JPH0696611A - 照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は，照明器具へ管形ランプを装着する
に際し、ランプホルダとの当接によるバルブの破損防止
および装着作業が容易にできるとともに落下防止の図れ
るランプの取付支持構造を提供することを目的とする。 【構成】 器具本体に設けられたランプホルダに管形ラ
ンプバルブを支持させた照明器具において、上記ホルダ
の腕部には管形ランプのバルブ受容部を有するとともに
その先端に進退可能なバルブ把持体があり、このバルブ
受容部および把持体とで協同してランプバルブを支持し
ていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は環状や直状の管形ランプ
を用いる照明器具におけるランプバルブの支持構造に関
する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば環状の蛍光ランプを用いる照明
器具において、ランプは器具の本体や天板などに取着し
た三個のランプホルダで支持することが行なわれてい
る。このホルダＨとしては図７（ａ）に示すように、環
状蛍光ランプのバルブ径に合わせて円弧状の凹所Ｔを形
成した金属や合成樹脂などからなる板状ばねを用い、こ
の凹所Ｔにランプのバルブを嵌合するとともにばね性に
よりバルブを内方または外方から付勢して支持するよう
にしたものがある。

【０００３】また、直状の蛍光ランプを用いる照明器具
においては、図７（ｂ）に示すように、ランプのバルブ
径に合わせて略Ｃ字形状の凹所Ｔを合成樹脂などからな
る材料で形成したホルダＨが使われている。

【０００４】しかし、上記両者のランプホルダＨは構造
簡単で安価ではあるが前者の板状ばねを用いたはもの
は、ばね性をきかせて環状ランプのバルブを支持してい
るため、バルブ取り外しの際、板状ばねを変形させなけ
ればならず、違和感があるとともに手を離すと板状ばね
がばね力によって勢いよく復帰するため、ガラス製のバ
ルブを割るという問題がある。また、板状ばねを外方へ
付勢しているものは、板状ばねがバルブ外径よりも外側
へ突出して器具外径が大きくなり梱包に無駄が生じると
いう問題がある。

【０００５】また、後者のホルダはバルブ径に比べ略Ｃ
字形状の開口部Ｓが広すぎるとバルブの支持が緩く、照
明器具に振動などの衝撃が加わったときランプが落下し
易く、また、逆に、開口部Ｓが狭過ぎて特に材料に弾力
性が乏しいと、ホルダＨ内へのバルブの装着が固く無理
に入れようとすけばバルブに傷を付けたり甚だしい場合
にはバルブの破損を招くことがある。

【０００６】さらに、環状蛍光ランプの支持を１８０度
離れた位置の二か所において行うもので、一方のランプ
ホルダをランプへの給電ソケットと一体型とし、他方の
ホルダを上記の板状のばねを用いたものでは、ランプの
着脱時に柔軟構造となっていない給電ソケットと一体型
のホルダ側に力が加わり、このホルダやランプバルブを
損傷することがある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は，照明器具へ
管形ランプを装着するに際し、ランプホルダとの当接に
よるバルブの破損防止および装着作業が容易にできると
ともに落下防止の図れるランプの取付支持構造を提供す
ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
の照明器具のランプ支持構造は、器具本体に設けられた
ランプホルダに管形ランプバルブを支持させた照明器具
において、上記ホルダの腕部には管形ランプのバルブ受
容部を有するとともにその先端に進退可能なバルブ把持
体があり、このバルブ受容部および把持体とで協同して
ランプバルブを支持していることを特徴としている。

【０００９】本発明の請求項２に記載の照明器具のラン
プ支持構造は、上記ホルダのランプバルブ把持体は弾性
体により押圧され常時腕部から突出していることを特徴
としている。

【００１０】本発明の請求項３に記載の照明器具のラン
プ支持構造は、上記バルブ受容部はバルブの外形に近似
した円弧状であることを特徴としている。

【００１１】本発明の請求項４に記載の照明器具は、上
記ランプホルダはランプへの給電ソケットを兼ねている
ことを特徴としている。

【００１２】

【作用】照明器具のランプホルダへの管形バルブの着脱
に際し、バルブ把持体をバルブ受容部側へ移動させホル
ダの開口部を大きく開かせることでランプの出入れがし
易く、また，ランプ装着後はバルブ把持体が弾性体によ
り延出されてバルブの下側面と当接するのでバルブを確
実に支持することができる。

【００１３】

【実施例】以下，本発明の実施例を図１ないし図３を参
照して説明する。図１において１は天井から鎖２により
吊下げられた器具本体であり、内部に安定器などの点灯
回路部品を収納している。３はほぼ等間隔に設けられた
ランプホルダで、この各ランプホルダ３は根元を器具本
体１に固定した支柱４の腕部４ａの先端に円弧状のバル
ブ把持体５が形成してあり、この腕部４ａと把持体５と
で環状の蛍光ランプＬのバルブＢを支持している。な
お、図中７は先端にソケットを有するコード、８は点灯
回路部品とランプＬの口金９とを接続するリード線であ
る。

【００１４】上記各ランプホルダ３は図２および図３に
拡大して示すような構成である。支柱４の先端はバルブ
Ｂの外形に沿うＹ字形に腕部４ａが設けられている。こ
の腕部４ａで囲む内面はランプバルブＢの外形に近似し
た円弧状のバルブ受容部４ｂが形成されていて、このバ
ルブ受容部４ｂの開放角θはランプバルブＢの環軸反対
方向からやや斜め下方に１８０度前後（１８０度以上開
放されている方がバルブＢを装着し易い。）としてあ
る。また、一方のＹ字形腕部４ａの内部は一条の空洞部
４ｃとこの空洞部４ｃにつながって上方窓部４ｄと下方
窓部４ｅとが形成されている。また、バルブ把持体５は
上記腕部４ａと同様にバルブＢの外形に沿う円弧状をな
しその中央部には摘み５ａが、先端にはそれぞれストッ
パ５ｂ、５ｃが形成されている。６は長手方向に伸長し
ている弾性体で、この場合はコイル状のスプリングから
なる弾性体を用いている。

【００１５】そして、上記Ｙ字形腕部４ａの空洞部４ｃ
内の奥に形成された弾性体収容部４ｆには弾性体６が、
その手前には上記バルブ把持体５が上記下方窓部４ｅを
通じ挿入され上方窓部４ｄより摘み５ａが臨んでいる。
このとき、上記弾性体６が弾性体収容部４ｆ内でバルブ
把持体５のストッパ５ｃ部分を常時押圧しているので、
バルブ把持体５のストッパ５ｂ側は上記腕部４ａから離
れた図２の実線で示す位置にあり、バルブ受容部４ｂと
バルブ把持体５とが協同してランプバルブＢの外周面に
当接支持可能な形状をなす。

【００１６】このような構成において、器具のランプホ
ルダ３への環状蛍光ランプＬの取付けは、一方の手でラ
ンプＬを持ち、他方の手で上記腕部４ａの上方窓部４ｄ
から突出している摘み５ａを上方へスライドさせると、
バルブ把持体５のストッパ５ｂ側は腕部４ａの先端に近
ずきＹ字形腕部４ａの開放角θが略１８０度であるため
バルブＢの受入れ幅が広くなり、バルブＢはＹ字形腕部
４ａの奥にまで容易に入る。この操作を他の２か所のラ
ンプホルダ３、３へも同様にして行い、口金９へソケッ
トを接続すれば作業は終了する。

【００１７】このように、ランプホルダ３は環状蛍光ラ
ンプＬ取付け時には、バルブ把持体５を上方へスライド
させると円弧状のバルブ受容部４ｂにバルブＢが容易に
入り、ランプＬの装着作業が容易に行えるとともに、バ
ルブＢの受入れ後は常時突出するよう付勢されているバ
ルブ把持体５がバルブＢの外径を抱え込むよう支持する
ので、取付け後ランプＬがホルダ３から落下するような
こともない、安全なランプの取付け構造を提供できる。

【００１８】また、ランプＬの交換などランプＬの取外
し時にはバルブ把持体５の摘み５ａを上方へ動かせば把
持体５が弾性体６を圧縮して腕部４の空洞部４ｃ内にス
ライドして入り、バルブＢの下方側が開放されるのでバ
ルブＢを容易に取り出すことができる。

【００１９】なお、上記の実施例ではバルブ把持体５を
弾性体６の力で常時一定方向に突出させるようにした
が、これに限らずたとえば図４（ａ）、（ｂ）に示すよ
うに、人工的に移動させてもよい。図４（ａ）、（ｂ）
に示すものは腕部４ａの上面に，バルブ把持体５がスト
ロークする範囲に窓部４ｄを設けるとともにその端部に
おいては大径部４ｆ、４ｆを開ける。そして、バルブ把
持体５には長方形の摘み５ａを回転可能に取着してお
き、摘み５ａの方向を細長い窓部４ｄ通過時は図４
（ｂ）のように、また、両端の大径部４ｆ、４ｆにある
ときは摘み５ａの方向を窓部４ｄと直交する方向に回せ
ば摘み５ａは幅狭な窓部４ｄには入らず固定された状態
となる。したがって、この場合は弾性体を用いなくても
腕部４ａからバルブ把持体５の出入が自在に行える。

【００２０】また、図５に示したものも弾性体を用いな
い構成で、この場合は窓部４ｄの両端に鉤部４ｇが形成
してある。そして、バルブ把持体５のスライドは摘み５
ａを押すことによってなされ、摘み５ａを上端または下
端において右方の鉤部４ｇに係止させればバルブ把持体
５は固定され、図４と同様な作用をなす。

【００２１】さらに、図６に示したものは、環状蛍光ラ
ンプの支持を１８０度離れた位置の二か所において行う
もので、一方のランプホルダをランプへの給電ソケット
と一体型としたものである。なお、図中図１〜図３と同
一部分には同一の符号を付してその説明は省略する。

【００２２】この実施例のものは出力およびバルブ直径
が異なる環形蛍光ランプを二重に配置したもので、図６
の左側のランプホルダ３はランプＬ1 、Ｌ2 への給電ソ
ケット（図示しない）をその支柱４内に有していて、腕
部４ａ上にバルブＢ1 、Ｂ2を載置するとともにソケッ
トに口金ピンＰを挿入して電気的的接続をなしている。
そして、右側のランプホルダ３は上記実施例と同様に進
退可能な把持体５を有し、摘み５ａを操作することによ
りバルブＢ1 、Ｂ2 を抱持するようになっている。 こ
の構成のものは、図６に示すように左側のランプホルダ
３のソケットに口金ピンＰを挿入するとともにバルブ受
容部４ｂにバルブＢ1 、Ｂ2 を載せる。

【００２３】そして、環形蛍光ランプの口金部は通常バ
ルブに固定されておらず、口金内リード線が接触しない
範囲で回動可能となっているので、図示の状態からバル
ブＢ1 を矢印方向に持ち上げれば、バルブＢ1 はバルブ
受容部４ｂに入り摘み５ａを下げることにより把持体５
が進出しバルブＢ1 を保持できる。続いて図示の状態か
らバルブＢ2 側も同様にして取付け保持させることがで
きる。

【００２４】このように本発明によれば給電ソケットと
一体型のホルダにおいてもランプＬの着脱に際し、バル
ブに力を入れ無理に引張るようなことをしなくてもよい
ので、ランプＬやホルダ３を損傷することもなく容易に
作業が行える。

【００２５】なお，本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。たとえば上記実施例では環状の蛍光ランプ
の取付けについて述べたが、環状の蛍光ランプに限らず
直管状の高出力蛍光ランプなど全長の長いランプや振動
のある場所などで使用されるランプの支持にももちろん
適用できるものである。

【００２６】また、上記実施例ではバルブホルダの数を
ランプ１本当たり２〜３個使用したが、その数は限定さ
れるものではない。また、上記実施例にもあったが一台
の器具全部のホルダを本発明構成のホルダ構造としなく
てもよく、複数個のホルダのうち、最後にバルブを抱持
させる１個のホルダのみであってもよい。また，給電ソ
ケットと一体型のホルダに本発明に拘る進退可能な抱持
部を設けても差支えない。

【００２７】さらに、バルブ把持体は一側からのみでは
なく、支柱の両腕部から延出してもよく、一般的には断
面が円管状をなすバルブを把持するもので、バルブの全
周を囲む把持部を必要とするものではないが、その数や
延出長さはランプ長、重量、加わる振動などに応じて適
宜決めればよい。

【００２８】さらにまた、バルブ受容部の凹所形状も円
管状をなすバルブと同じ円弧面を有するものに限らず、
多角形などの凹所であってもよく、要するにバルブ装着
時にガタなどの発生がなければよい。

【００２９】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば，照
明器具のランプホルダへのランプの着脱作業が容易であ
り、着脱に際してランプバルブの破損などの発生も低減
でき安全性も向上できる。また、本発明により進退（突
出）させる把持体の大きさも余り大きいものでもなく邪
魔になるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す照明器具の斜視図であ
る。

【図２】本発明のランプホルダの実施例を示し、（ａ）
は一部断面側面図、（ｂ）は（ａ）の正面図である。

【図３】図２の実施例の分解斜視図である。

【図４】本発明のランプホルダの他の実施例を示し、
（ａ）は正面図、（ｂ）は（ａ）の要部の斜視図であ
る。

【図５】本発明のランプホルダの他の実施例を示す正面
図である。

【図６】本発明の他の実施例を示す照明器具の正面図で
ある。

【図７】（ａ）、（ｂ）は従来のランプホルダの実施例
を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ｌ：管形ランプ Ｂ：ランプバルブ １：器具本体 ３：ランプホルダ ４：支柱 ４ａ：腕部 ４ｂ：バルブ受容部 ５：バルブ把持体 ５ａ：摘み ６：弾性体

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 器具本体に設けられたランプホルダに管
   形ランプバルブを支持させた照明器具において、上記ホ
   ルダの腕部には管形ランプのバルブ受容部を有するとと
   もにその先端に進退可能なバルブ把持体があり、このバ
   ルブ受容部および把持体とで協同してランプバルブを支
   持していることを特徴とする照明器具。
2. 【請求項２】 上記ランプホルダのランプバルブ把持体
   は弾性体により押圧され常時腕部から突出していること
   を特徴とする上記請求項１に記載の照明器具。
3. 【請求項３】 上記バルブ受容部はバルブの外形に近似
   した円弧状であることを特徴とする上記請求項１または
   請求項２に記載の照明器具。
4. 【請求項４】 上記ランプホルダはランプへの給電ソケ
   ットを兼ねていることを特徴とする上記請求項１に記載
   の照明器具。