JPH069148U - タイバーカッター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイバーの切断時に、切り刃片の切断抵抗を
小さく出来るようにしたタイバーカッターを提供する。 【構成】 ＩＣ等の半導体チップが装着されているフレ
ームのタイバーを切断するタイバーカッターにおいて、
オス型カッターの切り刃部がタイバーに対して点又は線
で接触するように刃部に少なくとも１つの鋭角部を設け
る。メス型カッターの切り刃部も同様に、タイバーに対
して点又は線で接触するように刃部に少なくとも１つの
鋭角部を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＩＣ等の半導体チップが装着されるフレームのタイバーを切断する タイバーカッターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ＩＣ等の半導体チップが装着されているフレームのタイバーは、タイ バーカッターによって切断される。 このタイバーカッターには、櫛歯状刃部を有するオス型カッターとそれに対応 するメス型カッターとがある。オス型カッターの櫛歯状刃部は、通常直方体を呈 する切り刃片が複数並列して構成されており、メス型カッターも同様の形態で構 成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような構成のタイバーカッターにおいては、各切り刃片が直方体を呈し ているのでその先端部はタイバーと面接触し、切断抵抗が大きくなるためカッタ ーの寿命を比較的短くしてしまう問題がある。又、切断抵抗が大きいことに起因 して、タイバーによって連結しているリード端子に少なからず損傷を与える問題 も有している。

【０００４】 本考案は、このような従来の問題点を解決するためになされ、タイバーの切断 時に切り刃片の切断抵抗を小さくできるようにした、タイバーカッターを提供す ることを課題としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を技術的に解決するための手段として、本考案は、ＩＣ等の半導体チ ップが装着されるフレームのタイバーを切断するタイバーカッターにおいて、オ ス型カッターの切り刃部又はメス型カッターの切り刃部或はその両方が、タイバ ーに対して点又は線で接触する形状になっていることを要旨とするものである。 更に、具体的には刃部の正面形状に少なくとも２つの鋭角部が存在すること、 若しくは刃部の側面形状に少なくとも１つの鋭角部が存在することを要旨とする ものである。

【０００６】

【作 用】

タイバーカッターの各切り刃片の先端部に１又は２の鋭角部を有し、タイバー との接触が点又は線となるため切断抵抗を著しく減少させることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて詳説する。 図１において、１はオス型カッターであり、一方の端部に櫛歯状切り刃部２を有 している。この櫛歯状切り刃部２の各切り刃片は単なる直方体ではなく、例えば 第１実施例として示す図２(イ) のように切り刃片２１を正面（Ａ−Ａ矢視）から 見ると、先端部を略へ字型に形成することにより先端面の両側に鋭角部２１ａ、 ２１ｂを設けた形状にしてある。

【０００８】 図２(ロ) は第２実施例を示すもので、切り刃片２２の先端部を内側に凹ませた 円弧状に形成することにより、先端面の両側に鋭角部２２ａ、２２ｂを設けてあ る。

【０００９】 更に図２(ハ) は第３実施例を示すもので、切り刃片２３の先端部を略凹型に形 成すると共に、その両側を略ハ型に傾斜させることにより鋭角部２３ａ、２３ｂ をそれぞれ設けてある。

【００１０】 又、切り刃片の側面形状も単なる矩形の他に、例えば図３(イ) に示す切り刃片 ２４のように、先端面を傾斜させてその一方に鋭角部２４ａを設けたもの、(ロ) に示す切り刃片２５のように先端面を略へ字型に形成して両側に鋭角部２５ａ、 ２５ｂを設けたもの、(ハ) に示す切り刃片２６のように内側に凹ませた円弧状に 形成することにより先端面の両側に鋭角部２６ａ、２６ｂを設けたものや、(ニ) に示す切り刃片２７のように内側に湾曲させてその一方に鋭角部２７ａを設けた もの、或は(ホ) に示す切り刃片２８のように段付きの傾斜面に形成して鋭角部２ ８ａを設けたもの、更に(ヘ) に示す切り刃片２９のように段付き傾斜面の先端を やや突出させた鋭角部２９ａを設けたもの等種々の実施例がある。

【００１１】 図２に示す切り刃片の正面形状と図３に示す側面形状はそれぞれ別個に用いる 他に、両方を適宜組み合わせて使用することもできる。いずれにしても、切り刃 片の先端部に少なくとも１つの鋭角部を設けることによりタイバーとの接触を点 又は線接触とし、切断抵抗を著しく減少させることでタイバーカッターの寿命を 延ばすことが可能となった。

【００１２】 前記実施例のオス型カッターは、櫛歯状切り刃部２を本体と一体に形成したも のであるが、図は省略したが切り刃部を本体とは別体に製造し後で一体とする形 態にすれば、比較的容易に切り刃部の形状加工ができる。このような観点からす ると、切り刃部と本体とは別体に構成する方が好ましい。

【００１３】 図４はメス型カッター３であり、その先端面から一定の長さで櫛歯状切り刃部 ４が形成され、その切り刃部４に前記オス型カッター１の櫛歯状切り刃部２が噛 合するようになっている。つまり、図６に示す配置関係によりオス型カッター１ の各切り刃片が、メス型カッター３の各切り刃片の間に嵌り込むようにする。

【００１４】 この場合、メス型カッター３の各切り刃も単なる直方体ではなく、例えば第１ 実施例として示す図５(イ) のように切り刃片４１を正面（Ｂ−Ｂ矢視）から見る と、先端部を略へ字型に形成することにより両側に鋭角部４１ａ、４１ｂを設け た形状にしてある。

【００１５】 図５(ロ) は第２実施例を示すもので、切り刃片４２の先端部を内側に凹ませた 円弧状に形成することにより、先端面の両側に鋭角部４２ａ、４２ｂを設けてあ る。

【００１６】 更に図５(ハ) は第３実施例を示すもので、これは切り刃片４３の先端部を略凹 型に形成すると共に、その両側の先端面を略ハ型に傾斜させることにより鋭角部 ４３ａ、４３ｂをそれぞれ設けたものである。

【００１７】 このようにメス型カッター３も、切り刃部４の先端部に鋭角部を設けてタイバ ーとの接触を点又は線接触としたので、切断抵抗を著しく減少させることができ 、これによりタイバーカッターの寿命を延ばすことができる。

【００１８】 尚、メス型カッター３の切り刃片の側面形状に関して、前記オス型カッターと 同様に図３(イ) 〜(ヘ) のように形成することが可能である。又、このメス型カッ ター３においても、切り刃部４を本体とは別体に製造し後で一体とする形態にす るならば、切り刃部４の形状加工を比較的容易に行えるので好都合である。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、ＩＣ等の半導体チップが装着されてい るフレームのタイバーを切断するタイバーカッターにおいて、オス型カッターの 切り刃部又はメス型カッターの切り刃部或はその両方の先端部に少なくとも１つ の鋭角部を形成することにより、タイバーに対して点又は線で接触するようにし たので切断抵抗を著しく減少させることができ、タイバーカッターの寿命を延ば すと共に、タイバーによって連結しているリード端子に損傷を与えることがない 等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 オス型カッターの斜視図である。

【図２】 (イ) 〜(ハ) はいずれも切り刃片の正面形状の
実施例であって、図１のＡ−Ａ線に沿った１つの切り刃
片先端部のそれぞれ断面図である。

【図３】 (イ) 〜(ヘ) はいずれも切り刃片の側面形状の
実施例であって、切り刃片先端部のそれぞれ側面図であ
る。

【図４】 メス型カッターの斜視図である。

【図５】 (イ) 〜(ハ) はいずれも切り刃片の正面形状の
実施例であって、図４のＢ−Ｂ線に沿った１つの切り刃
片先端部のそれぞれ断面図である。

【図６】 オス型カッターとメス型カッターとの配置関
係を示す説明図である。

【符号の説明】

１…オス型カッター ２…櫛歯状切り刃部 ２１…切り刃片 ２１ａ、２１ｂ…鋭角部 ２２…切り刃片 ２２ａ、２２ｂ…鋭角部 ２３…切り刃片 ２３ａ、２３ｂ…鋭角部 ２４…切り刃片 ２４ａ…鋭角部 ２５…切り刃片 ２５ａ、２５ｂ…鋭角部 ２６…切り刃片 ２６ａ、２６ｂ…鋭角部 ２７…切り刃片 ２７ａ…鋭角部 ２８…切り刃片 ２８ａ…鋭角部 ２９…切り刃片 ２９ａ…鋭角部 ３…メス型カッター ４…櫛歯状切り刃部 ４１…切り刃片 ４１ａ、４１ｂ…鋭角部 ４２…切り刃片 ４２ａ、４２ｂ…鋭角部 ４３…切り刃片 ４３ａ、４３ｂ…鋭角部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＩＣ等の半導体チップが装着されるフレ
   ームのタイバーを切断するタイバーカッターにおいて、
   オス型カッターの切り刃部が、タイバーに対して点又は
   線で接触する形状になっているタイバーカッター。
2. 【請求項２】 メス型カッターの切り刃部が、タイバー
   に対して点又は線で接触する形状になっているタイバー
   カッター。
3. 【請求項３】 刃部の正面形状に少なくとも２つの鋭角
   部が存在する、請求項１乃至２記載のタイバーカッタ
   ー。
4. 【請求項４】 刃部の側面形状に少なくとも１つの鋭角
   部が存在する、請求項１乃至３記載のタイバーカッタ
   ー。
5. 【請求項５】 オス型カッター、メス型カッターから構
   成された、請求項１乃至４記載のタイバーカッター。