JPH071003B2 - 内燃機関の潤滑油ポンプ - Google Patents

内燃機関の潤滑油ポンプ

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JPH071003B2
JPH071003B2 JP61199382A JP19938286A JPH071003B2 JP H071003 B2 JPH071003 B2 JP H071003B2 JP 61199382 A JP61199382 A JP 61199382A JP 19938286 A JP19938286 A JP 19938286A JP H071003 B2 JPH071003 B2 JP H071003B2
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cam
pump
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sliding
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実 赤頭
純一 石原
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M3/00Lubrication specially adapted for engines with crankcase compression of fuel-air mixture or for other engines in which lubricant is contained in fuel, combustion air, or fuel-air mixture
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、内燃機関の出力軸に連動して運転され潤滑油
を機関の被潤滑部に圧送するための潤滑油ポンプに関す
る。
(2) 従来の技術 上記潤滑油ポンプとしては、例えばポンプ本体内に、内
燃機関の出力軸に連動して回転するプランジャを軸方向
摺動自在に嵌合すると共に、そのプランジャを軸方向一
方側にばねで付勢し、該プランジャの前記一方側の端面
外周部にはその軸方向に高低差にあるカム部を、また同
端面の中央部には該カム部に囲繞されるストッパ部をそ
れぞれ形成し、ポンプ本体の前記一方側の端部には、プ
ランジャの回転時に前記カム部との摺接により該プラン
ジャを軸方向他方側に周期的に押動して前記ばねとの協
働により該プランジャを往復摺動させるカム受部材と、
前記ストッパ部に係合してプランジャの前記一方側への
摺動限界位置をスロットル開度に応じて調節可能に規制
する可動ストッパ部材とを設けそのプランジャとポンプ
本体との間に、該プランジャの往復摺動に伴い容積変化
するポンプ室を画成した構造のものが従来公知である。
(3) 発明が解決しようとする問題点 ところが従来の此の種ポンプは、油吐出量が任意のスロ
ットル開度において機関の回転数に比例するように設計
されている上、その油吐出量を内燃機関の最大馬力側
(即ち高回転域)で最適値となるようにセッティングさ
れているため、スロットル弁の低開度側(即ち低回転
域)では吐出量が必要以上に多くなり、過剰なオイル消
費を招く虞れがある。
そこで斯かる問題を解決するために、例えば特開昭48−
84234号公報に開示される如くポンプからの油吐出量を
機関の低速回転域で特別に絞るようにしたものが既に提
案されているが、この提案のものでは、プランジャの背
面側に配設された電磁アクチュエータの可動コア端面を
プランジャ背面に機関回転数に応じて接離させることに
よりポンプ室の断面積(従って吐出量)を変化させるよ
うにしているため、可動コアをプランジャ背面に当接さ
せた低速回転域では可動コアがプランジャの往復動に追
従して繰り返し往復摺動し、その際に、該可動コアとポ
ンプ本体との間を油密にシールするシール部材が可動コ
アを介してプランジャに少なからず摺動抵抗を作用させ
てポンプの負荷を大きくし、また該シール部材が可動コ
アに頻繁に擦られて早期に摩耗する虞れがあり、更に上
記油吐出量を適用機種の変更等に対応させるべく変更す
る場合には、直径(断面積)の異なる別の可動コアを用
意し、更にその別の可動コアに対応可能な別のポンプ本
体を用意する必要があるため、コストが嵩み吐出量の変
更を簡単には行い得ない等の問題があり、更にまた前記
提案のものでは、プランジャを挟んでポンプ本体の一端
側に可動ストッパ部材(即ちスロットル開度に関係した
制御系)が、またその他端側に、プランジャ軸方向に摺
動する可動コア付きの電磁アクチュエータ(即ち機関回
転数に関係した制御系)がそれぞれ分散して配設される
構造であるため、それら制御系の設置に関して、ポンプ
本体の何れの端部またはその周辺機器についても設計上
の制約が多くなる問題があり、また特に上記電磁アクチ
ュエータがプランジャに対しその背面側に縦列配置され
る構造であることから、ポンプをプランジャ軸方向にコ
ンパクト化する上で不利である等の問題もある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、従
来のものの上記問題を全て解決することができる、内燃
機関の潤滑油ポンプを提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、ポンプ本体内に、
内燃機関の出力軸に連動して回転するプランジャを軸方
向摺動自在に嵌合すると共に、そのプランジャを軸方向
一方側にばねで付勢し、該プランジャの前記一方側の端
面外周部にはその軸方向に高低差のあるカム部を、また
同端面の中央部には該カム部に囲繞されるストッパ部を
それぞれ形成し、ポンプ本体の前記一方側の端部には、
プランジャの回転時に前記カム部との摺接により該プラ
ンジャを軸方向他方側に周期的に押動して前記ばねとの
協働により該プランジャを往復摺動させるカム受部材
と、前記ストッパ部に係合してプランジャの前記一方側
への摺動限界位置をスロットル開度に応じて調節可能に
規制する可動ストッパ部材とを設け、前記プランジャと
ポンプ本体との間に、該プランジャの往復摺動に伴い容
積変化するポンプ室を画成してなる、内燃機関の潤滑油
ポンプにおいて、前記カム部に外周面が選択的に摺接し
得る小径部と大径部とを有し前記ストッパ部から独立し
た段付きピンより前記カム受部材を構成して、そのカム
受部材をポンプ本体の前記一方側の端部に、プランジャ
の軸線と直交する方向に摺動可能に支持し、前記カム部
に対し前記大径部が機関の高速回転時に、また前記小径
部が機関の低速回転時にそれぞれ摺接するよう前記カム
受部材を該部材の軸方向に駆動する電磁アクチュエータ
をポンプ本体の前記一方側の端部に付設したことを特徴
とする。
(2) 作用 上記構成によれば、プランジャの軸方向一方側の端面中
央部のストッパ部に係合する可動ストッパ部材によっ
て、プランジャの上記一方側への摺動限界位置がスロッ
トル開度に応じて調節されつつ規制されるから、そのス
ロットル開度変化に伴いプランジャの摺動ストロークが
変化してポンプの油吐出量が変化する。しかもプランジ
ャ端面外周部のカム部に対しカム受部材の大径部を機関
の高速回転時に、またその小径部を機関の低速回転時に
それぞれ摺接させるようにしたから、その低速回転域で
はプランジャの摺動ストロークが小さくなって、ポンプ
の油吐出量が特別に絞られる。
特に上記油吐出量を高、低速回転域で切換えるために、
カム受部材を段付きピンとして、ポンプ本体にプランジ
ャ軸線と直交する方向に摺動可能に支持し、これを電磁
アクチュエータで駆動するようにしているから、カム受
部材は、それの切換動作時以外は所定位置に静止状態に
保持され、該カム受部材を駆動する電磁アクチュエータ
の可動コアも同様であり、そのため、プランジャが往復
動する際に可動コアのシール部材が該コアに繰り返し擦
られて早期に摩耗したり或いは該コアを介してプランジ
ャに摺動抵抗を及ぼしたりする虞れはなくなる。また適
用機種の変更等に対応させるべく上記油吐出量を変更す
る場合には、小径部の直径が異なる別のカム受部材を単
に用意すれば足り、上記可動コアやポンプ本体を同じも
のをそのまま使用することができる。
更にポンプ本体の軸方向一方側の端部に、可動ストッパ
部材(即ちスロットル開度に関係した制御系)と、プラ
ンジャ軸方向と直交する方向に摺動するカム受部材及び
電磁アクチュエータ(即ち機関回転数に関係した制御
系)とを集中的に配備できるようにしたから、その両制
御系をポンプ本体に併設するにも拘わらず、それら制御
系の存在がポンプ本体の他方側の端部またはその周辺機
器についての設計上の大きな制約となったり或いはポン
プの、プランジャ軸方向の長大化の要因となったりする
虞れはない。
(3) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例について説明する
と、先ず第1図,第2図および第3図において、この潤
滑油ポンプのポンプ本体1には、プランジャ2が回転自
在且つ軸方向摺動自在に嵌合されており、プランジャ2
との間にポンプ室3を画成すべくポンプ本体1のキャッ
プ8に支承されるポンプロッド4が軸方向に相対移動す
べく該プランジャ2に嵌入される。
プランジャ2は2サイクル内燃機関の出力軸(図示せ
ず)に連動して軸線回りに回転すると共に軸方向に往復
摺動し、それによってポンプ室3が膨張収縮を繰返し、
ポンプ室3への潤滑油の吸入及びポンプ室3からの潤滑
油の吐出が繰返される。
ポンプ本体1には、プランジャ2を摺合させるための摺
動孔5と、その摺動孔5の内端に連なるカム室6とが同
軸に形成されており、摺動孔5の外端はポンプ本体1の
キャップ8で閉塞され、そのキャップ8内には潤滑油吸
入室7が画成される。また前記カム室6の開口部は端板
9で塞がれている。
プランジャ2は、摺動孔5に摺合わされる円柱状シリン
ダ体10と、カム室6に臨んで配置される駆動体11とが連
結ピン12で同軸にかつ実質的に一体化されて成る。駆動
体11の外周には、ウオームホイル13が設けられており、
ポンプ本体1には該ウオームホイル13に噛合するウオー
ムギヤ14が駆動体11の軸線と直交する方向の軸線を有し
て回転自在に支承される。
ウオームギヤ14の軸15はポンプ本体1から外方に突出さ
れており、この軸15の先端部に2サイクル機関の出力軸
からの動力を伝達するためのギヤ16が設けられる。
シリンダ体10には、内端を連結ピン12で塞がれた孔17が
同心に穿設されており、その孔17にポンプロッド4が嵌
入される。これにより連結ピン12およびポンプロッド4
の内端間でシリンダ体10内にポンプ室が画成される。し
かもポンプロッド4の外端はキャップ8で受けられてお
り、シリンダ体10およびポンプロッド4間には両者10,4
を離反する方向に付勢するばね18が縮設されているの
で、ポンプロッド4は実質的に軸方向移動を阻止されて
おり、シリンダ体10、即ちプランジャ2のみがその吸入
作動方向(第3図で左方)に付勢される。
潤滑油吸入室7に連通してキャップ8には吸入管19が一
体に設けられる。また摺動孔5と平行にしてポンプ本体
1には潤滑油吸入室7とカム室6とを結ぶ油路20が穿設
されており、カム室6にも潤滑油が導かれる。
またポンプ本体1には、摺動孔5に関して前記油路20と
反対側で潤滑油吸入室7に連通する油路21が穿設されて
おり、油路20,21および摺動孔5間でポンプ本体1には
摺動孔5の一直径線に沿う連通孔22,23が穿設される。
一方、シリンダ体10には、各連通孔22,23に対応して吸
入孔25が穿設される。
一方、ポンプ本体1には、吸入管19とは反対側に延びる
一対の吐出管26が、一体に設けられており、シリンダ体
10には吐出管26にポンプ室3を連通させ得る吐出孔28が
穿設される。しかも吐出管26には潤滑油のポンプ室3へ
の逆流を阻止する逆止弁(図示せず)が内蔵される。
駆動体11のカム室6に臨む端部30には、その端面中央部
において第1カム部31が、またその端面外周部において
第2カム部32がそれぞれ形成されている。その両カム部
31,32は、プランジャ2の軸方向に高低差のある隆起部
分をそれぞれ同側に有しており、第2カム部32の隆起量
の方が第1カム部31のそれよりも大きい。而して前記第
2カム部32は、後述するカム受部材としての作動ピン44
の大径部47及び小径部46の外周面に選択的に摺接し得る
本発明のカム部を構成し、また前記第1カム部31は、カ
ム部としての前記第2カム部32に囲繞される本発明のス
トッパ部を構成している。
第4図においてポンプ本体1のプランジャ前側の端部に
は、カム室6内において前記駆動体11の端部30(即ちプ
ランジャ2の前端部)に系合して該プランジャの吸入作
動方向(即ち第3図で左方)への摺動限界位置を調節可
能に規制するための可動ストッパ部材としての回動軸34
の両端部が、プランジャ2と直交する軸線回りに回動自
在に支承される。この回動軸34の中間部には、第1カム
部31に摺接可能な欠円状の小受け部35と、第2カム部32
に摺接可能な大受け部36とを軸方向に隣接してなる摺動
限規制部33が形成されている。
回動軸34の一端はポンプ本体1から突出されており、そ
の回動軸34の突出端には制御レバー37が固設される。し
かも回動軸34およびポンプ本体1間には回動軸34を回動
付勢するねじりばね38が介装されており、制御レバー37
にはねじりばね38のばね力に抗して回動軸34を回動する
ために図示しないワイヤが連結される。
前記ワイヤは、図示しない気化器の絞り弁に連動して牽
引作動せしめられるものであり、該ワイヤで回動軸34を
回動することにより、プランジャ2の吸入作動方向(第
3図左方向)への摺動限が定まる。すなわち絞り弁が低
開度のときには第1カム部31に小受け部35を摺接させて
プランジャ2の吸入作動方向への摺動限を定め、絞り弁
が高開度のときには第2カム部32に大受け部36を摺接さ
せてプランジャ2の吸入作動方向への摺動限を定めるよ
うに、回動軸34が回動される。
ポンプ本体1のプランジャ前側の端部には、前記回動軸
34およびプランジャ2の軸線にそれぞれ直交する方向に
延びる小径孔39と、該小径孔39に同軸に連なる中径孔40
および大径孔41とが、小径孔39をカム室6に開口させて
穿設されており、中径孔40には小径孔39に連なる案内孔
42を有する案内部材43が嵌入、固定される。案内孔42に
は先端を小径孔39からカム室6に臨ませた、カム受部材
としての作動ピン44が軸方向摺動自在に嵌装されてお
り、この作動ピン44の後端には電磁アクチュエータ45が
連結される。
作動ピン44は、先端側の小径部46と大径部47とが段差を
なして同軸に連設された段付きピンより構成され、作動
ピン44の摺動位置に応じて小径部46と大径部47とはその
外周面を前記第2カム部32に、大カム受36とは位相を異
ならせて選択的に摺接可能である。
電磁アクチュエータ45は、ポンプ本体1の外側面に取付
けられるべく取付板48を一体に有するケーシング49に、
ポンプ本体1の大径孔41内に嵌入される案内筒50が設け
られるとともに、その案内筒50およびケーシング49間で
環状に配設されるソレノイド51と、作動ピン44の後端に
対向して案内筒50に嵌合固定される固定コア52と、作動
ピン44の後端に設けられる有底円筒状の可動コア53およ
び固定コア52間に縮設され戻しばね54とを備える。
取付板48は相互間にシール部材55を介してポンプ本体1
に取付けられ、大径孔41の開口縁には案内筒50の外面、
ポンプ本体1および取付板48間をシールすべくシール部
材56が配設される。また案内筒50および固定コア52間に
はシール部材57が介装されており、案内筒50および大径
孔41内で固定コア52および案内部材43間には作動室58が
画成される。この作動室58内に潤滑油を導くべく、案内
部材43の外面にはカム室6を作動室58に連通せしめる溝
59が設けられる。
ソレノイド51は、たとえば2サイクル機関の回転数に応
じて励磁および消磁状態を切換えられるものであり、2
サイクル機関の回転数が一定値未満のときにはソレノイ
ド51が励磁され、一定値以上のときにはソレノイド51が
消磁される。
ソレノイド51を励磁すると、作動ピン44は第5図で示す
ように後方側に駆動され、小径部46が第2カム部32に摺
接し得る位置となる。この状態でのプランジャ2の作動
ストロークは第5図で示すL1である。
またソレノイド51を消磁すると、作動ピン44は第6図で
示すように前方側に駆動され、大径部47が第2カム部32
に摺接し得る位置となる。この状態でのプランジャ2の
作動ストロークは第6図で示すL2である。
この第5図および第6図から明らかなように、大径部47
が第2カム部32に摺接し得る位置にあるときの作動スト
ロークL2の方が、小径部46が第2カム部32に摺接し得る
位置にあるときの作動ストロークL1よりも大である。
次にこの実施例の作用について説明する。プランジャ2
は、それの吸入作動方向(第3図左方)への摺動限界位
置が可動ストッパ部材としての回動軸34の摺動限規制部
33とプランジャ端部30との摺接により規制され、一方、
作動ピン44外周面が第2カム部32との摺接によりプラン
ジャ2の回転に応じて該プランジャ2を吐出作動方向
(第3図右方)へ周期的に押し戻すので、前記回動軸34
の回動位置や作動ピン44の摺動位置に変更がない限りプ
ランジャ2はその回転に応じて所定の摺動ストロークを
往復動し、所定のポンプ特性を発揮することができる。
ところで機関の高速回転状態において、気化器のスロッ
トル開度を変化させるべく絞り弁が開閉操作されると、
その絞り弁に連動して制御レバー37および回動軸34が回
動し、その回動軸34の回動に応じて前述の如くプランジ
ャ2の吸入作動方向(第3図左方)への摺動限界位置が
変化するので、その変化に伴いプランジャ2の摺動スト
ロークも変化して潤滑油ポンプの吐出量を変化させるこ
とができる。即ち、潤滑油ポンプの吐出特性は、回動軸
34の角変位位置に応じて第7図の線A,B,Cで示すように
なる。
また機関が低速回転状態になると、電磁アクチュエータ
45のソレノイド51が励磁され、作動ピン44の小径部46が
第2カム部32に摺接するようになり、この場合には、前
述の如くプランジャ2の摺動ストローク(L1)が、前述
の機関の高速回転状態におけるプランジャ2の摺動スト
ローク(L2)よりも小さいため、第7図の線A′,B′,
C′で示すように吐出量が減少し、潤滑油の消費量を低
減することができる。これに対して作動ピン44を段付き
としない(即ち小径部46のない)構造のものでは、第7
図鎖線で示すように吐出量の増減割合が一定となってし
まい、低速回転域で油吐出量が過剰となる。
ところで、比較的低速状態にあるときに絞り弁を急激に
全開したときに、回動軸34が急激に回動して駆動体11の
前端部30との摺接状態が解除され、該端部30の第2カム
部32が作動ピン44のみに摺接するようになると、作動ピ
ン44はカム部32との摩擦により軸方向のスムーズな摺動
を阻害されることになる。
そこで、本発明の他の実施例として第8図で示すよう
に、絞り弁を全開状態にしたときにプランジャ2の端部
30に摺接する摺接部60を回動軸34に設け、カム部30の回
転位置により作動ピン44とプランジャ端部30との摺接状
態が解除される部分があるようにして、作動ピン44の摺
動を容易ならしめるようにしてもい。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、プランジャの軸方向の一
方側の端面中央部のストッパ部に係合する可動ストッパ
部材によって、プランジャの上記一方側への摺動限界位
置をスロットル開度に応じて調節しつつ規制することが
できるから、そのスロットル開度変化に伴いプランジャ
の摺動ストロークを変化させてポンプの油吐出量を変化
させることができる。しかもプランジャの上記端面外周
部のカム部に対し、カム受部材の大径部を機関の高速回
転時に、またその小径部を機関の低速回転時にそれぞれ
摺接させるようにしたので、機関の低速回転域ではプラ
ンジャの摺動ストロークを小さくすることができて、ポ
ンプの油吐出量を特別に絞ることができ、これにより低
速回転域での潤滑油の過剰消費を回避することができ
る。
また特に上記油吐出量を高、低速回転域で切換えるため
に、カム受部材を段付きピンとして、ポンプ本体にプラ
ンジャ軸線と直交する方向に摺動可能に支持し、これを
電磁アクチュエータで駆動するようにしているから、カ
ム受部材は、それの切換動作時以外は所定位置に静止状
態に保持され、該カム受部材を駆動する電磁アクチュエ
ータの可動コアも同様であるから、プランジャが往復動
する際に可動コアのシール部材が該コアに繰り返し擦ら
れて早期に摩耗したり或いは該コアを介してプランジャ
に摺動抵抗を及ぼしたりする虞れはなくなる。また適用
機種の変更等に対応させるべく上記油吐出量を変更する
場合には、小径部の直径が異なる別のカム受部材を単に
用意すれば足り、上記可動コアやポンプ本体は同じもの
をそのまま使用することができるため、油吐出量の変更
を低コストで、しかも簡単に行うことができる。
更にポンプ本体の軸方向一方向の端部に、可動ストッパ
部材(即ちスロットル開度に関係した制御系)と、プラ
ンジャ軸方向と直交する方向に摺動するカム受部材及び
これを駆動する電磁アクチュエータ(即ち機関回転数に
関係した制御系)とを集中的に配備できるようにしたの
で、その両制御系をポンプ本体に併設するも、それら制
御系の存在がポンプ本体の他方側の端部またはその周辺
機器についての設計上の大きな制約となったり或いはポ
ンプの、プランジャ軸方向の長大化の要因となったりす
る虞れはなく、したがって、ポンプのプランジャ軸方向
のコンパクト化を図りながら、ポンプ本体の他方側の端
部またはその周辺機器についての設計上の自由度を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明の一実施例を示すものであり、
第1図は正面図、第2図は第1図のII矢視図、第3図は
第1図のIII−III線断面図、第4図は第3図のIV−IV線
断面図、第5図および第6図は作動説明図、第7図は吐
出特性図、第8図は本発明の他の実施例の絞り弁全開時
の第6図に対応した断面図である。 1……ポンプ本体、2……プランジャ、3……ポンプ
室、31……ストッパ部としての第1カム部、32……カム
部としての第2カム部、34……可動ストッパ部材として
の回動軸、44……カム受部材としての段付きピン、45…
…電磁アクチュエータ、46……小径部、47……大径部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプ本体(1)内に、内燃機関の出力軸
    に連動して回転するプランジャ(2)を軸方向摺動自在
    に嵌合すると共に、そのプランジャ(2)を軸方向一方
    側にばね(18)で付勢し、該プランジャ(2)の前記一
    方側の端面の外周部にはその軸方向に高低差のあるカム
    部(32)を、また同端面の中央部には該カム部(32)に
    囲繞されるストッパ部(31)をそれぞれ形成し、ポンプ
    本体(1)の前記一方側の端部には、プランジャ(2)
    の回転時に前記カム部(32)との摺接により該プランジ
    ャ(2)を軸方向他方側に周期的に押動して前記ばね
    (18)との協働により該プランジャ(2)を往復摺動さ
    せるカム受部材(44)と、前記ストッパ部(31)に係合
    してプランジャ(2)の前記一方側への摺動限界位置を
    スロットル開度に応じて調節可能に規制する可動ストッ
    パ部材(34)とを設け、プランジャ(2)とポンプ本体
    (1)との間に、該プランジャ(2)の往復摺動に伴い
    容積変化するポンプ室(3)を画成してなる、内燃機関
    の潤滑油ポンプにおいて、 前記カム部(32)に外周面が選択的に摺接し得る小径部
    (46)と大径部(47)とを有し前記ストッパ部(31)か
    ら独立した段付きピンより前記カム受部材(44)を構成
    して、そのカム受部材(44)をポンプ本体(1)の前記
    一方側の端部に、プランジャ(2)の軸線と直交する方
    向に摺動可能に支持し、前記カム部(32)に対し前記大
    径部(47)が機関の高速回転時に、また前記小径部(4
    6)が機関の低速回転時にそれぞれ摺接するよう前記カ
    ム受部材(44)を該部材(44)の軸方向に駆動する電磁
    アクチュエータ(51)をポンプ本体(1)の前記一方側
    の端部に付設したことを特徴とする、内燃機関の潤滑油
    ポンプ。
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