JPH0693831B2 - 食品保存料 - Google Patents

食品保存料

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JPH0693831B2
JPH0693831B2 JP21075992A JP21075992A JPH0693831B2 JP H0693831 B2 JPH0693831 B2 JP H0693831B2 JP 21075992 A JP21075992 A JP 21075992A JP 21075992 A JP21075992 A JP 21075992A JP H0693831 B2 JPH0693831 B2 JP H0693831B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は魚介類等の精巣から抽出
されたプロタミンを中心に、これに特定の物質を組み合
わせることにより構成された天然物を主体とした食品保
存料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、流通機構の発達で、種々の食品
が、容易に広い範囲に頒布できるようになってきた。そ
れとともに食品のシェルフライフの延長が要求されるよ
うになった。しかしながら、食品のシェルフライフの延
長のため使用が許可されている合成保存料、例えば、ソ
ルビン酸、安息香酸などは、その対象となる食品が限定
されており、多くの食品に使用することは許可されてい
ないこと、また消費者も合成保存料や合成殺菌料を添加
した食品に対してあまり良いイメージをもっていないこ
とから、天然物を中心にした食品保存料の開発が強くの
ぞまれている。発明者等は、この強い要求を満足させる
ため、天然に存在する抗菌性物質を中心にした食品保存
料の開発を鋭意研究してきた。
【0003】一方、従来より、さけ、ます、にしん、さ
ば、たら、いか、ほたて貝等各種魚介類の精巣、いわゆ
る、一般に白子と称されているものは、その一部が食用
として供されている他、ミール原料として利用されてい
る程度で、その大部分は廃棄処分されており、未利用の
資源として、これらの高度利用が望まれている。魚介類
精巣の精子核中に高い含量で存在するプロタミンには抗
菌性のあることが知られており(『Protamine
s from Fishes as Inhibito
rs on the Growth of Micro
organisms』O.R.Brekkan and
G.Boge:Reports onTechnol
ogical ResearchConcerning
Norwegian Fish Industry
1964,4(6); 『ニシンおよびサケのプロタミ
ンの抗菌性』Nazrum Islam、板倉隆夫、元
広輝重:昭和58(1983)年度日本水産学会秋季大
会 講演要旨集164頁)、発明者はこのプロタミンの
抗菌性に着目し、これを利用した効果的な食品保存料が
具体的に実現出来ないかという研究をはじめた。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】食品保存料の場合、
程度の差はあれ、広い範囲の微生物に対し抗菌作用があ
ること、毒性が低いこと、対象となる食品の味、香り、
色、物性などに悪い影響を与えないこと、対象となる食
品のコストを著しく高めるようなことがないこと、など
の条件を満たすものでなければならず、できれば天然物
であることが望ましい。また、食品は、味、香り、色、
食感、歯応え、物性、などその性状が極めて多様、且複
雑であるが、保存料の添加により、これらが変わること
は許されない。
【0005】しかも、近年、消費者は天然志向の広まり
により、出来るだけ天然保存料を好む傾向がある。この
ため、食品業界では天然物由来の抗菌性物質を主体とし
た食品保存料の開発が盛んに行われているが、十分に実
効性を有するものは得られていない。
【0006】一方、プロタミンの抗菌性については学問
的に報告されているが、実際に食品保存料としてどのよ
うにすれば具体的に実効性があるのか、実用化出来るの
かといった報告はない。
【0007】プロタミンの特性を見ると、天然物由来の
成分であり、動物に対し高い安全性があるが、その抗菌
性はpHが中性やアルカリ性域では発現し易いが酸性域
では低下すること、グラム陽性菌などでは発現するが、
グラム陰性菌には発現しにくいこと、金属イオンなどは
プロタミンの抗菌性を阻害する要因になること、等か
ら、これを食品の系で保存料として用いた場合、単独で
は実効性を確保するのは困難である。
【0008】また、実効性を持たせようとしてプロタミ
ンの添加量を多くすると、食品の味や香りに悪い影響を
及ぼすうえ、きわめて高価なものとなるなどの欠点があ
る。
【0009】本発明者らは、プロタミンの食品保存料と
しての上記欠点や技術的要請を解消せんと研究し、プロ
タミンに、リゾチーム、甘草抽出抗菌性物質、ビタミン
1エステル、重合リン酸塩から成る物質群より選ばれ
た1種を組み合わせたところ、これによってプロタミン
の有する抗菌性が有効に発現され、抗菌スペクトルも拡
大され、複雑、且多様な性状を有する食品の系でも充分
相乗効果を発揮して、実効性のある食品の保存効果を発
揮することを見出した。
【0010】本発明は、上記の新しい知見に基づいて、
プロタミンに上記の特定物質群より選ばれた1種を組み
合わせることにより、プロタミンの有する抗菌性を有効
に発現させ、実際の食品の系でも充分実効性のある食品
保存料を具現化するものである。しかもこのように抗菌
性物質を組み合わせると、構成する抗菌性物質の添加量
が少なくてすみ、それぞれの抗菌性物質が有する味や香
りが薄まって食品の味や香りに悪い影響を及ぼさない
等、上記要請を満足させた天然物を中心とする実用性の
高い食品保存料を提供せんとするものである。
【0011】
【問題点を解決する手段】本発明は、上記問題点を解決
するための手段として、リゾチーム、甘草抽出抗菌性物
質、ビタミンB1 エステル、重合リン酸塩から成る特定
物質群より選ばれた1種と、プロタミンとを組み合わせ
て食品保存料としたものである。本発明は、プロタミン
が、天然物由来の成分であり、熱安定性が高く、また安
全性の高い抗菌性物質であることに食品保存料の素材と
して大きな優位性があることに着目し、その抗菌スペク
トルが狭く、対象菌種や、対象食品の性状によって抗菌
性が影響をうけるという欠点をカバーすべく、鋭意、そ
の添加条件を研究した結果、プロタミン単用ではなく、
他の添加物を補助手段として併用することにより開発に
成功したものである。発明者らは補助手段として併用す
る添加物を数多く実験したが、その結果、上記特定物質
群より選ばれた1種を組み合わせたところ、これによっ
てプロタミンの有する抗菌性が有効に発現され、相乗効
果を発揮することを見出した。
【0012】本発明において用いられるプロタミンは、
サケ、マス、ニシン、サバ等の精子核中にデオキシリボ
核酸と結合したヌクレオプロタミンとして存在する比較
的分子量の小さい高アルギニン含量の強塩基性蛋白質で
ある。本発明においては、遊離状態のプロタミン、ある
いはプロタミン硫酸塩、プロタミン塩酸塩などいずれの
形でも用いることができる。
【0013】プロタミンの製造法には、いろいろな方法
があり、一般には、前記魚類の成熟卵を磨砕し、希塩酸
を加え、得られたプロタミン抽出液に縮合燐酸またはそ
の塩を加えて難溶性のプロタミン塩として沈殿させ、こ
れを高濃度無機塩類で複分解してプロタミン鉱酸塩とし
た後、イオン交換樹脂で脱塩する方法が行われている
が、どのような方法で得られたものでも、毒性上、食品
に添加できないような異物を含まないものであれば、本
発明において使用可能である。
【0014】上記プロタミンと組み合わせて用いられる
特定抗菌性物質とは、リゾチーム、甘草抽出抗菌性物
質、ビタミンB1 エステル、重合リン酸塩から成る群よ
り選ばれた1種である。リゾチームについては、通常食
品用として市販されているものを使用することができ
る。甘草抽出抗菌性物質は特願昭60−172928号
において記載された製造方法を用いて製造したもの、す
なわち甘草から芳香族炭化水素、アセトン、エタノール
などで抽出した抗菌物質を使用することができる。ビタ
ミンB1 硫酸塩については、ラウリル硫酸塩、セチル硫
酸塩がある。重合リン酸塩についてはピロリン酸ナトリ
ウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等
がある。
【0015】本発明は、プロタミンを中心にして上記特
定物質のうちの1種と組合わせることによる相乗効果に
より抗菌力が著しく大となり、また異なる抗菌性物質の
組合わせにより抗菌スペクトルが広くなり、食品の風味
に与える影響を可及的に少なくして、食品保存料とし
て、すぐれた結果をもたらすことになる。これは併用す
る前記抗菌性物質がそれ自体の抗菌作用を発揮するだけ
でなく、プロタミンの抗菌性の発現を阻害する要因を除
去したり、軽減する作用をも有するため、プロタミンの
抗菌力が有効に発現され、前記抗菌性物質自体の抗菌作
用との相乗効果となって、著しく食品の保存性が向上す
るためである。
【0016】本発明におけるそれぞれの構成成分の比率
は、プロタミン1部に対し、リゾチーム0.2部から4
部、甘草抽出抗菌性物質0.2部から4部のビタミンB
1 硫酸エステル0.05部から1部、重合リン酸塩1.
0部から100部の範囲である。また食品に対する本発
明の保存料の添加量は、その構成成分の組合わせにもよ
るが、0.01%から2%の範囲であり、これはプロタ
ミンとしては、0.005%から0.05%の範囲とな
ることが好ましい。
【0017】また、食品に対する本発明の食品保存料の
添加方法は特に限定されない。また、本発明の食品保存
料の対象となる食品は限定されない。かまぼこ、ちくわ
等の水産ねり製品、ソーセージ、ハム等の畜肉製品、洋
菓子類、和菓子類、生めん、ゆでめん、中華めん、そば
等のめん類、ソース、醤油、たれ等の調味料、つけ物
類、そう菜類等多くの食品に使用可能である。
【0018】
【作用】食品保存料の場合、程度の差はあれ、広い範囲
の微生物に対し抗菌作用があること、毒性が低いこと、
対象となる食品の味、香り、色、物性などに悪い影響を
与えないこと、対象となる食品のコストを著しく高める
ようなことがないなどの条件を満たすものでなければな
らない。本発明の食品保存料の成分は、それぞれすでに
抗菌作用があることは公知である。しかしながらそれぞ
れ単品で保存料として用いた場合、上記の条件を十分に
満たしているとは言えない。
【0019】プロタミンの抗菌性についての研究や報告
は多くはなく、その抗菌作用機構について学問的に完全
に解明されたわけではない。ただ、プロタミンに細菌の
発育阻害効果があることについては確認されており、そ
れは細菌の呼吸阻害や細菌表層に対して衝撃を与えて成
長を阻害するものであること、特にグラム陽性菌に対し
て強い発育阻害などの抗菌性を発揮すること、微酸性か
らアルカリ性までの比較的広い範囲のpH域で抗菌性を
示すこと、熱処理との併用で耐熱性芽胞を著しく減少さ
せること、等の特性があることが最近の発表であきらか
になった。
【0020】このようなプロタミンの抗菌特性は食品保
存分野に応用可能であることを示唆しているが、特に、
プロタミンは食品変敗菌としてよく知られているバチル
ス(Bacillus)属の菌種に対しては、そのほと
んどの菌株に発育阻害の感受性を強く示す特性があるこ
とを考慮すると、プロタミンには食品の腐敗は勿論、変
質抑止といった食品保存効果を発揮させるのに向いてい
る。しかしながらプロタミンを単品で食品の保存料とし
て用いた場合、期待される保存効果は挙がらず、これを
保存効果が挙がるまで添加量を増やすと食品の風味を損
ううえ、高価になり実用化は到底無理である。ところ
が、このプロタミンは他の抗菌性物質と併用すると、著
しく強い抗菌性を発揮する作用があることが判明した。
【0021】本発明の食品保存料は、このような知見に
基づいて抗菌作用が相乗的に向上する組み合わせを検索
し、更にその選定された抗菌性物質とプロタミンを組み
合わせて成る食品保存料を各種食品に添加した結果が期
待する要請を満足しているか否かを確認して完成させた
ものである。次に、組み合わせ対象としての抗菌性物質
の適性について検討してみると、それぞれ単品では保存
料として用いた場合、上記の条件を十分に満たしている
とは言えないものばかりである。
【0022】即ち、リゾチームや甘草抽出抗菌性物質の
抗菌性は、ある種の菌に対しては、きわめて強い抗菌性
を示すが、抗菌スペクトルはせまく、多様な種類の菌で
腐敗がおこる食品の保存料としては、不十分である。ま
たこれらの物質は、きわめて高価であるため、保存性を
十分に満足させるため多量添加することは、その食品の
コストアップをきたし、好ましくない。また、ビタミン
1 硫酸エステル、および重合リン酸塩は食品に添加し
て十分な保存性を与える量を添加すると食品の味や香り
などに悪い影響を及ぼすことが知られている。
【0023】本発明は以上の特定物質群のうちの1種と
プロタミンとを組み合わせることにより、相乗的に抗菌
作用を向上させ、また異なる抗菌性物質の組み合わせに
より、抗菌スペクトルを広くし、添加量の少量化によっ
て、食品の風味を損わないといった食品保存料としての
要請を満足させるものである。
【0024】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明について説明
する。 実施例1(かまぼこ) 冷凍すり身1000g、食塩30g、味醂20g、グル
タミン酸ナトリウム10g、砂糖10g、馬鈴薯でんぷ
ん70gおよび氷水400gを配合した基本組成に、表
1記載の添加物を加え(添加量は基本組成に対する重量
%)、30分擂潰後、板付けし、45分間蒸煮した。簡
易包装した後、30℃に保存し、外観の変化を観察し
た。結果は表1に示す。記号の説明は表4に示す。薬剤
単品を添加した場合に比較し、プロタミンと特定物質群
より選ばれた1種と組み合わせた本発明の保存料を添加
した試験区が著しく保存性が向上しているのが明らかで
ある。なお、官能検査の結果、本発明試験区は、対照区
に比べて、味、色、におい等において全く差が認められ
ず、それを添加することによる品質上の悪影響は認めら
れなかった。
【0025】
【表1】
【0026】実施例2(ゆで中華めん) 強力粉500g、水160g、およびかん水5gを配合
した基本組成に表2に示す薬剤を添加し(添加量は基本
組成に対する重量%)、よく混合した後、小型製麺機を
用い、常法通りに麺線をつくり、沸騰水中で4分間ゆで
上げ、水冷した。水を切った後、ポリ袋に入れ封した
後、25℃に保存し、外観の変化を観察した。結果は表
2に示すごとく、薬剤単品よりも、プロタミンと特定抗
菌性物質群より選ばれた1種とを組み合わせた本発明の
保存料を添加した試験区が著しく保存性が大となってい
ることが明らかである。なお、品質上の点で本発明試験
区は、対照と何ら差は認められなかった。尚、記号の説
明は表4に示す通りである。
【0027】
【表2】
【0028】実施例3(茹めん) 中力小麦粉1000g、水350g、食塩20gを基本
組成とし、それに表3に示す薬剤を加え(添加量は基本
組成に対する重量%)、よく混合した後、小型製麺機を
用いて常法通りに圧延、裁断し、麺線を得た。これを茹
上げた後、ポリ袋に入れ、25℃に保存し、外観を観察
した。結果は表3に示すごとく、薬剤単品よりも、プロ
タミンと特定の抗菌性物質群より選ばれた1種とを組み
合わせた本発明の保存料を添加した試験区が、著しく保
存性が大となっていることが明らかである。なお、品質
上の点で本発明試験区は、対照と何ら差は認められなか
った。尚、記号の説明は表4に示す通りである。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】実施例4(かまぼこ) 冷凍すり身1000g、食塩30g、味醂20g、グル
タミン酸ナトリウム10g、砂糖10g、馬鈴薯でんぷ
ん70gおよび氷水400gを配合した基本組成に第5
表記載の添加物を加え(添加量は基本組成に対する重量
%)、30分擂潰後、板づけし、45分間蒸煮した。簡
易包装した後、30℃に保存し、外観の変化を観察し
た。結果は表5に示す。尚、表5中の記号の説明は表8
に示す通りである。薬剤単品を添加した場合に比較し、
プロタミンと特定の抗菌性物質群より選ばれた1種とを
組み合わせた本発明の保存料を添加した試験区が著しく
保存性が向上していることが明らかである。なお、官能
検査の結果、本発明試験区は対照区に比べて、色、味、
においなどにおいて全く差が認められず、本発明の保存
料を添加することによる品質上の悪影響は認められなか
った。
【0032】
【表5】
【0033】実施例5(カスタードクリーム) 卵黄32g、牛乳288g、砂糖76g,小麦粉13
g、コーンスターチ13gを配合した基本組成に表6に
示す薬剤を添加し(添加量は基本組成にに対する重量
%)、よく混合しながら加熱し、総重量の1割を煮つ
め、20℃で保存試験を行った。なお、表6中の記号の
説明は表8に示す通りである。結果は表6に示すごと
く、薬剤単品よりもプロタミンと特定物質群より選ばれ
た1種とを組み合わせた本発明の保存料を添加した試験
区が保存性が大になっていることが明らかである。な
お、品質上の点で本発明試験区は対照と何ら差は認めら
れなかった。
【0034】
【表6】
【0035】実施例6(ハンバーグ) 合挽肉1000gと食塩10gをあらかじめよく練り合
せておき、その中に玉ねぎ(炒めたもの)300gと5
0gの水によく混合した小麦粉60gを加え、さらに表
7に示す薬剤を添加し(添加量は基本組成に対する重量
%)、よく混合した後、成型し、25分間蒸し上げ、2
0℃にて保存試験を行った。結果は表7に示すごとく、
薬剤単品よりもプロタミンと特定の抗菌性物質群より選
ばれた1種とを組み合わせた本発明の保存料を添加した
試験区が著しく保存性が大となっていることが明らかで
ある。尚、表7中の記号の説明は表8に示す通りであ
る。また、品質上の点で本発明試験区は対照と何ら差は
認められなかった。
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】
【効果】本発明は、叙上のようにプロタミンに、リゾチ
ーム、甘草抽出抗菌性物質、ビタミンB1 エステル、重
合リン酸塩から成る物質群より選ばれた1種を組み合わ
せることにより、プロタミンの抗菌性が有効に発現して
相乗効果を発揮し、抗菌力を著しく大とするとともに、
異なる抗菌性物質の組み合わせにより抗菌スペクトルが
広くなり、しかも食品の風味を損わないといった食品保
存料として、きわめてすぐれた効果をもたらすことにな
る。
【0039】従って、食品に本発明の食品保存料を使用
することにより、著しいシェルフライフの延長が認めら
れ、消費者からみれば、より衛生的な食品を入手するこ
とができ、一方、食品製造業者からみれば、シェルフラ
イフが延長された分だけ、安全に広い地域にわたって販
売することができ、きわめて有利となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロタミンに、リゾチーム、甘草抽出抗
    菌性物質、ビタミンB1 エステル、重合リン酸塩から成
    る物質群より選ばれた1種と組み合わせたことを特徴と
    する食品保存料。
JP21075992A 1992-07-15 1992-07-15 食品保存料 Expired - Lifetime JPH0693831B2 (ja)

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