JPH07100959B2 - 乾式床構造 - Google Patents

乾式床構造

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JPH07100959B2
JPH07100959B2 JP11454391A JP11454391A JPH07100959B2 JP H07100959 B2 JPH07100959 B2 JP H07100959B2 JP 11454391 A JP11454391 A JP 11454391A JP 11454391 A JP11454391 A JP 11454391A JP H07100959 B2 JPH07100959 B2 JP H07100959B2
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floor
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concrete
dry
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実 斎藤
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Kajima Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、構築物における骨組
か鉄骨(柱・梁)に架設する床であり、コンクリートを
打設せずに床を構成する乾式床構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の床構造としては、図11に示すよう
に型枠上に補強鉄筋20や配管用ボックス21等を配設する
と共に、床コンクリート22を打設してなるものが一般に
知られている。なお図12は、型枠を波型鉄板(デッキプ
レート)23とし、床構造として一体化したものである。
【0003】
【この発明が解決しようとする課題】しかし前述した従
来の床構造には、次に述べる課題がある。
【0004】 型枠組み立てと、配筋および配管と、
コンクリート打設との四つの作業がふくそうするので、
手間がかかると共に、時間がかかることになる。
【0005】 型枠上に打設する床コンクリートが固
まり、その強度が出るまでに時間がかかる。またこの床
コンクリート打設後の表面はコンクリート金鏝や回転鏝
等で仕上げるが、この鏝による仕上げの最中に雨が降る
と表面に雨の跡が残ってしまう。そのためこの雨跡を修
復すべく、再度セメントモルタル等の使用による鏝作業
を行う必要があり、床の施工が手間のかかるものとな
る。
【0006】 床を施工すべき構築物が高層である場
合に、高層部における床施工時において、床コンクリー
ト(比重2.3 )の高層部への揚重が大変な作業となる。
【0007】 冬季においては、床コンクリートが凍
結しないように暖めたりする等、養生作業の手間やコス
トが必要となる。またこの冬季には、コンクリートの強
度発生が遅くなり、コンクリート打設直後では床コンク
リート上を歩行することができない。そのため、この打
設直後の床コンクリート上において、次の作業を行うま
でには2〜3日養生する必要がある。さらにコンクリー
トが乾燥してひび割れを起こすと、床スラブが下がるこ
ともある。
【0008】 鉄骨構造の柱・梁の建方は先行する
が、床スラブの工事には時間がかかり、柱・梁の建方に
ついてゆけない。そのため柱・梁の建方が終ってから、
遅れて床スラブが構築されることとなる。
【0009】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的はコンクリートを使用することで発
生する、床へと構成する時の施工や養生の手間を無くし
て、容易かつ短時間に床を形成できる乾式床構造を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明による床構造
は、梁間に架け渡すことで敷設される金属板と、この金
属板の上面に多数の芯材ブロックを介して敷き詰められ
る床表面仕上げ材とからなる乾式床構造とする。また前
記各芯材ブロックは前記金属板の上面に互いに所定間隔
を開けて敷き並べると共に、この各芯材ブロックと金属
板および前記床表面仕上げ材とによって配管,配線用の
連通した空間部を形成する。
【0011】そして床構造における床表面仕上げ材を、
床コンクリートでなく、小梁間に架設する金属板および
各芯材ブロックにより支持することで、コンクリートを
打設して床へと構成する時の施工や養生の手間を無くし
て、容易かつ短時間に床を形成できるようにしたもので
ある。
【0012】
【実施例】以下、この発明の乾式床構造を図示する実施
例によって説明する。
【0013】乾式床構造1(図1参照)は、梁2, 2間に
架け渡すことで敷設される金属板3と、この金属板3の
上面に多数の芯材ブロック4を介して敷き詰められる床
表面仕上げ材5とからなっている。また各芯材ブロック
4は金属板3の上面に互いに所定間隔を開けて敷き並べ
てなると共に、この各芯材ブロック4と金属板3および
床表面仕上げ材5とによって配管,配線用の連通した空
間部6を形成してなっている。
【0014】金属板3は、床自身の荷重や積載荷重に耐
えることができる材質のものが使用されると共に、制振
鋼板を使うことによって衝撃音や振動を防いで防音性を
良くすることができる。またこの金属板3の下面には、
下階の火災時等において床構造が耐えられるように、ロ
ックウールや軽酸カルシウム等の耐火材7が据え付けら
れている。
【0015】芯材ブロック4は、配管・配線のために必
要な高さを有しており、床歩行音が階下に伝わらないよ
うに遮音性を有する材料のものが使用される。
【0016】床表面仕上げ材5は、歩いてもコツコツ音
が出ないように吸音性や装飾性および耐摩耗性に優れた
絨毯,カーペット等の材料を使用する。
【0017】配管,配線用の空間部6は、図3および図
4に示すように連通しており、床設備9の縦横の配線・
配管に対応することができる。またこの空間部6は、電
気ボックス(図示せず)の据え付け用としても利用する
ことができる。
【0018】なお図1における符号8は、配管・配線路
用の空間部6の上部開口部を塞ぐ蓋である。またこの蓋
8には、スイッチボックスの蓋(図示せず)を取付ける
こともできる。
【0019】このような構成からなる乾式床構造1によ
り、床を施工するに際しては、次に述べるようにして行
う。
【0020】まず金属板3を梁2, 2間に架け渡すことで
敷設すると共に、金属板3の下面に耐火材7を据え付け
る(図1および図2参照)。そしてこのように設けた金
属板3の上面に、多数の芯材ブロック4を、配管,配線
用の連通した空間部6を形成するようにして敷き並べる
(図1および図3参照)。
【0021】次にこのようにして形成した空間部6,即
ち配管・配線路に、電線管,給水管,ガス管,給油管等
の床設備9を配設する(図4参照)。そしてその後、こ
の配管・配線路である空間部6に蓋8を据え付ける(図
5参照)。
【0022】次に蓋8を据え付けた各芯材ブロック4の
上面に、カーペット,ジュータン,プラスチックタイル
等の床表面仕上げ材5を敷き詰める(図6参照)。そし
てこのことで、床の施工作業が完了する。
【0023】なお耐火材7の据え付けは、床設備9や蓋
8を設けた後でも良い。またこの耐火材7は、予め金属
板3の下面に取り付けておくことにより、金属板3と同
時に据え付けることもできる。
【0024】図7および図8と図9,図10は、この発明
の乾式床構造1の別態様を示すものである。
【0025】図7および図8は、請求項2に係る乾式床
構造1であり、金属板3の下面に、図7に示す波型鉄板
(デッキプレート)や図8に示すトラス構造等の補強部
材10を取り付けることにより、この補強部材10と金属板
3とによって、高剛性構造としたものである。
【0026】また図9は、金属板3の下面に据え付ける
耐火材7を、直下階天井の仕上げ材料として兼用するも
のである。この場合は、通常金属板3または補強部材10
より、天井材となる耐火材7を吊すことになる。
【0027】さらに図10は、乾式床構造1の地震時にお
ける面内剛性を高めるため、乾式床構造1内にPC鋼線や
アングルおよびチャンネル等の鉄骨材でブレース11を入
れたものである。
【0028】
【発明の効果】 この発明の乾式床構造によれば、コ
ンクリートを使わないために、床構造全体の重量を軽減
させることができる。また乾式工法であるので、施工の
品質管理が楽てあると共に、床構造の全てが工場製品で
あるため、現場施工に比べて品質が安定している。
【0029】またコンクリート打ちのようなダーティー
ワークがなくなり、作業員の着衣がコンクリートで汚れ
ようなことが無くなる等、現場環境が良くなる。さらに
配管・配線をコンクリート内に埋めないので、配管・配
線の取り替えが楽にできると共に、床構造の表面が雨に
打たれても問題がない。
【0030】 金属板を据え付けることにより、鉄骨
柱・梁骨組と同様に床構造を敷設でき、コンクリートの
ように強度発生に時間がかからないので、即床荷重が支
えられて床施工中に上面に物が載せられる。そのため床
上ですぐ施工できるので、天井工事,天井内ダクト配管
工事,壁間仕切り工事等の仕上げ工事が、早期に着工で
きる。
【0031】 コンクリートスラブ敷設のための型枠
敷並べや、配筋,コンクリート打ち工事がなくなり、省
力化される。またコンクリートの強度発生を待つ必要が
なく、金属板上で後工事をすぐに行うことができるの
で、工期の短縮となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の乾式床構造を示す部分断面図であ
る。
【図2】この発明の乾式床構造の施工工程を示す概略平
面図である。
【図3】この発明の乾式床構造の施工工程を示す概略平
面図である。
【図4】この発明の乾式床構造の施工工程を示す概略平
面図である。
【図5】この発明の乾式床構造の施工工程を示す概略平
面図である。
【図6】この発明の乾式床構造の施工工程を示す概略図
である。
【図7】この発明の乾式床構造の別態様を示す部分断面
図である。
【図8】この発明の乾式床構造の別態様を示す部分断面
図である。
【図9】この発明の乾式床構造の別態様を示す部分断面
図である。
【図10】この発明の乾式床構造の別態様を示す概略平
面図である。
【図11】従来の床構造を示す部分断面図である。
【図12】従来の床構造を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…乾式床構造、2…梁、3…金属板、4…芯材ブロッ
ク、5…床表面仕上げ材、6…空間部、7…耐火材、8
…蓋、9…床設備、10…補強部材、11…ブレース。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梁間に架け渡すことで敷設される金属板
    と、この金属板の上面に多数の芯材ブロックを介して敷
    き詰められる床表面仕上げ材とからなり、前記各芯材ブ
    ロックは前記金属板の上面に互いに所定間隔を開けて敷
    き並べてなると共に、この各芯材ブロックと金属板およ
    び前記床表面仕上げ材とによって配管,配線用の連通し
    た空間部を形成してなることを特徴とする乾式床構造。
  2. 【請求項2】 金属板の下面に補強部材を取り付けるこ
    とにより、この補強部材と前記金属板とによって、高剛
    性構造としたことを特徴とする請求項1記載の乾式床構
    造。
JP11454391A 1991-05-20 1991-05-20 乾式床構造 Expired - Lifetime JPH07100959B2 (ja)

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JPH04343950A JPH04343950A (ja) 1992-11-30
JPH07100959B2 true JPH07100959B2 (ja) 1995-11-01

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