JPH0689359B2

JPH0689359B2 - 洗剤組成物

Info

Publication number: JPH0689359B2
Application number: JP1231339A
Authority: JP
Inventors: イエレス・ビンセント・ボスカンプ
Original assignee: ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
Priority date: 1988-09-07
Filing date: 1989-09-06
Publication date: 1994-11-09
Anticipated expiration: 2009-11-09
Also published as: BR8904491A; NO893537L; EP0358472B1; JPH02107699A; EP0358472A3; DE68919951D1; ES2066857T3; NO893537D0; DE68919951T2; AU616558B2; CA1323276C; NO173662B; NO173662C; AU4107989A; EP0358472A2; ZA896843B; GB8821032D0

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は再付着防止性を改善した織物洗濯用洗剤組成物
に関する。

発明の背景と先行技術洗濯した品物から除去された汚れが洗濯物自体に戻る再
付着はよく知られた問題で、繊維製品について特に重要
であって、この問題については多くの解決方法が提案さ
れている。古典的には、ナトリウムカルボキシメチルセ
ルロースが織物洗濯用洗剤組成物に配合され、この化合
物が今日でも使用されている。より最近は、エチレン又
はビニルメチルエーテルと無水マレイン酸の共重合体、
アクリル酸と無水マレイン酸の共重合体及びアクリル酸
のホモポリマーが特許文献に提案されている。たとえ
ば、英国特許第1269848号（Procter＆Gamble）および第
1460893号（Unilever）参照。

欧州特許公開第219048号（BASF）は、合成繊維製品の洗
濯および洗濯後の処理時に黒ずみ防止剤としてポリアル
キレンオキシドと酢酸ビニルのグラフト共重合体を用い
ることを開示している。

本発明者は、この型のグラフト共重合体を含みジピコリ
ン酸塩と併用する洗剤組成物がポリエステル織物上の汚
れの懸濁（再付着防止）性の目ざましい向上を呈するこ
とを見出した。

洗剤ビルダーとしてのジピコリン酸、その塩及び誘導体
の使用は英国特許第1342095号（Unilever）に開示され
ている。

発明の定義本発明が提供する洗剤組成物は下記より成る。

（ａ）２〜50重量％の、１個又はそれ以上の陰イオン、
非イオン、陽イオン、両性イオン又は両性の界面活性剤
を含む洗浄活性系、（ｂ）0.5〜60重量％の、一般式I: （式中、Ｒは水素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、
アミノ基、アルキル置換アミノ基、カルボキシル基、又
はC_1-4アルキル基、及び（ｃ）0.1〜３重量％の、（ｉ）ポリエチレン、ポリプ
ロピレン又はポリブチレンの各オキシドと（ii）酢酸ビ
ニル（適宜一部鹸化）のグラフト共重合体で（ｉ）と
（ii）の重量比が1:0.2から1:10のもの。

発明の詳細な説明本発明は３種の特定成分、すなわち界面活性剤系、ジピ
コリン酸化合物及びグラフト共重合体、を含む洗剤組成
物に関するもので、その組成物は更に他の慣用の洗剤成
分、たとえば、他のビルダー、漂白剤系、消泡剤系、蛍
光剤、無機塩及びその他洗剤の製品化で当業者に周知の
材料を含んでいてもよい。本発明の組成物はたとえば粉
体、液体又は棒型のような任意の適当な形をとってもよ
い。

界面活性剤系本発明の組成物中、洗浄活性物質（界面活性剤）の総量
は２〜50重量％で、好ましくは５〜40重量％である。

本発明組成物は１個又はそれ以上の石鹸又は非石鹸の陰
イオン、非イオン、陽イオン、両性イオン又は両性界面
活性剤、又はそれらの組合せを含んでよい。適当な洗浄
活性化合物は多数市販されており、文献、たとえば、Sc
hwartz,Perry及びBerch著“Surfacc-Active Agents and
Detergents"第一巻および第二巻に詳しく記載されてい
る。

使用され得る好ましい洗浄活性化合物は石鹸と非石鹸の
陰イオン及び非イオン合成界面活性剤である。

陰イオン合成界面活性剤は当業者によく知られている。
例としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、特にアルキル
鎖がC₈〜C₁₅の長さである直鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム；第一及び第二アルキル硫酸エステル
塩、特にC₁₂〜C₁₅第二アルコール硫酸エステルナトリウ
ム；オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、
ジアルキルスルホ琥珀酸塩；及び脂肪酸エステルスルホ
ン酸塩が挙げられる。

用いられる適当な非イオン洗剤化合物として包含される
のは、特に疎水性基と反応性水素原子を持つ化合物、た
とえば、脂肪族のアルコール、酸、アミド又はアルキル
フェノールをアルキレンオキシド、特にエチレンオキシ
ド単独と、あるいはプロピレンオキシドを加えて反応し
て得る生成物である。特定の非イオン洗剤化合物を挙げ
れば、アルキル（C_6-22）フェノール‐エチレンオキシ
ド縮合物、エチレンオキシドと直鎖又は分枝の脂肪族第
一又は第二アルコール（C_8-20）の縮合生成物、及びプ
ロピレンオキシドとエチレンジアミンの反応生成物にエ
チレンオキシドを縮合して得られる生成物がある。他の
いわゆる非イオン洗剤化合物には、長鎖状の第三アミン
オキシド、第三ホスフィンオキシド、及びジアルキルス
ルホキシドが含まれる。

特に好ましくは第一及び第二アルコールエトキシラー
ト、特にアルコールのモル当り平均５〜20モルのエチレ
ンオキシドでエトキシル化したC_12-15第一及び第二アル
コールである。

１個又はそれ以上の脂肪酸の石鹸を含むことも望まし
い。これらで好ましいのは天然に産する脂肪酸、たとえ
ばやし油、牛脂、ひまわり油又は硬化菜種油の脂肪酸か
ら誘導されるナトリウム石鹸である。

大抵の自動式織物洗濯機で使うのに適する洗剤組成物の
好ましいタイプは、陰イオンと非イオンの界面活性剤を
一緒に含み、重量比が少なくとも0.67:1、好ましくは1:
1、そして更に好ましくは1:1から10:1までの範囲内にあ
るものである。石鹸も所望により存在させてよい。

ジピコリン酸化合物以下においては、酸の形又は完全あるいは部分的に中和
した塩の形の式（Ｉ）化合物をジピコリン酸化合物と称
する。この化合物は本発明の組成物中に0.5〜60％の量
存在する。

好ましくは式中のＲは水素を表わし、すなわち、その化
合物はジピコリン酸それ自体又はその塩である。もう一
つの好ましい化合物はＲが水酸基である化合物である。

該化合物はアルカリ金属塩の形が便利であり、更に好ま
しいのはナトリウム塩である。しかしながら、適当な可
溶化性陽イオンはどれでも起用される。

前述のように、これらの化合物は公知の洗剤ビルダーで
ある。これら化合物は本発明の組成物に単独のビルダー
として用いられるが、あるいは１個又はそれ以上の他の
ビルダーと併用してもよい。

本発明の好ましい具体例では、ジピコリン酸化合物を結
晶性又は無定形のアルミノ珪酸アルカリ金属塩と併用す
る。アルミノ珪酸塩は好ましくは10〜60重量％の量で、
更に好ましくは20〜50重量％の量で存在する。本発明の
この具体例の場合、ジピコリン酸化合物は比較的少量、
たとえば１〜10重量％の存在が適当である。

本発明の具体例に用いるアルミノ珪酸アルカリ金属（好
ましくはナトリウム）塩は結晶性又は無定形あるいはそ
れらの混合物のいずれでもよくて、一般式： 0.8-1.5Na₂O・Al₂O₃・0.8-6SiO₂ を有する。

これらの物質は若干の結合水を含有していて、少なくと
も約50mgCaO/gのカルシウムイオン交換能を持つことが
必要である。好ましいアルミノ珪酸ナトリウムは1.5-3.
5のSiO₂単位（上記式中）を含有する。無定形物と結晶
性物の両者ともに、文献に記載の如く、珪酸ナトリウム
とアルミン酸ナトリウムとの反応によって容易に製造す
ることができる。

適当な結晶性アルミノ珪酸ナトリウムイオン交換洗剤ビ
ルダーは、たとえば、英国特許第1473201号（Henkel）
および第1429143号（Procter ＆ Gamble）に記載されて
いる。この型の好ましいアルミノ珪酸ナトリウムには市
販されている周知のゼオライトＡ及びＸと、それらの混
合物がある。特に好ましいものはゼオライト4Aである。

必要あるいは所望により本発明の組成物中に他のビルダ
ーを含んでもよく、有機又は無機の水溶性あるいは非水
溶性ビルダーの適当なもの自体は、洗剤配合業者の容易
に想到するところである。存在させ得る無機ビルダーに
は、オルト‐、ピロ‐及びトリポリ‐リン酸アルカリ金
属（一般的にはナトリウム）塩があり、有機ビルダーに
はニトリロトリアセタート、クエン酸塩及びカルボキシ
メチルオキシスクシナートがある。ここに列挙したもの
が網羅的である意図はない。洗剤ビルダーの総量のレベ
ルは一般には20〜80重量％の範囲内にある。

本発明の好ましい具体例では、組成物が含有する無機リ
ン酸塩ビルダーは10重量％より少なく、より好ましくは
無機リン酸塩を実質的には含まない。

グラフト共重合体本発明の組成物に使用されるグラフト共重合体は欧州特
許公開第219048号（BASF）に記載されている。該共重合
体は、分子量（数平均）2000〜100000のポリアルキレン
オキシドを部分的に鹸化してもよい酢酸ビニルでグラフ
トし、その際ポリアルキレンオキシドと酢酸ビニルとの
重量比を1:0.2乃至1:10として得られる。酢酸ビニル
は、たとえば、15％までの範囲で鹸化してよい。ポリア
ルキレンオキシドにはエチレンオキシド、プロピレンオ
キシド及び／又はブチレンオキシドから成る構成単位を
含み、ポリエチレンオキシドが好ましい。

好ましくは、ポリアルキレンオキシドが4000〜50000の
数平均分子量を有し、ポリアルキレンオキシドと酢酸ビ
ニルの重量比は1:0.5乃至1:6である。特に好ましいの
は、分子量2000〜50000のポリエチレンオキシドから誘
導される重合体で、ポリエチレンオキシドと酢酸ビニル
の重量比が1:0.5乃至1:6のものである。

この定義に入る物質であって、分子量6000（エチレンオ
キシド136単位に相当）のポリエチレンオキシドをベー
スとし、１重量部のポリエチレンオキシド当り約３重量
部の酢酸ビニルを含み、その物自体は24000の分子量を
有するものがBASFからSokalan（商標）HP22として市販
されている。

本発明の組成物中に存する重合体の量は0.1〜３重量
％、好ましくは0.3〜１重量％である。

任意の成分上記した成分、すなわち界面活性剤系、ジピコリン酸化
合物、その他のビルダー及びグラフト共重合体と同様
に、洗剤組成物への配合に好適であることが公知の他の
非干渉性成分も本発明の組成物に含んでよい。

たとえば、本発明の洗剤組成物は適宜漂白剤系を含有し
てよい。好ましいのは漂白用ペルオキシ化合物、たとえ
ば、無機過酸塩又は有機ペルオキシ酸であり、これらは
低温洗濯での漂白作用を向上させるための活性剤と併用
してもよい。熟達した洗剤業者であれば通常の原理を応
用して適当な漂白剤系を難なく選ぶであろう。

本発明の洗剤組成物中に存在してよい他の物質としては
珪酸ナトリウム、蛍光剤、硫酸ナトリウムのような無機
塩、酵素、適当な消泡剤又は起泡剤、顔料及び香料が挙
げられる。また、この列挙が網羅的であることを意図し
てはいない。

洗剤組成物の製造本発明の洗剤組成物はいずれの適当な方法で製造しても
よい。洗剤粉末を製造するには、非感熱性の相容性成分
のスラリーを噴霧乾燥した後、スラリー経由の加工には
不適当な成分に吹き付けるか又は後から調合するのが適
当である。熟練した洗剤配合業者は、スラリーに含める
べき成分と後から調合又は吹き付けするべき成分を、一
般には容易に決定できよう。

グラフト共重合体は、20％の固形分を有する溶液として
入手でき、この液はpHを12以下に保つとすれば、スラリ
ー加工温度で安定であって、問題なくスラリーに配合で
きるのである。

同様に、ジピコリン酸化合物は通常スラリー中に含める
ことができる。

本発明を以下に非限定的実施例により更に説明するが、
別に断らない限り部と百分率は重量部と重量百分率であ
る。

実施例慣用のスラリー作製法、噴霧乾燥法及び後調合法によっ
て以下の処方で４個の洗剤組成物を製造した。

百分率直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 9.0 非イオン界面活性剤 7EO 4.0 ゼオライト 4A（水和物基準） 24.0 アルカリ性珪酸ナトリウム 5.0 硫酸ナトリウム 19.3 炭酸ナトリウム 7.0 ナトリウムカルボキシメチルセルロース 0.5 蛍光剤 0.7 過硼酸ナトリウム・一水塩 8.0 テトラアセチルエチレンジアミン（76％細粒） 3.0 酵素顆粒 0.5 DPA（ジピコリン酸ナトリウム）０又は2.0 グラフト共重合体（Sokalan HP22）０又は0.5 水及び微少成分 100.0まで４個の組成物の詳細を下表に示す。

組成物の汚れの懸濁（再付着防止）性を次の手順によっ
て比較した。清潔な、未洗濯の新しいポリエステル試験
布２枚を５枚の汚れた布と一緒に、ターゴトメーターに
より60℃で液と布の比を約50:1として50゜（フランス硬
度）の硬水中で洗濯し、洗濯液には被験洗剤組成物4g/
を含ませた。汚れた布には粘土、油、脂肪、蛋白類及
びインキのような一連の異なる汚れをつけた。汚れた布
は洗濯のサイクル毎に新たな汚れた布（同じ範囲の汚れ
による）と交換しながら、更に９回洗濯サイクルを繰返
した。

２枚の新しい布の反射率を洗濯前と10回目の洗濯サイク
ルの後とで測定した。10回の洗濯後の洗濯物の反射率の
低下を以下に示すが、反射率の減少が低い程、生じた再
付着は小さかった。

組成物ＡからＣは比較例であるのに対し、組成物１は本
発明の例である。グラフト共重合体Sokalan HP22はその
物では再付着に対する効果は余りなかった。ジピコリン
酸ナトリウム単独では再付着に対し多少実質的に有利な
効果があったが、その効果はグラフト共重合体の存在に
より非常に目立って高まった。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下記より成る洗剤組成物。（ａ）２〜50重量％の、１個又はそれ以上の陰イオン、
非イオン、陽イオン、両性イオン又は両性の界面活性剤
を含む洗浄活性系、（ｂ）0.5〜60重量％の、一般式I: （式中、Ｒは水素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、
アミノ基、アルキル置換アミノ基、カルボキシル基又は
C_1-4−アルキル基を表わす）の化合物及び／又はその水溶性あるいは水分散性の塩、
及び（ｃ）0.1〜３重量％の、（ｉ）ポリエチレン、ポリプ
ロピレン又はポリブチレンの各オキシドと（ii）酢酸ビ
ニル（適宜一部鹸化）のグラフト共重合体で（ｉ）と
（ii）の重量比が1:0.2から1:10のもの。
【請求項２】更に10〜60重量％の結晶性又は無定形のア
ルミノ珪酸ナトリウムビルダーを含む、請求項１に記載
の洗剤組成物。
【請求項３】グラフト共重合体（ｃ）が、分子量（数平
均）2000〜100000のポリアルキレンオキシドを酢酸ビニ
ル（適宜一部鹸化）により、前者と後者の重量比を1:0.
2から1:10としてグラフトして得られる、請求項１又は
２に記載の洗剤組成物。