JPH0689336B2 - 石炭液化反応器予熱管の閉塞防止方法 - Google Patents

石炭液化反応器予熱管の閉塞防止方法

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JPH0689336B2
JPH0689336B2 JP58151659A JP15165983A JPH0689336B2 JP H0689336 B2 JPH0689336 B2 JP H0689336B2 JP 58151659 A JP58151659 A JP 58151659A JP 15165983 A JP15165983 A JP 15165983A JP H0689336 B2 JPH0689336 B2 JP H0689336B2
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雅人 金子
浩俊 堀添
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は石炭液化反応器における石炭スラリ予熱管の閉
塞防止方法に関するものである。
従来より石炭液化反応器における石炭スラリの予熱管に
おいては、石炭液化スラリが加熱されるに従がい石炭液
化溶剤が熱分解を起こす為、ガス及び軽質油の生成と同
時に重質分の重縮合反応を併発することが知られてい
る。
この重質分の重縮合反応は、温度の上昇に伴ない促進さ
れる為、特に予熱管壁においての重縮合反応が進行しや
すく、予熱管壁へカーボンが析出してくる。この管壁に
析出したカーボンは加熱管内の石炭スラリの流動を阻害
する為、ますます管壁の温度が上昇しカーボン析出を加
速し、カーボン物質による配管の閉塞がしばしば生起す
ることが知られている。
また、石炭液化反応において、歴青炭または悪歴青炭等
を使用すると石炭が石炭液化溶剤中で膨潤するいわゆる
スウエリング現象を引き起すことが知られている。この
スウエリング現象は220〜230℃より340〜350℃の範囲に
て生起するため、石炭スラリの粘度上昇が予熱管内で生
起し、加熱管入口粘度(入口は100〜200℃)に比べ石炭
スラリの最高粘度が約100倍にも達する為、予熱管内で
の流動阻害や石炭スラリ供給ポンプの馬力不足による送
液不良等のトラブルが発生し、前述の予熱管内のカーボ
ン析出現象とあいまつて配管の閉塞等がしばしば生起す
ることが知られている。
そのため、従来の石炭液化プロセスの石炭スラリ予熱管
では、予熱管でのカーボン析出や配管閉塞を防止する
為、予熱管出口温度をカーボン析出や石炭のスウエリン
グ現象の生起しない温度に抑えるとか、予熱管内でのカ
ーボン析出を一定範囲内迄は認めるが配管が閉塞しない
範囲内で予備の予熱管と切換えるなどの対策をとつてい
たが、予熱管出口温度を低い温度に抑制する場合は、予
熱管の効率が著しく阻害されるばかりか、予熱管で昇温
できない為その他の加熱個所(例えば反応器を加熱す
る)を必要とし、装置コストばかりか運転コストの上昇
はさけられない。また、予熱管を2系列設置するケース
は、予熱管コストが非常に大きい為経済的ではない。
本発明者らは、石炭スラリ予熱管の閉塞防止対策を研究
し、先に、石炭中の含有水分が予熱管のカーボン析出防
止ばかりか石炭のスウエリング対策として有用であるこ
とを見出し、石炭と溶剤を混合して石炭スラリを調製し
た後、これを充分なる反応温度下に反応させ石炭を液化
させる方法において、石炭スラリ中に2.5重量%以上の
水分が存在するように石炭と溶剤を混合して石炭スラリ
を調製した後、これを存在水分の少くとも一部が蒸発す
る条件下で加熱することを特徴とする石炭液化反応器予
熱管の閉塞防止方法を提案した(特願昭57−120604号参
照)。
本発明者らは、更に当該石炭スラリ予熱管の閉塞防止対
策につき研究を続けた結果、予熱管内の閉塞防止因子と
して炭化水素ガス、無機ガスが有効であることを見出し
た。
先の発明においては、石炭スラリ予熱管の閉塞防止を計
る為、石炭中に含有される水分及び系外より導入される
水分及びスチームを用いていたが、水の比熱は炭化水素
ガス、無機ガスに比べ大きく、また水を使用する際はス
ラリ予熱管及びクーラにおいて相変化する為、蒸発潜熱
(蒸発熱)が非常に大きい為、水の使用は熱経済的に不
利である。
ちなみに、同一のスラリ予熱条件下(450℃×15kg/cm
2G)においてガス容積がスラリ容積のほぼ2倍となるよ
うに、水,CH4,C2H6,H2を用いて予熱管内の閉塞を防止す
る為にスラリ及び水及び/又はガスを常温より反応温度
まで昇温するに必要な熱量は、水の場合を100とする
と、CH4では25、C2H6の場合は41、H2の場合は15であ
り、明らかに熱経済性が水の場合では劣っている。他
方、スラリ予熱管内の閉塞を防止する効果は水(スチー
ム)と他のガスにおいても何らかわらないことを見出し
た。
また、スラリ予熱管内における閉塞を防止する為には予
熱管内におけるガス/スラリ(石炭/溶剤)の流動特性
の把握が重要であり、スラリの予熱管内での沈積を防止
する必要がある。よつて、石炭/(水+カルボキシメチ
ルセルロース−以下C.M.C.と略す)/N2系の3相流動特
性把握試験を透明のアクリル樹脂管を用いて行なつた。
ここで、水にC.M.C.を混入したのは水スラリ系の粘度を
石炭のスウエリング現象時に対応させるためであり、ち
なみに1〜50C.P.の粘度範囲で実施している。その流動
状況の観察結果は第1図に示す通り、管内1ではプラグ
流となつており、スラリ2の沈積は生起しないことを確
認している。なお、第1図、3はガス、矢印は流れ方向
を示している。
以上、石炭スラリ予熱管内の閉塞防止における水(スチ
ーム)及びガス吹込みの効果は (1)水(スチーム)及びガスが予熱管内で蒸発するの
で、予熱管内は前述のような流動状態となり、石炭の膨
油による粘度上昇が実際の値より見掛け上低くなる為、
予熱管内の流動阻害因子とならない。
(2)水(スチーム)及びガスが予熱管内で蒸発するの
で、石炭スラリの予熱管内流速が上昇し、石炭スラリの
沈降防止等に効果がある。
ことが考えられる。
本発明は、以上の知見に基いてなされたもので、石炭と
石炭液化溶剤を混合した後、加熱し石炭を液化させる方
法において、石炭スラリを予熱管に通して予熱し液化反
応器へ供給するに当たり、予熱管入口直近部において当
該石炭スラリに石炭スラリの容量の2.0〜4.0倍の体積を
有するガスを混合し、プラグ流を形成するような条件で
予熱管内を通過させて当該石炭スラリを加熱することを
特徴とする石炭液化反応器予熱管の閉塞防止方法に関す
るものである。
本発明において、石炭スラリに混合するガスとしては、
石炭液化反応において生成するメタン、エタン等の炭化
水素ガス、水素等の無機ガスがある。なお、無機ガスと
してN2も考えられるが、N2を混合するとガスの発熱量が
低下し、プロセス的に好ましくない。これに対し、H2
可燃性であり、反応を阻害しないため、好ましい。
ガスの混合量を石炭スラリの容量の2.0〜4.0倍としたの
は、後述する試験結果から導かれたものであり、2.0倍
より少なければプラグ流の形成、閉塞防止の効果が得ら
れず、4.0倍を超えると熱損失が大きくなつたり、ある
いは運転圧力が上昇する等の問題が生じるからである。
以下、第2図に従がい本発明の詳細について説明する。
スラリ調合槽1は撹拌機用モータ4を設けた撹拌機3に
より適切なる撹拌が行なわれており、石炭ホツパ5より
ライン7を経て供給される石炭6と、ライン8より供給
される溶剤を混合し石炭スラリを調合する。スラリ調合
槽1の温度は、温度検出端23より検出され温度制御装置
24の働きにより、ライン12に流入されるスチーム又は熱
媒油の流量を流量調整弁25により調整しスラリ調合槽1
内の温度を一定にするようになつている。スラリ調合槽
1内に設備されたスチームコイル2はスラリ調合槽1内
壁に沿つてスパイラル上に設備され、かつ石炭スラリを
適温に維持するに充分なる伝熱面積を有する伝熱管であ
り、ライン12より流入する加熱スチーム又は熱媒油はラ
イン13より排出されるようになつている。
また、石炭6は石炭ホツパー5に一時貯留され必要に応
じてライン7を介してスラリ調合槽1に供給される。こ
の石炭6は、粉砕及び輸送、貯蔵に問題ない範囲の水分
(通常3〜13重量%程度)を含有している為、スラリ調
合槽1内で石炭6含有水分の一部又は全部が脱水されス
チームが、発生する。このスチームはライン29を経てベ
ントコンデンサ26により冷却され水となつて系外に排出
される。ベントコンデンサ26を冷却する水は、ライン2
7、ライン28により供給排出される。
次に、スラリ調合槽1で調整された石炭スラリはライン
9、循環ポンプ10、ライン11により、より均一に撹拌混
合され、ライン9、ライン11内での石炭の沈降防止を計
ると共に、ライン14を経て昇圧ポンプ15に供給され、ラ
イン16によりスラリ予熱管17へと供給される。
スラリ予熱管17は加熱炉19内に設備され、適当な熱流速
の範囲において加熱され予熱された石炭スラリはライン
18を経て系外(石炭液化反応器)へ排出される。
また、予熱管内閉塞防止用ガスはライン22の経てスラリ
予熱管17に導入されるが、このガスはライン20を経て加
熱炉19の対流部にて加熱管21により予熱されたものであ
る方が加熱炉19の熱回収性からいつてもよいが、冷ガス
をライン20より直接ライン22へ吹込んでも問題はない。
以下、本発明を具体的に更に詳述する。
試験−1 歴青炭(乾燥基準)1部に石炭液化溶剤2部を250℃、
大気圧下において撹拌混合し、石炭含有水分が完全に脱
水した後、10kg/Hの流量にてスラリ予熱管に供給し250
℃より450℃迄昇温した。
試験当初の予熱管の圧力損失は0.5kg/cm2であつたが試
験を継続するうちに72時間後で圧力損失が約10kg/cm2
なつた為、試験を中止した。
試験−2(比較例) 試験−1の条件下において、スラリ予熱管入口直近部に
おいて石炭スラリ1容量部に対して、スラリ予熱の温
度、圧力下にてのメタンガス1.0容量部を連続的に供給
した。
試験開始の圧力損失は約1.0kg/cm2であり、且試験開始
後72時間における圧力損失は約10kg/cm2となつた為試験
を中止した。
試験終了後、スラリ予熱管を切断した所、スラリの温度
が250〜450℃の部分での付着物が少なかつたが、温度が
450℃の範囲のうち予熱器出口近傍での管内付着物が多
い傾向であつた。
試験−3 試験−2の条件下にて、メタンガス量を2容量部に変更
した。試験開始時の圧力損失は約1.5kg/cm2と上昇した
が、試験開始後144時間経過しても圧力損失は一定であ
つた。
試験−4 試験−3の条件下にて、吹込みガスをエタンガスに変更
した。試験開始時の圧力損失と試験開始後144時間経過
時の圧力損失は約1.5kg/cm2と変化なかつた。
試験−5 試験−2の条件下にて、メタンガス量を4容量部に変更
した所、試験開始時の圧力損失は約2.8kg/cm2と上昇し
たが、試験開始後144時間経過してもほぼ同等の圧力損
失を保持できた。
ガス量を増加させても運転上特に問題がないことは判明
したが、ガス量が多くなるとガスの加熱、冷却における
熱損失が大きくなり、経済的ではない。また、運転の圧
力が高くなる為、ポンプ動力の上昇や加熱管の耐圧上昇
等の経済上の損失が大きい。
試験−6 試験−3の条件下にて、メタン、エタン及び水素ガスを
液化反応生成ガス容量比(メタン:エタン:水素=2:1:
4)にて混合し、2.0容量部供給した。
試験開始時の圧力損失は約1.0kg/cm2、試験後144時間し
ての圧力損失も同等であつた。
試験終了後、予熱管をエアデコーキングしたが、出口炭
酸ガス濃度にも特に問題なく、閉塞等の徴候はなかつ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は石炭/(水+カルボキシメチルセルロース)/N
2系の流動状況を示す図であり、第2図は本発明方法の
一実施態様例のフローを示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭と石炭液化溶剤を混合した後、加熱し
    石炭を液化させる方法において、石炭スラリを予熱管に
    通して予熱し液化反応器へ供給するに当たり、予熱管入
    口直近部において当該石炭スラリに石炭スラリの容量の
    2.0〜4.0倍の体積を有するガスを混合し、プラグ流を形
    成するような条件で予熱管内を通過させて当該石炭スラ
    リを加熱することを特徴とする石炭液化反応器予熱管の
    閉塞防止方法。
JP58151659A 1983-08-22 1983-08-22 石炭液化反応器予熱管の閉塞防止方法 Expired - Lifetime JPH0689336B2 (ja)

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