JPH0692309A - 連続包装方法とその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 長尺の合成樹脂製筒状網を用いた連続包装方
法とその装置として、筒状網１に挿入されていて上半が
円筒状、下半が逆円錐状をなすフロ−ト２と網１の外側
にあるフロ−ト支持体３で網１を上昇移動させ、同時に
フロ−ト支持体３の押上げ片４で筒状体５の外側に遊嵌
してある帯状リング７を押上げてから、フロ−ト２とフ
ロ−ト支持体３を下降させることにより、網１の上端開
口部付近を摩擦抵抗材を介して帯状リング７の下面内側
と筒状体５の下端の外向きフランジ６の上面により挟持
した状態で網１を切断、溶着して袋１１を形成し、筒状
体５を経て袋１１に被包装品を充填したならば、帯状リ
ング７を持ち上げげて包装品を取り出す。筒状体５は間
歇的に回転する回転基盤８の円周方向に複数個配置され
ていて、全工程が適宜分離して連続的におこなわれる。 【効果】 果物や菓子類などが自動的に連続で迅速に包
装される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製の筒状の網を
用いて果物や菓子類などを連続的に包装する方法ならび
にその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、合成樹脂製の筒状の網が容易に作
られるようになったのにともない、これを用いた袋にみ
かんなどの果物や菓子類などを入れて包装するようにな
ったが、袋は口が収縮しているので、これを拡開してお
こなう被包装品の充填は手作業によることが多く、機械
で自動的に大量に処理するものはなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は長尺の合成樹
脂製の筒状の網を用いて、連続的に袋を作成し、その都
度被包装品を充填し、自動的に包装をおこなう能率的な
方法とその装置を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の連続
包装方法とは、筒が収縮している状態で巻き取られてい
る長尺の合成樹脂製の筒状網を取り出すかたちで、以下
の工程からなるものである。（イ）垂直方向に保持され
ていて上端口部が収縮している合成樹脂製筒状網に挿入
されているフロ−トより下方の位置で筒状網を挟持固定
しながら、筒状網を介してフロ−トの下側に対向するフ
ロ−ト支持体の上昇移動によりフロ−トを上昇移動さ
せ、フロ−トの上半部にあたる円筒状の上縁内に筒状網
の上端口部を拡開した状態で、（ロ）筒状網の挟持を解
除し、筒状網をフロ−トの重量を用いたフロ−トの下半
部にあたる逆円錐状部とフロ−ト支持体で挟持しなが
ら、フロ−ト支持体の上昇移動により筒状網をさらに上
昇移動させ、外側に帯状リングを遊嵌し、下端に外向き
フランジを有し、外向きフランジの上面および帯状リン
グの下面のいずれか一方又は両方に摩擦抵抗材を載置し
ている被包装品供給用筒状体の外向きフランジの下面に
フロ−トの筒状部内側下面を接触させることなく、フロ
−ト支持体の周縁に立設してある押上げ片で帯状リング
を所定の高さまで持ち上げたならば、（ハ）フロ−トを
フロ−ト支持体の下降移動により工程（イ）における初
期の位置まで下降移動させ、これにより帯状リングをそ
の重量を用いて下降移動させることにより、筒状網の上
端開口部付近を外向きフランジの上面と下降した帯状リ
ングの下面内側により摩擦抵抗材を介して挟持固定させ
ておき、（ニ）筒状網による袋となるべきその底部にあ
たる筒状網の箇所を挟持しながら切断し、（ホ）加熱溶
着して袋の底部を形成してから、（ヘ）円周方向に複数
個の被包装品供給用筒状体を保持し、それに通ずる開口
を有する回転基盤の開口にホッパ−から被包装品を供給
し、（ト）帯状リングを持ち上げて包装品を取り出すに
あたり、回転基盤を間歇的に回転させながら各工程を適
宜分離しておこなう。

【０００５】また、本発明の連続包装装置とは、本発明
の連続包装方法を実施するためのもので、以下の構成か
らなるものである。（イ）合成樹脂製筒状網の下方部を
挟持する第１挟持体と、（ロ）筒状網の内側を上下に移
動し、上半部が円筒状で下半部が逆円錐状のフロ−ト
と、（ハ）周縁に帯状リングの押上げ片を有し、フロ−
トの下側に対向位置してこれを上下方向に移動させるフ
ロ−ト支持体と、（ニ）上下に移動する帯状リングを外
側に遊嵌し、下端に外向きフランジを有し、外向きフラ
ンジの上面および帯状リングの下面のいずれか一方又は
両方に摩擦抵抗材を載置している被包装品供給用筒状体
と、（ホ）被包装品供給用筒状体を複数個円周方向に配
置する回転基盤と、（ヘ）被包装品供給用筒状体の開口
に被包装品を供給するホッパ−と、（ト）筒状網による
袋の底部となる部位を挟持する第２挟持体と、（チ）袋
の底部より下方の筒状網を切断するカッタ−と、（リ）
切断部の加熱溶着具と、（ヌ）被包装品供給後の帯状リ
ングの持ち上げ具とよりなる。

【０００６】本発明で被包装品供給用筒状体の外向きフ
ランジの上面および帯状リングの下面のいずれか一方又
は両方に摩擦抵抗材を載置するのは、外向きフランジお
よび帯状リングが単に金属製の場合に、これらで筒状網
を挟持しても、筒状網が滑り、その固定が不安定になる
ことが判明しているからである。この際の摩擦抵抗材と
しては、軟質弾性体が好適で、例えばゴム製のＯリング
を外向きフランジの上面に載置しただけもよい場合が多
く、筒状網の状態や被包装品の重量の度合いに応じて摩
擦抵抗材の種類や載置箇所を選択すればよい。

【０００７】帯状リングは自らの重量のみで機能を果た
させることができるが、軽量にしておこなう場合は、帯
状リングに回転基盤に挿通しコイルバネを外嵌した支軸
を立設し、コイルバネにより帯状リングに押圧力を付与
する。

【０００８】被包装品を供給後の帯状リングを持ち上げ
る方法として、回転基盤に挿通し頂部に係合片を有する
支軸を帯状リングに立設しておき、係合片を機械的手段
で持ち上げるようにするのが効果的である。

【０００９】フロ−トはその形状を上半部が円筒状、下
半部が逆円錐状としてあるが、これに類似な形状のもの
をはじめとして、角形であれ、本発明のフロ−トとして
使用可能な形状のものは、すべてこれに包含するものと
する。

【００１０】包装の工程（イ）において筒状網の上端部
を開口させるのは、工程（ハ）において筒状網の挟持固
定を容易にするためである。

【００１１】回転基盤を間歇的に回転させながら、回転
基盤に保持されている被包装品供給用筒状体ごとに包装
の各工程を適宜分離しておこなうのは、包装の単位時間
内の処理量を上げるためである。

【００１２】

【実施例】以下、実施例により図面を用いて本発明をさ
らに具体的に説明する。長尺の合成樹脂製筒状網１を用
いた連続包装を工程の順に述べれば、図１に工程（イ）
における初期の状態が示してある。本発明の形状をした
フロ−ト２が合成樹脂製筒状網１に挿入されており、帯
状リング７の押上げ片４として３本のピンを有するフロ
−ト支持体３により支持されている。図２には工程
（イ）において筒状網１を第１挟持体９で挟持固定しな
がらフロ−ト２をある程度上昇移動させ、筒状網１の上
端口部を拡開した状態が示してあり、点線で示してある
のがフロ−ト支持体３の初期の位置である。

【００１３】図３につぎの工程（ロ）が示してある。筒
状網１の挟持が第１挟持体９により解除され、フロ−ト
２とフロ−ト支持体３で筒状網１を終点まで上昇移動さ
せる。工程（イ）におけるフロ−ト２の位置が点線で示
してある。被包装品供給用筒状体５は外側に帯状リング
７を遊嵌し、下端に外向きフランジ６を有する。帯状リ
ング７には回転基盤８に挿通し頂部に係合片１４を有
し、コイルバネ１３を外嵌した支軸１２が立設してあ
る。外向きフランジ６の下面がフロ−ト２の筒状部内側
下面に接触することなく、帯状リング７の押上げ片４が
帯状リング７を持ち上げ、コイルバネ１３が収縮したた
状態となる。

【００１４】図４に工程（ハ）が示してある。フロ−ト
２が筒状網１内を工程（イ）における初期の位置まで下
降移動し、それにともない、コイルバネ１３が拡張して
帯状リング７が下降移動し、筒状網１の上端開口部付近
を、被包装品供給用筒状体５に外嵌し、外向きフランジ
６の上面に載置してあるゴム製０リング（図示省略）と
帯状リング７の下面内側とで挟持固定することになる。

【００１５】図５に工程（ニ）、（ホ）が示してある。
工程（ニ）で筒状網１の袋１１となる底部にあたる箇所
を第２挟持体１０で挟持し、回転刃（図示省略）で切断
してから、工程（ホ）により電熱器（図示省略）で加熱
溶着して袋１１を形成する。

【００１６】図５の状態で第２挟持体１０による挟持を
解除してから、工程（ヘ）がおこなわれる。すなわち、
ホッパ−１５から被包装品供給用筒状体５を介して袋１
１に被包装品を供給する。

【００１７】工程（ト）で、帯状リング７の支軸１２頂
部の係合片１４をエア−シリンダ−（図示省略）の操作
で持ち上げることにより、帯状リング７持ち上げ包装品
を落下させて取り出す。移動後、袋１１の口部はクリッ
プで閉じる。

【００１８】なお、以上において回転基盤８には被包装
品供給用筒状体５を８個円周方向に均等に配置し、間歇
的に回転しながら工程（イ）から（ニ）の切断まで
と、工程（ホ）の加熱溶着、ラベルを貼る工程、
遊び、工程（ヘ）の被包装品の供給、包装品の形状
を整える工程、工程（ト）の包装品の取り出し、遊
びを順次おこなうようにして作業の効率化をはかった。

【００１９】

【発明の効果】本発明の連続包装方法とその装置によ
り、長尺の合成樹脂製筒状網を用いて果物や菓子類など
が自動的に連続で迅速に包装されるので、流通業界に及
ぼす影響は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】連続包装方法におけるフロ−トの初期の状態を
示す説明図である。

【図２】筒状網の上端部を拡開する工程（イ）を示す説
明図である。

【図３】帯状リングをフロ−ト支持体の押上げ片で持ち
上げる工程（ロ）を示す説明図である。

【図４】フロ−トを下降させ、筒状網の上端開口部付近
を外向きフランジと帯状リングで挟持する工程（ハ）を
示す説明図である。

【図５】筒状網の袋となる底部を挟持し、切断する工程
（ニ）と、引き続づき溶着する工程（ホ）を示す説明図
である。

【符号の説明】

１ 筒状網 ２ フロ−ト ３ フロ−ト支持体 ４ 押上げ片 ５ 被包装品供給用筒状体 ６ 外向きフランジ ７ 帯状リング ８ 回転基盤 ９ 第１挟持体 １０ 第２挟持体 １１ 袋 １２ 支軸 １３ コイルバネ １４ 係合片 １５ ホッパ−

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （イ）垂直方向に保持されていて上端口
   部が収縮している合成樹脂製筒状網（１）に挿入されて
   いるフロ−ト（２）より下方の位置で筒状網（１）を挟
   持固定しながら、筒状網（１）を介してフロ−ト（２）
   の下側に対向位置するフロ−ト支持体（３）の上昇移動
   によりフロ−ト（２）を上昇移動させ、フロ−ト（２）
   の上半部にあたる円筒状部の上縁内に筒状網（１）の上
   端口部を拡開した状態で、（ロ）筒状網（１）の挟持を
   解除し、筒状網（１）をフロ−ト（２）の重量を用いた
   フロ−ト（２）の下半部にあたる逆円錐状部とフロ−ト
   支持体（３）で挟持しながら、フロ−ト支持体（３）の
   上昇移動により筒状網（１）をさらに上昇移動させ、外
   側に帯状リング（７）を遊嵌し、下端に外向きフランジ
   （６）を有し、外向きフランジ（６）の上面および帯状
   リング（７）の下面のいずれか一方又は両方に摩擦抵抗
   材を載置している被包装品供給用筒状体（５）の外向き
   フランジ（６）の下面にフロ−ト（２）の筒状部内側下
   面を接触させることなく、フロ−ト支持体（３）の周縁
   に立設してある押上げ片（４）で帯状リング（７）を所
   定の高さまで持ち上げたならば、（ハ）フロ−ト（２）
   をフロ−ト支持体（３）の下降移動により工程（イ）に
   おける初期の位置まで下降移動させ、これにより帯状リ
   ング（７）をその重量を用いて下降移動させることによ
   り、筒状網（１）の上端開口部付近を外向きフランジ
   （６）の上面と下降した帯状リング（７）の下面内側に
   より摩擦抵抗材を介して挟持固定させておき、（ニ）筒
   状網（１）による袋（１１）となるべきその底部にあた
   る筒状網（１）の箇所を挟持しながら切断し、（ホ）加
   熱溶着して袋（１１）の底部を形成してから、（ヘ）円
   周方向に複数個の被包装品供給用筒状体（５）を保持
   し、それに通ずる開口を有する回転基盤（８）の開口に
   ホッパ−（１５）から被包装品を供給し、（ト）帯状リ
   ング（７）を持ち上げて包装品を取り出すにあたり、回
   転基盤（８）を間歇的に回転させながら各工程を適宜分
   離しておこなうことを特徴とする長尺の合成樹脂製筒状
   網を用いた連続包装方法。
2. 【請求項２】 （イ）合成樹脂製筒状網（１）の下方部
   を挟持する第１挟持体（９）と 、（ロ）筒状網（１）
   の内側を上下に移動し、上半部が円筒状で下半部が逆円
   錐状のフロ−ト（２）と、（ハ）周縁に帯状リング
   （７）の押上げ片（４）を有し、フロ−ト（２）の下側
   に対向位置してこれを上下方向に移動させるフロ−ト支
   持体（３）と、（ニ）上下に移動する帯状リング（７）
   を外側に遊嵌し、下端に外向きフランジ（６）を有し、
   外向きフランジ（６）の上面および帯状リング（７）の
   下面のいずれか一方又は両方に摩擦抵抗材を載置してい
   る被包装品供給用筒状体（５）と、（ホ）被包装品供給
   用筒状体（５）を複数個円周方向に配置する回転基盤
   （８）と、（ヘ）被包装品供給用筒状体（５）の開口に
   被包装品を供給するホッパ−（１５）と、（ト）筒状網
   （１）による袋（１１）の底部となる部位を挟持する第
   ２挟持体（１０）と、（チ）袋（１１）の底部より下方
   の筒状網（１）を切断するカッタ−と、（リ）切断部の
   加熱溶着具と、（ヌ）被包装品供給後の帯状リング
   （７）の持ち上げ具とよりなる長尺の合成樹脂製筒状網
   で包装する連続包装装置。
3. 【請求項３】 摩擦抵抗材として軟質弾性体を用いる請
   求項１記載の連続包装方法。
4. 【請求項４】 摩擦抵抗材が軟質弾性体である請求項２
   記載の連続包装装置。
5. 【請求項５】 回転基盤（８）に挿通しコイルバネ（１
   ３）を外嵌した支軸（１２）を立設してある帯状リング
   （７）を用いる請求項１又は３記載の連続包装方法。
6. 【請求項６】 帯状リング（７）に回転基盤（８）に挿
   通しコイルバネ（１３）を外嵌した支軸（１２）を立設
   してある請求項２又は４記載の連続包装装置。
7. 【請求項７】 回転基盤（８）に挿通し頂部に係合片
   （１４）を有する支軸（１２）を立設してある帯状リン
   グ（７）を用いる請求項１，３又は５記載の連続包装方
   法。
8. 【請求項８】 帯状リング（７）に回転基盤（８）に挿
   通し頂部に係合片（１４）を有する支軸（１２）を立設
   してある請求項２、４又は６記載の連続包装装置。