JPH0690193A - 複数アンテナ受信信号のベースバンド合成装置 - Google Patents

複数アンテナ受信信号のベースバンド合成装置

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JPH0690193A
JPH0690193A JP4240787A JP24078792A JPH0690193A JP H0690193 A JPH0690193 A JP H0690193A JP 4240787 A JP4240787 A JP 4240787A JP 24078792 A JP24078792 A JP 24078792A JP H0690193 A JPH0690193 A JP H0690193A
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JP
Japan
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signals
signal
antennas
complex
baseband
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JP4240787A
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English (en)
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Takashi Ueda
隆 上田
Toshihiro Doi
智弘 土肥
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NTT Docomo Inc
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
NTT Mobile Communications Networks Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速フェージングにも有効、かつ経年変化、
温度変動影響を受け難い。 【構成】 2つのアンテナからの受信信号はそれぞれ周
波数変換回路で複素アナログベースバンド信号に変換さ
れる。その両複素ベースバンド信号(同相成分と直交成
分)はそれぞれAD変換器で同一時刻ディジタル信号に
変換されて2つの複素離散信号系列S1 ,S2 とされ
る。その一方の信号S1 の複素共役I1 −jQ1 と他方
の信号S1 =I2 +jQ2 とが複素乗算器54で乗算さ
れ、その出力として変調信号による位相変動に影響され
ず、両信号のフェージングによる位相変動の差の位相を
もつ信号が得られ、その信号はフィルタ55で平均化さ
れ、雑音成分が除去される。フィルタ55の遅延量と同
一量だけ、信号S1 ,S2 が遅延器57,58でそれぞ
れ遅延され、遅延器57の出力フィルタ55の出力とが
複素乗算器56で乗算され、信号S1 は信号S2 と同位
相とされ、複素加算器59で信号S2 と加算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は複数のアンテナよりの
受信信号をベースバンド合成して、陸上移動通信伝搬路
におけるレイリーフェジングや移動体衛星通信伝搬路に
おけるライスフェージングなどの影響を小さくする複数
アンテナ受信信号のベースバンド合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のベースバンド合成装置を図8に示
す。これは例えば“The Theory of Op
eration of an Equal−Gain
Predetection Regenerstive
Diversity Combiner with
Rayleigh Fading Channel”,
IEEE Trans.on Communicati
ons,Vol.COM−22,No.8,Augus
t 1974に示されているグランランの合成法として
知られている。図8に示す装置の動作を簡単に説明す
る。アンテナ11,12からの各受信信号はそれぞれ中
間周波変換器13,14にて中間周波信号に変換され、
これら中間周波信号は周波数混合器15,16でリミッ
タ増幅器17の出力と混合され、その各周波数混合出力
から狭帯域通過フィルタ18,19によりそれぞれ搬送
波信号が取り出され、これら搬送波信号はそれぞれリミ
ッタ増幅器21,22で増幅され、その各増幅出力はそ
れぞれ周波数混合器23,24で中間周波変換器13,
14からの中間周波信号と周波数混合される。周波数混
合器23,24からそれぞれ変調信号、つまりベースバ
ンド信号が得られ、これらは合成器25で合成され、そ
の合成出力は狭帯域通過フィルタ26を通じてリミッタ
増幅器17へ供給される。このリミッタ増幅器17の出
力はアンテナ11,12の受信信号がベースバンド合成
された出力として出力端子27にも供給される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このグランランの合成
法は、アナログ回路により構成され、また帰還ループ制
御方式、いわゆる閉ループ制御方式である。閉ループ制
御方式では、ループ内の回路構成素子の経年変化および
温度特性についても補償できるため、アナログ回路素子
を含む場合でも容易に制御できるが、変動への追従特性
が悪いという問題点がある。従って、グランランの合成
法は、低速なフェージングには有効であるものの、高速
なフェージングでは劣化が大きくなるという問題点があ
った。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、2本のアンテナよりの各受信信号をそれぞれ複素ベ
ースバンド信号に変換する第1、第2周波数変換回路を
備えた受信機に設けられ、第1、第2周波数変換回路か
らの各ベースバンド信号はそれぞれ第1、第2AD変換
器で同時刻に第1、第2離散信号系列に変換され、その
第1離散信号系列と、第2離散信号系列の複素共役とが
第1複素乗算器で乗算され、その乗算出力はフィルタで
平均化される。第1、第2離散信号系列はそれぞれ第
1、第2遅延器でフィルタの遅延量だけ遅延され、その
第2遅延器の出力とフィルタの出力とが第2複素乗算器
で乗算され、その乗算出力と第1遅延器の出力とが複素
加算器で加算される。
【0005】請求項2の発明によればn本(nは3以上
の整数)のアンテナと、これら各アンテナよりの受信信
号をそれぞれ複素ベースバンド信号に変換するn個の周
波数変換回路を備えた受信機に設けられ、これらn個の
周波数変換回路からの各ベースバンド信号はそれぞれn
個のAD変換器で同時刻にn個の離散信号系列に変換さ
れる。
【0006】一方請求項1の発明における第1、第2複
素乗算器と、フィルタと、第1、第2遅延器と、複素加
算器とからなる合成回路が(n−1)個設けられ、これ
ら(n−1)個の合成回路によりn個のAD変換器の出
力が1つの複素離散信号系列に多段縦続的に合成され
る。請求項3の発明によればn本のアンテナと、その受
信信号を複素ベースバンド信号に変換するn個の周波数
変換回路を備えた受信機に設けられ、n本のアンテナの
受信信号の信頼度が信頼度推定手段で推定され、その信
頼度が最も高いと推定されたものと、次に高いと推定さ
れたものとそれぞれ対応する2つの複素ベースバンド信
号が選択回路でn個の周波数変換回路から選択されて請
求項1の発明中の第1、第2AD変換器へ供給される。
【0007】請求項4の発明によればn本のアンテナ
と、その各アンテナの受信信号を中間周波信号に変換す
るn個の中間周波変換回路とを備えた受信機に設けら
れ、n本のアンテナの受信信号の信頼度が信頼度推定手
段で推定され、その信頼度が最も高いと推定されたもの
と、次に高いと推定されたものをそれぞれ対応する2つ
の中間周波信号が、選択回路でn個の中間周波変換回路
から選択され、これら2つの中間周波信号はそれぞれ第
1、第2ベースバンド変換回路で複素バースバンド信号
に変換されて請求項1の発明中の第1、第2AD変換器
へ供給される。
【0008】請求項5の発明によれば、請求項3又は4
の発明においてn本のアンテナは指向方向が互いに異な
るものであり、信頼性推定手段はアンテナの指向性パタ
ーンが重なる各2本を組みとして信頼度を推定するもの
であり、選択回路は信頼度が最も高いと推定された1つ
の組の2本のアンテナと対応する2つの周波数変換回路
の出力又は中間周波変換回路の出力を選択するものであ
る。
【0009】
【作用】合成回路に入力される第1、第2離散信号系列
は同時刻にディジタル信号に変換されているため、第
1、第2離散信号の変調信号にもとづく位相変動は同一
であり、従って第1複素乗算器の出力は第1、第2離散
信号のフェージングにもとづく位相変動の差に対応した
出力が得られ、第2複素乗算器の出力は第2離散信号系
列が第1離散信号系列と同位相とされたものとなり、こ
れと第1離散信号系列とが加算される。
【0010】つまりこの発明ではディジタル信号で処理
され、かつ開ループ制御となる。
【0011】
【実施例】図1に請求項1の発明の実施例を示す。アン
テナ311 ,312 よりの各受信信号はそれぞれ周波数
変換回路321 ,322 で複素ベースバンド信号に変換
される。周波数変換回路321 の内部ではアンテナ31
1 よりの信号は高周波帯域通過フィルタ33で周波数選
択され、更に高周波増幅器34で増幅され、中間周波変
換用ミキサ35で中間周波信号に変換され、その中間周
波信号は中間周波帯域通過フィルタ36を通り、中間周
波帯AGC増幅器37により所定レベルの信号とされ
て、ベースバンド変換回路38へ供給される。ベースバ
ンド変換回路38においてはその入力信号は分岐回路3
9で分岐され、それぞれベースバンド変換ミキサ41,
42へ供給され、正弦波発振器43からの正弦波信号が
ミキサ41へ、余弦波信号がミキサ42へ供給され、ミ
キサ41からの同相成分(I信号)、ミキサ42からの
直交成分(Q信号)よりなる1組のベースバンドアナロ
グ信号、いわゆる複素アナログベースバンド信号が得ら
れる。これら両信号は低域通過フィルタ44,45を通
じて取り出される。周波数変換回路322 も周波数変換
回路321 と同様に構成されている。中間周波変換ミキ
サ35に対し、周波数シンセサイザ46から局部信号が
供給される。
【0012】周波数変換回路321 ,322 からの各複
素ベースバンド信号、つまりI1 信号及びQ1 信号とI
2 信号及びQ2 信号はそれぞれAD変換器471 ,48
1 ,472 ,482 で同一時刻にディジタル信号に変換
されて複素離散信号系列S1,S2 が得られる。これら
離散信号系列S1 ,S2 は合成回路49で1つの複素離
散信号系列に合成されて復調器51へ供給される。
【0013】合成回路49の具体的構成を図2Aに示
す。端子521 ,531 に入力された離散信号系列S1
の複素共役I1 −jQ1 と、端子522 ,532 に入力
された離散信号系列S2 (=I2 +jQ2 )とが複素乗
算器54で乗算される。その乗算出力はフィルタ55で
平均化されて複素乗算器56へ供給される。離散信号系
列S1 ,S2 はそれぞれ、フィルタ55での遅延量と同
一遅延量だけ遅延する遅延器57,58へも供給され
る。遅延器57の出力は複素乗算器56へ供給され、そ
の乗算出力と、遅延器58の出力とが複素加算器59で
加算されてそのI信号成分とQ信号成分とがそれぞれ出
力端子61,62に出力される。
【0014】信号S1 ,S2 をそれぞれ極座標表示する
と図2Bに示すように、S1 =r1・exp(j
1 ),S2 =r2 ・exp(jQ2 )となる。ただし
1 =√(I1 2+Q1 2),tanθ1 =Q1 /I1 ,r
2 =√(I2 2+Q2 2),tanθ2=Q2 /I2 であ
る。信号S1 の複素共役S1 * =r1 ・exp(−jQ
1 )であるから、複素乗算器54の乗算出力は図2Cに
示すようにS1 * 2 =r1 2 ・exp(j(θ2
θ1 ))となる。つまりこの乗算出力は信号S1 とS2
との位相差と対応した位相をもつ。信号S1 ,S2 の各
位相は変調信号にもとずく変動と、フェージングにもと
づく変動とがあるが、信号S1 ,S2 は同時刻にディジ
タル信号とされているものであるから、変調信号にもと
づく位相変動は同一であり、よってフェージングにもと
ずく位相変動の差がθ1 −θ2 となる。複素乗算器56
の乗算出力はS1 * ・S2 ・S1 =r1 2 ・exp
(j(θ2 −θ1 ))・r1 ・exp(jθ1 )とな
り、信号S1 が信号S2 と同一位相とされて出力される
ことになる。
【0015】実際には各信号S1 ,S2 にそれぞれ雑音
1 ,n2 が加わっている。よって信号S1 ,S2 の乗
算出力は次のようになる。 S1 * ・S2 =r1 2 ・exp(j(θ2 −θ1 ))+n1 2 ・exp( jθ2 )+n2 1 ・exp(−jθ)+n1 2 この乗算出力はフィルタ55で平均化され、雑音成分は
ゼロになるから、フィルタ55の出力は次のようにな
る。
【0016】 <S1 * ・S2 >=r1 2 ・exp(j(θ2 −θ1 )) よって複素加算器59の出力は次のようになる。 <S1 * ・S2 >S1 +S2 ={r1 2 ・exp(j(θ2 −θ1 ))}{ r1 ・exp(jθ1 )+n1 }+{r2 ・exp(jθ2 )+n2 }=r1 2 2 ・exp(jθ2 )+r1 2 ・exp(j(θ2 −θ1 ))・n1 +r2 ・ exp(jθ2 )+n2 図1中のAGC増幅器37により|r1 |=|r2 |=
1とされているから複素加算器59の出力は 2r2 ・exp(jθ2 )+exp(j(θ2 −θ1 ))・n1 +n2 となり、その第1項はアンテナ311 ,321 からの信
号が同相合成され、振幅が2倍、電力が4倍になること
を示し、第2項及び第3項は雑音がランダム位相で合成
され、電力が2倍になることを示している。従って信号
の受信レベルが3dB増加する。
【0017】次にフィルタ55の時定数について説明す
る。まず第一に、この発明を、レイリーフェジングでモ
デル化される陸上移動通信伝搬路を通じる電波の受信に
適用する場合を考える。つまりアンテナ311 ,312
には共に反射波が受信される。図2Dに、レイリーフェ
ジング伝搬路における受信信号の信号空間上におけるベ
クトル図を示す。図において、Cはキャリア、Nは雑音
を示す。陸上移動通信のサービスエリアにおいては、キ
ャリアCの平均値と雑音Nの平均値との比、すなわちC
/Nは通常15dB程度より大きい値をとる。また、両
アンテナに受信される信号のキャリアCの周波数帯域
は、変調による位相変動(数十kHz程度)とフェージ
ングによる位相変動(数十Hz程度)とが畳乗されたも
のとなり、雑音Nの周波数帯域は、受信機のフィルタの
帯域幅で決定されるため、変調による成分と等しい帯域
幅となる。従って、複素乗算器54の出力の周波数帯域
は、2つの受信信号のフェージングによる位相変動差
(数十Hz程度)に雑音(数十kHz程度)が加えられ
たものとなる。ただし、変調による成分は、前述したよ
うに同じ時刻にA/D変換した信号を用いているため含
まれない。このような伝送路条件では、C/Nが大きい
ため、雑音を除去するための平均操作は短いもので十分
であり、また反射波の位相はランダムに変化するため高
速なフェージングに対応するため平均操作は短くする必
要がある。従って、陸上移動通信伝搬路の信号受信に適
用する場合は、フェージングによる位相変動が保存され
るようにフィルタ55の時定数を短く設定すればよい。
【0018】第二に、この発明を直接波(位相が変化し
ない)と干渉波(反射波で位相がランダムに変化する)
との干渉であるライスフェージングでモデル化される移
動体衛星通信伝搬路を通じる電波の受信に適用する場合
を考える。図2Eに、ライスフェージング伝搬路におけ
る受信信号の信号空間上におけるベクトル図を示す。図
において、Cは直接波信号、Mは干渉波信号、Nは雑音
を示す。中緯度地域をサービスエリアとする移動体衛星
通信においては、直接波Cの平均値と干渉波Mの平均値
の比、すなわちC/Mは、通常15dB程度よりも大き
い値をとる。また直接波Cと干渉波Mの和の平均値と雑
音Nの平均値との比、すなわちC/Nは、通常3dB程
度である。また、直接波Cの周波数帯域は、変調による
位相変動(数十kHz程度)と2本のアンテナの位置関
係に起因する位相変動(通常1Hz以下)が畳乗された
ものとなる。干渉波Mの周波数特性は、変調による位相
変動(数十kHz程度)とフェージングによる位相変動
(数十Hz)とが畳乗されたものとなり、雑音Nの周波
数特性は、受信機のフィルタの帯域幅と等しいものとな
る。このような伝送路条件では、C/Nが小さいため、
雑音を除去するための平均操作は長くする必要がある。
また、C/Mが大きいため、フェージングによる位相変
動は、雑音の一部とみなして雑音とともに平均しても構
わない。従って、移動体衛星通信伝搬路の信号受信に適
用する場合は、2本のアンテナの位置関係に起因する位
相変動については保存され、フェージングによる位相変
動が打ち消されるよう、フィルタ55の時定数を長く設
定すればよい。
【0019】以上の説明は、2本のアンテナで受信した
信号を合成する場合について述べたが、次に一般にn本
のアンテナで受信した信号を合成する場合について説明
する。図3Aに請求項2の発明の実施例を示す。n本の
アンテナ311 〜31n から各受信信号はそれぞれ周波
数変換回路321 〜32n へ供給されてそれぞれ複素ア
ナログベースバンド信号に変換される。これら周波数変
換回路321 〜32nからの同相成分と直交成分はそれ
ぞれAD変換器471 〜47n と481 〜48 n で離散
信号系列に変換される。これらn組の離散信号系列は、
図1中の合成回路49、つまり図2Aに示す合成回路4
9と同一構成の合成回路49で、2組づつ合成し、その
合成されたものを更に合成回路49で2組づつ合成する
ことを順次行い、つまり(n−1)個の合成回路49を
用いて多段縦続的に合成して1組の離散信号系列とす
る。なお、nは3以上の整数であればよい。
【0020】図3Bに請求項3の発明の実施例を示し、
図1、図2A、図3Aと対応する部分には同一符号を付
けてある。この実施例ではアンテナ311 〜31n の受
信信号の信頼度が信頼度推定手段63で推定される。こ
の信頼度としては例えば中間周波AGC増幅器37の制
御信号として得られる受信電界強度情報、いわゆるRS
SI信号が用いられ、その最も信頼度が高いもの、つま
り受信電界強度が最も強いものと、その次のものとが検
出され、検出した二つの受信信号に対する二つの離散信
号系列を選択回路64で選択してAD変換器471 ,4
1 ,472 ,482 へそれぞれ供給する。
【0021】図5に請求項4の発明の実施例を示し、図
1、図2A、図4と対応する部分に同一符号を付けてあ
る。この例では各アンテナ311 〜31n に対しそれぞ
れ中間周波変換回路651 〜65n が設けられ、これら
中間周波変換回路651 〜65n のそれぞれは図1の周
波数変換回路内の高周波帯域通過フィルタ33、高周波
増幅器34,中間周波変換ミキサ35、中間周波帯域通
過フィルタ36、中間周波AGC増幅器37で構成され
ている。信頼度推定手段63で推定された信頼度が最も
高いものと、その次のものとに対する中間周波変換回路
651 〜65n中の2つの中間周波出力が選択回路64
で選択されてベースバンド変換回路(直交検波回路)3
1 ,382 へそれぞれ供給される。ベースバンド変換
回路38 1 ,382 からの複素ベースバンド信号をAD
変換器471 ,481 ,472 ,482 で離散信号系列
に変換し合成回路49で合成することは前述の他の例と
同様である。
【0022】図5Aに請求項5の発明の実施例を示し、
図1、図3と対応する部分には同一符号を付けてある。
この例ではアンテナ311 〜314 の指向方向が互いに
異なっており、例えば図に示すようにアンテナ311
314 の指向性パターン66 1 〜664 が順次ずらされ
ている。隣接指向性パターンによる受信信号はライスフ
ェージングが生じる。よって指向性パターンが一部重複
するアンテナの組、つまり、311 ,312 と312
313 と、313 ,314 の3組について、その各組の
受信信号の合成を行うが、信頼度推定手段63は前記各
アンテナ組について、信頼性が最も高いものを推定し、
これと対応する2つの周波数変換回路の出力を選択回路
64で選択する。
【0023】アンテナ指向性パターンが一部重畳してい
る場合の選択はベースバンドに変換する周波数変換回路
321 〜324 の出力で行う場合に限らず、図5に示し
たように中間周波変換回路の出力を選択してベースバン
ド変換回路へ供給するようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように請求項1の発明によれ
ば、2つのアンテナの受信信号を複素ベースバンド信号
に変換し、これらを同一時刻で離散信号系列に変換し、
その両信号の一方を他方の位相に合せて合成しており、
閉ループ制御ではなく開ループ制御であるため、高速フ
ェージングに対しても十分追従することができる。また
低C/Nおよびフェージング伝送路において伝送特性を
向上させることができる。
【0025】この発明を移動体衛星通信伝送路を通じる
電波の受信に適用した場合の効果を図5Bに示す。C/
Mが15dB、最大ドップラ周波数f0 と伝送信号のシ
ンボル速度Tとの積が0.0024の場合で、□印が合
成なし、○印がこの発明による合成を行った場合の平均
1ビット当りのエネルギーEb/雑音電力密度No(d
B)に対する平均ビット誤り率を示す。この図から平均
誤り率が10-4ではおよそ3dB合成利得が得られ、平
均誤り率が10-2でもおよそ2dBの合成利得が得られ
る。
【0026】請求項2の発明によればすべてのアンテナ
よりの受信信号を開ループ制御で合成することができ、
請求項3〜5の発明によれば信頼度が高いと推定される
2つのアンテナからの受信信号を開ループ制御で合成で
きる。しかもディジタル合成であるため、経年変化、温
度変動の影響を受け難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例を示すブロック図。
【図2】Aは図1中の合成回路49の具体的構成を示す
ブロック図、Bは信号S1 ,S 2 をベクトル表示した
図、CはS1 * 2 のベクトル表示図、Dはレイリーフ
ェジングにおける受信信号の信号空間上のベクトル図、
Eはライスフェージングにおける受信信号の信号空間上
のベクトル図である。
【図3】Aは請求項2の発明の実施例を示すブロック
図、Bは請求項3の発明の実施例を示すブロック図であ
る。
【図4】請求項4の発明の実施例を示すブロック図。
【図5】Aは請求項5の発明の実施例を示すブロック
図、Bは平均Eb/Noに対する平均ビット誤り率を示
すグラフである。
【図6】従来の合成装置を示すブロック図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本のアンテナよりの各受信信号をそれ
    ぞれ複素ベースバンド信号に変換する第1、第2周波数
    変換回路を備えた受信機に設けられ、 上記第1、第2周波数変換回路からの各複素ベースバン
    ド信号を同時刻に第1、第2離散信号系列に変換する第
    1、第2AD変換器と、 上記第1離散信号系列と上記第2離散信号系列の複素共
    役との積を求める第1複素乗算器と、 その第1複素乗算器の出力を平均化するフィルタと、 上記第1、第2離散信号系列をそれぞれ上記フィルタの
    遅延量だけ遅延させる第1、第2遅延器と、 上記フィルタの出力と上記第2遅延器の出力との積を求
    める第2複素乗算器と、 その第2複素乗算器の出力と上記第1遅延器の出力との
    和を求める複素加算器と、 を具備する複数アンテナ受信信号のベースバンド合成装
    置。
  2. 【請求項2】 n本(nは3以上の整数)のアンテナ
    と、これら各アンテナよりの受信信号をそれぞれ複素ベ
    ースバンド信号に変換するn個の周波数変換回路を備え
    た受信機に設けられ、 上記n個の周波数変換回路からの各複素ベースバンド信
    号を同時刻にそれぞれ離散信号系列に変換するn個のA
    D変換器と、 上記第1、第2複素乗算器と、上記フィルタと、上記第
    1、第2遅延器と、上記複素加算器とからなり、上記n
    個のAD変換器の出力側に多段縦続的に接続されて、上
    記n個の離散信号系列を合成する(n−1)個の合成回
    路と、 を具備することを特徴とする請求項1記載の複数アンテ
    ナ受信信号のベースバンド合成装置。
  3. 【請求項3】 n本(nは3以上の整数)のアンテナ
    と、 これらn本のアンテナの受信信号の信頼度を推定する信
    頼度推定手段と、 上記n本のアンテナよりの受信信号をそれぞれ複素ベー
    スバンド信号に変換するn個の周波数変換回路とを備え
    た受信機に設けられ、 これらn個の周波数変換回路からの複素ベースバンド信
    号より、上記信頼度推定手段により推定された最も信頼
    度の高いものと、その次に高いものと対応する2つの複
    素ベースバンド信号を選択して上記第1、第2AD変換
    器へ供給する選択回路と、 を設けたことを特徴とする請求項1記載の複数アンテナ
    受信信号のベースバンド合成装置。
  4. 【請求項4】 n本(nは3以上の整数)のアンテナ
    と、 これらn本のアンテナの受信信号を中間周波信号に変換
    するn個の中間周波変換回路とを備えた受信機に設けら
    れ、 上記n本のアンテナの受信信号の信頼度を推定する信頼
    度推定手段と、 その信頼度推定手段により推定された最も信頼度の高い
    ものと、その次に高いものと対応する2つの中間周波信
    号を上記n個の中間周波変換回路から選択する選択回路
    と、 その選択回路で選択された2つの中間周波信号をそれぞ
    れ複素ベースバンド信号に変換して上記第1、第2AD
    変換器へ供給する第1、第2ベースバンド変換回路と、 を設けたことを特徴とする請求項1記載の複数アンテナ
    受信信号のベースバンド合成装置。
  5. 【請求項5】 上記n本のアンテナは指向方向が互いに
    異なるものであり、上記信頼度推定手段は、上記アンテ
    ナの指向性パターンが重なる各2本を組みとして信頼度
    を推定するものであり、上記選択回路は上記2本を組み
    として推定した最も信頼度が高い1つの組の2本のアン
    テナと対応する2つの周波数変換回路を選択するもので
    あることを特徴とする請求項3又は4記載の複数アンテ
    ナ受信信号のベースバンド合成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006503482A (ja) * 2002-10-15 2006-01-26 トムソン ライセンシング マルチパス信号強度計
US7308037B2 (en) 2004-01-26 2007-12-11 Kabushiki Kaisha Toshiba Radio receiving apparatus and method

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