JPH0689148B2 - ポリマーの製造方法 - Google Patents
ポリマーの製造方法Info
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- JPH0689148B2 JPH0689148B2 JP5798690A JP5798690A JPH0689148B2 JP H0689148 B2 JPH0689148 B2 JP H0689148B2 JP 5798690 A JP5798690 A JP 5798690A JP 5798690 A JP5798690 A JP 5798690A JP H0689148 B2 JPH0689148 B2 JP H0689148B2
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- film
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感光性樹脂、光導波膜、表面保護膜、多層配
線の絶縁膜などの電子材料、光学材料に適用可能なゲル
マン含有ポリマーの製造方法に関する。
線の絶縁膜などの電子材料、光学材料に適用可能なゲル
マン含有ポリマーの製造方法に関する。
近年、有機及び無機の厚膜や薄膜が、その機械的特性、
化学的安定性、光学特性、電磁気特性、触媒特性などを
生かし、電子材料や光学材料として各種の分野で用いら
れるようになってきている。膜として用いるための基本
的な特性は、成形性、透明性、耐熱性、屈折率分布制御
等である。無機材料から成る膜は、機械強度、耐熱性、
透明性などに優れている特徴を持ち、SiO2膜やZrO2が機
械的・化学的保護膜として、また、SiO2にTiO2等をドー
プした膜が光吸収膜や反射防止膜等として用いられてい
る。しかるに、これらの無機膜は一般に厚膜化が困難で
あり、最も厚膜化に適しているゾルゲル法を用いても、
1回の塗布で得られる膜厚はせいぜい0.3μm程度であ
るといわれている。これに対し、有機材料から成る膜
は、一般に有機溶媒可溶性であるためスピンコートが可
能であり、また、無機材料に較べて可とう性に優れてい
るため厚膜化が可能であるなどの利点があり、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)、ポリイミド、ポリシロキサ
ン等がこの分野で用いられている。
化学的安定性、光学特性、電磁気特性、触媒特性などを
生かし、電子材料や光学材料として各種の分野で用いら
れるようになってきている。膜として用いるための基本
的な特性は、成形性、透明性、耐熱性、屈折率分布制御
等である。無機材料から成る膜は、機械強度、耐熱性、
透明性などに優れている特徴を持ち、SiO2膜やZrO2が機
械的・化学的保護膜として、また、SiO2にTiO2等をドー
プした膜が光吸収膜や反射防止膜等として用いられてい
る。しかるに、これらの無機膜は一般に厚膜化が困難で
あり、最も厚膜化に適しているゾルゲル法を用いても、
1回の塗布で得られる膜厚はせいぜい0.3μm程度であ
るといわれている。これに対し、有機材料から成る膜
は、一般に有機溶媒可溶性であるためスピンコートが可
能であり、また、無機材料に較べて可とう性に優れてい
るため厚膜化が可能であるなどの利点があり、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)、ポリイミド、ポリシロキサ
ン等がこの分野で用いられている。
しかるに、PMMAやポリイミドは無機の膜に比べて光透過
性に劣り、また一般に有機の膜は耐熱性に乏しい欠点が
ある。これらのうちで、梯子形構造を持つポリシロキサ
ンは、有機材料としては光透過性、耐熱性に優れている
が、ポリシロキサンは骨格がSi−O結合から成るため、
屈折率が低い問題がある。
性に劣り、また一般に有機の膜は耐熱性に乏しい欠点が
ある。これらのうちで、梯子形構造を持つポリシロキサ
ンは、有機材料としては光透過性、耐熱性に優れている
が、ポリシロキサンは骨格がSi−O結合から成るため、
屈折率が低い問題がある。
本発明の目的は成形性、屈折率制御性、耐熱性、機械特
性に優れた膜形成用のポリマーの製造方法を提供するこ
とにある。
性に優れた膜形成用のポリマーの製造方法を提供するこ
とにある。
本発明を概説すれば、本発明はポリマーの製造方法に関
する発明であって、一種以上の多官能金属アルコキシド
を加水分解・縮合するポリマーの製造方法において、該
多官能金属アルコキシドの一部あるいは全部が有機基を
有するアルコキシゲルマンであることを特徴とする。
する発明であって、一種以上の多官能金属アルコキシド
を加水分解・縮合するポリマーの製造方法において、該
多官能金属アルコキシドの一部あるいは全部が有機基を
有するアルコキシゲルマンであることを特徴とする。
この製造方法において所望とするポリマーは、特定の金
属アルコキシドを適当な触媒によって加水分解・縮合す
ることによって得られる。また、このようにして得られ
たポリマーは有機溶媒に可溶であるので、必要に応じて
は前記の方法で得られたポリマーを適当な溶媒中で適当
な触媒によって更に縮合を進めるか、あるいは得られた
ポリマーを加熱することによって高重合体を得ることも
可能である。
属アルコキシドを適当な触媒によって加水分解・縮合す
ることによって得られる。また、このようにして得られ
たポリマーは有機溶媒に可溶であるので、必要に応じて
は前記の方法で得られたポリマーを適当な溶媒中で適当
な触媒によって更に縮合を進めるか、あるいは得られた
ポリマーを加熱することによって高重合体を得ることも
可能である。
本発明において用いられる有機基を有するアルコキシゲ
ルマンは特に限定するものではなく、分子中に1つある
いは2つの有機基を持つ3官能あるいは2官能のアルコ
キシゲルマンである。具体的には、フェニルトリメトキ
シゲルマン、フェニルトリエトキシゲルマン、フェニル
トリプロポキシゲルマン、フェニルトリブトキシゲルマ
ン、エチルトリメトキシゲルマン、エチルトリエトキシ
シゲルマン、エチルトリプロポキシゲルマン、エチルト
リブトキシゲルマン、メチルトリメトキシゲルマン、メ
チルトリエトキシシゲルマン、メチルトリプロポキシゲ
ルマン、メチルトリブトキシゲルマン、プロピルトリメ
トキシゲルマン、ビニルトリブトキシゲルマン、ジメチ
ルジメトキシゲルマン、ジメチルジエトキシゲルマン、
ジメチルブトキシゲルマン、ジフェニルブトキシゲルマ
ン等が例示される。
ルマンは特に限定するものではなく、分子中に1つある
いは2つの有機基を持つ3官能あるいは2官能のアルコ
キシゲルマンである。具体的には、フェニルトリメトキ
シゲルマン、フェニルトリエトキシゲルマン、フェニル
トリプロポキシゲルマン、フェニルトリブトキシゲルマ
ン、エチルトリメトキシゲルマン、エチルトリエトキシ
シゲルマン、エチルトリプロポキシゲルマン、エチルト
リブトキシゲルマン、メチルトリメトキシゲルマン、メ
チルトリエトキシシゲルマン、メチルトリプロポキシゲ
ルマン、メチルトリブトキシゲルマン、プロピルトリメ
トキシゲルマン、ビニルトリブトキシゲルマン、ジメチ
ルジメトキシゲルマン、ジメチルジエトキシゲルマン、
ジメチルブトキシゲルマン、ジフェニルブトキシゲルマ
ン等が例示される。
本発明には有機基を有するアルコキシゲルマンと汎用の
金属アルコキシドの共重合によって得られるポリマーも
含まれる。この種の汎用の金属アルコキシドは特に限定
するものではないが、次のようなものが例示される。
金属アルコキシドの共重合によって得られるポリマーも
含まれる。この種の汎用の金属アルコキシドは特に限定
するものではないが、次のようなものが例示される。
メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシ
シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピル
トリエトキシシラン、ブトキシトリエトキシシラン、ヘ
キシルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキ
シシラン、4−トリメトキシシリルテトラヒドロフタル
酸無水物、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシ
シラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキ
シシラン、メチルトリス(2−アミノエトキシ)シラ
ン、トリアセトキシビニルシラン、2−メルカプトエチ
ルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミ
ノ)プロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルト
リエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−〔N−アリル−N
(2−アミノエチル)〕アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキ
シチタン、エチルトリメトキシチタン、プロピルトリメ
トキシチタン、ブチルトリメトキシチタン、ビニルトリ
メトキシチタン、フェニルトリメトキシチタン、メチル
トリエトキシチタン、エチルトリエトキシチタン、プロ
ピルトリエトキシチタン、ブチルトリエトキシチタン、
ビニルトリエトキシチタン、フェニルトリエトキシチタ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラブトキシシラン、テトラエトキシジルコン、テトラ
ブトキシジルコン、テトライソプロポキシジルコン、テ
トラメトキシゲルマン、テトラエトキシチタン、テトラ
ブトキシチタン、テトラブトキシスズ、ペンタブトキシ
ニオブ、ペンタブトキシタリウム、トリエトキシボロ
ン、トリブトキシガリウム、ジブトキシ鉛、トリブトキ
シネオジム、トリブトキシエルビウム。また、前駆物質
や酸化物の膜の可とう生を増すために、アルコキシル基
の2つを置換した置換アルコキシド、例えば、ジメチル
ジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどを
用いることも場合によっては有効である。
ン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシ
シラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピル
トリエトキシシラン、ブトキシトリエトキシシラン、ヘ
キシルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキ
シシラン、4−トリメトキシシリルテトラヒドロフタル
酸無水物、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシ
シラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキ
シシラン、メチルトリス(2−アミノエトキシ)シラ
ン、トリアセトキシビニルシラン、2−メルカプトエチ
ルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミ
ノ)プロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルト
リエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロイルオキシ
プロピルトリメトキシシラン、3−〔N−アリル−N
(2−アミノエチル)〕アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキ
シチタン、エチルトリメトキシチタン、プロピルトリメ
トキシチタン、ブチルトリメトキシチタン、ビニルトリ
メトキシチタン、フェニルトリメトキシチタン、メチル
トリエトキシチタン、エチルトリエトキシチタン、プロ
ピルトリエトキシチタン、ブチルトリエトキシチタン、
ビニルトリエトキシチタン、フェニルトリエトキシチタ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラブトキシシラン、テトラエトキシジルコン、テトラ
ブトキシジルコン、テトライソプロポキシジルコン、テ
トラメトキシゲルマン、テトラエトキシチタン、テトラ
ブトキシチタン、テトラブトキシスズ、ペンタブトキシ
ニオブ、ペンタブトキシタリウム、トリエトキシボロ
ン、トリブトキシガリウム、ジブトキシ鉛、トリブトキ
シネオジム、トリブトキシエルビウム。また、前駆物質
や酸化物の膜の可とう生を増すために、アルコキシル基
の2つを置換した置換アルコキシド、例えば、ジメチル
ジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどを
用いることも場合によっては有効である。
本発明において用いられる触媒は特に限定するものでは
なく、酸触媒及びアルカリ触媒が用いられる。酸触媒と
しては、塩酸、フッ化水素酸、硝酸、硫酸、ギ酸、酢酸
等が例示される。また、アルカリ触媒としては、アンモ
ニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム、水酸化カルシウム等が例示される。
なく、酸触媒及びアルカリ触媒が用いられる。酸触媒と
しては、塩酸、フッ化水素酸、硝酸、硫酸、ギ酸、酢酸
等が例示される。また、アルカリ触媒としては、アンモ
ニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム、水酸化カルシウム等が例示される。
本発明のポリマーの合成法の一例を述べると、まず、ア
ルコキシゲルマンを含む金属アルコキシドをエタノール
などの溶媒に溶解し、これに水と塩酸などの触媒を加え
る。この触媒は場合によっては除いてもよい。この反応
は常温で進行するが、必要に応じて加熱してもよい。所
定時間経過後反応溶液を水などの溶媒中に投入し、沈殿
した生成物をろ別した後乾燥する。特に高重合体を所望
する場合には、まず塩酸などの酸触媒により加水分解
し、所定時間反応後アンモニアなどの塩基性触媒により
縮合を進める方法や、あるいはギ酸などの酸触媒により
高温で反応する方法が採用される。生成物は有機溶媒に
可溶であるから適当な溶媒に溶解して用いることができ
る。あるいは反応溶液をそのまま用いることも可能であ
る。このようにして得られたポリマーは分子末端にシラ
ノール基のような反応性の基を有しているため、このポ
リマーで膜を形成した後加熱することにより更に縮合が
進み、化学的、機械的に安定な膜となる。また、この反
応性の基は必要に応じて、適当なシリル化剤、例えば、
トリメチルクロロシラン、ジメチルアミノトリメチルシ
ランなどにより置換することができる。
ルコキシゲルマンを含む金属アルコキシドをエタノール
などの溶媒に溶解し、これに水と塩酸などの触媒を加え
る。この触媒は場合によっては除いてもよい。この反応
は常温で進行するが、必要に応じて加熱してもよい。所
定時間経過後反応溶液を水などの溶媒中に投入し、沈殿
した生成物をろ別した後乾燥する。特に高重合体を所望
する場合には、まず塩酸などの酸触媒により加水分解
し、所定時間反応後アンモニアなどの塩基性触媒により
縮合を進める方法や、あるいはギ酸などの酸触媒により
高温で反応する方法が採用される。生成物は有機溶媒に
可溶であるから適当な溶媒に溶解して用いることができ
る。あるいは反応溶液をそのまま用いることも可能であ
る。このようにして得られたポリマーは分子末端にシラ
ノール基のような反応性の基を有しているため、このポ
リマーで膜を形成した後加熱することにより更に縮合が
進み、化学的、機械的に安定な膜となる。また、この反
応性の基は必要に応じて、適当なシリル化剤、例えば、
トリメチルクロロシラン、ジメチルアミノトリメチルシ
ランなどにより置換することができる。
本発明の最も有用なポリマーはアルコキシゲルマンとア
ルコキシシランの共重合によって得られる。すなわち、
アルコキシゲルマンとアルコキシシランのモル比を調節
することにより広い範囲において屈折率を制御したポリ
マーが得られる。
ルコキシシランの共重合によって得られる。すなわち、
アルコキシゲルマンとアルコキシシランのモル比を調節
することにより広い範囲において屈折率を制御したポリ
マーが得られる。
また、本発明の別の有用なポリマーはアルコキシゲルマ
ンとカルボン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有する
金属アルコキシドとの縮合によって得られるポリマーで
ある。すなわち、得られたポリマーは親水性のカルボキ
シル基を含有するため、イオン交換樹脂やフォトレジス
トなどへの応用が可能である。
ンとカルボン酸基あるいはカルボン酸無水物基を有する
金属アルコキシドとの縮合によって得られるポリマーで
ある。すなわち、得られたポリマーは親水性のカルボキ
シル基を含有するため、イオン交換樹脂やフォトレジス
トなどへの応用が可能である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 メチルトリブトキシゲルマン3.68g(0.012モル)をエタ
ノールに溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を
添加した。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させ
生成物を得た。第1図は生成物の窒素中での熱重量分析
と示差熱分析(TG/DTA)の結果を温度(℃、横軸)と重
量残率〔%熱重量分析、TG、破線)、発熱/吸熱(示差
熱分析、DTA、実線)、縦軸〕の関係において示した図
である。350℃付近まで重量減少が見られず、優れた耐
熱性が認められた。
ノールに溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を
添加した。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させ
生成物を得た。第1図は生成物の窒素中での熱重量分析
と示差熱分析(TG/DTA)の結果を温度(℃、横軸)と重
量残率〔%熱重量分析、TG、破線)、発熱/吸熱(示差
熱分析、DTA、実線)、縦軸〕の関係において示した図
である。350℃付近まで重量減少が見られず、優れた耐
熱性が認められた。
実施例2 メチルトリブトキシゲルマン3.06g(0.01モル)とフェ
ニルトリエトキシシラン22.32g(0.09モル)をエタノー
ルに溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を添加
した。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させた。
反応溶液を蒸留水中に投入し、生成した沈殿物をろ別し
白色ポリマーを得た。生成物をテトラヒドロフラン(TH
F)に溶解した溶液から透明で均一な膜が得られた。第
2図は生成物フィルムの赤外スペクトルを波数(cm-1、
横軸)と透過率(%、縦軸)の関係で示した図である。
1430,1135cm-1付近にSi−φ、1100cm-1付近にSi−0、9
80cm-1付近にGe−0の特性吸収が認められる。第3図は
生成物フィルムの透過特性を波長(nm、横軸)と透過率
(%、縦軸)との関係で示す図である。0.3μmより低
い波長領域でフェニル基の吸収がみられるほかには、広
い波長領域において優れた透過率を示すことが判る。
ニルトリエトキシシラン22.32g(0.09モル)をエタノー
ルに溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を添加
した。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させた。
反応溶液を蒸留水中に投入し、生成した沈殿物をろ別し
白色ポリマーを得た。生成物をテトラヒドロフラン(TH
F)に溶解した溶液から透明で均一な膜が得られた。第
2図は生成物フィルムの赤外スペクトルを波数(cm-1、
横軸)と透過率(%、縦軸)の関係で示した図である。
1430,1135cm-1付近にSi−φ、1100cm-1付近にSi−0、9
80cm-1付近にGe−0の特性吸収が認められる。第3図は
生成物フィルムの透過特性を波長(nm、横軸)と透過率
(%、縦軸)との関係で示す図である。0.3μmより低
い波長領域でフェニル基の吸収がみられるほかには、広
い波長領域において優れた透過率を示すことが判る。
実施例3 メチルトリブトキシゲルマン3.06g(0.01モル)とメチ
ルトリエトキシシラン1.60g(0.09モル)をエタノール
に溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を添加し
た。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させた。反
応溶液を蒸留水中に投入し、生成した沈殿物をろ別し白
色ポリマーを得た。生成物をN−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)に溶解した溶液から透明で均一な膜が得られ
た。この膜を200℃で120分加熱し有機溶媒不溶の膜を得
た。第4図は加熱する前の赤外スペクトルを波数(c
m-1、横軸)と透過率(%、縦軸)との関係で示す図で
ある。980cm-1にGe−0、1120cm-1にSi−0の吸収が認
められる。第5図は200℃で加熱後の生成物の窒素中で
のTG−DTA曲線であり、横軸は温度(℃)、縦軸は重量
残率(%)を示す。400℃以上までほとんど重量減少が
認められず、優れた耐熱性を持つことが判る。
ルトリエトキシシラン1.60g(0.09モル)をエタノール
に溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を添加し
た。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させた。反
応溶液を蒸留水中に投入し、生成した沈殿物をろ別し白
色ポリマーを得た。生成物をN−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)に溶解した溶液から透明で均一な膜が得られ
た。この膜を200℃で120分加熱し有機溶媒不溶の膜を得
た。第4図は加熱する前の赤外スペクトルを波数(c
m-1、横軸)と透過率(%、縦軸)との関係で示す図で
ある。980cm-1にGe−0、1120cm-1にSi−0の吸収が認
められる。第5図は200℃で加熱後の生成物の窒素中で
のTG−DTA曲線であり、横軸は温度(℃)、縦軸は重量
残率(%)を示す。400℃以上までほとんど重量減少が
認められず、優れた耐熱性を持つことが判る。
実施例4 ジメチルジブトキシゲルマン4.97g(0.02モル)とメチ
ルトリエトキシシラン14.3g(0.08モル)をエタノール
に溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を添加し
た。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させた。反
応溶液を蒸留水中に投入し、生成した沈殿物をろ別し白
色ポリマーを得た。生成物をTHFに溶解した溶液から透
明で均一な膜が得られた。第6図は生成物フィルムの透
過特性を波長(nm、横軸)と透過率(%、縦軸)の関係
で示す図である。広い波長領域において優れた透過率を
示すことが判る。
ルトリエトキシシラン14.3g(0.08モル)をエタノール
に溶解し、かくはんしながらこれに塩酸水溶液を添加し
た。常温で2時間、次いで60℃で96時間反応させた。反
応溶液を蒸留水中に投入し、生成した沈殿物をろ別し白
色ポリマーを得た。生成物をTHFに溶解した溶液から透
明で均一な膜が得られた。第6図は生成物フィルムの透
過特性を波長(nm、横軸)と透過率(%、縦軸)の関係
で示す図である。広い波長領域において優れた透過率を
示すことが判る。
実施例5 メチルトリブトキシゲルマン6.13g(0.02モル)と4−
トリメトキシシリルテトラヒドロフタル酸無水物21.8g
(0.08モル)をエタノールに溶解し、かくはんしながら
これに塩酸水溶液を添加した。常温で2時間、次いで60
℃で96時間反応させ生成物を得た。反応溶液を蒸留水中
に投入し、生成した沈殿物をろ別し白色ポリマーを得
た。生成物をメチルイソブチルケトン、THF、エチルセ
ロソルブ等の有機溶媒に可溶であり、これらの溶液から
は透明で均一な膜が得られた。生成物の赤外スペクトル
には980cm-1にGe−0、1120cm-1にSi−0の吸収が、ま
た1700〜1750cm-1付近にC=0(カルボン酸)の伸縮に
基づく吸収が認められた。
トリメトキシシリルテトラヒドロフタル酸無水物21.8g
(0.08モル)をエタノールに溶解し、かくはんしながら
これに塩酸水溶液を添加した。常温で2時間、次いで60
℃で96時間反応させ生成物を得た。反応溶液を蒸留水中
に投入し、生成した沈殿物をろ別し白色ポリマーを得
た。生成物をメチルイソブチルケトン、THF、エチルセ
ロソルブ等の有機溶媒に可溶であり、これらの溶液から
は透明で均一な膜が得られた。生成物の赤外スペクトル
には980cm-1にGe−0、1120cm-1にSi−0の吸収が、ま
た1700〜1750cm-1付近にC=0(カルボン酸)の伸縮に
基づく吸収が認められた。
実施例6 ジメチルジブトキシゲルマン0.1モル、メチルトリエト
キシシラン0.3モル及びテトラエトキシシラン0.6モルを
エタノールに溶解し、これに塩酸水溶液を添加し3時間
反応させた。更にアンモニアを加え3時間反応させた。
反応溶液をシリコン基板に塗布し風乾後、210℃で3時
間加熱し透明で均一な膜を得た。
キシシラン0.3モル及びテトラエトキシシラン0.6モルを
エタノールに溶解し、これに塩酸水溶液を添加し3時間
反応させた。更にアンモニアを加え3時間反応させた。
反応溶液をシリコン基板に塗布し風乾後、210℃で3時
間加熱し透明で均一な膜を得た。
以上説明したように、本発明によって得られるゲルマン
を有するポリマーは耐熱性、光透過性、屈折率制御、成
形加工性等に優れているため、膜として光学材料、電子
材料として用いられる可能性があると共に、親水性を利
用して感光性樹脂やイオン交換樹脂として応用できる可
能性がある。
を有するポリマーは耐熱性、光透過性、屈折率制御、成
形加工性等に優れているため、膜として光学材料、電子
材料として用いられる可能性があると共に、親水性を利
用して感光性樹脂やイオン交換樹脂として応用できる可
能性がある。
第1図は実施例1において得られた生成物の窒素中での
熱重量分析(TG)と示差熱分析(DTA)の結果を示す
図、第2図は実施例2において得られた生成物の赤外ス
ペクトルを示す図、第3図は実施例2において得られた
生成物の透過特性を示す図、第4図は実施例3において
得られた生成物の赤外スペクトルを示す図、第5図は実
施例3において得られた生成物の窒素中でのTGとDTAの
結果を示す図、第6図は実施例4において得られた生成
物の透過特性を示す図である。
熱重量分析(TG)と示差熱分析(DTA)の結果を示す
図、第2図は実施例2において得られた生成物の赤外ス
ペクトルを示す図、第3図は実施例2において得られた
生成物の透過特性を示す図、第4図は実施例3において
得られた生成物の赤外スペクトルを示す図、第5図は実
施例3において得られた生成物の窒素中でのTGとDTAの
結果を示す図、第6図は実施例4において得られた生成
物の透過特性を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】一種以上の多官能金属アルコキシドを加水
分解・縮合するポリマーの製造方法において、該多官能
金属アルコキシドの一部あるいは全部が有機基を有する
アルコキシゲルマンであることを特徴とするポリマーの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5798690A JPH0689148B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | ポリマーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5798690A JPH0689148B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | ポリマーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03259924A JPH03259924A (ja) | 1991-11-20 |
JPH0689148B2 true JPH0689148B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=13071333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5798690A Expired - Lifetime JPH0689148B2 (ja) | 1990-03-12 | 1990-03-12 | ポリマーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0689148B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7455998B2 (en) * | 2004-03-03 | 2008-11-25 | Dow Corning Corporation | Methods for forming structurally defined organic molecules |
WO2008097877A2 (en) | 2007-02-08 | 2008-08-14 | Dow Corning Corporation | Heteroelement siloxane compounds and polymers |
JP4793592B2 (ja) * | 2007-11-22 | 2011-10-12 | 信越化学工業株式会社 | 金属酸化物含有膜形成用組成物、金属酸化物含有膜、金属酸化物含有膜形成基板及びこれを用いたパターン形成方法 |
-
1990
- 1990-03-12 JP JP5798690A patent/JPH0689148B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03259924A (ja) | 1991-11-20 |
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