JPH07108027A - 非粘着性のしゃもじ，及びしゃもじ受け - Google Patents
非粘着性のしゃもじ，及びしゃもじ受けInfo
- Publication number
- JPH07108027A JPH07108027A JP5255616A JP25561693A JPH07108027A JP H07108027 A JPH07108027 A JP H07108027A JP 5255616 A JP5255616 A JP 5255616A JP 25561693 A JP25561693 A JP 25561693A JP H07108027 A JPH07108027 A JP H07108027A
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- JP
- Japan
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- organopolysiloxane
- rice scoop
- rice
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 オルガノポリシロキサンを添加した合成樹脂
材料をもとに成形した非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性
に優れたしゃもじ，及びしゃもじ受けで、ご飯粒の付着
を少なくすることを目的とする。 【構成】 ポリプロピレン等の合成樹脂材料に反応性官
能基を有するオルガノポリシロキサンおよび反応性官能
基を有さないオルガノポリシロキサンの一方または両者
を混合して得た材料をもとに、最終的にオルガノポリシ
ロキサン濃度が０．５〜３０重量％になるように調整し
た後、射出成形したしゃもじ，及びしゃもじ受け。
材料をもとに成形した非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性
に優れたしゃもじ，及びしゃもじ受けで、ご飯粒の付着
を少なくすることを目的とする。 【構成】 ポリプロピレン等の合成樹脂材料に反応性官
能基を有するオルガノポリシロキサンおよび反応性官能
基を有さないオルガノポリシロキサンの一方または両者
を混合して得た材料をもとに、最終的にオルガノポリシ
ロキサン濃度が０．５〜３０重量％になるように調整し
た後、射出成形したしゃもじ，及びしゃもじ受け。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はご飯を容器に盛るために
使用する非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けに関する
ものである。
使用する非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けに関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のしゃもじ，及びしゃもじ受けはポ
リプロピレンなどの合成樹脂でできているものが多い
が、これらはご飯粒やおねば（でんぷんと脂肪分からな
る粘性物）が付着しやすい。このような問題点を解決す
る手段として、原料樹脂にフッ素樹脂粉末を配合して成
形する方法（実公昭５５−３０４３号公報）、または合
成樹脂表面にフッ素系樹脂微粒子の含浸担持層を形成す
る方法（実公平３−４９６４４号公報）、さらにはしゃ
もじ，及びしゃもじ受け全体をフッ素樹脂製にするとい
う方法（実公昭６１−７５２３８号公報）等、フッ素樹
脂を利用して非粘着性をもたせようとした例が多い。
リプロピレンなどの合成樹脂でできているものが多い
が、これらはご飯粒やおねば（でんぷんと脂肪分からな
る粘性物）が付着しやすい。このような問題点を解決す
る手段として、原料樹脂にフッ素樹脂粉末を配合して成
形する方法（実公昭５５−３０４３号公報）、または合
成樹脂表面にフッ素系樹脂微粒子の含浸担持層を形成す
る方法（実公平３−４９６４４号公報）、さらにはしゃ
もじ，及びしゃもじ受け全体をフッ素樹脂製にするとい
う方法（実公昭６１−７５２３８号公報）等、フッ素樹
脂を利用して非粘着性をもたせようとした例が多い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のフッ素樹脂を利用したしゃもじ，及びしゃもじ受けで
は、初期的にはご飯粒がつきにくいが、しゃもじ，及び
しゃもじ受け表面のフッ素樹脂が脱落してきたり、傷が
ついてくるとご飯粒がつきやすくなり、すぐに無処理の
合成樹脂しゃもじ，及びしゃもじ受けと性能がかわらな
くなるという課題があった。
のフッ素樹脂を利用したしゃもじ，及びしゃもじ受けで
は、初期的にはご飯粒がつきにくいが、しゃもじ，及び
しゃもじ受け表面のフッ素樹脂が脱落してきたり、傷が
ついてくるとご飯粒がつきやすくなり、すぐに無処理の
合成樹脂しゃもじ，及びしゃもじ受けと性能がかわらな
くなるという課題があった。
【０００４】本発明は上記課題を解決するもので、樹脂
に非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性を付与し、表面につ
いたご飯粒やおねばを簡単に落とすことができ、長期間
にわたってその性能を維持できる非粘着性しゃもじ，及
びしゃもじ受けを提供することを第１の目的にしてい
る。
に非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性を付与し、表面につ
いたご飯粒やおねばを簡単に落とすことができ、長期間
にわたってその性能を維持できる非粘着性しゃもじ，及
びしゃもじ受けを提供することを第１の目的にしてい
る。
【０００５】また、表面光沢があり、サブミクロンオー
ダーで表面の凹凸がない非粘着性しゃもじ，及びしゃも
じ受けを提供することを第２の目的とする。
ダーで表面の凹凸がない非粘着性しゃもじ，及びしゃも
じ受けを提供することを第２の目的とする。
【０００６】さらに、洗剤等によってもオルガノポリシ
ロキサンが脱落することのない、耐薬品性に優れた非粘
着性しゃもじ，及びしゃもじ受けを提供することを第３
の目的とする。
ロキサンが脱落することのない、耐薬品性に優れた非粘
着性しゃもじ，及びしゃもじ受けを提供することを第３
の目的とする。
【０００７】そして、非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性
および耐薬品性を、さらに効果的にすることを第４の目
的とする。
および耐薬品性を、さらに効果的にすることを第４の目
的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記第１の目的を達成す
るための第１の手段は、合成樹脂材料に、反応性官能基
を有するオルガノポリシロキサンと反応性官能基を有し
ないオルガノポリシロキサンの一方、または両方を混合
して成形した非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けとす
る。
るための第１の手段は、合成樹脂材料に、反応性官能基
を有するオルガノポリシロキサンと反応性官能基を有し
ないオルガノポリシロキサンの一方、または両方を混合
して成形した非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けとす
る。
【０００９】また、第２の目的を達成するための第２の
手段は、反応性官能基を有しないオルガノポリシロキサ
ンとしてジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ア
ルキル変性ポリシロキサン等を用いたことを特徴とする
非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けとする。
手段は、反応性官能基を有しないオルガノポリシロキサ
ンとしてジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ア
ルキル変性ポリシロキサン等を用いたことを特徴とする
非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けとする。
【００１０】さらに、第３の目的を達成するための第３
の手段は、反応性官能基としてビニル基，エポキシ基，
アミノ基，カルボキシル基，メタクリロキシ基，アルコ
キシ基，シラノール基，アリル基，アルキル基，クロロ
アルキル基，フルオロアルキル基，ポリエーテル基，ア
ルコール基，メルカプト基のうち少なくとも１つを有す
るオルガノポリシロキサンを用いた非粘着性しゃもじ，
及びしゃもじ受けとする。
の手段は、反応性官能基としてビニル基，エポキシ基，
アミノ基，カルボキシル基，メタクリロキシ基，アルコ
キシ基，シラノール基，アリル基，アルキル基，クロロ
アルキル基，フルオロアルキル基，ポリエーテル基，ア
ルコール基，メルカプト基のうち少なくとも１つを有す
るオルガノポリシロキサンを用いた非粘着性しゃもじ，
及びしゃもじ受けとする。
【００１１】そして第４の目的を達成するための第４の
手段は、オルガノポリシロキサンを０．５〜３０重量％
含有してなる非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けとす
る。
手段は、オルガノポリシロキサンを０．５〜３０重量％
含有してなる非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受けとす
る。
【００１２】
【作用】上記したように、合成樹脂材料にオルガノポリ
シロキサンを添加することで、合成樹脂材料はオルガノ
ポリシロキサンに由来する非粘着性、表面潤滑性、耐摩
耗性を向上させることができ、成形されたしゃもじ，及
びしゃもじ受けはご飯粒やおねばが付着しにくく、長期
間この性能を維持することが可能である。
シロキサンを添加することで、合成樹脂材料はオルガノ
ポリシロキサンに由来する非粘着性、表面潤滑性、耐摩
耗性を向上させることができ、成形されたしゃもじ，及
びしゃもじ受けはご飯粒やおねばが付着しにくく、長期
間この性能を維持することが可能である。
【００１３】
（実施例１）反応性官能基を有するオルガノポリシロキ
サンを４０重量％含有するポリプロピレンのマスターペ
レットを作製し、ポリプロピレンのペレット（三井石油
化学社製，Ｊ９００）に添加してオルガノポリシロキサ
ンの濃度が７．５重量％になるように調整した後、射出
成形機で加熱混練し、ノズル温度１９０度、金型温度３
０度、射出速度５．８mm／秒の条件で射出成形して、オ
ルガノポリシロキサンがポリプロピレン中に分散したし
ゃもじを作製した。こうして作製されたしゃもじは図１
の（ａ）に示すように合成樹脂材料中に反応性官能基を
有するオルガノポリシロキサンを多く含む粒子が点在し
ており、一部の粒子が表面に露出した内部構造になって
いる。
サンを４０重量％含有するポリプロピレンのマスターペ
レットを作製し、ポリプロピレンのペレット（三井石油
化学社製，Ｊ９００）に添加してオルガノポリシロキサ
ンの濃度が７．５重量％になるように調整した後、射出
成形機で加熱混練し、ノズル温度１９０度、金型温度３
０度、射出速度５．８mm／秒の条件で射出成形して、オ
ルガノポリシロキサンがポリプロピレン中に分散したし
ゃもじを作製した。こうして作製されたしゃもじは図１
の（ａ）に示すように合成樹脂材料中に反応性官能基を
有するオルガノポリシロキサンを多く含む粒子が点在し
ており、一部の粒子が表面に露出した内部構造になって
いる。
【００１４】また、合成樹脂材料にビニル基等の反応性
官能基を有するオルガノポリシロキサンを添加する場
合、図２に示すように合成樹脂材料側にも機械的シェア
により反応活性点を発生させることで両者は化学結合す
ることが可能となる。
官能基を有するオルガノポリシロキサンを添加する場
合、図２に示すように合成樹脂材料側にも機械的シェア
により反応活性点を発生させることで両者は化学結合す
ることが可能となる。
【００１５】この方法の他に、合成樹脂材料とオルガノ
ポリシロキサンを結合させる手段としては、反応性官能
基を有するオルガノポリシロキサンにビニル系モノマー
を重合させていく方法でもよい。
ポリシロキサンを結合させる手段としては、反応性官能
基を有するオルガノポリシロキサンにビニル系モノマー
を重合させていく方法でもよい。
【００１６】合成樹脂材料にビニル基等の反応性官能基
を有するオルガノポリシロキサンを添加する場合、その
反応性官能基を介して両者は化学結合するため、反応性
官能基を有しないオルガノポリシロキサンを使用した場
合に比べて、成形品の表面からオルガノポリシロキサン
が脱落しにくくなることが考えられるが、合成樹脂材料
中での両者の分散性や表面光沢の違い等を考慮すると、
一概にどちらが優れているとは言い難く、場合によって
は両者を混合して使用することもありうる。
を有するオルガノポリシロキサンを添加する場合、その
反応性官能基を介して両者は化学結合するため、反応性
官能基を有しないオルガノポリシロキサンを使用した場
合に比べて、成形品の表面からオルガノポリシロキサン
が脱落しにくくなることが考えられるが、合成樹脂材料
中での両者の分散性や表面光沢の違い等を考慮すると、
一概にどちらが優れているとは言い難く、場合によって
は両者を混合して使用することもありうる。
【００１７】なお、反応性官能基としては、ビニル基、
エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロキ
シ基、アルコキシ基、シラノール基、アリル基、アルキ
ル基、クロロアルキル基、フルオロアルキル基、ポリエ
ーテル基、アルコール基、メルカプト基等が例として挙
げられ、これらの反応性官能基を活性点として合成樹脂
材料と化学結合している。
エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、メタクリロキ
シ基、アルコキシ基、シラノール基、アリル基、アルキ
ル基、クロロアルキル基、フルオロアルキル基、ポリエ
ーテル基、アルコール基、メルカプト基等が例として挙
げられ、これらの反応性官能基を活性点として合成樹脂
材料と化学結合している。
【００１８】（実施例２）反応性官能基を有さないオル
ガノポリシロキサンの１つであるジメチルシロキサン
（シリコーンオイル 粘度１３０００ｃｓ：東レ・ダウ
コーニング・シリコーン社製，ＳＨ２００）を４０重量
％を含有するポリプロピレンのマスターペレットを作製
し、実施例１と同様にポリプロピレンのペレットに添加
してオルガノポリシロキサン濃度が７．５重量％のしゃ
もじを成形した。こうして作製されたしゃもじは反応型
のオルガノポリシロキサンを使用した場合とは異なり、
粒子状の物質は存在せず図１の（ｂ）に示すように、合
成樹脂材料中に均一にオルガノポリシロキサンが分散し
た表面光沢のよいしゃもじとなった。
ガノポリシロキサンの１つであるジメチルシロキサン
（シリコーンオイル 粘度１３０００ｃｓ：東レ・ダウ
コーニング・シリコーン社製，ＳＨ２００）を４０重量
％を含有するポリプロピレンのマスターペレットを作製
し、実施例１と同様にポリプロピレンのペレットに添加
してオルガノポリシロキサン濃度が７．５重量％のしゃ
もじを成形した。こうして作製されたしゃもじは反応型
のオルガノポリシロキサンを使用した場合とは異なり、
粒子状の物質は存在せず図１の（ｂ）に示すように、合
成樹脂材料中に均一にオルガノポリシロキサンが分散し
た表面光沢のよいしゃもじとなった。
【００１９】さらに、オルガノポリシロキサンを添加し
た合成樹脂材料でしゃもじ，及びしゃもじ受けを成形し
た場合、金型からの離型性も優れているため、金型への
離型剤塗布が不要となり作業が簡略化されるという加工
上の利点もある。
た合成樹脂材料でしゃもじ，及びしゃもじ受けを成形し
た場合、金型からの離型性も優れているため、金型への
離型剤塗布が不要となり作業が簡略化されるという加工
上の利点もある。
【００２０】なお、代表的なオルガノポリシロキサンで
あるジメチルポリシロキサンの化学構造式は（化１）に
示す通りである。
あるジメチルポリシロキサンの化学構造式は（化１）に
示す通りである。
【００２１】
【化１】
【００２２】また、合成樹脂材料に反応性官能基を有す
るオルガノポリシロキサンまたは、反応性官能基を有し
ないオルガノポリシロキサンを添加して成る材料をもと
に成形品を作製する場合、高濃度のオルガノポリシロキ
サンを含むマスターペレットをまず作製しておき、これ
を目的に応じて適度なオルガノポリシロキサン濃度にな
るように配合して成形品を得ることが実用的である。
るオルガノポリシロキサンまたは、反応性官能基を有し
ないオルガノポリシロキサンを添加して成る材料をもと
に成形品を作製する場合、高濃度のオルガノポリシロキ
サンを含むマスターペレットをまず作製しておき、これ
を目的に応じて適度なオルガノポリシロキサン濃度にな
るように配合して成形品を得ることが実用的である。
【００２３】さらに、合成樹脂材料に着色する時は、例
えばＴｉＯ2等の顔料を配合する他、リン系，イオウ
系，フェノール系等の劣化防止剤やガラス繊維等のフィ
ラーとしての充填剤を配合して、射出成形機で加熱混練
し、射出成形する。
えばＴｉＯ2等の顔料を配合する他、リン系，イオウ
系，フェノール系等の劣化防止剤やガラス繊維等のフィ
ラーとしての充填剤を配合して、射出成形機で加熱混練
し、射出成形する。
【００２４】オルガノポリシロキサンの濃度は０．５〜
３０重量％が実用的であるが、数％程度の比較的低濃度
でも十分な非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性が得られ
る。
３０重量％が実用的であるが、数％程度の比較的低濃度
でも十分な非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性が得られ
る。
【００２５】しかしながら、オルガノポリシロキサンの
濃度は０．５％未満ではその効果が十分に表れず、３０
％以上にした場合では剛性や硬度の低下が大きくなり、
コストも高くなるため実用的とは言えない。
濃度は０．５％未満ではその効果が十分に表れず、３０
％以上にした場合では剛性や硬度の低下が大きくなり、
コストも高くなるため実用的とは言えない。
【００２６】（実施例３）実施例１と同様に、ポリプロ
ピレン１００重量部に反応性官能基を有するオルガノポ
リシロキサンを４０重量％含有するポリプロピレンのマ
スターペレットを１２．３重量部、非反応型オルガノポ
リシロキサンを４０重量％含有するポリプロピレンのマ
スターペレットを１０．８重量部添加して、反応性官能
基を有するオルガノポリシロキサンを４．０重量％、反
応性官能基を有しないオルガノポリシロキサンを３．５
重量％添加したしゃもじを成形した。
ピレン１００重量部に反応性官能基を有するオルガノポ
リシロキサンを４０重量％含有するポリプロピレンのマ
スターペレットを１２．３重量部、非反応型オルガノポ
リシロキサンを４０重量％含有するポリプロピレンのマ
スターペレットを１０．８重量部添加して、反応性官能
基を有するオルガノポリシロキサンを４．０重量％、反
応性官能基を有しないオルガノポリシロキサンを３．５
重量％添加したしゃもじを成形した。
【００２７】市販のポリプロピレンのみから成形したし
ゃもじ（比較例１）とポリプロピレンの表面にフッ素樹
脂粒子の含浸担持層を形成させたしゃもじ（比較例２）
を比較例として、ご飯の粘着力を評価した結果を（表
１）に示す。
ゃもじ（比較例１）とポリプロピレンの表面にフッ素樹
脂粒子の含浸担持層を形成させたしゃもじ（比較例２）
を比較例として、ご飯の粘着力を評価した結果を（表
１）に示す。
【００２８】
【表１】
【００２９】ご飯の粘着力測定は、しゃもじの平面部に
円筒を乗せ、ご飯を入れて上方より任意の圧力で押し付
けた後、この円筒を水平方向に引っ張り、移動を開始し
た時点での力を測定した。つまり、値の低い方が粘着力
が小さく、優れていると言える。
円筒を乗せ、ご飯を入れて上方より任意の圧力で押し付
けた後、この円筒を水平方向に引っ張り、移動を開始し
た時点での力を測定した。つまり、値の低い方が粘着力
が小さく、優れていると言える。
【００３０】また、摩耗試験はしゃもじの表面をナイロ
ンたわしで３００往復こすり、同様にご飯の粘着力を測
定し、摩耗による粘着力の変化を評価した。
ンたわしで３００往復こすり、同様にご飯の粘着力を測
定し、摩耗による粘着力の変化を評価した。
【００３１】（表１）に示すように、オルガノポリシロ
キサンを含有するしゃもじは、初期値、ナイロンたわし
摩耗試験後の値ともに比較例１、比較例２に比べて低
く、非粘着性、耐摩耗性の大幅な向上が認められた。
キサンを含有するしゃもじは、初期値、ナイロンたわし
摩耗試験後の値ともに比較例１、比較例２に比べて低
く、非粘着性、耐摩耗性の大幅な向上が認められた。
【００３２】なお、実施例ではしゃもじに限定して説明
したが、しゃもじ受けでも同等の効果が認められた。
したが、しゃもじ受けでも同等の効果が認められた。
【００３３】また、しゃもじ受けでは摺動性が高まった
ため、ひんじ部の耐久性が向上するという効果も認めら
れた。
ため、ひんじ部の耐久性が向上するという効果も認めら
れた。
【００３４】なお、各実施例において、オルガリポリシ
ロキサンを添加した合成樹脂材料をもとに、しゃもじ及
びしゃもじ受けを成形しているが、例えば炊飯器の函体
等、電化製品の函体に用いても同様の効果を奏するもの
である。
ロキサンを添加した合成樹脂材料をもとに、しゃもじ及
びしゃもじ受けを成形しているが、例えば炊飯器の函体
等、電化製品の函体に用いても同様の効果を奏するもの
である。
【００３５】
【発明の効果】以上のように、本発明のしゃもじ，及び
しゃもじ受けは合成樹脂材料にオルガノポリシロキサン
を添加して非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性を付与する
ことにより、ご飯粒やおねばが付着しにくくなり、しか
もその性能を長期間持続させるものである。
しゃもじ受けは合成樹脂材料にオルガノポリシロキサン
を添加して非粘着性、表面潤滑性、耐摩耗性を付与する
ことにより、ご飯粒やおねばが付着しにくくなり、しか
もその性能を長期間持続させるものである。
【００３６】また、反応性官能基を有するオルガノポリ
シロキサンを添加すると、合成樹脂材料と化学結合する
ので、洗剤等によってもオルガノポリシロキサンが脱落
しない、耐薬品性に優れたしゃもじ、及びしゃもじ受け
となる。
シロキサンを添加すると、合成樹脂材料と化学結合する
ので、洗剤等によってもオルガノポリシロキサンが脱落
しない、耐薬品性に優れたしゃもじ、及びしゃもじ受け
となる。
【００３７】さらに、反応性官能基を有さないオルガノ
ポリシロキサンを添加することによって、表面光沢があ
り、表面凹凸のないしゃもじ，及びしゃもじ受けとな
る。
ポリシロキサンを添加することによって、表面光沢があ
り、表面凹凸のないしゃもじ，及びしゃもじ受けとな
る。
【図１】（ａ）反応性官能基を有するオルガノポリシロ
キサンを添加した場合の成形体表面付近の拡大断面図 （ｂ）反応性官能基を有しないオルガノポリシロキサン
を添加した場合の成形体表面付近の拡大断面図
キサンを添加した場合の成形体表面付近の拡大断面図 （ｂ）反応性官能基を有しないオルガノポリシロキサン
を添加した場合の成形体表面付近の拡大断面図
【図２】（ａ）ポリプロピレンに反応活性点を形成する
モデル図 （ｂ）ポリプロピレンと反応性官能基を有するオルガノ
ポリシロキサンの結合反応を示すモデル図
モデル図 （ｂ）ポリプロピレンと反応性官能基を有するオルガノ
ポリシロキサンの結合反応を示すモデル図
１ 反応性官能基を有するオルガノポリシロキサン
を多く含む粒子 ２，４ 合成樹脂材料 ３ 反応性官能基を有さないオルガノポリシロキサ
ン
を多く含む粒子 ２，４ 合成樹脂材料 ３ 反応性官能基を有さないオルガノポリシロキサ
ン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 俊夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松尾 敬 兵庫県伊丹市森本３丁目21番地 大日化工 株式会社内
Claims (5)
- 【請求項１】 合成樹脂材料に、反応性官能基を有する
オルガノポリシロキサンと反応性官能基を有しないオル
ガノポリシロキサンの一方、または両方を混合して成形
した非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受け。 - 【請求項２】 合成樹脂材料としてポリプロピレン、ポ
レエチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチル、ポ
リアミドを用いた請求項１に記載した非粘着性しゃも
じ，及びしゃもじ受け。 - 【請求項３】 反応性官能基を有しないオルガノポリシ
ロキサンとしてジメチルポリシロキサン、メチルフェニ
ルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、アルキル変性ポリシロキサン等を用いたことを特徴
とする請求項１に記載した非粘着性しゃもじ，及びしゃ
もじ受け。 - 【請求項４】 反応性官能基としてビニル基，エポキシ
基，アミノ基，カルボキシル基，メタクリロキシ基，ア
ルコキシ基，シラノール基，アリル基，アルキル基，ク
ロロアルキル基，フルオロアルキル基，ポリエーテル
基，アルコール基，メルカプト基のうち少なくとも１つ
を有するオルガノポリシロキサンを用いた請求項１に記
載した非粘着性しゃもじ，及びしゃもじ受け。 - 【請求項５】 オルガノポリシロキサンを０．５〜３０
重量％含有してなる請求項１に記載した非粘着性しゃも
じ，及びしゃもじ受け。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25561693A JP2921359B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 非粘着性のしゃもじ，及びしゃもじ受け |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25561693A JP2921359B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 非粘着性のしゃもじ，及びしゃもじ受け |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07108027A true JPH07108027A (ja) | 1995-04-25 |
| JP2921359B2 JP2921359B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=17281225
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25561693A Expired - Fee Related JP2921359B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 非粘着性のしゃもじ，及びしゃもじ受け |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2921359B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0832925A1 (en) * | 1996-09-30 | 1998-04-01 | Montell North America Inc. | Thermoplastic olefin articles having high surface gloss and mar resistance |
| JP2007135883A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 炊飯器 |
-
1993
- 1993-10-13 JP JP25561693A patent/JP2921359B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0832925A1 (en) * | 1996-09-30 | 1998-04-01 | Montell North America Inc. | Thermoplastic olefin articles having high surface gloss and mar resistance |
| US6048942A (en) * | 1996-09-30 | 2000-04-11 | Montell North America Inc. | Thermoplastic olefin articles having high surface gloss and mar resistance |
| JP2007135883A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 炊飯器 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2921359B2 (ja) | 1999-07-19 |
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