JPH07103018B2 - 精神分裂病治療剤 - Google Patents

精神分裂病治療剤

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JPH07103018B2
JPH07103018B2 JP63232880A JP23288088A JPH07103018B2 JP H07103018 B2 JPH07103018 B2 JP H07103018B2 JP 63232880 A JP63232880 A JP 63232880A JP 23288088 A JP23288088 A JP 23288088A JP H07103018 B2 JPH07103018 B2 JP H07103018B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は精神病治療剤に関するものである。
(従来の技術) 精神分裂症の主症状としては、たとえば幻覚,妄想,諸
種の異常体験,行動異常などの陽性症状とたとえば無欲
状態,自発性減退,感情鈍麻,接触障害などの陰性症状
がある。従来、精神分裂病の治療には各種の心理療法,
ショック療法,薬物療法などが行なわれており、薬物療
法としては主として神経弛緩剤(mejor tranqniliger
もしくはneuroleptics)たとえばフェノチアジン誘導
体,ブチロフェノン誘導体,チオキサンテン誘導体など
が用いられている。これらの神経弛緩剤の投与により上
記精神病の陽性症状を寛解することができるが、上記陰
性症状には有効でなく、むしろ増悪もしくは惹起され
る。このような陰性症状に対しては向精神薬を投与する
方法がとられているが、これらの薬剤では十分満足され
るものではない。
イデベノンは免疫促進作用,生体内の組織代謝賦活作用
を有し(特開昭56−97223および特公昭62−3134)、脳
硬塞後遺症,脳出血後遺症,脳動脈後遺症に伴う意欲低
下、情緒障害および言語障害の改善剤として市販されて
いる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はイデベノンを含有した組成物を人体等に投与す
ることによって精神分裂病の治療をしようとするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明はイデベノンを有効成分として含有してなる精神
分裂病治療剤である。
イデベノンは一般名であり、その化学構造は で表わされ、また化学名は6−(10−ヒドロキシデシル
−2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノンで
ある。
本発明に係る精神分裂病治療剤は精神分裂病の陰性症状
たとえば無欲状態,自発性減退,感情鈍麻,接触障害特
に神経弛緩剤の投与によって陽性症状が消退したのちに
みられる陰性症状の治療に好ましく用いられる。
本発明の精神分裂病治療剤はイデベノンを活性成分とす
るものであり、この活性成分は単独または他の薬剤とと
もに適当な薬理学的に許容される添加剤(増量剤,希釈
剤)等と混合して適当な医薬組成物とすることができ
る。
上記医薬組成物は、有効成分を生理学的に許容されうる
担体,賦形剤,結合剤、稀釈剤と混合し、たとえば顆粒
剤,粉剤,錠剤,硬カプセル剤,軟カプセル剤として経
口的に投与するか、たとえば注射剤,坐剤として非経口
的に投与することができる。
たとえば粉剤,顆粒剤,錠剤,硬カプセル剤,軟カプセ
ル剤およびシロップ剤など経口投与される剤形は製剤に
おいて便宜に用いられる担体,賦形剤,結合剤,稀釈剤
などを用いて公知の方法によって調整することができ
る。好ましい賦形剤,結合剤,滑沢剤としては、たとえ
ばラクトース,でん粉,ショ糖,ステアリン酸マグネシ
ウムなどがあげられる。軟カプセル剤を調整する場合の
賦形剤としては、たとえば薬理学的に許容されうる動物
油,植物油,鉱物油などが用いられ、活性成分はこれら
の油脂に溶かして軟カプセルに充填される。
非経口的に投与される剤形としては、注射剤および坐剤
があげられる。注射剤は溶液または懸濁液であってもよ
い。本発明において活性成分として用いられるイデベノ
ンはいずれも水に難溶であるため水性注射剤を調整する
には溶解補助剤を用いるのがよい。坐剤とするには活性
成分をたとえば中鎖もしくは高級脂肪酸のトリグリセラ
イド,ポリエチレングリコールなど坐薬基剤と混合し成
型することによって調整することができる。
イデベノンはこれらの製剤に通常0.1〜15重量%配合さ
れる。
本発明の組成物の投与量は、症状,投与方法などにより
異なるが、経口的に用いる場合は成人1日当りイデベノ
ンが10〜300mg、好ましくは30〜150mgの範囲内になるよ
うに投与される。非経口的に用いる場合は上記の1/10量
程度である。
イデベノンの毒性は低く、マウスにおけるLD50は10,000
mg/kg以上である。
本発明に係る薬剤は単度で使用してもよいが、精神分裂
病の症状によっては神経弛緩剤と併用してもよい。この
ような神経弛緩剤としてはたとえば代表例としてつぎの
ものがあげられる。
(a) フェノチアジン誘導体たとえばクロロプロマジ
ン、チオリダジン、プロペリシアジン、プロマジン、ト
リフルオペラジン、レポメプロマジン、チオプロペラジ
ン、フルフェナジン、パーフェナジンなど。
(b) ブチロフェノン誘導体たとえばハロペリドー
ル、トリフルプリドール、メチルペリドール、ペンゾペ
リドール、スピロペリドール、ピモザイド、フルスピリ
イレン、ペンフルリドールなど。
(c) チオキサンテン誘導体たとえばチオチキセン、
クロルプロチキセン、フルペンチキソールなど。
(d) ジベンゾチアゼピン系化合物たとえばクロチア
ピンなど。
(e) カルピプラミン系化合物たとえばカルピプラミ
ン、クロカプラミンなど。
これらの精神弛緩剤の投与量はその種類によっても異な
るが、一般に下記の範囲内で選択される。
(a) フェノチアジン誘導体 経口的には約30〜300mg/成人/日 非経口的には約1〜250mg/成人/日 (b) ブチロフェノン誘導体 経口的には約0.5〜150mg/成人/日 非経口的には約2.5〜75mg/成人/日 (c) チオキサンテン誘導体 経口的には約10〜200mg/成人/日 非経口的には約30〜60mg/成人/日 (d) ジベンゾチアゼピン系化合物 経口的には約60〜120mg/成人/日 非経口的には約30〜50mg/成人/日 (e) カルピプラミン系化合物 経口的には約30〜300mg/成人/日 本発明の治療剤と上記神経弛緩剤はそれぞれ別の製剤と
して投与してもよいが、双方の薬剤を含む一つの組成物
として用いてもよい。
臨床例1 患者:31才 男性 診断名:精神分裂病 投与薬剤:S.60.3.22よりハロペリドール2mg/日およびピ
レチア(塩酸プロメタジン)15mg/日 S.62.10.29よりS.62.12.10まで上記薬剤に加えてアバン
(イデベノン)60mg/日を経口投与した。
現病歴 S.60.3月中旬発病 不眠,不安が強くなり、世界がガラット変ってしまって
自分の責任もとりようがない状態で、孤立してしまっ
た。周囲から圧倒されて逃げ場がない状態。NHKで自分
のことが放送されている。周囲で自分のことを噂してい
る。自分の世界と周囲の世界と全然違ってきたみたい。
等の症状が急激に生じ、60年3月22日当院初診。
ハロペリドール(塩酸プロメタジン),ドグマチール
(スルピリド),ヒルナミン(レボメプロマジン)等の
投与で上記急性症状は急速に消褪する。以後、無度,感
情鈍麻,意欲低下が見られる。家業の農業の手伝いを少
しする位。家の中でゴロゴロしている。体重も61年9月
までの約1年半の間に80kg程度から100kgと増えた。
62年に入り、少しずつ農業の手伝もするようになり、62
年4月頃から部落の自警団にも月1回位参加するように
なっていた。夏頃からジョギングをはじめる。体重も62
年10には、85kgと減少して来ていた。
症状の推移(アバン投与による)精神症状群全般 62年10月29投与開始 無度,意欲低下,感情鈍麻等のいわゆる分裂病の陰性症
状がアバン投与開始前に改善されつつあったが、残存し
ていた。
62年11月12日 投与開始2週間目頃より診察室内での表情は非常に豊か
になり、生き生きとし、正常者と変わりないようになっ
た。農業への取組も病前とほぼ同程度に戻って、普通の
作業をこなし得るようになっている。自覚的にも病前の
自分のように種々やれるようになったと述べている。
62年11月26日 表情豊かになっている。
頭の回転もよくなり、本等もよめるようになった。
62年12月10日 アバンを服用するようになって明るく表情も豊かになり
落ち着いてきた。仕事は病前と同様に普通に出来るよう
になった。
62年12月10日〜 アバン投与中止 62年12月24日 特に変化はない。
気分的にも普通に元気で仕事も今まで通りやれている。
臨床例2 患者:38才 男性 診断名:精神分裂病 投与薬剤:S.61.1.28より1日当りベゲタミンA1錠(塩酸
クロルプロマジン25.0mg,塩酸プロメタジン12.5mgおよ
びフェノバルビタール40mgの配合剤)、S.61,4.22より
上記薬剤に加えユーロジン(エスタゾラム)2mg/day、
S.61.5.20より上記薬剤に加えてスルピリド300mg/day、
ハロペリドール4.5mg/day、アーテン(塩酸トリヘキシ
フェニジル)6mg/day、さらにS.62.12.7より上記薬剤に
加えアバン(イデベノン)90mg/dayをS.63.1.25までい
ずれも経口投与した。
現病歴 S.55年頃より糖尿病の治療を他病院に行っている(継続
中)。
S.59年12月自殺(首つり)を図ったが不首尾に終わり、
某精神病院外来にて通院治療を行っていた。症状がほか
ばかしくなく、S.61年1月21日当院受診となる。性格
は、お人好し、几帳面,おとなしい,人づきあいは下
手,口下手。
来院時、口数少ない。不眠と仕事が出来なくなり自責的
になって、不安な状態にある。人の声が聞こえて、自分
の名前を呼ばれたとの幻聴あり。朝起てきて夢と現実と
の区別がつかないような話しをした(オソバヤさんでご
ちそうになった。ある人がドンドン沈んでいってしまっ
た。etc.)。周囲で自分のことを云われているようでと
ても気になる、等の訴えがある。
エナデール(クロキサゾラム)3〜12mg/日,ニューレ
プチル(プロペリシアジン)10〜60mg/日,アモキサン
(アモキサピン)25〜75mg/日等投与。その後、症状は
一進一退で経過していた。S.61年11月1日より、自営業
をやめて働きに出るようになり、症状も安定し、仕事に
従事している。
初診時症状はおさまってはいたが、全般的には活気も乏
しく、自発性も欠け、表情も鈍い。
症状の推移 現病歴の項に記載したような状態でほぼ1年間経過し
た。62年12月7日、朝妻が起こしに行くと、昨夜は眠ら
れなくて頭の中が変な感じがすると訴え、、妻の顔をみ
てもキョトンとしていて、自分の妻ではなく、他人のよ
うだと云う。直ちに来院。来院時表情乏しく、口数少な
い。日々についてのオリエンテーションは正しいが、妻
を指さしてこの人誰と問うも、首をかしげている。子供
の名前と学年を問うと、緩慢ではあるが、正答が返る。
脳波所見 10Hz α波 徐波の混在なし 血糖検査 128mg/dl 亜昏迷の状態と診断。
妻の観察によると、アバン投与の翌日より少しずつハッ
キリして来て、3日目より仕事につき、以後は以前のよ
うに仕事に出ている。家庭内でも12月7日以前の状態に
戻ったと。62年12月25日来院時、7日の来院のことを聞
くが、ハッキリ覚えていないという。
経過を総括すると、急激に亜昏迷の状態におち入った
が、アバン(イデベノン)90mg/日投与で急速に回復し
た印象を持つ。
63年1月11日(アバン投与5週間目) 仕事も普通に出ている。頭も割合スッキリしている。
63年1月25日(アバン投与7週間目) 同上。 アバン投与中止。
63年2月8日 投与中止しても、特に変化なし。
仕事にも従事している。
臨床例3 患者:33才 女性 診断名:精神分裂病 現病歴 56年4月17日、近所の人達が自分の悪口を云っいる。周
囲の目を非常に気にしてしまう為、なかなか家の外に出
られない、等の訴えで某病院(精神科単科)で受信して
いたが58年12月22日当院受信。
“いつも頭の中がゴチャゴチャしていて、人を疑った
り、人が笑いながら通っていると恐れて大声を出す。み
んなの普通の考えが自分には遠くにいる。深い眠りの中
にいるようで頭が痛い。どうか普通の人間にして下さ
い。働く意欲もなくボサーとしています。”と手記にあ
る。
以後家に閉じこもって、内職と家事の手伝は少しは出来
るが、殆んど外出しない生活が続き、上記訴えも殆んど
変化なく現在まで経過している。
病状の推移(アバン使用前後) 62年11月10日より 今迄の処方 Rp 1)スルピリド 750mg ハロペリドール 5mg ニューレプチル(プロペリシアジン)15mg メレリル(塩酸チオリダジン) 40mg ピレチア(塩酸プロメタジン) 60mg/食後3×1 2)ベゲタミンA(塩酸クロルプロマジン25.0mg,塩酸
プロメタジン12.5mgおよびフェノバルビタール40gの配
合剤)1錠/就眠前 に追加して、アバン(イデベノン)90mg使用。
62年11月24日(2W) 特に変化なし 65年12月3日(4W) 少しよくなり人の話しもあまり気にならなくなった。母
親の買物にもついていけるようになった。
62年12月22日(6W) 内職も少しずつやれるようになった。
現病歴の手記に記したような症状については不変。
63年1月14日(8W) 以前より落ち着いた。
63年1月26日(10W) 以前程には、外のことは気にしない。
(アバン投与中止) 63年2月9日 本人がアバンを服用していた方が良いという。母からみ
て、一寸調子悪くなったみたいで関係妄想も強まったみ
たいと。
アバン投与10週頃、本人が“元の良い状態に戻ったよう
な気がする”と云った。すぐ又悪い状態に戻ったが。
63年2月9日より アバン(イデベノン)90mg/日を再度使用をする。(本
人の強い希望により) 臨床例4 患者:28才 男性 診断名:精神分裂症 現病歴 東大教育部卒業して、59年4月某県立高校英語科教師と
して就職。性格は内向的、おとなしく口下手で交友関係
は狭かった。
S.60年7月頃より幻聴出現,関係妄想が出現した(幻聴
は校長の声で、命令されているみたい。誰かタバコを吸
っているのをみとる、これは休めの合図だなとわかる。
音にとても過敏。周囲の出来ごとと自分を関係づけて考
え、教頭に監視されているようだ。)。
上記の症状のため60年11月より、某クリニックで通院治
療を受け陽性症状はおさまっており、授業もなんとか出
来ていたが、61年12月8日、教員室にかけてあった賞状
を突然下ろしてたたきつけ学校の故にこうなったと学校
をとび出し、浜松の郷里に帰り、61年12月22日当院来院
となる。
その後、陽性症状の出現はないが、何をやっても楽しく
ない。頭が働かなくて、うまくシャべられない。テレビ
等をみていてもわからない。以前はもっといきいきして
いたのに、今は気持がわき立たない。楽しみがなくなっ
たようで、何をやっても気持がわき立たない。等の訴え
があり、家でブラブラしている。
無度,意欲低下,感情鈍麻等の陰性症状がずっと続き、
今日(63年1月)まで変化なし。
症状の推移(アバン使用前後) 62年12月15日 これ迄の処方 Rp 1)ハロペリドール 2.25mg アーテン(塩酸トリヘキシフェニジル) 6mg
スルピリド 500mg/食後分三 2)ベゲタミンA(塩酸クロルプロマジン25mg,塩酸プ
ロメタジン12.5mgおよびフェノバルビタール40mgの配合
剤)就眠前 に追加して、アバン3錠使用。
62年12月28日 今迄と特に変わりはない。
63年1月12日 ボーとしていて押さえられていた感じであったが、それ
がなくなりイライラに変った一寸眠られないこともあ
る。
63年1月26日 年末に久振に床屋にいってきたと、サッパリした顔付。
表情が生き生きした自然な表情に近くなり、自然な笑顔
も出る。
自覚的には、特に今迄と変わりないみたいというが、反
面、話しをしていても今日はいつもと違うように話せる
という。
63年2月9日 イライラはとれて来ている。家での生活は従前通りで外
にはあまり出ない。
表情は生き生きして来ていて、会話の流れもスムースに
いくようになった。
臨床例5 患者:35才 女性 診断名:精神分裂病 現病歴 S44年頃(高2)より、人前をきらうようになり、不安
を訴えることがあった。
以後、A精神病院に1年入院、突笑,興奮等もみられ
た、その後、H大学病院通院、殆んど口もきかなく、部
屋に閉じこもったままの生活で食事は勝手に一人で食
べ、風呂の中で大便をもらして平気でいる等の自閉的生
活を送っている。
当院には56年4月6日より来院しているが、本人は来院
不能で母親がかわりにきて、投薬を受けている。56年当
時、家族とも全く会話なく、時々大声でメチャメチャな
歌をうたう。食事は作っておけば勝手に食べて、生理も
処理出来ず、風呂の中で大便を平気でもらし、そのまま
風呂に入っている。外出は全くしない。
以上のような生活が、ずっと今日迄続いている。
症状の推移(アバン使用前後) 62年12月11日 これまでの処方 Rp 1)メレリル(塩酸チオリダジン) 20mg ニューレプチル(プロペリシアジン) 10mg/食後分二 に追加して、アバン(イデベノン)60mg使用 62年12月24日(アバン投与2週目) こゝ何年来なかったことだが、母親と一緒にテレビを1
時間位みるようになった。
その他は変化なし。
63年1月10日 観察をつづけるが著変なし。
63年1月11日(アバン投与4週目) こゝ何年もなかったことだが、大みそかの紅白歌合戦は
両親と最後までみていた。自分から靴下をはくことがな
かったのが、自分で靴下をはいた。今迄自分で雨戸をし
めたこともなかったが、先日自分で雨戸をしめた。アバ
ン3錠に増量 63年1月26日(アバン投与6週目) 靴下はずっと自分ではいてくるようになったが、テレビ
はその後みない。風呂を汚すのは相変わらず、家族の要
望強く、アバン6錠に増量する。
63年2月12日(アバン投与8週目) 以前にはなかった事だが父親が名前を呼んだら「ハイ」
と返事をした。
臨床例6 患者:30才 女性 診断名:精神分裂病 S.50.12精神分裂病と診断された。突笑,異常行動,幻
聴,関係妄想があり、一時は精神運動性興奮がかなり著
明であった。行動意欲に欠陥がみられる。S.62.12.19よ
りS.63.1.26までアバン90mg/dayおよびレボトミン(レ
ボメプロマジン)300mg/dayを経口投与した。S.63.1.26
現在において、手のもたつきがなくなり作業速度が改善
された。気分が落ちつきあせらなくなった。気持が充実
してきた。治ってよかったと思えるようになってきた。
全般改善度は著明である。
(実施例) 実施例1 (錠剤) イデベノン 30mg ラクトース 74mg でん粉 10.6mg でん粉(ペースト製造用) 5mg ステアリン酸マグネシウム 0.4mg カルボキシメチルセルロースのカルシウム塩 25mg 計 150mg 上記各成分を混合し、常法に従って錠剤にした。
実施例2 (糖衣錠) 錠剤(実施例1) 150mg タルク 30mg アラビアゴム 6mg ショ糖 74mg 計 260mg 実施例1で製造した錠剤に上記成分に常法に従って被覆
し糖衣錠にした。
実施例3 (細粒剤) イデベノン 20mg ラクトース 680mg でん粉 300mg 計 1,000mg 上記成分を混合し、常法に従って細粒剤とした。
実施例4 (カプセル剤) イデベノン 10mg 微結晶セルロース 30mg ラクトース 670mg ステアリン酸マグネシウム 3mg 計 110mg 上記各成分を常法に従って混合し、ゼラチンカプセルに
充填しカプセル剤とした。
実施例5 (ソフトカプセル) イデベノン 15mg コーン油 135mg 計 150mg 上記成分を混合し、常法に従ってゼラチン,グリセリ
ン,ソルビトール防腐剤からなる皮膜に内包し、ソフト
カプセルとした。
実施例6 (坐 剤) イデベノン 30mg 炭素数11〜17の飽和脂肪酸のトリグリセライド (水酸基価12) 1470mg 計 1500mg (発明の効果) 本発明の精神分裂病治療剤は分裂病の陰性症状を改善す
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イデベノンを有効成分として含有してなる
    精神分裂病治療剤
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