JPH0693954A - 揚液装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、揚水システム系に於いて、空気室
の原理とパスカルの原理を相互作用させて、大気圧エネ
ルギーを利用して液体の低位置エネルギーを高位置エネ
ルギーに変換させて揚水動力を減少させる装置である。 【構成】 図面に書いてある様に減圧された空気層を持
つ上部密閉タンク下部にポンプ、揚水管、降水管、水
車、水車を持ち内部を水が循環する。 【効果】 揚水ポンプを作動させて、水を断続的に送出
すると上部タンクの減圧された空気層の弾性力の復元力
によって、上部タンクの水面が引上げられるのにつれ
て、揚水管ポンプ内の水が吸上げられるのでポンプの動
力は減少する。すると空気層の彈性力が減少するので、
次の瞬間には、降水管の自然流下につれてタンクの水面
は低下するので空気層の彈性力は引張し元に戻る。再び
ポンプが作動して水を送出すると空気層の彈性力の復元
力が働く次の瞬間降水管へ流下する。以上のサイクルを
繰返してポンプ動力よりも水車発電機の出力を大きくす
る事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、揚水等の揚液装置に関する。この発明は、
揚液エネルギー以上の位置エネルギーを保有させる揚液
装置を提供しようとするものである。先づ実施例につい
て説明する。（１）はタンクであって、液体部（２）の
液面（４）上には、気体部（３）があり、この気体部
（３）は大気圧に比べ低圧になっている。このタンク
（１）には、タンク外より気体部（３）を貫いて液体部
（２）に一端が浸漬する降液管（５）が設けられてお
り、この降液管は垂直方向タンク内の液面（４）以下に
延設され、液面以下の降液管（５）の延設部に、排液口
（６）が設けられている。そしてこの排液口（６）の上
方に、排液口（６）から大気中に液体が排出されること
によって回転する水車（７）が設けられている。（８）
は貯液槽であって、その液面は大気中に露出しており、
且つ前記排液口（６）以下にあり、この貯液槽（８）の
液体は、ピストン型間歇揚液ポンプ（１０）によって、
吸液管（９）、揚液管（１１）を通して、タンク（１
１）内に間歇的に送入されるようになっている。なお、
（６′）は水車（７）の上方降液管（５）に設けられた
降液を遮断する排液バルブ、（１０′）は揚液ポンプ
（１０）の吸入側吸液管（９）に設けられた揚液を遮断
するための揚液バルブ、（１２）はタンク（１）の上部
に設けたタンク内の気体を抜いたり、気体を吸引するた
めの抜気弁である。次にこの装置の使用方法作動を説明
する。説明の便宜上、液体は水とする。先づ抜気弁（１
２）を閉じ、排液バルブ（６′）を開いておいて、揚液
ポンプ（１０）を作動させると、揚液管（１１）、降液
管（５）には水は充満するが、タンク内は気体部と液体
部とに分かれる。そこで抜気弁（１２）からタンク
（１）の気体部分の一部空気を抜き、後抜気弁（１２）
を閉じ、揚液バルブ（１０′）を閉め揚液ポンプ（１
０）を一時停止する。そうすると、降液管（５）内の水
は水車（７）を回転させながら排出する。この水の排出
によってタンク（１）内の気体部分は、大気圧以下の低
圧となる。ここで、揚液バルブ（１０′）を開き、揚液
ポンプ（１０）を始動すると、間歇送水の揚液ポンプ
（１０）の送水時間帯では、貯液槽（８）の水は、前記
タンク（１）の気体部分（３）の低圧と揚液ポンプ（１
０）とによってタンク（１）への水の吸引と送水とが行
なわれ、タンク（１）内の水は増加する。そして、揚液
ポンプ（１０）の間歇送液の休止時間帯においては、揚
液管（１１）内の水は揚液ポンプ（１０）によってその
下降が阻止されている一方、タンク内の液面（４）の面
積に比較して揚液管（１１）の断面積は極めて小さいの
で、気体部（３）の吸い上げる力の方が大きく、揚液管
（１１）内の水の下降力の方が小さく、水は大きな力で
タンク内に吸引されている。そして揚液ポンプ（１０）
の送水開始時には、この大きな吸引力によって、揚液ポ
ンプの揚液力以上に水がタンク内に送入される。従っ
て、タンク内の水は、揚液ポンプ（１０）による送水以
上に増加する。揚液ポンプ（１０）の駆動に必要なエネ
ルギーは、水車（７）の回転によって発生するエネルギ
ーで略満足させるようにすることは理論的にできる。上
記のように、間歇送水休止後の送水開始時の揚液ポンプ
（１０）による送水以上にタンク内の水が増加すること
は、位置エネルギーの増加となるものであって、この増
加したタンク内の水を降液管（５）から排出、水車
（７）を回転することによって、新しくエネルギーを取
り出すことができる。またこのようにしてタンク（１）
に揚水した水は、それ自体高所に揚げた水として利用す
ることもできる。本発明はタンク（１）内に液体部
（２）と減圧された気体部（３）とを形成し、一端がタ
ンク（１）外より気体部（３）を貫いて液体部に浸漬す
る降液管（５）を設け、該降液管（５）の他方を垂直方
向、タンク（１）内の液面（４）以下に延設し、該液面
（４）以下の降液管（５）の延設部に排液口（６）を設
け、前記排水口（６）以下の大気中に液面を形成してい
る貯液槽（８）から、揚液管（１１）を通してタンク
（１）内へ間歇的に液体を送入する揚液ポンプ（１０）
を設けた揚液装置であるので、間歇送液休止時間帯にお
いては、揚液ポンプ（１０）によって、揚液管（１１）
内の液体は、その下降が阻止されている一方、タンク内
液面（４）の方が揚液管（１１）の断面積に比較して極
めて大きく、揚液管（１１）の液体はタンクへ大きな力
で吸引されており、送液開始時にはこの大きな吸引力に
よって、揚液ポンプ（１０）の揚液力以上に液体がタン
ク内に送入され、タンク内には、液体の高さによる位置
エネルギーが蓄積される。そしてこの液体の位置エネル
ギーは、水車を回転することによって、出力エネルギー
として利用することができる外、高所に揚げられた液体
として、それ自体を利用することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例の立体的略図である。 １…タンク、 ２…液体部、３…気体部、
４…液面、５…降液管、 ６…排液口、６′…
排液バルブ、 ７…水車、８…貯溜槽、 ９…吸
液管、１０…間歇揚液ポンプ、１０′…揚液バルブ、１
１…揚液管、 １２…抜気弁。１３…ラッパ管
１４…逆止弁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. タンク（１）内に液体部（２）と減圧された気体部
   （３）とを形成し、一端がタンク（１）外より気体部
   （３）を貫いて液体部（２）に浸漬する降液管（５）を
   設け、該降液管（５）の他方を垂直方向、タンク（１）
   内の液面（４）以下に延設し、該液面（４）以下の降液
   管の延設部に排液口（６）を設け、前記排液口（６）以
   下の大気中に液面を形成している貯液槽（８）から、揚
   液管（１１）を通してタンク（１）内へ液体を送入する
   揚液ポンプ（１０）を設けて成る揚液装置。