JPH0689377B2 - ジャケット内装形多軸複合シリンダの製造法 - Google Patents

ジャケット内装形多軸複合シリンダの製造法

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JPH0689377B2
JPH0689377B2 JP63194815A JP19481588A JPH0689377B2 JP H0689377 B2 JPH0689377 B2 JP H0689377B2 JP 63194815 A JP63194815 A JP 63194815A JP 19481588 A JP19481588 A JP 19481588A JP H0689377 B2 JPH0689377 B2 JP H0689377B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、各種プラスチツク材料や食品材料の混練等に
用いられるジャケット内装形多軸複合シリンダを得るた
めの改善された製造手段の提供に関する。
(従来の技術) プラスチック材料や食品、薬品材料等の混練.押圧成形
に当っては、シリンダ内にスクリュまたはロータを可回
動に装設し、複数の材料をシリンダ内に投入し、スクリ
ュまたはロータの回動により、その混練.押出.移送等
を行なうのであるが、一般的には前記シリンダの内面形
状は2本のスクリュまたはロータの並設される2個の筒
孔が、その軸方向において相互に開設された双円形状乃
至眼鏡形状の断面形状のものとされ、また同内径面は材
料の流動摩擦による摩耗や、材料とともに添加される各
種有機物の熱分解により発生する物質によって腐食を受
けるのである。このためそのシリンダ内径面には、耐食
性、耐摩耗性の合金粉末を表面ガードとして被着させて
ライニング層を形成するのであるが、この点については
次のような先行技術が存在する。即ち特開昭60−181208
号公報に開示されるように、一体鋼材から成るシリンダ
胴に形成されたスクリュー孔内壁面に、耐摩耗性または
耐食性の合金粉末を充填し、熱間等方圧(静水圧)加圧
装置(所謂HIPプレス手段として既知である)によって
成形かつ焼結被着させたものである。また同号公報には
それ以前の旧来技術として、例えば2つ割りとしたライ
ナーを内径面に張設するもの、ライナーを施着した単軸
シリンダを分割して合体溶接するもの、あるいはシリン
ダ内径面内に中子を入れ、ライナー用溶湯を流し込む等
の各手段が開示されていることは、同号公報記載に詳し
い処である。
(発明が解決しようとする課題) 上記したシリンダ胴に形成されるスクリュ孔内壁面に、
耐摩耗性、耐食性合金粉末を充填し、これをHIPプレス
手段により一体に焼結被着させる手段は、次の点におい
て問題がある。その1つは、シリンダ胴における一対の
平行しかつ連通部を有するスクリュー孔内に、それぞれ
中空中子を同心に挿入し、スクリュ孔と中子との各空間
内に目的の合金粉末を充填し、HIPプレス手段によって
同粉末をスクリュ孔内面に焼結被着させるのであるが、
HIP処理後は、中空中子および両中子間に充填され焼結
一体化した合金粉末による壁部分を全て切削除去するこ
とにより、相連なる2つのスクリュ孔内径面を所定形
状、寸法下に加工成形する手段が必須とされる。この切
削加工には多数の工数を要するのみならず、内径面の断
面形状は切削という機械加工可能な形状範囲に制約され
る不利があるし、また中子および相並ぶ中子間に壁状に
形成される合金部分は、何れも切削除去されるため、材
料的なロス、無駄を生じる不利がある。また内径面の断
面形状が機械加工可能な形状範囲に制約されることは、
押出や混練機能の向上に必要とされるシリンダ内径面の
必要形状が得られない結果を招来することにもなるので
ある。また他の1つはかかるシリンダにおいて必要とさ
れる熱媒供給用ジャケットの製作という点についてであ
る。即ちシリンダ内径面によって囲まれた空間内を進行
する被処理材料の冷却、保温あるいは加熱処理のため
に、シリンダ軸回りに熱媒供給用ジャケットを設ける必
要がある。このさい最も合理的かつ効果的なジャケット
構造としては、シリンダ外周面に通電ヒータバンド等の
加熱源や冷却水管等の冷却源を装設するものでなく、シ
リンダにおける前記したシリンダ内径面の回りにおい
て、可及的近接した位置に目的熱媒の流通可能なジャケ
ット孔筒もしくは導管を形成もしくは埋設し、かつこれ
らの孔筒もしくは導管はジャケット入口側から出口側に
向って一方向に流れるようにし、かつシリンダ内径面の
全長、全周に隈なく行き亘るように設計することが必要
であり、また構造上において溶接施行が必要である。即
ちロー付け構造やねじ止め構造等は、シリンダに熱応力
が作動するため不可である。このさいシリンダ内径面に
耐摩耗性や耐食性の硬質ライニング層を有するバイメタ
ルシリンダにおいては、設けようとするシリンダ内径面
に近接した位置にかかるジャケットを設けることは、溶
接施工によってライニング層にクラック発生や変形トラ
ブルを生じるため、製作不可能である点において問題が
あり、仮りに前記ライニング層から離れた位置でシリン
ダ体内にジャケットを設置することは、溶接施工が可能
であるとしても、ジャケット孔筒や導管の位置がシリン
ダ内径面から遠くなるため、熱媒体の導入効果が低下
し、かかるシリンダにおいて必要とされる熱処理機能が
劣ることになるのであり、これらの2点において解決の
必要とされる問題点が残るのである。
(課題を解決するための手段) 本発明はかかる多軸複合シリンダにおけるシリンダ内径
面に熱間等方圧加圧手段によって所要のライニング層を
形成するに当り、事後切削加工の必要とされる不利、更
にはかかるライニング層を有するシリンダ内径面に近接
して、溶接施工を伴なう効果的な熱媒供給用ジャケット
施工の困難という不利を同時に解決するために、 次の技術手段を講じている。
すなわち、本発明は、シリンダとなるシリンダブロツク
における少なくとも2以上のかつ軸方向において連通部
を有する孔からなるシリンダ内径面に、この内径面ガー
ド用の金属粉末を熱間等方圧加圧することによってライ
ニング層を中子を利用して形成するとともに、前記シリ
ンダ内径面に近接してかつ該内径面に沿って軸方向に貫
通する熱媒給排用ジャケットを形成するようにしたジャ
ケット内装形多軸複合シリンダの製造法において、 前記シリンダブロック内に、その内径面と同等断面形状
であるとともにシリンダブロック構成金属材料より熱膨
張係数の大きな金属材料でかつ熱間等方圧加圧時におい
て金属粉末との拡散接合を防止する性質を有する中子を
挿入し、 この中子の外周面と前記シリンダ内径面との間に形成し
た空間に前記金属粉末を充填してこの金属粉末を熱間等
方圧加圧によってシリンダ内径面上に焼結させ、しか
も、前記ジャケットに熱間等方圧加圧を作用させ、 その後、前記シリンダブロック及び中子をともに冷却し
てから中子をシリンダブロツクから抜き出すことを特徴
とするものである。
前記中子の外周面に離型剤をコーティングすることによ
って中子に金属粉末との拡散接合を防止する性質が付与
され、また、その離型剤が無機質離型剤でかつ無機質粒
径が150μ以下であることを特徴とするものである。
(作用) 本発明では、中子がシリンダブロック構成金属材料より
熱膨張係数の大きな金属材料よりなり、かつ熱間等方圧
加圧時において金属粉末との拡散接合を防止する性質を
有するので、熱間等方圧加圧後においてシリンダブロッ
クと中子をともに冷却すると、中子がシリンダブロック
よりも大きく収縮し、この収縮によって中子と金属粉末
よりなるライニング層との間に間隙が生じる。
また、ライニング層の熱間等方圧加圧による形成と同時
に、熱媒給排用ジャケットにも熱間等方圧加圧処理が施
される。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
第1図および第2図において、シリンダブロック3の長
手方向中央部分に、図例では2本のスクリュまたはロー
タが装設されるように、軸方向に平行して並設されかつ
その軸方向において互いに連通部5bによって連通状とさ
れた2個の孔5a,5aから成るシリンダ内径面3aを、ブロ
ック全長に亘り形成するとともに、次いでこのシリンダ
内径面3aに近接した位置においてシリンダブロック3の
体内に熱媒給排用のジャケットを形成するのである。即
ち第1、2図に示されるように、シリンダ内径面3aに近
接した位置において、ブロック3側に内径面3aの全周に
亘り、何れもシリンダ軸方向に貫通する直線状のジャケ
ット孔筒6を平行に列設し、各ジャケット孔筒6におけ
るブロック3の軸方向両端に開口する開口端は、互いに
相隣るジャケット孔筒6の開口端と、第2図に示すよう
に互い違い状の連通部7によりジグザグ状に連通して全
てのジャケット孔筒6を一連とし、第1図に示すよう
に、図向って下方のシリンダ内径面3aの中央部分におけ
る相並ぶ1本のジャケット孔筒6の一端に熱媒入口8、
他の1本のジャケット孔筒6の一端に熱媒出口9を設け
るとともに、前記した各連通部7は、何れも第1、2図
に示すように蓋10を溶接止着して閉塞することにより、
シリンダ内径面3aの全周において軸方向に循環往復して
内径面3aをカバーするジャケット11を形成するのであ
る。両図において10aは溶接部を示している。このよう
にシリンダ内径面3aと熱媒給排用ジャケット11を形成し
て後、前記シリンダ内径面3aにおける孔5a,5aと対応す
る柱状部2a,2aと、連通部5bと対応する壁状部2bとから
成る中実の単一中子2を、シリンダ内径面3aとの間に、
ガード用金属粉末充填用の空間4を存して同心に挿入す
るのであり、このさい同中子2の材質を、シリンダブロ
ック3の材質よりも熱膨張係数の大きな金属材質のもの
とし、かつ同中子2の全外周面上には、第3図において
示すように無機質系材料による離型剤1を、所要厚さの
もとに一体にコーティングさせるのである。
そして前記空間4内に耐摩耗性、耐食性等の金属粉末を
充填後、公知の熱間等方圧加圧装置内に封入して、高圧
高熱下の等方圧加圧処理を行ない、ガード用金属粉末を
シリンダ内径面3aに一体に焼結被着させるのであり、こ
のさい等方圧加圧時の全圧力をシリンダ内径面3aに近接
して設けた前記ジャケット11の全体に充分作用させ、ジ
ャケット11に対しても等方加圧処理を与えるのである。
等方圧加圧処理後、シリンダブロック3を装置外に取出
し常温に放冷すれば、単一中子2とシリンダブロック3
における熱膨脹差により、シリンダ内径面3aと中子2の
外周面との間に生じる間隙により、中子2の外周面に予
じめ施着した離型剤1と相まって、シリンダブロック3
の軸方向両端の封塞部分切断により、中子2は容易に引
抜きまたは押出によって離脱取出しを行なうことがで
き、第4図において示すように、そのシリンダ内径面3a
の全面に亘りガード用金属材料によるライニング層12の
一体化され、かつシリンダ内径面3aに近接した位置に熱
媒給排用ジャケット11が形成されたシリンダブロック3
が得られるのである。これによれば従来のような事後切
削加工をする必要なく、予じめシリンダ内径面3aと中子
2との各同等断面形状、寸法を、熱膨脹差を見越して正
確に設置して置くことにより、所望の断面形状、寸法
(ライニング層12を含む)のシリンダ内径面3aを持つシ
リンダ3が正確かつ容易に得られ、事後の内径面仕上処
理としてはライニング層12に対する軽度の研磨(ポリッ
シング)程度で足り、非定常な断面形状を持つシリンダ
内径面3aでも、高精度下に実現可能である。更にまた従
来はその溶接施工がライニング層12に及ぼす悪影響のた
め、シリンダ内径面の外周に近接して熱媒給排用のジャ
ケットを製作不可能であった点も、等方圧加圧処理前の
中子製作時にそのシリンダ内径面3aの外周に予じめ形成
することにより、問題の溶接施工はライニング層12と全
く関連なく、これによりシリンダ内径面3aにきわめて近
接した位置にまで各ジャケット孔筒6の形成が得られ、
その熱媒体使用に当っての熱効率は飛躍的に向上され
る。しかもこのジャケット11の全体にライニング層12を
得るための熱間等方圧加圧処理時の全圧力を作用させ、
高圧縮の加工処理が得られるので、構造そのものの強
化、圧密化が得られ、溶接部における質的弱点もその高
圧加圧処理効果により、品質が改良され、水密、気密の
信頼性も向上できるのである。またサイズの点において
も、ジャケット口径およびジャケット孔筒のPCDは、何
れも等方圧加圧時の変形、均一収縮分、更には粉末固化
収縮分を予じめ見越して設定することにより、所要の寸
法確保が得られ、支障を生じることもなく、優れた特性
をもつジャケット内装形多軸複合シリンダが得られるの
である。
第1図において、シリンダブロック3は例えばSCM440等
の鋼材によって製作され、実施例では軸方向に亘り一対
に平行し、かつ軸方向に沿う連通部5bによって隣接する
スクリュまたはロータの挿入される孔5a,5aが穿設さ
れ、シリンダ内径面3aが形成される。前記シリンダ内径
面3aに近接し、かつ内径面3aを包囲して設けられる熱媒
給排用ジャケット11は、前記内径面3aにおけるライニン
グ層12の熱間等方圧加圧装置による形成以前に行なうも
ので、第2、3図に例示するように、実施例においては
シリンダ内径面3aに可及的近接した位置において、何れ
もシリンダ軸方向に貫通する多数のジャケット孔筒6を
平行にかつ相互に必要な間隔を置いて包囲状に列設する
のであり、これら各ジャケット孔筒6のシリンダブロッ
ク3の軸方向両端面に開口する開口端は、ブロック3の
両端面においてジグザグ状に互い違い状の連通部7によ
って連通させるもので、このさい各連通部7は第2図に
示すように、何れもシリンダブロック3の端面に溶接施
工によって閉塞状に取付ける蓋10で閉じられることによ
り、シリンダ内径面3aの全周、全長に亘り、多数のジャ
ケット孔筒6が軸方向に反復循環してジグザグ状に包囲
する1本の長い孔筒による熱媒給排用ジャケット11が形
成されるのであり、特定の1本のジャケット孔筒6aとこ
れに隣る他の1本のジャケット孔筒6bの各開口一端(同
側)に熱媒入口8、熱媒出口9を第1図のように形成す
ることによって、冷却、保温または加熱のための熱媒を
ジャケット11内に送り込み、シリンダ内径面3aによって
囲まれた既知のチャンバ内を移動する被処理材料を所望
温度下にコントロールさせることができ、かつこのジャ
ケット11はシリンダ内径面3aに可及的接近した位置に設
けることが容易であり、後に内径面3a上に施工されるラ
イニング層12に対しては全く関連を持たないのである。
このさいジャケット11における口径は等方圧加圧時の断
面積の変形、均一収縮分を見越して、所望の口径断面積
に20%増しの口径寸法とし、また各ジャケット孔筒6に
おけるPCDについても、等方圧加圧時の粉末収縮分を予
じめ実験値により求め、その収縮分を加算したPCD寸法
とすることはいうまでもない。例えばライニング層6に
用いる金属粉末としてNi基合金粉末を2.0t厚さのもとに
ライニング層12として形成する時、収縮分寸法は約1.6m
m程度のものである。
上記のように熱媒給排用ジャケット11を予じめ形成する
とともに、中実の単一中子2は次のように調製する。そ
の素材としては、シリンダブロック3に対し、熱膨張係
数が少なくとも4×10-6cm/℃以上大きな金属材料、例
えばオーステナイトステンレス鋼材等を用いることによ
り、常温(室温)でのシリンダブロック3の前記孔5a,5
aから成るシリンダ内径面3aと単一中子2との境界に間
隙を発生させるようにする。単一中子2の断面形状はシ
リンダ内径面3aによる一対の孔5a,5aを連ねた断面形状
と同等形状の一対の柱状部2a,2aと、連通部5bを横断し
て両柱状部2a,2aをつなぐ壁状部2bとが一体に連結形成
された中実体のものであり、寸法的には中子2の全体周
面とシリンダ内径面3aとの間に、略眼鏡形の粉末充填用
の空間4が形成されるものとする。このように中実、単
一の中子2とすることにより、多軸シリンダへの挿入セ
ットはきわめて容易かつ安定であるとともに、壁状部2b
の存在により連通部5bの形状を正確に規制でき、シリン
ダ内径面3aに沿うガード用金属層面の均一な規定が容易
である。
また、この中子2は熱間等方圧加圧時において金属粉末
との拡散接合を防止する性質を有し、具体的には、この
性質は、中子2の外周面に離型剤をコーティングするこ
とによって付与される。これはシリンダブロック3およ
び中子2の両者は共に金属材料であるとともに、ガード
用としても金属粉末を用いるため、後の等方圧加圧処理
によって拡散接合をさけるとともに、中子2の離脱を容
易化するためのものであり、このさい同離型剤1の素材
としては100%無機質から成る水性の一液型ペーストを
用いり。これは熱に対する悪影響を防ぐためで、例えば
ジルコニア+純水+無機質バインダの混合剤によるペー
スト等を用い、中子2の全外周面に厚さ0.3t程度にスプ
レーコーティングし、室温硬化(15℃×1Hr)させ、鉛
筆硬度4H以上であることをチェックした後、この単一中
子2をシリンダ内径面3a内に同心に内装するのである熱
間等方圧加圧処理(HIPプレス処理)に当っては従来の
用法と同様で、シリンダブロック3の軸方向両端を封塞
した上、全体をHIP装置内に封入し、例えば、960℃、10
00kgf/cm2×4Hr、等方圧加圧処理するのである。これに
より上記した空間4内に充填した例えばNi基耐摩耗耐食
合金による粉末(脱気、密封処理)は、シリンダ内径面
3a側に一体に被着され、ライニング層12が得られる。加
圧処理終了後、取出して放冷したシリンダブロック3の
封塞両端を切断し、単一中子2を押出し、容易に脱型す
ることができる。内径面寸法は、等方圧加圧前の中子径
(HIP処理前後の直径は不動)+50〜500μ/φ58の結果
を得ることができた。また内径面の表面粗度は離型剤付
着状態下でRmax6〜8の範囲であり、簡単なポリッシン
グによって、2〜3Sの通常使用されるシリンダ内表面粗
度仕様値を得ることができた。また離型剤1において無
機質から成る水性の一液型ペーストを用いるに当って、
HIP処理後の境界表面粗度維持のためには、その無機質
の粒径は150μ以下のものとすることが望ましい。また
離型剤のコーティング膜厚は0.05〜0.4mmの範囲が適当
とされる。
また本発明における前記熱間等方圧加圧処理時、その加
圧用全圧力は熱媒給排用ジャケット11の全てに亘って充
分に作用し、ジャケットに好適な圧縮成形内容を与え、
組織の高密度化が得られることはいうまでもなく、特に
蓋10の溶接施工部はこれによりその内部的欠陥を矯正さ
れ、水密、気密性が増大し、シールの信頼性が向上され
る。上記した実施例の施行条件はもとより1例であり、
素材その他によって数値的変更は自由である。
(発明の効果) 本発明方法によれば、熱間等方圧加圧後にシリンダブロ
ック及び中子をともに冷却すると、中子がシリンダブロ
ックよりも大きく収縮し、その収縮によって中子と金属
粉末よりなるライニング層との間に間隙が生じ、このた
め、中子を何ら切削することなくシリンダブロックより
抜き出すことができず、内面にライニング層を有する多
軸複合シリンダの製造に際し、その製作コスト及び製作
時間を大幅に低減することができる。
また、ライニング層の熱間等方圧加圧による形成と同時
に、熱媒給排用ジャケット対しても熱間等方圧加圧を施
しているので、ジャケットそのものの高密度化、強度向
上を果し、機能的により優れたジャケットが容易に得ら
れ、ジャケット付き多軸複合シリンダの製作手段として
利用価値大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるジャケット製作状態と中子挿入状
態を示す軸方向横断正面図、第2図は同ジャケット要部
構造を示す第1図A−A線断面を含む横断平面図、第3
図は同単一中子の斜面図、第4図は同完成品シリンダ要
部の軸方向横断正面図である。 1…離型剤、2…単一中子、3…シリンダブロック、3a
…シリンダ内径面、4…金属粉末充填用空間、5a…孔、
5b…連通部、6…ジャケット孔筒、7…連通部、8…熱
媒入口、9…熱媒出口、10…蓋、10a…溶接部、11…熱
媒給排用ジャケット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダとなるシリンダブロックにおける
    少なくとも2以上のかつ軸方向において連通部を有する
    孔からなるシリンダ内径面に、この内径面ガード用の金
    属粉末を熱間等方圧加圧することによってライニング層
    を中子を利用して形成するとともに、前記シリンダ内径
    面に近接してかつ該内径面に沿って軸方向に貫通する熱
    媒給排用ジャケットを形成するようにしたジャケット内
    装形多軸複合シリンダの製造法において、 前記シリンダブロック内に、その内径面と同等断面形状
    であるとともにシリンダブロック構成金属材料より熱膨
    張係数の大きな金属材料でかつ熱間等方圧加圧時におい
    て金属粉末との拡散接合を防止する性質を有する中子を
    挿入し、 この中子の外周面と前記シリンダ内径面との間に形成し
    た空間に前記金属粉末を充填してこの金属粉末を熱間等
    方圧加圧によってシリンダ内径面上に焼結させ、しか
    も、前記ジャケットに熱間等方圧加圧を作用させ、 その後、前記シリンダブロック及び中子をともに冷却し
    てから中子をシリンダブロックから抜き出すことを特徴
    とするジャケット内装形多軸複合シリンダの製造法。
  2. 【請求項2】中子の外周面に離型剤をコーティングする
    ことによって中子に金属粉末との拡散接合を防止する性
    質が付与されていることを特徴とする請求項1記載のジ
    ャケット内装形多軸複合シリンダの製造法。
  3. 【請求項3】中子の外周面に離型剤をコーティングする
    ことによって中子に金属粉末との拡散接合を防止する性
    質が付与されており、その離型剤が無機質離型剤でかつ
    無機質粒径が150μ以下であることを特徴とする請求項
    1記載のジャケット内装形多軸複合シリンダの製造法。
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