JPH0698475B2 - 繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents
繊維強化複合材料の製造方法Info
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- JPH0698475B2 JPH0698475B2 JP6958488A JP6958488A JPH0698475B2 JP H0698475 B2 JPH0698475 B2 JP H0698475B2 JP 6958488 A JP6958488 A JP 6958488A JP 6958488 A JP6958488 A JP 6958488A JP H0698475 B2 JPH0698475 B2 JP H0698475B2
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- composite material
- matrix metal
- reinforcing material
- reinforced composite
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、複合材料の製造方法に係り、さらに詳細に
は、加圧鋳造法による複合材料の製造方法に関する。
は、加圧鋳造法による複合材料の製造方法に関する。
[従来の技術] 繊維強化複合材料の如き複合材料や複合材料よりなる部
材の製造方法のひとつとして、鋳型のモールドキャビテ
ィ内に強化材よりなる所定形状の成形体を配置し、鋳型
内に溶融マトリックス金属を導入し、プランジャにより
溶湯を加圧しつつ凝固させる加圧鋳造法が知られてい
る。
材の製造方法のひとつとして、鋳型のモールドキャビテ
ィ内に強化材よりなる所定形状の成形体を配置し、鋳型
内に溶融マトリックス金属を導入し、プランジャにより
溶湯を加圧しつつ凝固させる加圧鋳造法が知られてい
る。
この加圧鋳造法においては、成形体の中に溶湯を確実に
含浸させ、強化材とマトリックス金属との密着性を向上
させるためには、成形体をマトリックス金属の融点以上
の温度に予熱し、鋳型内にマトリックス金属の溶湯が導
入される際にも予熱した温度を維持するのが望ましい。
含浸させ、強化材とマトリックス金属との密着性を向上
させるためには、成形体をマトリックス金属の融点以上
の温度に予熱し、鋳型内にマトリックス金属の溶湯が導
入される際にも予熱した温度を維持するのが望ましい。
[発明が解決しようとする課題] しかし、予熱した成形体を鋳型に直接収納すると、成形
体の表面が鋳型に接触するため、熱が急速に鋳型に奪わ
れることによって成形体の表面温度が低下し、特に成形
体の体積率が大きい場合にはマトリックス金属が浸入す
る前に凝固し、複合材料部内に複合不良部が生じる。特
にこのような問題は、成形体の体積率が大きく、熱伝導
率が比較的高い場合(例えば、炭素繊維の場合)、予熱
温度が高い場合、鋳型温度が低い場合などに顕著にあら
われる。
体の表面が鋳型に接触するため、熱が急速に鋳型に奪わ
れることによって成形体の表面温度が低下し、特に成形
体の体積率が大きい場合にはマトリックス金属が浸入す
る前に凝固し、複合材料部内に複合不良部が生じる。特
にこのような問題は、成形体の体積率が大きく、熱伝導
率が比較的高い場合(例えば、炭素繊維の場合)、予熱
温度が高い場合、鋳型温度が低い場合などに顕著にあら
われる。
本発明は、加圧鋳造法による従来の複合材料部材の製造
方法における上述の如き課題を解決するために改善され
た複合材料の製造方法である。
方法における上述の如き課題を解決するために改善され
た複合材料の製造方法である。
[課題を解決するための手段] 本発明は、鋳型内に強化材を設置して溶融マトリックス
金属を該鋳型内に注入し、プランジャによって該溶融マ
トリックス金属を加圧しつつ該強化材内に浸透および凝
固させる繊維強化複合材料の製造方法において、無機質
長繊維またはウイスカの成形体からなる強化材の表面の
うち鋳型面と接触する面に、予め耐熱性の短繊維、ウイ
スカ、または粒子からなるコーティング層を該強化材よ
り小さい体質率に保持しつつ有機質バインダまたは無機
質バインダにより形成させたあと、該コーティング層を
備えた該強化材をマトリックス金属の融点以上に予熱
後、該コーティング層を該鋳型面と接触するように該強
化材を該鋳型内に設置し、溶融マトリックス金属を鋳型
内に注入し、プランジャによって該溶融マトリックス金
属を加圧して該強化材内に浸透および凝固させて繊維強
化複合材料を鋳造したあと、鋳型より取り出して前記コ
ーティング層を該繊維強化複合材料より除去する構成と
した。
金属を該鋳型内に注入し、プランジャによって該溶融マ
トリックス金属を加圧しつつ該強化材内に浸透および凝
固させる繊維強化複合材料の製造方法において、無機質
長繊維またはウイスカの成形体からなる強化材の表面の
うち鋳型面と接触する面に、予め耐熱性の短繊維、ウイ
スカ、または粒子からなるコーティング層を該強化材よ
り小さい体質率に保持しつつ有機質バインダまたは無機
質バインダにより形成させたあと、該コーティング層を
備えた該強化材をマトリックス金属の融点以上に予熱
後、該コーティング層を該鋳型面と接触するように該強
化材を該鋳型内に設置し、溶融マトリックス金属を鋳型
内に注入し、プランジャによって該溶融マトリックス金
属を加圧して該強化材内に浸透および凝固させて繊維強
化複合材料を鋳造したあと、鋳型より取り出して前記コ
ーティング層を該繊維強化複合材料より除去する構成と
した。
[作用] 本発明では、上述のような構成であり、この方法によれ
ば、強化材よりなる成形体のまわりに薄くコーティング
した耐熱性の短繊維,ウイスカ,粒子のいずれかよりな
るコーティング層が一種の断熱層として働き、比較的高
い体積率の成形体が鋳型壁面に直接接触することを防げ
るので、成形体表面の急激な温度低下を抑制してマトリ
ックス金属の流動性を保持し、溶湯を良好に浸透させる
ことができ、湯回り不良などの鋳造欠陥をなくすことが
できる。
ば、強化材よりなる成形体のまわりに薄くコーティング
した耐熱性の短繊維,ウイスカ,粒子のいずれかよりな
るコーティング層が一種の断熱層として働き、比較的高
い体積率の成形体が鋳型壁面に直接接触することを防げ
るので、成形体表面の急激な温度低下を抑制してマトリ
ックス金属の流動性を保持し、溶湯を良好に浸透させる
ことができ、湯回り不良などの鋳造欠陥をなくすことが
できる。
なお、本発明の複合材料の製造方法においては、高い体
積率のまわりに短繊維よりなる複合材料の層が薄く形成
される。これは、成形体とは体積率が極端に異なるため
加工が容易で、容易に成形体から取り除くことができ
る。
積率のまわりに短繊維よりなる複合材料の層が薄く形成
される。これは、成形体とは体積率が極端に異なるため
加工が容易で、容易に成形体から取り除くことができ
る。
また、本発明による複合材料部材の製造方法において使
用される短繊維,ウイスカ,粒子などは、耐熱性材質の
ものであれば何でも良く、主として、SiCウイスカ,Al2
O3‐SiO2ウイスカ,チタン酸カリウムウイスカ,SiCパウ
ダなどが採用出来る。
用される短繊維,ウイスカ,粒子などは、耐熱性材質の
ものであれば何でも良く、主として、SiCウイスカ,Al2
O3‐SiO2ウイスカ,チタン酸カリウムウイスカ,SiCパウ
ダなどが採用出来る。
[実施例] 実施例1 本発明による複合材料部材の製造方法に関する1つの実
施例について第1図〜第3図に基づいて説明する。第1
図〜第3図は本発明の1実施例を示し、第1図は成形体
の側面図、第2図は上記成形体をコーティングした状態
を示す断面図、第3図はコーティングされた前記成形体
を加圧鋳造する状態を示す断面図である。図において、
1は一方向に配向されたSiC繊維よりなる成形体であ
り、体積率は50%である。この成形体1は無機質バイン
ダであるエチルシリケートで成形され、加熱により崩れ
ることはない。成形体1を作るためのバインダは有機質
バインダでも良いが、熱劣化のない無機質バインダが望
ましい。これ以外にはコロイダルシリカ,水ガラスなど
を使用することが出来る。
施例について第1図〜第3図に基づいて説明する。第1
図〜第3図は本発明の1実施例を示し、第1図は成形体
の側面図、第2図は上記成形体をコーティングした状態
を示す断面図、第3図はコーティングされた前記成形体
を加圧鋳造する状態を示す断面図である。図において、
1は一方向に配向されたSiC繊維よりなる成形体であ
り、体積率は50%である。この成形体1は無機質バイン
ダであるエチルシリケートで成形され、加熱により崩れ
ることはない。成形体1を作るためのバインダは有機質
バインダでも良いが、熱劣化のない無機質バインダが望
ましい。これ以外にはコロイダルシリカ,水ガラスなど
を使用することが出来る。
一方、平均繊維長さ25μm、平均繊維径0.2μmのSiCウ
イスカを5%エチルシリケートで混合し、濃度20wt%の
混合液を作成し、これを前記成形体1に刷毛塗り、また
はスプレー塗布した後、乾燥させた。この時の平均厚さ
は約1mmであり、体積率は10%であった。第2図はこの
状態を示し、2がSiCウイスカのコーティング層であ
る。
イスカを5%エチルシリケートで混合し、濃度20wt%の
混合液を作成し、これを前記成形体1に刷毛塗り、また
はスプレー塗布した後、乾燥させた。この時の平均厚さ
は約1mmであり、体積率は10%であった。第2図はこの
状態を示し、2がSiCウイスカのコーティング層であ
る。
次に、このコーティング層2を含む成形体1を700℃に
予熱し、鋳型4の内部に収納した。その後、溶融金属
(アルミニウム)5を鋳型4に注入した。この時の注湯
温度は750℃である。そして、プランジャ3により溶融
金属(アルミニウム)5を加圧しつつ凝固させた。所定
時間経過後、鋳型より複合材料部材を取り出し、切断し
て断面の組織観察を行なった。その結果、表面の湯回り
も良好で、溶融金属のすみずみまで回った健全な複合材
料部材が得られた。
予熱し、鋳型4の内部に収納した。その後、溶融金属
(アルミニウム)5を鋳型4に注入した。この時の注湯
温度は750℃である。そして、プランジャ3により溶融
金属(アルミニウム)5を加圧しつつ凝固させた。所定
時間経過後、鋳型より複合材料部材を取り出し、切断し
て断面の組織観察を行なった。その結果、表面の湯回り
も良好で、溶融金属のすみずみまで回った健全な複合材
料部材が得られた。
実施例2 実施例1と同様にSiC繊維成形体を用意し、この成形体
の表面に、まず、無機バインダのエチルシリケートを刷
毛塗り、または、スプレーによって塗布した。その後、
このエチルシリケートが乾燥しないうちに、SiCウイス
カを付着させてコーティング層2を形成させた。その
後、これを乾燥させた。
の表面に、まず、無機バインダのエチルシリケートを刷
毛塗り、または、スプレーによって塗布した。その後、
このエチルシリケートが乾燥しないうちに、SiCウイス
カを付着させてコーティング層2を形成させた。その
後、これを乾燥させた。
このように処理した成形体1+2を鋳型4に配設し、溶
融金属5を注湯し、実施例1と同様な手順により複合体
を完成した。この複合材料部材を取り出し、切断後、断
面の観察を行なった。その結果、溶融金属がすみずみま
で行き渡った健全な複合材料部材が得られた。
融金属5を注湯し、実施例1と同様な手順により複合体
を完成した。この複合材料部材を取り出し、切断後、断
面の観察を行なった。その結果、溶融金属がすみずみま
で行き渡った健全な複合材料部材が得られた。
[発明の効果] 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る金属複合材
料の製造方法によれば、無機強化材の成形体が配された
鋳型内に溶湯を注入し、加圧,凝固して金属複合材を形
成するにあたり、マトリックス金属のすみずみまで行き
渡った、巣,引け巣などの鋳造欠陥のない複合材料部材
を製造することができる。
料の製造方法によれば、無機強化材の成形体が配された
鋳型内に溶湯を注入し、加圧,凝固して金属複合材を形
成するにあたり、マトリックス金属のすみずみまで行き
渡った、巣,引け巣などの鋳造欠陥のない複合材料部材
を製造することができる。
第1図〜第3図は本発明の1実施例を示し、第1図は成
形体の側面図、第2図は上記成形体をコーティングした
状態を示す断面図、第3図はコーティングされた前記成
形体を加圧鋳造する状態を示す断面図である。 1……無機繊維成形体、 2……ウイスカのコーティング層、 3……プランジャ、4……鋳型、 5……溶融金属(アルミニウム)。
形体の側面図、第2図は上記成形体をコーティングした
状態を示す断面図、第3図はコーティングされた前記成
形体を加圧鋳造する状態を示す断面図である。 1……無機繊維成形体、 2……ウイスカのコーティング層、 3……プランジャ、4……鋳型、 5……溶融金属(アルミニウム)。
Claims (1)
- 【請求項1】鋳型内に強化材を設置して溶融マトリック
ス金属を該鋳型内に注入し、プランジャによって該溶融
マトリックス金属を加圧しつつ該強化材内に浸透および
凝固させる繊維強化複合材料の製造方法において、無機
質長繊維またはウイスカの成形体からなる強化材の表面
のうち鋳型面と接触する面に、予め耐熱性の短繊維、ウ
イスカ、または粒子からなるコーティング層を該強化材
より小さい体積率に保持しつつ有機質バインダまたは無
機質バインダにより形成させたあと、該コーティング層
を備えた該強化材をマトリックス金属の融点以上に予熱
後、該コーティング層を該鋳型面と接触するように該強
化材を該鋳型内に設置し、溶融マトリックス金属を鋳型
内に注入し、プランジャによって該溶融マトリックス金
属を加圧して該強化材内に浸透および凝固させて繊維強
化複合材料を鋳造したあと、鋳型より取り出して前記コ
ーティング層を該繊維強化複合材料より除去することを
特徴とする繊維強化複合材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6958488A JPH0698475B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 繊維強化複合材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6958488A JPH0698475B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 繊維強化複合材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01245958A JPH01245958A (ja) | 1989-10-02 |
JPH0698475B2 true JPH0698475B2 (ja) | 1994-12-07 |
Family
ID=13407018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6958488A Expired - Lifetime JPH0698475B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 繊維強化複合材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0698475B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04224198A (ja) * | 1990-12-26 | 1992-08-13 | Tokai Carbon Co Ltd | Mmc用プリフォームの製造方法 |
-
1988
- 1988-03-25 JP JP6958488A patent/JPH0698475B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01245958A (ja) | 1989-10-02 |
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