウム(鉱油中60%含有)16
1g(4.02mol)を乾燥テトラヒドロフラン(200ml)に懸
濁した溶液に、ピラゾール228g(3.35mol)を溶解した
乾燥テトラヒドロフラン(500ml)を、1時間かけて滴
加し、氷冷下で2時間反応させた後、該反応液に4,6−
ジクロロピリミジン200.0g(1.34mol)の乾燥テトラヒ
ドロフラン溶液(500ml)を、氷冷下で1時間かけて滴
加し、約70℃で一晩反応させた。
反応混液を減圧留去して得られた残渣をジクロロメタン
に溶解後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和
塩化ナトリウム水溶液で有機層を洗浄した。有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧濃縮して得られ
る残渣をクロロホルムに溶解してシリカゲルで吸着処理
した。その後、溶媒を減圧留去して得られる残渣をエタ
ノールより再結晶、及び活性炭による脱色操作を各々2
回繰り返すことにより、4,6−ジピラゾリルピリミジン1
35.0g(0.646mol,収率47.8%)が得られた。
ここに示したように、従来法に従った4,6−ジピラゾリ
ルピリミジンの製造方法では、ピラゾールと水素化ナト
リウムを乾燥テトラハイドロフラン中で、ピラゾールの
ナトリウム塩を合成し、これにビスクロロピリミジンの
乾燥テトラハイドロフランを徐々に滴下し、さらに長時
間加熱還流する必要がある。
また、暗褐色を呈した反応液は、トトラハイドロフラン
を減圧留去で除いた後、ジクロロメタンで抽出し、つい
で反応液の澄明化と純度の向上のために、脱色と再結晶
を数回繰り返す必要がある。
このように、従来法では本発明の製造方法と比較してビ
スアゾリルピリミジン誘導体の収率が極端に悪い上に、
各工程の処理時間が長く、かつ反復操作を必要とするた
め、その製造方法を生産ラインへ適用することは困難を
伴うものであった。
実施例2:使用する溶媒の種類によるビスアゾリルピリミ
ジン誘導体の収率に与える影響の比較試験 4,6−ジピラゾリルピリミジンの製法上における、使用
する溶媒の種類によるビスアゾリルピリミジン誘導体の
収率に与える影響を、高速クロマトグラフィー(HPLCカ
ラム:μ−BONDASP−HERE5μC18、流速:0.5ml/min、移
動相:メタノールと水(70:30)の混液)を用いて調べ
た。
試験方法 室温下、反応開始後、30分、1時間、2時間、3時間、
4時間、6時間、8時間、及び10時間目の反応液10μ
を移動相溶媒で100倍希釈して、その2μをHPLCカラ
ムに注入し、生成しているビスアゾリルピリミジン誘導
体の100%収率に対する生成割合(%)を算出した。
試験結果 各種溶媒ごとの4,6−ジピラゾリルピリミジン生成効果
の試験結果を下記第1表に示した。
上記試験結果からも明らかなように、アセトニトリルを
溶媒として用いた場合において、速やかに4,6−ジピラ
ゾリルピリミジンが生成されており、アセトニトリルが
本発明の製法においては好適な溶媒であることが判明し
た。
実施例3:使用する相間移動触媒の種類によるビスアゾリ
ルピリミジン誘導体の収率に与える影響の比較試験 4,6−ジピラゾリルピリミジンの製法上における、使用
する相間移動触媒の種類によるビスアゾリルピリミジン
誘導体の収率に与える影響を高速クロマトグラフィー
(HPLCカラム:μ−BONDASPHERE5μC18、流速:0.5ml/mi
n、移動相:メタノールと水(70:30)の混液)を用いて
調べた。
試験方法 実施例2に同じ。
試験結果 各種相間移動触媒ごとの4,6−ジピラゾリルピリミジン
生成効果の試験結果を下記第2表に示した。
上記試験結果より、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウ
ムが他の三者と比較して、極めて効率よく目的物質の4,
6−ジピラゾリルピリミジンを生成しており、該触媒が
本発明の製法においては好適であることがうかがえる。
実施例4:各種反応温度によるビスアゾリルピリミジン誘
導体の収率に与える影響の比較試験 4,6−ジピラゾリルピリミジンの製法上における、各種
反応温度条件下におけるビスアゾリルピリミジン誘導体
の収率に与える影響を高速クロマトグラフィー(HPLCカ
ラム:μ−BONDA−SPHERE5μC18、流速:0.5ml/min、移
動相:メタノールと水(70:30)の混液)を用いて調べ
た。
試験方法 実施例2に同じ。
試験結果 各種反応温度条件ごとの4,6−ジピラゾリルピリミジン
生成効果の試験結果を、下記第3表に示した。
下記試験結果より、反応温度を80℃付近に設定して反応
を行えば、目的物質の4,6−ジピラゾリルピリミジンの
製造に要する時間が大幅に短縮されることがうかがえ
る。
実施例5:その他のビスアゾリルピリミジン誘導体の製造 実施例1に記載のビスアゾリルピリミジン誘導体(4,6
−ジピラゾリルピリミジン)の類似物質を、下記の手順
に従って製造した。
有機溶媒のアセトニトリル50ml中に、2,4−ジクロロピ
リミジン、4,6−ジクロロピリミジン、もしくは2,4−ジ
クロロ−6−メチルピリミジンのいずれかのジクロロピ
リミジン(0.05mol)と、ピラゾール、イミダゾール、
もしくは1,2,4−トリアゾールのいずれかのアゾール
(0.12mol)を室温で溶解した溶液に水酸化カリウム
(0.12mol)を加え、次いで相間移動触媒の臭化テトラ
−n−ブチルアンモニウム(0.024mol)を加え、温度80
℃で4時間攪拌した。得られた反応液を減圧乾固して得
られる残渣に、ベンゼン200mlおよび水500mlを加えて2
回洗浄し、さらに飽和食塩水300mlを加えて2回洗浄し
た。ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
減圧濃縮して得られた残渣をエタノールと水(1:1体積
比)の混液から、再結晶すると反応物質に対応する下記
8種類のビスアゾリルピリミジン誘導体が得られた。
すなわち、3種のジクロロピリミジンおよび3種のアゾ
ールそれぞれを逐次組み合わすことにより、実施例1に
記載の4,6−ジピラゾリルピリミジン以外の下記8種類
のビスアゾリルピリミジン誘導体を、上記操作手順に従
って製造したのである。
以下に生成した各ビスアゾリルピリミジン誘導体の形
態、収率、各種分析値等を記す。
(1) 4,6−ジイミダゾリルピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・4,6−ジクロロピリミジン ・イミダゾール 生成物質の形態と収率 淡黄色粉末結晶(収率72%) NMR(DMSO−d6)、δ:8.99(1H,d,J=1.OHz)、8.72(2
H,d,J=1.0Hz)、8.21(1H,d,J=1.0Hz)、8.09(2H,d,
J=0.7Hz)、7.22(2H,d,J=1.0Hz)、 元素分析:C10H8N6(212.21)として、 計算値(%):C,56.60;H,3.80;N,39.60 分析値(%):C,56.62;H,3.89;N,39.49 MS(m/z):212(M+) 融点:240−241℃ (2) 4,6−ジ(1,2,4−トリアゾリル)ピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・4,6−ジクロロピリミジン ・1,2,4−トリアゾール 生成物質の形態と収率 淡黄色針状結晶(収率75%) NMR(DMSO−d6)、δ:9.56(2H,s)、9.15(1H,d,J=1.
0Hz)、8.44(2H,s)、8.12(1H,d,J=1.0Hz) 元素分析:C8H6N8(214.18)として、 計算値(%):C,44.86;H,2.82;N,52.32 分析値(%):C,44.56;H,2.95;N,52.49 MS(m/z):214(M+) 融点:222−223℃ (3) 2,4−ジピラゾリルピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・2,4−ジクロロピリミジン ・ピラゾール 生成物質の形態と収率 無色針状結晶(収率93%) NMR(DMSO−d6)、δ:8,87(3H,m)、7.97(1H,d,J=1.
0Hz)、7.89(1H,d,J=1.0Hz)、7.80(1H,d,J=2.7H
z)、6.70(1H,d,J=1.0Hz)、6.62(1H,d,J=1.0Hz) 元素分析:C10H8N6(212.21)として、 計算値(%):C,56.60;H,3.80;N,39.60 分析値(%):C,56.59;H,3.77;N,39.32 MS(m/z):212(M+) 融点:147−148℃ (4) 2,4−ジイミダゾリルピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・2,4−ジクロロピリミジン ・イミダゾール 生成物質の形態と収率 淡赤色粉末結晶 (収率88%) NMR(DMSO−d6)、δ:8.90(2H,m)、8.74(1H,s)、8.
19(1H,s)、8.07(1H,s)、7.81(1H,d,J=1.0Hz)、
7.20(1H,s)、7.14(1H,s) 元素分析:C10H8N6(212.21)として、 計算値(%):C,56.60;H,3.80;N,39.60 分析値(%):C,56.71;H,3.85;N,39.45 MS(m/z):212(M+) 融点:138−140℃ (5)2,4−ジ(1,2,4−トリアゾリル)ピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・2,4−ジクロロピリミジン ・1,2,4−トリアゾール 生成物質の形態と収率 無色粉末結晶 (収率71%) NMR(DMSO−d6)、δ:9.78(1H,s)、9.74(1H,s)、9.
09(1H,d,J=1.0Hz)、8.45(1H,s)、8.35(1H,s)、
7.90(1H,d,J=1.0Hz) 元素分析:C8H6N8(214.18)として、 計算値(%):C,44.86;H,2.82;N,52.32 分析値(%):C,44.86;H,2.83;N,51.69 MS(m/z):214(M+) 融点:270−271℃ (6) 2,4−ジピラゾリル−6−メチルピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン ・ピラゾール 生成物質の形態と収率 無色針状結晶 (収率95%) NMR(DMSO−d6)、δ:8.84(2H,m)、7.95(1H,s)、7.
86(1H,s)、7.71(1H,s)、6.68(1H,m)、6.60(1H,
m)、2.60(3H,s) 元素分析:C11H10N6(226.23)として、 計算値(%):C,58.40;H,4.46;N,37.15 分析値(%):C,58.54;H,4.35;N,36.62 MS(m/z):226(M+) 融点:115−118℃ (7) 2,4−ジイミダゾリル−6−メチルピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン ・イミダゾール 生成物質の形態と収率 無色粉末結晶 (収率89%) NMR(DMSO−d6)、δ:8.83(1H,s)、8.71(1H,s)、8.
15(1H,s)、8.04(1H,s)、7.74(1H,s)、7.19(1H,
s)、7.13(1H,s)、2.57(3H,s) 元素分析:C11H10N6(226.23)として、 計算値(%):C,58.40;H,4.46;N,37.15 分析値(%):C,58.42;H,4.47;N,37.13 MS(m/z):226(M+) 融点:183−184℃ (8) 2,4−ジ(1,2,4−トリアゾリル)−6−メチル
ピリミジン ジクロロピリミジン及びアゾール試薬 ・2,4−ジクロロ−6−メチルピリミジン ・1,2,4−トリアゾール 生成物質の形態と収率 淡黄色粉末結晶 (収率74%) NMR(DMSO−d6)、δ:9.74(1H,s)、9.70(1H,s)、8.
42(1H,s)、8.32(1H,s)、7.81(1H,s)、2.67(3H,
s) 元素分析:C9H8N8(228.21)として、 計算値(%):C,47.36;H,3.53;N,49.10 分析値(%):C,47.55;H,3.54;N,49.08 MS(m/z):228(M+) 融点:220−223℃ 〔発明の効果〕 本発明の製造方法においては、ピリミジン誘導体とアゾ
ール誘導体を適当な溶媒中に混和し、これに苛性アルカ
リ(例えば、水酸化カリウム)および相間移動触媒を加
えることによって、反応が速やかに開始され、室温の条
件下で数時間の内に反応は完結する。
なお、反応時間の短縮は、溶媒、反応温度、及び相間移
動触媒等を、考慮・選択することによって容易に達成さ
れうるものである。
また、副生成物(モノヒドロキシピリミジン)の生成は
従来法に比べ激減し、反応液は澄明で黄色を呈し、かつ
目的物質のビスアゾリルピリミジン誘導体の収率、およ
び純度は大幅に向上する。
さらに、本発明は製造コストの面からもの好ましいもの
である。例えば、溶媒にベンゼンを採用すれば、反応終
了後の反応釜に水洗用の水を加え、撹拌下で充分水洗す
れば、ピリミジン誘導体とアゾール誘導体、ならびに副
生成物(モノヒドロキシピリミジン体)も水洗で除くこ
とができ、最終的にベンゼンを減圧留去した残渣から高
純度の目的物質のビスアゾリルピリミジン誘導体が得ら
れるという精製工程での利点をも導くものである。
すなわち、本発明は、短時間に、効率よく、安全に、し
かも簡便にビスアゾリルピリミジン誘導体を得られると
いう、すぐれた作用・効果を奏するビスアゾリルピリミ
ジン誘導体の製造方法を提供するものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法
    であって: 臭化テトラ‐n-ブチルアンモニウム、塩化テトラ‐n-ブ
    チルアンモニウム、臭化テトラ‐n-ヘキシルアンモニウ
    ム、およびこれらの混合物からなるグループから選択さ
    れた相間移動触媒の存在下において、 アゾール誘導体と、 下記化学式〔I〕: 〔式中、X及びYは一方がNで他方がCHであり、Zは水
    素原子またはメチル基である〕の構造を有するピリミジ
    ン誘導体とを、有機溶媒中で反応させる工程を含む、 下記化学式〔II〕: 〔式中、X及びYは一方がNで他方がCHであり、Zは水
    素原子またはメチル基であり、Sはアゾリル基である〕
    で表される構造を有するビスアゾリルピリミジン誘導体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記有機溶媒が、芳香族炭化水素、もしく
    は非プロトン性極性溶媒のいずれかである請求項1に記
    載のビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記芳香族炭化水素が、ベンゼンである請
    求項2に記載のビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記非プロトン性極性溶媒が、アセトニト
    リル、メチルエチルケトン、およびテトラヒドロフラン
    からなるグループから選択された溶媒である請求項2に
    記載のビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ピリミジン誘導体が、ビスクロロピリ
    ミジンである請求項1ないし4のいずれかに記載のビス
    アゾリルピリミジン誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記ビスクロロピリミジンが、2,4−ジク
    ロロピリミジン、4,6−ジクロロピリミジン、および2,4
    −ジクロロ‐6-メチルピリミジンからなるグループから
    選択されたビスクロロピリミジンである請求項5に記載
    のビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】前記アゾール誘導体が、ピラゾール、イミ
    ダゾール、および1,2,4−トリアゾールからなるグルー
    プから選択されたアゾール誘導体である請求項1ないし
    6のいずれかに記載のビスアゾリルピリミジン誘導体の
    製造方法。
  8. 【請求項8】前記ビスアゾリルピリミジン誘導体が、4,
    6−ジピラゾリルピリミジン、4,6−ジイミダゾリルピリ
    ミジン、4,6−ジ(1,2,4−トリアゾリル)ピリミジン、
    2,4−ジピラゾリルピリミジン、2,4−ジイミダゾリルピ
    リミジン、2,4−ジ(1,2,4−トリアゾリル)ピリミジ
    ン、2,4−ジピラゾリル−6−メチルピリミジン、2,4−
    ジイミダゾリル−6−メチルピリミジン、および2,4−
    ジ(1,2,4−トリアゾリル)−6−メチルピリミジンか
    らなるグループから選択されたビスアゾリルピリミジン
    誘導体である請求項1ないし7のいずれかに記載のビス
    アゾリルピリミジン誘導体の製造方法。
  9. 【請求項9】前記反応が反応温度50℃〜80℃の範囲内で
    行われることを特徴とする請求項1から8のいずれかに
    記載のビスアゾリルピリミジン誘導体の製造方法。
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