JPH0699697B2 - 粉体燃料及びその製造方法 - Google Patents

粉体燃料及びその製造方法

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JPH0699697B2 JP61027997A JP2799786A JPH0699697B2 JP H0699697 B2 JPH0699697 B2 JP H0699697B2 JP 61027997 A JP61027997 A JP 61027997A JP 2799786 A JP2799786 A JP 2799786A JP H0699697 B2 JPH0699697 B2 JP H0699697B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は脱灰した微粉炭を有する粉体燃料及びその製造
方法に関する。
(従来の技術) 石油危機以来、エネルギー資源の多様化が叫ばれ、石炭
利用技術の見直しの一つとして石炭のガス化、液化、流
体化(Coal Oil Mixture=COM,Coal,Water Mixture
=CWM)など幅広い研究が精力的に行なわれ、すでに一
部の技術(例えば、COM)は実用化されている。
石炭は重油に比較すると灰分量が非常に高く通常15〜20
%も含まれ、重油中の灰分量0.0x%、石油コークスの0.
x%などに比べると明らかなように、燃料として用いる
場合、発生する灰の処理が大きな問題となる。石油のガ
ス化、液化などの技術開発は、この灰の処理を燃料とし
て用いる前段階において除去しようとする方向にある。
その一方で、石炭中に含まれている灰成分がSiO2,Al
2O3,CaOなどの無機質化合物として物理的に混在してい
るものが多いことから、石炭を粉砕し、微粉状態にして
水中に投入すると前記灰成分の50%程度は除去できる。
この程度の脱灰率でも石炭灰に伴う障害をかなり軽減で
きることから、微粒石炭脱灰技術の開発も行われてい
る。しかし、石炭中の灰分を減少させた場合でも、石炭
そのものの燃焼を促進し、発生したばいじん類(含む灰
分)の効果的な除去(集じん装置による)の要求は非常
に強いが、これらの技術については、未だ経済的な方法
は開発されていない。
なお、石炭燃料を対象にした脱灰法としては主として水
選法,重選法,浮選法及び油添造粒法が採用されてい
る。水選法と重選法は、石炭中の有機物(石炭)と無機
物(SiO2,Al2O3)の比重の差を利用して分離するもの
で、粒径が大きいと分離できないので、通常数十μm程
度に微粉砕したものが用いられている。しかし、余り微
粉にすると粘性が甚しく高くなり、分離に長時間を要す
る欠点がある。このようなことから現実的な脱灰法とし
ては、浮選法と油添造粒法の2種類が最も多く研究され
ている。
これらの方法はいずれも石炭中の有機物と無機物の表面
のぬれ性の差を利用して分類するという点で共通してい
るが、 (1) 浮選法が気泡表面の油膜に有機物を選択的に付
着させるのに対し、 (2) 油添造粒法は油をバインダーとして有機物を選
択的に凝集造粒させて、それぞれ無機物と分離する点で
異なつている。
以上のようなことから、本発明では実用的な浮選法、若
しくは油添造粒法に適用する技術として研究されたもの
である。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、浮選法若しくは油添造粒法により脱灰処理さ
れた微粉炭の燃焼性を向上させ、燃焼排ガス中のばいじ
ん類の効果的な除去を可能にし、かつ、脱硝触媒の寿命
を伸ばす粉体燃料及び粉体燃料の製造方法を提供しよう
とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は灰分を除去した微粉炭表面に鉄化合物を配合し
たことを特徴とする粉体燃料、及び浮選法、若しくは油
添造粒法により脱灰する過程で、油溶性有機鉄化合物若
しくは親油性界面活性剤で表面を被覆した無機鉄化合物
微粉末を添加して、脱灰後の微粉炭表面に鉄化合物を付
着することを特徴とする粉体燃料の製造方法である。
なお、上記油溶性有機鉄化合物は脱灰処理用の油質成分
として添加する場合も含む。
本発明に使用できる鉄化合物としては、下記のものがあ
る。
有機鉄化合物:オクチル酸鉄、ナフテン酸鉄、ステアリ
ン酸鉄、醋酸鉄、ギ酸鉄、メタクリル酸鉄 無機鉄化合物:酸化鉄(FeO,FeOOH,Fe3O4,Fe2O3)、硫
酸鉄、塩化鉄、硫酸鉄、炭酸塩 また、界面活性剤としては、ノニルフエニル(E・O)
〜6セカンダリアルコール(E・O)〜6などの非イオ
ン活性剤が好ましい。但し(E・O)はエチレンオキサ
イドの略で、〜6は(E・O)が6モル以下のものを示
す。
他方、本発明を一層効果的に実施するために単槽の浮選
法以外に、複数の処理槽を並べて連続浮選するものにも
容易に適用することが可能であり、油添造粒についても
同様なことがいえる。さらに浮選法については、油膜層
中のみならず、水中にスラリ状とし懸濁分散している微
粒石炭粒子の凝縮を促進するため、処理容器中の水に超
音波エネギを照射することも可能である。
(作用) 本発明は、微粉炭表面に鉄化合物を配合した粉体燃料及
びその製造方法に係るものであるが、この鉄化合物は燃
焼領域で全て酸化鉄となり、次のような機能を有する。
(1) 石炭の酸化、即ち、燃焼を促進する。
(2) ボイラ炉内に設置される脱硝用触媒の表面に付
着して脱硝触媒の寿命を延長させる。
(3) ばいじん中のSiO2,Al2O3は電気抵抗が非常に高
く、電気集じん板に付着しにくい傾向があるが、酸化鉄
が含まれると電気抵抗値が低下し集じん効率が向上す
る。
(4) 排ガス中のSOxはこの酸化鉄表面に付着しやす
く、脱硫効果とともに、SOx付着による電気抵抗値の低
下が一層促進され、集じん効率を向上させる。
また、鉄化合物の配合は、微粉炭の脱灰処理工程であ
る、浮選法、若しくは、油添造粒法において効果的に実
施することができる。
(実施例1) 本発明の実施例として使用した石炭の一般性状は第1表
に示す通りであり、それぞれボールミルを用いて200メ
ツシユのフルイを通過したものを供試体とした。
本発明の実施例に用いた浮選法の装置を第1図に示す。
鉄鋼製の円筒容器1の中央部に回転軸を設置する。この
回転軸は、中心軸2と外筒3から構成されており、軸と
外筒の間に設けられた空隙4から前記微粉炭が容器の底
部に送られる構造となつている。容器内には工業用水5
と界面活性剤(例えば高級アルコール系の活性剤)を含
んだ油6(例えばケロシン)が入つており、水と油の比
重差から油は上部、水は下層部を構成して両者は分離し
た状態にある。
太い黒線7は微粉炭の流れを示したもので、回転軸の先
端に取付けられている金具8の開口部9から水中へ送り
出されるが、この金具は軸の回転によつて容器内の水を
撹拌させる機能を有している。10は浮上炭取出口であ
る。
又、微粉体を容器内へ送り出す姿は、粉体状のみなら
ず、界面活性剤を含む水スラリ状にしたり、これに少量
の油を添加したもの、すなわち容器内の液体組成と同一
の状態で送給することもでき、空気の吹込みも可能であ
る。回転軸の運動により微粉炭を含んだ水が撹拌され、
これに伴つて上層部に浮かんでいる油も、渦巻状となつ
て水との接触面積が大となるとともに微粉炭とも接触し
やすくなる。水中に含まれている活面活性剤は、撹拌運
動に伴つて小さな気泡を生成し、これが浮上して油膜面
に小さな気泡を無数に形成させる。
この回転軸の運動期間中に微粉炭中の灰分Al2O3,SiO2
どは親水性であるため水中に残存し、親油性を有する灰
分の少なくなつた微粉炭は浮上する気泡にのつて上部の
油膜面へ移動し、気泡表面に付着してその浮力によつて
上層部にとどまることとなる。
本発明では、水道水50に対し微粉炭6kg、油としてケ
ロシン20g、界面活性剤としてアルキルスルフオン酸ソ
ーダ5gを添加したものを基準液とし、次に示すような条
件で浮選処理を行つた。
(1) ケロシン中に3000ppmの油溶性のカルボン酸鉄
を添加したもの、 (2) ケロシン中に親油性の界面活性剤で表面被覆し
た酸化鉄(Fe2O3)微粉末(0.1〜1.0μm粒子)を5000p
pmの割合いで添加した。
(3) ケロシンに替えて(1)の有機鉄のみを10gを
使用した。
(4) 基準液の状態(従来法) 回転数1分間に400、回転時間10分間として浮選終了後
の微粉炭中の灰分量を調査した結果、第1表の供試炭は
次のような脱灰率を示した。この結果、本発明の方法は
脱灰率を低下させることがないことが判明した。
なお、脱灰後の微粉炭表面には、ケロシン中に添加した
鉄化合物やFe2O3の微粉末が付着しているので、この効
果を石炭焚きボイラの燃料として使用し、次のような項
目について試験した。供試ボイラの蒸発量は120t/h、燃
焼用の空気過剰率4〜5%で供試炭はB炭である。
<調査項目> (1) ボイラ炉内伝熱管に付着する灰分量の変化 (2) 燃焼排ガス中のSOx,NOx及びばいじん量の変化 (3) 炉内に設置されている脱硝触媒性能の有効期間
(設置当初の90%に低下するのに要する期間) (4) 排ガス中のばいじん捕捉率(電気集じん効率) 第2表はこれらの試験結果を示したもので、いずれも
(4)の従来法で得られた脱灰微粉炭の値を基準として
表示した。この結果から明らかなように、本発明を適用
した脱灰微粉炭は伝熱面への灰分付着量を軽減し、NOx
発生量が低下し、燃焼を促進せる結果ばいじん量(主と
して未燃炭素分の減少)が少なくなり、電気集じん効率
を向上した。又、脱硝触媒の劣化を遅させるなどボイラ
用燃料炭として優れていることが確認された。
(実施例2) 従来の浮選法によつて脱灰した微粉炭(鉄を含まないも
の)のみを供試体とし、これに軽油を20%添加し、第1
図の装置を用いてさらに脱灰率を向上させると供に微粉
炭の造粒化を実施した。
なお、この方法では軽油中に親油性の活面活性剤で表面
被覆したFe2O3微粉末や油溶性の有機鉄化合物を添加し
た。また、回転数は1200/分とした。
この方法でも石炭粒子は親油性をもつているため、次第
に上層部に集まると共に微粒子が軽油や油溶性の有機鉄
化合物をバインダーとして凝縮し、その大きさは撹拌20
分後で1〜3mm、40分後では2〜5mm、60分後では3〜7m
mに成長した。これらの処理を経た凝集炭を実施例1と
同じボイラを用いて燃焼を行ない、その結果を第3表に
示した。
この試験では第1表に示した3種類の石炭を供試し、無
処理の状態で燃焼したものを比較例とし、同種の石炭を
本発明に係る油添造粒法により処理したものを本発明と
表示し、前者の測定値を100としてその比で示した。
この結果から明らかなように、炭質の異なる石炭を用い
ても、本発明の処理を施したものは伝熱管に対する灰分
付着量が少なくなるとともに、SOx,NOx,ばいじん(主と
して未燃カーボン)は軽減され、さらに脱硝触媒の寿命
が延長され、電気集じん効率が向上するなどの効果を確
認することができた。
なお、この実施例では浮選法による脱灰処理後の微粉炭
を用いているが、直接油添造粒法により脱灰と鉄化合物
の配合を同時に行なうことができる。即ち、微粉炭であ
れば、灰分含有量に関係なく適用することができる。
(発明の効果) 本発明は、上記構成を採用することにより、脱灰処理工
程で、脱灰処理を妨げることなく、容易に鉄化合物を微
粉炭表面に配合することができ、かかる固体燃料は燃焼
に際し、伝熱面への灰分付着量を軽減し、また、NOx発
生量が低下し、燃焼が促進されることにより未燃炭素分
が減少し、その分ばいじん量も減少した。さらに、燃焼
排ガスの処理において、電気集じん効率を向上させ、ま
た、脱硝触媒の劣化を遅らせるなど、ボイラ用燃料炭と
して優れた特質を有するものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施する装置の断面図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】灰分を除去した微粉炭表面に鉄化合物を配
    合することを特徴とする粉体燃料。
  2. 【請求項2】浮選法により、微粉状石炭から灰分を分離
    する工程に、油溶性の有機鉄化合物若しくは親油性界面
    活性剤で表面被覆した無機鉄化合物微粉末を添加して脱
    灰後の微粉炭表面に鉄化合物を付着することを特徴とす
    る粉体燃料の製造方法。
  3. 【請求項3】微粉状石炭に油を加えて凝縮粗粒化するこ
    とにより灰分を分離する油添造粒工程に、油溶性の有機
    鉄化合物、若しくは親油性界面活性剤で表面被覆した無
    機鉄化合物微粉末を添加して微粉炭表面に鉄化合物を付
    着することを特徴とする粉体燃料の製造方法。
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