JPH0693068A - ポリウレタン樹脂水系分散体の製造法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂水系分散体の製造法

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JPH0693068A
JPH0693068A JP4269516A JP26951692A JPH0693068A JP H0693068 A JPH0693068 A JP H0693068A JP 4269516 A JP4269516 A JP 4269516A JP 26951692 A JP26951692 A JP 26951692A JP H0693068 A JPH0693068 A JP H0693068A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第一級及び/または第二級モノアミンで中和
型の高分子量の水系ポリウレタン樹脂分散体を工業的に
容易に製造する方法の提供。 【構成】 分子内に第三級アミンで中和されてなるカル
ボキシル基を有するポリウレタン樹脂水系分散体と第一
級及び/または第二級モノアミンとを混合し、次いで遊
離する該第三級アミンを除去することを特徴とする第一
級及び/または第二級アミン中和型ポリウレタン樹脂水
系分散体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第一級及び/または第
二級モノアミンで中和された高分子量のポリウレタン樹
脂水系分散体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン樹脂水系分散体の製
造方法としては、分子内にカルボキシル基等のアニオ
ン性基を有する末端NCO基含有ウレタンプレポリマー
を第三級アミンで中和し、次いで乳化伸長させて製造す
る方法(例えば特公昭53−38760号公報、特公昭
63−8141号公報)、あるいは末端NCO基含有
ウレタンプレポリマーを鎖伸長剤及び/または重合停止
剤と反応させて末端NCO基を封鎖した後、第一級及び
/または第二級モノアミンで中和し、次いで乳化して製
造する方法が知られている(特願平3−327393号
明細書)。
【0003】
【課題を解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法は、樹脂の高分子量化が可能であり、高い樹脂物
性のものが得られる利点があるが、熱硬化型の塗料や接
着剤において水溶性アミノ樹脂を硬化剤とし酸性触媒の
存在下で熱硬化させる場合、第三級アミンにより酸性触
媒の活性が阻害され低温では硬化しにくいという問題
や、更には高温でも硬化に時間がかかるという問題があ
った。またの方法で得られる水系ポリウレタン樹脂分
散体は、上記のような硬化阻害を起こさないが、高分子
量化が困難であり十分な樹脂物性が得にくいという欠点
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、分子内に第三級アミン(f)で
中和されてなるカルボキシル基を有するポリウレタン樹
脂水系分散体(A)と、第一級及び/または第二級モノ
アミン(B)とを混合し、次いで該遊離する第三級アミ
ンを除去することを特徴とする第一級及び/または第二
級アミン中和型ポリウレタン樹脂水系分散体の製造方法
である。
【0005】本発明は下記の工程を含む。 (1)有機ジイソシアネート(a)、高分子ポリオール
(b)、α,α-ジメチロールモノカルボン酸(c)およ
び必要により低分子ポリオール(d)および/またはア
ミン系鎖伸長剤(e)から構成され、第三級アミン
(f)で中和されてなるポリウレタン水系分散体(A)
を得る工程、および(2)該ポリウレタン水系分散体
(A)と第一級及び/または第二級モノアミン(B)と
を混合し、次いで遊離する第三級アミン(f)を除去す
る工程。
【0006】本発明において、分子内に第三級アミン
(f)で中和されてなるカルボキシル基を有するポリウ
レタン樹脂水性分散体(A)を構成する有機ジイソシア
ネート(a)としては、芳香族ジイソシアネート、例え
ばトルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、m-キシリレンジイソ
シアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート;
炭素数2〜12の脂肪族ジイソシアネート、例えばヘキサ
メチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4-トリメチル
ヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート;
炭素数4〜18の脂環式ジイソシアネート、例えば、1,4-
シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、4,4'-ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシ
クロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシ
クロヘキシル-4,4'-ジイソシアネート、1,3-ジイソシア
ナトメチルシクロヘキサン(水添XDI);芳香環を有
する脂肪族ジイソシアネート、例えばキシリレンジソシ
アネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート(TMXDI);これらのジイソシアネートの
変性物(カーボジイミド、ウレチジオン、ウレトイミ
ン、ビューレット及び/またはイソシアヌレート変性
物);及びこれら二種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち好ましいものはHDI、IPDI、水添MDI
およびTMXDIである。
【0007】高分子ポリオール(b)としては、ポリ
エーテルポリオール、例えばアルキレンオキシド(エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
等)及び/または複素環式エーテル(テトラヒドロフラ
ン等)を重合または共重合して得られるもの、具体的に
はポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリエチレン−ポリプロピレン(ブロック又はラン
ダム)グリコール、ポリエチレン−テトラメチレングリ
コール(ブロック又は ランダム)、ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグ
リコール等;ポリエステルポリオール、例えば脂肪族
ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、グ
ルタル酸、アゼライン酸等)及び/または芳香族ジカル
ボン酸(イソフタル酸、テレフタル酸等)と低分子グリ
コール(エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル
-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4
-ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等)とを縮重合さ
せたもの、具体的にはポリエチレンアジペートジオー
ル、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチ
レンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペート
ジオール、ポリエチレン/ブチレンアジペートジオー
ル、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペートジオール、
ポリ-3-メチルペンタンアジペートジオール、ポリブチ
レンイソフタレートジオール等;ポリラクトンポリオ
ール、例えばポリカプロラクトンジオール又はトリオー
ル、ポリ-3-メチルバレロラクトンジオール等;ポリ
カーボネートポリオール、例えばポリヘキサメチレンカ
ーボネートジオール;ポリオレフィンポリオール、例
えばポリブタジエングリコール、ポリイソプレングリコ
ール又はその水素化物;並びにこれらの二種以上の混合
物が挙げられる。上記に例示したもののうち好ましいも
のは、〜から選ばれる少なくとも一種、及び〜
の一種以上ととの混合物である。(b)の数平均分子
量は通常500〜5000、好ましくは1000〜4000である。
【0008】α,α-ジメチロールモノカルボン酸(c)
はポリウレタン樹脂を水中に安定に分散させるためのア
ニオン性の親水基を導入するために使用される成分であ
り、具体例としてはα,α-ジメチロール酢酸、α,α-ジ
メチロールプロピオン酸、α,α-ジメチロール酪酸が挙
げられ、これらのうち好ましいものはα,α-ジメチロー
ルプロピオン酸である。
【0009】(A)の構成成分として、必要により低分
子ポリオール(d)及び/またはアミン系鎖伸長剤
(e)を使用することができる。
【0010】(d)としては、例えば上記ポリエステル
ポリオールの原料として挙げたグリコール及びそのアル
キレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未
満);ビスフェノールのアルキレンオキシド低モル付加
物(数平均分子量500未満);3価アルコール、例えばグ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン等及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平
均分子量500未満);及びこれらの二種以上の混合物が
挙げられる。
【0011】(e)としては、脂肪族ポリアミン、例え
ばエチレンジアミン、N-ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン;脂環族ポリアミン、例えば
4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4-ジアミノ
シクロヘキサン、イソホロンジアミン;ヒドラジン類、
例えばヒドラジン、カルボジヒドラジド、アジピン酸ジ
ヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒド
ラジド;及びこれらの二種以上の混合物が挙げられる。
【0012】(A)のカルボキシル基の中和に用いられ
る第三級アミン(f)としては、低級アルキルアミン、
例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-
プロピルアミンおよびトリ-n-ブチルアミンが挙げられ
る。これらのうち特に好ましいものは、前記(2)の工
程における除去操作のしやすさから、水より低い沸点を
有するトリメチルアミンおよびトリエチルアミンであ
る。
【0013】本発明における(A)の製造法は特に限定
されないが、例えば分子内に活性水素基を含まない親水
性有機溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、及びこれら2種以上
の混合物)の存在下、または非存在下で上記有機ジイソ
シアネート(a)と高分子ポリオール(b)とα,α-ジ
メチロールモノカルボン酸(c)と必要により低分子ポ
リオール(d)とを、(a)のイソシアネート(NC
O)基と(b)+(c)+(d)の活性水素基との当量
比が、通常1.1〜2.0、好ましくは1.2〜1.6の範囲でワン
ショット法または多段法により、通常20℃〜150℃、好
ましくは60℃〜110℃で2〜10時間反応させて末端NCO
基含有ウレタンプレポリマーとし、次いで該プレポリマ
ーを第三級アミン(f)で中和した後または中和しなが
ら、通常10℃〜60℃、好ましくは20℃〜40℃で水及び/
またはアミン系鎖伸長剤(e)を含む水溶液と混合し
て、NCO基が殆どなくなるまで乳化伸長反応を行う方
法が具体例として挙げられる。
【0014】上記におけるα,α-ジメチロールモノカル
ボン酸(c)の量は、カルボキシル基(−COOH)と
してウレタンプレポリマー中の固形分比0.3〜5重量%、
好ましくは0.5〜4重量%である。0.3重量%未満では安
定な分散体が得にくく、5重量%を超えるとポリマーの
親水性が高くなるため、塗膜にした場合の耐水性が低下
する。
【0015】第三級アミン(f)の量は、カルボキシル
基に対し通常0.5〜1.5当量、好ましくは0.7〜1.3当量で
ある。
【0016】上記の乳化伸長反応においてアミン系鎖伸
長剤(e)を用いる場合、該(e)の量は、プレポリマ
ー中のNCO基に対し通常1.1当量以下、好ましくは1.0
5当量以下である。1.1当量を超えると高分子量化できず
十分な樹脂物性が得られない。
【0017】前記(2)の工程で使用される第一級及び
/または第二級モノアミン(B)としては、低級アルキ
ルアミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、イソプ
ロピルアミン、n-ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ-n-ブチルアミ
ン等;脂環族アミン、例えばシクロヘキシルアミン等;
複素環式アミン、例えばモルホリン、ピリジン等;アル
カノールアミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプ
ロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルイ
ソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノ
ール等;またはこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。これらのうち好ましいものはアルカノールアミンで
あり、特に好ましいものはエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプルパノ
ールアミンおよび2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールで
ある。
【0018】(2)の工程は、前記の第三級アミン中和
型ポリウレタン樹脂水系分散体(A)と所定量の第一級
及び/または第二級モノアミン(B)とを通常10〜100
℃で混合し、次いで遊離する第三級アミン(f)を常圧
または減圧下にて通常20℃〜100℃、好ましくは40℃〜8
0℃で除去する工程である。この工程において、(f)
は(B)と定量的に置換し系内に遊離してくる。
【0019】(2)の工程において(A)と(B)を混
合する時期、混合方法については特に制限はなく、たと
えば(1)の工程で溶剤を使用する場合には、溶剤を除
去する前、除去途中もしくは除去した後のいずれでもよ
いが、溶剤を除去する前に(B)を加えれば遊離した第
三級アミンと溶剤とを同時に除去できるので工業的に有
利である。
【0020】(B)の量は、置換する第三級アミンの量
によるが、カルボキシル基に対し通常0.5〜1.5当量、好
ましくは0.7〜1.3当量である。0.5当量未満では水系分
散体の状態における樹脂の耐加水分解性が低下し、1.5
当量を超えると、塗料として使用する場合の熱硬化時の
耐熱黄変性が低下する原因となりやすい。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例及
び比較例中の「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0022】実施例1 ポリカプロラクトンジオール[数平均分子量(以下Mnと
略記する)2000]117.3部、ポリ-3-メチルペンタンアジ
ペートジオール(Mn2000)117.3部、1,4-ブタンジオー
ル3.3g、トリメチロールプロパン6.4g、α,α-ジメチロ
ールプロピオン酸18.7部、IPDI121.7部およびアセ
トン146部を加圧反応容器に仕込み、攪拌しながら密閉
加圧下85℃で6時間反応し、残存NCO含量2.5%のウレタン
プレポリマーを合成した。このウレタンプレポリマーを
40℃に冷却した後トリエチルアミン12.7部を加えて30分
攪拌混合したもの440部を、四つ口コルベン中の20℃の
イオン交換水560部に攪拌混合しながら加えて乳化さ
せ、40℃で残存NCO基がなくなるまで水伸長反応を行
い、アセトン含む第三級アミン中和型ポリウレタン樹脂
水系分散体(A−1)を得た。次に該(A−1)1000部
に60℃にて2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール12.8部を
加え攪拌混合したのち、同温度を維持しながら減圧下で
約7時間かけてアセトンとトリエチルアミンを溜去し、
固形分40.0%、粘度200cps/25℃、pH10.0の第一級アミ
ン中和型ポリウレタン樹脂水系分散体800部を得た。ガ
スクロマトグラフィーによるこの分散体中に含まれるト
リエチルアミン含量は、0.08%であった。得られた水系
ウレタン樹脂分散体のフィルムを次の条件にて作成し
た。 <フィルム作成条件>水系ウレタン樹脂分散体をイオン
交換水で固形分約20%に希釈し、枠組みしたガラス板
上に12g流し込み水平に静置後、常温24時間後、8
0℃で3時間、更に140℃で30分乾燥してフィルム
(膜厚約20μm)にした。又、得られた水系ウレタン樹
脂分散体を用いて次の条件で硬化塗膜を作成した。 <硬化塗膜作成条件> 水系ウレタン樹脂分散体(固形分) 100部 サイメル303 (固形分) 15部 (三井サイアナミッドK.K.製) p-トルエンスルホン酸 0.3部 上記配合物をブリキ板(JIS G3303)に塗布し、常温に
て30分乾燥した後120℃20分の条件で焼付けし、硬化塗
膜(膜厚約20μm)を作成した。
【0023】実施例2 ポリカーボネートジオール(Mn2000)260.6部、α,α-
ジメチロールプロピオン酸18.7部、HDI84.2部を加圧
反応容器に仕込み、攪拌しながら密閉加圧下80℃で2時
間反応し、一旦40℃まで冷却後更にビスフェノールAの
エチレンオキシド2モル付加物(Mn330)21.2部およびア
セトン146部を仕込み、攪拌しながら密閉加圧下80℃で3
時間反応して残存NCO含量2.3%のウレタンプレポリマー
を合成した。このウレタンプレポリマーを40℃に冷却し
た後トリエチルアミン12.7部を加えて30分攪拌混合した
もの440部を、四つ口コルベン中の20℃イオン交換水560
部に攪拌混合しながら加えて乳化させ、40℃で残存NCO
基がなくなるまで水伸長反応を行い、アセトンを含む第
三級アミン中和型ポリウレタン水系分散体(A−2)を
得た。次いで該(A−2)1000部に60℃にて2-アミノ-2
-メチル-1-プロパノール12.0部を加え、あとは実施例1
と同様の操作を行い、固形分39.5%、粘度450cps/25℃、
pH9.5のポリウレタン樹脂水性分散体810部を得た。ガ
スクロマトグラフィーによるこの分散体中に含まれるト
リエチルアミン含量は、0.08%であった。得られた水系
ウレタン樹脂分散体を用いて実施例1と同様の条件でフ
ィルム及び硬化塗膜を作成した。
【0024】実施例3 ポリ-3-メチルペンタンアジペートジオール(Mn3950)24
8.5部、1,4-ブタンジオール6.9部、トリメチロールプロ
パン3.9部、α,α-ジメチロールプロピオン酸16.6部、
IPDI95.3部およびアセトン158部を加圧反応容器に
仕込み、攪拌しながら密閉加圧下85℃で6時間反応し、
残存NCO含量1.8%のウレタンプレポリマーを合成した。
このウレタンプレポリマーを40℃に冷却した後トリエチ
ルアミン11.3部を加えて30分攪拌混合したもの456部
を、四つ口コルベン中の20℃イオン交換水560gに攪拌混
合しながら加えて乳化させ、40℃で残存NCO基がなくな
るまで水伸長反応を行い、アセトンを含むポリウレタン
樹脂水系分散体(A−3)を得た。次いで該(A−3)
1016部に60℃にてジエタノールアミンを13.9部加え、あ
とは実施例1と同様の操作を行い、固形分40.5%、粘度3
50cps/25℃、pH10.0のポリウレタン樹脂水系分散体79
0部を得た。ガスクロマトグラフィーによるこの分散体
中に含まれるトリエチルアミン含量は、0.10%であっ
た。得られたポリウレタン樹脂水系分散体を用いて実施
例1と同様の条件でフィルム及び硬化塗膜を作成した。
【0025】実施例4 ポリエチレンイソフタレートジオール(Mn2000)234.1
部、ネオペンチルグリコール3.9部、トリメチロールプ
ロパン6.4部、α,α-ジメチロールプロピオン酸18.7
部、IPDI121.7部およびアセトン146部を加圧反応容
器に仕込み、攪拌しながら密閉加圧下85℃で5.5時間反
応し、残存NCO含量2.6%のウレタンプレポリマーを合成
した。このウレタンプレポリマーを40℃に冷却した後ト
リエチルアミン12.7部を加えて30分攪拌混合したもの44
0部を、四つ口コルベン中でイソホロンジアミン10.8部
を溶解した20℃イオン交換水溶液760部に攪拌混合しな
がら加えて乳化させ、20℃で残存NCO基がなくなるまで
伸長反応を行い、アセトンを含む第三級アミン中和型ポ
リウレタン水系分散体(A−4)を得た。次ぎに該(A
−4)1200部に60℃にて2-アミノ-2-メチル-1-プロパノ
ール12.8部を加え、あとは実施例1と同様の操作を行っ
て、固形分33.2%、粘度120cps/25℃、pH9.4の水系ウ
レタン樹脂分散体1000部を得た。ガスクロマトグラフィ
ーによるこの分散体中に含まれるトリエチルアミン含量
は、0.08%であった。得られたポリウレタン樹脂水系分
散体を用いて実施例1と同様の条件でフィルム及び硬化
塗膜を作成した。
【0026】実施例5 ポリカプロラクトンジオール(Mn2000)110.8部、ポリ-
3-メチルペンタンアジペートジオール(Mn2000)110.8
部、1,4-ブタンジオール2.5部、トリメチロールプロパ
ン6.1部、α,α-ジメチロールプロピオン酸18.7部、水
添MDI135.8部およびアセトン146部を加圧反応容器に
仕込み、攪拌しながら密閉加圧下85℃で6時間反応し、
残存NCO含量2.4%のウレタンプレポリマーを合成した。
このウレタンプレポリマーを40℃に冷却した後トリエチ
ルアミン12.7部を加えて30分攪拌混合したもの440部
を、四つ口コルベン中でカルボジヒドラジド9.0部を溶
解した20℃イオン交換水溶液760部に攪拌混合しながら
加えて乳化させ、20℃で残存NCO基がなくなるまで伸長
反応を行い、アセトンを含む第三級アミン中和型ポリウ
レタン水系分散体(A−5)を得た。次いで該(A−
5)得られたウレタン水系分散体1200部に60℃にて2-ア
ミノ-2-メチル-1-プロパノールを12.8部加え、あとは実
施例1と同様の操作を行って、固形分33.7%、粘度70cps
/25℃、pH9.6のポリウレタン樹脂水系分散体950部を
得た。ガスクロマトグラフィーによるこの分散体中に含
まれるトリエチルアミン含量は、0.12%であった。得ら
れたポリウレタン樹脂水系分散体を用いて実施例1と同
様の条件でフィルム及び硬化塗膜を作成した。
【0027】比較例1 ポリカプロラクトンジオール(Mn2000)117.3部、ポリ-
3-メチルペンタンアジペートジオール(Mn2000)117.3
部、1,4-ブタンジオール3.3部、トリメチロールプロパ
ン6.4部、α,α-ジメチロールプロピオン酸18.7部、I
PDI121.7部およびアセトン146部を加圧反応容器に仕
込み、攪拌しながら密閉加圧下85℃で6時間反応し、残
存NCO含量2.5%のウレタンプレポリマーを合成した。こ
のウレタンプレポリマーを40℃に冷却した後トリエチル
アミン12.7部を加えて30分攪拌混合したもの440部を、
四つ口コルベン中の20℃イオン交換水560部に攪拌混合
しながら加えて乳化させ、40℃で残存NCO基がなくなる
まで水伸長反応を行った。次に得られたアセトン含有ポ
リウレタン樹脂水系分散体を50℃にて攪拌しながら減圧
下で5時間かけてアセトンを溜去した後、常圧にて攪拌
下トリエチルアミン3.4部を加え、固形分40.2%、粘度23
0cps/25℃、pH10.0の水系ウレタン樹脂分散体780部を
得た。得られた第三級アミン中和型ポリウレタン樹脂水
系分散体を用いて実施例1と同様の条件でフィルム及び
硬化塗膜を作成した。
【0028】比較例2 ポリ-3-メチルペンタンアジペートジオール(Mn2000)2
21.6部、1,4-ブタンジオール2.5部、トリメチロールプ
ロパン6.1部、α,α-ジメチロールプロピオン酸18.7
部、水添MDI135.8部およびアセトン146部を加圧反応
容器に仕込み、攪拌しながら密閉加圧下85℃で6時間反
応し、残存NCO含量2.4%のウレタンプレポリマーを合成
した。このウレタンプレポリマーを40℃に冷却した後ト
リエチルアミン12.7gを加えて30分攪拌混合したもの440
部を、四つ口コルベン中でカルボジヒドラジド9.0部を
溶解した20℃イオン交換水溶液760部に攪拌混合しなが
ら加えて乳化させ、20℃で残存NCO基がなくなるまで伸
長反応をおこなった。次に得られたアセトンを含むポリ
ウレタン樹脂水系分散体を50℃にて攪拌しながら減圧下
で5時間かけてアセトンを溜去した後、常圧にて攪拌下
トリエチルアミン3.4部を加え、固形分40.3%、粘度310c
ps/25℃、pH10.1の水系ウレタン樹脂分散体795部を得
た。得られた水系ウレタン樹脂分散体を用いて実施例1
と同様の条件でフィルム及び硬化塗膜を作成した。
【0029】比較例3 ポリカプロラクトンジオール(Mn2000)117.3部、ポリ-
3-メチルペンタンアジペートジオール(Mn2000)117.3
部、1,4-ブタンジオール6.4部、トリメチロールプロパ
ン3.3部、α,α-ジメチロールプロピオン酸18.7部、I
PDI121.7部およびアセトン146部を加圧反応容器に仕
込み、攪拌しながら密閉加圧下85℃で6時間反応し、残
存NCO含量2.5%のウレタンプレポリマーを合成した。こ
のウレタンプレポリマーを40℃に冷却したもの440部を
四つ口コルベンに入れ、アミノエチルエタノールアミン
10.9部、ジエタノールアミン5.5部及びアセトン214.4部
を加えて攪拌下40℃1時間鎖伸長反応を行い、末端NC
O基が封鎖されたポリウレタン樹脂のアセトン溶液と作
成した。次に40℃にて2-アミノ-2-メチル-1-プロパノー
ル13.4部を加え30分攪拌混合した後20℃にてイオン交換
水846部gを20分かけて滴下して乳化させポリウレタン水
系分散体とし、50℃まで昇温し減圧下で5時間かけてア
セトンを溜去し、固形分32.0%、粘度520cps/25℃、pH
10.2のポリウレタン樹脂水系分散体1080部を得た。得ら
れた水系ウレタン樹脂分散体を用いて実施例1と同様の
条件でフィルム及び硬化塗膜を作成した。
【0030】比較例4 ポリカプロラクトンジオール(Mn2000)117.3部、ポリ-
3-メチルペンタンアジペートジオール(Mn2000)117.3
部、1,4-ブタンジオール3.3部g、トリメチロールプロパ
ン6.4部、α,α-ジメチロールプロピオン酸18.7部、I
PDI121.7部およびアセトン146部を加圧反応容器に仕
込み、密閉加圧下85℃で6時間反応し、残存NCO含量2.5%
のウレタンプレポリマーを合成した。このウレタンプレ
ポリマーを40℃に冷却した後2-アミノ-2-メチル-1-プロ
パノールを15.8部加えて30分攪拌混合したもの440部
を、四つ口コルベン中の20℃イオン交換水560部に攪拌
混合しながら加えたが、殆ど凝集沈澱してしまい、ポリ
ウレタン樹脂水系分散体は得られなかった。
【0031】上記実施例1〜5および比較例1〜3で作
成したフィルム及び硬化塗膜について、下記の性能試験
を行なった。
【0032】[性能試験項目と試験方法] フィルム強度:フィルムをダンベル状3号形に打ち抜い
て試験片とし、JISK6301に従い引張強さを測定
した。 鉛筆硬度:硬化塗膜の硬度をJIS S6006に定め
られた高級鉛筆を用い、JIS 5400に従って測定
した。 耐水性:硬化塗膜をイオン交換水に200時間浸した後、
塗膜の白化、ふくれ状態を目視判定した。(○変化無し
△部分的に 白化 ×全体的に白化及びふくれ) 耐溶剤性:アセトンを硬化塗膜上にスポットし、塗膜状
態の変化を判定した。(○変化無し △若干膨潤 ×部
分的に溶解)
【0033】上記試験の結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明のウレタン樹脂水系分散体の製造
方法は、以下の効果を奏する。 1.第一級及び/または第二級モノアミン型で、かつ高
分子量のポリウレタン樹脂水系分散体が工業的に容易に
製造できる。 2.本発明の製造方法で得られるウレタン樹脂水系分散
体は、酸性触媒の存在下における水溶性メラミン樹脂を
硬化剤とする熱硬化系において、比較的低温での硬化が
可能であり、且つフィルム強度および耐水性の優れた硬
化物が得られる。 以上の効果を奏することから、本発明の製造方法によっ
て得られるウレタン樹脂水系分散体は、金属、プラスチ
ック、コンクリート、セラミックス用等の塗料、コーテ
ィング剤、接着剤など、特に高物性で且つ低温硬化性を
要求される用途に有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に第三級アミン(f)で中和され
    てなるカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂水系分
    散体(A)と第一級及び/または第二級モノアミン
    (B)とを混合し、次いで遊離する該第三級アミンを除
    去することを特徴とする第一級及び/または第二級アミ
    ン中和型ポリウレタン樹脂水系分散体の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記工程を含む請求項1記載の水系分散
    体の製造方法。 (1)有機ジイソシアネート(a)、高分子ポリオール
    (b)、α,α-ジメチロールモノカルボン酸(c)、お
    よび必要により低分子ポリオール(d)及び/またはア
    ミン系鎖伸長剤(e)から構成され、第三級アミン
    (f)で中和されてなるポリウレタン水系分散体(A)
    を得る工程、および(2)該ポリウレタン水系分散体
    (A)と第一級及び/または第二級モノアミン(B)と
    を混合し、次いで遊離する第三級アミン(f)を除去す
    る工程。
  3. 【請求項3】 前記第三級アミン(f)がトリメチルア
    ミン、トリエチルアミン、トリ-n-プロピルアミンから
    選ばれる少なくとも一種である請求項1または2記載の
    水系分散体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第一級及び/または第二級モノアミ
    ン(B)がモノエタノールアミン、ジエタノールアミ
    ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプルパノール
    アミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールから選ばれ
    る少なくとも一種である請求項1〜3いずれか記載の水
    系分散体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002032981A1 (fr) * 2000-10-17 2002-04-25 Daicel Chemical Industries, Ltd. Resine absorbant l"ultraviolet, emulsion aqueuse de resine, composition de resine, composition d"emulsion aqueuse de resine et utilisation de celle-ci, ainsi qu"emulsion aqueuse de polyurethanne
JP2021517185A (ja) * 2018-03-20 2021-07-15 ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company 中和剤組成物

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