JPH07100713B2 - 14−フルオロアントラサイクリン誘導体 - Google Patents

14−フルオロアントラサイクリン誘導体

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JPH07100713B2
JPH07100713B2 JP24795487A JP24795487A JPH07100713B2 JP H07100713 B2 JPH07100713 B2 JP H07100713B2 JP 24795487 A JP24795487 A JP 24795487A JP 24795487 A JP24795487 A JP 24795487A JP H07100713 B2 JPH07100713 B2 JP H07100713B2
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孜郎 寺島
冬彦 松田
光代 松本
正子 大崎
薫 山田
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Sagami Chemical Research Institute (Sagami CRI)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般式 (式中、Xは水素原子またはメトキシ基、Yは水素原子
またはメチル基、Zは水素原子またはアシル基を表わ
す。)で表わされる14−フルオロアントラサイクリン誘
導体に関する。
本発明の一般式(I)で表わされる14−フルオロアント
ラサイクリン誘導体は制癌剤としての用途を有する。
〔従来の技術〕
優れた制癌剤の開発は社会の強力な要請であり、急務を
有する事項である。アドリアマイシンに代表されるアン
トラサイクリン誘導体は、その強力な制癌活性により制
癌剤として医薬における重要な位置を占めており、現在
までに数多くのアントラサイクリン誘導体が開発されて
いる。しかしながら、それらの誘導体は制癌活性と脱
毛、心筋毒性等の副作用の関連などにおいて、実際の癌
の治療に使用するには未だ不満足なものである。この事
からより優れた特徴的な制癌活性を示す新規なアントラ
サイクリン類縁体の開発が強く望まれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の背景にあって、本発明者らは優れた制癌活性を有
する新規なアントラサイクリン類縁体を探索した結果、
本発明の化合物を見出し本発明を完成した。
〔問題点を解決するための手段〕
前記一般式(I)で表わされる新規な14−フルオロアン
トラサイクリン誘導体は以下の反応式に従い製造するこ
とができる。
(式中、Xは水素原子またはメトキシ基、Yは水素原子
またはメチル基、R1及びR2は結合する炭素原子と一体と
なって環式あるいは非環式アセタール基を表わし、R3
アシル基を表わす。) 〔第1工程〕 本工程は、前記一般式(II)で表わされる化合物と臭素
化剤を反応させ、反応成績体として得られる2−ブロモ
アセチル体を、一般式 M−F −(VII) (式中、Mは四級アンモニウムまたは金属原子を表わ
す。)で表わされるフッ化物と反応させることにより、
前記一般式(III)で表わされる2−フルオロアセチル
体(7−デオキシ−14−フルオロアントラサイクリノ
ン)を製造するものである。
本発明の原料である前記一般式(II)で表わされる
(R)−2−アセチル−2,5,12−トリヒドロキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11−ジオンは、
(±)−2−アセチル−2,5,12−トリヒドロキシ−1,2,
3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11−ジオンの光学活
性アセタールによる光学分割(K.Tamoto,et al.,Tetrah
edron,40,4617(1984).参照.)、または(R)−2,
5,12−トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタ
セン−6,11−ジオン−2−カルボン酸からの変換(Y.Ki
mura,et al.,Bull.Chem.Soc.Jpn.,59,415(1986).参
照。)等により容易に得られる化合物であり、一方
(R)−2−アセチル−2,5,12−トリヒドロキシ−7−
メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11−
ジオン(7−デオキシダウノマイシノン)は、放線菌
Streptomycespeucetius)の産生する市販のダウノル
ビシン塩酸塩を加水素分解反応(F.Arcamone,et al.,Te
trahedron Lett.,30,3349(1968).参照.)すること
により容易に得られる化合物である。
化合物(II)の臭素化に用いられる臭素化剤としては、
臭素、ピリジニウムブロミドペルブロミド、フェニルト
リメチルアンモニウムトリブロミド等が例示できる。反
応は溶媒中で行うことが望ましく、反応溶媒としては、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエ
ーテル系溶媒が好ましく用いられる。反応は0℃〜50℃
で円滑に進行する。
前記一般式(VII)で表わされるフッ化物としては、フ
ッ化テトラブチルアンモニウム、フッ化テトラエチルア
ンモニウムなどの四級アンモニウム塩、およびフッ化リ
チウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セ
シウム、フッ化銀などが例示できる。また、化合物(I
I)の臭素化で得られる2−ブロモアセチル体にフッ化
物を反応させる際、無機または有機酸あるいはその塩を
共存させることにより、目的物を収率よく得ることがで
きる。
使用できる酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン
酸などの無機酸、あるいは酢酸、プロピオン酸、マレイ
ン酸、コハク酸、安息香酸、メタンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸など
の有機酸が例示でき、また、これらの酸の塩としては、
ピリジン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、トリ
メチルアミンなどの塩基から形成されるアンモニウム塩
などが例示できる。本反応は溶媒中で行うことが望まし
く、溶媒としてはテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
オキソラン、ジグライム等のエーテル系溶媒、ジメチル
スルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリル等の非プロトン性溶媒が好適である。反応は0℃
〜100℃で円滑に進行する。
〔第2工程〕 本工程は第1工程で得られた2−フルオロアセチル体
(7−デオキシ−14−フルオロアントラサイクリノン)
(III)の2位のカルボニル基をアセタール基の形で保
護し、アセタール体(IV)を得るものである。アセター
ル化反応は、たとえば、トリメチルシリルトリフレート
存在下、トリアルコキシメタンを作用させることによっ
て行われる。トリアルコキシメタンとしては、トリメト
キシメタン、トリエトキシメタン、トリプロポキシメタ
ンなどが例示できる。本工程は、溶媒中で行うことが望
ましく、メタノール、エタノール、プロパノール等のア
ルコール系溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
系溶媒、あるいはこれらの混合溶媒が用いられる。反応
は0℃〜室温で円滑に進行する。
また、ここで得られた非環式アセタール誘導体は、エチ
レングリコール、トリメチレングリコール、2,2−ジメ
チルプロパン−1,3−ジオールなどのジオール類を用い
て、酸触媒存在下、アセタール交換反応を行うことによ
り、環式アセタール誘導体に効率よく導くことができ
る。アセタール交換反応に用いられる酸触媒としては、
p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などのスル
ホン酸、硫酸、塩酸などの無機酸が例示できる。
また、トリメチルシリルトリフレート存在下、各種ジオ
ールのジシリル体を用いることによってもアセタール交
換反応を達成することができる。用いられるジオールと
しては、上記ジオール類のジシリル体、すなわち1,2−
ビス(トリメチルシリルオキシ)エタン、1,3−ビス
(トリメチルシリルオキシ)プロパン、2,2−ジメチル
−1,3−ビス(トリメチルシリルオキシ)プロパンなど
が例示できる。
反応溶媒としては、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素
系溶媒、またはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素系溶媒が好ましく用いられる。反応は0℃〜
100℃で円滑に進行する。
〔第3工程〕 本工程は、一般式(IV)で表わされる化合物の4位を臭
素化し、得られた臭化物の水酸化物への変換、さらに、
アセタール基の除去により、一般式(V)で表わされる
14−フルオロアントラサイクリノン誘導体を製造するも
のである。
臭素化は、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン、四塩化炭素などのハロゲン系溶媒中、臭素、
N−ブロモコハク酸イミド、N−ブロモアセトアミド、
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインなどを臭素
化剤に用いて行われる。反応は0℃〜100℃で円滑に進
行する。
臭素化を水酸基で置換する反応は、臭素化反応の反応液
を0.1〜1.0Mのアルカリ水溶液で処理することによって
行われる。反応は0℃〜50℃で円滑に進行する。アルカ
リ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウムなどの水溶液が例示できる。
アセタールの脱保護は、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシメタン等の溶媒中、酸性条件下に
行うことができる。酸性条件に用いられる酸としては、
塩酸、硫酸などが好ましく用いられる。反応は室温〜10
0℃の間で行われる。
〔第4工程〕 本工程は前記一般式(V)で表わされる化合物と糖誘導
体(VI)を反応させることにより、一般式(Ia)で表わ
されるα−グリコシドを製造するものである。本工程は
特開昭60−94990に示された方法を応用して、トリメチ
ルシリルトリフレート存在下反応を行うことができる。
本工程で用いられる前記一般式(VI)で表わされる糖誘
導体は、既知の方法(R.Allerton et al.,J.C.S.,1951,
1480;S.Hassan et al.,Carbohydr.Res.,58,230(197
7);W.Korytnyk et al.,ibid.,103,170(1982)等参
照。)により容易に入手できる化合物であり、アシル基
(R3)としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニ
ル基、ブチリル基等の低級アルカノイル基、トリフルオ
ロアセチル基、トリクロロアセチル基等のハロゲン置換
低級アルカノイル基、ベンゾイル基、p−ニトロベンゾ
イル基、p−クロロベンゾイル基、p−メトキシベンゾ
イル基等のアロイル基が例示できる。
〔第5工程〕 本工程は前記第4工程で得られた前記一般式(Ia)で表
わされるα−グリコシドを脱保護し、前記式(Ib)で表
わされる化合物を製造するものである。
本工程の脱保護はメタノールまたはテトラヒドロフラ
ン、アセトン等の溶媒中炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等による希アル
カリ性条件下、またはこれら無機塩の希アルカリ性水溶
液中で行うことができる。反応は0℃〜室温で円滑に進
行する。
以上の如くして得られる14−フルオロアントラサイクリ
ン誘導体は、悪性腫瘍細胞増殖抑制試験を行うことによ
り制癌剤としての有用性を確認した。試験はマウスのリ
ンパ性白血病細胞(P388)を用い、常法に従い実施し、
抑制率を求めた。
以下、参考例、実施例及び試験例により本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
なお例中の略号の意味は次のとおりである。
THF:テトラヒドロフラン Ac:アセチル基 参考例1 (R)−7−デオキシ−4−デメトキシダウノマイシノ
ン204mg(0.578mmol)をTHF20mlに溶解し、ピリジニウ
ムブロミドペルブロミド242mg(0.756mmol)を加えて室
温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈
し、50%食塩水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫
酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、粗製
の7−デオキシ−14−ブロモ−4−デメトキシダウノマ
イシノンを橙色粉末として得た。このものをTHF40mlに
懸濁し、無水p−トルエンスルホン酸310mg(1.80mmo
l)、テトラブチルアンモニウムフルオリド−THF1M溶液
2.9ml(2.90mmol)を順次加えて室温で30分間攪拌した
後、加熱還流を行った。1時間後、テトラブチルアンモ
ニウムフルオリド0.6mlを追加し、さらに3時間加熱還
流を行った。冷却後、反応混合物を50%食塩水中に注加
し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶
媒を減圧下留去して得られた赤色残渣239mgをカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル、ベンゼン−酢酸エチル
20:1)を用いて精製し、(R)−7−デオキシ−14−フ
ルオロ−4−デメトキシダウノマイシノン149mg(69
%)を朱色粉末として得た。このものの一部をトルエン
から再結晶して赤色針状結晶を得、分析用サンプルとし
た。
mp.251〜255℃. 〔α〕▲20 D▼−34.8℃(c=0.058,ジオキサン). NMR(CDCl3):δ=1.78〜2.22(2H.m),2.80(1H,s),
2.85〜3.28(4H,m),5.44(2H,d,J=47Hz),7.73〜7.96
(2H,m),8.26〜8.52(2H,m),13.50(2H,s). IR(KBr):3510,1735,1625,1590cm-1. MS(m/e):370〔M+〕,352,309. 元素分析値:C20H15FO6として 計算値:C,64.87;H,4.08%. 分析値:C,64.78;H,4.17%. 参考例2 (R)−7−デオキシダウノマイシノン21.0mg(0.0549
mmol)、ピリジニウムブロミド ペルブロミド25.7mg
(0.0804mmol)、THF4mlの混合物を室温で3.5時間撹拌
した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、50%食塩水、
飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。溶媒を減圧下留去し、粗製の7−デオキシ−
14−ブロモダウノマイシノンを赤色粉末として得た。こ
のものをTHF4mlに懸濁し、無水p−トルエンスルホン酸
30.9mg(0.179mmol),フッ化テトラブチルアンモニウ
ム−THF1M溶液0.29ml(0.29mmol)を順次加えて室温で3
0分間攪拌した後加熱還流を行った。1時間後、フッ化
テトラブチルアンモニウム0.04ml(0.04mmol)を追加
し、さらに20分間加熱還流を行った。冷却後、反応混合
物を50%食塩水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた赤色残渣を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ベンゼン−酢
酸エチル10:1→5:1)を用いて精製し、(R)−7−デ
オキシ−14−フルオロダウノマイシノン12.1mg(55%)
を赤色粉末として得た。このものの一部をトルエンから
再結晶して暗赤色針状結晶を得、分析用サンプルとし
た。
mp.253〜257℃. 〔α〕▲20 D▼−19℃(c=0.052,ジオキサン). NMR(CDCl3):δ=1.95〜2.20(2H.m),2.92(1H,s),
2.85〜3.40(4H,m),4.12(3H,s),5.46(2H,d,J=47H
z),7.43(1H,dd,J=8及び1Hz),7.79(1H,t.J=8H
z),8.05(1H,dd,J=8及び1Hz),13.37(1H,s),13.79
(1H,s). IR(KBr):3500,1740,1615,1590cm-1. MS(m/e):400〔M+〕,382,339. 元素分析値:C21H17FO7として 計算値:C,63.00;H,4.28%. 分析値:C,62.70;H,4.27%. 参考例3 (R)−7−デオキシ−14−フルオロ−4−デメトキシ
ダウノマイシノン337mg(0.909mmol)を塩化メチレン67
mlに懸濁し、オルトギ酸メチル2.0ml(18.3mmol)、ト
リメチルシリルトリフレート−ヘキサン1M溶液0.18ml
(0.18mmol)を加えて氷冷下30分間、室温で2時間攪拌
した。反応液を飽和重曹水中に注加し、塩化メチレンで
抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、赤
色固体残渣368mgをカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル、ベンゼン−酢酸エチル100:1)にて精製して、
(R)−2−(2−フルオロ−1,1−ジメトキシエチ
ル)−2,5,12−トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタセン−6,11−ジオン331mg(88%)を赤色粉末
として得た。
mp.206.5〜209.5℃. NMR(CDCl3):δ=1.62〜2.37(2H.m),2.53(1H,s),
2.60〜3.30(4H,m),3.56(3H.s),3.60(3H.s),4.62
(2H,d,J=47Hz),7.72〜7.95(2H,m),8.22〜8.57(2
H,m),13.53(1H,s),13.58(1H,s). IR(KBr):3600,3470,1620,1585cm-1. MS(m/e):416〔M+〕,107. 参考例4 (R)−7−デオキシ−14−フルオロダウノマイシノン
71.5mg(0.179mmol)を塩化メチレン21mlに懸濁し、オ
ルトギ酸メチル0.4ml(3.66mmol)、トリメチルシリル
トリフレート−ヘキサン1M溶液0.04ml(0.04mmol)を加
えて氷冷下30分、室温で2時間攪拌した。反応混合物を
飽和重曹水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出液
を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、赤色残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル、ベンゼン−酢酸エ
チル20:1)を用いて精製し、(R)−2−(2−フルオ
ロ−1,1−ジメトキシエチル)−2,5,12−トリヒドロキ
シ−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン
−6,11−ジオン73.6mg(92%)を赤色粉末として得た。
mp.242.5〜244℃. NMR(CDCl3):δ=1.57〜2.32(2H.m),2.52(1H,s),
2.67〜3.34(4H,m),3.55(3H.s),3.58(3H.s),4.10
(3H,s),4.62(2H,d,J=47Hz),7.39(1H,dd,J=8及
び1Hz),7.77(1H,t,J=8Hz),8.04(1H,dd,J=8及び1
Hz),13.54(1H,s),13.88(1H,s). IR(KBr):3450,1615,1585cm-1. MS(m/e):446〔M+〕,107. 参考例5 (R)−2−(2−フルオロ−1,1−ジメトキシエチ
ル)−2,5,12−トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタセン−6,11−ジオン301mg(0.722mmol)、クロ
ロホルム30ml、四塩化炭素15ml、水22.5mlの混合物に臭
素−四塩化炭素0.067M溶液5.8mlを加え、白色光照射
下、60℃油浴上で加熱還流を行った。15分後さらに臭素
溶液1.7mlを加え、次いで5分毎に1.65mlずつ4回、計1
4.1ml(0.939mmol)を加えて2時間反応を行った。冷却
後、10%水酸化ナトリウム水溶液1.5ml(3.75mmol)を
加えて0℃で10分、さらに室温で25分間攪拌した。反応
混合物に1M塩酸3.8mlを加えて中和した後、クロロホル
ムで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し
て得た赤色残渣をTHF30mlに溶解し、濃塩酸6mlを加えて
室温で16.5時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、ク
ロロホルムで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次
洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧
下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル、ベンゼン−酢酸エチル20:1→10:1)を用いて分離精
製して、(+)−14−フルオロ−4−デメトキシダウノ
マイシノン171mg(61%)を朱色粉末として得た。この
ものをベンゼンおよびベンゼン−ヘキサン混合溶媒から
再結晶して、分析用サンプルを得た。
mp.129.5〜132℃. 〔α〕▲20 D▼+162°(c=0.111,ジオキサン). NMR(CDCl3):δ=2.23(1H,dd,J=14及び5Hz),2.42
(1H,dt,J=14及び2Hz),3.04(1H,d,J=19Hz),3.27
(1H,dd,J=19及び2Hz),3.36(1H,t,J=3Hz),4.63(1
H,s),5.33〜5.48(1H,m),5.57(2H,d,J=48Hz),7.75
〜8.02(2H,m),8.25〜8.53(2H,m),13.25(1H,s),1
3.57(1H,s). IR(KBr):3450,1735,1620,1585cm-1. MS(m/e):386〔M+〕,368,350,307. 元素分析値:C20H15FO7として 計算値:C,62.18;H,3.91%. 分析値:C,62.18;H,3.92%. 参考例6 (R)−2−(2−フルオロ−1,1−ジメトキシエチ
ル)−2,5,12−トリヒドロキシ−7−メトキシ−1,2,3,
4−テトラヒドロナフタセン−6,11−ジオン33.3mg(0.0
746mmol)、クロロホルム3.3ml、四塩化炭素2.4ml、水
2.5mlの混合物に臭素−四塩化炭素0.14M溶液0.30ml(0.
041mmol)を加え、60Wタングステンランプ照射下60℃油
浴上で加熱還流を行った。15分後さらに臭素溶液0.47ml
(0.063mmol)を5分間隔で5回に分けて加え、さらに
2時間反応を行った。冷却後、0℃にて10%水酸化ナト
リウム水溶液0.15ml(0.375mmol)を加え、同温度で10
分、室温で15分間攪拌した。反応混合物に1M塩酸0.4ml
を加えて中和し、クロロホルムで抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。溶媒を減圧下留去して得た赤色残渣を次いで
THF3.5mlに溶解し、濃塩酸0.35mlを加えて室温で16時間
攪拌した。反応混合物を水で希釈し、クロロホルムで抽
出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫
酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ベンゼン−
酢酸エチル10:1→5:1)を用いて分離精製して、(+)
−14−フルオロダウノマイシノン16.1mg(52%)を朱色
粉末として得た。
このものをベンゼンおよびベンゼン−ヘキサン混合溶媒
から再結晶して、分析用サンプルを得た。
mp.213〜218℃. 〔α〕▲20 D▼+179°(c=0.106,ジオキサン). NMR(CDCl3):δ=2.22(1H,dd,J=15及び5Hz),2.44
(1H,dt,J=15及び2Hz),3.05(1H,d,J=19Hz),3.27
(1H,dd,J=19及び2Hz),3.29〜3.49(1H,m),4.13(3
H,s),4.66(1H,s),5.34〜5.51(1H,m),5.59(2H,d,J
=48Hz),7.46(1H,dd,J=8及び1Hz),7.83(1H,t,J=
8Hz),8.09(1H,dd,J=8及び1Hz),13.25(1H,s),14.
01(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1615,1590cm-1. MS(m/e):416〔M+〕,398,380,337. 元素分析値:C21H17FO8.0.5H2Oとして 計算値:C,59.30;H,4.27%. 分析値:C,59.12;H,3.98%. 実施例1 14−フルオロ−4−デメトキシダウノマイシノン20.6mg
(0.053mmol)、1,3,4−トリ−O−アセチル−2−デオ
キシ−D−エリスロ−ペントピラノース20.8mg(0.080m
mol)、モレキュラーシーブス4A200mg、メチレンクロラ
イド2.0ml、エチルエーテル2.0ml、テトラヒドロフラン
2.0mlの混合物を、アルゴン雰囲気下−30℃に冷却し、
トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート−メ
チレンクロライド1モル溶液0.08mlを加え、−15℃〜−
5℃で1.5時間反応を行った。反応液を氷冷した水−酢
酸エチル混合溶液中に注ぎ、酢酸エチル抽出し、有機層
を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した。溶媒を減圧留去し粗製のグリコシドを得、
このものを薄層クロマトグラフィーにて精製し、(シリ
カゲル、クロロホルム:アセトン=9:1)、(+)−4
(S)−(3,4−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−α
−D−エリスロ−ペントピラノース−1−イル)−2
(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,12−トリ
ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11
−ジオン21.1mg(67%)を橙色粉末として得た。
mp.198−201℃. 〔α〕▲20 D▼+113°(c=0.106,クロロホルム). NMR(CDCl3):δ=1.88(1H,dt,J=12.4Hz,3.6Hz),2.
03(3H,s),2.13(3H,s),2,15〜2.33(1H,m),2.19(1
H,dd,J=14.9Hz,4.1Hz),2.51(1H,dt,J=14.9Hz,1.8H
z),3.08(1H,d,J=19.1Hz),3.32(1H,dd,J=19.1Hz,
1.8Hz),3.90(1H,dd,J=12.6Hz,4.2Hz),4.04(1H,dd,
J=12.6Hz,2.1Hz),4.50(1H,s),5.13〜5.19(2H,m),
5.32〜5.36(1H,m),5.52(1H,dd,J=47.8Hz,18.1Hz),
5.54(1H,t,J=3.5Hz,WH=8Hz),5.59(1H,dd,J=47.8H
z,18.1Hz),7.84〜7.88(2H,m),8.35〜8.38(2H,m),1
3.30(1H,s),13.63(1H,s). IR(KBr):3500,1740,1620,1590cm-1. MS(m/e):587〔(M+1)+〕,586〔M+〕,386,350. 元素分析値:C29H27O12F・1/3H2Oとして 計算値:C,58.79;H,4.71%. 分析値:C,58.73;H,4.66%. 実施例2 (+)−4(S)−(3,4−ジ−O−アセチル−2−デ
オキシ−α−D−エリスロ−ペントピラノース−1−イ
ル)−2(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,1
2−トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン
−6,11−ジオン40.6mg(0.069mmol)をクロロホルム5.0
mlに溶解し、氷冷下0.1N炭酸カリウム−メタノール溶液
3.4mlを滴下してそのまま1時間反応を行った。反応液
に5%塩酸を滴下後、水、クロロホルムを加え抽出し、
有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去して粗製の目的物を
得、このものをクロロホルムから再沈を行って、純粋な
(+)−4(S)−(3,4−ジヒドロキシ−2−デオキ
シ−α−D−エリスロ−ペントピラノース−1−イル)
−2(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,12−
トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−
6,11−ジオン25.0mg(72%)を橙色粉末として得た。
mp.225−227℃. 〔α〕▲20 D▼+76°(c=0.105,クロロホルム). NMR(CDCl3):δ=1.81(1H,dt,J=13.6Hz,4.3Hz),2.
01(1H,d,J=5.3Hz),1.99〜2.07(1H,m),2.11(1H,d,
J=5.3Hz),2.17(1H,dd,J=14.9Hz,4.2Hz),2.55(1H,
dt,J=14.9Hz,2.0Hz),3.09(1H,d,J=19.1Hz),3.32
(1H,dd,J=19.1Hz,1.9Hz),3.85〜4.01(4H,m),4.69
(1H,s),5.32〜5.36(1H,m),5.50(1H,dd,J=47.2Hz,
18.0Hz),5.47〜5.50(1H,m),5.58(1H,dd,J=47.2Hz,
18.0Hz,),7.85〜7.87(2H,m),8.36〜8.39(2H,m),1
3.33(1H,s),13.61(3H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1590cm-1. MS(m/e):502〔M+〕,386,350. 元素分析値:C25H23O10F・H2Oとして 計算値:C,57.69;H,4.84%. 分析値:C,57.51;H,4.47%. 実施例3 14−フルオロダウノマイシノン10.2mg(0.025mmol)、
1,3,4−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−D−エリ
スロ−ペントピラノース9.6mg(0.037mmol)、モレキュ
ラーシーブス4A100mg、メチレンクロライド1.0ml、エチ
ルエーテル1.0ml、テトラヒドロフラン3.0mlの混合物
を、アルゴン雰囲気下、−30℃に冷却し、トリメチルシ
リルトリフルオロメタンスルホネート−メチレンクロラ
イド1モル溶液0.04mlを加え、−15℃〜−5℃で40分間
反応を行った。反応液を氷冷した水−酢酸エチル混合溶
液中に注ぎ、酢酸エチル抽出し、有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶
媒を減圧留去し、粗製のグリコシドを得、このものを薄
層クロマトグラフィーにて精製し(シリカゲル、クロロ
ホルム:アセトン=9:1)、(+)−4(S)−(3,4−
ジ−O−アセチル−2−デオキシ−α−D−エリスロ−
ペントピラノース−1−イル)−2(S)−モノフルオ
ロアセチル−2(S),5,12−トリヒドロキシ−7−メ
トキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11−ジ
オン10.0mg(66%)を赤色粉末として得た。
mp.117〜119℃. 〔α〕▲20 D▼+97°(c=0.113,クロロホルム). NMR(CDCl3):δ=1.84(1H,dt,J=12.6Hz,4.1Hz),1.
95〜2.23(2H,m),2.03(3H,s),2.14(3H,s),2.50(1
H,d,J=14.9Hz),3.03(1H,d,J=18.9Hz),3.24(1H,d
d,J=18.9Hz,1.8Hz),3.89(1H,dd,J=12.5Hz,4.4Hz),
4.02(1H,dd,J=12.4Hz,2.2Hz),4.10(3H,s),4.49(1
H,s),5.12〜5.18(2H,m),5.31〜5.34(1H,m),5.51
(1H,dd,J=47.8Hz,18.1Hz),5.54(1H,t,J=3.5Hz,WH
=8Hz),5.58(1H,dd,J=47.8Hz,18.1Hz),7.42(1H,d
d,J=7.8Hz,0.7Hz),7.81(1H,t,J=7.8Hz),8.06(1H,
dd,J=7.8Hz,0.9Hz),13.30(1H,s),14.40(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1580cm-1. MS(m/e):616〔M+〕,416,380. 実施例4 (+)−4(S)−(3,4−ジ−O−アセチル−2−デ
オキシ−α−D−エリスロ−ペントピラノース−1−イ
ル)−2(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,1
2−トリヒドロキシ−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフタセン−6,11−ジオン47.9mg(0.078mmol)を
クロロホルム5.0mlに溶解し、氷冷下0.1N炭酸カリウム
−メタノール溶液3.9mlを滴下しそのまま3時間反応を
行った。反応液に5%塩酸を滴下後、水、クロロホルム
を加え抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去して
粗製の目的物を得、このものをクロロホルムから再沈を
行って、(+)−4(S)−(3,4−ジヒドロキシ−2
−デオキシ−α−D−エリスロ−ペントピラノース−1
−イル)−2(S)−モノフルオロアセチル−2
(S),5,12−トリヒドロキシ−7−メトキシ−1,2,3,4
−テトラヒドロナフタセン−6,11−ジオン16.6mg(40
%)を赤色粉末として得た。
mp.230℃(decomp.). 〔α〕▲20 D▼+120°(c=0.117,クロロホルム:メタ
ノール=1:1). NMR(CDCl3):δ=1.80(1H,dt,J=13.7Hz,4.4Hz),2.
00(1H,ddd,J=13.7Hz,9.2Hz,3.4Hz),2.02(1H,d,J=
5.6Hz),2.16(1H,dd,J=14.8Hz,4.0Hz),2.17(1H,d,J
=5.1Hz),2.52(1H,dt,J=14.8Hz,2.2Hz),3.06(1H,
d,J=19.0Hz),3.29(1H,dd,J=19.0Hz,1.9Hz),3.87
(1H,dd,J=13.5Hz,4.8Hz),3.95(1H,dd,13.5Hz,4.5H
z),3.86〜3.97(2H,m),4.10(3H,s),4.69(1H,s),
5.32〜5.35(1H,m),5.50(1H,dd,J=47.8Hz.18.0Hz),
5.49(1H,t,J=3.7Hz),5.58(1H,dd,J=47.8Hz,18.0H
z),7.41(1H,dd,J=8.5Hz,0.8Hz),7.80(1H,t,J=8.5
Hz),8.05(1H,dd,J=7.8Hz,1.0Hz),13.28(1H,s),1
4.00(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1580cm-1. MS(m/e):532〔M+〕,416,380. 元素分析値:C26H25O11F・2H2Oとして 計算値:C,54.93;H,5.14%. 分析値:C,54.43;H,4.65%. 実施例5 14−フルオロ−4−デメトキシダウノマイシノン36.0mg
(0.093mmol)、1,3,4−トリ−O−アセチル−2,6−ジ
デオキシ−L−リキソ−ヘキソピラノース38.3mg(1.14
0mmol)、モレキュラーシーブス4A280mg、メチレンクロ
ライド3.8ml、エチルエーテル3.8ml、テトラヒドロフラ
ン7.0mlの混合物を、アルゴン雰囲気下−30℃に冷却
し、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート
−メチレンクロライド1モル溶液0.14mlを加え、−15℃
〜−5℃で1時間反応を行った。反応液を氷冷した水−
酢酸エチル混合溶液中に注ぎ、酢酸エチル抽出し、有機
層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム
上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、粗製のグリコシドを
得、このものを薄層クロマトグラフィーにて精製し(シ
リカゲル、クロロホルム:アセトン=9:1)、(+)−
4(S)−(3,4−ジ−O−アセチル−2,6−ジデオキシ
−α−L−リキソ−ヘキソピラノース−1−イル)−2
(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,12−トリ
ヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11
−ジオン43.4mg(78%)を橙色粉末として得た。
mp.235〜237℃. 〔α〕▲20 D▼+160°(c=0.100,クロロホルム). NMR(CDCl3):δ=1.23(3H,d,J=6.5Hz),1.90(1H,d
d,J=13.1Hz,5.1Hz),1.96(3H,s),2.06〜2.16(1H,
m),2.18(3H,s),2.22(1H,dd,J=14.8Hz,4.0Hz),2.3
8(1H,dt,J=14.8Hz,1.8Hz),3.08(1H,d,J=19.0Hz),
3.33(1H,dd,J=19.0Hz,1.8Hz),4.20(1H,brq,J=6.3H
z),4.49(1H,s),5.05(1H,ddd,J=12.7Hz,5.1Hz,3.0H
z),5.22〜5.25(1H,m),5.32〜5.35(1H,m),5.54(2
H,d,J=47.8Hz),5.62(1H,d,J=3.6Hz,WH=8Hz),7.84
〜7.89(2H,m),8.34〜8.39(2H,m),13.31(1H,s),1
3.62(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1590cm-1. MS(m/e):600〔M+〕,386,350. 元素分析値:C30H29O12F・1/4H2Oとして 計算値:C,59.55;H,4.91%. 分析値:C,59.61;H,5.00%. 実施例6 (+)−4(S)−(3,4−ジ−O−アセチル−2,6−ジ
デオキシ−α−L−リキソ−ヘキソピラノース−1−イ
ル)−2(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,1
2−トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン
−6,11−ジオン26.6mg(0.044mmol)をクロロホルム2.7
mlに溶解し、氷冷下0.1N炭酸カリウム−メタノール溶液
2.2mlを滴下してそのまま2時間反応を行った。反応液
に5%塩酸を滴下後、水、クロロホルムを加え抽出し、
有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウム上乾燥した。溶媒を減圧留去して粗製の目的物を
得、このものをクロロロホルムから再結晶を行なって、
純粋な(+)−4(S)−(3,4−ジヒドロキシ−2,6−
ジデオキシ−α−L−リキソ−ヘキソピラノース−1−
イル)−2(S)−モノフルオロアセチル−2(S),
5,12−トリヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタ
セン−6,11−ジオン10.4mg(45%)を橙色粉末として得
た。
mp.222〜224℃. 〔α〕▲20 D▼+150°(c=0.100,クロロホルム:メタ
ノール=1:1). NMR(CDCl3):δ=1.37(3H,d,J=6.6Hz),1.85〜1.93
(2H,m),1.96(1H,d,J=7.9Hz),1.98(1H,d,J=5.7H
z),2.19(1H,dd,J=14.8Hz,4.0Hz),2.38(1H,dt,J=1
4.8Hz,2.0Hz),3.11(1H,d,J=19.1Hz),3.33(1H,dd,J
=19.1Hz,1.9Hz),3.70〜3.73(1H,m),3.84(1H,ddd,J
=14.1Hz,.6.5Hz,3.0Hz),4.05(1H,brq,J=6.6Hz),4.
69(1H,s),5.33〜5.35(1H,m),5.51(2H,d,J=47.8H
z),5.55(1H,d,J=2.6Hz),7.84〜7.89(2H,m),8.35
〜8.40(2H,m),13.33(1H,s),13.62(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1590cm-1. MS(m/e):386,350. 元素分析値:C26H25O10F・H2Oとして 計算値:C,58.43;H,5.09%. 分析値:C,58.57;H,4.83%. 実施例7 14−フルオロダウノマイシノン33.1mg(0.080mmol)、
1,3,4−トリ−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−L−リ
キソ−ヘキソピラノース32.7mg(1.119mmol)、モレキ
ュラーシーブス4A340mg、メチレンクロライド3.5ml、エ
チルエーテル3.5ml、テトラヒドロフラン7.0mlの混合物
を、アルゴン雰囲気下−30℃に冷却し、トリメチルシリ
ルトリフルオロメタンスルホネート−メチレンクロライ
ド1モル溶液0.12mlを加え、−15℃〜−5℃で1.5時間
反応を行った。反応液を氷冷した水−酢酸エチル混合溶
液中に注ぎ、酢酸エチル抽出し、有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶
媒を減圧留去し、粗製のグリコシドを得、このものを薄
層クロマトグラフィーにて精製し(シリカゲル、クロロ
ホルム:アセトン=9:1)、(+)−4−(S)−(3,4
−ジ−O−アセチル−2,6−ジデオキシ−α−L−リキ
ソ−ヘキソピラノース−1−イル)−2(S)−モノフ
ルオロアセチル−2(S),5,12−トリヒドロキシ−7
−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11
−ジオン38.6mg(77%)を赤色粉末として得た。
mp.147〜148℃. 〔α〕▲20 D▼+194°(c=0.103,クロロホルム). NMR(CDCl3):δ=1.22(3H,d,J=6.5Hz),1.86(1H,d
d,J=12.9Hz,5.3Hz),1.95(3H,s),1.99〜2.13(1H,
m),2.18(3H,s),2.22(1H,dd,J=14.8Hz,6.9Hz),2.3
6(1H,d,J=14.8Hz),3.05(1H,d,J=18.9Hz),3.31(1
H,dd,J=18.9Hz,1.8Hz),4.10(3H,s),4.18(1H,brq,J
=6.4Hz),4.47(1H,s),5.03(1H,ddd,J=14.9Hz,5.0H
z,3.0Hz),5.21〜5.24(1H,m),5.32〜5.35(1H,m),5.
53(2H,d,J=47.7Hz),5.63(1H,d,J=3.7Hz,WH=8H
z),7.36(1H,dd,J=8.5Hz,1.0Hz),7.80(1H,t,J=8.1
Hz),8.06(1H,dd,J=7.7Hz,1.0Hz),13.27(1H,s),1
4.02(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1580cm-1. MS(m/e):630〔M+〕,416,380. 元素分析値:C31H31O13F・1/2H2Oとして 計算値:C,58.22;H,5.04%. 分析値:C,58.27;H,5.07%. 実施例8 (+)−4(S)−(3,4−ジ−O−アセチル−2,6−ジ
デオキシ−α−L−リキソ−ヘキソピラノース−1−イ
ル)−2(S)−モノフルオロアセチル−2(S),5,1
2−トリヒドロキシ−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロナフタセン−6,11−ジオン26.2mg(0.042mmol)を
クロロホルム2.6mlに溶解し、氷冷下0.1N炭酸カリウム
−メタノール溶液2.1mlを滴下してそのまま3時間反応
を行なった。反応液に5%塩酸を滴下後、水、クロロホ
ルムを加え抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄
後、無水硫酸ナトリウム上乾燥した。溶媒を減圧留去し
て粗製の目的物を得、このものをクロロホルムから再結
晶を行なって、純粋な(+)−4(S)−(3,4−ジヒ
ドロキシ−2,6−ジデオキシ−α−L−リキソ−ヘキソ
ピラノース−1−イル)−2(S)−モノフルオロアセ
チル−2(S),5,12−トリヒドロキシ−7−メトキシ
−1,2,3,4−テトラヒドロナフタセン−6,11−ジオン9.1
mg(40%)を赤色粉末として得た。
mp.230℃(decomp.). 〔α〕▲20 D▼+196°(c=0.051,クロロホルム:メタ
ノール=1:1). NMR(CDCl3):δ=1.36(3H,d,J=6.6Hz),1.85〜1.89
(2H,m),1.94(1H,d,J=7.8Hz),1.96(1H,d,J=5.8H
z),2.19(1H,dd,J=14.9Hz,4.2Hz),2.36(1H,dt,J=1
4.9Hz,1.8Hz),3.08(1H,d,J=18.9Hz),3.30(1H,dd,J
=18.9Hz,1.9Hz),3.68〜3.77(1H,m),3.78〜3.87(1
H,m),4.04(1H,brq,J=7.0Hz),4.10(3H,s),4.68(1
H,s),5.33〜5.35(1H,m),5.51(2H,d,J=47.8Hz),5.
55〜5.57(1H,m),7.41(1H,d,J=7.7Hz),7.80(1H,t,
J=8.1Hz),8.06(1H,dd,J=7.8Hz,1.0Hz),13.28(1H,
s),14.02(1H,s). IR(KBr):3450,1740,1620,1580cm-1. MS(m/e):546〔M+〕,416,380. 元素分析値:C27H27O11F・3/4H2Oとして 計算値:C,57.91;H,5.13%. 分析値:C,57.96;H,5.20%. 試験例(癌細胞増殖阻害作用) マウスのリンパ性白血病培養細胞(P388)を、10%仔牛
胎児血清含有のRPMI−1640培養液に加え、培養細胞数を
5×104個/mlに調製し、本発明の新規14−フルオロアン
トラサイクリン誘導体を所定の濃度となるように添加
し、37℃で2日間培養した。コールターカウンターを用
い、浮遊細胞数を計数して、対照区に対する増殖阻害率
から、50%細胞増殖阻害濃度IC50を求めた結果を表1に
示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Xは水素原子またはメトキシ基、Yは水素原子
    またはメチル基、Zは水素原子またはアシル基を表わ
    す。)で表わされる14−フルオロアントラサイクリン誘
    導体。
JP24795487A 1987-10-02 1987-10-02 14−フルオロアントラサイクリン誘導体 Expired - Lifetime JPH07100713B2 (ja)

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