JPH069524U - 歯ブラシ及び歯磨き装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯ぐきを傷めず、食べ滓等も良く除去するこ
とが出来そして周囲を水浸しにすることもない歯ブラシ
及び歯磨き装置を提供すること。 【構成】 歯ブラシ本体３内部に流体を流入させる空間
４を形成し、該空間にスライダ６を移動可能に嵌め入
れ、該歯ブラシ本体の表面には通常の歯ブラシの毛より
も更に柔らかい毛を束状に植設すると共に前記空間に通
じる流体噴出用小孔５を穿設して成る歯ブラシ１及び該
歯ブラシ１と種々の薬液を入れたタンク１０と、該タン
クからの薬液を前記歯ブラシに送るポンプ９と、より成
る歯磨き装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、歯磨き用の歯ブラシ及び歯磨き装置に関し、より詳しくは歯ブラ シ本体より液体や気体或いは気液混合流体を噴出させ、家庭や歯科医院その他サ ウナ等で使用することの出来る歯ブラシ及び歯磨き装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

歯ブラシは平たい棒状の平面先端部に細い毛を束ねて植設し、植毛先端部分で 歯ぐきや歯と歯の間の隙間に溜まった食べ滓等を除去するように作られている。 この場合、植毛部分は歯ぐきや歯の付け根部分を傷めないよう毛の先端部を丸く したり細い毛を用いたりして歯ぐき等が必要以上に傷つけられないような工夫が なされている。

【０００３】 また、歯ブラシではないが良く似た形状・構造のブラシであって、平板部分に 植毛すると共に小さな穴を穿設し該穴より水を噴出させ、植毛部と噴出水とで自 動車その他の種々の物品の汚れを落とすよう水洗い出来るようにした洗浄具が知 られている。この場合洗浄具の柄には水を導入するためのホ−スが接続される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来から使用されている歯ブラシは歯と歯の間の滓を除去することが主目的で あって比較的固い毛が用いられるため歯ぐきを傷めるのを防止することは出来な い。そして歯ぐきが傷付けられると化膿したり口臭の原因となりやすい。通常歯 や歯ぐきは何らかの病気にかかっている場合もあり従来の歯ブラシにペ−ストを 付けてゴシゴシこすると却って歯の病気を悪化させることもある。更に上記する ように水洗い可能な洗浄具の形状を歯ブラシに応用しても口中から水で溢れて周 囲を水浸しにしてしまう可能性がありそのまま応用することは適切でない。この 考案はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは歯ぐき を傷めず、食べ滓等も良く除去することが出来そして周囲を水浸しにすることも ない歯ブラシ及び歯磨き装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

即ち、この考案は上記する課題を解決するために、歯ブラシが、歯ブラシ本 体内部に流体を流入させる空間を形成し、該空間にスライダを移動可能に嵌め入 れ、該歯ブラシ本体の表面には通常の歯ブラシの毛よりも更に柔らかい毛を束状 に植設すると共に前記空間に通じる流体噴出用小孔を穿設して成ることを特徴と し、前記スライダが、歯ブラシ本体の小孔のピッチと同一の歯を形成したこと を特徴とし、前記歯ブラシ本体には、液体或いは液体と気体との混合流体の流 量を調整可能とした開閉バルブを設けたことを特徴とする。 更に歯磨き装置が、歯ブラシ本体内部に流体を流入させる空間を形成し、該 空間にスライダを移動可能に嵌め入れ、該歯ブラシ本体の表面には通常の歯ブラ シの毛よりも更に柔らかい毛を束状に植設すると共に前記空間に通じる流体噴出 用小孔を穿設し、更に、前記歯ブラシ本体には液体或いは液体と気体との混合流 体の流量を調整可能とした開閉バルブを設けた歯ブラシと、種々の薬液を入れた タンクと、該タンクからの薬液を前記歯ブラシに送るポンプと、より成ることを 特徴とし、また、歯磨き装置が、歯ブラシ本体内部に流体を流入させる空間を 形成し、該空間にスライダを移動可能に嵌め入れ、該歯ブラシ本体の表面には通 常の歯ブラシの毛よりも更に柔らかい毛を束状に植設すると共に前記空間に通じ る流体噴出用小孔を穿設し、更に、前記歯ブラシ本体には液体或いは液体と気体 との混合流体の流量を調整可能とした開閉バルブを設けた歯ブラシと、種々の薬 液を入れたタンクと、該タンクからの薬液を前記歯ブラシに送るポンプと、高圧 空気を前記歯ブラシに送るコンプレッサ−と、より成ることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

この考案にかかる歯ブラシ及び歯磨き装置を以上のような手段とすれば、種々 の薬液や液体と気体との混合流体や気体等を孔から高速で噴出させ歯と歯の隙間 から歯垢や食べ滓等を歯ぐきを傷つけることなく除去することが出来る。また液 体や混合流体或いは気体のみを噴出させたり、各薬液を目的に応じて選択的に噴 出させ治療を兼ねた歯磨きを行うことが出来る。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案の具体的実施例について図面を参照して説明する。 図１はこの考案にかかる歯ブラシの前部斜視図である。この歯ブラシ１は平板 状の歯ブラシ本体３の表面に通常の歯ブラシの毛よりも更に柔らかい毛２が束状 に植設され（但し、通常の硬さの毛でも良い）、周囲に極めて細い孔５が穿設さ れている。この歯ブラシ本体３の内部は後述するように空間４（図２参照）が形 成されここにスライダ６が移動可能に装入されている。６ａは該スライダ６のツ マミである。

【０００８】 図２（Ａ）は前記歯ブラシ１の縦断面図、図２（Ｂ）はスライダ７の平面図、 図３は図２（Ａ）のＸ−Ｘ矢視断面図である。 上記するように歯ブラシ本体３内に形成された空間４には加圧された液体或い は液体と気体との混合流体が充填されるようになっており、これらの液体等は本 体３に穿設された細い孔５から高速で噴出するようになっている。従って孔５は なるべく細い径の孔とする。これらの図に示すように、歯ブラシ本体３の内部空 間にはスライダ６が挿入されると共に該スライダ６により歯ブラシ本体３に穿設 したた孔５を閉鎖したり、開放したりできるようにしてある。即ち、前記スライ ダ７には歯６ｂ、６ｂ───が一定間隔に形成され、少しスライドさせると全て の孔５を閉鎖したり開放したりすることが出来る。この場合、歯６ｂと歯６ｂと のピッチは孔５と孔５とのピッチに等しくすれば、ピッチの半分スライドさせる だけで全ての孔５を閉鎖することが出来る。また、スライダ６は後退させるに従 って開通させる孔を多くし、閉鎖される孔５の数を減少させることが可能である 。従って、この歯ブラシ１は液体等を噴出させることの出来る孔５の数を調節す ることが可能である。更にまた該歯ブラシ１の先端部の孔５一つのみから液が噴 出するよう前記スライダ６の先端の歯６ｂ一つを欠落させても良い。尚、この考 案にかかる歯ブラシ１は植毛部分の前半部或いは全体を曲線状に曲げて形成して も良い。そうすれば歯の内側の手入れがし易くなる。

【０００９】 次に、図４（Ａ）はこの考案にかかる歯ブラシ１の変形例であって、前記スラ イダ６を除去し歯ブラシ本体３の柄側に開閉バルブ７を設けた実施例を示す。該 開閉バルブ７には穴７ａが設けてあり、開閉バルブ７を回転させることにより水 量等を調節することが出来る。更に、この開閉バルブ７は液体と気体とを混合し て孔５より噴出させる場合にも便利である。 即ち、図４（Ｂ）に示すように、該開閉バルブ７には液体通路用の穴７ａの他 に高圧空気を流入させるための流入ノズル７ｂを設け、穴７ａからは液体を、他 方のノズル７ｂからは高圧空気を流入させ、霧状にして孔５から噴出させれば周 囲を水浸しにすることもなく、場合によっては気体のみを噴出させることも可能 である。勿論、この歯ブラシ１には前記スライダ６を嵌め入れるようにしても良 い。

【００１０】 図５（Ａ）は前記歯ブラシ１からタンク１０に入れた液体１１をポンプ９等を 介して噴出させる場合のこの考案にかかる歯磨き装置の構成例を示す図である。 即ち、ポンプ９に接続したホ−ス１２先端に歯ブラシ１を取付け、該歯ブラシ １の孔５より液体を噴出させるように構成する。この場合、ホ−ス１２の途中に は複数の流入口を有する継手１３を接続しコンプレッサ−１４から高圧空気を流 入させるようにしても良い（図４（Ｂ）のようなノズル７ｂを設けた開閉バルブ ７のノズル７ｂより高圧空気を流入させるようにしても良い）。更にまた、コン プレッサ−１４を用いる場合には霧吹きの原理を応用出来るよう前記タンク１０ ではなく、継手１３部分に小さな液体タンク（図示せず）を取付け霧状の流体が 歯ブラシ１の孔５から噴出するようにしても良い。

【００１１】 図５（Ｂ）は前記タンク１０の中に収容する液体の例を示した図である。即ち 、タンク１０を分割し、各分割タンクにはうがい薬の液体や殺菌剤や歯ぐき用薬 液や歯垢取り液や口臭消し或いはハミガキ液等を分割して入れ、各分割タンクと ホ−ス１２との間にバルブ１５、１６、───、を取付けた分岐管２１を配管し 、これらのバルブ１５等とホ−ス１２側のバルブ２２とを選択出来るようにして 歯ブラシ１へ液を送るようにしても良いのである。

【００１２】 この考案にかかる歯ブラ１を以上のように構成すれば、種々の薬液や液体と気 体との混合流体や気体等を孔５から高速で噴出させ歯と歯の隙間から歯垢や食べ 滓等を歯ぐきを傷つけることなく除去することが出来る。また液体や混合流体或 いは気体のみを噴出させたり、各薬液を目的に応じて選択的に噴出させ治療を兼 ねた歯磨きを行うことが出来る。

【００１３】

【考案の効果】

この考案にかかる歯ブラシは以上詳述したような構成としたので、歯ぐきを傷 めずしかも歯と歯の間の隅々まで綺麗に歯垢や食べ滓を除去することが出来る。 特に、液体や液体と気体との混合流体を高速で噴射することが出来るので噴射流 体によりどのような隙間でもきれいに掃除することが出来る。更に、歯の治療目 的に応じて種々の薬液を使い分けて噴射することが出来るので大変便利である。 更にまた、口中から液が溢れるような場合には気体や霧状の流体に変えること が出来るので周囲を水浸しにすることもない等、この考案にかかる歯ブラシは特 有の種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる歯ブラシの前部斜視図であ
る。

【図２】図２（Ａ）はこの考案にかかる歯ブラシの縦断
面図であり、図２（Ｂ）はスライダの平面図である。

【図３】図２（Ａ）のＸ−Ｘ矢視断面図である。

【図４】図４（Ａ）は、この考案にかかる歯ブラシの変
形例であって、スライダを除去し本体部に開閉バルブを
設けた実施例を示す図である。図４（Ｂ）は、液体通路
用の穴の他に高圧空気を流入させるための流入ノズルを
設けた開閉バルブの平面図である。

【図５】図５（Ａ）は、この考案にかかる歯ブラシから
タンクに入れた液体をポンプ等を介して噴出させる場合
の歯磨き装置の構成例を示す図である。図５（Ｂ）は、
タンクの中に収容する液体の例を示した図である。

【符号の説明】

１ 歯ブラシ ２ 柔らかい束状の毛 ３ 歯ブラシ本体 ４ 内部空間 ５ 小孔 ６ スライダ ６
ａ ツマミ ７ 開閉バルブ ９ ポンプ １
０ タンク １３ 継手 １４ コンプレッサ− ２１─分岐管

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 歯ブラシ本体内部に流体を流入させる空
   間を形成し、該空間にスライダを移動可能に嵌め入れ、
   該歯ブラシ本体の表面には通常の歯ブラシの毛よりも更
   に柔らかい毛を束状に植設すると共に前記空間に通じる
   流体噴出用小孔を穿設して成る歯ブラシ。
2. 【請求項２】 スライダには小孔のピッチと同一の歯を
   形成したことを特徴とする請求項第１項記載の歯ブラ
   シ。
3. 【請求項３】 歯ブラシ本体には液体或いは液体と気体
   との混合流体の流量を調整可能とした開閉バルブを設け
   たことを特徴とする請求項第１項愛し第２項記載の歯ブ
   ラシ。
4. 【請求項４】 歯ブラシ本体内部に流体を流入させる空
   間を形成し、該空間にスライダを移動可能に嵌め入れ、
   該歯ブラシ本体の表面には通常の歯ブラシの毛よりも更
   に柔らかい毛を束状に植設すると共に前記空間に通じる
   流体噴出用小孔を穿設し、更に、前記歯ブラシ本体には
   液体或いは液体と気体との混合流体の流量を調整可能と
   した開閉バルブを設けた歯ブラシと、種々の薬液を入れ
   たタンクと、該タンクからの薬液を前記歯ブラシに送る
   ポンプと、より成る歯磨き装置。
5. 【請求項５】 歯ブラシ本体内部に流体を流入させる空
   間を形成し、該空間にスライダを移動可能に嵌め入れ、
   該歯ブラシ本体の表面には通常の歯ブラシの毛よりも更
   に柔らかい毛を束状に植設すると共に前記空間に通じる
   流体噴出用小孔を穿設し、更に、前記歯ブラシ本体には
   液体或いは液体と気体との混合流体の流量を調整可能と
   した開閉バルブを設けた歯ブラシと、種々の薬液を入れ
   たタンクと、該タンクからの薬液を前記歯ブラシに送る
   ポンプと、高圧空気を前記歯ブラシに送るコンプレッサ
   −と、より成る歯磨き装置。