JPH07106679B2 - 平版印刷版の製版方法 - Google Patents

平版印刷版の製版方法

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JPH07106679B2
JPH07106679B2 JP17306088A JP17306088A JPH07106679B2 JP H07106679 B2 JPH07106679 B2 JP H07106679B2 JP 17306088 A JP17306088 A JP 17306088A JP 17306088 A JP17306088 A JP 17306088A JP H07106679 B2 JPH07106679 B2 JP H07106679B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感光性平版印刷版から平版印刷版を製造する方
法に関するもので、特に金属を支持体とする感光性平版
印刷版を画像露光および現像したのち、バーニング処理
して平版印刷版を製造する方法に関するものである。
〔従来技術〕 平版印刷は水と油とが本質的に混り合わない性質を巧み
に利用した印刷方式であり、印刷版面は水を受容して油
性インキを反撥する領域と水を反撥して油性インキを受
容する領域とからなり前者が非画像域であり、後者が画
像域である。従って平版印刷版の作成に用いられる感光
性組成物は画像形成後に於いて水を反撥して油性インキ
を受容する性質が要求される。
平版印刷版の作成に用いられる感光性組成物にはポジ型
とネガ型のものがあるが、ポジ型感光性組成物にはo−
キノンジアジド化合物からなるものが汎用されている。
ポジ型感光性平版印刷版は、o−キノンジアジド化合物
を単独あるいはノボラック型のフェノール樹脂、クレゾ
ール樹脂などのアルカリ可溶性樹脂と混合し金属又はプ
ラスチック等の適当な支持体上に塗布したものであり、
透明陽画を通して活性光線で露光した場合、露光された
部分のo−キノンジアジド化合物が分解し、アルカリ可
溶性に変化するので、アルカリ水溶液により容易に除去
されポジ画像を与える。従って、親水性表面を有する支
持体を用いるとアルカリ水溶液で除去された部分は支持
体の親水性表面が露出されるので、この部分は水を受付
けインキを反撥する。一方、画像として残った部分は親
油性であり、インキを受け付ける。
他方、ネガ型感光性組成物には、ジアゾニウム塩やアジ
ド化合物又は光重合性化合物を用いたものが多く、この
ような感光性組成物は単独あるいは適当な樹脂などの添
加剤と混合され、支持体上に塗設される。親水性表面を
有する支持体を用いると未露光部分は現像液で除去され
て、支持体の親水性表面が露呈され、この部分は水を受
け付けインキを反撥する。一方、露光により硬化し、現
像の際画像として残った部分は親油性でありインキを受
け付ける。
このようにして作成された平版印刷版をオフセット印刷
機にかけて印刷すると美しい印刷物が得られる。このよ
うな感光性平版印刷版から作成される平版印刷版は、支
持体やその上に塗設される感光層の組成を適当に選ぶこ
とにより数万枚の美しい印刷物を得ることができるが、
特に支持体として砂目立てされ陽極酸化処理されたアル
ミニウム板を用いることにより10万枚にも及ぶ美しい印
刷物を得ることが可能である。
しかし一枚の印刷版から、それ以上多数枚の印刷物を得
たいという要望もある。このような場合アルミニウムや
亜鉛などの金属板を支持体とする感光性平版印刷版を通
常の方法で露光、現像した後、高温で加熱(いわゆるバ
ーニング処理)することにより画像部を強化する方法が
有効である。
即ちバーニング処理を施すことにより、一枚の平版印刷
版より得られる印刷物の枚数をバーニング処理を施さな
い場合に比較して数倍に増加させることができる。
更に紫外線硬化インキや低温乾燥インキなど、印刷版上
の画像を溶解する成分を多く含む特殊な印刷インキで印
刷した場合、バーニング処理を施さない通常の方法で製
版された印刷版では画像部の溶出が激しく、耐刷枚数は
普通のインキを使用した場合に比較して著しく低下する
が、バーニング処理を施した場合には、画像部の耐溶剤
性がきわめて向上するので、上記の特殊印刷インキでも
十分な枚数の印刷物を得ることができる。
しかしながら、処理前には親水性であった印刷版の非画
像部(即ち、現像により親水性の支持体表面が露呈した
部分)がバーニング処理を行うことにより親水性が失わ
れ、印刷インキを受容するようになるため、印刷物のバ
ックグラウンドに汚れ(いわゆる地汚れ)が生ずる。こ
のような地汚れが発生しない程度の加熱ではバーニング
効果は得られず画像の補強は達成されない。
このバーニング処理により起こる非画像部の汚れを防ぐ
ため、バーニング処理工程の前及び/又はその後で整面
処理が行なわれている。この整面液として、従来より種
々の提案がなされている。
例えば、バーニング処理の後に、生じた非画像部の汚れ
を清浄にし、親水性を回復するための処理液として、弗
化水素酸、硼弗化水素酸、珪弗化水素酸などの弗化物水
溶液が用いられている。
また、バーニング処理の前に、非画像部の親水性を低下
させないようにするための処理方法として、特開昭51−
34001号公報には、有機スルホン酸の塩、例えばアルキ
ルナフタレンスルホン酸ソーダ、アルキルジフェニルエ
ーテルスルホン酸ソーダ、硝酸リチウムの水溶液でバー
ニング前に処理することが示されており、特公昭52−28
062号公報には、バーニング処理前に昇華性の硼酸およ
びその塩を含む水溶液で処理し、その化合物の存在下で
バーニング処理する方法が開示されている。
更に特開昭52−6205号公報には、バーニング処理前のア
ラビアゴム、セルロースエーテル、ポリアクリル酸等の
水溶性有機物質及び/又は硼酸塩、燐酸塩、硫酸塩、ア
ルカリ金属やアルカリ土類金属等のハロゲン化物のよう
な水溶性無機塩の水溶液で処理することが示されてい
る。
これらのバーニング前及び/又はその後での整面処理を
含むバーニング工程の後には、非画像部の親水化を高
め、地汚れを防止する目的で不感脂化液を塗布(いわゆ
るガム引き)することが通常行なわれている。
不感脂化液は、アラビアガム、デキストリン、ポリアク
リル酸類、ヒドロキシメチルセルロースなどの水溶性樹
脂の水溶液に、燐酸、硝酸などの鉱酸、くえん酸、p−
トルエンスルホン酸などの有機酸を添加し、酸性領域に
したものが用いられている。
これらのバーニング前及び/又はその後での整面処理や
ガム引きにもかかわらず、地汚れ防止効果は十分でな
く、印刷可能枚数をより多くするために、バーニング時
間を長くしたり、温度をより高くしたりすると地汚れが
生じた。
また、網点画像部特にシャドウ部の汚れ(以下カラミと
称する)は、バーニング処理のない平版印刷版に比べ、
バーニング処理したものでは、はるかに生じ易いもので
あった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、バーニング処理を含む、改良された製
版方法を提供するものである。より具体的には、地汚れ
がなく、網点画像部、特にシャドウ部のカラミがない、
バーニング処理を含む製版方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、感光性平版印刷版を画像露光及び現像した
後、バーニング処理し、その後、不感脂化液を塗布する
製版方法において該不感脂化液が、 (イ)水溶性高分子化合物、及び (ロ)水 を含み、かつアルカリ性であることを特徴とする平版印
刷版の製版方法を提供するものである。
以下、本発明を詳述する。
本発明は、バーニング処理した後に平版印刷版に塗布す
る不感脂化液が、アルカリ性である点に特徴を有する。
このようなアルカリ性の不感脂化液を使用することによ
り、地汚れや網点画像部のカラミが著しく起り難くなる
理由は現在のところ不明である。
しかしその理由は、バーニング処理により画像部から飛
散して非画像部に付着した、汚れをひきおこす化合物
が、アルカリ性の不感脂化液によって印刷時に非画像部
から取れ易くなるからであろうと推測される。
i)水溶性高分子化合物 本発明で使用することのできる水溶性高分子化合物の例
としては以下のものが挙げられる。
例えば天然高分子化合物としては、かんしょ澱粉、ばれ
いしょ澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉及びコーンスター
チ等の澱粉類、カラジーナン、ラミナラン、海ソウマン
ナン、ふのり、アイリッシュモス、寒天及びアルギン酸
ナトリウム等の藻類から得られるもの、トロロアオイ、
マンナン、クインスシード、ペクチン、トラガカントガ
ム、カラヤガム、キサンチンガム、グアービンガム、ロ
ーカストビンガム、アラビアガム、キャロプガム及びベ
イゾインガム等の植物性粘質物、デキストラン、グルカ
ン及びレバンなどのホモ多糖並びにサクシノグルカン及
びザンタンガムなどのヘテロ多糖等の微生物粘質物、に
かわ、ゼラチン、カゼイン及びコラーゲン等のタンパク
質などが挙げられる。
半天然物(半合成品)としては、アルギン酸プロピレン
グリコールエステルの他に、ビスコース、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロ
ース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト等の繊維素誘導体並びに加工澱粉等があげられる。
加工澱粉には白色デキストリン、黄色デキストリン及び
ブリティッシュガムなどの焙焼澱粉、酵素デキストリン
及びシャーディンガーデキストリンなどの酵素変性デキ
ストリン、可溶化澱粉に示される酸分解澱粉、ジアルデ
ヒドスターチに示される酸化澱粉、変性アルファー化澱
粉及び無変性アルファー化澱粉等のアルファ化澱粉、リ
ン酸澱粉、脂肪澱粉、硫酸澱粉、硝酸澱粉、キサントゲ
ン酸澱粉及びカルバミン酸澱粉などのエステル化澱粉、
カルボキシルアルキル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、
スルファアルキル澱粉、シアノエチル澱粉、アリル澱
粉、ベンジル澱粉、カルバミルエチル澱粉及びジアルキ
ルアミノ澱粉などのエーテル化澱粉、メチロール架橋澱
粉、ヒドロキシアルキル架橋澱粉、りん酸架橋澱粉及び
ジカルボン酸架橋澱粉などの架橋澱粉、澱粉ポリアクリ
ルアミド共重合体、澱粉ポリアクリル酸共重合体、澱粉
ポリ酢酸ビニル共重合体、澱粉ポリアクリロニトリル共
重合体、カチオン性澱粉ポリアクリル酸エステル共重合
体、カチオン性澱粉ビニルポリマー共重合体、澱粉ポリ
スチレンマレイン酸共重合体及び澱粉ポリエチレンオキ
サイド共重合体などの澱粉グラフト共重合体などがあげ
られる。
合成品としては、ポリビニルアルコールの他、部分アセ
タール化ポリビニルアルコール、アリル変性ポリビニル
アルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエ
チルエーテル及びポリビニルイソブチルエーテルなどの
変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、ポリアクリル酸エステル部分けん化物、ポリアクリ
ル酸エステル共重合体部分けん化物、ポリメタアクリル
酸塩及びポリアクシルアマイドなどのポリアクリル酸誘
導体およびポリメタクリル酸誘導体、ポリエチレングリ
コール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルピロリドンとビニルアセテートの共重合
物、カルボキシビニルポリマー、スチロールマレイン酸
共重合物、スチロールクロトン酸共重合物などである。
水溶性高分子化合物の含有率は1〜30重量%が好まし
く、より好ましくは3〜25重量%である。含有率が1重
量%より少なくなるにつれて、それを使用したことによ
る効果が減少していき、30重量%より多くなるにつれて
画像部の感脂性を低下させるようになり、印刷開始時に
満足なインキ濃度を有する印刷物が得られるまでに、多
数枚の印刷物を刷らなければならなくなる。
これらの水溶性高分子化合物は単独で使用しても良く、
又2種以上組合せても使用できる。
ii)アルカリ性 本発明の不感脂化液はアルカリ性、好ましくは25℃にお
けるpHが9.5以上さらに好ましくは、12以上である。
不感脂化液をアルカリ性にするためには、塩基性化合物
を使用する必要がある。該塩基性化合物としては種々の
無機化合物や有機化合物を用いることができる。無機化
合物の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
酢酸ナトリウム、硼酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸
カリウム、第3リン酸カリウム、重炭酸ナトリウム、モ
リブデン酸リチウムなどのアルカリ金属の水酸化物やア
ルカリ金属の弱酸の塩が挙げられる。有機化合物の例と
しては、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、ジ
エタノールアミン、モノエタノールアミン、などのアミ
ン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テト
ラエチルアンモニウムヒドロキサイドなどの4級アンモ
ニウム化合物などが挙げられる。
これらの塩基性化合物の添加量は本発明における不感脂
化液のpHが、9.5以上になるような量であり、用いられ
る塩基性化合物の塩基の強さによって異なる。
iii)界面活性剤 この他本発明の平版印刷版用不感脂化液には、必要に応
じて種々の公知の成分を含有させることができる。
例えば、本発明の不感脂化液中に界面活性剤を添加する
ことにより塗布層の面状等が良化する。使用出来る界面
活性剤としてはアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤がある。
例えばアニオン界面活性剤としては脂肪酸塩類、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、α−オレフィンスルホ
ン酸塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ジアルキルス
ルホコハク酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、硫酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩
類、N−ラウロイルサルコシン塩類、ナフタレンホルマ
リン縮合物のスルホン酸類、ジフェニルエーテルジスル
ホン酸塩類等がある。ノニオン界面活性剤としてはポリ
オキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテル類、ポリオキシエチレ
ン、ポリオキシプロピレンブロックポリマー類、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ホリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪酸
アミン類、脂肪酸モノグリセリド類、ソルビタン脂肪酸
エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル類、
ショ糖脂肪酸エステル類、アミンオキシド類等がある。
両性界面活性剤としてはアルキルカルボキシベタイン型
類、アルキルアミノカルボン酸型類、アルキルイミダゾ
リン型類等がある。カチオン界面活性剤としてはテトラ
アルキルアンモニウム塩類トリアルキルベンジルアンモ
ニウム塩類、アルキルイミダゾリニウム塩類等がある。
その他弗素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等を挙
げることが出来る。
特に界面活性剤の中でアニオン界面活性剤及び/又はノ
ニオン界面活性剤が有効である。これらの界面活性剤は
二種以上併用することもできる。使用量は特に限定する
必要はないが好ましい範囲は不感脂化液の0.01〜10重量
%である。
iv)水 水は不感脂化液の溶媒として機能するものである。水と
しては、蒸留水脱イオン水、固型物を濾過除去した水、
上水道水等を用いることができる。水は他成分含有量の
残余の量を占めるものであってその含有量の範囲は特定
されるものではないが、一般に40〜95重量%の範囲で好
適に用いられる。
v)製版方法 本発明の不感脂化液は種々の平版印刷版に対して使用す
ることができるが、特に金属シートを平台オフセット印
刷装置で紫外線硬化型インキを用いて印刷したオフセッ
ト印刷用印刷版に対して好適に使用できる。
このようなオフセット印刷版の製版方法は、特開昭53−
100002号、同54−100005号、同54−53004号、同56−216
8号の各公報に詳しく記載されている。
本発明の製版方法において、地汚れをさらに発生しにく
くするために、感光性平版印刷版を画像露光及び現像し
た後、バーニング処理する前及び/又はその後で整面処
理をすることもできる。かかるバーニング前及び/又は
バーニング後の整面液としては前述した公知のものなど
を用いることができる。
不感脂化液を塗布する方法としては平版印刷版の版面上
に該不感脂化液を適量注ぎ、これを版全面に塗布するよ
うにスポンジ等でこすりその後乾燥させるなどの方法
や、自動塗布装置(一般にガムコーターと称されてい
る。によって自動的に塗布、乾燥する方法などがある。
印刷を開始する場合、一般には版面上のガムを水洗して
落し(いわゆるガム落し)、そ後通常の手順に従って印
刷を行なってもよいし又、いわゆるガム落しすることな
く直ちに印刷を開始することもできる。
〔発明の効果〕
本発明の製版方法によれば、地汚れがなく、網点画像
部、特にシャドウ部のカラミがない平版印刷版を得るこ
とができる。
〔実施例〕
以下実施例をもって説明する。なお、%は特に指定のな
い限り重量%を示すものとする。
実施例1 1,5−ジヒドロキシナフタレンのナフトキノン−(1,2)
−ジアジド(2)−5−スルホン酸エステル2重量部と
ノボラック型クレーゾール−ホルムアルデヒド樹脂4重
量部とを100重量部のエチレングリコールモノメチルエ
ーテルに溶解した。次に厚さ0.24mmの砂目立てされたア
ルミニウム板上にこの溶液を乾燥後の重量にして2.5g/m
2となるように塗布した。このようにして作製したポジ
型感光性平版印刷版を透明陽画に密着させて1mの距離か
ら3KWのメタルハライドランプで30秒間露光を行った
後、珪酸ナトリウム5重量%水溶液に約1分間浸漬して
現像した。次に水洗した後、以下の組成のバーニング前
処理液を塗布し乾燥した。塗布量は0.4g/m2(乾燥重
量)であった。
ホウ酸アンモニウム〔(NH42O・5B2O3・8H2O〕40重量
部 純水 980重量部 このように処理された印刷版を市販のバーニングプロセ
ッサー(富士写真フィルム(株)製、バーニングプロセ
ッサー1300)中で280℃の温度で7分間加熱した。
冷却後次の不感脂化液〔I〕を塗布し余剰を布で拭き取
り自然乾燥させた。塗布量は0.3g/m2(乾燥重量)であ
った。
不感脂化液〔I〕 水溶性のヒドロキシプロピルエーテル化澱粉(置換度0.
05)60重量部を純水914重量部に溶解した。その水溶液
に1K珪酸カリ液(20℃52Be′)18重量部を添加し、その
中にKOH(48.5%水溶液)8重量部を添加し本発明の不
感脂化液を作製した。25℃におけるpHは12.5であった。
この平版印刷版をハマダスター900CD−X印刷機に取り
付け印刷したところ、刷り出しから数枚で美しい印刷物
が得られ、そのまま続けて15万枚の美しい印刷物が得ら
れた。
比較例1 実施例1とバーニング処理まで全く同じ条件で処理して
得られた平版印刷版に次の不感脂化液〔II〕を実施例1
と同様な方法で塗布し、乾燥させた。塗布量は、0.3g/m
2(乾燥重量)であった。
不感脂化液〔II〕 水溶性のヒドロキシプロピルエーテル化澱粉(置換度0.
05)60重量部を純水914重量部に溶解した。25℃におけ
るpHは、7.0でこの平版印刷版を実施例1と同様な方法
で印刷したところ、地汚れが生じ、印刷機をとめ、プレ
ートクリーナーで汚れを除去せざるを得なかった。
比較例2 実施例1とバーニング処理まで全く同じ条件で得られた
平版印刷版を次の不感脂化液〔III〕を実施1と同様な
方法で塗布乾燥させた。塗布量は0.3g/m2(乾燥重量)
であった。
不感脂化液〔III〕 水溶性のヒドロキシプロピルエーテル澱粉(置換度0.0
5)60重量部を純水914重量部に溶解した。その水溶液に
85%のリン酸を1.7重量部添加した。25℃におけるpHは
3.6であった。
この平版印刷を実施例1と同様な方法で印刷したとこ
ろ、地汚れは生じなかったが刷り出しから網点画像部に
カラミが発生し、数百枚刷っても、きれいな印刷物が得
られなかった。
比較例3 実施例1とバーニング処理まで全く同じ条件で得られた
平版印刷版をGU−7(商品名、富士写真フィルム(株)
製不感脂化液)希釈液(同量の体積の水で希釈)を同様
に塗布した。該GU−7希釈液の25℃のpHは3.6で、塗布
量は0.35g/m2(乾燥重量)であった。
この平版印刷版を実施例1と同様な方法で印刷したとこ
ろ、刷り出しから網点画像部のシャドウ部に若干のカラ
ミが発生し、印刷機を止め、プレートクリーナーでカラ
ミを除去せざるを得なかった。
実施例2 実施例1と同様な方法で作製した感光性平版印刷版に、
透明陽画を密着させて1mの距離から3KWのメタルハライ
ドランプで40秒間露光を行った後、珪酸ナトリウム7重
量%水溶液に約1分間浸漬して現像した。この平版印刷
版を自動一貫式バーニングプロセッサー(プロセス資材
(株)製、バーニンク前処理液の塗布、バーニング、ガ
ム引きを連続的に行う。前加熱室と後加熱室を備えてい
る。〕で連続処理した。ここでバーニング温度の設定
は、前加熱室温度150℃、後加熱室温度240℃、加熱室通
過時間は約3分で、バーニング前処理液は用いなかっ
た。
バーニング処理して得られた平板印刷版に次の不感脂化
液(IV〕をG−800H(富士写真フィルム(株)製ガムコ
ーター)で塗布乾燥した。不感脂化液〔IV〕の25℃での
pHは、13.1で塗布量0.4g/m2(乾燥重量)であった。
不感脂化液〔IV〕 焙焼デキストリン(商品名アミコール6H:日澱化学
(株)製)100重量部を純水740重量部に溶解した。その
水溶液に、水酸化ナトリウム7重量部、アニオン界面活
性剤であるイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムの35%水溶液5重量部、デヒドロ酢酸ナトリウム0.3
重量部を溶解した。
この平版印刷版をハマダスター900CD−X印刷機に取り
付け印刷したところ、刷り出しから数枚で美しい印刷物
が得られ、そのまま続けて20万枚の美しい印刷物が得ら
れた。
比較例4,5,6 実施例2で不感脂化液〔IV〕の代わりに、次の不感脂化
液〔V〕(比較例4)、不感脂化液〔VI〕(比較例
5)、不感脂化液〔VII〕(比較例6)をそれぞれ塗布
した平版印刷版を作製した。不感脂化液の塗布量はいず
れも0.4g/m2(乾燥重量)であった。
不感脂化液〔V〕 不感脂化液〔IV〕の作製において水酸化ナトリウムだけ
添加せずに作製した。25℃でのpHは、6.8であった。
不感脂化液〔VI〕 不感脂化液〔IV〕の作製において水酸化ナトリウムの代
わりに85%のリン酸を2.0重量部添加した。25℃でのpH
は、3.5であった。
不感脂化液〔VII〕 不感脂化液〔IV〕の作製において水酸化ナトリウムの代
わりに85%のリン酸を3.5重量部添加した。25℃でのpH
は、1.1であった。
これらの平版印刷版を実施例2と同様に印刷した所、不
感脂化液〔V〕(比較例4)の場合は網点部のカラミと
ともに地汚れが発生し、不感脂化液〔VI〕(比較例5)
の場合は地汚れは発生しなかったものの網点画像部にカ
ラミが発生し、不感脂化液〔VII〕(比較例6)の場合
は、不感脂化液〔VI〕と比べカラミの程度は少ないもの
のシャドウ部に若干のカラミが発生した。また不感脂化
液〔VII〕では、刷り出し時の着肉性が悪く、画像部に
インキが完全に乗るまで数十枚刷らなければならなかっ
た。不感脂化液〔V〕,〔VI〕,〔VII〕とも数百枚刷
ってもきれいな印刷物が得られず、印刷機を止め、プレ
ートクリーナーで、地汚れや、カラミを除去せざるを得
なかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性平版印刷版を画像露光及び現像した
    後、バーニング処理し、その後、不感脂化液を塗布する
    製版方法において該不感脂化液が、 (イ)水溶性高分子化合物、及び (ロ)水 を含み、かつアルカリ性であることを特徴とする平版印
    刷版の製版方法。
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