JPH0692814A - 性フェロモン化合物の安定化方法 - Google Patents
性フェロモン化合物の安定化方法Info
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- JPH0692814A JPH0692814A JP4266715A JP26671592A JPH0692814A JP H0692814 A JPH0692814 A JP H0692814A JP 4266715 A JP4266715 A JP 4266715A JP 26671592 A JP26671592 A JP 26671592A JP H0692814 A JPH0692814 A JP H0692814A
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C45/00—Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
- C07C45/78—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C45/86—Use of additives, e.g. for stabilisation
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- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01N—PRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
- A01N25/00—Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests
- A01N25/22—Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests containing ingredients stabilising the active ingredients
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07B—GENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
- C07B63/00—Purification; Separation; Stabilisation; Use of additives
- C07B63/04—Use of additives
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C29/00—Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
- C07C29/74—Separation; Purification; Use of additives, e.g. for stabilisation
- C07C29/94—Use of additives, e.g. for stabilisation
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- C07C33/00—Unsaturated compounds having hydroxy or O-metal groups bound to acyclic carbon atoms
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/48—Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
- C07C67/62—Use of additives, e.g. for stabilisation
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- C07B—GENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
- C07B2200/00—Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
- C07B2200/09—Geometrical isomers
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】本発明は不飽和二重結合を有する性フェロモン
化合物の安定性の向上に有用な添加物の組合せを提供す
る。 【構成】この性フェロモン化合物の安定化方法は、不飽
和二重結合を有する高級脂肪族性フェロモン化合物に、
一般式化3で示されるフェノール系酸化防止剤(式中、
R1 はメチル基、t−ブチル基またはt−アミル基、R
2 は水酸基、メチル基またはメトキシ基、R3 およびR
4 はそれぞれ水素原子、t−ブチル基またはt−アミル
基を示す) と、2-(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−
5'-メチルフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾールと
を、添加混合するものである。 【化3】
化合物の安定性の向上に有用な添加物の組合せを提供す
る。 【構成】この性フェロモン化合物の安定化方法は、不飽
和二重結合を有する高級脂肪族性フェロモン化合物に、
一般式化3で示されるフェノール系酸化防止剤(式中、
R1 はメチル基、t−ブチル基またはt−アミル基、R
2 は水酸基、メチル基またはメトキシ基、R3 およびR
4 はそれぞれ水素原子、t−ブチル基またはt−アミル
基を示す) と、2-(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−
5'-メチルフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾールと
を、添加混合するものである。 【化3】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交信撹乱防除法による
害虫の駆除に有用な、不飽和二重結合を有する高級脂肪
族性フェロモン化合物の安定化方法に関するものであ
る。
害虫の駆除に有用な、不飽和二重結合を有する高級脂肪
族性フェロモン化合物の安定化方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、殺虫剤等の農薬に対する抵抗性の
増加や農薬を取扱う者に対する毒性が問題となってきて
いる。この問題に対処するため、生物学的害虫防除法が
研究されており、この方法の一つとして害虫の雌が放出
する性フェロモンを化学的に合成し、これを利用する交
信撹乱防除法が提案されている。この防除法においては
特公昭61-16361号公報に記載の徐放体のように性フェロ
モンを長期間一定の量放出させることが必要である。し
かし、リンシ目害虫の性フェロモン物質の多くは不飽和
二重結合を有する高級脂肪族誘導体であるため、長期間
野外条件下に放置すると、二重結合が容易に酸化、異性
化および重合などで変質してしまう。とくに分子内に共
役不飽和結合か、1,4−ペンタジエン系の不飽和結合
を持つもの、さらには不飽和アルデヒド化合物の性フェ
ロモンについては変質し易いことから当初の目的が達成
されなくなるという問題がある。
増加や農薬を取扱う者に対する毒性が問題となってきて
いる。この問題に対処するため、生物学的害虫防除法が
研究されており、この方法の一つとして害虫の雌が放出
する性フェロモンを化学的に合成し、これを利用する交
信撹乱防除法が提案されている。この防除法においては
特公昭61-16361号公報に記載の徐放体のように性フェロ
モンを長期間一定の量放出させることが必要である。し
かし、リンシ目害虫の性フェロモン物質の多くは不飽和
二重結合を有する高級脂肪族誘導体であるため、長期間
野外条件下に放置すると、二重結合が容易に酸化、異性
化および重合などで変質してしまう。とくに分子内に共
役不飽和結合か、1,4−ペンタジエン系の不飽和結合
を持つもの、さらには不飽和アルデヒド化合物の性フェ
ロモンについては変質し易いことから当初の目的が達成
されなくなるという問題がある。
【0003】これを防ぐため製剤中に酸化防止剤や紫外
線吸収剤を添加する方法が提案された。例えば、Journa
l of Chemical Ecology, Vol.14, No.8, 1659(1988) に
は、酸化防止剤としてブチルヒドロキシトルエンやブチ
ルヒドロキシアニソールを使用し、これに2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤を
性フェロモン物質に添加使用すると、さらに安定性が向
上すると報告されている。確かに、特定の酸化防止剤や
紫外線吸収剤では、単独で使用するよりも混合使用の方
が不飽和二重結合を有する性フェロモン化合物の安定性
の向上に役立つが、数多くの酸化防止剤と紫外線吸収剤
をどのように組合せると最も有効かということまでは知
られていない。
線吸収剤を添加する方法が提案された。例えば、Journa
l of Chemical Ecology, Vol.14, No.8, 1659(1988) に
は、酸化防止剤としてブチルヒドロキシトルエンやブチ
ルヒドロキシアニソールを使用し、これに2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤を
性フェロモン物質に添加使用すると、さらに安定性が向
上すると報告されている。確かに、特定の酸化防止剤や
紫外線吸収剤では、単独で使用するよりも混合使用の方
が不飽和二重結合を有する性フェロモン化合物の安定性
の向上に役立つが、数多くの酸化防止剤と紫外線吸収剤
をどのように組合せると最も有効かということまでは知
られていない。
【0004】特開平4-164004号公報には不飽和二重結合
を有する高級脂肪族性フェロモンを安定化させる方法と
して、ヒドロキノン系酸化防止剤とベンゾトリアゾール
誘導体との組み合わせによるものが提案されている。ヒ
ドロキノンなどのフェノール系酸化防止剤が優れた酸化
防止効果を示し、ベンゾトリアゾール誘導体との組み合
わせにより、性フェロモン化合物の安定性に対して高い
相乗効果を示す。しかし、ベンゾトリアゾール誘導体は
側鎖の種類により効果もかなり異なり、その構造として
どのようなものが最適であるかということまでは知られ
ていない。
を有する高級脂肪族性フェロモンを安定化させる方法と
して、ヒドロキノン系酸化防止剤とベンゾトリアゾール
誘導体との組み合わせによるものが提案されている。ヒ
ドロキノンなどのフェノール系酸化防止剤が優れた酸化
防止効果を示し、ベンゾトリアゾール誘導体との組み合
わせにより、性フェロモン化合物の安定性に対して高い
相乗効果を示す。しかし、ベンゾトリアゾール誘導体は
側鎖の種類により効果もかなり異なり、その構造として
どのようなものが最適であるかということまでは知られ
ていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は不飽和二重結合を有する性フェロモン化合物の安
定性の向上に有用な添加物の組合せを提供するにある。
目的は不飽和二重結合を有する性フェロモン化合物の安
定性の向上に有用な添加物の組合せを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による不飽和二重
結合を有する高級脂肪族性フェロモン化合物の安定化方
法は、この性フェロモン化合物に、一般式化2で示され
るフェノール系酸化防止剤(式中、R1 はメチル基、t
−ブチル基またはt−アミル基、R2 は水酸基、メチル
基またはメトキシ基、R3 およびR4 はそれぞれ水素原
子、t−ブチル基またはt−アミル基を示す) と、2-
(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニ
ル)-5−クロロベンゾトリアゾールとを、好ましくはそ
れぞれ前記性フェロモン化合物の0.01〜20重量%の割合
で添加混合することによって達成される。
結合を有する高級脂肪族性フェロモン化合物の安定化方
法は、この性フェロモン化合物に、一般式化2で示され
るフェノール系酸化防止剤(式中、R1 はメチル基、t
−ブチル基またはt−アミル基、R2 は水酸基、メチル
基またはメトキシ基、R3 およびR4 はそれぞれ水素原
子、t−ブチル基またはt−アミル基を示す) と、2-
(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニ
ル)-5−クロロベンゾトリアゾールとを、好ましくはそ
れぞれ前記性フェロモン化合物の0.01〜20重量%の割合
で添加混合することによって達成される。
【化2】
【0007】以下、本発明の詳細を説明する。本発明に
おいて上記一般式化2で示されるフェノール系酸化防止
剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ
−t−アミルヒドロキノン、p−メトキシフェノール、
メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノンなどが例
示される。一般にフェノール系酸化防止剤はビタミンE
やエトキシキンのような酸化防止剤と比べて性フェロモ
ン化合物中の二重結合に対し酸化や重合などの劣化を防
止する上で大変有効である。しかしこれを単独で使用し
ても野外の直射日光下で充分な効果が発揮されない。そ
こで本発明者らは、これらのフェノール系酸化防止剤と
混合して、最も高い相乗効果を発揮できる紫外線吸収剤
を検討したところ、2-(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチ
ル−5'-メチルフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾー
ルとの組合せが最適であることを見出した。
おいて上記一般式化2で示されるフェノール系酸化防止
剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ
−t−アミルヒドロキノン、p−メトキシフェノール、
メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノンなどが例
示される。一般にフェノール系酸化防止剤はビタミンE
やエトキシキンのような酸化防止剤と比べて性フェロモ
ン化合物中の二重結合に対し酸化や重合などの劣化を防
止する上で大変有効である。しかしこれを単独で使用し
ても野外の直射日光下で充分な効果が発揮されない。そ
こで本発明者らは、これらのフェノール系酸化防止剤と
混合して、最も高い相乗効果を発揮できる紫外線吸収剤
を検討したところ、2-(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチ
ル−5'-メチルフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾー
ルとの組合せが最適であることを見出した。
【0008】これらフェノール系酸化防止剤および2-
(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニ
ル)-5−クロロベンゾトリアゾールの使用量は、共に性
フェロモン化合物に対し少なくとも0.01重量%以上必要
で、これ以下では効果が少なく実用的でない。また、直
射日光に曝されるようなところで使用する際には 0.1重
量%以上使用するのが望ましいが、20重量%以上使用し
てもこれ以上の効果の向上は見込めない。
(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニ
ル)-5−クロロベンゾトリアゾールの使用量は、共に性
フェロモン化合物に対し少なくとも0.01重量%以上必要
で、これ以下では効果が少なく実用的でない。また、直
射日光に曝されるようなところで使用する際には 0.1重
量%以上使用するのが望ましいが、20重量%以上使用し
てもこれ以上の効果の向上は見込めない。
【0009】本発明が適用される不飽和二重結合を有す
る高級脂肪族性フェロモン化合物には、Z−7−ドデセ
ニルアセテート、Z−8−ドデセニルアセテート、Z−
9−ドデセニルアセテート、E, Z−7, 9−ドデカジ
エニルアセテート、Z, Z−7, 9−ドデカジエニルア
セテート、E, E−8,10−ドデカジエノール、E−4
−トリデセニルアセテート、Z−9−テトラデセニルア
セテート、Z−9−テトラデセノール、Z−11−テトラ
デセニルアセテート、Z−11−テトラデセナール、Z−
9−ヘキサデセナール、Z−11−ヘキサデセナール、
Z, E−9,11−テトラデカジエニルアセテート、Z,
E−9,12−テトラデカジエニルアセテート、Z−11−
ヘキサデセニルアセテート、Z, Z−7,11−ヘキサデ
カジエニルアセテート、E, E, Z−4, 6,10−ヘキ
サデカトリエニルアセテート、E,E−10,12−ヘキサ
デカジエナール、Z, Z−3,13−オクタデカジエニル
アセテート、E, Z−3,13−オクタデカジエニルアセ
テート、Z,13−イコセン−10−オン、E, E, Z−1
0,12,14−ヘキサデカトリエニルアセテート、E, E,
Z−10,12,14−ヘキサデカトリエナールなどが例示
される。これらの中でも、通常不安定とされている不飽
和二重結合を2個以上含む化合物および不飽和アルデヒ
ド系化合物に対して本発明の安定効果が高い。とりわけ
共役ジエン、共役トリエン化合物などの共役不飽和結合
を持つものや、1,4−ペンタジエン系不飽和化合物に
対してかなりの効果を発揮する。本発明において安定剤
として使用するフェノール系酸化防止剤および2-(2'-
ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニル)-5
−クロロベンゾトリアゾールは、それらがそれぞれ混合
されることが重要であり、この混合物に他の安定剤をさ
らに混合して使用してもよい。
る高級脂肪族性フェロモン化合物には、Z−7−ドデセ
ニルアセテート、Z−8−ドデセニルアセテート、Z−
9−ドデセニルアセテート、E, Z−7, 9−ドデカジ
エニルアセテート、Z, Z−7, 9−ドデカジエニルア
セテート、E, E−8,10−ドデカジエノール、E−4
−トリデセニルアセテート、Z−9−テトラデセニルア
セテート、Z−9−テトラデセノール、Z−11−テトラ
デセニルアセテート、Z−11−テトラデセナール、Z−
9−ヘキサデセナール、Z−11−ヘキサデセナール、
Z, E−9,11−テトラデカジエニルアセテート、Z,
E−9,12−テトラデカジエニルアセテート、Z−11−
ヘキサデセニルアセテート、Z, Z−7,11−ヘキサデ
カジエニルアセテート、E, E, Z−4, 6,10−ヘキ
サデカトリエニルアセテート、E,E−10,12−ヘキサ
デカジエナール、Z, Z−3,13−オクタデカジエニル
アセテート、E, Z−3,13−オクタデカジエニルアセ
テート、Z,13−イコセン−10−オン、E, E, Z−1
0,12,14−ヘキサデカトリエニルアセテート、E, E,
Z−10,12,14−ヘキサデカトリエナールなどが例示
される。これらの中でも、通常不安定とされている不飽
和二重結合を2個以上含む化合物および不飽和アルデヒ
ド系化合物に対して本発明の安定効果が高い。とりわけ
共役ジエン、共役トリエン化合物などの共役不飽和結合
を持つものや、1,4−ペンタジエン系不飽和化合物に
対してかなりの効果を発揮する。本発明において安定剤
として使用するフェノール系酸化防止剤および2-(2'-
ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニル)-5
−クロロベンゾトリアゾールは、それらがそれぞれ混合
されることが重要であり、この混合物に他の安定剤をさ
らに混合して使用してもよい。
【0010】
【実施例】以下、本発明の具体的な態様を実施例および
比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。 実施例1〜15、比較例1〜14 内径 0.8mm、外径 1.4mm、長さ20cmのポリエチレンのチ
ューブ内に、表1に示す性フェロモン化合物と安定剤の
混合物80mgを充填した後、両端をヒートシールして野外
の直射日光の当る場所に8月から3ヵ月間曝露した。そ
の後、チューブ内の残存液を抽出し、変性しないで残存
している性フェロモン量を内部標準法ガスクロマトグラ
フィーにより定量して、残存液中の理論値に対する残存
性フェロモン量(残存率%)を求めた。表1より、実施
例の組合せでは比較例に比べ性フェロモンの残存率が高
く顕著な安定化効果のあることが判った。
比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるも
のではない。 実施例1〜15、比較例1〜14 内径 0.8mm、外径 1.4mm、長さ20cmのポリエチレンのチ
ューブ内に、表1に示す性フェロモン化合物と安定剤の
混合物80mgを充填した後、両端をヒートシールして野外
の直射日光の当る場所に8月から3ヵ月間曝露した。そ
の後、チューブ内の残存液を抽出し、変性しないで残存
している性フェロモン量を内部標準法ガスクロマトグラ
フィーにより定量して、残存液中の理論値に対する残存
性フェロモン量(残存率%)を求めた。表1より、実施
例の組合せでは比較例に比べ性フェロモンの残存率が高
く顕著な安定化効果のあることが判った。
【0011】なお、各例で用いた性フェロモン、安定剤
は次の通りである。 ・性フェロモン A:E,E−10,12−ドデカジエノール B:E, Z−7, 9−ドデカジエニルアセテート C:Z, E−9,12−テトラデカジエニルアセテート D:Z, Z−7,11−ヘキサデカジエニルアセテート E:Z−11−ヘキサデセナール ・安定剤 HBMCBT:2-(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−
5'-メチルフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾール
は次の通りである。 ・性フェロモン A:E,E−10,12−ドデカジエノール B:E, Z−7, 9−ドデカジエニルアセテート C:Z, E−9,12−テトラデカジエニルアセテート D:Z, Z−7,11−ヘキサデカジエニルアセテート E:Z−11−ヘキサデセナール ・安定剤 HBMCBT:2-(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−
5'-メチルフェニル)-5−クロロベンゾトリアゾール
【0012】(酸化防止剤) TBH:t−ブチルヒドロキノン DBH:ジ−t−ブチルヒドロキノン DAH:ジ−t−アミルヒドロキノン BHT:ジ−t−ブチル−p−クレゾール M H:メチルヒドロキノン M P:p−メトキシフェノール
【0013】(その他) HMBT:2-(2'-ヒドロキシ−5'-メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール HDBBT:2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル HDABT:2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ−t−ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル HOBP:2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン V E:ビタミンE EMQ:6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,
2−ジヒドロキノリン
ベンゾトリアゾール HDBBT:2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル HDABT:2-(2'-ヒドロキシ−3',5'-ジ−t−ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル HOBP:2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェ
ノン V E:ビタミンE EMQ:6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,
2−ジヒドロキノリン
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、不飽和二重結合を有す
る高級脂肪族性フェロモン化合物、とりわけ分子内に共
役不飽和結合や1,4−ペンタジエン系の不飽和結合を
有するもの、あるいは不飽和アルデヒド系性フェロモン
化合物の安定性の向上に最も有効に作用する。
る高級脂肪族性フェロモン化合物、とりわけ分子内に共
役不飽和結合や1,4−ペンタジエン系の不飽和結合を
有するもの、あるいは不飽和アルデヒド系性フェロモン
化合物の安定性の向上に最も有効に作用する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 左口 龍一 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28番地の 1 信越化学工業株式会社合成技術研究所 内
Claims (2)
- 【請求項1】不飽和二重結合を有する高級脂肪族性フェ
ロモン化合物に、一般式化1で示されるフェノール系酸
化防止剤(式中、R1 はメチル基、t−ブチル基または
t−アミル基、R2 は水酸基、メチル基またはメトキシ
基、R3 およびR4 はそれぞれ水素原子、t−ブチル基
またはt−アミル基を示す) と、2-(2'-ヒドロキシ−
3'-t−ブチル−5'-メチルフェニル)-5−クロロベン
ゾトリアゾールとを、添加混合することを特徴とする性
フェロモン化合物の安定化方法。 【化1】 - 【請求項2】前記フェノール系酸化防止剤および2-
(2'-ヒドロキシ−3'-t−ブチル−5'-メチルフェニ
ル)-5−クロロベンゾトリアゾールが、それぞれ前記性
フェロモン化合物の0.01〜20重量%の割合で添加混合さ
れていることを特徴とする請求項1記載の性フェロモン
化合物の安定化方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26671592A JP3184851B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 性フェロモン化合物の安定化方法 |
US08/116,334 US5364969A (en) | 1992-09-09 | 1993-09-03 | Method for the stabilization of a sex pheromone compound |
DE4330591A DE4330591B4 (de) | 1992-09-09 | 1993-09-09 | Verfahren zur Stabilisierung von Sexualpheromonen |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26671592A JP3184851B2 (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 性フェロモン化合物の安定化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0692814A true JPH0692814A (ja) | 1994-04-05 |
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