JPH07103184B2 - ポリエチレン樹脂組成物の製造法 - Google Patents

ポリエチレン樹脂組成物の製造法

Info

Publication number
JPH07103184B2
JPH07103184B2 JP59108289A JP10828984A JPH07103184B2 JP H07103184 B2 JPH07103184 B2 JP H07103184B2 JP 59108289 A JP59108289 A JP 59108289A JP 10828984 A JP10828984 A JP 10828984A JP H07103184 B2 JPH07103184 B2 JP H07103184B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst component
titanium
ethylene
group
mmol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP59108289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60252607A (ja
Inventor
晃一 真野
宏 林
敏 朝日
倫武 魚井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP59108289A priority Critical patent/JPH07103184B2/ja
Priority to US06/669,760 priority patent/US4564647A/en
Priority to DE8484113569T priority patent/DE3484263D1/de
Priority to EP89122650A priority patent/EP0374619A1/en
Priority to EP84113569A priority patent/EP0142143B1/en
Publication of JPS60252607A publication Critical patent/JPS60252607A/ja
Publication of JPH07103184B2 publication Critical patent/JPH07103184B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリエチレン樹脂組成物の製造法に関し、詳し
くは特定の高活性触媒成分にてセラミックスを予備処理
したものを触媒として用いることにより、セラミックス
の均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を効率よく製
造する方法に関する。
一般に、ポリエチレンはすぐれた性質を有するため広汎
な用途に供せられているが、さらにその性質を改善して
用途拡大を図るために、様々な充填材を配合することが
行なわれている。このように充填材を配合して組成物を
製造するにあたっては、通常は機械的に混練する方法が
採用されている。しかし、この機械的混練方法では、充
填材を均一に分散させるために多大の混練エネルギーを
要するとともに、微細な粉末を取扱うため作業環境が悪
いという問題がある。また、特に硬度の大きい充填材を
混練すると、混練機の摩耗が大きいという問題がある。
本発明者らは上記従来法の問題点を解消して、硬度の大
きい充填材を配合しても混練機の摩耗を生ずることな
く、均一分散性が良好で、しかも配合した充填材が分離
しないポリエチレン樹脂組成物を多大なエネルギーを要
せずに効率よく製造しうる方法を開発すべく鋭意研究を
重ねた。その結果、一定の形状のセラミックスを特定の
高活性触媒成分にて接触処理したものを触媒の一成分と
して用いることにより、目的を達成しうることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
〔A〕(a)遷移金属を含有すると共に炭化水素溶媒に
可溶な高活性触媒成分と(b)繊維状,ウイスカー状あ
るいは粉末状のセラミックスを炭化水素溶媒中で接触処
理して得られる生成物、および〔B〕有機アルミニウム
化合物を用いて、エチレンを重合あるいはエチレンと少
量の他のα−オレフィンを共重合してポリエチレン樹脂
組成物に製造するにあたり、前記〔A〕(a)遷移金属
を含有すると共に炭化水素溶媒に可溶な高活性触媒成分
として、高級脂肪酸のマグネシウム塩あるいはマンガ
ン塩,高級アルコールのマグネシウムアルコキシドあ
るいはマンガンアルコキシド、または炭素数6以上の
長鎖脂肪族炭化水素基を有するリン酸のマグネシウム塩
あるいはマンガン塩に対して、一般式TiXn(OR)
4-n〔式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基またはアシ
ル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。またnは0以上
4以下の実数である。〕で表わされるチタン化合物を0.
5以下(モル比)の割合で加えて反応させて得られる反
応生成物、或いは一般式(cp)MR1R2R3〔式中、cpはシ
クロペンタジエニル基、Mはチタン,バナジウム,ジル
コニウムまたはハフニウムを示し、R1,R2,R3はそれぞれ
炭素数1〜6のアルキル基,シクロペンタジエニル基,
ハロゲンまたは水素を示す。〕で表わされるシクロペン
タジエニル化合物を用いることを特徴とするポリエチレ
ン樹脂組成物の製造法を提供するものである。
本発明の方法に用いる触媒は、上記の〔A〕,〔B〕両
成分よりなるものであり、またこの〔A〕成分は(a)
の触媒成分と(b)のセラミックスとを接触処理して得
られる生成物である。
ここで〔A〕成分中の(a)は上述の如く、遷移金属を
含有すると共に、炭化水素溶媒に可変な高活性触媒成分
であるが、次の2種から選ばれるものである。
すなわち、〔A〕成分中の(a)としては第1に、チタ
ンを含有する触媒成分として、高級脂肪酸のマグネシ
ウム塩あるいはマンガン塩,高級アルコールのマグネ
シウムアルコキシドあるいはマンガンアルコキシド、ま
たは炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有するリ
ン酸のマグネシウム塩あるいはマンガン塩に対して、 一般式TiXn(OR)4-n ……〔1〕 〔式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基またはアシル基
を示し、Xはハロゲン原子を示す。またnは0以上4以
下の実数である。〕 で表わされるチタン化合物を0.5以下(モル比)の割合
で加えて反応させて得られる反応生成物が用いられる。
この際、上記チタン化合物の添加量は、上述の高級脂
肪酸のマグネシウム塩あるいはマンガン塩,高級アル
コールのマグネシウムアルコキシドあるいはマンガンア
ルコキシド、または炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水
素基を有するリン酸のマグネシウム塩あるいはマンガン
塩に対して、0.5以下(モル比)、好ましくは0.02〜0.2
(モル比)の範囲で選定する。チタン化合物の添加量は
0.5(モル比)を超えると触媒活性が著しく低下し好ま
しくない。ここで上記マグネシウム塩あるいはマンガン
塩を構成する高級脂肪酸、または上記マグネシウムアル
コキシドあるいはマンガンアルコキシドを構成する高級
アルコールとしては、それぞれ炭素数10以上の飽和,不
飽和いずれでもよく、特に炭素数16以上のものが好まし
い。これらの具体例としては、カプリン酸,ラウリン
酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレ
イン酸などの高級脂肪酸、さらにはデカノール,ラウリ
ルアルコール,ミリスチルアルコール,セチルアルコー
ル,ステアリルアルコールなどの高級アルコールをあげ
ることができる。また、長鎖の脂肪族炭化水素基を有す
るリン酸塩を構成するリン酸は、亜リン酸であってもよ
く、リン酸または亜リン酸のモノあるいはジアルキルエ
ステル(ROPH2O3,(RO)2PHO2,ROPH2O2など)やモノあ
るいはジアルキル(亜)リン酸(RPH2O3,R2PHO2,RPH2O2
など)が挙げられる(なお、ここでRはアルキル基を示
す)。長鎖の脂肪族炭化水素基とは、炭素数6以上、好
ましくは8以上の飽和あるいは不飽和の脂肪族炭化水素
基を指す。具体例としては、ヘキシル基,ヘプチル基,
オクチル基,2−エチル−ヘキシル基,ノニル基,デシル
基,ラウリル基,ミリスチル基,ヘプタデシル基,ステ
アリル基,オクタデセニル基などがあげられる。これら
高級脂肪酸のマグネシウム塩あるいはマンガン塩,
高級アルコールのマグネシウムアルコキシドあるいはマ
ンガンアルコキシド、または炭素数6以上の長鎖脂肪
族炭化水素基を有するリン酸のマグネシウム塩あるいは
マンガン塩は、様々な方法により得ることができ、ま
た、市販品をそのまま乾燥して用いてもよい。なお、上
記のマグネシウム塩は、高級脂肪酸または炭素数6以上
の長鎖脂肪族炭化水素基を有するリン酸と、アルキルマ
グネシウムとから製造する等、種々の方法で製造するこ
とができる。また、上記のマグネシウムアルコキシド
は、高級アルコールとアルキルマグネシウムとから製造
する等、種々の方法で製造することができる。さらに、
上述の高級脂肪酸のマグネシウム塩あるいはマンガン
塩、または炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有
するリン酸のマグネシウム塩あるいはマンガン塩は、他
の金属と複塩を形成したものであってもよい。
一方、ここで用いるチタン化合物は、前述した如く、一
般式〔1〕で表わされるものであり、具体的にはTiCl4,
TiBr4,TiI4などのテトラハロゲン化チタン、Ti(OCH3
Cl3,Ti(OC2H5)Cl3,Ti(O・i−C3H7)Cl3,Ti(OC
4H9)Cl3,Ti(OC2H5)Br3などのトリハロゲン化モノア
ルコキシチタン、Ti(OCH32Cl2,Ti(OC2H52Cl2,Ti
(O・i−C3H72Cl2,Ti(OC4H92Cl2,Ti(OC2H52B
r2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン、Ti(OCH3
3Cl,Ti(OC2H53Cl,Ti(O・i−C3H73Cl,Ti(OC
4H93Cl,Ti(OC2H53Brなどのモノハロゲン化トリア
ルコキシチタン、Ti(OCH34,Ti(OC2H54,Ti(O・
i−C3H74,Ti(OC4H9などのテトラアルコキシチ
タン、さらにはTi(OCOCH34,Ti(OCOCH32Cl2などを
あげることができる。
〔A〕成分中の(a)である遷移金属、特にチタンを含
有する触媒成分は、上述したように、高級脂肪酸のマ
グネシウム塩あるいはマンガン塩,高級アルコールの
マグネシウムアルコキシドあるいはマンガンアルコキシ
ド、または炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有
するリン酸のマグネシウム塩あるいはマンガン塩に、上
記一般式〔1〕で表わされるチタン化合物を反応させる
ことより得られる。この際の反応条件は様々であるが、
通常はこれらの化合物を炭化水素溶媒中で混合し、50℃
〜溶媒の沸点の範囲の温度にて10分以上反応させればよ
い。なお、場合によっては、上述の高級脂肪酸のマグ
ネシウム塩あるいはマンガン塩,高級アルコールのマ
グネシウムアルコキシドあるいはマンガンアルコキシ
ド、または炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有
するリン酸のマグネシウム塩あるいはマンガン塩と、
(b)のセラミックスとを、炭化水素溶媒中で混合した
後に、上記一般式〔1〕で表わされるチタン化合物を加
えて反応させることによって、(a)であるチタンを含
有するる触媒成分を調製してもよい。さらに、この
(a)チタンを含有する触媒成分を得るにあたっては、
上述の塩とチタン化合物と共にVCI4,VOCl3,VO(OC2H5
3,VO(OC4H9などのバナジウム化合物を用いると、
得られるポリマーの分子量分布の拡大や共重合性の向上
に有効である。
〔式中、cpはシクロペンタジエニル基、Mはチタン,バナジウム,ジルコニウムまたはハフニウムを示し、R1,R2,R3はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基,シクロペンタジエニル基,ハロゲンまたは水素を示す。〕
で表わされるシクロペンタジエニル化合物が用いられ
る。このうちジルコニウム化合物を含有する触媒成分
は、例えばシクロペンタジエニルジルコニウム化合物あ
るいはシクロペンタジエニルジルコニウム化合物と上述
した公知の方法などによって得られたアルミノキサンと
を反応させることにより調製される。ここでシクロペン
タジエニルジルコニウム化合物としては、ジクロロジシ
クロペンタジエニルジルコニウム,ジメチルジシクロペ
ンタジエニルジルコニウムなどがあげられる。またこれ
らのシクロペンタジエニルジルコニウム化合物やシクロ
ペンタジエニルジルコニウム化合物とアルミノキサンと
の反応にあたっては、これらの化合物をベンゼン,トル
エン,キシレン,その他のアルキルベンゼンなどの芳香
族系の炭化水素溶媒中で混合することが好ましい。この
際、溶媒として脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素では、
上述のジルコニウム化合物やアルミノキサンを充分に溶
解できないため好ましくない。また、これらの化合物の
反応は、(b)のセラミックスと混合する前に行なうこ
とが好ましいが、このセラミックスを同時に混合して行
なうことも可能である。なお、アルミノキサンは、トリ
メチルアルミニウム,トリエチルアルミニウムなどのト
リアルキルアルミニウムまたはジメチルアルミニウムク
ロリド,ジエチルアルミニウムクロリドなどのジアルキ
ルアルミニウムモノハロゲン化物に水を反応させるなど
の公知の方法により得ることができる。
また、一般式〔2〕で表わされる化合物のうち、チタン
を含有する触媒成分としては、シクロペンタジエニルチ
タニウム化合物あるいはシクロペンタジエニルチタニウ
ム化合物にアルミノキサンを反応させたものでもよい。
ここでシクロペンタジエニルチタニウム化合物として
は、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロリド,ジ
メチルジシクロペンタジエニルチタニウムなどが挙げら
れる。
さらに、一般式〔2〕で表わされる化合物のうち、バナ
ジウムを含有するものとしては、ジシクロペンタジエニ
ルバナジウムジクロリドなどがあげられ、ハフニウムを
含有するものとしては、ジシクロペンタジエニルハフニ
ウムジクロリド,ジメチルジシクロペンタジエニルハフ
ニウムなどがあげられる。
このようにして得られる〔A〕成分中の(a)触媒成分
は、脂肪族炭化水素,脂肪族炭化水素,芳香族炭化水素
などの炭化水素溶媒のいずれかに可溶な成分である。ま
た、この(a)触媒成分は、当該触媒成分および〔B〕
有機アルミニウム化合物を用いたエチレンの低圧重合に
おいてエチレン分圧1気圧,遷移金属原子1g当り、ポリ
エチレン10kg以上生成しうる程度の高い活性を有するも
のであることが好ましい。つまり、反応系に(a)の触
媒成分を、遷移金属原子1g存在させ、エチレン分圧を常
圧〜5気圧にしてエチレンの重合を行なった際に、ポリ
エチレンが単位エチレン圧当り10kg以上製造されるよう
な高い触媒活性を示すことが望まれるのである。ここで
(a)の触媒成分の活性が低いと、反応系に(a)の触
媒成分を多量に加えなければならず、その結果、重合反
応後に脱灰工程が必要となり、後処理が極めて煩雑とな
り好ましくない。
本発明に用いる触媒の〔A〕成分は、上述した(a)の
触媒成分と(b)のセラミックスを接触処理して得られ
る生成物である。ここで用いるセラミックスは、その形
状が繊維状,ウイスカー状あるいは粉末状のいずれかで
あり、これらの形状のものはいずれも使用可能である。
しかし、各形状においてその最大長が5mmを超えないも
の、特に2mm以下のものが好ましい。5mmを超えるような
大きなセラミックスを用いると、エチレンの重合中に凝
集が激しく、大きな塊状物が生じて配管等の閉塞を生じ
ると共に、得られる組成物が不均質なものとなる。
また、(b)のセラミックスの種類は各種のものがあ
り、炭化珪素(SiC),炭化クロム(Cr3C2),炭化チタ
ン(TiC),炭化ジルコニウム(ZrC),炭化硼素(B
4C),ダイヤモンド(C)などの炭化物、窒化珪素(Si
N,Si3N,Si2N3,Si3N4),窒化硼素(BN),窒化ジルコニ
ウム(ZrN),窒化ニオブ(NbN),窒化チタン(TiN)
などの窒化物、硼化チタン(TiB),硼化ジルコニウム
(ZrB),硼化タンタル(TaB),硼化バナジウム(V
B2),硼化ランタン(LaB6)などの硼化物、さらには珪
化チタン(TiSi),珪化タンタル(TaSi),珪化モリブ
デン(MoSi),珪化タングステン(WSi2)などの珪化物
をあげることができる。これらは、得られる樹脂組成物
の用途に応じて適宜選定すればよく、例えば耐摩耗材や
放熱材として用いる場合には炭化珪素、絶縁材として用
いる場合には窒化硼素や窒化珪素、中性子遮蔽材として
用いる場合には窒化硼素などを用いればよい。
本発明において、前述した(a)の触媒成分と(b)の
セラミックスとを接触処理するにあたっては、炭化水素
溶媒中で行なえばよく、様々な方法が考えられる。例え
ば(a)の触媒成分の炭化水素溶液に、(b)のセラミ
ックスをそのままあるいは懸濁液として加え、充分に混
練した後、所定時間熟成すればよい。また逆に、(b)
のセラミックスを炭化水素溶媒に加えて懸濁液とし、こ
れに(a)の触媒成分の炭化水素溶液を加え、充分に混
合した後、所定時間熟成してもよい。この(a),
(b)の接触処理にあたって用いる溶媒あるいは媒体
は、脂肪族炭化水素,脂環族炭化水素,芳香族炭化水素
など各種のものがあり、適宜選定して使用すればよい。
また、接触処理における温度は室温乃至用いた溶媒また
は媒体の沸点の範囲で任意に定めればよく、通常は熟成
時間は室温で1時間以上を目安とし、高温になるほど短
時間でよい。
なお、(a),(b)の接触処理の際の両者の配合割合
は、様々な条件により異なり、一義的に定めることはで
きないが、要するに、本発明の方法によりエチレンの重
合あるいは共重合を行なった場合に、効率よく重合ある
いは共重合反応が進行すると同時に、反応後に脱灰工程
が不要である程度の量の(a)の触媒成分と、組成物中
の(b)のセラミックス含量が0.5重量%以上になる量
の(b)のセラミックスを配合すればよい。(a),
(b)の配合割合を定める具体的な手法としては、まず
生成ポリマーに対する(b)のセラミックスの量を定
め、このポリマーを無脱灰で生成できる量の(a)の触
媒成分を加えればよい。このためには、(b)のセラミ
ックスを加えない(a)の触媒成分そのものの触媒活性
を予め測定しておき、これを目安とすればよい。この手
法を用いて配合量を定めるには次の如き関係式を基いて
計算する。即ち、(a)の触媒成分の活性が、該触媒成
分中の遷移金属原子1gあたり、ポリエチレンAkgを生成
しうるものであり、使用する(b)のセラミックス量が
Bkg,最終組成物中のセラミックスの割合をC%とし、こ
の場合に必要な(a)の触媒成分中の遷移金属原子の量
をXgとすれば、まず、生成すべきポリマー量Pkgは、 P=AX で表わされる。また生成ポリマーとセラミックスの割合
の関係から、P:B=100−C:Cが成り立つ。従ってこれら
の関係から が成り立つこととなる。なお、組成物中の(b)のセラ
ミックス量を多くする場合には、このセラミックスの影
響により触媒成分の活性が低下するおそれがあるので、
(a)の触媒成分を上記関係式から算出される量より若
干多目に配合することが好ましい。
本発明の方法では、上述の如く(a),(b)を接触処
理して得られる生成物を触媒の〔A〕成分とする。この
〔A〕成分はスラリー状物のまま反応系に導入してもよ
く、また溶媒あるいは媒体を分離した後に導入してもよ
い。さらには、この生成物を予め有機アルミニウムで処
理しておくと、触媒活性の向上に効果がある。この際の
処理は、有機アルミニウムを、50℃以下、好ましくは20
℃以下で加えて1〜5時間程度混合することによって行
なわれる。ここで使用する有機アルミニウムは、各種の
ものがあるが、ジメチルアルミニウムモノクロリド,ジ
エチルアルミニウムモノクロリド,ジイソブチルアルミ
ニウムモノクロリド等のジアルキルアルミニウムハロゲ
ン化物、エチルアルミニウムジクロリド,イソブチルア
ルミニウムモノクロリド等のアルキルアルミニウムジハ
ロゲン化物、あるいはエチルアルミニウムセスキクロリ
ド等のセスキアルミニウム化合物もしくはこれらの混合
物などがあげられる。
次に、本発明の方法に用いる触媒の〔B〕成分として
は、有機アルミニウム化合物が使用されるが、この有機
アルミニウム化合物は各種のものがあり、特に制限はさ
れない。通常は一般式R′mAlX′3-mで表わされるもの
であり、式中のR′は炭素数1〜10、好ましくは1〜6
のアルキル基,シクロアルキル基またはアリール基であ
り、X′はハロゲン原子である。またmは3以下の正の
実数、具体的にはm=1,1.5,2あるいは3があげられ
る。この有機アルミニウム化合物の具体例としては、ト
リメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリ
イソプロピルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウ
ム,トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミ
ニウム化合物およびエチルアルミニウムモノクロリド,
ジエチルアルミニウムモノブロミド,ジエチルアルミニ
ウムモノアイオダイド,ジイソプロピルアルミニウムモ
ノクロリド,ジイソブチルアルミニウムモノクロリド,
ジオクチルアルミニウムモノクロリド等のジアルキルア
ルミニウムモノハライドあるいはメチルアルミニウムセ
スキクロリド,エチルアルミニウムセスキクロリド,エ
チルアルミニウムセスキブロミド,ブチルアルミニウム
セスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキハラ
イドが好適であり、またこれらの混合物も好適なものと
してあげられる。特にトリアルキルアルミニウムとジア
ルキルアルミニウムハロゲン化物の混合物あるいはアル
キルアルミニウムジハロゲン化物とアルキルアルミニウ
ムセスキハライドとの混合物は、前記〔A〕成分の
(a)触媒成分としてチタンを含有するものを用いた場
合に好ましい。その他有機リチウムアルミニウム化合
物、さらにはトリアルキルアルミニウムと水から生成す
るアルキル基含有アルミノキサンなども使用可能であ
る。特にこのアルミノキサンは、(a)の触媒成分とし
てシクロペンタジエニルチタニウム化合物あるいはシク
ロペンタジエニルジルコニウム化合物を含有するものを
用いた場合に好ましい。
本発明の方法では、上述の〔A〕,〔B〕両成分を触媒
として用いるが、これらの使用割合は特に制限なく条件
に応じて適宜定めればよい。通常は、〔A〕成分中の遷
移金属原子1モルに対して、〔B〕成分中のアルミニウ
ム原子2〜2000モル、好ましくは10〜1000モルとすれば
よい。
本発明の方法では原料としてエチレンを用い、これを重
合させるわけであるが、エチレンと共に少量の他のα−
オレフィン例えばプロピレン,ブテン−1,ヘキセン−1,
オクテン−1,4−メチルペンテン−1,デセン,オクタデ
センなどと共重合させることもできる。この重合あるい
は共重合にあたっては、反応系に〔A〕成分ならびに
〔B〕成分を加え、次いでこの系に原料であるエチレン
またはエチレンと少量の他のα−オレフィン(最大20%
程度)を導入する。
重合方法ならびに条件等は特に制限はなく、スラリー重
合,気相重合等のいずれも可能であり、また連続重合,
非連続重合のどちらも可能である。触媒成分〔A〕の添
加量は、既に前述した関係式に従って定ればよいが、
〔A〕成分中の(b)セラミックスの量が、得られる組
成物中に0.5重量%以上、好ましくは1.0〜90重量%程度
含有されるように選定すればよい。反応系のエチレン圧
は常圧〜50kg/cm2とし、反応温度は20〜100℃、好まし
くは50〜90℃とする。重合に際しての分子量調節は公知
の手段、例えば水素等により行なうことができる。
本発明の方法により重合あるいは共重合反応を行なった
後、スラリー重合の場合はフラッシュや遠心分離等の手
段の操作を行ない、さらに乾燥することによって溶媒等
の除去すれば、目的とするポリエチレン樹脂組成物を得
ることができる。
以上の如き本発明の方法によれば、セラミックスの配合
量に関係なく均一分散したポリエチレン樹脂組成物の粉
末状,ウイスカー状あるいは繊維状物が多大な混練エネ
ルギーを要せずに容易に得られると共に、セラミックス
の微粉末の飛散がなく製造の際の作業関係が極めて良好
である。また得られる組成物は、ポリマーとセラミック
スとの密着性がよくセラミックスの脱離がない。しか
も、重合過程において、分子量の調節が容易であり、ま
た高分子量のポリマーにも容易にセラミックスが分散で
きる。つまり、本発明の方法では、高活性の触媒成分
(a)をセラミックス(b)に担持あるいは付着させ、
このようにして得た生成物を充填材ならびに触媒として
作用させて、エチレンの重合を行なうため、ポリマーが
セラミックス表面で形成され、その結果ポリマーとセラ
ミックスとの密着性が大きくなると共に、セラミックス
の分散性が良好な組成物となるのである。しかも、用い
る触媒成分が極めて高活性であるため、極く少量使用す
ればよく、そのため脱灰処理を行なう必要がなく、高品
質の組成物が得られるのである。そのうえ、セラミック
スの表面が生成したポリマーで覆われているため、セラ
ミックス自体の硬度が大きくても混練に際して混練機が
摩耗するというおそれはほとんどない。
本発明の方法により得られる組成物は各種の分野の材料
として幅広く用いられ、耐摩耗性材料,熱伝導性材料,
電気絶縁性材料,中性子遮蔽材料などとして有効に利用
される。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水n−ヘプタン100ml,ステアリン酸マグネシウム10.0g
(17ミリモル)および四塩化チタン0.33g(1.7ミリモ
ル)を入れ、ついで昇温し還流下に2時間反応させ粘性
を有するチタン含有触媒成分の溶液を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに脱水n
−ヘキサン400ml,トリエチルアルミニウム1ミリモル,
ジエチルアルミニウムクロリド1ミリモルおよび上記
(1)で得られたチタン含有触媒成分をチタン原子とし
て0.005ミリモル採取してオートクレーブに投入し、80
℃に昇温した。次いで、水素を供給し、4.0kg/cm2Gに昇
圧した後、全圧が9kg/cm2Gに保たれるようにエチレンを
連続的に供給し、1時間重合を行なった。得られたポリ
マーは58gであり重合活性は242kg/g・Ti・hrであった。
(3)チタン含有触媒成分およびセラミックスの混合物
の調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水n−ヘキサン100mlおよび室温(20℃)で3時間減圧
乾燥した炭化珪素粉末60gを入れ、次いで上記(1)の
チタン含有触媒成分0.005ミリモルを添加し、昇温後還
流下に1時間加熱処理を行なって、混合物のスラリーを
得た。
(4)エチレンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに上記
(3)で調製した混合物のスラリー溶液を全量供給し、
脱水したn−ヘキサン300mlを加え全量を400mlとした。
次いでトリエチルアルミニウム1モリモル,ジエチルア
ルミニウムモノクロリド1ミリモルを添加し、80℃に昇
温後、水素を4kg/cm2Gまで供給し、全圧を9kg/cm2Gに保
つようにエチレンを連続的に供給しながら、30分間重合
を行ない全量85gの炭化珪素含有ポリエチレン樹脂組成
物を得た。乾燥した粉末は均質な灰色を呈しており、炭
化珪素の分離は全く見られなかった。条件および結果を
第1表に示す。
比較例1 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに実施例
1(3)の触媒スラリー調製時に用いた炭化珪素粉末60
gを400mlスラリー状で供給した。次いで、トリエチルア
ルミニウム1ミルモル,ジエチルアルミニウムモノクロ
リド1ミルモルおよび実施例1(1)で得たチタン含有
触媒溶液をチタン量として0.005ミリモル添加し、80℃
昇温後水素分圧4kg/cm2G供給し、全圧を9kg/cm2Gでエチ
レンを連続的に供給しつつ20分間重合した。得られた組
成物は83gであり、粉末は濃い灰色の部分と、淡い灰色
の部分との明らかな分離が見られた。
実施例2〜5 実施例1においてセラミックスの種類,使用量,有機ア
ルミニウム化合物および触媒成分量を第1表に示すもの
としたこと以外は、実施例1と同様にして、重合を行な
った。結果を第1表に示す。
実施例6 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積200mlのフラスコに室温にてn
−ヘプタン50mlと市販のステアリルアルコール5.4g(20
ミリモル)を入れ、エチルブチルマグネシウム10ミリモ
ルを20分で滴下した。ついで昇温後還流下に3時間反応
した後40℃まで冷却して四塩化チタンを1ミリモル添加
した。再び昇温し還流下に3時間反応させて透明な溶液
を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 上記(1)で得られた触媒成分0.01ミリモルを用い、実
施例1(2)と同様にしてエチレンを重合したところ、
61.3gのポリエチレンが得られた。このものの活性は126
kg/g・Ti・hrであった。
(3)チタン含有触媒成分およびセラミックスの混合物
の調製 実施例1(3)においてセラミックスとして硼化ジルコ
ニウム粉末30gを用いチタン含有触媒成分を0.02ミリモ
ル用いたこと以外は実施例1(3)と同様にしてチタン
触媒成分およびセラミックスのスラリー溶液を得た。
(4)エチレンの重合 実施例1(4)と同様にして硼化ジルコニウム含有ポリ
エチレン樹脂組成物を得た。結果を第1表に示す。
実施例7 (1)アルミノキサンの調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水トルエン100mlおよび市販の硫酸銅5水塩(CuSO4・5H
2O)71ミリモルを入れ、トリメチルアルミニウム246ミ
リモルのトルエン溶液(2モル/)を20℃において30
分間で滴下した。室温下に24時間反応させて濾過後、濾
液からトルエンを減圧除去して無色の固体成分4.2g(ベ
ンゼン凝固点降下法による分子量763)を得た。ついで
この固体に再びトルエンを加えアルミニウム当量にて2
モル/のアルミノキサン溶液を調製した。
(2)ジルコニウム含有触媒成分の活性評価 アルゴン置換した内容積のオートクレーブに脱水トル
エン400ml,上記(1)で得たアルミノキサンをアルミニ
ウム当量で(以下同じ)6ミリモル、ジシクロペンタジ
エニルジルコニウムジクロリド0.003ミリモルを入れ、5
0℃に昇温した後、全圧が8kg/cm2Gに保持されるようエ
チレンを連続的に導入して、5分間重合反応を行なっ
た。この結果、16.4gのポリエチレンを得た。このもの
の重合活性は719kg/g・Zr・hrに相当する。
(3)ジルコニウム触媒成分とセラミックスの混合物の
調製 アルゴン置換した内容積500mlのフラスコに室温にて脱
水トルエン100mlおよび乾燥した炭化珪素100gを入れ、
ついで触媒成分としてジシクロペンタジエニルジルコニ
ウムジクロリド0.005ミリモルを添加し、室温において
1時間処理して混合物のスラリーを得た。
(4)エチレンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに、上記
(3)で調製したスラリー全量を入れ、脱水n−ヘキサ
ンを加えて全量を400mlとした。ついで有機アルミニウ
ム化合物として上記(1)のアルミノキサンを10ミリモ
ル添加し、以降の操作は実施例1の(4)と同様にして
エチレンを重合した。結果を第1表に示す。
実施例8 (1)アルミノキサンの調製 実施例7の(1)と同様に調製した。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 上記(1)のアルミノキサン4ミリモルとジシクロペン
タジエニルチタニウムジクロリド0.002ミリモルを用
い、かつ重合時間を1時間としたほかは実施例7の
(2)と同様にしてエチレンの重合を行なった。この結
果、39.5gのポリエチレンを得た。このものの重合活性
は412kg/g・Ti・hrに相当する。
(3)チタン含有触媒成分とセラミックスの混合物の調
製 セラミックスとして珪化タンタル(TaSi2)粉末を用
い、触媒成分としてジシクロペンタジエニルチタニウム
ジクロリド0.005ミリモルを用いたほかは実施例7の
(3)と同様にして混合物のスラリーを得た。
(4)エチレンの重合 上記(3)で得られたスラリーと有機アルミニウム化合
物として上記(1)のアルミノキサン6.7ミリモルを用
いたほかは実施例7と同様にしてエチレンの重合を行な
った。結果を第1表に示す。
実施例9 (1)チタン含有触媒成分の調製 アルゴン置換した内容積200mlのフラスコにn−ヘプタ
ン40mlと、オレイン酸マンガンを4g(6.5ミリモル)お
よび四塩化チタン0.12g(0.65ミリモル)を入れて昇温
し、還流下に3時間反応させ、チタン含有触媒成分を得
た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 実施例1(2)において上記(1)で得られたチタン含
有触媒成分をチタン原子として0.02ミリモル用いたこと
以外は実施例1(2)と同様にして重合を行なった。こ
のものの活性は、28kg/g・Ti・hrであった。
(3)チタン含有触媒成分およびセラミックスの混合物
の調製 アルゴン置換した撹拌機付きの500mlフラスコに、脱水
n−ヘプタン100mlと、室温で4時間減圧乾燥した珪化
チタン(TiSi2)30gおよび上記(1)で得られたチタン
含有触媒成分をチタンとして0.01ミリモル加え、還流下
に3時間反応させ、触媒成分と混合物のスラリー溶液を
得た。
(4)エチレンの重合 内容積1のオートクレーブに脱水n−ヘプタン300m
l、トリエチルアルミニウム1.0ミリモルおよびジエチル
アルミニウムモノクロリド1.0ミリモルを加えて撹拌し
ながら上記(3)で調製した混合物のスラリー溶液を全
量供給し80℃に昇温した。ついで、これに水素を4kg/cm
2Gとなるよう導入したのち、エチレンを全圧が9kg/cm2G
となるように連続的に導入して、30分間にわたり重合反
応を行なった。条件および結果を第1表に示す。
実施例10 (1)チタン含有触媒成分およびセラミックスの混合物
の調製 アルゴン置換した500mlのフラスコに室温にて脱水n−
ヘキサン150mlおよび炭化珪素(SiC)ウイスカー35gを
入れ撹拌下でジエチルアルミニウムモノクロリド1ミリ
モルを滴下し、40℃で1時間反応させた。次いで、実施
例(1)のチタン含有触媒成分0.005ミリモルを添加
し、40℃にて2時間処理を行ない、触媒成分とセラミッ
クスの混合物スラリー溶液を得た。
(2)エチレンの重合 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに、上記
(1)で調製した混合物スラリー溶液を全量供給し、脱
水n−ヘキサンを加え全量を400mlとした。ついでトリ
エチルアルミニウム1ミリモル、ジエチルアルミニウム
クロリド1ミリモルを添加し、80℃に昇温後水素を4kg/
cm2Gまで供給し、全圧9kg/cm2Gでエチレンを連続的に供
給しながら30分間行ない、炭化珪素ウイスカー含有ポリ
エチレンを63g得た。。乾燥した粉末は炭化珪素ウイス
カーをポリエチレンが覆っており、分離した炭化珪素ウ
イスカーはほとんど見られなかった。
比較例2 アルゴン置換した内容積1のオートクレーブに実施例
10(1)の触媒調製時に用いた炭化珪素ウイスカー30g
を入れ、さらに400mlの脱水n−ヘキサン、トリエチル
アルミニウム1ミリモル、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド1ミリモルおよび実施例1(1)で得たチタン含
有触媒成分をチタン量としして0.005ミリモル添加し
て、80℃に昇温した。次いで水素を4kg/cm2Gまで供給
し、全圧9kg/cm2Gでエチレンを連続的に供給しながら30
分間重合した。得られた組成物は56.0gであり、粉末は
ポリエチレンと炭化珪素ウイスカーが完全に分離してい
た。
実施例11 (1)チタン含有触媒成分の調製 実施例6の(1)におけるステアリルアルコールに代え
て、リン酸−ジ−2エチルヘキシルエステル20ミリモル
を用いたほかは、実施例6の(1)と同様にして透明な
溶液を得た。
(2)チタン含有触媒成分の活性評価 上記(1)で得られたチタン含有触媒成分0.005ミリモ
ルと、ジエチルアルミニウムモノクロリド2ミリモルを
用いたほかは実施例1の(2)と同様にしてエチレンを
重合した。この結果、42gのポリエチレンを得た。この
ものの重合活性は175kg/g・Ti・hrに相当する。
(3)チタン含有触媒成分とセラミックスの混合物の調
製セラミックスとして窒化硼素粉末を用い、チタン含有
触媒成分を0.01ミリモルを用いたほかは、実施例1の
(3)と同様にしてこれらの混合物のスラリー溶液を得
た。
(4)エチレンの重合 上記(3)で得られたスラリー溶液と有機アルミニウム
化合物としてジエチルアルミニウムモノクロリド2ミリ
モルを用いたほかは実施例1の(4)と同様にしてエチ
レンの重合を行なった。結果を第1表に示す。
【図面の簡単な説明】
図−1は、本発明の方法で用いる触媒の調製工程を表し
た図面である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】〔A〕(a)遷移金属を含有すると共に炭
    化水素溶媒に可溶な高活性触媒成分と(b)繊維状,ウ
    イスカー状あるいは粉末状のセラミックスを炭化水素溶
    媒中で接触処理して得られる生成物、および〔B〕有機
    アルミニウム化合物を用いて、エチレンを重合あるいは
    エチレンと少量の他のα−オレフィンを共重合してポリ
    エチレン樹脂組成物を製造するにあたり、前記〔A〕
    (a)遷移金属を含有すると共に炭化水素溶媒に可溶な
    高活性触媒成分として、高級脂肪酸のマグネシウム塩
    あるいはマンガン塩,高級アルコールのマグネシウム
    アルコキシドあるいはマンガンアルコキシド、または
    炭素数6以上の長鎖脂肪族炭化水素基を有するリン酸の
    マグネシウム塩あるいはマンガン塩に対して、一般式Ti
    Xn(OR)4-n〔式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基ま
    たはアシル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。またn
    は0以上4以下の実数である。〕で表わされるチタン化
    合物を0.5以下(モル比)の割合で加えて反応させて得
    られる反応生成物、或いは一般式(cp)MR1R2R3〔式
    中、cpはシクロペンタジエニル基、Mはチタン,バナジ
    ウム,ジルコニウムまたはハフニウムを示し、R1,R2,R3
    はそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基,シクロペンタジ
    エニル基,ハロゲンまたは水素を示す。〕で表わされる
    シクロペンタジエニル化合物を用いることを特徴とする
    ポリエチレン樹脂組成物の製造法。
  2. 【請求項2】〔A〕(a)触媒成分が、当該触媒成分お
    よび〔B〕有機アルミニウム化合物を用いたエチレンの
    低圧重合においてエチレン分圧1気圧,遷移金属原子1g
    当り、ポリエチレン10kg以上生成しうる活性を有するも
    のである特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】〔A〕(b)セラミックスが、最大長5mm
    以下のものである特許請求の範囲第1項記載の製造法。
  4. 【請求項4】得られるポリエチレン樹脂組成物が、
    〔A〕(b)セラミックスを0.5重量%以上含有するも
    のである特許請求の範囲第1項記載の製造法。
JP59108289A 1983-11-14 1984-05-30 ポリエチレン樹脂組成物の製造法 Expired - Fee Related JPH07103184B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59108289A JPH07103184B2 (ja) 1984-05-30 1984-05-30 ポリエチレン樹脂組成物の製造法
US06/669,760 US4564647A (en) 1983-11-14 1984-11-08 Process for the production of polyethylene compositions
DE8484113569T DE3484263D1 (de) 1983-11-14 1984-11-10 Verfahren zur herstellung von polyethenzusammensetzungen.
EP89122650A EP0374619A1 (en) 1983-11-14 1984-11-10 Process for the production of polyethylene compositions
EP84113569A EP0142143B1 (en) 1983-11-14 1984-11-10 Process for the production of polyethylene compositions

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59108289A JPH07103184B2 (ja) 1984-05-30 1984-05-30 ポリエチレン樹脂組成物の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60252607A JPS60252607A (ja) 1985-12-13
JPH07103184B2 true JPH07103184B2 (ja) 1995-11-08

Family

ID=14480891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59108289A Expired - Fee Related JPH07103184B2 (ja) 1983-11-14 1984-05-30 ポリエチレン樹脂組成物の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07103184B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3219277B2 (ja) * 1993-12-28 2001-10-15 出光興産株式会社 オレフィン系重合体の製造方法及びエチレン系重合
JP4983408B2 (ja) * 2000-12-27 2012-07-25 住友化学株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60252607A (ja) 1985-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4564647A (en) Process for the production of polyethylene compositions
US4120820A (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins
JP2725010B2 (ja) 新規な担持された重合触媒
US5623033A (en) Titanium catalyst component for ethylene polymerization, ethylene polymerization catalyst, and process for ethylene polymerization using the same
US4310648A (en) Polymerization of olefins in the presence of a catalyst containing titanium and zirconium
JP3372549B2 (ja) オレフィン類の立体特異単独又は共重合方法
US4603184A (en) Process for producing alpha-olefin polymers
EP0374619A1 (en) Process for the production of polyethylene compositions
US4356111A (en) High efficiency catalyst containing titanium and zirconium for polymerizing olefins
US4308369A (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins
US4064334A (en) Process for preparing polyolefins
JPH07103184B2 (ja) ポリエチレン樹脂組成物の製造法
JPH05214025A (ja) オレフィンの重合用触媒
JPH0116402B2 (ja)
US4339351A (en) Process for producing olefin polymers
US4238355A (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins
EP0294168A1 (en) Method for producing an ethylene-based polymer
US4496661A (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins
JP2685311B2 (ja) α―オレフィンの単独又は共重合法及び該重合法に使用する触媒系
JP3035049B2 (ja) ポリオレフィン系組成物の製造方法
US6420500B1 (en) Catalyst for α-olefin polymerization
EP0009160A1 (en) High efficiency catalyst for polymerizing olefins, and the use thereof
KR840002105B1 (ko) 폴리올레핀 제조용촉매의 제조방법
JPS60250002A (ja) 着色樹脂組成物の製造方法
JP3286850B2 (ja) ポリエチレンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees