JPH0710634U - 回転軸貫通部のシール装置 - Google Patents
回転軸貫通部のシール装置Info
- Publication number
- JPH0710634U JPH0710634U JP4315693U JP4315693U JPH0710634U JP H0710634 U JPH0710634 U JP H0710634U JP 4315693 U JP4315693 U JP 4315693U JP 4315693 U JP4315693 U JP 4315693U JP H0710634 U JPH0710634 U JP H0710634U
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- Japan
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- rotary shaft
- intermediate shaft
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- Pending
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- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 気密性、水密性があり、しかも耐久性がある
回転軸貫通部のシール装置を提供すること。 【構成】 中間軸2が貫通する貫通部3にシール状態で
円筒状のシールケーシング13を取付けて中心部に中間
軸2を非接触状態で配置し、このシールケーシング13
内に中間軸2外周と対向し軸方向両端部にOリング16
を備え、しかも径方向に移動可能に環状のフローティン
グリング15を装着し、このフローティングリング15
の両端部の内周面に中間軸2と隙間をあけて環状のポー
ルブロック17を取付け、これら2つのポールブロック
17間にこれらポールブロック17を磁化する永久磁石
18を設け、中間軸2外周とフローティングリング15
内周との隙間に磁化された2つのポールブロック17で
保持される磁性流体19を充填するようにしており、磁
性流体19により気密性および水密性を確保しながらシ
ールすることができ、摺動部の摩擦や摩耗がないので耐
久性も高い。
回転軸貫通部のシール装置を提供すること。 【構成】 中間軸2が貫通する貫通部3にシール状態で
円筒状のシールケーシング13を取付けて中心部に中間
軸2を非接触状態で配置し、このシールケーシング13
内に中間軸2外周と対向し軸方向両端部にOリング16
を備え、しかも径方向に移動可能に環状のフローティン
グリング15を装着し、このフローティングリング15
の両端部の内周面に中間軸2と隙間をあけて環状のポー
ルブロック17を取付け、これら2つのポールブロック
17間にこれらポールブロック17を磁化する永久磁石
18を設け、中間軸2外周とフローティングリング15
内周との隙間に磁化された2つのポールブロック17で
保持される磁性流体19を充填するようにしており、磁
性流体19により気密性および水密性を確保しながらシ
ールすることができ、摺動部の摩擦や摩耗がないので耐
久性も高い。
Description
【0001】
この考案は、回転軸が貫通する貫通部を水密および気密状態でシールすること ができる回転軸貫通部のシール装置に関し、船舶の水密隔壁を貫通する推進用中 間軸のシールに用いて好適なものであり、特に艦艇用として有効である。
【0002】
回転軸が貫通する貫通部をシールする必要がある場合の一つに船舶における推 進用の中間軸が水密隔壁を貫通する部分があり、この部分をシールするため従来 からシール装置が設けられている。
【0003】 このような中間軸が貫通する水密隔壁に設けられるシール装置は、たとえば図 4に示すように、水密隔壁1の中間軸2の貫通する貫通部3にリング状の座金4 をシール溶接して取付け、この座金4に中間軸2の外周と対向するパッキン箱5 をボルト6で取付ける。そして、このバッキン箱5内にグランドパッキン7を複 数個(図では4個としてある)装着し、外側からパッキン押え8をボルト・ナッ ト9で締付けて中間軸2の外周とパッキン箱5の内周との隙間を塞いでシールす るようになっている。
【0004】
このような水密隔壁のシール装置では、シール状態を確保するためには、グラ ンドパッキン7をパッキン押え8で押えてグランドパッキン7が中間軸2の外周 と摺接するようにしなければならず、グランドパッキン7によって中間軸2が摩 耗したり、締め込み過ぎにより発熱が生じるなどの問題がある。
【0005】 また、艦艇などの場合には、外部環境の変化によっては、水密状態だけでは足 りず、気密状態にし、外部の空気とシールされた状態を得る必要があるが、グラ ンドパッキン7を用いるシール装置では、パッキン押え8の増し締めにより気密 性をある程度確保できるものの耐久性に問題があり、長期間十分な気密性を得る ことができなかったり、パッキン押え8による増し締めを水密隔壁1の一方側か らしかできないという問題がある。
【0006】 この考案はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、気密性、水密性が あり、しかも耐久性がある回転軸貫通部のシール装置を提供しようとするもので ある。
【0007】
上記問題点を解決するため、この考案の回転軸貫通部のシール装置は、回転軸 が貫通する貫通部にシール状態で取付けられ中心部に回転軸が非接触状態で配置 される円筒状のシールケーシングと、このシールケーシング内に設けられて回転 軸外周と対向し軸方向両端部にシール部材を備えかつ径方向に移動可能な環状の フローティングリングと、このフローティングリングの両端部の内周面に回転軸 と隙間をあけて取付けられる環状のポールブロックと、これら2つのポールブロ ック間に設けられてこれらポールブロックを磁化する永久磁石と、前記回転軸外 周と前記フローティングリング内周との隙間に充填され前記磁化された2つのポ ールブロックで保持される磁性流体とでなることを特徴とするものである。
【0008】
この考案の回転軸貫通部のシール装置によれば、回転軸が貫通する貫通部にシ ール状態で円筒状のシールケーシングを取付けて中心部に回転軸を非接触状態で 配置し、このシールケーシング内に回転軸外周と対向し軸方向両端部にシール部 材を備え、しかも径方向に移動可能に環状のフローティングリングを装着し、こ のフローティングリングの両端部の内周面に回転軸と隙間をあけて環状のポール ブロックを取付け、これら2つのポールブロック間にこれらポールブロックを磁 化する永久磁石を設け、回転軸外周とフローティングリング内周との隙間に磁化 された2つのポールブロックで保持される磁性流体を充填するようにしており、 磁性流体により気密性および水密性を確保しながら耐久性のあるシールができる ようになる。
【0009】
以下、この考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。 図1〜図3はこの考案の回転軸貫通部のシール装置の一実施例にかかり、図1 は部分拡大図、図2は全体断面図、図3は図1中のA−A断面図である。
【0010】 この回転軸貫通部のシール装置10は、図2に全体構成を示すように、エンジ ン11の出力をプロペラに伝達する中間軸2が貫通する水密隔壁1の貫通部3に 設置される。
【0011】 この回転軸貫通部のシール装置10では、水密隔壁1の中間軸2の貫通する貫 通部3にリング状の座金12をシール溶接して取付けてある。
【0012】 この座金12には、中心部に中間軸2が余裕をもって貫通する中空部が形成さ れた円筒状のシールケーシング13のフランジ部が当てられてシール用のパッキ ンを介してボルト14で締付けてある。
【0013】 このシールケーシング13には、環状のフローティングリング15が装着され 、内径が中間軸2の外径よりわずかに大きく形成してあり、中間軸2の外周とわ ずかな隙間を介して対向するようになっている。また、このフローティングリン グ15の両側面とシールケーシング13の両端面との間には、それぞれOリング 16が装着されて水密および気密状態でシールできるようになっており、フロー ティングリング15の外周とシールケーシング13の内周との間には、隙間が形 成され、シールケーシング13内でフローティングリング15がシール状態のま ま半径方向に移動できるようになっている。
【0014】 このフローティングリング15には、両端面に中空円板状のポールブロック1 7がそれぞれ取付けられ、ポールブロック17の内径がフローティングリング1 5の内径よりわずかに大きく形成してあり、中間軸2の外周とは、ポールブロッ ク17は直接接触しないようにしている。
【0015】 これら2つのポールブロック17の間には、図3に示すように、複数個の永久 磁石18が円周方向一定間隔に配置されてフローティングリング15に取付けて あり、2つのポールブロック17と永久磁石18および中間軸2との間に磁界を 形成するようになっている。
【0016】 そして、中間軸2の外周とシールケーシング15内に装着されたフローティン グリング15および2つのポールブロック17の内周との隙間に磁性流体19が 充填され、磁力によって保持されるようになっている。
【0017】 また、フローティングリング15の内周とは、磁性流体19の溜りを設け、磁 性流体19が消耗したときに補充できるようにしてある。
【0018】 この磁性流体19は、たとえば磁性粉を分散した潤滑油が使用される。
【0019】 この磁性流体19によってフローティングリング15と中間軸2との隙間をシ ールするとともに、中間軸2とフローティングリング15の摺動部の潤滑剤とし ても機能させ、摩擦や摩耗を回避するようにしている。
【0020】 また、フローティングリング15の材質は火災にも対応でき、しかも自己潤滑 性のあるフェノール、テフロン、ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂をマ トリックスとし、綿布、ガラス、カーボン、アラミド繊維で補強したものとする 。
【0021】 なお、この回転軸貫通部のシール装置10では、中間軸2の外周への装着を容 易とするため、シールケーシング13、フローティングリング15およびポール ブロック17が二分割構造としてある。
【0022】 このように構成した回転軸貫通部のシール装置10によれば、水密隔壁1の貫 通部3にシール溶接された座金12にシールケーシング13を取付け、このシー ルケーシング13内に装着されるフローティングリング15をOリング16でシ ールする一方、フローティングリング15と中間軸2との間は、磁性流体19を 充填してポールブロック17と永久磁石18による磁力で保持してシールするよ うにしているので、水密隔壁1の中間軸2が貫通する貫通部3を水密状態および 気密状態でシールすることができる。
【0023】 また、回転部分と固定部分と間のシールに磁性流体19を充填して磁力で保持 してシールするようにしているので、摺動による摩擦や摩耗がほとんど無く、耐 久性が非常に高く、途中で調整することなく使用することができる。
【0024】 さらに、このようなシール装置10では、磁性流体19が充填されるフローテ ィングリング15およびポールブロック17と、中間軸2との間の隙間の大きさ がシール性能に大きく影響するが、シールケーシング13に対してフローティン グリング15が半径方向に移動できるとともに、両側のOリング16の弾性の範 囲で多少傾くこともできるので、中間軸2のミスアライメントに追従することが でき、隙間を局限まで小さくしてシール性を向上することができる。
【0025】 また、油性の磁性流体を用いてシールするようにすれば、浸水シールとしても 消耗することがない。
【0026】 したがって、艦艇などの場合のように外部環境の変化によっては、水密状態だ けでは足りず、気密状態にして外部の空気とシールされた状態を得る必要がある 場合にも有効なシール装置となる。
【0027】 なお、上記実施例では、船舶の水密隔壁を貫通する中間軸のシールとして用い る場合で説明したが、これに限らず他の回転軸が貫通する部分を気密かつ液密に シールする場合に広く用いることができる また、この考案は上記実施例に限定するものでなく、この考案の要旨を変更し ない範囲で各構成要素に変更を加えても良い。
【0028】
以上、一実施例とともに具体的に説明したようにこの考案の回転軸貫通部のシ ール装置によれば、回転軸が貫通する貫通部にシール状態で円筒状のシールケー シングを取付けて中心部に回転軸を非接触状態で配置し、このシールケーシング 内に回転軸外周と対向し軸方向両端部にシール部材を備え、しかも径方向に移動 可能に環状のフローティングリングを装着し、このフローティングリングの両端 部の内周面に回転軸と隙間をあけて環状のポールブロックを取付け、これら2つ のポールブロック間にこれらポールブロックを磁化する永久磁石を設け、回転軸 外周とフローティングリング内周との隙間に磁化された2つのポールブロックで 保持される磁性流体を充填するようにしたので、磁性流体により気密性および水 密性を確保しながらシールすることができるとともに、摺動部に摩擦や摩耗がな く耐久性も高く、使用途中での調整の必要もないシール装置を実現できる。
【図1】この考案の回転軸貫通部のシール装置の一実施
例の部分拡大図である。
例の部分拡大図である。
【図2】この考案の回転軸貫通部のシール装置の一実施
例の全体断面図である。
例の全体断面図である。
【図3】この考案の回転軸貫通部のシール装置の一実施
例の図1中のA−A断面図である。
例の図1中のA−A断面図である。
【図4】従来の回転軸貫通部のシール装置の部分拡大図
である。
である。
1 水密隔壁 2 中間軸(回転軸) 3 貫通部 10 回転軸貫通部のシール装置 11 エンジン(主機) 12 座金 13 シールケーシング 14 ボルト 15 フローティングリング 16 Oリング(シール部材) 17 ポールブロック 18 永久磁石 19 磁性流体
Claims (1)
- 【請求項1】 回転軸が貫通する貫通部にシール状態で
取付けられ中心部に回転軸が非接触状態で配置される円
筒状のシールケーシングと、このシールケーシング内に
設けられて回転軸外周と対向し軸方向両端部にシール部
材を備えかつ径方向に移動可能な環状のフローティング
リングと、このフローティングリングの両端部の内周面
に回転軸と隙間をあけて取付けられる環状のポールブロ
ックと、これら2つのポールブロック間に設けられてこ
れらポールブロックを磁化する永久磁石と、前記回転軸
外周と前記フローティングリング内周との隙間に充填さ
れ前記磁化された2つのポールブロックで保持される磁
性流体とでなることを特徴とする回転軸貫通部のシール
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4315693U JPH0710634U (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 回転軸貫通部のシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4315693U JPH0710634U (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 回転軸貫通部のシール装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710634U true JPH0710634U (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=12656003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4315693U Pending JPH0710634U (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 回転軸貫通部のシール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0710634U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005045286A1 (ja) * | 2003-11-05 | 2005-05-19 | Arai Seisakusho Co., Ltd. | 密封装置 |
-
1993
- 1993-07-12 JP JP4315693U patent/JPH0710634U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005045286A1 (ja) * | 2003-11-05 | 2005-05-19 | Arai Seisakusho Co., Ltd. | 密封装置 |
JPWO2005045286A1 (ja) * | 2003-11-05 | 2007-11-29 | 株式会社荒井製作所 | 密封装置 |
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