JPH0698771A - クモ絹糸タンパク質をコードする単離dna、複製可能なベクターおよび該単離dnaを含有する形質転換細胞、ならびにその生成物 - Google Patents

クモ絹糸タンパク質をコードする単離dna、複製可能なベクターおよび該単離dnaを含有する形質転換細胞、ならびにその生成物

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JPH0698771A
JPH0698771A JP3115647A JP11564791A JPH0698771A JP H0698771 A JPH0698771 A JP H0698771A JP 3115647 A JP3115647 A JP 3115647A JP 11564791 A JP11564791 A JP 11564791A JP H0698771 A JPH0698771 A JP H0698771A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】組換えDNA技術によりクモ絹糸タンパク質を
製造する方法の提供。 【構成】クモ絹糸タンパク質またはその断片あるいは変
異体をコードする単離cDNA、クモ絹糸タンパク質を
コードし、かつクモ絹糸タンパク質を発現することので
きるcDNAを含有する複製可能なベクター、クモ絹糸
タンパク質またはその断片あるいは変異体をコードし、
かつクモ絹糸タンパク質を発現することのできるcDN
Aを含有する形質転換された細胞または微生物、および
本発明の組換えタンパク質を利用することによって製造
することのできる繊維などの製品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は組換えDNA技術による
クモ絹糸タンパク質の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】円網 (orb web)をつくる種類のクモの大
吐糸管 (major ampullate)絹糸(しおり糸(dragline)
)は、高い引張強度とかなりの弾性を合わせ持つとい
う独特の物性を示す[Denny, M. W., J. Exp. Biol., 6
5, 483-506 (1976); Lucas, F. Discovery, 25, 20-26
(1964)]。過去の研究から、クモ絹糸は無定型領域と交
互に積層したβプリーツシート (stack β-pleated she
et) 偽似結晶領域を主構成要素として含有する単一の大
型タンパク質から成ることが示唆されている[Warwicke
r, J. O., J. Mol. Biol., 2, 350-362 (1960); Lucas
e, F. et al., J. Text Inst., 46, T440-T452 (1985);
Hepburn, H. R., et al., Insect Biochem.,9, 69-71
(1979)]。クモ絹糸の弾性の分子機構については今のと
ころ不明であるが、ゴムで見られるようなエントロピー
推進プロセスの関与が示唆されている[Gosline, J.
M., et al., Nature, 309, 551-552 (1984) ]。無定型
領域が繊維の弾性にかなり寄与しているとも考えられて
いる[Hepburn, H. R. et al., Insect Biochem., 9, 6
9-71 (1979) ]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は組換え
DNA技術によってクモ絹糸タンパク質を製造すること
である。
【0004】本発明のもう一つの目的は、精製された状
態のクモ絹糸タンパク質を初めて提供することである。
すなわち、本発明者らは、Nephila clavipes 由来のク
モ絹糸タンパク質は少なくとも2種類のクモ絹糸タンパ
ク質の混合物として天然に存在することを見いだした。
本発明者らは、これら2種類のタンパク質の遺伝子の一
部をクローン化し、それぞれ絹糸タンパク質1および絹
糸タンパク質2と名付けた。これら2つの遺伝子は別々
にクローン化を行ったので、上記2種類のタンパク質を
組換え技術によって別々に調製することができる。得ら
れた絹糸タンパク質は精製することができる。すなわ
ち、発現系において挟雑物質から分離することによっ
て、精製された均一な絹糸タンパク質1または精製され
た均一な絹糸タンパク質2を得ることができる。したが
って、クモ絹糸タンパク質1はクモ絹糸タンパク質2を
含有せず、クモ絹糸タンパク質2はクモ絹糸タンパク質
1を含有しない。これらのタンパク質は純粋な形で使用
してもよいし、互いに混合して天然クモ絹糸の性質に近
いものを得ることもできる。絹糸タンパク質1と絹糸タ
ンパク質2は100対1ないし1対100、好ましくは
10対1ないし1対2、より好ましくは5対1ないし1
対1の比率で混合することができる。
【0005】本発明の単離cDNAは、好ましくは図1
3〜図16または図17〜図20に示した配列を含有す
るクモ絹糸タンパク質またはその断片あるいはその変異
体をコードする。断片あるいは変異体のアミノ酸組成
は、天然クモ絹糸タンパク質のアミノ酸組成と共通する
ものであってよい。FTIRによって構造を調べると、
βシート構造が主として見られる。該断片あるいは変異
体は天然タンパク質同様、LiSCN、過塩素酸リチウ
ム、ギ酸などの高度カオトロピック溶媒にのみ可溶であ
る。
【0006】本発明のクモ絹糸タンパク質は、α領域と
β領域の繰り返しと任意の可変領域を有することを特徴
とする。クモ絹糸タンパク質1とクモ絹糸タンパク質2
は、cDNA全体に及ぶクローン化や配列決定は行われ
ていないが、両者はいずれも300000ダルトン未
満、おそらくは100000〜300000ダルトン、
好ましくは120000〜300000ダルトンの分子
量を有するものと推定される。また、クモ絹糸タンパク
質1とクモ絹糸タンパク質2はそれぞれ900〜270
0個のアミノ酸を有し、25〜100反復、好ましくは
30〜90反復を伴う。本発明のクモ絹糸タンパク質は
例えば次式によって示すことができる。 [(α)(β)]p 上記式において、αは伸張時にαらせんを形成し得る無
定型領域を示し、βはβシートを形成し得る(折りたた
み構造の場合)領域を示す。pは、断片の場合は1〜1
00、好ましくは15〜50、より好ましくは18〜2
2の整数を示し、全長クモ絹糸タンパク質の場合は25
〜100、好ましくは30〜90の整数を示す。この配
列は、α領域とβ領域の両方または一方の間に介在する
任意の可変領域を含んでいてもよい。
【0007】このタンパク質または断片が有用であるた
めには、(1)発現した細胞の内部で不溶であるか、
(2)通常の繊維作成条件下で不溶性繊維の形にするこ
とができるものでなければならない。該タンパク質は条
件(1)および(2)において不溶であることが好まし
い。すなわち、該タンパク質または該断片は水、アルコ
ール(メタノール、エタノールなど)、アセトンおよび
/または有機酸などの溶媒に不溶でなければならない。
該タンパク質または該断片は高い引張強度、例えば0.
5x〜2xの引張強度(ここで、xは対応する天然絹糸
から形成された繊維または全タンパク質の引張強度を示
す)を有する繊維の形にすることができるものでなけれ
ばならない。また、該タンパク質または該断片は少なく
とも15%、より好ましくは約25%の弾性を有する繊
維の形にできるものでなければならない。
【0008】クモ絹糸タンパク質の変異体は、天然クモ
絹糸や天然タンパク質より大きい引張強度および/また
は弾性を有する繊維の形にしてもよい。弾性は100%
まで上げることができる。変異体は上記断片の性質を有
していてもよい。
【0009】断片または変異体は天然クモ絹糸と実質的
に同一の特徴を有していてもよい。天然タンパク質は繊
維形態では特に不溶であり、また大部分の酵素による分
解に対して抵抗性がある。
【0010】本発明においては、単離cDNAは Nephi
la clavipes 大吐糸管絹糸(しおり糸)タンパク質、 N
ephila clavipes 小吐糸管(minor ampullate )絹糸タ
ンパク質、 Nephila clavipes 繭絹糸タンパク質、 Are
neus gemmoides大吐糸管絹糸タンパク質、 Areneus gem
moides繭絹糸タンパク質などのタンパク質をコードする
ものであってよい。
【0011】本発明はまた、クモ絹糸タンパク質をコー
ドするとともにクモ絹糸タンパク質を発現し得るcDN
Aを含有する複製可能ベクターに関する。
【0012】本発明はまた、クモ絹糸タンパク質または
その断片あるいは変異体をコードするとともにクモ絹糸
タンパク質を発現し得るcDNAまたはベクターを含有
する形質転換細胞または微生物に関する。
【0013】本発明はまた、新規なクモ絹糸タンパク質
に関し、およびクモ絹糸タンパク質の発現を可能ならし
める条件下で上記の形質転換細胞または微生物を培養
し、そのようにして発現されたクモ絹糸タンパク質を任
意に回収し、回収されたクモ絹糸タンパク質を任意に精
製することを特徴とする該タンパク質の製造法に関す
る。このようにして製造されたクモ絹糸タンパク質は、
天然クモ絹糸タンパク質中に存在する他のタンパク質な
どの物質を含まないことがあるという点で天然クモ絹糸
タンパク質と異なっていてもよい。組換え技術によって
製造したクモ絹糸タンパク質はその製造の場となった微
生物、細胞および/または発酵系に由来する汚染物質を
少量含んでいてもよい。したがって、本発明は組換えD
NA技術によって製造されたこれらの新規なまたは単離
タンパク質にも関する。
【0014】本発明はまた、本発明の組換えタンパク質
を単独でまたは他の物質と組み合わせて含有する繊維な
どの製品にも関する。
【0015】
【課題を解決するための手段】2つの異なるクモ絹糸タ
ンパク質、即ち、クモ絹糸タンパク質1とクモ絹糸タン
パク質2の遺伝子のクローニングがなされた。絹糸タンパク質1 本発明のcDNAは下記一般式によって示される配列を
有する繰返し単位から成るクモ絹糸タンパク質をコード
する。 [(α)(β)]p (I) 式(I)において、αは伸張時にαらせんを形成し得る
無定型領域を示し、βはβ結晶領域を示す。pは断片の
場合は1〜100、好ましくは15〜50、より好まし
くは18〜22の整数を示し、全長タンパク質の場合は
25〜100、好ましくは30〜90の整数を示す。
【0016】α領域は4〜10個のA、好ましくは5〜
8個のA、より好ましくは6個または7個のAを有する
アラニン含有率の高い領域であるのがよい。α領域は少
なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好
ましくは約70〜80%のアラニンを含有し、アミノ酸
の合計数として計算した全タンパク質量の約35〜50
%、好ましくは30〜40%からなる。α領域はグリシ
ンおよび/またはセリンなど他のアミノ酸を含有してい
てもよい。
【0017】β領域とはβ結晶構造を形成するかβプリ
ーツシートを形成する配列をいう。β領域は好ましくは
全タンパク質の40〜70%、より好ましくは50〜6
0%からなる。上記百分率(%)はアミノ酸の%をい
う。前記式における各繰返し単位「p」については、α
領域とβ領域は同一であっても異なっていてもよい。
【0018】本発明のcDNAは下記一般式によって示
される繰返し単位から成るクモ絹糸タンパク質をコード
する。 [(v)(α)(β)]p (II) 式(II)において、α、β、pは上記と同様の意義を有
し、vは可変領域である。また、可変領域(v)が存在
する場合、該可変領域は通常AGRの配列で始まる0〜
約12個のアミノ酸を含有する領域である。クモ絹糸タ
ンパク質中の繰返し単位の大部分はこれらの単位を本段
落で定義したように含有していてもよい。この式で示さ
れる配列の代表的なものを表1に示す。
【表1】
【0019】本発明の単離cDNAは下記一般式によっ
て示される配列を有する繰返し単位から成るタンパク質
をコードするものであってよい。 −−[(A)m(X)n]p−− (III) 式(III)において、mは4〜10、好ましくは5〜8、
より好ましくは6または7を示し、nは10〜20、好
ましくは12〜18、より好ましくは14〜16を示
す。pは上記と同様の意義を有し、Xはそれぞれ同一で
あっても異なっていてもよく、G、A、Q、YおよびL
から成る群から選ばれ、Xのうち少なくとも50%はG
であり、好ましくはXのうち少なくとも60%はGであ
る。前記式における各繰返し単位「p」については、m
とnはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
【0020】クモ絹糸タンパク質の繰返し単位のうち少
なくとも50%は、それぞれ式(I)、式(II)または
式(III)で示すことができ、好ましくは繰返し単位のう
ち少なくとも70%はそれぞれ式(I)、式(II)また
は式(III)で示すことができる。
【0021】本発明の単離cDNAは下記配列をコード
する繰返し単位を含有する。 −−[(A)mGGAGQGGYGGLGGQG]−− (IV) 式(IV)において、mは6または7である。クモ絹糸ま
たはその断片あるいはその変異体は、断片の場合には通
常少なくとも約16000ダルトン、好ましくは160
00〜100000ダルトン、より好ましくは5000
0〜80000ダルトンの分子量を有し、全長タンパク
質の場合には100000〜300000ダルトン、好
ましくは120000〜300000ダルトンの分子量
を有する。図13〜図16と配列番号:2に示したクモ
絹糸タンパク質の分子量は64492ダルトンである。
【0022】前記式(I)〜(IV)において、タンパク
質が目的の物性を保持する限り、該タンパク質は更にア
ミノ酸またはアミノ酸配列をその中間部または末端部に
挿入されたかたちで有していてもよい。同様に、タンパ
ク質が目的の物性を保持する限り、該タンパク質からア
ミノ酸またはアミノ酸配列の一部が欠損していてもよ
い。また、タンパク質が目的の物性を保持する限り、該
配列中にアミノ酸置換があってもよい。
【0023】Nephila clavipesしおり糸絹糸の主構成タ
ンパク質がクローン化されている。その配列はGly−
Gly−X−Gly−Y−Gly6量体の繰返しから成
る。ここで、XとYはGlnとAlaである場合が多い
が、他のアミノ酸であってもよい。この繰返しはAla
とSerおよび少量のその他のアミノ酸で構成される様
々な長さのアミノ酸挿入断片によって互いに分離されて
いる。代表的な配列は次の通りである。−[G−G−Q
−G−A−G]−A−A−A−A−[G−G−A−G−
Q−G]−G−Y−[G−G−V−G−S−G]−A−
S−A−A−S−A−A−A−S− 本発明のタンパク質は主に、AGRGGXGGZGAG
(A)6-7GGAGQGGYGGLGGQGの配列の繰
返しから成る。ここで、XとYはL、YまたはQである
が、XはZと同一ではない。
【0024】絹糸タンパク質2 本発明のcDNAは下記一般式によって示される配列を
有する繰返し単位から成るクモ絹糸タンパク質をコード
する。 [(β)(α)]p (I) 式(I)において、αは伸張時にαらせんを形成し得る
無定型領域を示し、βはβシート様構造を形成する結合
βターン領域を示す。pは、断片の場合は1〜100、
好ましくは15〜50、より好ましくは18〜22の整
数を示し、全長タンパク質の場合は25〜100、好ま
しくは30〜90の整数を示す。
【0025】α領域は4〜10個、好ましくは6〜10
個のAを有するアラニンの豊富な領域であることが好ま
しい。また、α領域は少なくとも50%、好ましくは少
なくとも60%、より好ましくは約70〜100%のア
ラニンを含有し、アミノ酸の合計数でみると全タンパク
質の35〜50%程度、好ましくは30〜40%程度を
構成する。α領域はセリンとグリシンの両方または一方
などアラニン以外のアミノ酸を含んでいてもよい。この
置換は機能上あまり影響を及ぼさない。
【0026】β領域は結合βターンを形成する配列であ
る。βターン領域はGPGQQGPGYYGPGQQG
PSGPGSの繰り返しから成り、場合により置換およ
びGGYの挿入が見られる。βターン領域は、絹糸タン
パク質1のβ結晶領域よりはるかに多量のプロリンを含
んでいる。このプロリンがタンパク質のターンや「よじ
れ」を引き起こしていると考えられる。各βターンは1
個、通常は0〜2個のプロリンを含んでいるのが普通で
ある。各β領域は1以上、通常4か5個のβターンを含
んでいるのが普通である。β領域は好ましくは全タンパ
ク質の40〜70%、より好ましくは全タンパク質の5
0〜60%を構成する。上記百分率はアミノ酸の%をい
う。上記式における各繰り返し単位「p]については、
α領域とβ領域は同一であっても異なっていてもよい。
【0027】本発明のcDNAは下記一般式によって示
される配列を有する繰返し単位から成るクモ絹糸タンパ
ク質をコードする。 [(β)(α)(v)]p (II) 式(II)において、α、β、pは上記と同様の意義を有
し、vは可変領域である。また、可変領域(v)が存在
する場合、該可変領域は0〜約20個、通常は0〜約1
8個のアミノ酸を有する領域であり、通常はGPGGY
配列とGPGQQ配列の両方または一方を有する。クモ
絹糸タンパク質中の繰返し単位の大部分はこれらの単位
を本段落で定義したように含有していてもよい。この式
で示される配列の代表的なものを以下の表2に示す。
【表2】
【0028】本発明の単離cDNAは下記一般式によっ
て示される配列を有する繰返し単位から成るタンパク質
をコードするものであってよい。 −−[(A)m(X)n]p−− (III) 式(III)において、mは4〜10、好ましくは6〜10
を示し、nは10〜20、好ましくは12〜18、より
好ましくは14〜16を示す。pは上記と同様の意義を
有し、Xはそれぞれ同一であっても異なっていてもよ
く、P、G、A、Q、YおよびLから成る群から選ば
れ、Xのうち少なくとも50%はGであり、好ましくは
Xのうち少なくとも60%はGである。前記式における
各繰返し単位「p」については、mとnはそれぞれ同一
であっても異なっていてもよい。
【0029】クモ絹糸タンパク質の繰返し単位のうち少
なくとも50%は、それぞれ式(I)、式(II)または
式(III)で示すことができ、好ましくは繰返し単位のう
ち少なくとも70%はそれぞれ式(I)、式(II)また
は式(III)で示すことができる。
【0030】本発明の単離cDNAは下記配列をコード
する繰返し単位を含有していてもよい。 −−[β(A)m]−− (IV) 式(IV)において、βは前記と同意義を有し、mは6〜
10である。クモ絹糸またはその断片あるいは変異体は
通常、断片の場合は少なくとも約16000ダルトン、
好ましくは16000〜100000ダルトン、より好
ましくは50000〜80000ダルトンの分子量を有
し、全長タンパク質の場合は100000〜30000
0ダルトン、好ましくは120000〜300000ダ
ルトンの分子量を有する。図17〜図20および配列番
号:4に示したクモ絹糸タンパク質2の分子量は511
57ダルトンである。 前記式(I)〜(IV)におい
て、タンパク質が目的の物性を保持する限り、該タンパ
ク質は更にアミノ酸またはアミノ酸配列をその中間部ま
たは末端部に挿入されたかたちで有していてもよい。同
様に、タンパク質が目的の物性を保持する限り、該タン
パク質からアミノ酸またはアミノ酸配列の一部が欠損し
ていてもよい。また、タンパク質が目的の物性を保持す
る限り、該配列中にアミノ酸置換があってもよい。
【0031】本明細書中で使用するアミノ酸の略号は特
に記載がない限り以下に述べるように従来の定義に従
う。 アミノ酸 三文字表記 一文字表記 アラニン Ala A アルギニン Arg R アスパラギン Asn N アスパラギン酸 Asp D アスパラギン又はアスパラギン酸 Asx B システイン Cys C グルタミン Gln Q グルタミン酸 Glu E グルタミン又はグルタミン酸 Glx Z グリシン Gly G ヒスチジン His H ロイシン Leu L リシン Lys K メチオニン Met M フェニルアラニン Phe F プロリン Pro P セリン Ser S トレオニン Thr T トリプトファン Trp W チロシン Tyr Y バリン Val V
【0032】組換えクモ絹糸タンパク質は細胞を溶解さ
せて細胞内に存在するクモ絹糸タンパク質を放出させる
ことによって培養物から回収できる。まず、遠心分離に
よって細胞残渣を分離できる。次いで、残った残渣およ
び上清を細胞残渣は溶解するがクモ絹糸タンパク質は溶
解しない溶媒で繰返し処理することによってクモ絹糸タ
ンパク質を沈澱させる。これらの操作を反復したり、ろ
過、透析および/またはクロマトグラフィーなどの操作
と組み合わせることによって精製品を得ることができ
る。
【0033】遺伝コードの縮退に従えば、遺伝子の塩基
配列のうち少なくとも1個の塩基を該遺伝子から生成し
たポリペプチドのアミノ酸配列の変化を生起せしめない
で他の種類の塩基で置換することが可能である。したが
って、本発明のDNAは遺伝コードの縮退に従って置換
によって変更されたどのような塩基配列を有していても
よい。例えば、上記置換によって得られた図13〜図1
6に対応する修飾DNAによってコードされるアミノ酸
配列は、図13〜図16のアミノ酸配列と同一である。
【0034】DNAをヌクレオチドの置換、欠失あるい
は挿入によって容易に変性させ、クモ絹糸タンパク質ま
たはその誘導体をコードする新規なDNA配列を得るこ
とができる。これらの修飾配列は、変異体クモ絹糸タン
パク質の製造やクモ絹糸タンパク質の直接発現に用いら
れる。
【0035】DNA領域が機能的に相互に関連している
場合はこれを人為的に結合させる。例えば、プレ配列ま
たは分泌リーダーに対応するDNAがポリペプチドの分
泌に関与するプレタンパク質として発現される場合は、
これを該ポリペプチドに対応するDNAに人為的に結合
させる。また、プロモーターが配列の転写を制御する場
合は、これを該コード配列に人為的に結合させる。ま
た、リボソーム結合部位が翻訳可能な位置にある場合
は、これをコード配列に人為的に結合させる。一般に、
人為的に結合させた状態とは、隣接している状態、およ
び分泌リーダーの場合は隣接している状態であってかつ
読み取り相にある状態をいう。
【0036】宿主細胞として適当なものは、原核生物、
酵母、高等真核細胞である。原核生物としては、例えば
大腸菌やバチルスなどのグラム陰性菌あるいはグラム陽
性菌が挙げられる。高等真核細胞としては、以下に述べ
るような昆虫、クモ、あるいは哺乳類由来の樹立細胞系
が挙げられる。
【0037】クモ絹糸タンパク質の発現には原核生物の
宿主ベクター系が好ましい。様々な微生物ベクターが好
適に利用できる。一般に、微生物ベクターは宿主によっ
て認識される複製開始点、宿主中で機能するプロモータ
ー、および例えば抗生物質抵抗性を与えたり栄養素要求
性をもたらすタンパク質をコードする遺伝子などの発現
型選択遺伝子を含有している。
【0038】ベクターは宿主生物によって認識されるプ
ロモーターを含有するものでなければならない。このプ
ロモーターは一般に宿主に対して相同のものである。組
換えDNA構築に最もよく使われるプロモーターとして
は、βラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)−ラクトースプ
ロモーター系、トリプトファン(trp)プロモーター
系およびtacプロモーターが挙げられる。これらが最
もよく使われるのであるが、他の公知の微生物プロモー
ターも用いることができる。これらのプロモーターのヌ
クレオチド配列の詳細については発表されており、技能
者であればそれらをプラスミドベクター中でクモ絹糸タ
ンパク質をコードするDNAやクモ絹糸タンパク質をコ
ードするDNAに人為的に結合させることができる。今
のところ、好ましいベクターはpGEM3Zである。他
に使用可能な発現ベクターはλGT11とpGEM5Z
ftである。
【0039】原核生物以外にも、酵母培養物などの真核
微生物もクモ絹糸タンパク質をコードしているベクター
で形質転換することができる。宿主として用いる下等な
真核微生物のなかには入手しやすい菌株が多くあるが、
Saccharomyces cerevisiaeあるいは通常のパン酵母菌
が最もよく使われる。一般に、酵母ベクターは2ミクロ
ンの酵母プラスミド由来の複製開始点または自己複製配
列(ARS)、プロモーター、クモ絹糸タンパク質をコ
ードするDNA配列、ポリアデニル化配列並びに転写終
止配列、および選択遺伝子を含有している。
【0040】酵母ベクター中の好適なプロモーター配列
としては、メタロチオネインプロモーター並びに3−ホ
スホグリセラートキナーゼなどの解糖酵素のプロモータ
ーが挙げられる。生育条件によって転写を制御できると
いう利点を有するプロモーターもあり、アルコール脱水
素酵素2、イソチトクロームC、酸性ホスファターゼ、
窒素代謝に関係する分解酵素、上記メタロチオネインお
よびグリセルアルデヒド−3−ホスフェート脱水素酵
素、並びにマルトースとガラクトースの利用に関与する
酵素に対応するプロモーター領域などが挙げられる。適
当な発現プラスミドの構築に当たっては、これらの遺伝
子と関係する終止配列をクモ絹糸タンパク質をコードす
る配列の発現ベクター3’に結合させ、mRNAのポリ
アデニル化と終止を行う。
【0041】微生物以外にも、多細胞生物由来細胞の培
養物を宿主として用いることもできる。原則として、脊
椎動物と無脊椎動物のいずれを問わずどのような高等真
核細胞培養物でも利用できる。例えば、バクロウイルス
のような昆虫のウイルスは、昆虫の細胞中で絹糸タンパ
ク質を発現させるのに用いることができる。しかしなが
ら、脊椎動物細胞に最大の関心が寄せられており、最近
では培養脊椎動物細胞(組織培養)の増殖が一般化して
いる。有用な宿主細胞系の例としては、VEROおよび
HeLa細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)
細胞系およびWI38,BHK、COS−7、MDCK
細胞系などが挙げられる。この様な細胞の発現ベクター
としては、通常(必要であれば)、複製開始点、発現さ
れるべき遺伝子から上流に位置するプロモーター、並び
にリボソーム結合部位、RNAスプライス部位(イント
ロン含有ゲノムDNAを用いる場合)、ポリアデニル化
部位および転写終止配列が挙げられる。
【0042】脊椎動物細胞の形質転換で使用する発現ベ
クター中の転写および翻訳調節配列はウイルス起源のも
のを使用することが多い。例えば、よく使われるプロモ
ーターはポリオーマ、アデノウイルス2およびサルウイ
ルス40(SV40)であり、なかでもSV40が最も
好ましく用いられている。初期プロモーターおよび後期
プロモーターはいずれもSV40ウイルス由来の複製開
始点をも含有する断片としてウイルスから容易に得られ
るので、特に有用である。Hind III部位からウイル
ス由来の複製開始点に存在するBglI部位に向かって
伸びた約250bpの配列が含まれていれば、SV40
断片はこれより小さいものでも大きいものでも用いるこ
とができる。
【0043】複製開始点は、SV40やその他のウイル
ス(例えばポリオーマ、アデノウイルス、VSV、BP
V)に由来するものなど外来の開始点を含むようにベク
ターを構築することによって得ることもできるし、宿主
細胞の染色体複製機構によって得ることもできる。ベク
ターが宿主細胞染色体中に組み込まれている場合、後者
で十分であることが多い。
【0044】しおり糸絹糸中の主要タンパク質のタンパ
ク質配列とDNA配列について以下に説明する。該タン
パク質配列は3つのセグメントに分かれた繰返しパター
ンから成る。第1のセグメントは最大9個のアミノ酸を
含有する。この配列はAGRGGLGGQであるが、該
セグメントは全くアミノ酸を含まないかまたは最初の1
セット3個のアミノ酸と次の1セット3個のアミノ酸の
いずれか一つとを組み合わせて含有することができる。
第2のセグメントはGAGAAAAAA(A)の配列を
有する9個または10個のアミノ酸で構成される。この
配列はすべての繰返し中に存在する。最後のセグメント
はGGAGQGGYGGLGQGの配列を有する15
個のアミノ酸で構成される。このセグメントの変異は下
線を引いた位置で起こり、その部分はS、NまたはAに
なることがある。この第3のセグメントはすべての繰返
し中に見られる。これらのセグメントのいずれにおいて
も、他のアミノ酸の置換が希に起こるが、特定のパター
ンは見られないし、そのような置換は配列を決定した繰
返しの5%以上には存在しない。
【0045】このタンパク質のDNA配列は、コドンの
第3位にAまたはTが入ることが非常に多く、ランダム
の場合ではGまたはCがコドンの最後にくるのは50%
という数字が予想されるのに対し、全コドンの10%程
度しかない。これが該DNAにおける組換えや欠失現象
の発生を防止する安定性因子であると思われる。
【0046】クモしおり糸絹糸はいくつかの変わった性
質を示す。具体的には、引張強度が鋼や炭素繊維より大
きいこと(200ksi)、弾性が一部のナイロンと同
程度に大きいこと(35%)、剛性が絹と同程度に低い
こと(0.6msi)、水中で超収縮能力を示すこと
(長さが最大60%減少する)などが挙げられる。これ
らの性質は他の材料では見られない。本発明の新規材料
は非常に軽量の材料中でこれらの特性を与えるものであ
る。本発明のクローン化タンパク質がこの絹糸の主成分
である。
【0047】クモ絹糸、特にしおり糸絹糸は200ks
iを超える引張強度を有し、しかも35%近い弾性を有
する。この組み合わせによって、しおり糸絹糸を切断す
るためにはケルバーや鋼をはじめとするあらゆる公知繊
維を切断するのに要するエネルギー量と同等のエネルギ
ーが必要である。この組み合わせは生体材料や人工材料
においても特徴を発揮する。クモ絹糸を適当な溶媒に溶
解し、小さな穴を通過させることによって紡糸を行う
と、クモ絹糸には無数の用途が生まれる。例えば、大規
模用途の一つとして布がある。弾性のあるシルクはたと
え高価でも市場で独自の位置を占めるであろう。また、
ロープ、手術用縫合糸、ある種の電気部品用の可撓性止
め具、さらには移植用生理活性材料(例えば人工靭帯や
大動脈バンド)などの高強度用途にも応用できるであろ
う。すなわち、本発明は、ハイテク衣料、ロープ、縫合
糸、医療用カバーなど強度と弾性を様々に組み合わせた
ものが求められる製品に無数の用途がある。タンパク質
配列を変えることで絹糸繊維の性質を変えることもでき
る。
【0048】該繊維は天然クモ絹糸繊維と同じ用途に用
いることができる。該繊維は種々のプラスチックおよび
/または樹脂と混合して繊維で強化したプラスチックお
よび/または樹脂製品としてもよい。クモ絹糸は100
℃まで安定であるので、熱により射出されるプラスチッ
クの強化用に用いることができる。
【0049】本発明は、天然クモ絹糸タンパク質をコー
ドする遺伝子のDNA配列を決定し、該DNA配列の変
異体を作製し、該DNA配列の変異体を細胞または微生
物中で発現させることによって天然クモ絹糸タンパク質
の性質と異なる性質を有する変異クモ絹糸タンパク質を
製造することを特徴とする、天然クモ絹糸タンパク質の
変異体の製造法にも関する。天然クモ絹糸タンパク質D
NAの変異体は、該天然クモ絹糸タンパク質中の無定型
領域に対応する該遺伝子の該DNAの領域を決定し、該
無定型領域又は該変異体DNAによって発現されるタン
パク質の弾性特性を変える領域に対応する該DNA配列
を変化させることによって、あるいは該天然クモ絹糸タ
ンパク質中のβ結晶領域に対応する該遺伝子の該DNA
の領域を決定し、該β結晶領域または該タンパク質の強
度特性を変える領域に対応する該DNA配列を変化させ
ることによって製造してもよい。
【0050】Nephila しおり糸絹糸由来のペプチドのア
ミノ酸配列に基づき、DNAプローブを用いて絹糸腺c
DNAライブラリーから数個のクローンを同定する。更
に詳しくは、Nephila しおり糸絹糸タンパク質につい
て、それぞれ2kb以上のサイズを有する2個のクロー
ンの配列が実施例3に述べた方法によって決定されてい
る。これらのクローンのうち最大のもの(2.5kb)
の配列が完全に決定されている。その配列はポリA部
位、340塩基から成る3’非翻訳領域、および残りの
タンパク質コード領域を含有している。タンパク質領域
は34個のアミノ酸から成る基本繰返し単位を含有して
いる。繰返し単位自体は3個の領域を有する。第1の領
域はAGR(GGX)2の配列を有する0〜9個のアミ
ノ酸から成る。この領域は保存度が高くないのは明白で
ある。第2の領域はGAG(A)xの配列を有し、すべ
ての繰返し中で保存度が高く、長さはアミノ酸8〜10
個である。第3のセグメントは(GGX)5であり、長
さはアミノ酸15個で、保存度が非常に高い。たいてい
の場合、XはA、Q、YまたはLである。他の絹糸タン
パク質のクローンも単離され配列が決定されている。ま
た、数種類のクモ絹糸タンパク質のアミノ酸配列が決定
されており、Nephila のしおり糸(GYGPG、GQG
AG、GAGQG、GYGGLG)と繭(SAFQ)お
よびAraneus のしおり糸(GPYGPGQQGP)と繭
(FLGG、SVGLV−L/I −A−Y−A−L)
などが挙げられる。しおり糸タンパク質配列に基づく1
8merのプローブを用いて、Nephila 絹糸腺ライブラ
リーから18個以上の陽性クローンが同定されている。
【0051】本発明によると、組換えタンパク質を細菌
中で作り、必要であれば精製し、紡糸して繊維にするこ
とができる。製造に最適なタンパク質サイズは該タンパ
ク質が重要な物性を保持することができるように決定さ
れる。
【0052】クモ絹糸タンパク質繰返し単位の配列は様
々に変化させることができ、しかも本発明の範囲内にと
どまる。例えば、配列中のGln、LeuおよびTyr
を互いに置換してもよい。さらに、ポリ−Alaセグメ
ントを除去すると、弾性の低い絹糸が得られる。更に、
タンパク質配列を更に変化させて、GGX中の各対のG
ly中の1個のGlyをSerと置換してもよい。
【0053】すなわち、本発明の絹糸タンパク質は用途
に応じて変化せることができる。例えば、弾性を低くし
たい場合は、タンパク質配列のポリ−Ala伸張を除去
しなければならない。一方、弾性を高くしたいのであれ
ば、ポリ−Ala伸張の長さを延長しなければならな
い。また、剛性の低い絹糸を得たいのであれば、グリシ
ンをセリンで置換しなければならない。
【0054】本発明によると、目的の性質を有するタン
パク質を大量に得ることができる。このタンパク質は用
途に応じて繊維の形にすることができる。クローンを配
列決定することによって小吐糸管絹糸、繭絹糸および補
帯絹糸を製造することもできる。繊維混合複合材も独特
の性質があるので興味深い。このような混合複合材は、
そのままでは剛性を示す材料に可撓性を与えるものであ
り、また同時に強度を与える。
【0055】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。実施例は当業者に本発明の理解を深めさせるも
のであるが、本発明はこれらの代表的な実施例に限定さ
れるものではない。 実施例1 クモ Nephila clavipes の大小吐糸管絹糸を文献記載の
方法[Work, R. W., et al., J. Arachnol, 10, 1-10
(1982) ]により採取した後、室温で完全に乾燥させ
る。長さ3〜5cmの絹糸を用いて各FTIR実験を行
う。2cm-1の解像度でアナレクトマイクロ−XA F
TIR顕微鏡を用い、アナレクトFX6260FTIR
分光計でスペクトルを得る。128回の走査を行って常
法によりインターフェログラムを得、半値重量における
半値幅を12cm-1とし解像度増強係数(K)を2とし
てガウス成分を用いて、カウピネンらの方法[Kauppine
n, J.K., et al., Appl. Sectrosc. 35, 271-276 (198
6)]によってスペクトルのたたみこみの一部を引き出
す。絹糸の一端を固定し反対側の端を所定サイズの小型
懸垂重りに結び付けて軸引き伸ばし試験を行う。
【0056】実際の試験に先立ち、繊維を偏光に対して
平行と直角の2通りの状態としてランダムに選んだ数カ
所の部分のFTIRスペクトルを取って絹糸繊維の均一
性を調べておく。スペクトルは互いにピーク位置が2c
-1未満異なっていた(結果は示していない)。したが
って、絹糸繊維はスペクトル的に均一であることがわか
る。
【0057】タンパク質が軸ひずみに対して応答する際
にクモ Nephila clavipes の大吐糸管絹糸が構造的変化
を示すかどうかを調べるために、赤外線顕微鏡を用いて
個々の絹糸繊維のFTIRスペクトルを取った。IR放
射を繊維軸に対して直角に偏光させて得た絹糸繊維の赤
外線スペクトルの当初のものと一部のたたみこみを引き
だしたスペクトルを、繊維にかかった軸張力の関数とし
てそれぞれ図2と図3に示した。アミドIのバンドに1
694、1630および1620cm-1におけるピーク
に対応する強力な直角二色性が見られ、これはIR分光
測定によって他の形の絹糸で検出されているβ構造の高
含有量と一致する[Suzuki, E., Spectrochim. Acta.,
23A, 2303-2308 (1987); Fraser, R. D., et al., Conf
ormationin Fibrous Protein, Academic Press, New Yo
rk and London (1973) ]。1657および1675c
-1における弱いバンドも明確であり、それぞれ無秩序
領域と逆平行βシートに帰属される[Fraser, R. D.
B., et al., Conformation in Fibrous Protein, Acade
mic Press, New York and London (1973); Byler, D.
M., Biopolymers, 25, 469-487 (1986)]。アミドIIの
バンドは1520と1550cm-1の位置に見られ、そ
れぞれβシートと非常に少量のらせん領域を示している
[Fraser, R. D. B., Conformation in Fibrous Protei
n, Academic Press, New York and London (1973); Can
tor, C. R., et al., Biophysical Chemistry, Part I
I, 466-472, Freemnan, San Francisco (1980) ]。絹
糸繊維に張力をかけると、繊維軸に対して直角の放射は
アミドI領域に小さな変化をもたらすにすぎない。対照
的に、アミドII領域の1550cm-1付近のピークは張
力をかけると強度が低下し、1557cm-1に移動す
る。
【0058】放射を繊維軸に対して平行にすると著しく
異なる結果が得られる(図1中のAおよびB)。β構造
ピークはすべて明確に残り、その位置は不変であるが、
張力をかけると、1651cm-1における吸光度が劇的
に増加する。平行二色性を示すこの領域におけるピーク
はαらせん構造の存在を強く示唆するものである[Fras
er, R. D. B., et al., Conformation in Fibrous Prot
ein, Academic Press,New York and London (1973); By
ler D. M., et al., Biopolymers, 25, 469-487 (1986)
]。同様の吸光度の増加は1559cm-1においてア
ミドIIでも見られ、これもらせん構造の形成を示してい
る。1512cm-1のバンドも形成され、張力をかける
と1508cm-1と1517cm-1で2成分に分かれ
る。タンパク質のこの領域における吸光度は非水素結合
ペプチド基[Cantor, C. R., et al., Biophysical Che
mistry, Part II, 466-472 (1980), Freemnan, San Fra
ncisco]またはチロシン残基[Fraser, R. D. B., et a
l., Conformation in the Fibrous Protein, Academic
Press, New York and London (1973) ]のいずれかに帰
属されるのが普通である。この繊維のチロシン含有率は
3〜4%にすぎないので、後者に帰属される可能性は低
いと思われ、これも高次構造変化が張力によって引き起
こされることを示唆するものである。張力を除くと元の
スペクトルに完全に戻るという事実によっても、観測さ
れた変化はしおり糸絹糸の弾性に関与するものであるこ
とが確認される。弛緩過程で2相が区別できる(図4お
よび図5)。スペクトルが示す第1相(張力除去後0〜
1時間)では、絹糸構造は急速に元の形に戻るが完全に
は戻らない。第2相(張力除去後1〜12時間)では弛
緩した絹糸は徐々に元の形状を取り戻し、完全に回復す
る。
【0059】実施例2 実施例1に述べたものと同様のやり方で別種のクモ Ara
neus gemmoidesの大吐糸腺から取りだした絹糸を用い、
実施例1の手順を繰り返す。繊維軸を偏光に対して直角
および平行にした状態で取った絹糸繊維のスペクトルを
図6〜図9に示す。すでに述べたように、絹糸繊維が偏
光入射放射に対して平行である場合に張力をかけると出
現するピークが1650cm-1付近にある。更に、大吐
糸管絹糸の平行スペクトルでは、軸張力をかけると無秩
序構造由来の1645cm-1付近のピークはαらせん信
号に置き換わる。伸張によってできたαらせん構造が張
力をかける前にすでに存在していたランダム配向αらせ
んに由来し、かけた力はらせんを配向し直して平行配列
にするにすぎないという可能性を調べるために、偏光さ
せない通常光を用いて絹糸繊維のFTIRスペクトルを
測定する。張力をかけないで数本の絹糸を試料プレート
上にランダムな方向に置き、スペクトルを得る。結果を
図10に示す。αらせんが弛緩状態ですでに存在してい
れば見られるはずのαらせんの証拠はこれらのスペクト
ルに見られない。
【0060】この仮説を証明するために、小吐糸腺由来
の絹糸繊維のスペクトルを調べる試験をさらに行う。小
吐糸腺から生成した絹糸はアミノ酸組成、機能および機
械的性質が大吐糸腺由来のものと明らかに異なる[Ande
rson, S. O., Comp. Biochem. Physiol., 35, 705-711
(1970); Work, R. W., et al., J. Arachnol., 15, 65-
80 (1987); Work, R. W., Text. Res. J., 47, 650-662
(1977); Tillinghast, E. K., et al., Ecophysiol. o
f Spiders, 203-210 (1987), Springer, Heideberg]。
特に、この絹糸は大吐糸腺由来絹糸と比べて弾性がかな
り小さく、引張強度も小さい[Work, R. W., J. Text.
Res., 47, 650-662 (1977); Lucase, F., et al., J. T
ext. Res., 46, T440-T452 (1955) ]。そこで、これら
2種類の絹糸繊維の高次構造と張力に対する分子応答を
FTIRを用いて比較する。繊維軸を偏光赤外線放射入
射光に対して直角および平行にした状態で取った小吐糸
腺由来絹糸のスペクトルを図11および図12に示す。
繊維軸を偏光に対して平行にした状態で取った大小吐糸
腺由来絹糸のスペクトルは大きく異なる。特に興味深い
のは、張力をかけたときに弾性の低い絹糸のスペクトル
中にαらせんの形成を示す証拠が見られないことであ
る。そのかわり、1665cm-1にピークが出現し、こ
れは非常に限られた伸張が起きると小吐糸腺絹糸のねじ
れ数が増加することを示唆するものである。
【0061】クモ絹糸の弾性の構造的基盤についても、
部分一次構造の情報を得ることによって調べる。 Nephi
la clavipes Araneus gemmoidesの両者のしおり糸絹
糸タンパク質を限定酸加水分解によって部分消化し、得
られたペプチドを逆相HPLCで単離し、気相エドマン
分解法によって配列決定する[Hewick, R. M., et al.,
J. Biol. Chem., 256, 7990-7997 (1981)]。GQGA
GおよびGAGQGの配列を有するペプチドが最も一般
的であり、GYGGLGの配列を有するペプチドが Nep
hila clavipes の場合とほぼ同程度によく見られること
がわかる。Bombyx mori フィブロインとの相同性に基づ
けば、交互グリシン残基を含有するペプチドはβシート
領域を形成すると思われる[Lucas, F., et al., Compr
ehensiveBiochem., 26B, 475-558 (1968)]。Araneus g
emmoides の部分配列決定を行うと、βシートを形成す
る傾向が強いGlyの豊富な繰返しペプチドの存在が明
らかになる。最も興味深いのは、主にアラニン残基を含
有するトリおよびテトラペプチドも両種に見られること
であり、このことから、これらは無定型領域中により不
規則な高次構造で存在している確率が最も高いと思われ
る。
【0062】FTIRとペプチド配列決定を組み合わせ
ると、クモ絹糸の弾性の分子機構が推定できる。FTI
Rの結果を最も単純に解釈すると、繊維に軸方向の張力
をかけるとらせん(おそらくアルファ型)が形成される
ということがいえる。クモ絹糸ペプチドの配列決定を行
うと、βシート領域中に交互グリシン残基を有する他の
形の絹糸との類似性が判明する。他にも構造的に解明が
進んでいない領域があり、特にクモ絹糸の場合は構造未
解明の領域はアラニンが豊富であると思われる。アラニ
ンの豊富な短鎖ポリペプチドはαらせんを形成する傾向
が強い[Yang,D. S. C., et al., Nature, 333, 232-23
7 (1988) ]。ポリアラニンの繊維を伸張させると規則
的なαらせん構造ができることもわかっている[Bamfor
d, C. H., et al., Nature, 173, 27-31 (1954) ]。最
近、アラニンを主構成要素とする短鎖ペプチドが極めて
安定性の高いαらせん構造を形成する傾向を有すること
がわかり、個々のアラニン残基が高いらせん形成能力を
有すると考えられている[Marqusees, et al., Proc. N
atl. Acad. Sci. USA, 86, 5286-5290 (1989) ]。した
がって、大吐糸腺しおり糸絹糸の無定型領域中のアラニ
ンの豊富なセグメントが、観察された張力誘導αらせん
形成の原因である可能性が最も高い。
【0063】大吐糸腺クモ絹糸を最も単純に表現する
と、極めて高い強度を繊維に与える積層βシートから成
る半結晶領域であるといえる。繊維軸に沿って力をかけ
ても、これらの領域はほとんど変化しないと思われる。
個々のポリペプチド鎖のβシート部分には、繊維が弛緩
状態にあると無秩序になるアラニンの豊富な短鎖領域が
散在している。張力をかけると、少なくとも一部はかけ
られた物理的力によってらせん形成に必要なエネルギー
が発生し、これらの領域はらせん状になる。この外力誘
導による秩序構造形成はおもしろい知見であり、他の生
化学系と一般的関連を有するかもしれない。このことは
他の絹糸において伸張に伴い見られるαからβへの転換
と明らかな対比を見せている[Lucase, F.,
et al., Comprehensive Bi
ochem., 26B, 475−558(196
8)]。張力をゆるめると、秩序構造はエントロピーに
よってより無秩序な状態に復帰し、はじめに観察された
弾性が回復する。
【0064】実施例3 1.絹糸タンパク質の精製と同定 本実施例で使用したクモはフロリダ州のマリンスペシメ
ン社から購入したNephila clavipes である。最初に、
単一種の絹糸腺から純粋な絹糸を得る。ワークらが記載
した方法[Work, R.W., et al.,
J. Arachrol., 10, 1−10(19
82)]に基づき、クモの出糸突起から絹糸単繊維を引
き出す装置を考案した。得られた絹糸単繊維をスプール
に留める。次いで、変速式電気ドリルを用いて、出糸突
起から0.5〜1mgの純粋絹糸を取り出す。取り出し
た純粋絹糸を室温で5MのLiSCNを含む100%T
FA(トリフルオロ酢酸)に溶解し、0.4M酢酸/ピ
リジンを含有する緩衝液A(pH4.0)、緩衝液Aに
40%プロパノールを加えた緩衝液BおよびC−18カ
ラムを用いる逆相HPLC(高速液体クロマトグラフィ
ー)にかける。2つのペプチドのピークを蛍光によって
観察する。
【0065】2.タンパク質のアミノ酸組成 酸化を防止するために、純粋絹糸を真空下、6Nの塩酸
中155℃で35分間加水分解する。塩酸を乾燥除去し
た後、C−18逆相カラムを用いるHPLC並びにOP
A(オルト−フタルアルデヒド)法[Jones, e
t al.,J. Liq. Chromat.,
4, 565−586(1985)]およびPITC
(フェニルイソチオシアネート)法[Heinrick
son,R.L., et al., Anal. B
iochem., 136, 65−74(198
4)]によって試料を分析する。
【0066】3.タンパク質の分解と断片の精製 予備試験の結果から、絹糸タンパク質全体は「でこぼこ
の」アミノ末端を有することがわかる。したがって、絹
糸中のタンパク質は同一の配列を有しないか、そのN末
端配列は同一の位置で始まらないかのいずれかになる。
タンパク質の分解と断片の精製を行なって部分配列決定
用の絹糸タンパク質断片を得る。断片は155℃の温度
で3分間6Mの塩酸で加水分解することによって切断す
る。C−18逆相カラムを用いるHPLCにかけて断片
を精製する。
【0067】 時間 B−緩衝液量 記録速度 0分 0 % 10cm/60分 20分 6.6% 40分 13.2% 流量 60分 19.8% 0.75ml/分 80分 33.3% 100分 50 % 120分 66.6% 140分 100 %
【0068】4.タンパク質の部分アミノ酸配列決定 アプライド・バイオシステムズ社製気相プロテインシー
クエンサー(470A)を用いて断片のアミノ酸分析を
行うことによって純粋断片の配列を決定する。これによ
り、断片がGQGAG、GAGQG、GYGGLGなど
DNAプローブに適した配列を示し得るかどうかを決定
する情報が得られる。
【0069】5.合成DNAプローブの作成 アプライド・バイオシステムズ社製DNA自動合成装置
(430A)を用いて合成DNAプローブの合成を行
う。得られたDNAはハイブリダイゼーションプローブ
として利用できる。グリシンとアラニンがタンパク質の
主成分であるので、これらのアミノ酸に対応する第3位
の4種類のコドンを用いることによって、これらの断片
についてのコドンが最も出現頻度の高いコドンと合致す
る可能性が高まる。 5’CCnCGnCCnGT(CまたはT)CC3’ n=ACGT、4種類の塩基。
【0070】6.絹糸腺mRNAからのcDNAのクロ
ーニング 絹糸腺からmRNAを得るために、クモに強制的に糸を
出させてmRNA合成を刺激する[Canceles,
G.C., et al., J. Exp. Zo
o., 216, 1−6(1981)]。クモの腹部
から大吐糸管絹糸腺を切り取り(絹糸腺の解剖学的位置
については、「クモの生物学」Foelix, F.
R.参照)、直ちに液体窒素に浸漬する。少量の液体窒
素と絹糸腺を乳鉢に加えた後、腺を粉砕して粉末化す
る。SDS高温フェノール法によってRNAを抽出する
[Taylor, D.W., et al., Mo
l.Biochem. Parasitol., 1
0, 305−318(1984)]。オリゴdTカラ
ムを用いて全RNAからmRNAを単離する[Haim
Aviv et al., PNAS, 69, 14
08−1412(1972)]。
【0071】プロメガ社製リボクローンcDNA合成装
置を用いてmRNAからcDNAへの逆転写を行う(使
用説明書参照)。cDNAを作製した後、放射活性標識
cDNAをセファロース4Bゲルろ過カラムにかけて大
型断片と小型断片を分離する。500bpより大きいc
DNAをベクターに結合させ、XL1−ブルー大腸菌に
形質転換を行ってcDNAライブラリーを構築する[M
aniatis, T. et al., Molec
ular Cloning, A Lab Manua
l(1982)]。
【0072】ヘルパーファージ刺激存在下で単一ストラ
ンドDNAを生成する機能を有するpBluescri
ptSKプラスミド(ストラタジーン社のマニュアル参
照)をベクターとして用いてcDNAをクローン化す
る。ストラタジーン社から入手したpBluescri
ptSKプラスミドは大量生産されている(トリトン溶
解法を用いる大量生産)[Frederick M.
Ausubel, etal., Current P
rotocols in MolecularBiol
ogy, Volume 1, 1987]。ライソゾ
ームインキュベーション時間は37℃で20分間であ
り、vti80ローターを24℃、54000rpmで
一晩用いて超遠心分離機(L7−55、ベックマン社
製)中でCsCl濃度勾配をつくって精製を行う[Fr
ederick M. Ausubel, et a
l., Current Protocols in
Molecular Biology, Volume
1, 1987, Greene Publishi
ng Associates and Wiley−I
nterscience発行]。SDS蔗糖濃度勾配に
よってプラスミドのクリーンアップを更に行う[Man
iatis, T., et al., Molecu
lar Cloning, A Lab Manual
(1982),Cold Spring Harbor
発行]。
【0073】pBluescriptSKプラスミドを
制限酵素Sma1で切断し、平滑末端をつくる。プラス
ミドの自己結合率を下げるために、仔ウシ腸由来アルカ
リホスファターゼ(CIP)(マンハイムベーリンガー
社製)を用いてプラスミドの5末端のリン酸塩を除去す
る[Maniatis, T., et al.,Mo
lecular Cloning, A Lab Ma
nual(1982), Cold Spring H
arbor発行]。温度を68℃とせず75℃で30分
間CIPの不活化を行い、エリューチップdカラム(S
chleicher and Schuell, Ma
nufacturer、DNA精製マニュアル参照)を
用いてベクターを精製清浄化した。
【0074】T4DNAリガーゼを4℃で一晩作用させ
て、cDNAをpBluescriptSKと結合させ
た後[Maniatis, T., et al.,
Molecular Cloning, A Lab
Manual(1982),Cold Spring
Harbor発行]、受容XL−1ブルーE. coliに形
質転換させる。1X YT中で一晩大腸菌に接種し、O
600が0.3〜0.6になるまで生育させる。500
0rpmで回転するJA20ローターを用いて5分間遠
心沈澱した後、菌体を元の2分の1の容量の50mM
CaCl2+10mMトリス(pH8)中に再び懸濁す
る。この液を20分間氷冷した後、菌体を前記同様に遠
心沈澱し、元の20分の1〜50分の1の容量の50m
M CaCl2に再び懸濁する。0.3mlに分取す
る。所定の試験管にDNAを加える。60分間氷冷し、
45℃の熱衝撃を3分間与える。プレートに塗布し、3
7℃で一晩インキュベートする。アンピシリン抵抗性マ
ーカーを有するプラスミドを含有する菌体のコロニーが
アンピシリンを加えたYT寒天プレート中で生育する。
【0075】7.cDNAライブラリーのスクリーニン
グのための合成オリゴデオキシヌクレオチド T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて合成オリゴデオ
キシヌクレオチドプローブをP32で標識する[Mani
atis, T., et al., Molecul
ar Cloning, A Lab Manual
(1982),Cold Spring Harbor
発行]。プレート上に出現した白色コロニーをアンピシ
リンを含有するYT培地を入れた96穴検定プレートに
移し、再び37℃で一晩生育させた。次いで、プラスミ
ドを有する大腸菌を32ピンスタンプを用いてハイボン
ド−Nハイブリダイゼーショントランスファー膜(アマ
シャム社製)に移し、アンピシリンプレート中で一晩生
育させる。用いた32ピンスタンプは96穴プレートの
穴に合うように発泡スチロールブロックにピンを挿入し
た自家製のスタンプである。次いで、クロラムフェニコ
ールプレート上でプラスミド数を増幅する。水酸化ナト
リウムを用いて菌体を溶解し、膜上のDNAを真空下8
0℃で2時間オーブンで加熱することによって固定した
[Maniatis, T., et al., Mo
lecular Cloning,A Lab Man
ual(1982), Cold Spring Ha
rbor発行]。DNA構造が非常に複雑であったの
で、ライブラリーのスクリーニングはウッドとローンの
方法によって放射活性標識オリゴデオキシヌクレオチド
プローブを用いて行った[Wood, W.I., e
t al., PNAS, 82,1585−1588
(1985)]。
【0076】8.サザントランスファーとDNAのハイ
ブリダイゼーションの適用による第1回スクリーニング
で得られた陽性コロニーの確認 陽性コロニーを取り出し、YT培地で生育させ、挿入断
片を有するプラスミドDNAを顕微操作によって抽出す
る[Promega Catalog andFred
erick M. Ausubel, et al.,
Current Protocols in Mol
ecular Biology, Volume 1,
1987]。DNAをアガロースゲル中で処理した
後、試料をN膜上にブロットし[Maniatis,
T., et al., Molecular Clo
ning, A Lab Manual(1982),
Cold Spring Harbor発行]、上記と
同様のプローブを用いて再びハイブリダイズする[Wo
od, W.I., et al., PNAS, 8
2, 1585−1588(1985)]。
【0077】9.陽性コロニーの制限酵素消化DNA 複数のコロニーがプローブハイブリダイゼーションで陽
性であったので、BamH1、Ecor1、Pst1、
Hae3、Apa1、Cla1、Hinc2、Hind
3、Kpn1、Sal1、Sal2、Xho1、Ssp
1、Sph1などの制限酵素を用いて(各酵素の消化条
件は製造元の指示に従う)、これらの陽性コロニー間の
違いを調べるとともに更にDNA配列決定を行うための
情報を得た。
【0078】10.制限酵素消化断片のサブクローニン
グとプローブによるスクリーニング 疑わしいが目的のものではないコロニーの配列を決定す
るという時間の無駄を省くために、大腸菌DNAポリメ
ラーゼのクレノウ断片[Maniatis,T., e
t al., Molecular Cloning,
A LabManual(1982)]を用い、Ha
eIII およびPst1による消化断片に4種類のdNT
P ACGTを挿入し、平滑末端を有する断片をつくっ
た。次いで、クローニングと同じ手順で断片をM13フ
ァージにランダムにサブクローニングした。プローブ
(上記と同じもの)によってプラークを再びスクリーニ
ングした。陽性プラークを再びサザンハイブリダイゼー
ションによってつり上げた〔Wood, W.I.,
et al., PNAS, 82, 1585−15
88(1985)]。
【0079】11.陽性サブクローン断片の配列決定 挿入断片を有するM13ファージの陽性プラークをBS
J72大腸菌とともに37℃で一晩培養し、DNA配列
決定用単一ストランドDNAをつくった。単一ストラン
ドDNAの精製のために、1mlのファージ含有上清を
0.25mlのRNAアーゼ/PEG(PEG10%、
NaCl2.5M、EDTA0.015M)と混合し、
室温で2〜3時間静置する。マイクロフュージ中で5分
間回転させて、ファージをペレット化する。溶液をでき
るだけ除去する。ペレットを0.07mlのプロテイナ
ーゼ溶液(pH8の0.01Mトリス、pH8の0.0
01M EDTA、0.2%サルコシル、0.07mg
/mlプロテイナーゼK)に溶解し、55℃で20分イ
ンキュベートし、0.05mlの0.25M NaCl
を加える。0.15mlの水飽和フェノールで抽出す
る。さらに、0.130mlのフェノール/CHCl/
イソアミルアルコール(50/45/5%)で抽出し、
次いで、0.120mlのCHClで抽出する。0.2
mlのEtOHを用い−80℃で20分以上、または−
20℃で1時間以上沈澱させる。15分間遠心沈澱さ
せ、次いで、ペレットを70%EtOHで洗浄し、ペレ
ットを乾燥させ、40mlの水に再び懸濁する。単一ス
トランドDNAを精製した後、M13ファージ用ユニバ
ーサルプライマーを用いて鋳型をハイブリダイズし、サ
ンガーらの方法[Sanger, F., et a
l., PNAS, 74,5463−5467(19
77)]に基づきDNAの配列を決定した。配列決定時
の露光像の標識としてS35−dATPを用いた。配列決
定ゲル電気泳動装置[S2型、ベセスダ リサーチ ラ
ボラトリーズ ライフテクノロジー(BRL)社製]は
製造元の指示に従って操作する。
【0080】操作条件:70ワット、3〜7時間 大きい方のゲルプレートを珪素化する。次いで、ガラス
が新しいものであるかNaOHで洗浄を行う場合に限
り、ガラスを90℃で4時間加熱する。大型プレートは
使用前にその都度、無加熱で珪素化した。小さい方のプ
レートは使用前にその都度、3−メタクリルオキシプロ
ピル−トリメトキシシラン(シグマ社製)を溶解した2
%エタノール溶液で処理する。大小両方のプレートを洗
剤と蒸留水でよく洗った。珪素化、3−メタクリルオキ
シプロピル−トリメトキシシラン処理およびゲル充填に
先立ち、90%エタノールを用いて最終洗浄を行った。
7%アクリルアミド/ビス、8M尿素ゲルを常に用い
た。
【0081】500mlのアクリルアミド原液の調製 アクリルアミド 33.2g ビスアクリルアミド 1.75g 尿素 240g 溶液は、溶液500mlに対して25gのアンバーライ
トMB−3モノベッド樹脂(シグマ社製)によって脱イ
オン化しておかねばならない。
【0082】1リットルの10x配列決定緩衝液TBE
の調製 トリス塩基 160g ほう酸 38g EDTA二ナトリウム 9g 1xTBE緩衝液を7%のアクリルアミド/ビス/尿素
溶液と混合したものが操作条件である。15%過硫酸ア
ンモニウム(0.20ml)とTEMED(0.05m
l)を触媒として用いて全体で60mlのゲルを重合さ
せた。
【0083】12.プローブとハイブリダイズする配列
を有するコロニーの配列決定 サンガーらの方法[Sanger, F., et a
l., PNAS,74, 5463−5467(19
77)]を用いて3個のコロニーの配列を決定する。配
列決定時の露光像の標識としてS35−dATPを用い
た。これらのコロニーは、サイズが800bp〜2.4
kbpの範囲で異なっていたので、各配列決定反応で明
確な読み取りができたのは300〜350bpだけであ
った。DNAの全配列を読み取るために、プロメガ社製
部分欠損DNA検出キット「エラーゼ−a−ベースシス
テム」を用いて様々なサイズの配列決定用DNAを作成
した(プロメガ社製「エラーゼ−a−ベースシステム」
の使用説明書参照)。
【0084】13.クモ絹糸タンパク質の2.4kbD
NAの配列決定 2.4kbDNAの部分配列決定の結果から、断片に欠
失と再結合を起こさせ得る反復配列と高GC含有率の複
雑な構造の存在が判明した。正確な配列情報を得るため
に、制限酵素HaeIII を用いて2.4kb断片を切断
し、150〜900bpの小断片を得た。これらのHa
eIII 断片を1%低融点アガロース(ベセスダ リサー
チ ラボラトリーズ社製)を用いて分離し、次いで、高
温フェノール[Maniatis, T., et a
l., Molecular Cloning, A
Lab Manual(1982)]とエリューチップ
−dを用いて精製した。サイズの異なる純粋断片をpB
luescript KS(+/−)プラスミドと配列
決定用M13ファージのmp18とmp19(ストラタ
ジーン社製)のそれぞれにサブクローン化した(クロー
ニングと同様の方法)。
【0085】14.ノザンブロッティングとハイブリダ
イゼーションによる絹糸タンパク質mRNAのサイズ決
定 全RNAをオリゴdTアフィニティーカラム(上記と同
様のもの)にかけ、変性ホルムアルデヒドアガロースゲ
ル[Frederick M. Ausubel, e
t al., Current Protocols
in Molecular Biology, Vol
ume 1, 4.9.5−4.9.8(1987)]
中を通過させることによってmRNAを精製する。この
mRNAをゼータプローブ膜上にブロットした[Man
iatis, T., et al., Molecu
lar Cloning, A Lab Manual
(1982)]。HaeIII 消化断片をアガロースゲル
電気泳動によって分離した(上記と同様の手順)。ニッ
クトランスレーションキット(ニックトランスレーショ
ン試薬キット、ベセスダ リサーチ ラボラトリーズ社
製)を用い、900bpの断片を鋳型として放射活性標
識プローブを作製した。mRNAを含む膜を75℃の温
度でプローブによってハイブリダイズし、絹糸タンパク
質のmRNAのサイズを決定した[バイオラド社使用説
明書4.3ゼータプローブブロッッティング膜参照]。
絹糸タンパク質のDNA配列および対応するアミノ酸配
列を図13〜図16に示す。
【0086】実施例4 pBluescriptSK+/−プラスミド中のクモ
絹糸DNA(2.0kb)(図13〜図16参照)のク
ローンを選択する。SmaI部位に挿入断片を挿入す
る。実施例3の#6と同様の方法でpBluescriptSK+ベク
ターを制限酵素SmaIで消化する。BamHI部位と
EcoRI部位でpBSから挿入断片を切り出す[ニュ
ーイングランドバイオラボ社「NEB」]。EcoRI
部位にクレノウ断片を挿入し(断片とプロトコールはプ
ロメガ社から提供を受けた)、EcoRI部位に平滑末
端を付与する。BamHIのオーバーハングは残して、
挿入断片が新しいpGEM3Zベクター中で正しい方向
を向くようにした。このpGEM3Zベクターは、Ba
mHIで消化することによって作成し[BamHI消化
はBRL反応緩衝液(ベセスダ リサーチ ラボラトリ
ーズ社製)を用いて37℃で30分間行う)、オーバー
ハングとHincII(NEB社製)平滑末端が残る。
T4DNAリガーゼを用いてこの2個のプラスミドを結
合する。T4DNA結合は、10x結合緩衝液を用いて
4℃で一晩反応させることによって行う[Maniat
is, T., et al., Molecular
Cloning, ALab Manual(198
2)]。
【化1】
【0087】結合させたDNAをあらかじめ作成してお
いた受容細胞に加えることでDNAの形質転換を行う。
菌体とDNAを0℃で2時間インキュベーションした
後、0.85%の生理食塩水軟寒天(3mlの軟寒天)
と混合し、40μg/mlのX−ガル、50μg/ml
のアンピシリンおよび40μg/mlのIPTG(イソ
プロピル−β−D−トリスガラクトピラノシド)を添加
したLB寒天プレートに注ぐ。X−ガル(5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトピラノ
シド)、アンピシリンおよびIPTGは形質転換体の正
常な生育に必要であると判定された生長調節物質である
(ストラタジーン社製、BRL社製)。使用した3種類
の宿主細胞系はJM109(ストラタジーン社製)、D
H5αF(ベセスダ リサーチ ラボラトリーズ社製)
およびSURE(ストラタジーン社製)である。 37
℃で培養中に生育培地にIPTG(ベセスダ リサーチ
ラボラトリーズ社製)を添加することによってクモ絹
糸タンパク質の発現を誘導する。抽出したタンパク質
(50μl)をPAGE/SDSファストゲル(ファル
マシア社製)によって調べる。少量のタンパク質しか生
成しないので、プラスミド中のリーディングフレームの
シフトを誘導する。
【0088】リーディングフレームシフトは、プラスミ
ドを1単位のSphIで消化し[SphI消化はプロメ
ガSphI10x緩衝液(プロメガ社製)を用いて37
℃で30分間行う]、次いで、1単位のT4DNAポリ
メラーゼ(プロメガ社製)を用いて4塩基分の3’オー
バーハングを切り取ることによって行う。3’オーバー
ハングは、1単位のT4DNAポリメラーゼを室温で1
0分間加えることによって除去する。除去される塩基は
CGTAである。50μlの容量で4℃で一晩自己結合
を起こさせる。次いで、このプラスミドを1単位のT4
DNAリガーゼ(ニューイングランドバイオラボ社製)
と自己結合させ、プラスミドpLM−4を構築し、前述
のプラスミド(ストラタジーン社製、BRL社製)の代
わりに前述のようにして宿主細胞SURE大腸菌(スト
ラタジーン社製)に形質転換させる。この大腸菌はアメ
リカン・タイプ・カルチャー・コレクション、ロックビ
ル、メリーランド、U.S.A.に、ブダペスト条約の
条件に従って1991年3月27日に寄託され、寄託番
号68567が与えられた。
【0089】40μg/mlのイソプロピルチオガラク
トシド(IPTG)(BRL社製)を生育培地に添加す
ることによって20〜30mg/lのクモ絹糸タンパク
質の発現を誘導する。タンパク質はPAGE/SDS
(ファルマシア社製)によって検出する。このタンパク
質は図13〜図16に示した配列を有する。 タンパク
質は、菌体を600xgで15分間遠心分離し、1Mの
酢酸に懸濁して破砕した後、3000xgで20分間遠
心分離することによって精製することができる。ペレッ
トを5%SDS(容量比1:10)に溶解し、遠心分離
を繰返した。次いで、ペレットをRNaseとDNAa
se(0.01mg/g)で処理し、遠心分離を繰返し
た。ペレットを5Mの過塩素酸リチウムに溶解し、水
(容量比1:100)に対して透析する。透析中、水を
4回交換する。透析懸濁液を15000xgで30分間
遠心分離する。過塩素酸リチウム中への溶解、透析、遠
心分離を3回繰り返す。
【0090】実施例5 実施例1、2または4(予想)のいずれかのタンパク質
絹糸を10〜20mg採取する。絹糸を5MのLiSC
Nまたは過塩素酸リチウムに飽和点まで溶解する。溶解
した絹糸を含有する溶液を長い小ゲージニードル(サイ
ズ24以下)を通過させ、1Mの酢酸溶液に流し込む。
ニードルから出るのに伴い繊維が形成され始める。
【0091】実施例6 下記の方法でクモ絹糸タンパク質2をクローン化した。
既存の Nephila clavipes 大吐糸管cDNAライブラリ
ーから複製ニトロセルロースフィルターを作成した。フ
ィルター上のコロニーを固定し[Maniatis,
T. et al., Molecular Clon
ing, Cold Spring Harbor L
aboratory(1982)]、5量体ペプチドG
−Y−G−P−Gを基本とするCCNGGNCCATA
NCCの配列を有する14個のヌクレオチドから成るM
ing 1と名付けられたキナーゼ処理[Maniat
is, T. et al., Molecular
Cloning, A Lab Manual, Co
ld Spring Harbor Laborato
ry(1982)]した変性プローブとハイブリダイズ
させた。 ウッドらの方法[PNAS USA, 8
2, 1585(1985)]を実施した後、塩化テト
ラメチルアンモニウムを用いるハイブリダイゼーション
を行った。フィルターのオートラジオグラムを取り、得
られた12個の最も暗色のコロニーを用いてアルカリ性
迅速標品をつくり、これをEcoRIとBamHIで消
化した。臭化エチジウム染色後、ゲルの写真を取り、ゼ
ータプローブ(バイオラド社製)に真空ブロットした。
キナーゼ処理したMing 1をプローブとして用い、
サザンブロットにハイブリダイズさせた。約2kbとい
う最大の明確な挿入断片を有するクローン番号6を以後
のすべての実験に使用した。実施例4と同様の方法で発
現ベクターを構築し、プラスミドpMB−2を得る。
BamHIおよびSac1制限エンドヌクレアーゼを用
いて絹糸タンパク質2のオリジナルクローン(p6B)
を切り取り、35℃で30秒間エクソヌクレアーゼIII
消化を行った。このDNAをS1ヌクレアーゼとクレノ
ウ断片で処理することにより平滑末端を有するDNAを
得た。このDNAを自己結合させて(T4DNAリガー
ゼ)、オリジナルクローン(p6B)より173bp短
いクモ絹糸2の挿入断片を有するpBluescrip
tSK+プラスミドを得た。このプラスミドpMB2は
pBluescriptのSac1部位で始まり、配列
番号:3のヌクレオチド番号172(CCC)に続くD
NA配列を有している。
【0092】このプラスミド(pMB−2)を含む大腸
菌SURE細胞は、1991年3月27日にアメリカン
・タイプ・カルチャー・コレクション、ロックビル、メ
リーランド、U.S.A.に寄託番号68568として
寄託されている。実施例4と同様の方法でIPTGを添
加することによって融合タンパク質(lac遺伝子+ク
モ絹糸タンパク質)の発現を誘導することができる。実
施例4と同様の方法でこのタンパク質を精製し、実施例
5と同様の方法で繊維にすることができる。
【0093】実施例7(予想例) 細菌中でのクモ大吐糸管絹糸の発現を効率良く行うた
め、3種類の発現ベクターを用いる。これらはいずれ
も、詳しい取扱いマニュアルと併せてニューイングラン
ドバイオラボ社から入手できる。これらのベクターは、
アンピシリンを用いるスクリーニング用のベータラクタ
マーゼ遺伝子、ポリリンカー部位の上流にマルトース結
合タンパク質(mal E)の一部によって構築された
クローニング用ポリリンカー部位、並びにポリリンカー
部位の下流にベータガラクトシダーゼのアルファサブユ
ニット供与体を有する。IPTGによって制御されたt
acプロモーターで転写を行う。ラクトースオペロンの
レプレッサー遺伝子もすべてのベクターに付いている。
したがって、プラスミドDNAのコピー数を多くしても
細胞中のプラスミドDNAの数に比例する競合tacプ
ロモーター領域が提供されることにより、レプレッサー
が大腸菌菌体中のサイトゾル中で希釈されることはな
い。クモ絹糸タンパク質1をコードするプラスミドpL
M4をEcoRIで消化した後、アガロースゲル上で精
製する。ベクターpMAL−cRI(NEB社製)もE
coRIで消化し、CIP(仔ウシ腸由来アルカリホス
ファターゼ、ベーリンガーマンハイム社製)で処理した
後、アガロースゲル上で精製する。分離した2個の断片
を5%のPEG8000(ポリエチレングリコール80
00、シグマ社製)の存在下でT4リガーゼ(プロメガ
社製)を用いて37℃で1時間結合させる。取扱いマニ
ュアルに従い結合物をSURE受容細胞(ストラタジー
ン社製)に形質転換させた後、アンピシリン、X−ga
lおよびIPTGを含有するLBプレートにのせる。制
限酵素消化またはDNA配列決定のいずれかによって方
向の正しいクローンをスクリーニングする。クモ絹糸タ
ンパク質2をコードするプラスミドpMH2をBamH
IとXbaIの両方によって消化してcDNAを切り出
し、5’末端オーバーハングに大腸菌ポリメラーゼI
(USB社製)のクレノウ断片を挿入した後、上記のよ
うにしてアガロースゲル上で精製する。発現ベクターp
MAL−cまたはpMAL−pをStuIで消化して平
滑末端をつくり、CIP処理とアガロースゲル精製を行
う。2個の精製断片をT4リガーゼを用いて結合させ、
SURE受容細胞に形質転換させる。制限酵素消化また
はDNA配列決定のいずれかを行って挿入断片の方向を
決定する。pMAL−cRIまたはpMAL−cベクタ
ーのいずれかを含有する大腸菌菌体はサイトゾル中でク
モ絹糸を生成するが、pMAL−pベクターを含有する
大腸菌菌体はペリプラズマ中にクモ絹糸を分泌する。前
者の生成物は実施例4と同様の方法で精製するが、後者
は菌体を氷上で30分間0.1mg/ml濃度のリゾチ
ームで処理した後、遠心分離を行って上清を分離するこ
とによって回収する。回収したタンパク質はマルトース
結合タンパク質の一部との融合タンパク質である。ベク
ターとともにNEB社から提供されているアフィニティ
ーカラムで、マルトース結合タンパク質を用いて、融合
タンパク質を精製する。マルトース結合タンパク質とク
モ絹糸タンパク質を認識して切断するXa因子で融合タ
ンパク質を消化することによって過剰なマルトース結合
タンパク質を除去する。Xa因子もNEB社から入手で
きる。
【0094】実施例8:真核生物細胞中のクモ絹糸の発
現(予想例) バキュロウイルス系は高等真核生物細胞中に見られるタ
ンパク質変性、プロセシング系及び輸送系の多くを利用
している。組換え生成物の大部分は機能的にも免疫学的
にも真性タンパク質と変わらないものと思われる。全バ
キュロウイルス系をインビトロジェン社から購入する。
pAc360融合ベクターをBamHIで消化した後、
5’末端オーバーハングに大腸菌ポリメラーゼIのクレ
ノウ断片を挿入する。クモ絹糸タンパク質1をコードす
るプラスミドpLM4をEcoRVとSmaIの両方に
よって消化してcDNAを切り出す。アガロースゲル上
で断片を精製した後、両方の断片を5%のPEG800
0の存在下、37℃でT4リガーゼを用いて1時間結合
させる。結合物をSURE受容細胞に形質転換させ、常
法により回収する。適当な組換えDNAを精製した後、
取扱いマニュアルに従い、ヨトウムシSpodoptera frugi
perda Sf9細胞系に移入を行う。相同組換えがイン・ビ
ボで起き、雑種DNAの置換とクモ絹糸cDNAの発現
が起こる。この組換えバキュロウイルスは外来クモ絹糸
cDNAに結合した活性多核体遺伝子プロモーターを有
するので、ウイルス閉塞は起きない。解剖顕微鏡視野下
でスクリーニングを行い、生じたプラーク中に閉塞がな
いことを目視により確認することによって組換えプラー
クを探す。スクリーニングの手順の詳細は取扱いマニュ
アルに述べられている。組換えが起きたと思われるプラ
ークを回収し、32P標識プローブによるハイブリダイゼ
ーションによって確認し、組換えタンパク質の製造に使
用する。
【0095】本願で引用した米国特許をはじめとする刊
行物はいずれも文献としてここに挙げたものである。し
たがって、本発明は様々な形で変更できることが明白で
ある。この様な変更は本発明の精神と範囲を逸脱しない
ものとする。また、当該技術に熟練せる者にとって自明
である変更はいずれも本願の請求の範囲に含まれるもの
とする。
【0096】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2338 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA ハイポセティカル配列:No 起源: 生物名:ネフィリア クラヴィペス (Nephila clavipe
s) 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1..2154 他の情報:生成物はネフィリア クラヴィペスのしおり
糸絹糸タンパク質 配列 CAA GGG GCA GGT GCA GCA GCA GCA GCA GCT GGA GGT GCC GGA CAA GGA 48 Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly 1 5 10 15 GGA TAT GGA GGT CTT GGT GGA CAA GGA GCT GGT CAA GGT GGA TAT GGA 96 Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly 20 25 30 GGT CTT GGT GGA CAA GGT GCC GGA CAA GGA GCT GGT GCA GCC GCC GCA 144 Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala 35 40 45 GCA GCA GCT GGT GGT GCC GGA CAA GGA GGA TAT GGA GGT CTT GGA AGC 192 Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser 50 55 60 CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA CAA GGA GCT GGA GCA GCC GCT GCA GCT 240 Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala 65 70 75 80 GCG GGT GGT GCC GGA CAA GGA GGT TAT GGA GGT CTT GGA AGT CAA GGT 288 Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly 85 90 95 GCA GGA CGA GGT GGA TTA GGT GGA CAA GGG GCA GGT GCA GCA GCC GCT 336 Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala 100 105 110 GCA GCA GCT GGA GGT GCC GGA CAA GGA GGA TAT GGA GGC CTT GGA AAC 384 Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Asn 115 120 125 CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA CAA GGT GCA GCA GCA GCA GCA GCT GGA 432 Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 130 135 140 GGT GCT GGA CAA GGA GGA TAT GGA GGT CTT GGA AGC CAA GGT GCA GGA 480 Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly 145 150 155 160 CGA GGT GGA TTA GGT GGA CAA GGT GCA GGT GCA GCA GCA GCA GCA GCC 528 Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala 165 170 175 GGA GGT GCT GGA CAA GGC GGA TAC GGT GGT CTT GGT GGA CAA GGT GCC 576 Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala 180 185 190 GGA CAA GGA GGC TAT GGA GGA CTT GGA AGC CAA GGT GCT GGA CGA GGA 624 Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly 195 200 205 GGA TTA GGT GGA CAA GGT GCA GGT GCA GCA GCA GCA GCA GCA GCT GGA 672 Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 210 215 220 GGT GCC GGA CAA GGA GGA CTA GGT GGA CAA GGT GCT GGA CAA GGA GCT 720 Gly Ala Gly Gln Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Ala 225 230 235 240 GGA GCA TCC GCT GCA GCA GCT GGT GGT GCC GGA CAA GGA GGA TAT GGA 768 Gly Ala Ser Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly 245 250 255 GGT CTT GGA AGC CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA GAA GGT GCA GGC GCA 816 Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Glu Gly Ala Gly Ala 260 265 270 GCC GCA GCA GCA GCC GGA GGT GCT GGA CAA GGA GGA TAC GGT GGT CTT 864 Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu 275 280 285 GGT GGA CAA GGT GCC GGA CAA GGA GGC TAT GGA GGA CTT GGA AGC CAA 912 Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln 290 295 300 GGT GCT GGA CGA GGA GGA TTA GGT GGA CAA GGT GCA GGT GCA GCA GCA 960 Gly Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala 305 310 315 320 GCT GGA GGT GCC GGG CAA GGA GGA CTA GGT GGA CAA GGT GCT GGA CAA 1008 Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln 325 330 335 GGA GCT GGA GCA GCC GCT GCA GCA GCT GGT GGT GCC GGA CAA GGA GGA 1056 Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly 340 345 350 TAT GGA GGT CTT GGA AGC CAA GGT GCA GGA CGA GGT GGA TTA GGT GGA 1104 Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly 355 360 365 CAA GGG GCA GGT GCA GTA GCC GCT GCA GCA GCT GGA GGT GCC GGA CAA 1152 Gln Gly Ala Gly Ala Val Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln 370 375 380 GGA GGA TAT GGA GGT CTT GGA AGC CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA CAA 1200 Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln 385 390 395 400 GGA GCT GGA GCA GCC GCT GCA GCA GCT GGT GGT GCC GGA CAA AGA GGT 1248 Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Arg Gly 405 410 415 TAT GGA GGT CTT GGA AAT CAA GGT GCA GGA CGA GGT GGA TTA GGT GGA 1296 Tyr Gly Gly Leu Gly Asn Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly 420 425 430 CAA GGG GCA GGT GCA GCA GCC GCT GCA GCA GCT GGA GGT GCC GGA CAA 1344 Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln 435 440 445 GGA GGA TAT GGA GGC CTT GGA AAC CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA CAA 1392 Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Asn Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln 450 455 460 GGT GCA GCA GCA GCA GCT GGA GGT GCC GGA CAA GGA GGA TAT GGA GGT 1440 Gly Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly 465 470 475 480 CTT GGA AGC CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA CAA GGT GCA GGC GCA GCC 1488 Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala 485 490 495 GCA GCA GCA GCC GTA GGT GCT GGA CAA GAA GGA ATA CGT GGA CAA GGT 1536 Ala Ala Ala Ala Val Gly Ala Gly Gln Glu Gly Ile Arg Gly Gln Gly 500 505 510 GCC GGA CAA GGA GGC TAT GGA GGA CTT GGA AGC CAA GGT TCT GGT CGA 1584 Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ser Gly Arg 515 520 525 GGA GGA TTA GGT GGA CAA GGT GCA GGT GCA GCA GCA GCA GCA GCT GGA 1632 Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 530 535 540 GGT GCT GGA CAA GGA GGA TTA GGT GGA CAA GGT GCT GGA CAA GGA GCT 1680 Gly Ala Gly Gln Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Ala 545 550 555 560 GGA GCA GCC GCT GCA GCA GCT GGT GGT GTT AGA CAA GGA GGA TAT GGA 1728 Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Val Arg Gln Gly Gly Tyr Gly 565 570 575 GGT CTT GGA AGC CAA GGT GCT GGA CGA GGT GGA CAA GGT GCA GGC GCA 1776 Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala 580 585 590 GCC GCA GCA GCA GCC GGA GGT GCT GGA CAA GGA GGA TAT GGT GGT CTT 1824 Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu 595 600 605 GGT GGA CAA GGT GTT GGC CGA GGT GGA TTA GGT GGA CAG GGT GCA GGC 1872 Gly Gly Gln Gly Val Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly 610 615 620 GCA GCG GCA GCT GGT GGT GCT GGA CAA GGA GGA TAT GGT GGT GTT GGT 1920 Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Val Gly 625 630 635 640 TCT GGG GCG TCT GCT GCC TCT GCA GCT GCA TCC CGG TTG TCT TCT CCT 1968 Ser Gly Ala Ser Ala Ala Ser Ala Ala Ala Ser Arg Leu Ser Ser Pro 645 650 655 CAA GCT AGT TCA AGA GTT TCA TCA GCT GTT TCC AAC TTG GTT GCA AGT 2016 Gln Ala Ser Ser Arg Val Ser Ser Ala Val Ser Asn Leu Val Ala Ser 660 665 670 GGT CCT ACT AAT TCT GCG GCC TTG TCA AGT ACA ATC AGT AAC GTG GTT 2064 Gly Pro Thr Asn Ser Ala Ala Leu Ser Ser Thr Ile Ser Asn Val Val 675 680 685 TCA CAA ATT GGC GCC AGC ATC CTG GTC TTT CTG GAT GTG ATG TCC TCA 2112 Ser Gln Ile Gly Ala Ser Ile Leu Val Phe Leu Asp Val Met Ser Ser 690 695 700 TTC AAG CTC TTC TCG AGG TTG TTT CTG CTC TTA TCC AGA TCT 2154 Phe Lys Leu Phe Ser Arg Leu Phe Leu Leu Leu Ser Arg Ser 705 710 715 TAGGTTCTTC CAGCATCGGC CAAGTTAACT ATGGTTCCGC TGGACAAGCC ACTCAGATCG 2214 TTGGTCAATC AGTTTATCAA GCCCTAGGTT AAATGTAAAA TCAAGAGTTG CTAAAACTTA 2274 ATGAACTCGG GCTGTTTATT TGTGTTAGGT TTTAAAATAT TTTCAATAAA TATTATGCAT 2334 ATAA 2338
【0097】配列番号:2 配列の長さ:718 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly 1 5 10 15 Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly 20 25 30 Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala 35 40 45 Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser 50 55 60 Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala 65 70 75 80 Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly 85 90 95 Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala 100 105 110 Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Asn 115 120 125 Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 130 135 140 Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly 145 150 155 160 Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala 165 170 175 Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala 180 185 190 Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly 195 200 205 Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 210 215 220 Gly Ala Gly Gln Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Ala 225 230 235 240 Gly Ala Ser Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly 245 250 255 Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Glu Gly Ala Gly Ala 260 265 270 Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu 275 280 285 Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln 290 295 300 Gly Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln 325 330 335 Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly 340 345 350 Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly 355 360 365 Gln Gly Ala Gly Ala Val Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln 370 375 380 Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln 385 390 395 400 Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Arg Gly 405 410 415 Tyr Gly Gly Leu Gly Asn Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly 420 425 430 Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln 435 440 445 Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Asn Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln 450 455 460 Gly Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly 465 470 475 480 Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala 485 490 495 Ala Ala Ala Ala Val Gly Ala Gly Gln Glu Gly Ile Arg Gly Gln Gly 500 505 510 Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ser Gly Arg 515 520 525 Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 530 535 540 Gly Ala Gly Gln Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly Gln Gly Ala 545 550 555 560 Gly Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Val Arg Gln Gly Gly Tyr Gly 565 570 575 Gly Leu Gly Ser Gln Gly Ala Gly Arg Gly Gly Gln Gly Ala Gly Ala 580 585 590 Ala Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Leu 595 600 605 Gly Gly Gln Gly Val Gly Arg Gly Gly Leu Gly Gly Gln Gly Ala Gly 610 615 620 Ala Ala Ala Ala Gly Gly Ala Gly Gln Gly Gly Tyr Gly Gly Val Gly 625 630 635 640 Ser Gly Ala Ser Ala Ala Ser Ala Ala Ala Ser Arg Leu Ser Ser Pro 645 650 655 Gln Ala Ser Ser Arg Val Ser Ser Ala Val Ser Asn Leu Val Ala Ser 660 665 670 Gly Pro Thr Asn Ser Ala Ala Leu Ser Ser Thr Ile Ser Asn Val Val 675 680 685 Ser Gln Ile Gly Ala Ser Ile Leu Val Phe Leu Asp Val Met Ser Ser 690 695 700 Phe Lys Leu Phe Ser Arg Leu Phe Leu Leu Leu Ser Arg Ser 705 710 715
【0098】配列番号:3 配列の長さ:1995 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA ハイポセティカル配列:No 直接の起源: クローン名:p6B 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:1..1785 配列 CCT GGA GGA TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGC CCA GGA GGA TAT GGC CCT 48 Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro 1 5 10 15 GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCT GGC AGT GCC GCT GCA GCA GCA GCA 96 Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala 20 25 30 GCC GCC GCA GCA GGA CCT GGA GGA TAT GGC CCT GGA CAA CAA GGA CCC 144 Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro 35 40 45 GGA GGA TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGA CCC GGA AGA TAT GGA CCA GGA 192 Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Arg Tyr Gly Pro Gly 50 55 60 CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCT GGC AGT GCC GCT GCA GCC GCA GCA GGA 240 Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 65 70 75 80 TCT GGA CAA CAA GGC CCA GGA GGA TAT GGA CCA CGT CAA CAA GGT CCA 288 Ser Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Arg Gln Gln Gly Pro 85 90 95 GGA GGT TAT GGA CAA GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCA GGC AGT GCA 336 Gly Gly Tyr Gly Gln Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala 100 105 110 GCC GCA GCC TCA GCC GCA GCC TCA GCA GAA TCT GGA CAA CAA GGC CCA 384 Ala Ala Ala Ser Ala Ala Ala Ser Ala Glu Ser Gly Gln Gln Gly Pro 115 120 125 GGA GGT TAT GGA CCA GGT CAA CAA GGC CCA GGA GGT TAT GGA CCA GGT 432 Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly 130 135 140 CAA CAA GGT CCT GGA GGA TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA 480 Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly 145 150 155 160 CCA GGT AGT GCC GCT GCA GCA GCC GCC GCC GCA TCA GGA CCT GGA CAA 528 Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ser Gly Pro Gly Gln 165 170 175 CAA GGA CCA GGA GGA TAT GGA CCA GGT CAA CAA GGT CCT GGA GGA TAT 576 Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr 180 185 190 GGA CCA GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCA GGT AGT GCC GCT GCA GCC 624 Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala 195 200 205 GCC GCC GCC GCA TCA GGA CCT GGA CAA CAA GGA CCA GGA GGA TAT GGA 672 Ala Ala Ala Ala Ser Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly 210 215 220 CCA GGT CAA CAA GGT CCA GGA GGT TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGA CTA 720 Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Leu 225 230 235 240 TCT GGA CCA GGC AGT GCA GCT GCA GCA GCC GCA GCA GGA CCT GGA CAA 768 Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gln 245 250 255 CAA GGA CCC GGA GGA TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCC 816 Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro 260 265 270 GGT AGT GCC GCT GCA GCA GCA GCC GCC GCA GCA GGA CCT GGA GGA TAT 864 Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly Tyr 275 280 285 GGC CCT GGA CAA CAA GGA CCC GGA GGA TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGA 912 Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly 290 295 300 CCA TCT GGA GCA GGC AGT GCA GCA GCA GCA GCC GCA GCA GGA CCT GGA 960 Pro Ser Gly Ala Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly 305 310 315 320 CAA CAA GGA TTA GGA GGT TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGT CCA GGA GGA 1008 Gln Gln Gly Leu Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly 325 330 335 TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGT CCA GGA GGA TAT GGA CCA GGT AGT GCA 1056 Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Ser Ala 340 345 350 TCT GCA GCA GCA GCC GCA GCA GGA CCT GGA CAA CAA GGA CCA GGA GGA 1104 Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly 355 360 365 TAT GGA CCT GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCA GGC AGT GCA TCT GCA 1152 Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ser Ala 370 375 380 GCA GCA GCC GCA GCC GCA GCA GGA CCA GGA GGA TAT GGA CCA GGA CAA 1200 Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln 385 390 395 400 CAA GGT CCA GGA GGA TAT GCA CCA GGA CAA CAA GGA CCA TCT GGA CCA 1248 Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Ala Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro 405 410 415 GGC AGT GCA TCT GCA GCA GCA GCC GCA GCC GCA GCA GGA CCA GGA GGA 1296 Gly Ser Ala Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly 420 425 430 TAT GGA CCA GGA CAA CAA GGT CCA GGA GGA TAT GCA CCA GGA CAA CAA 1344 Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Ala Pro Gly Gln Gln 435 440 445 GGA CCA TCT GGA CCA GGC AGT GCA GCA GCA GCA GCA GCT GCC AGT GCA 1392 Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ser Ala 450 455 460 GGA CCT GGT GGA TAT GGA CCA GCG CAA CAG GGA CCA TCT GGT CCT GGA 1440 Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Ala Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly 465 470 475 480 ATC GCA GCT TCA GCT GCT TCA GCA GGA CCT GGA GGT TAT GGA CCA GCA 1488 Ile Ala Ala Ser Ala Ala Ser Ala Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Ala 485 490 495 CAA CAA GGA CCA GCT GGA TAT GGG CCT GGA AGC GCA GTA GCA GCC TCT 1536 Gln Gln Gly Pro Ala Gly Tyr Gly Pro Gly Ser Ala Val Ala Ala Ser 500 505 510 GCC GGT GCA GGA TCT GCA GGT TAT GGG CCA GGT TCT CAA GCT TCC GCT 1584 Ala Gly Ala Gly Ser Ala Gly Tyr Gly Pro Gly Ser Gln Ala Ser Ala 515 520 525 GCA GCT TCT CGT CTG GCT TCT CCA GAT TCA GGC GCT AGA GTT GCA TCA 1632 Ala Ala Ser Arg Leu Ala Ser Pro Asp Ser Gly Ala Arg Val Ala Ser 530 535 540 GCT GTT TCT AAC TTG GTA TCC AGT GGC CCA ACT AGC TCT GCT GCC TTA 1680 Ala Val Ser Asn Leu Val Ser Ser Gly Pro Thr Ser Ser Ala Ala Leu 545 550 555 560 TCA AGT GTT ATC AGT AAC GCT GTG TCT CAA ATT GGC GCA AGT AAT CCT 1728 Ser Ser Val Ile Ser Asn Ala Val Ser Gln Ile Gly Ala Ser Asn Pro 565 570 575 GGT CTC TCT GGT TGC GAT GTC CTC ATT CAA GCT CTC TGG AAA TCG TTT 1776 Gly Leu Ser Gly Cys Asp Val Leu Ile Gln Ala Leu Trp Lys Ser Phe 580 585 590 CTG CTT GTG TAA CCA TCC TTT CTT CAT CCA GCA TTG GTC AAG TTA ATT 1824 Leu Leu Val 595 ATG GAG CGG CTT CTC AGT TCG CCC AAG TTG TCG GCC AAT CTG TTT TGA 1872 GTG CAT TTT AAT TGA AAA ATT TAT TAA AAT ATG CAT GGA TTT TCT AGC 1920 CTG GGC AAC TAA TTG CTC GTA CTA TGT AAT TTT TTT TTA AAT AAA TTC 1968 TTT GCA ACT TCT AAA AAA AAA AAA AAA 1995
【0099】配列番号:4 配列の長さ:596 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列 Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro 1 5 10 15 Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala 20 25 30 Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro 35 40 45 Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Arg Tyr Gly Pro Gly 50 55 60 Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly 65 70 75 80 Ser Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Arg Gln Gln Gly Pro 85 90 95 Gly Gly Tyr Gly Gln Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala 100 105 110 Ala Ala Ala Ser Ala Ala Ala Ser Ala Glu Ser Gly Gln Gln Gly Pro 115 120 125 Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly 130 135 140 Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly 145 150 155 160 Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ser Gly Pro Gly Gln 165 170 175 Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr 180 185 190 Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala 195 200 205 Ala Ala Ala Ala Ser Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly 210 215 220 Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Leu 225 230 235 240 Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gln 245 250 255 Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro 260 265 270 Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly Tyr 275 280 285 Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly 290 295 300 Pro Ser Gly Ala Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly 305 310 315 320 Gln Gln Gly Leu Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly 325 330 335 Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Ser Ala 340 345 350 Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly 355 360 365 Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ser Ala 370 375 380 Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Gly Gln 385 390 395 400 Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Ala Pro Gly Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro 405 410 415 Gly Ser Ala Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Gly Pro Gly Gly 420 425 430 Tyr Gly Pro Gly Gln Gln Gly Pro Gly Gly Tyr Ala Pro Gly Gln Gln 435 440 445 Gly Pro Ser Gly Pro Gly Ser Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ala Ser Ala 450 455 460 Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Ala Gln Gln Gly Pro Ser Gly Pro Gly 465 470 475 480 Ile Ala Ala Ser Ala Ala Ser Ala Gly Pro Gly Gly Tyr Gly Pro Ala 485 490 495 Gln Gln Gly Pro Ala Gly Tyr Gly Pro Gly Ser Ala Val Ala Ala Ser 500 505 510 Ala Gly Ala Gly Ser Ala Gly Tyr Gly Pro Gly Ser Gln Ala Ser Ala 515 520 525 Ala Ala Ser Arg Leu Ala Ser Pro Asp Ser Gly Ala Arg Val Ala Ser 530 535 540 Ala Val Ser Asn Leu Val Ser Ser Gly Pro Thr Ser Ser Ala Ala Leu 545 550 555 560 Ser Ser Val Ile Ser Asn Ala Val Ser Gln Ile Gly Ala Ser Asn Pro 565 570 575 Gly Leu Ser Gly Cys Asp Val Leu Ile Gln Ala Leu Trp Lys Ser Phe 580 585 590 Leu Leu Val 595
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、繊維軸を偏光放射に対して平行(Aと
B)にした状態で Nephila clavipes 大吐糸腺由来しお
り糸絹糸繊維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけ
た力との関係を示したものである。Aは元のスペクトル
を示し、BはAのたたみこみの一部を引き出したスペク
トルである。
【図2】図2は、繊維軸を偏光放射に対して直角にした
状態で Nephila clavipes 大吐糸腺由来しおり糸絹糸繊
維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけた力との関
係を示したものであり、元のスペクトルを示す。
【図3】図3は、繊維軸を偏光放射に対して直角にした
状態で Nephila clavipes 大吐糸腺由来しおり糸絹糸繊
維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけた力との関
係を示したものであり、たたみこみの一部を引き出した
スペクトルである。
【図4】図4は、繊維軸を偏光放射に対して平行にした
状態で取った Nephila clavipes 大吐糸腺由来しおり糸
絹糸繊維のFTIRスペクトルである。(i)軸張力0
グラム。(ii)軸張力2.0グラム。(iii)軸張力除去
29分後。(iv)軸張力除去12時間後。
【図5】図5は、繊維軸を偏光放射に対して直角にした
状態で取った Nephila clavipes 大吐糸腺由来しおり糸
絹糸繊維のFTIRスペクトルである。(i)軸張力0
グラム。(ii)軸張力2.0グラム。(iii)軸張力除去
29分後。(iv)軸張力除去12時間後。
【図6】図6は、繊維軸を偏光放射に対して平行にした
状態でAraneus gemmoides 大吐糸腺由来しおり糸絹糸繊
維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけた力との関
係を示したものであり、元のスペクトルを示す。
【図7】図7は、繊維軸を偏光放射に対して平行にした
状態でAraneus gemmoides 大吐糸腺由来しおり糸絹糸繊
維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけた力との関
係を示したものであり、たたみこみの一部を引き出した
スペクトルである。
【図8】図8は、繊維軸を偏光放射に対して直角にした
状態でAraneus gemmoides 大吐糸腺由来しおり糸絹糸繊
維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけた力との関
係を示したものであり、元のスペクトルを示す。
【図9】図9は、繊維軸を偏光放射に対して直角にした
状態でAraneus gemmoides 大吐糸腺由来しおり糸絹糸繊
維のFTIRスペクトルを取り、繊維にかけた力との関
係を示したものであり、たたみこみの一部を引き出した
スペクトルである。
【図10】図10は、 Nephila clavipes 大吐糸腺由来
しおり糸絹糸3本を試料プレートにランダムな方向に置
き、偏光板を使わないで検出したFTIRスペクトルで
ある。実線は元のスペクトルを示し、破線はたたみこみ
の一部を引き出したスペクトルを示す。
【図11】図11は、 Nephila clavipes 小吐糸腺由来
絹糸繊維のFTIRスペクトルのたたみこみの一部を引
き出したものであり、繊維軸を偏光入射放射に対して直
角にした状態で取ったスペクトルである。
【図12】図12は、 Nephila clavipes 小吐糸腺由来
絹糸繊維のFTIRスペクトルのたたみこみの一部を引
き出したものであり、繊維軸を偏光入射放射に対して平
行にした状態で取ったスペクトルである。
【図13】図13は、図14、図15および図16と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
1の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。該クモ絹糸タンパク質は2154位までのDN
Aによってコードされているので、2152−2154
位にあるSer(アミノ酸718)が最後のアミノ酸と
なっている。cDNA配列およびそれに対応するアミノ
酸配列は、配列番号:1に示されている。2155−2
157位の終止コドンTAGは翻訳されないし、残りの
コドンも翻訳されない。
【図14】図14は、図13、図15および図16と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
1の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。
【図15】図15は、図13、図14および図16と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
1の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。
【図16】図16は、図13、図14および図15と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
1の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。
【図17】図17は、図18、図19および図20と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
2の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。該クモ絹糸タンパク質は1785位までのDN
Aによってコードされている。cDNA配列およびそれ
に対応するアミノ酸配列は、配列番号:3に示されてい
る。
【図18】図18は、図17、図19および図20と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
2の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。
【図19】図19は、図17、図18および図20と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
2の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。
【図20】図20は、図17、図18および図19と共
Nephila clavipes 大吐糸腺由来クモ絹糸タンパク質
2の全cDNA配列およびそれに対応するアミノ酸配列
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 8214−4B //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 ミン・クー カナダ国 ティ2エヌ 3ワイティ、アル バータ カルガリー、エヌダブリュー ホ スピタル ドライブ 3330、ユニバーシテ ィーオブ カルガリー メディカル フィ ジオロジー/メディカル バイオケミスト リー デパートメント内 (72)発明者 マイケル・ビー・ヒンマン アメリカ合衆国 ワイオミング 82070 ララミー、フェッターマン ストリート 308 1/2

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クモ絹糸タンパク質またはその断片あるい
    は変異体をコードする単離DNA。
  2. 【請求項2】αは伸張時にαらせんを形成し得る無定型
    領域であり、βはβシートを形成し得る領域である、α
    およびβの繰り返し領域を有するタンパク質をコードす
    る請求項1記載の単離DNA。
  3. 【請求項3】さらに可変領域を含む請求項2記載の単離
    DNA。
  4. 【請求項4】図13、図14、図15および図16に示
    されるアミノ酸配列を有するクモ絹糸タンパク質をコー
    ドする請求項3記載のDNA。
  5. 【請求項5】図17、図18、図19および図20に示
    されるアミノ酸配列を有するクモ絹糸タンパク質をコー
    ドする請求項3記載のDNA。
  6. 【請求項6】クモ絹糸タンパク質またはその断片あるい
    は変異体をコードするcDNAを含有するベクターであ
    って、かつ適当な宿主に導入した場合にクモ絹糸タンパ
    ク質またはその断片あるいは変異体を発現することがで
    きる複製可能なベクター。
  7. 【請求項7】図13、図14、図15および図16に示
    されるcDNA配列を有する請求項6記載のベクター。
  8. 【請求項8】図17、図18、図19および図20に示
    されるcDNA配列を有する請求項6記載のベクター。
  9. 【請求項9】請求項6記載のベクターを含有する生きた
    細胞または微生物。
  10. 【請求項10】細菌であって該ベクターがプラスミドで
    ある請求項9記載の生きた細胞または微生物。
  11. 【請求項11】クモ絹糸タンパク質またはその断片ある
    いは変異体をコードし、クモ絹糸タンパク質を発現する
    ことができるDNAを含有する形質転換細胞または微生
    物。
  12. 【請求項12】請求項11記載の形質転換細胞または微
    生物によって産生された組換えクモ絹糸タンパク質。
  13. 【請求項13】精製クモ絹糸タンパク質。
  14. 【請求項14】αは伸張時にαらせんを形成し得る無定
    型領域であり、βはβシートを形成し得る領域である、
    αおよびβの繰り返し単位を有する請求項13記載の精
    製クモ絹糸タンパク質。
  15. 【請求項15】図13、図14、図15および図16に
    示されるアミノ酸配列を有する請求項14記載の精製ク
    モ絹糸タンパク質。
  16. 【請求項16】図17、図18、図19および図20に
    示されるアミノ酸配列を有する請求項14記載の精製ク
    モ絹糸タンパク質。
  17. 【請求項17】請求項12または請求項13記載のタン
    パク質から製造された、または両タンパク質の混合物か
    ら形成された繊維。
  18. 【請求項18】天然クモ絹糸タンパク質の断片または変
    異体、またはそれから形成された繊維。
  19. 【請求項19】請求項11記載の形質転換細胞または微
    生物を培養する工程を有する組換えクモ絹糸タンパク質
    の製造方法。
  20. 【請求項20】天然クモ絹糸タンパク質をコードする遺
    伝子のDNA配列を決定し、該DNA配列の変異体を調
    製し、および該DNA配列の該変異体を細胞または微生
    物中で発現することによって、天然クモ絹糸の性質と異
    なる性質を有するクモ絹糸タンパク質変異体を製造する
    工程を有する天然クモ絹糸タンパク質変異体の調製方
    法。
JP3115647A 1990-04-20 1991-04-18 クモ絹糸タンパク質をコードする単離dna、複製可能なベクターおよび該単離dnaを含有する形質転換細胞、ならびにその生成物 Expired - Lifetime JP2852822B2 (ja)

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