JPH0696027B2 - 弾性部材を装着した使い捨ておむつの製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ○産業上の利用分野 本発明は、弾性部材を装着した使い捨ておむつの製造方
法に関するものである。

○従来技術およびその問題点 一般の使い捨ておむつには、着用者の体に密着させるた
めと、体液の漏れを防ぐために、使い捨ておむつの背面
部に横方向の弾性部材が、両側部に縦方向の弾性部材が
装着されている。

上述の弾性部材として、一般にポリウレタン・フォーム
・リボンが用いられているが、生産工程への適用は用意
でありまた股ざわりも良いが、高価で製品コストが増大
する問題点がある。

上記のポリウレタン・フォーム・リボンに比して安価で
ある糸ゴムを適用すると、材料費の低減をはかることは
できるが、おむつ本体の生産工程に糸ゴムを装着する工
程を付加することは非常に難しく装置が複雑化し、ま
た、股ざわりの面でも配慮する必要がある等の問題点が
ある。

○本発明の目的 本発明は、従来技術における上記問題点を解決すべく、
おむつ本体の製造の流れ（不透水性の外面シート，透水
性の内面シート等をロールから一本の帯として供給し最
後に所定寸法に切断される）に沿って弾性部材を供給す
べく、所定寸法に切断されて供給される従来の弾性部材
に代えて糸ゴムを連続的に供給し、生産工程の簡素化と
製品コストの低減を目的とするものである。

○上記目的達成のための手段 本願第１発明は、複数本のゴム糸を、おむつ本体の背面
領域においては横方向に配置し、他の部分はおむつ本体
の両側部に位置してほぼ縦方向に配置して連続させおむ
つ本体の上端および下端で切断して、おむつ本体に装着
する背面部弾性部材および側部弾性部材を連続する複数
本のゴム糸で構成する。

本願第２発明は、第１発明においておむつ本体の背面領
域に横方向に配置する糸ゴムを装着テープにまで延長さ
せ、装着テープとおむつ本体とを一体的に伸長させる。

○実施例 以下図面に示す実施例にもとづいて説明する。

第１実施例に使い捨ておむつ展開平面図を示す第１図お
よび縦断面図の第２図および第３図を参照して説明す
る。

合成樹脂P,Eシートのごとき非透水性（防水性）シート
の外面シート２と、不織布のごとき透水性シートの内面
シート１との間に、吸収パッド３を介して使い捨ておむ
つを構成することは従来製品と同様である。また、おむ
つ本体の背面領域には、両側方へ突出させて装着テープ
４を接着する。

本発明の実施により製作された使い捨ておむつにおいて
は、背面領域に横方向に配置する背面部弾性部材Ａおよ
び吸収パッド３の側部近傍の側部弾性部Ｂを、外面シー
ト２と内面シート１との間に介装接着した連続する複数
のゴム糸５を背面領域では横方向、他の場合ではほぼ長
手方向とすることにより構成する。

なお、本願第２発明の実施にあたっては、接着テープ４
までゴム糸５を延長するものであるが、第１発明の実施
にあたっては、背面領域において両シート1,2の範囲内
でのみ糸ゴム５を横方向に配置することにより、発明の
目的を達成することができる。

第１図乃至第３図に示す第１実施例においては、背面領
域における、使用者のウエストに接当する個所は８本の
ゴム糸５とし、側部の太股の廻りの個所は４本のゴム糸
５を配置し、ウエスト廻りの弾性効果を高めている。

第４図および第５図に示す第２実施例においては、胴廻
りの一部のみ弾力性をもませ背面部弾性部材Ａは中心部
分でゴム糸をはぶき、ゴム糸を節約している。

第６図および第７図に示す第３実施例においては、第１
実施例と同様に背面部弾性部材Ａを８本のゴム糸とする
が、中心部より対象形状でそれぞれ片側が独立している
のでゴム糸を装着するため機械装置を簡素化できる。

第１、第２、第３のいずれの実施例においても、所定の
配置で複数本（４本）のゴム糸５を外面シート２と装着
テープ４の上方に（または内面シート１と装着テープ４
の上方に）接着し、内面シート１（または外面シート
２）を接着して、連続的に使い捨ておむつを製作し、切
断線ｃ−ｃで切断することにより、ゴム糸５を、両シー
ト1,2とともに切断して完成製品とする。

○発明の効果 本願発明は、背面部弾性部材および側部弾性部材を連続
する複数本のゴム糸を用いて形成することになり、弾性
部材を材料コストを低減できるとともに、おむつ本体の
連続した製造ラインの流れに沿って糸ゴムを供給し所定
寸法に外面シートおよび内面シートとともに切断して完
成製品とすることにより製造コストを低減することがで
きる。

本願第２発明は、背面部弾性部材を装着テープまで延長
したことにより、装着テープをおむつ本体と一体的に伸
長させることにより、ゴム糸による補強効果で、従来製
品におけるごとく伸長的に接着テープがおむつ本体から
切断分離されるのを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例を示す使い捨ておむつの展
開平面図。第２図は第１図S₁−S₁線による縦断面図。第
３図は第１図S₂−S₂線による縦断面図である。 第４図は本発明の第２実施例を示す第１図同様の展開平
面図。第５図は同じく第２図同様の縦断面図である。 第６図は本発明の第３実施例を示す第１図同様の展開平
面図。第７図は同じく第２図同様の縦断面図である。 １…内面シート ２…外面シート ４…装着テープ ５…ゴム糸 Ａ…背面部弾性部材 Ｂ…側部弾性部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数本のゴム糸を、おむつ本体の背面領域
   においては横方向に配置し、他の部分はおむつ本体の両
   側部に位置してほぼ縦方向に配置して連続させおむつ本
   体の上端および下端で切断して、おむつ本体に装着する
   背面部弾性部材および側部弾性部材を連続する複数本の
   ゴム糸で構成したことを特徴とする、弾性部材を装着し
   た使い捨ておむつの製造方法。
2. 【請求項２】複数本のゴム糸を、おむつ本体の背面領域
   より装着テープに連続させて横方向に配置し、他の部分
   はおむつ本体の両側部に位置してほぼ縦方向に配置して
   連続させおむつ本体の上端および下端で切断して、おむ
   つ本体に装着する背面部弾性部材および側部弾性部材を
   連続する複数本のゴム糸で構成したことを特徴とする、
   弾性部材を装着した使い捨ておむつの製造方法。