JPH0698487A - 磁石回転子 - Google Patents

磁石回転子

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JPH0698487A
JPH0698487A JP4286568A JP28656892A JPH0698487A JP H0698487 A JPH0698487 A JP H0698487A JP 4286568 A JP4286568 A JP 4286568A JP 28656892 A JP28656892 A JP 28656892A JP H0698487 A JPH0698487 A JP H0698487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
metal tube
tube
fitted
rotor
Prior art date
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Pending
Application number
JP4286568A
Other languages
English (en)
Inventor
Zenichiro Kobayashi
善一郎 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Elec Co
Original Assignee
Aichi Elec Co
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Publication date
Application filed by Aichi Elec Co filed Critical Aichi Elec Co
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Publication of JPH0698487A publication Critical patent/JPH0698487A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヨーク鉄心1の外周部に磁石2を装着し、こ
の磁石2の外周部に金属管3aを嵌着して構成する磁石
回転子において、金属管3aが薄く構成できるようにし
て渦電流による損失を低減し、また金属管3aと磁石2
との嵌合不良をなくする。 【構成】 金属管3aが、磁石2の外周部への嵌着に先
立って、磁石2の外径へ圧入可能な寸法に拡管成形され
ていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、密閉型圧縮機等に使用
される電動機の回転子に関し、特に永久磁石界磁を備え
た回転子に関する。
【0002】
【従来の技術】密閉型圧縮機に使用される磁石を装着し
た回転子は、遠心力によって磁石が飛散しないための補
強と、磁石粉等が回転子外部へ極力漏れないための密閉
とを目的として、保護部材によって回転子の外周部と軸
方向両端部をそれぞれ覆って構成される。
【0003】図9及び図10は上記回転子の構造を示す
断面図であり、例えば特開平2−246748号公報等
に開示されるものである。この回転子は、厚肉円筒形の
ヨーク鉄心1の外周部に瓦状の磁石2を複数個配置し、
この磁石2の外周部に薄肉の金属管3を嵌着し、一方磁
石2の軸方向両端には端板4,4を装着して構成されて
いる。
【0004】ヨーク鉄心1は、軸孔6、クランプピン挿
通孔7、磁石の位置決めのための突起8をそれぞれ有
し、一般に円形薄鉄板を多数積層するとともにカシメク
ランプ部13によって薄鉄板相互をかしめて固着するこ
とにより形成される。磁石2はフェライト等の硬質磁性
材により形成された瓦状片よりなり、これを複数個略等
配状に配置して、金属管3の締め付けによって固定す
る。
【0005】金属管3は、耐遠心力のための補強と外周
部の密封を行うものであり、引張強度に優れ且つ非磁性
体のものが適するため、一般にSUS304等のオース
テナイト系ステンレス鋼が用いられ、板状素材を丸めて
溶接することによって管状に形成し、これを焼きばめま
たは圧入またはその両方の組み合わせによって装着す
る。端板4,4は、磁石2の軸方向両端部を密閉するも
のであり、金属製の円形平板が使用される。端板4,4
と金属管3とはすきま嵌合となっており、端板4,4と
ヨーク鉄心1とはそれぞれの内部を軸方向に貫通する複
数のクランプピン9によって相互が固定されている。1
0は金属管3の端部を内径側へ折り曲げて形成した折り
曲げ部であり、このような折り曲げ部10を設けること
により、端板4との隙間を小さくして密閉効果を向上さ
せ、同時に金属管3の抜け止めを図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の回転子にお
いては、電動機の運転に伴って金属管3に渦電流が発生
するため、この渦電流による損失が電動機の効率を低下
させている。この損失を低減する例として、特公昭63
−26623号公報に開示される構成が提案されてい
る。これは金属管3にスリットを設けるようにした構成
であるが、磁石2の密封が必要とされる用途には使用で
きないといった欠点や、前記スリットによって金属管の
耐遠心力強度が低下するといった欠点が存在する。
【0007】従って、金属管によって磁石を密封し、且
つ高速回転に供する回転子にあっては、上記渦電流によ
る損失を低減するために、金属管の肉厚を極力薄くする
検討がなされてきた。ところがこの場合も、肉厚を薄く
することにより金属管の耐遠心力強度が低下するため
に、品質保証上の限界が存在する。特にオーステナイト
系ステンレス鋼の場合は、熱処理によって強度を高める
ことができない点が障害となっている。
【0008】一方、回転子の製造面においては、磁石2
と金属管3は共に仕上がりの寸法精度が悪いために、両
者を嵌合する場合のしめしろが不適切なものとなってし
まう問題がある。即ち、しめしろが大きすぎると、嵌合
不能となったり、嵌合によって磁石の割れや欠けが発生
し、一方、しめしろが小さすぎると、回転中に金属管が
空回りしたり磁石の固定が不十分となって、振動や騒音
が発生するといった問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による磁石回転子
は、金属管の磁石外周部への嵌着に先立って、金属管を
予め磁石の外径へ圧入可能な寸法に拡管成形したもので
ある。
【0010】素材を管状に形成した時点において、金属
管の内径は、仕上がり寸法のばらつきを見込んだ磁石外
周部の最小外径よりも十分小径に形成されており、その
後、磁石の実際の仕上がり外径に応じて、適切なしめし
ろが生じる内径寸法となるまで拡管成形がなされる。上
記金属管の素材は望ましくは標準肉厚品を用い、そして
金属管の最終的な肉厚は、成形に伴う加工硬化を加味し
た上で、要求される耐遠心力強度を満足する肉厚に設定
される。
【0011】
【作用】オーステナイト系ステンレス鋼は加工硬化し易
い特性を有するため、拡管成形により金属管は加工硬化
して、引っ張り強度及び耐力が大幅に向上する。また磁
石の仕上がり寸法のばらつきに応じて、金属管を適宜な
寸法に拡管成形できるため、常に最適なしめしろが得ら
れる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す回転子の正面
断面図である。図10に示した従来品との相違点は金属
管3aの構成であり、大幅な拡管成形が施されているた
め、素材を管状にロールしたのみの従来の金属管より薄
肉の金属管となっている。一方、強度的には、拡管成形
によって加工硬化しているため、薄肉であっても従来と
同等以上の引っ張り強度及び耐力を有している。このよ
うに金属管3aが薄肉化されているため、渦電流による
損失が低減される効果を有するが、そのほかに、金属管
3aが薄肉化された分、磁石2の外径を従来より大径に
設計することも可能となり、固定子との磁気的ギャップ
を短縮して電動機の効率を一段と向上させることができ
る。
【0013】上記金属管3aは、例えばステンレスSU
S304の板材であって、例えば0.3mm厚、0.4
mm厚等の標準肉厚品から形成される。即ち先ず、図2
に示すように、標準肉厚の生板材を丸めて溶接して管状
に形成し、端部を所定寸法にカットして素管3bを形成
する。図中17は溶接部を示している。生板材は伸びに
裕度があるため、容易に丸めることができて比較的良好
な円筒を得ることができる。加工硬化した素材は円筒に
することが容易でなく、その後の拡管率も小さくなるた
め、管状に形成する前に素材に大きな加工を加えること
は好ましくない。
【0014】次に、この素管3bを図3に示すような拡
管装置にセットする。この拡管装置は環状に配置された
テーパ状の内径を有する押圧治具18と、この押圧治具
18の内側に嵌入されたテーパピン19よりなり、テー
パピン19を図面に垂直な方向にスライドさせると、テ
ーパピン19のテーパ状の外周に摺接する押圧治具18
の内周部が外径方向へ押圧され、押圧治具18の外周部
によって素管3bの内径が押圧されて拡管される。拡管
率(D2/D1)が大きな場合は、押圧治具18を取り
替えて、数回に分けて所定寸法まで拡管を行うことが好
ましい。
【0015】このように形成された金属管3aの内径寸
法は、磁石2の外径寸法に対して適切な圧入しめしろを
持たせた寸法となっている。勿論、使用される磁石2の
外径寸法を予め測定した上、これに応じた所定内径の金
属管3cが得られるように拡管装置の調整がなされる。
一般に、磁石2の仕上がり寸法は、同一ロット内ではば
らつきが少なく、ロット変更に伴ってばらつく傾向にあ
るため、通常は、上記拡管装置の調整は磁石のロット変
更時に行えばよい。
【0016】図4は、本発明の別の実施例を示してい
る。これは、端板5の外径部に金属管3cに沿うように
軸方向へ折り曲げた折り曲げ部12を設けたものであ
り、一方、この折り曲げ部12の先端を覆って金属管3
cの端部を大きな角度で折り曲げて折り曲げ部11が形
成してある。このような構成により、金属管3cの端部
を折り曲げる際の圧力が磁石2へ及ぶのが緩和でき、こ
の結果金属管の折り曲げ部11の折り曲げ角度も大きな
ものにできる。また端板5と金属管3cの当接面積が増
して、磁石2の密閉効果を向上させることができる。
【0017】図4に示すような回転子を製作する場合、
金属管3cの折り曲げ部11,11の一方は、金属管3
cの磁石2外周部への嵌着に先立って形成しておいても
よい。この製作手順を図5及び図6に示す。図5におい
て、金属管3cは、所定内径に拡管成形されるととも
に、円筒の一端を内径側へ鍔状に大きく折り曲げて折り
曲げ部11が予め形成される。次にこの金属管3cをす
でに形成済みの折り曲げ部11の反対側から磁石2の外
周部へ圧入する。即ち、形成済みの折り曲げ部11側を
プレス等によって押圧する。このとき、折り曲げ部11
の存在によって金属管3cの腰が強くなっているため、
極薄肉管または長い管を使用する場合であっても押圧に
よる座屈等を生じることなく圧入できる。尚、必要に応
じて、金属管3cを高周波加熱等により予め加熱した後
圧入する、いわゆる焼きばめによって嵌着してもよい。
【0018】図6は、上記圧入完了後の状態を示してい
る。金属管3cは磁石2の外周部に嵌着され、磁石2を
締め付け固定する。この後、金属管3cの図面下側の端
部が折り曲げられて、図4に示した回転子が完成する。
下側の端板5は金属管3cの圧入後に取り付けるように
してもよく、従ってクランプピン9によるクランプも金
属管3cの圧入後に行うようにしてもよい。
【0019】図5及び図6に示したように、嵌着に先立
って金属管3cの一端のみに予め折り曲げ部11を形成
しておく場合、本発明における金属管の拡管成形の工程
を有効に利用することができる。図7はこの様子を示し
たものであり、D1なる内径を有する破線で示す素管3
bを、D2なる内径まで拡管成形して金属管3dを製作
する場合を示している。この拡管成形は、素管3bの一
端16を適宜な手段によって固定し、この端部には図3
に示した押圧治具18が当接することなく拡管のための
押圧がなされない構成とした後、素管3bに拡管成形を
施すようにしたものである。このようにすると、金属管
の端部は拡管されないので、この部分に内径側へ折れ曲
がった傾斜部15が形成され、一方、上記押圧治具18
が当接する部分は拡管されて拡径部14が形成される。
【0020】上記金属管3dの傾斜部15は、拡径部1
4の成形に伴って形成されるものであるため、折り曲げ
によって形成するものと比較してしわの発生が少なく、
比較的容易に形成することができる。尚、必要に応じ
て、拡管成形後にさらに傾斜部15を折り曲げ成形し
て、図4や図8に示す略直角あるいはそれ以上の角度ま
で折り曲げた折り曲げ部11,11aとすることもでき
る。この場合においても、拡管成形時にすでに傾斜部1
5が形成されているので、その後の折り曲げ成形は比較
的容易であるとともに、しわが少なく形成できる特長が
ある。
【0021】上記のように、拡管成形と同時に金属管の
端部の折り曲げ部が容易に形成できるので、この折り曲
げ部を長くして図8に示すような折り曲げ部11aを有
する回転子を製作することができる。図8に示す回転子
においては、金属管3eの上側の折り曲げ部11aによ
って磁石2の端部を直接覆った構成とし、上側の端板を
廃止し、同時にクランプピンも不要として大幅なコスト
ダウンが達成されている。この構成の場合、折り曲げ部
11aには、成形によるしわの発生が少ないために、磁
石2の密閉効果が十分備わっている。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、金属管が標準肉厚に限
定されることなく適宜に肉厚設定ができ、同時に肉厚あ
たりの機械的強度も向上することから、金属管が薄く構
成できて渦電流による損失が低減できる。また、これに
伴って固定子との磁気的ギャップも短縮可能であり、電
動機の効率を向上させ得るものである。
【0023】さらに、金属管と磁石との嵌合において、
磁石寸法のばらつきに関係なく最適なしめしろが得ら
れ、嵌合不良や磁石の破損、あるいは金属管の空回りや
振動、騒音といった問題が解消できる。さらに別の効果
として、金属管の端部の折り曲げが容易に且つ品質良好
に形成できる特長も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した回転子の第1の実施例を示す
正面断面図。
【図2】拡管成形を施す前の金属管を示す斜視図。
【図3】拡管装置の例を示す平面断面図。
【図4】本発明を適用した回転子の第2の実施例を示す
正面断面図。
【図5】図4の回転子の製作手順を説明する正面断面
図。
【図6】図4の回転子の製作手順を説明する正面断面
図。
【図7】拡管成形に伴う金属管の折り曲げを説明する金
属管の要部断面説明図。
【図8】本発明を適用した回転子の第3の実施例を示す
正面断面図。
【図9】従来例を示す回転子の平面断面図。
【図10】従来例を示す回転子の正面断面図。
【符号の説明】
1 ヨーク鉄心 2 磁石 3,3a,3c,3d,3e 金属管 4,5 端板 9 クランプピン 10,11,11a 金属管の折り曲げ部 12 端板の折り曲げ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨーク鉄心の外周部に磁石を装着し、こ
    の磁石の外周部に金属管を嵌着して構成する磁石回転子
    において、前記金属管は、前記嵌着に先立って、前記磁
    石の外径へ圧入可能な寸法に拡管成形されていることを
    特徴とする磁石回転子。
  2. 【請求項2】 前記拡管成形に際し、前記金属管の一端
    を拡管することなく、この部分に内径側へ折れ曲がった
    部分を形成したことを特徴とする請求項1記載の磁石回
    転子。
JP4286568A 1992-09-11 1992-09-11 磁石回転子 Pending JPH0698487A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4286568A JPH0698487A (ja) 1992-09-11 1992-09-11 磁石回転子

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JP4286568A JPH0698487A (ja) 1992-09-11 1992-09-11 磁石回転子

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JPH0698487A true JPH0698487A (ja) 1994-04-08

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ID=17706099

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JP4286568A Pending JPH0698487A (ja) 1992-09-11 1992-09-11 磁石回転子

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JP (1) JPH0698487A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021182834A (ja) * 2020-05-20 2021-11-25 株式会社ミツバ ロータ、モータ、及び、ロータの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021182834A (ja) * 2020-05-20 2021-11-25 株式会社ミツバ ロータ、モータ、及び、ロータの製造方法

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