JPH0699185B2 - 炭素・スチールファイバー複合材 - Google Patents

炭素・スチールファイバー複合材

Info

Publication number
JPH0699185B2
JPH0699185B2 JP1167320A JP16732089A JPH0699185B2 JP H0699185 B2 JPH0699185 B2 JP H0699185B2 JP 1167320 A JP1167320 A JP 1167320A JP 16732089 A JP16732089 A JP 16732089A JP H0699185 B2 JPH0699185 B2 JP H0699185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon
steel fiber
metal
steel
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1167320A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0333063A (ja
Inventor
正人 鹿野
潔 酢谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP1167320A priority Critical patent/JPH0699185B2/ja
Priority to CA 2000805 priority patent/CA2000805C/en
Priority to US07/422,898 priority patent/US5158828A/en
Publication of JPH0333063A publication Critical patent/JPH0333063A/ja
Priority to US08/177,791 priority patent/US5531943A/en
Publication of JPH0699185B2 publication Critical patent/JPH0699185B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、主に鉄道用パンタグラフ摺板に利用可能
な、強度および耐摩耗性に優れた炭素・スチールファイ
バー複合材に関する。
従来の技術 車両の高速化と冷房設備等による消費電力の増大に対応
するため、電気車両等の摺動・集電用炭素材料として、
炭素の優れた摺動特性と金属の電気伝導性を生かした炭
素・金属複合材の開発が望まれている。
従来、このような炭素・金属複合材としては、例えば炭
素材の気孔に特定の金属を加圧含浸させたものが知られ
ている。また、この炭素・金属複合材より優れた性能の
炭素・金属複合材として、金属繊維を2〜30体積%配合
して型込め成型あるいは押出成型等の通常の炭素材の成
型方法で成型後、炭化する方法(特開昭62−72564号公
報参照)により製造したもの、あるいは金属繊維を一方
向に配向させた後、成型する方法(特開昭62−197352号
公報参照)により製造したもの等がある。
しかしながら、これら従来の炭素・金属複合材を用いた
摺板は、金属繊維を一方向に配向させ、強行を行ったも
のであっても、その強度が従来の金属系摺板に比べ低い
ものであった。
すなわち、これらの炭素・金属複合摺板が、架線に付着
した結氷や、異常事態により外れたトロリー線吊具(ハ
ンガイヤ)に衝突した場合、摺板に欠損あるいは破損が
起こりやすく、従来の金属系摺板に比して信頼性、安全
性が劣るという問題があった。
発明が解決しようとする課題 この発明は、前に述べたような実情よりみて、従来の炭
素・金属複合材に比し曲げ強度が格段に優れ、さらに衝
撃強度および摩耗特性の優れた炭素・金属複合材を提供
しようとするものである。
課題を解決するための手段 炭素・金属繊維複合材の強度を向上させる方法として、
配合する金属ファイバーを一方向に配向させることが有
効であることが知られている。しかし、この場合におい
ても、金属ファイバー本来の強度が十分に複合材の強度
に反映されているとは言い難い。
この発明者らは、従来の炭素・金属複合材、特に炭素・
スチールファイバー複合材の強度が低い原因について検
討した結果、以下のことを見い出した。
炭素・スチールファイバー複合材の強度が低い原因は、
複合材の炭化中にスチールファイバーがマトリックスの
炭素粉やピッチによって浸炭され、金属炭化物が生成す
ることにある。スチールファイバーでは、セメンタイト
(Fe3C)を多く含む組成に変化することが判明した。
スチールファイバーの浸炭反応は、900℃以下では顕著
ではないが、炭素の強度が十分発現する1000℃では浸炭
反応が著しく進行する。そこで、この発明者らは、スチ
ールファイバーの浸炭反応抑制方法について種々検討し
た結果、成型原料中に炭化物生成傾向、すなわち炭素と
の浸炭反応が鉄と同等以下の金属元素を主成分とする粉
末を配合することにより、スチールファイバーの浸炭反
応を抑制し、複合材強度の向上に効果があることを知見
した。
この発明は、かかる知見に基づいてなされたものであ
り、炭素材原料にスチールファイバーと炭化物生成傾向
が当該スチールファイバー以下の金属粉を配合し、成
型、炭化した複合材であって、前記スチールファイバー
が一方向に配向していることを特徴とする炭素・スチー
ルファイバー複合材を要旨とするものである。
作用 炭素材原料に炭化物生成傾向がスチールファイバー以下
の金属粉を配合させることが、スチールファイバーの浸
炭反応抑制に有効である理由は、炭化物生成傾向がスチ
ールファイバー以下の金属粉を配合すると、浸炭反応が
著しく進行する以前に、金属粉元素がスチールファイバ
ー表面に拡散し、スチールファイバーの浸炭反応を抑制
するためである。
この発明における炭素材原料としては、 自己焼結性メソフェーズ粉 バインダーピッチと炭素質や黒鉛質の骨材からなる2
元素原料 フェノール樹脂のような熱硬化性樹脂 等、種々のものが使用できる。
次に、スチールファイバーとしては、薄板切削法、ビビ
リ振動切削法、ワイヤー切削法、延伸法等、種々の方法
で製造された繊維状あるいはウール状のものが使用でき
る。スチールファイバーの材料組成は、特に限定される
ものではなく、普通鋼、高張力鋼、ステンレス鋼等、種
々のものが使用できる。また、スチールファイバーの表
面を他の材料で被覆したものも使用可能である。スチー
ルファイバーの形状、サイズ等は、特に限定されるもの
ではないが、高い強度の成型体を得るという観点から
は、太さ0.5mm以下、長さ1mm以上のものが好ましい。
配合する金属粉としては、浸炭反応を抑制するとう点か
ら、金属粉の主成分金属の炭化物生成傾向が金属繊維以
下のものが使用できる。金属繊維にスチールファイバー
を使用する場合には、銅、ニッケル、コバルト等の鉄よ
り炭化物生成傾向が同等以下の金属の粉末あるいはこれ
らを組合せたものが有効である。金属粉の形状、サイズ
等も特に限定されるものではないが、原料中への粉末の
分散性等を考慮すると直径100μm以下のものが好まし
い。
これらの炭素材原料とスチールファイバーおよび金属粉
は、所定の配合比でブレンド後、十分混合し、スチール
ファイバーを一方向に配向した後成型に供される。
ここで、金属添加物(スチールファイバー、金属粉)の
配合量は、特に限定されるものではなく40〜50体積%の
高い配合率においても、高強度で耐摩耗性の優れた炭素
・スチールファイバー複合材が得られる。また、金属添
加物中の金属粉の配合量も特に限定されるものではな
く、2〜10体積%の低い配合率においても、複合材の高
強度化に効果がある。
スチールファイバーを一方向に配向させる方法として
は、スチールファイバーを炭素材料用原料と混合した
後、数万ガウス以上の磁場により一方向に配向させる方
法を用いることができる。なお、繊維長が5mm程度の短
繊維を用いる場合は、磁場による配向方法の外に、短繊
維金属と炭素材料用原料の混合物を繊維の長さより短い
幅のスリットを通して成型用型内に装入した後、成型す
る方法等を用いることができる。
成型の方法としては、冷間一軸成型法、加圧加熱成型
法、押出成型法、CIP法等、種々の方法が可能である。
このうち、加圧加熱成型する方法において、バインダー
にピッチを使用すると、最も強度特性の良好な炭素・ス
チールファイバー複合材が得られる。成型で得られた成
型体は、常法で炭化して炭素・スチールファイバー複合
材とすることができる。
得られた炭素・スチールファイバー複合材は、スチール
ファイバーの一方向配向効果と、炭化物生成傾向がスチ
ールファイバー以下の金属粉の作用により、炭化時の浸
炭反応が大きく抑制される結果、曲げ強度が優れ、かつ
衝撃強度および摩耗特性にも優れている。
実施例 レギュラーグレード石油コークスを1000℃で炭化後、直
径10mmのステンレス球を詰めた振動ミルに入れ、平均粒
径15μmに微粉砕し、これを成型用骨材として用いた。
バインダーピッチとしては、コールタールを100mmHgの
減圧下440℃で2時間処理して得られた高化式フローテ
スターで測定した軟化点が240℃のコールタールピッチ
を60メッシュ以下に粉砕したものを用いた。
金属繊維としては、太さ0.05mm×長さ3mmの低炭素鋼フ
ァイバー(材質:SPPC−1B)を用いた。
金属粉としては、銅、ニッケル、コバルトの試薬JIS1級
グレードの金属粉末を使用した。
これらの原料をコークス粉19重量部、バインダーピッチ
9重量部、ファイバー62重量部、金属粉10重量部の比率
で混合し、成型用原料として用いた。ここで、ファイバ
ーの比率は、体積換算で約30体積%、金属粉の比率は約
5体積%となるようにしたものである。
この成型用原料を内寸が50mm×80mmのステンレス(SUS3
16)製金型に成型後の寸法が10mmになる量を装入し、振
動させながら5万ガウスの磁場をかけて、ファイバーを
一方向に配向させた。その後、加圧能力30tonの油圧プ
レスを用いて、加圧加熱成型(成型圧力200kg/cm2の加
圧下、昇温速度5℃/分で550℃まで昇温し、1時間保
持後冷却)し、スチールファイバーが長辺と平行に配向
した幅50mm×長さ80mm×厚さ10mmの成型体を得た。
得られた成型体は、粉コークスを詰めたステンレス製容
器に入れ、窒素雰囲気下10℃/Hrの昇温速度で1000℃ま
で昇温し、4時間保持後冷却して焼成した。
得られた炭素・スチールファイバー複合材から幅10mm×
長さ60mm(厚みは焼上がり後の厚みと同じ)のテストピ
ースを切出し、曲げ強度、シャルピー衝撃値を測定し
た。テストピースの切出し方向は、長さ60mmの方向が成
型体の長さ80mmの方向と一致するようにした。シャルピ
ー衝撃値の測定は、打撃方向が成型時のプレス方向と垂
直になるようにして行った。曲げ強度の測定は、曲げス
パン40mmで成型時の上部に当る部分より圧下して行っ
た。
次に、同じ炭素・スチールファイバー複合材から幅8mm
×長さ8mm×高さ10mmのテストピースを、高さ方向が成
型時の上面に当る面を摺動面とし、下記条件で摩耗試験
を実施し、摩耗試験後テストピースの厚み変化を測定
し、摺動距離100km当りの摩耗体積を算出した。なお、
テストピースの取付けは、摺動方向に対しがスチールフ
ァイバーが垂直になるように行った。
〈摩耗試験条件〉 試験機の型式:ピンオンディスクタイプ ディスク:300mmφ銅板(摺動部半径132mm、摺動面粗さ9
0μm) ディスク回転数:2000rpm(摺動速度100km/Hr) テストピース摺動面サイズ:8mm×8mm 押付け荷重:1.5kg 摺動時間:2時間(摺動距離200km) 上記曲げ強度測定値、シャルピー衝撃値および摩耗量を
第1表に示す。なお、第1表には、比較例として銅、ニ
ッケル、コバルト粉末のかわりにコークス粉を配合し、
スチールファイバーの配向を行わずに、同一の方法で成
型、焼成を行ったもの(比較例1)、同一方法でスチー
ルファイバーの配向を行った後、同一方法で成型、焼成
を行ったもの(比較例2)を併せて示した。
第1表の結果より、スチールファイバーが一方向に配向
しており、かつ炭化物生成傾向がスチールファイバー以
下の金属粉末を配合した本発明品は、金属粉末を配合し
ないものに比べ、曲げ強度、衝撃強度が著しく改善され
ており、かつ摩耗特性も優れていることがわかる。
発明の効果 以上説明したごとく、この発明に係る炭素・スチールフ
ァイバー複合材は、スチールファイバーの一方向配向効
果と、炭化物生成傾向がスチールファイバー以下の金属
粉の配合効果により、炭化時のスチールファイバーの浸
炭反応が抑制されるため、この発明の炭素・スチールフ
ァイバー複合材を用いたパンタグラフ摺板は、従来のカ
ーボン摺板と比べ、特に曲げ強度が格段に優れ、そのも
たらす効果は甚大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素材原料にスチールファイバーと炭化物
    生成傾向が当該スチールファイバー以下の金属粉を配合
    し、成型、炭化した複合材であって、前記スチールファ
    イバーが一方向に配向していることを特徴とする炭素・
    スチールファイバー複合材。
JP1167320A 1988-10-17 1989-06-29 炭素・スチールファイバー複合材 Expired - Lifetime JPH0699185B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1167320A JPH0699185B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 炭素・スチールファイバー複合材
CA 2000805 CA2000805C (en) 1988-10-17 1989-10-16 Carbon/metal composite
US07/422,898 US5158828A (en) 1988-10-17 1989-10-17 Carbon/metal composite
US08/177,791 US5531943A (en) 1988-10-17 1994-01-05 Method of making a carbon/metal composite

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1167320A JPH0699185B2 (ja) 1989-06-29 1989-06-29 炭素・スチールファイバー複合材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0333063A JPH0333063A (ja) 1991-02-13
JPH0699185B2 true JPH0699185B2 (ja) 1994-12-07

Family

ID=15847564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1167320A Expired - Lifetime JPH0699185B2 (ja) 1988-10-17 1989-06-29 炭素・スチールファイバー複合材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0699185B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110436926B (zh) * 2019-08-27 2021-04-06 西南交通大学 一种高电导率受电弓碳滑板及其制备方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62197352A (ja) * 1986-02-24 1987-09-01 住友金属工業株式会社 摺動・集電用炭素材料の製造方法
JPH01157464A (ja) * 1987-12-14 1989-06-20 Nippon Steel Corp 摺動集電用炭素材料及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0333063A (ja) 1991-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0402915B1 (en) Hybrid carbon/carbon composite material
US5531943A (en) Method of making a carbon/metal composite
CN1744974B (zh) 热压法制碳/碳复合材料
KR930009894B1 (ko) 탄소/금속 복합재 및 그 제조방법
JPH0699185B2 (ja) 炭素・スチールファイバー複合材
JPH0699186B2 (ja) パンタグラフ摺板用炭素・スチールファイバー複合材
JP2511705B2 (ja) 炭素・金属複合材
JPS62197352A (ja) 摺動・集電用炭素材料の製造方法
JPH03164471A (ja) 炭素・金属複合材およびその製造方法
JPH03112864A (ja) 炭素・金属複合材
JPH0570610A (ja) 摩擦材の製造方法
JPH04207904A (ja) 摺動集電用炭素材料の製造方法
RU2088682C1 (ru) Спеченный композиционыый медно-графитовый материал и способ его изготовления
JPH04280865A (ja) 炭素・金属複合材
JPS6272564A (ja) 摺動・集電用炭素材料の製造方法
JPH04207902A (ja) 摺動集電用炭素材料の製造方法
JPH04207903A (ja) 摺動集電用炭素材料の製造方法
JPH02160664A (ja) 炭素・金属複合材
JPH02160662A (ja) 炭素・金属複合材
JPH08119740A (ja) 金属繊維/炭素複合材の製造方法
JPS63297833A (ja) 炭素繊維強化複合材を基材とするブレ−キ材
JPH0269353A (ja) 摺動集電用炭素材
JPH02160663A (ja) 炭素・金属複合材
JPH0475819A (ja) 放電加工用複合電極
JPH02107564A (ja) 炭素・金属複合材の製造方法