JPH07104417B2 - 複合センサー付き積雪検層ゾンデ - Google Patents

複合センサー付き積雪検層ゾンデ

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JPH07104417B2
JPH07104417B2 JP23630192A JP23630192A JPH07104417B2 JP H07104417 B2 JPH07104417 B2 JP H07104417B2 JP 23630192 A JP23630192 A JP 23630192A JP 23630192 A JP23630192 A JP 23630192A JP H07104417 B2 JPH07104417 B2 JP H07104417B2
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修 阿部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積雪層構造の垂直方向
における雪質を識別、検知する複合センサー付き積雪検
層ゾンデに関する。
【0002】
【従来の技術】表層雪崩の予測にとって重要な積雪の垂
直方向の構造観察には、観測部に穴を掘り、積雪層の断
面構造を目視により観察する方式や、所定の錘を間欠的
に落下させ、雪中に棒を貫入してその貫入抵抗を測定す
るラムゾンデによる観測方式、あるいは円錐形状の先端
部を積雪層に貫入し、その貫入抵抗をストレンゲージに
より測定する方式が用いられているが、積雪層断面構造
観察方式は穴を掘る関係上、手間がかかり、かつ、連続
したデータを得ることが困難であり、また、ラムゾンデ
測定方式も時間がかかる上、同様に連続データが得にく
いという問題がある。さらに、ストレンゲージによる貫
入抵抗測定方式は、積雪に対する貫入抵抗それ自体を測
定するものであるから、積雪層構造を直接検知し得ない
という問題がある。
【0003】そこで、上述した問題を解消するために、
本出願人は、特開平3−211421号公報において、
貫入棒の円錐形状先端部に送光用光フィバーと、このフ
ァイバーからの送光光が雪により拡散反射された反射光
を取り込む1本の受光用光ファイバーとからなる光拡散
反射光検出部を設け、貫入棒を積雪層に貫入して深度レ
ベルを測定しながら、光学的に積雪層構造状態を連続的
に検出する積雪検層ゾンデを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光拡散
反射光は、送光用光ファイバーからの送光光を雪粒から
拡散反射された光を検出するものであるから、薄い積雪
層に対しては鋭敏に検出することができるものの、低密
度雪や、濡れ雪の場合には共にその検出値が低下し、何
れの雪質であるかを識別し得ないという問題がある他、
表層雪崩の発生原因となるよく発達した霜ざらめ雪を検
出した場合でも、その値が低下する傾向があるため、こ
れを低密度雪や、濡れ雪の場合と区別して検知し得ず、
表層雪崩の予測にとって最も重要な霜ざらめ雪層の存在
の有無を正確し検知し得ないという問題がある。
【0005】本発明は、上述した課題に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、貫入棒の積雪層に対
する貫入深度レベルを検出するとともに、光拡散反射
率、貫入抵抗、及び電気伝導度を検出、記録し、これに
より積雪の光学的性質、力学的性質、及び電気的性質の
物理量を同時的に把握し、これら三種の物理量を相互補
完して積雪層構造の垂直方向の雪質状態を正確に、しか
も、連続的に検知し得る複合センサー付き積雪検層ゾン
デを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の複合センサー付
き積雪検層ゾンデは、ロッド本体と、円錐形状の先端部
を具備する力伝達ロッドとを備える貫入棒と、円錐形状
の先端部に、送光用光ファイバー、及び送光用光ファイ
バーの周囲に、送光用光ファイバーから送光された送光
光が雪により反射された拡散反射光を受光する複数の受
光用光ファイバーを配設してなる光拡散反射光検出部
と、円錐形状の先端部の外周の周面方向に配設された一
対の電極により雪の濡れ度合を示す抵抗変化を検出する
電気抵抗検出部と、ロッド本体、及び力伝達ロッドの対
向面にロードセルを設け、貫入棒を積雪層に貫入する際
の雪の硬さを示す応力を検出する貫入抵抗検出部と、貫
入棒の積雪層に対する貫入深度を検出する深度レベル検
出部とを備えるプローブと、光拡散反射光検出部の検出
信号を入力されて光拡散反射率を求める信号処理部と、
抵抗検出部からの検出信号を入力されて電気伝導度を求
める信号処理部と、貫入抵抗検出部からの検出信号を入
力されて貫入抵抗を求める信号処理部と、深度レベル検
出部からの検出信号を入力されて深度レベルを求める信
号処理部と、各信号処理部からの出力信号を入力され、
その出力信号を各別に記録する多チャンネル記録装置と
を備えるよう構成したものである。
【0007】
【作用】貫入棒を積雪層に貫入させつつ、その貫入深度
レベルを測定する一方、貫入棒の先端部に設けた光拡散
反射光検出部からの積雪の光学的性質を示す検知信号、
抵抗検出部から検出した雪の濡れ度合を電気的性質にて
示す検知信号、及び貫入抵抗検出部からの雪の硬さ、軟
らかさの力学的性質を示す検知信号とを多チャンネル記
録計、もしくはデジタルメモリ等により記録し、記録さ
れた貫入棒の各深度レベルにおける三種類の物理量を比
較し、相互補完しながら積雪構造の垂直方向における雪
質を連続的に検知する。
【0008】
【実施例】以下に本発明の詳細を、添付した図面に示す
実施例に基づいて説明する。図1(A)は本発明の装置
に適用するプローブの一半を断面にて示す部分図、同
(B)は光拡散反射光検出部に適用する送光用光ファイ
バーと、4本の受光用光ファイバーとの平面図を示し、
図2は複合センサー付き積雪検層ゾンデの要部を概略的
に示す図である。
【0009】図1(A)に示すプローブ1おいて、ロッ
ド2の周面には、上部に嵌合穴を具備し、下端面に図示
しないストレンゲージを内蔵したロードセル5が取り付
けられている棒状の真鍮製挟着具3が嵌合された上、固
定ピン3Aにより固定され、さらに、挟着具3の周面下
方には、固定ピン4Aにより、スチール製の円筒状のケ
ース4が嵌合、固定されてロッド本体を形成する。
【0010】ケース4の下半分の内周面には、摺動摩擦
低減用のテフロンからなり、中央部に貫通孔を有する案
内筒7が、上記したロードセル5の下端面に対して若干
の間隙を介在させて固定ピン7Aにより固定されてい
る。案内筒7の貫通孔には、垂直方向に摺動可能なスチ
ール製の力伝達ロッド9が挿入されるとともに、このロ
ッド9の上部に取り付けたストッパ6により、ロッド9
の上端面がロードセル5の下端面に対向するよう位置決
めされている。この力伝達ロッド9の周面軸方向に1本
の溝8を穿設し、案内筒7からこの溝8と係合する係止
ピン8Aによりロッド9を固定し、これにより、力伝達
ロッド9の回転が防止される。
【0011】さらに、力伝達ロッド9の下方には、スチ
ール製のストッパ13が取り付けられ、この下方にテフ
ロン製の円錐形状の先端部10が取り付けられている。
この先端部10の中心部下方には光拡散反射光を検出す
る検出部15が設けられる一方、先端部10の周面方向
にはテフロンの絶縁路を介在させて真鍮製の一対の電極
11、12が設けられている。光拡散反射光検出部15
は、図1(B)に示すように、送光用光ファイバー16
の外周には、反射光をより平均的に受光するために4本
の受光用光ファイバー17・・・が設けられている。
【0012】図2に示すように、プローブ1の外周下方
の図示しない雪面上には、垂直方向に磁極を有する環状
磁石20が配置されていて、プローブ1を積雪層に貫入
すると、プローブ1の適宜の位置に設けた、軸方向に直
流電流を供給された図示しない強磁性管が環状磁石20
に次第に近接するにつれて、環状磁石10からの次第に
強くなる軸方向磁界が加えられ、これにより、強磁性管
の磁界と、環状磁石20の磁界との合成磁界により磁歪
が発生し、強磁性管のまわりにねじれが発生するが(ヴ
ィーデマン効果)、この合成磁界をホール素子により検
出するか、もしくは強磁性管の周面軸方向に貼着した2
個のストレンゲージにより検出し、これをリード21を
介してレベル信号処理部31に送り、プローブ1の貫入
深度レベルに応じた電圧信号を4チャンネルのアナログ
式記録装置40に入力し、これをメートル(m)に変換
する。
【0013】また、プローブ1の貫入時に、積雪層の硬
さ、軟らかさを示す応力をロードセル5により検出し、
これをリード22を介して貫入抵抗信号処理部32に入
力し、貫入抵抗に応じた電圧信号を記録し、ニュートン
(N)に変換する。さらに、光拡散反射率信号処理部3
3から660nmの赤外変調光を送光用光ファイバー1
6に送光し、この送光光を雪に照射し、霜ざらめ雪、ざ
らめ雪等の雪の種類に応じて変化する積雪粒子の拡散反
射光を4本の受光ファイバー17・・により受光する。
この受光光を光拡散反射率信号処理部33に送出し、フ
ォトセル等の光電変換素子により変換された出力電圧V
P を記録装置40に入力し、このVP から、R=(0.
206×VP )/(34.7×100)の演算により光
拡散反射率(%)を求める。
【0014】また、積雪が乾いているか、濡れているか
を識別するため、リード26から送られて来る直流電流
を、電極11、12間に流し、その間に存在する雪の濡
れ度合を示す電気抵抗ra を検出し、リード25を介し
て電気伝導度信号処理部34に入力し、電圧信号Vm
変換し、記録装置に入力する。この処理部34での電気
伝導度の検出について説明すると、図3に示すように、
電極11、12間の可変抵抗ra と、これに直列接続さ
れた固定抵抗rc =100kΩ、及び記録装置40の入
力インピーダンスrd =100kΩの並列回路とからな
る測定回路が形成されている。そして、合成抵抗r
t は、rt =ra +1/(1/rc +1/rd )で示さ
れ、この式のrc 、rd に上述の既知数を代入すると、
t =ra +50、000なる。これを電源電圧、Vb
=I×rt の式に代入し、そして、電源電圧Vb は、後
述するように3.2Vであるから、Vb (3.2)=I
×(ra +50、000)となるが、I×50、000
は端子Tb 、Tc 間の記録電圧Vm に他ならない。従っ
て、この電圧Vm を用い、ra =(3.2−Vm )/
(Vm /50、000)の演算を行い、求めたra の逆
数、E=1/ra から電気伝導度を算出する。
【0015】記録装置40では、レベル信号処理部31
からのゾンデ1の貫入レベル(m)を示す信号を磁気テ
ープに記録するとともに、光拡散反射率R(%)、貫入
抵抗F(N)、電気伝導度E(1/kΩ)の各振幅に応
じた電圧変化を記録する。測定値解析・表示部41で
は、各信号処理部31乃至34からの出力信号を入力さ
れ、A/D変換器により、例えば、2/1、000
(秒)毎にサンプリングし、デジタル演算により光拡散
反射率R、貫入抵抗F、及び電気伝導度Eに変換した数
値を表示部にデジタル表示させ、さらには、これを図示
しないプロッタに出力する。
【0016】なお、電源部50は、レベル信号処理部3
1、及び光拡散反射率信号処理部33に12Vの直流電
圧を、貫入処理部32には4.8Vの直流電圧を、電極
11、12には3.2Vの直流電圧を供給するものであ
る。
【0017】このように構成した装置の作用を、以下に
説明する。測定する積雪層の上にプローブ1の先端部1
0が貫入し得る孔を設けた図示しない発泡スチロール板
を置き、この上に環状磁石20を位置させた状態で、人
手によりプローブ1を積雪層に順次貫入すると、環状磁
石20と、プローブ1に設けた、直流電流を供給される
図示しない強磁性管との相対位置が深度として検出さ
れ、これをレベル信号処理部31を介してアナログ式記
録装置40に入力し、レベル深度を逐次記録する。
【0018】同時に、プローブ1の貫入中の光拡散反射
光検出部15では、送光用光ファイバー16からの送光
光が積雪粒子を照射し、雪質や、雪粒子の状態に応じた
反射光強度を4本の受光用光ファイバー17・・により
受光し、これを光拡散反射率信号処理部33に送信し、
雪質や、積雪粒子に応じた反射率%を出力する。また、
ロードセル5では、プローブ1の貫入時の応力、即ち、
雪の硬さ度合を示す貫入抵抗を記録値、ニュートン
(N)に変換した信号を出力し、さらに電極11、12
間に存在する雪の濡れ度合に対応して通電する抵抗変化
を示す信号を電気伝導度信号処理部34に入力し、電気
伝導度に変換して出力し、これらを記録装置40に送出
する。記録装置40では、各積雪深度レベルの光拡散反
射率R、電気伝導度E、及び貫入抵抗Fの各物理量の垂
直方向分布が同時的に記録される。
【0019】そして、測定値解析・表示部41で表示さ
れた各深度レベルにおける光拡散反射率R、電気伝導度
E、及び貫入抵抗Fの光学的、電気的、及び力学的物理
量を比較し、相互補完しつつ判断し、積雪構造の垂直方
向における雪質の状態を正確に、かつ連続的に検知す
る。即ち、光拡散反射率Rは低密度の雪や、濡れ雪では
低下するため、光拡散反射率Rの単一測定だけではその
両者の雪質は判別不能であるが、電気伝導度Eの記録波
形を見て0であれば低密度の雪、大であれば濡れ雪と識
別出来るから、光拡散反射率Rと、電気伝導度Eとの対
比から雪質を正確に判別出来る。
【0020】また、よく発達した霜ざらめ雪では、光拡
散反射率Rが低下し、貫入抵抗Fも小さくなるが、電気
伝導度Eを評価尺度に加えると、電気伝導度Eが0であ
れば、乾燥した状態であるから、霜ざらめ雪層の存在を
確定できる。従って、表層雪崩の原因となる霜ざらめ雪
の存在の有無を検出することで、表層雪崩の発生予測を
行うことが出来る。
【0021】次に、積雪層構造が全く異なるケースにつ
いて野外実験した垂直分布データを図4、図5に示し、
図6では、図5で実験した場所と同一の場所で夜間に測
定したケースを示す。なお、各図に示すものは、野外実
験で得たデータを、深度レベルに対応する光拡散反射率
R、貫入抵抗F、及び電気伝導度Eをそれぞれプロット
し直して示したものである。
【0022】図4は、1992年2月26日、11時1
5分、米国、ユタ州、パークシティで野外実験した垂直
分布データを示すもので、深さ0.38mから地面迄
は、良く発達した最大粒径8mm程度で、指先で軽く触
れただけで崩れる程脆い霜ざらめ雪層が見られた。光拡
散反射率Rは、霜ざらめ雪層に達した所で急激に低下し
ている。一方、同じ深さでの貫入抵抗Fの変化は、低下
傾向はそれ程急激ではない。これは、プローブの円錐形
状の先端部全体が、上層部分から完全に抜け出ないうち
は、霜ざらめ雪層本来の貫入抵抗Fにならないからであ
る。電気伝導度Eは、全層が乾き雪であるため、全層に
わたってほぼ0であった。
【0023】図5は、1992年2月26日15時5
分、米国、ユタ州、アルタで野外実験した垂直分布デー
タを、同じ場所での雪温、雪質、密度の測定結果ととも
に示すものである。なお、深度レベル(m)の右側に
は、国際表示記号で雪質の種類を示すとともに、厚さ1
cm未満の積雪層については、特別に点線で示した上、
その左側に雪質記号を記入してある。測定時には雪面付
近で融解が進行しており、雪温は0℃であり、これに対
応して光拡散反射率Rは雪面近くの濡れ雪層で低下し、
電気伝導度Eは逆に大きくなっている。しかし、0.1
5m以下の電気伝導度Eがほぼ0であることから、融解
した浸透水が深部迄到達していないと推測される。深さ
0.53m乃至0.82mのしまり雪層における光拡散
反射率Rの変動幅はほぼ同じである。一方、貫入抵抗F
は雪面付近では非常に小さく、深くなるにつれて次第に
増大し、その垂直分布はその融解進行中の雪面付近を除
き、密度データとほぼ対応している。
【0024】深さ0.3mの貫入抵抗Fの小さなピーク
波形は、2枚の氷板の位置に対応しているが、ピークの
形から2枚の氷板を分離することは出来なかった。な
お、貫入抵抗Fは、深さ1mのところで最大となり、ゾ
ンデがここで停止し、これ以上貫入させることは出来な
かったが、これはゾンデがスキー滑走路の硬い積雪層に
当たったためである。この時の貫入抵抗Fは、ロードセ
ルの測定範囲100(N)を超えていた。
【0025】図6は、図5で示すデータ採取場所と同一
の場所で、かつ2日後の、1992年2月28日21時
40分、米国、ユタ州、アルタで夜間、野外実験した垂
直分布データを示すが、この間、降雪がなく好天が続い
たので、積雪量のざらめ化が進んでいた筈である。しか
し、測定時には放射冷却により凍結が進み、雪面付近は
既に硬化していた。光拡散反射率Rは、深さ0.4m乃
至0.6mのところを除いて大部分が低下していた。ま
た、貫入抵抗Fは、雪面付近の凍結した部分で特に大き
くなっているが、その下層には低下した部分が存在す
る。ただし、光拡散反射率Rが依然として大きな値を示
した深さ0.4m乃至0.6mのところでは、貫入抵抗
Fも大きいままである。
【0026】深さ0.7mにおける貫入抵抗Fの大きな
ピークは、図5で示す例では貫入出来なかった硬い積雪
層を突き抜けたものである。一方、電気伝導度Eは3箇
所に濡れ雪に対応したピークがあることから、既に浸透
水が深部に迄到達し、ざらめ化が促進されていたことが
分かる。特に、深さ0.39mに見られる鋭いピーク
は、同じ深さの光拡散反射率Rが殆ど0に低下している
ことから、ここにかなり濡れた薄い積雪層があると考え
られる。電極間隔は1mmしかないので、電気伝導度E
は薄い積雪層の変化にも追随できると考えられる。な
お、深さ0.1m乃至0.2mの部分の電気伝導度Eが
殆ど0であり、かつ光拡散反射率R、貫入抵抗Fが共に
小さい値を示しているから、ここでは内部融解が進んで
脆くなった積雪層が存在すると考えられる。
【0027】なお、複合積雪検層ゾンデの貫入深度レベ
ルの検出には、雪面に磁気スケールを立設し、プローブ
1に磁気ヘッドを設け、プローブの貫入に伴って変位す
る磁気ヘッドにより磁気スケールを検出し、その移動量
をデジタルで検出するマグネ・スケール等の移動量検出
用AD変換器を用いるよう構成することも可能である。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、プロ
ーブの貫入深度レベルを検出するとともに、雪質状態を
示す光拡散反射率、貫入抵抗、及び電気伝導度を同時的
に検出し、これらの光学的、力学的、及び電気的性質を
示す検出物理量を深度レベルと共に記録装置により各別
に記録する構成であるから、貫入深度レベルに対応する
雪質状態を示す3物理量の垂直分布を同時的に、かつ連
続的に検知することが出来る上、同一深度レベルにおけ
る光拡散反射率、貫入抵抗、及び電気伝導度の値を相互
比較し、かつ、相互補完しながら単一物理量のみでは判
別し得ない雪質の判別が行えるため、雪質状態の判別を
正確に行うことが可能となり、さらに、表層雪崩の発生
の原因となる霜ざらめ雪層の存在の有無を正確に判別す
ることが出来、表層雪崩の発生予測を一層確実なものに
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の複合センサー付き積雪検層
ゾンデのプローブの要部を示す一部断面図、(B)は光
拡散反射光検出部を構成する送光用光ファイバーと、4
本の受光用光ファイバーとの平面図である。
【図2】 本発明の複合センサー付き積雪検層ゾンデの
要部のブロック図である。
【図3】 電極間の雪の濡れ度合による抵抗変化を検出
する抵抗測定回路図である。
【図4】 本発明の装置により測定した野外実験データ
を示す図である。
【図5】 本発明の装置により測定した別の場所での野
外実験データを示す図である。
【図6】 本発明の装置により、図5の実験場所と同一
の場所で、かつ時間を異にした野外実験データを示す図
である。
【符号の説明】
1 プローブ、2 ロッド、5 ロードセル、9 力伝
達ロッド、10 円錐形状の先端部、11及び12 電
極、15 光拡散反射光検出部、16 送光用光ファイ
バー、17 受光用ファイバー、31 深度レベル信号
処理部、32貫入抵抗信号処理部、33 光拡散反射率
信号処理部、34 電気伝導度信号処理部、40 アナ
ログ式多チャンネル記録装置、41 測定値解析・表示
部、50 電源部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/04 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッド本体と、円錐形状の先端部を具備
    する力伝達ロッドとを備える貫入棒と、上記円錐形状の
    先端部に、送光用光ファイバー、及び該送光用光ファイ
    バーの周囲に、該送光用光ファイバーから送光された送
    光光が雪により反射された拡散反射光を受光する複数の
    受光用光ファイバーを配設してなる光拡散反射光検出部
    と、上記円錐形状の先端部の外周の周面方向に配設され
    た一対の電極により雪の濡れ度合を示す抵抗変化を検出
    する電気抵抗検出部と、上記ロッド本体、及び力伝達ロ
    ッドの対向面にロードセルを設け、上記貫入棒を積雪層
    に貫入する際の雪の硬さを示す応力を検出する貫入抵抗
    検出部と、上記貫入棒の積雪層に対する貫入深度を検出
    する深度レベル検出部とを備えるプローブと、上記光拡
    散反射光検出部の検出信号を入力されて光拡散反射率を
    求める信号処理部と、上記抵抗検出部からの検出信号を
    入力されて電気伝導度を求める信号処理部と、上記貫入
    抵抗検出部からの検出信号を入力されて貫入抵抗を求め
    る信号処理部と、深度レベル検出部からの検出信号を入
    力されて深度レベルを求める信号処理部と、上記各信号
    処理部からの出力信号を入力され、該出力信号を各別に
    記録する多チャンネル記録装置とを備えることを特徴と
    する複合センサー付き積雪検層ゾンデ。
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