JPH07103969A - 血液分離部材及び血液分離用採血管 - Google Patents

血液分離部材及び血液分離用採血管

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JPH07103969A
JPH07103969A JP5281519A JP28151993A JPH07103969A JP H07103969 A JPH07103969 A JP H07103969A JP 5281519 A JP5281519 A JP 5281519A JP 28151993 A JP28151993 A JP 28151993A JP H07103969 A JPH07103969 A JP H07103969A
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blood
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cylindrical
inner diameter
serum
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JP5281519A
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Yoichi Tsukagoshi
要一 塚越
Toshimasa Yamamoto
俊昌 山本
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NIIGATA KAKO KK
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
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    • G01N33/487Physical analysis of biological material of liquid biological material
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液検体を遠心分離操作により血清と血餅と
に分離する際に、血清と血餅とを完全に分離することが
できる血液分離部材及び血液分離用採血管を提供する。 【構成】 本発明の血液分離部材11は、円筒状の容器12
に挿入され該容器12の内壁を圧接する部材本体14と、部
材本体14の外周部14aに嵌め込まれる環状の隔離部材15
とを備え、隔離部材15は、弾性及び透液性を有する材料
および/または液体により膨潤する材料であることを特
徴とする。また、血液分離用採血管は、円筒状の容器の
開口部に、この開口部の内径より僅かに小さな内径の円
筒部を形成し、この円筒部の軸方向の長さは、この容器
の本体部分の内径の0.5倍以上、かつ、2倍以下であ
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液検体を遠心分離操
作により、血清と血餅に分離する際などに用いられる血
液分離部材及び血液分離用採血管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、血液検査においては、主に全血か
ら分離した血清(血漿)を用いて検査を行なうため、検
査の前処理としてスピッツ等の採血管に採取した血液検
体を血清及び血漿(以下、血清という)と血餅や血球
(以下、血餅という)に分離する操作が必要となる。一
般に、この血液分離操作は、採血した全血サンプルをス
ピッツ等の採血管に入れ、これを遠心分離して検体とな
る血清を分離している。しかし、この遠心分離操作で
は、血清と血餅との分離状態が非常に不安定であり、衝
撃が僅かに加わっただけで沈降した血餅中の血球が血清
に混入してしまうため、分離後の血液検体の取扱いに際
しては相当慎重な操作が要求される。
【0003】そこで、遠心分離後の血液検体の不安定な
分離状態を改善し、更に検査操作を容易にするための手
段が種々試みられており、その一例として血清と血餅の
中間の比重を有するチクソトロピー性を有する血清分離
剤を用いる方法がある。この血清分離剤は、例えば、シ
リコーンオイル等の低分子の合成樹脂を主成分とし、一
定の比重とチクソトロピー性を有するもので、遠心分離
時に流動化して血餅の上に強固な隔壁を形成している。
【0004】しかし、この血清分離剤には、次の様な欠
点がある。 (1)前記血餅の物性が正常でない場合は、強固な隔壁
を形成することができない。例えば、透析患者に見られ
る様に血餅の比重が小さくかつ軟らかい場合では、血清
と血餅とを完全に分離することができないことがある。 (2)血清分離剤は疎水性であるから、水に難溶で脂溶
性の薬物とは相互に溶解し合う。したがって、血液中の
薬物濃度を測定する場合、該薬物が血清分離剤中に溶解
し、正しい分析値が得られない場合がある。 (3)血液凝固因子を検査する場合には、血清分離剤が
該血液凝固因子を活性化させるため、血清分離剤を用い
ることができない。 (4)血液の性状は人によって異なる。特に、フィブリ
ンの発生は遠心分離後の血清の分析に支障をきたすた
め、この発生したフィブリンを捕捉する必要があるが、
前記血清分離剤では発生したフィブリンを捕捉すること
ができない。透析患者の血液は特にフィブリンを発生し
易いために、血清分離剤ではフィブリンの発生を防止す
ることはできない。
【0005】そこで、この血清分離剤の欠点を解消する
ために、例えば、図11に示すような血清ろ過ピストン
が提案されている(特開昭51−105890号公報参
照)。この血清ろ過ピストン1は、採血管の内径より若
干大きい径の円盤状のフィルター2と、該フィルター2
の中心部に取り付けられ該フィルター2より小さい径の
円筒形のおもり3とから構成されたもので、図12に示
すように、採血管4内に採血した血液5を入れた後、血
清ろ過ピストン1を該採血管4内に挿入し、その後遠心
分離を行なうことにより、図13に示すように、この血
清ろ過ピストン1が血清6と血餅7との境界に移動し、
フィルター2が採血管4の内壁4aに密着することによ
り血清6と血餅7とを完全に分離し、デカンテーション
により血清を取り出している。
【0006】一方、血清を分離するための分離用容器と
しては、従来採血管の口に真空状態でゴム栓を嵌め込ん
だ真空採血管が用いられているが、近年、気密性を向上
させるために採血管の口に真空状態の下でアルミラミネ
ート等のガスバリア性フィルムを融着させ、該フィルム
上の中央に薄肉のゴム片を接着させた真空採血管が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
血清ろ過ピストン1は、フィルター2がおもり3にピン
止めされている構成であるから、フィルター2が剥がれ
る虞がある。また、ピストン1でフィルター2を引きず
り下ろすので、フィルター2はある程度の強度が必要で
あり、湾曲して採血管4の内壁4aを摺動しながら下方
へ移動する。このため、内壁4aに付着している血餅を
こすることになり血球破壊を招き、結果的にLDH(乳
酸脱水素酵素)等の検査値に誤りを生じる。また、フィ
ルター2が揺動し易く、したがって、該フィルター2を
水平にバランス良く保持し続けることが難しく、遠心分
離後の血清採取の際に血餅7中の血球が採血管4の内壁
4aとフィルター2との隙間を通って血清6中に混入し
てしまったり、フィルター2の上に血餅が付着するとい
う欠点があった。
【0008】そこで、血清ろ過ピストン1の替わりに弾
性を有するゴム板を用いることも試みられているが、ゴ
ム板では滑り抵抗が大きいために採血管の内壁をスムー
ズに移動することが難しく、特にプラスチック採血管の
様に内径が下方へ行くに従って小さくなる様な内径の変
動がある場合には極めて困難であり、血清と血餅とを完
全に分離することが難しいという欠点があった。
【0009】また、上述したゴム栓の真空採血管では、
気密性を維持するためには採血管とゴム栓との接触面積
を大きく取り、かつ、強い力でこのゴム栓を圧入しなけ
ればならず、ゴム栓自体が大きくなり、またゴム栓を外
すのが容易でないという欠点があった。また、ゴム栓で
は、いわゆるポップアップ現象を防止することができな
いという欠点もある。なお、ポップアップ現象とは、一
旦容器の栓を抜いた後に再度栓を締めた場合に起きる現
象で、栓を締めることにより容器内の空気が圧縮され、
この圧縮された空気が膨張することにより自然に栓が外
れる現象のことである。また、ガスバリア性フィルムを
融着させた真空採血管では、遠心分離が終了した後に血
清を他の容器に移す場合、該フィルムを手で剥ぎ取るの
に手間がかかるという欠点がある。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、血液検体を遠心分離操作により血清と血餅
とに分離する際に、血清と血餅とを完全に分離すること
ができる血液分離部材及び血液分離用採血管を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様な血液分離部材及び血液分離用採血
管を採用した。すなわち、請求項1記載の血液分離部材
は、円筒状の容器に挿入され該容器の内壁を圧接する部
材本体と、該部材本体の外周部に嵌め込まれる環状の隔
離部材とを備え、前記隔離部材は、弾性及び透液性を有
する材料および/または液体により膨潤する材料からな
ることを特徴としている。
【0012】また、請求項2記載の血液分離部材は、円
筒状の容器の開口部に嵌入され、該開口部の内径より僅
かに小さな内径の円筒部材と、該円筒部材に挿入され該
円筒部材の内壁を圧接する部材本体と、該部材本体の外
周部に嵌め込まれる環状の隔離部材とを備え、前記隔離
部材は、弾性及び透液性を有する材料および/または液
体により膨潤する材料からなることを特徴としている。
【0013】また、請求項3記載の血液分離部材は、円
筒状の容器に挿入される部材本体と、該部材本体の上部
外周部に嵌め込まれる環状の隔離部材と、前記部材本体
及び隔離部材の外周部に、該部材本体の軸方向に摺動可
能に設けられる円筒部材とを備え、前記隔離部材は、弾
性を有する材料からなることを特徴としている。
【0014】また、請求項4記載の血液分離部材は、請
求項1,2または3記載の血液分離部材において、前記
部材本体に、下方が開放された空洞部を同軸的に形成
し、前記部材本体の前記空洞部より上方の部分に、上下
方向に貫通する切込みを形成してなることを特徴として
いる。
【0015】また、請求項5記載の血液分離部材は、請
求項1,2または3記載の血液分離部材において、前記
部材本体の下部に、その中心軸から外周面に向かう複数
の溝を前記中心軸に対して軸対称の位置に形成してなる
ことを特徴としている。
【0016】また、請求項6記載の血液分離部材は、請
求項1,2,3,4または5記載の血液分離部材におい
て、前記部材本体の上部に、錐状に傾斜面を形成してな
ることを特徴としている。
【0017】また、請求項7記載の血液分離部材は、請
求項1,2,3,4,5または6記載の血液分離部材に
おいて、前記部材本体は、磁性を有する材料からなるこ
とを特徴としている。
【0018】また、請求項8記載の血液分離用採血管
は、円筒状の容器の開口部に、該開口部の内径より僅か
に小さな内径の円筒部を形成し、該円筒部の軸方向の長
さは、該容器の本体部分の内径の0.5倍以上、かつ、
2倍以下であることを特徴としている。
【0019】また、請求項9記載の血液分離用採血管
は、円筒状の容器の開口部に、該開口部の内径より僅か
に小さな内径の円筒部材を設けてなることを特徴として
いる。
【0020】また、請求項10記載の血液分離用採血管
は、請求項9記載の血液分離用採血管において、前記円
筒部材は、磁性を有する材料からなることを特徴として
いる。
【0021】また、請求項11記載の血液分離用採血管
は、円筒状の容器本体と、該容器本体の開口部に設けら
れ、該開口部の内径より僅かに小さな内径を有し、か
つ、磁性を有する材料からなる円筒部材と、前記容器本
体の開口部に着脱自在に設けられ、磁性を有する材料か
らなる蓋とを備え、当該蓋は磁力により前記円筒部材に
密着してなることを特徴としている。
【0022】
【作用】本発明の請求項1記載の血液分離部材では、弾
性及び透液性を有する材料および/または液体により膨
潤する材料からなる隔離部材が前記部材本体の外周部に
嵌め込まれているので、この血液分離部材を前記容器に
嵌め込み、採血した血液を該容器内に入れて静置し血餅
を凝固させた後に遠心分離を行なうと、部材本体は遠心
力により落下を始め、その後隔離部材を水平にバランス
良く保持し続けながら血清と血餅との境界に移動し、血
餅を押え込む。そして、隔離部材が弾性または膨潤によ
り採血管の内壁に密着することにより、部材本体が所定
の位置に固定され、血餅が血清層に移動するのを防止す
る。したがって、この血液分離部材により血清と血餅と
を完全に分離し、血餅中の血球が血清に混入してしまう
という虞がなくなる。更に、前記容器の内径に変動があ
った場合においても、血清と血餅とを完全に分離するこ
とが可能となる。
【0023】また、請求項2記載の血液分離部材では、
円筒状の容器の開口部に、該開口部の内径より僅かに小
さな内径の円筒部材を嵌入したので、この血液分離部材
を前記容器に嵌入した状態では、隔離部材は該円筒部材
の内壁に密着している。その後、採血した血液を該容器
内に入れて静置し血餅を凝固させた後に遠心分離を行な
うと、該部材本体は該円筒部材の内壁を摺動しつつ徐々
に降下し、該円筒部材を離れると隔離部材を水平にバラ
ンス良く保持し続けながら血清と血餅との境界に移動
し、血餅を押え込む。そして、隔離部材が弾性または膨
潤により採血管の内壁に密着することにより、部材本体
が所定の位置に固定され、血餅が血清層に移動するのを
防止する。したがって、この血液分離部材により血清と
血餅とを完全に分離し、血餅中の血球が血清に混入して
しまうという虞がなくなる。更に、採血管の内径に変動
があった場合においても、血清と血餅とを完全に分離す
ることが可能となる。
【0024】また、請求項3記載の血液分離部材では、
前記部材本体及び隔離部材の外周部に、該部材本体の軸
方向に摺動可能に円筒部材を設けたので、採血した血液
を前記容器内に入れて静置し血餅を凝固させた後に、こ
の血液分離部材を前記容器に嵌め込み、その後遠心分離
を行なうと、該血液分離部材は遠心力により血清と血餅
との境界に移動し安定する。さらに遠心分離を進める
と、遠心力により円筒部材が部材本体の軸方向下方に摺
動する。隔離部材は該円筒部材が下方に摺動するにより
押圧から開放され、弾性により容器の内壁に密着する。
これより、部材本体が所定の位置に固定され、血餅中の
血球が血清に移動するのを防止する。したがって、この
部材本体及び隔離部材により血清と血餅とを完全に分離
し、血餅中の血球が血清に混入してしまうという虞がな
くなる。更に、容器の内径に変動があった場合において
も、血清と血餅とを完全に分離することが可能となる。
【0025】また、請求項4記載の血液分離部材では、
前記部材本体に、下方が開放された空洞部を同軸的に形
成し、前記部材本体の前記空洞部より上方の部分に、上
下方向に貫通する切込みを形成したので、採取した血液
を前記容器に入れた場合、該空洞部には空気が満たされ
た状態となる。この状態で遠心分離を行なうと、該空洞
部に満たされた空気は前記切込みを通過し該部材本体の
上方へ散逸する。その間に該部材本体は遠心力により血
清と血餅との境界に移動し血餅を押え込む。この場合、
空洞部内の空気がクッションの働きをするために、遠心
分離中における部材本体と血餅の相互の動きが滑らかと
なる。したがって、遠心分離時の衝撃が弱まり、血餅が
破壊する等の虞がなくなる。
【0026】また、請求項5記載の血液分離部材では、
前記部材本体の下部に、その中心軸から外周面に向かう
複数の溝を前記中心軸に対して軸対称の位置に形成した
ので、採取した血液を前記容器に入れて遠心分離操作を
行なった場合、前記部材本体の下部に滞留する空気は前
記溝を通過し該部材本体の側方を経由して上方へ散逸す
る。その間に該部材本体は遠心力により血清と血餅との
境界に移動し血餅を押え込む。この場合、前記部材本体
の下部に滞留する空気がクッションの働きをするため
に、遠心分離中における部材本体と血餅の相互の動きが
滑らかとなる。したがって、衝撃が弱まり、血餅が破壊
する等の虞がなくなる。
【0027】また、請求項6記載の血液分離部材では、
前記部材本体の上部に錐状の傾斜面を形成したので、遠
心分離中に部材本体の上方より降下する血球等の固形物
は該傾斜面上を外周部に向かって滑ることとなる。した
がって、該固形物が部材本体上部に蓄積される虞が無く
なる。
【0028】また、請求項7記載の血液分離部材では、
前記部材本体を磁性を有する材料としたので、前記容器
の開口部に磁性を有する材料からなる円筒部材を嵌め込
めば、前記部材本体を磁力により円筒部材内に良好に保
持する。
【0029】また、請求項8記載の血液分離用採血管で
は、円筒状の容器の開口部に形成された円筒部の軸方向
の長さを、該容器の本体部分の内径の0.5倍以上、か
つ、2倍以下であることとしたので、前記円筒部は挿入
された分離部材を良好に保持し、また、遠心分離を行な
う際においては、前記分離部材を前記円筒部から速やか
に離脱させて血清と血餅との境界へ速やかに移動させ
る。したがって、容器内壁との摩擦による弊害を軽減す
る事が可能になる。ここで、円筒部の軸方向の長さを、
該容器の本体部分の内径の0.5倍以上、かつ、2倍以
下としたのは、0.5倍以下では前記分離部材を保持す
るのに十分ではなく、また、2倍以上では分離部材が円
筒部に保持される距離が長くなり、該分離部材の血清と
血餅との境界への移動が速やかに行なわれなくなるから
である。
【0030】また、請求項9記載の血液分離用採血管で
は、円筒状の容器の開口部に、該開口部の内径より僅か
に小さな内径の円筒部材を設けたので、前記容器に挿入
された分離部材を前記円筒部材内に良好に保持し、か
つ、血清と血餅との境界への移動が容易となり、容器内
壁との摩擦による弊害を軽減する事が可能になる。
【0031】また、請求項10記載の血液分離用採血管
では、前記円筒部材を磁性を有する材料としたので、該
円筒部材内に磁性を有する材料からなる血液分離部材の
部材本体を挿入すれば、該部材本体を磁力により円筒部
材内に良好に保持する。
【0032】また、請求項11記載の血液分離用採血管
では、円筒状の容器本体と、該容器本体の開口部に設け
られ、該開口部の内径より僅かに小さな内径を有し、か
つ、磁性を有する材料からなる円筒部材と、前記容器本
体の開口部に着脱自在に設けられ、磁性を有する材料か
らなる蓋とを備え、当該蓋は磁力により前記円筒部材に
密着したので、前記容器の気密性を良好に保持すること
が可能になる。これより、従来問題とされていたポップ
アップ現象が発生するのを防止することが可能になる。
【0033】
【実施例】以下、本発明に係る液体サンプルの成分分離
用分離部材の各実施例について説明する。 (実施例1)図1は血液分離部材11の縦断面図、図2
は血液分離部材11の下面図である。図において、12
は血液分離部材11が装着される採血管(円筒状の容
器)、13は採血管12の開口部12aに嵌入された円
筒部材、14は該円筒部材13に挿入される部材本体、
15は該部材本体14の上部外周部14aに嵌め込まれ
た環状の隔離部材、16は部材本体14及び円筒部材1
3と嵌合するキャップである。この血液分離部材11
は、円筒部材13、部材本体14、隔離部材15から構
成されている。
【0034】採血管12は、減圧状態が良好に維持され
るものが好ましく、例えば、ガラス製、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)等のプラスチック製等が好適に
用いられる。円筒部材13は、採血管12の開口部12
aの内径より僅かに小さな内径、例えば、0.2〜3m
m程度小さい内径のもので、内壁には中心軸に対して対
称な位置3箇所に軸線方向に沿う空気抜け用の複数の溝
20a〜20cが形成されている。この円筒部材13の
材質は、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレ
フタレート樹脂等のガスバリアー性のよい硬質プラスチ
ックが好適に用いられる。ここでは、採血管12と円筒
部材13の内径差を0.2〜3mm程度としているが、
採血管12がプラスチック製では、テーパー状のために
下の方の内径が上方より小さくなるので、最小血液量で
の採血管内径等を考慮して設定するのが好ましい。
【0035】部材本体14は、採血針が容易に貫通する
事が出来るように中央部が上下方向より薄肉化された弾
性を有する略円盤状のもので、下面14b側には中心軸
に対して対称な位置3箇所に中心軸から外周面に向かう
空気抜け用の複数の溝21a〜21cが形成され、上面
14c中央部にはキャップ16と嵌合するための断面台
形状の嵌合凹部22が部材本体14の中心軸に沿って形
成されている。
【0036】前記部材本体14は、部材本体14と隔離
部材15との平均比重が血清と血餅の中間であり、か
つ、採血針が容易に貫通でき、しかも、該採血針を引き
抜いた後は再び閉塞するような軟らかくかつ弾性を有す
るものであればよい。具体的には、部材本体14と隔離
部材15の平均比重が1.04〜1.08、好ましくは
1.045〜1.055となる様なゴムやエラストマ
ー、例えば、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、
シリコーンゴム、ポリスチレン系エラストマー、ポリア
ミド系エラストマー、シリコーン系エラストマー等、ま
たは、これらの材料に硫酸バリウム等の無機材料を混入
して比重を調整したもの等が好適に用いられる。前記ゴ
ムやエラストマーの硬度は、例えば、JISA(JIS
K6301)によれば、30〜60程度である。
【0037】この場合、前記部材本体14は、上記の様
な性状の弾性体より成り立っていれば良いのだが、更に
部材本体14が弾性体でありかつ血清により膨潤する様
な膨潤ゴムであれば、隔離部材15の膨潤をより効果的
にし、結果的に遠心分離後の血清と血餅の隔離をより確
実なものとする事が出来る。
【0038】隔離部材15は、弾性及び透液性を有する
材料または血清により膨潤する材料のいずれかにより構
成され、前記部材本体14より僅かに小さい径の断面矩
形状の環状のもので、その中央部の穴の径は前記部材本
体14の外周部14aの外径より若干小さいとされてい
る。この隔離部材15は、遠心分離操作時に部材本体1
4が円筒部材13から離れた直後に膨張せず、血清と血
餅との境界に到達した後に膨張するものが好ましく、例
えば、弾性及び透液性を有する材料としては発泡ポリウ
レタン等の発泡樹脂、また、血清により膨潤する材料と
してはセルローススポンジ、軟いゴム弾性体や高吸水性
ポリマーを練り込んだ膨潤ゴム等が好適に用いられる。
また、拘束力を失った瞬間に膨張または膨潤するような
発泡樹脂やセルローススポンジであっても、遅延発泡処
理を施すことにより、より効果的に用いることができ
る。
【0039】遅延発泡処理方法としては、分析値に影響
を及ぼさない様な樹脂、例えば、液状のシリコーンオイ
ル、ポリブテンなどの疎水性液状樹脂、ポリエチレング
リコール(PEG)、ポリビニールアルコール(PV
A)などの親水性樹脂を乾燥状態のセルローススポンジ
に含浸させる方法がある。また、セルローススポンジの
表面に親水性の高分子膜を薄くコーティングしてもよ
い。この様な処理を施す事により、セルローススポンジ
は血清に埋没した後、任意の時間後に膨潤させる事が可
能となる。例えば、平均分子量2400、粘度4600
CST(センチストークス)(於98.9℃)のポリブ
テンをセルローススポンジの重量の65%を含浸させ
た、遅延発泡処理を施したセルローススポンジは血清に
埋没した後、4分かけてゆっくりと膨潤する。液状樹脂
を含浸させた事による他の利点は、遠心分離後の血餅層
より血清層に血球が混入するのを防止出来る事である。
【0040】キャップ16は、ガスバリアー性に優れ弾
性を有するブチルゴム等を略円筒状に成形加工したもの
で、採血針が容易に貫通する事が出来るように上部中央
部に凹部23が形成され、下部に前記嵌合凹部22と嵌
合する断面台形状の嵌合凸部24が形成され、上部周縁
部には、前記円筒部材13の開口部13bと嵌合する嵌
合部25が環状に形成されている。
【0041】次に、この血液分離部材11を用いて血液
の成分を分離する方法について、図3に基づき説明す
る。まず、採血管12の開口部12aに血液分離部材1
1を装着する(同図(a))。この場合、部材本体14
が容易に円筒部材13から滑り降りることのないように
一定以上の圧力で該円筒部材13の内壁13aに押圧さ
れていることが必要である。この採血管12内部は減圧
状態が良好に保たれた真空採血管である。
【0042】次に、該血液分離部材11に上方から採血
針31を突き刺し、採血した血液5を注入する(同図
(b))。注入される血液量は採血管12内部の減圧の
度合により決まるが、常に部材本体14より下方に位置
しており、上方に来ることはない。次に、この採血管1
2を室内において静置し、血液を凝固させる(同図
(c))。
【0043】次に、遠心分離を行なう。部材本体14は
円筒部材13の内壁を摺動しつつ徐々に降下し、該円筒
部材13を離れると隔離部材15を水平にバランス良く
保持し続けながら血清6と血餅7との境界に速やかに移
動し、血餅7を押え込む(同図(d))。部材本体14
が円筒部材13を離れるまでは、該部材本体14が血液
より受ける浮力は極めて小さいか0である。したがっ
て、例えば、加わる遠心力の大きさが1000Gとすれ
ば、部材本体14は空気中を1000Gで落下するのと
ほぼ同等の力を受けることになり、円筒部材13から容
易に離れることができる。
【0044】この場合、同図(e)に示すように、隔離
部材15が弾性または膨潤により採血管12の内壁に密
着し、部材本体14が該境界の位置に固定され、血餅7
が血清6層に移動するのを防止する。したがって、この
血液分離部材11により血清6と血餅7とを完全に分離
し、血餅7中の血球が血清6に混入してしまうという虞
がなくなる。更に、採血管12の内径に変動があった場
合においても、血清6と血餅7とを完全に分離すること
が可能となる。
【0045】以下、血液分離部材11の効果を明確化す
るために行なった実験例について説明する。まず、図1
及び図2に示す様な血液分離部材11と採血管12を作
製した。部材本体14は、外径を12.6mm、最大高
さを9mm、溝21a〜21cの幅を1mmとし、薄肉
化された中央部は採血針が貫通し易いように径4mm、
厚み2mmの円盤状とした。この部材本体14は、体積
が0.62cm3、比重が1.0のポリスチレン系熱可
塑性エラストマー(タフテック K2141:旭化成
(株)製)を上述した形状に射出成形した。
【0046】また、隔離部材15は、高吸水樹脂(スミ
カゲル:住友化学(株)製)を練り込んだ比重1.23
のシート状ゴムコンパウンドを、外径12.3mm、内
径8.5mm、厚み3mmのリング状に打ち抜き作成し
た。これら部材本体14と隔離部材15を組み合わせた
実際の比重は1.053であった。
【0047】また、円筒部材13は、外径が14.2m
m、内径が12.6mm、高さが15mmで、上端がつ
ば状の形状に、ポリエチレンテレフタレート樹脂を射出
成形した。また、キャップ16は、気密性の良いブチル
ゴム製を用いた。また、採血管12は、有効容量10m
l、高さ100mm、上端の開口部12bの内径13.
2mm、外径15.6mm、下端の内径12.8mmの
形状に、ポリエチレンテレフタレート(PET)を射出
成形した。その後、該採血管12に血液分離部材11を
嵌め込み、減圧度450mmHgの真空採血管とした。
【0048】次いで、この採血管12内に血液を約5m
l注入した。この場合、部材本体14は円筒部材13に
強固に密着しており、該円筒部材13から離間する虞は
なかった。次いで、この採血管を6時間静置して血液を
凝固させ、その後、1000Gで10分間遠心分離を行
なった。遠心分離後、部材本体14は血清6と血餅7と
の境界面にあり、血餅7上に載った状態であった。この
場合、隔離部材15は該採血管12の内壁に完全に密着
して血清6と血餅7とを完全に分離しており、該採血管
12を振っても血清6と血餅7とが混ざり合うことがな
く、血球の溶血もなかった。この採血管12を約5℃の
低温状態で1ケ月保存したところ、血餅7中の血球は溶
血していたが、溶血した血液が血清6側へ混入すること
はなかった。
【0049】以上説明した様に、この血液分離部材11
によれば、採血管12の開口部12aに嵌入される円筒
部材13と、該円筒部材13に挿入される部材本体14
と、該部材本体14の外周部14aに嵌め込まれた隔離
部材15と、部材本体14及び円筒部材13各々と嵌合
するキャップ16とにより構成したので、血清6と血餅
7とを完全に分離することができ、血餅7中の血球が血
清6に混入してしまうという虞がなくなる。更に、採血
管12の内径に変動があった場合においても、血清6と
血餅7とを完全に分離することができる。
【0050】また、円筒部材13、部材本体14、隔離
部材15及びキャップ16は、血液に対して不活性の高
分子材料から構成されているので、長時間保存した場合
であっても吸着や浸出等の血清の成分とこれら部材間の
相互作用が無く、精度の高い分析が可能となる。
【0051】(実施例2)図4は実施例2の血液分離部
材41の縦断面図である。この血液分離部材41は、上
記実施例1の血液分離部材11において、隔離部材15
の嵌め込み位置を部材本体14の中央外周部14fに変
えたものであり、他の構成要素については上記の血液分
離部材11と全く同様であるから、説明を省略する。こ
の血液分離部材41においても、上記血液分離部材11
と同様の作用・効果を奏することができる。なお、隔離
部材15の嵌め込み位置は、部材本体14の下部にして
もよい。
【0052】(実施例3)図5は実施例3の血液分離部
材51の縦断面図である。図5において、図1の血液分
離部材11と同一の構成要素には同一の符号を付し説明
を省略する。この血液分離部材51は、円筒部材13、
部材本体52、隔離部材15から構成されている。
【0053】部材本体52は、弾性を有する略円柱状の
もので、上部には、円錐状の傾斜面54を有する嵌合凸
部55が形成され、中央部の下端部56側方には中心軸
に対して対称な位置3箇所に中心軸から外周面に向かう
空気抜け用の複数の溝21a〜21cが形成されてい
る。
【0054】前記部材本体52は、これらの平均比重が
血清と血餅の中間であり、かつ、採血針が容易に貫通で
き、しかも、該採血針を引き抜いた後は再び閉塞するよ
うな軟らかくかつ弾性を有するものであればよい。具体
的には、部材本体52と隔離部材15との平均比重を最
適な比重1.04〜1.08、好ましくは1.045〜
1.07に設定する。
【0055】キャップ53は、ガスバリアー性に優れ弾
性を有するブチルゴム等を略円板状に成形加工したもの
で、上部中央部に凹部57が形成され、下部には前記嵌
合凸部55と嵌合する嵌合凹部58が形成され、上部周
縁部には、前記開口部13bと嵌合する嵌合部59が形
成されている。
【0056】この血液分離部材51では、前記部材本体
52の上部に、円錐状の傾斜面54を形成したことによ
り、遠心分離中に部材本体52の上方より降下する血球
等の固形物は該傾斜面54上を外周部に向かって滑るこ
ととなる。したがって、該固形物が部材本体52上部に
蓄積される虞が無くなる。
【0057】以上説明したように、この血液分離部材5
1によれば、前記部材本体52の上部に円錐状の傾斜面
54を形成したので、血球等の固形物が部材本体52上
部に蓄積するのを防止することができる。なお、この血
液分離部材51では、前記部材本体52の上部に円錐状
の傾斜面54が形成されているが、前記部材本体52の
上部を平坦な面としてもよい。
【0058】(実施例4)図6は実施例4の血液分離部
材61の縦断面図である。図6において、図1、図4及
び図5と同一の構成要素には同一の符号を付し説明を省
略する。この血液分離部材61は、部材本体62と、隔
離部材15と、外側円筒63とから構成されている。
【0059】部材本体62は略円柱状のもので、上部に
は円錐状の傾斜面64が形成され、上部外周部62aに
は隔離部材15が嵌め込まれ、下部外方には複数の溝2
1a〜21cが形成されている。この部材本体62の材
質は、上述した部材本体14,52とは異なり、外側円
筒63がその性能を発揮するためには、部材本体62が
弾性変形する様な軟らかいゴムやエラストマーではな
く、硬質のプラスチック、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリメチルペンテン等が好適に用いられ
る。そして、前記部材本体62及び隔離部材15の外周
部には、該部材本体62の軸方向に摺動可能に外側円筒
63が設けられている。
【0060】隔離部材15は、独立気泡を内包し透液性
のない発泡体が好適に用いられ、外側円筒63が下方へ
移動すると弾性により膨張する。この隔離部材15は、
収縮可能な弾性体であればよく、特に透液性である必要
はなく、発泡体である必要もなく、また、液体により膨
潤する材料である必要もない。外側円筒63は、遠心分
離時に収縮した隔離部材15との摩擦及び血液の浮力に
打ち勝って下方へ移動することが必要で、その比重が血
液より大きい物質、例えば、ステンレススチール等が好
適に用いられる。前記部材本体62、隔離部材15及び
外側円筒63の平均比重は、血清と血餅の中間となるよ
うに設定する。ただし、外側円筒63の比重は血餅より
大とする。
【0061】以下、血液分離部材61の効果を明確化す
るために行なった実験例について説明する。まず、図6
に示す様な血液分離部材61を作製した。ここでは、採
血管12は、有効容量10ml、高さ100mm、内径
13.5mmのものを用いた。部材本体62は、外径1
2mm、最大高さ16.5mmとし、下部には空気抜け
用の溝21a〜21cを有する空洞部を有している。ポ
リプロピレン(PP)を用いて射出成形した。この部材
本体62の体積は1.5cm3であり、成形後の比重は
0.805であった。
【0062】また、隔離部材15は、比重が0.1の天
然ゴムスポンジを、外径11mm、内径8mm、高さ
2.5mmのリング状に成形した。この隔離部材15
は、独立気泡を内包するもので透液性はなく、また、液
体により膨潤しないものであり、外側円筒63から外れ
ると弾性により外径が14mmまで膨張する。また、外
側円筒63は、比重が7.6のステンレススチール(S
US304)を、外径12mm、厚み0.5mm、高さ
4mmの円筒状に成形した。これら部材本体62、隔離
部材15及び外側円筒63を組み合わせた実際の比重は
1.05、全体の体積は1.684cm3であった。
【0063】次に、この血液分離部材61を用いて血液
の分離をおこなった。まず、静置して血液を凝固させた
採血管12内に血液分離部材61を挿入し、1000G
で10分間遠心分離を行なった。この遠心分離時に血液
分離部材61が受ける力は、遠心力を1000G、血清
の比重を1.025とし、血清による浮力を考慮する
と、 (1.05−1.025)×1.684cm3×100
0G=42g と、僅かなものである。
【0064】この血液分離部材61が血清と血餅との境
界へ到達し、かつ、血清と血餅との相分離が終了する
と、この血液分離部材61の動きはなくなり停止する。
この時、血液分離部材61の各構成部分は最大の浮力ま
たは重力を発揮する。したがって、さらに遠心分離を進
めると、遠心力により外側円筒63が部材本体62の軸
方向下方に摺動した。この時、外側円筒63が受ける力
は、外側円筒63の体積を0.0722cm3とし、血
清による浮力を考慮すると、 (7.6−1.025)×0.0722cm3×100
0G=475g となり、外側円筒63はこの力で下方へ引っ張られる。
隔離部材15は該外側円筒63が下方に摺動する事によ
り押圧から開放され、弾性により外周部外方へ向かって
膨張し、採血管12の内壁に密着した。この場合、隔離
部材15は該採血管12の内壁に完全に密着して血清と
血餅とを完全に分離しており、該採血管12を振っても
血清と血餅とが混ざり合うことがなく、血球の溶血もな
かった。
【0065】以上説明したように、この血液分離部材6
1によれば、部材本体62及び隔離部材15の外周部
に、該部材本体62の軸方向に摺動可能に外側円筒63
を設けたので、部材本体62及び隔離部材15により血
清と血餅を完全に分離することができ、互いに混入して
しまうという虞がなくなる。更に、容器の内径に変動が
あった場合においても、各成分を完全に分離することが
できる。
【0066】(実施例5)図7は実施例5の血液分離部
材65の縦断面図である。図7において、図5の血液分
離部材51と同一の構成要素には同一の符号を付し説明
を省略する。この血液分離部材65の部材本体66の中
央部には、下方が開放され空気を保持するための空洞部
67が同軸的に形成され、この部材本体66の空洞部6
7より上方の中央部には、上下方向に貫通する切込み6
8が形成されている。この切込み68は、貫通口の様な
開口部ではなく、例えば、彫刻刀の様な鋭利な刃物で切
り込んだもので、通常は閉じた状態であるが、遠心分離
時のようにある荷重が掛かった場合に僅かに開くもので
ある。図8は切込み68の具体的な形状を示すもので、
一文字形(同図(a))、十字形(同図(b))、2重
十字形(同図(c))等様々な形状が適用可能である。
【0067】この切込み68の大きさは、例えば一文字
形の場合では、部材本体66をJISA(JISK63
01)による硬度が40〜60程度のゴムまたはエラス
トマー等の弾性体からなる成形体とし、嵌合凸部55の
厚みを0.5〜2mmとした場合、5mm程度が好まし
い。また、部材本体66と隔離部材15との平均比重
は、血清と血餅との中間が適切であり、具体的には1.
04〜1.08、好ましくは1.045〜1.055で
ある。
【0068】この血液分離部材65では、部材本体66
に、下方が開放された空洞部67を同軸的に形成し、部
材本体66の空洞部67より上方の嵌合凸部55中央に
切込み68を形成したことにより、採取した血液を採血
管12に入れた場合、遠心力が作用しないので該空洞部
67には空気が満たされた状態となり、また血清や血餅
が通過することもなく、したがって、血液の分析に影響
を及ぼすこともない。
【0069】ここで、1000G程度の遠心力が作用す
ると、この血液分離部材65は沈降を始めるが、この沈
降の間に部材本体66には重力が、また空洞部67には
空気の浮力が同時に働き、該部材本体66の傾斜面54
が上方へ僅かに湾曲することにより切込み68が僅かに
開き、空洞部67に満たされた空気が切込み68を通過
して該部材本体66の上方へ散逸する。空気が散逸した
後は傾斜面54の湾曲が無くなるので、切込み68も閉
じた状態となり、その間に該部材本体66は遠心力によ
り血清と血餅との境界に移動し停止する。この場合、空
洞部67内の空気がクッションの働きをするために、部
材本体66と血餅の相互の動きが滑らかとなる。したが
って、衝撃が弱まり、血餅が破壊し溶血する等の虞がな
くなる。
【0070】以上説明したように、この血液分離部材6
5によれば、部材本体66に、下方が開放された空洞部
67を同軸的に形成し、この部材本体66の空洞部67
より上方の中央部に上下方向に貫通する切込み68を形
成したので、部材本体66と血餅の相互の動きを滑らか
にすることができ、したがって、衝撃を弱めることがで
き、血餅が破壊し溶血するのを防止することができる。
【0071】なお、この血液分離部材65では、切込み
68の大きさや形状により、空洞部67から空気が散逸
する遠心力を設定することが可能である。これにより、
遠心分離開始後にある程度血清と血餅が分離された後に
空洞部67の空気を散逸させて部材本体66を沈降さ
せ、該部材本体66上の微量の血餅の堆積を減少させる
ことができる。なお、この血液分離部材65では、前記
部材本体66の上部に円錐状の傾斜面54が形成されて
いるが、前記部材本体66の上部を平坦な面としてもよ
い。
【0072】また、実施例1,2,3及び5の血液分離
部材は、部材の先入れ方式、例えば、真空採血管の様に
予め部材が採血管に装着されている場合の他、部材の後
入れ方式、つまり採血管に血液を注入し、凝固させた後
部材を入れ遠心分離する方式においても好適に用いるこ
とができる。
【0073】(実施例6)図9は実施例6の血液分離用
採血管71の縦断面図である。この血液分離用採血管7
1は、内部の減圧状態が良好に保たれた真空採血管で、
従来の採血管12の開口部12aに、該開口部12aの
内径より僅かに小さな内径の円筒部72が形成されたも
ので、該円筒部72の軸方向の長さLiは、該容器の本
体部分の内径Diの0.5倍以上、かつ、2倍以下であ
る。
【0074】この血液分離用採血管71では、前記円筒
部72が挿入された分離部材を良好に保持し、また、遠
心分離を行なう際においては、前記分離部材を円筒部7
2から速やかに離脱させて血清と血餅との境界へ速やか
に移動させる。したがって、容器内壁との摩擦による弊
害を軽減する事が可能になる。この血液分離用採血管7
1によれば、開口部12aに、該開口部12aの内径よ
り僅かに小さな内径の円筒部72を形成し、該円筒部7
2の軸方向の長さLiを該容器の本体部分の内径Diの
0.5倍以上、かつ、2倍以下としたので、挿入された
分離部材を前記円筒部72内に良好に保持することがで
き、かつ、血清と血餅との境界への移動を容易かつ速や
かに行うことができ、この血液分離用採血管71の内壁
との摩擦による弊害を軽減する事ができる。
【0075】(実施例7)図10は実施例7の血液分離
用採血管81の縦断面図である。この血液分離用採血管
81は、内部の減圧状態が良好に保たれた真空採血管
で、従来の採血管12の開口部12aに、該開口部12
aの内径より僅かに小さな内径を有する磁性材料からな
る円筒部材82が装着され、該円筒部材82の開口部に
磁性材料からなる板状の蓋83が設けられている。円筒
部材82は、例えば、フェライト、マグネタイト、鉄、
ニッケル等の磁性粉(単一磁性粒子)をナイロン樹脂等
のバインダー中に分散させたプラスチック磁性材料を円
筒状に射出成形したものである。また、蓋83は、例え
ば、ブチルゴムに上記の磁性粉を練り込んだ磁性ゴムを
板状に成形したものである。
【0076】これらのプラスチック磁性材料及び磁性ゴ
ムは、成形直後に対向磁石の間を通過させることにより
磁化ベクトルの方向を揃えることができる。例えば、蓋
83が円筒部材82に密着した場合に円筒部材82及び
蓋83の各々の磁力線の方向が一致するように磁性粉の
配向方向を揃えればよい。この場合、蓋83と円筒部材
82とは軸線方向に対しては極めて強い磁力を発生させ
るが軸線と垂直な方向に対しては弱い磁力しか発生させ
ない。
【0077】この血液分離用採血管81によれば、円筒
部材82及び蓋83を磁性材料により構成したので、蓋
83は磁力により円筒部材82に密着した状態で強固に
固定することができ、また、この蓋83は、円筒部材8
2の軸線に対して垂直な方向にずらせば容易に外すこと
ができる。したがって、気密性を良好に保持することが
でき、従来問題とされていたポップアップ現象が発生す
るのを防止することができる。
【0078】なお、上記各実施例において、分離部材と
円筒部材とを磁性材料により構成すれば、前記分離部材
を圧入する事なく、円筒部材内に良好に保持することが
できる。
【0079】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項1記
載の血液分離部材によれば、円筒状の容器に挿入され該
容器の内壁を圧接する部材本体と、該部材本体の外周部
に嵌め込まれる環状の隔離部材とを備え、前記隔離部材
は、弾性及び透液性を有する材料および/または液体に
より膨潤する材料としたので、該血液分離部材により血
清と血餅とを完全に分離することができ、血餅中の血球
が血清に混入してしまうという虞がなくなる。更に、前
記容器の内径に変動があった場合においても、血清と血
餅とを完全に分離することができる。
【0080】また、請求項2記載の血液分離部材によれ
ば、円筒状の容器の開口部に嵌入され、該開口部の内径
より僅かに小さな内径の円筒部材と、該円筒部材に挿入
され該円筒部材の内壁を圧接する部材本体と、該部材本
体の外周部に嵌め込まれる環状の隔離部材とを備え、前
記隔離部材は、弾性及び透液性を有する材料および/ま
たは液体により膨潤する材料としたので、部材本体を所
定の位置に固定することができ、該血液分離部材により
血清と血餅とを完全に分離することができ、血餅中の血
球が血清に混入してしまうという虞がなくなる。更に、
採血管の内径に変動があった場合においても、血清と血
餅とを完全に分離することができる。
【0081】また、請求項3記載の血液分離部材によれ
ば、円筒状の容器に挿入される部材本体と、該部材本体
の上部外周部に嵌め込まれる環状の隔離部材と、前記部
材本体及び隔離部材の外周部に、該部材本体の軸方向に
摺動可能に設けられる円筒部材とを備え、前記隔離部材
は、弾性を有する材料であるとしたので、部材本体を所
定の位置に固定することができ、該血液分離部材により
血清と血餅とを完全に分離することができ、血餅中の血
球が血清に混入してしまうという虞がなくなる。更に、
容器の内径に変動があった場合においても、血清と血餅
とを完全に分離することができる。
【0082】また、請求項4記載の血液分離部材によれ
ば、前記部材本体に、下方が開放された空洞部を同軸的
に形成し、前記部材本体の前記空洞部より上方の部分
に、上下方向に貫通する切込みを形成したので、遠心分
離時に前記空洞部に満たされた空気を前記切込みから該
部材本体の上方へ速やかに散逸させることができ、遠心
分離中における部材本体と血餅の相互の動きを滑らかに
することができ、したがって、遠心分離時の衝撃を弱め
ることができ、血餅が破壊する等の虞がなくなる。
【0083】また、請求項5記載の血液分離部材によれ
ば、前記部材本体の下部に、その中心軸から外周面に向
かう複数の溝を前記中心軸に対して軸対称の位置に形成
したので、遠心分離時に前記部材本体の下部に滞留する
空気を前記溝から前記部材本体の上方へ速やかに散逸さ
せることができ、遠心分離中における部材本体と血餅の
相互の動きを滑らかにすることができ、したがって、遠
心分離時の衝撃を弱めることができ、血餅が破壊する等
の虞がなくなる。
【0084】また、請求項6記載の血液分離部材によれ
ば、前記部材本体の上部に、錐状に傾斜面を形成したの
で、遠心分離中に部材本体の上方より降下する血球等の
固形物が部材本体上部に蓄積される虞が無くなる。
【0085】また、請求項7記載の血液分離部材によれ
ば、前記部材本体を磁性を有する材料であるとしたの
で、前記容器の開口部に磁性を有する材料からなる円筒
部材を嵌め込めば、前記部材本体を磁力により円筒部材
内に良好に保持することができる。
【0086】また、請求項8記載の血液分離用採血管に
よれば、円筒状の容器の開口部に、該開口部の内径より
僅かに小さな内径の円筒部を形成し、該円筒部の軸方向
の長さは、該容器の本体部分の内径の0.5倍以上、か
つ、2倍以下としたので、前記容器に挿入された分離部
材を前記円筒部内に良好に保持することができ、かつ、
血清と血餅との境界への移動を容易かつ速やかに行うこ
とができ、容器内壁との摩擦による弊害を軽減する事が
できる。
【0087】また、請求項9記載の血液分離用採血管に
よれば、円筒状の容器の開口部に、該開口部の内径より
僅かに小さな内径の円筒部材を設けたので、前記容器に
挿入された分離部材を前記円筒部材内に良好に保持する
ことができ、かつ、血清と血餅との境界への移動を容易
に行うことができ、容器内壁との摩擦による弊害を軽減
する事ができる。
【0088】また、請求項10記載の血液分離用採血管
によれば、前記円筒部材を磁性を有する材料であるとし
たので、該円筒部材内に磁性を有する材料からなる血液
分離部材の部材本体を挿入すれば、該部材本体を磁力に
より円筒部材内に良好に保持することができる。
【0089】また、請求項11記載の血液分離用採血管
によれば、円筒状の容器本体と、該容器本体の開口部に
設けられ、該開口部の内径より僅かに小さな内径を有
し、かつ、磁性を有する材料からなる円筒部材と、前記
容器本体の開口部に着脱自在に設けられ、磁性を有する
材料からなる蓋とを備え、当該蓋は磁力により前記円筒
部材に密着することとしたので、前記蓋を磁力により円
筒部材に密着した状態で固定することができ、前記容器
の気密性を良好に保持することができる。したがって、
従来問題とされていたポップアップ現象が発生するのを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の血液分離部材を示す縦断
面図である。
【図2】本発明の第1実施例の血液分離部材を示す下面
図である。
【図3】本発明の第1実施例の血液分離部材による血液
の遠心分離操作を示す過程図である。
【図4】本発明の第2実施例の血液分離部材を示す縦断
面図である。
【図5】本発明の第3実施例の血液分離部材を示す縦断
面図である。
【図6】本発明の第4実施例の血液分離部材を示す縦断
面図である。
【図7】本発明の第5実施例の血液分離部材を示す縦断
面図である。
【図8】本発明の第5実施例の血液分離部材の切込みを
示す平面図である。
【図9】本発明の第6実施例の血液分離用採血管を示す
縦断面図である。
【図10】本発明の第7実施例の血液分離用採血管を示
す縦断面図である。
【図11】従来の血清ろ過ピストンを示す斜視図であ
る。
【図12】従来の血清ろ過ピストンによる血液の遠心分
離操作を示す過程図である。
【図13】従来の血清ろ過ピストンによる血液の遠心分
離操作を示す過程図である。
【符号の説明】
11 血液分離部材 12 採血管(円筒状の容器) 12a 開口部 13 円筒部材 13a 内壁 13b 開口部 14 部材本体 14a 外周部 14b 下面 14c 上面 14f 中央外周部 15 隔離部材 16 キャップ 20a〜20c 溝 21a〜21c 溝 22 嵌合凹部 23 凹部 24 嵌合凸部 25 嵌合部 41 血液分離部材 51 血液分離部材 52 部材本体 52a 外周部 53 キャップ 54 傾斜面 55 嵌合凸部 56 下端部 57 凹部 58 嵌合凹部 59 嵌合部 61 血液分離部材 62 部材本体 62a 外周部 63 外側円筒 64 傾斜面 65 血液分離部材 66 部材本体 67 空洞部 68 切込み 71 血液分離用採血管 72 円筒部 81 血液分離用採血管 82 円筒部材 83 蓋

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の容器に挿入され該容器の内壁を
    圧接する部材本体と、該部材本体の外周部に嵌め込まれ
    る環状の隔離部材とを備え、 前記隔離部材は、弾性及び透液性を有する材料および/
    または液体により膨潤する材料からなることを特徴とす
    る血液分離部材。
  2. 【請求項2】 円筒状の容器の開口部に嵌入され、該開
    口部の内径より僅かに小さな内径の円筒部材と、該円筒
    部材に挿入され該円筒部材の内壁を圧接する部材本体
    と、該部材本体の外周部に嵌め込まれる環状の隔離部材
    とを備え、 前記隔離部材は、弾性及び透液性を有する材料および/
    または液体により膨潤する材料からなることを特徴とす
    る血液分離部材。
  3. 【請求項3】 円筒状の容器に挿入される部材本体と、
    該部材本体の上部外周部に嵌め込まれる環状の隔離部材
    と、前記部材本体及び隔離部材の外周部に、該部材本体
    の軸方向に摺動可能に設けられる円筒部材とを備え、 前記隔離部材は、弾性を有する材料からなることを特徴
    とする血液分離部材。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の血液分離部
    材において、 前記部材本体に、下方が開放された空洞部を同軸的に形
    成し、前記部材本体の前記空洞部より上方の部分に、上
    下方向に貫通する切込みを形成してなることを特徴とす
    る血液分離部材。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3記載の血液分離部
    材において、 前記部材本体の下部に、その中心軸から外周面に向かう
    複数の溝を前記中心軸に対して軸対称の位置に形成して
    なることを特徴とする血液分離部材。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の血
    液分離部材において、 前記部材本体の上部に、錐状に傾斜面を形成してなるこ
    とを特徴とする血液分離部材。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6記載
    の血液分離部材において、 前記部材本体は、磁性を有する材料からなることを特徴
    とする血液分離部材。
  8. 【請求項8】 円筒状の容器の開口部に、該開口部の内
    径より僅かに小さな内径の円筒部を形成し、該円筒部の
    軸方向の長さは、該容器の本体部分の内径の0.5倍以
    上、かつ、2倍以下であることを特徴とする血液分離用
    採血管。
  9. 【請求項9】 円筒状の容器の開口部に、該開口部の内
    径より僅かに小さな内径の円筒部材を設けてなることを
    特徴とする血液分離用採血管。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の血液分離用採血管にお
    いて、 前記円筒部材は、磁性を有する材料からなることを特徴
    とする血液分離用採血管。
  11. 【請求項11】 円筒状の容器本体と、 該容器本体の開口部に設けられ、該開口部の内径より僅
    かに小さな内径を有し、かつ、磁性を有する材料からな
    る円筒部材と、 前記容器本体の開口部に着脱自在に設けられ、磁性を有
    する材料からなる蓋とを備え、 当該蓋は磁力により前記円筒部材に密着してなることを
    特徴とする血液分離用採血管。
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