JPH068854B2 - 電子検出器,およびこれを用いた回路試験方法 - Google Patents
電子検出器,およびこれを用いた回路試験方法Info
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- JPH068854B2 JPH068854B2 JP59218163A JP21816384A JPH068854B2 JP H068854 B2 JPH068854 B2 JP H068854B2 JP 59218163 A JP59218163 A JP 59218163A JP 21816384 A JP21816384 A JP 21816384A JP H068854 B2 JPH068854 B2 JP H068854B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は受けとられた電子,とくに電子ビーム衝突に応
答して目標物から発せられる2次電子のエネルギー分析
用電子検出器およびこれを用いた回路試験方法に関す
る. [従来の技術] たとえば,集積回路を試験するに際して,電圧を当該回
路に印加しつつ電子ビームを用いて当該回路に衝突させ
ることが鉄案されている.電子ビーム衝突の結果,回路
部品により発せられる2次電子のエネルギーは,これら
の2次電子を発する回路部品の電圧を示すことが知られ
ている.従って,回路が動作状態中に,回路上の電子ビ
ームの位置を定めるかあるいは走査してこの回路から発
せられる2次電子を検出することにより,動作中の回路
内で発生する電圧値を算定することができる. [発明が解決しようとする問題点] このような集積回路の試験を行なう際,回路の隣接部品
の電圧により生起される場によって,放出2次電子がか
なりの角度偏向させられるという難点があった. 2次
電子検出用に従来から用いられている検出器のほとんど
は,回路面に垂直な各電子の速度に応答するように構成
されているため,上述した状況の下では測定されるみか
けの電子速度にかなりの誤差が生じてしまう可能性があ
る. 回路内で得られつつある電圧を正しく測定するこ
とを妨げる回路部品間の相互作用が障害となっているこ
とは明らかである. このような難点を克服すべく回路
近傍の高電圧電極を用いて各電子を引きよせる試みがな
されてきているものの,このような高電圧によって被試
験回路の表面に不所望の電荷蓄積を引き起していた. [目的] 故に本発明の目的は上述した難点を少なくとも部分的に
克服することにある. 本発明によれば,減速グリッド手段を有する収集部に2
次電子を束縛および方向づけるような磁場を有する磁気
レンズを有し,前記収集部と前記磁気レンズを前記2次
電子の進路を制御するように構成するとともに,前記磁
気レンズを概収集部に対して相対的に配設して,前記2
次電子の接近速度が実際の速度にほぼ等しい速度で法線
方向に対して十分小さな角度をもって,前記2次電子を
前記収集部の前記減速グリッド手段に接近させるように
した電子ビームの衝突を受ける物体から発せられる2次
電子検出用の電子検出器が提供される. 電子検出器は電子ビームにより衝突を受けた集積回路か
ら発せられる2次電子のエネルギーを分析すべく用いる
ことができる.また,磁気レンズを介して試験中の回路
から発せられる2次電子の移動を加速する静電加速器
と,電子エネルギーを算定すべく用いられる減速グリッ
ドに2次電子が到達した際,放出時の速度に近い速度に
まで,抽出された2次電式を減速するための静電減速器
とをを磁気レンズ自体に一体化してもよい.衝突を行な
う1次電子ビームを,磁気レンズと同軸の電子銃により
発生させて,この1次電子ビームを被試験回路へ磁気レ
ンズを介して通過させるようにしてもよい. また静電
的あるいは磁気的な電子ビーム用の偏向手段を電子銃自
体あるいはアパーチャの近傍に設けてもよい. 本発明による検出器を適当な物体からの2次電子の励起
を分析するために用いることもでき,その用途ととして
は集積回路試験に限られるものではない. 2次電子が収集部の部分半球状減速グリッド手段の中心
の小領域中に集中するように前記磁気レンズを配置し,
前記2次電子を前記収集部の前記減速グリッド手段に実
質的に法線方向へ接近させるようにすることもできる.
減速グリッド手段は半球状としてもよく,電子ビームを
物体へ方向づけることの可能なアパーチャを有するよう
にしてもよい. あるいは,前記物体を磁気レンズの最
大の場の強度の領域あるいはその近傍に位置させてもよ
く,最大強度の場よりもかなり弱い略一定の強度の場を
有する減速グリッド手段が位置している領域に2次電子
が到達するまで該2次電子の進路に沿って場の強度が確
実に弱くなるように前記磁気レンズを配置してもよい.
2次電子は誘引電極により加速され磁気レンズ通過速
度を増加し,ついで適切な静電場により減速されて,前
記減速グリッド手段に到達するエネルギーを,物体から
発せられる場合とほぼ同等にする. このような磁場においては,物体により発せられる2次
電子は束縛されて場の強度がより弱くなるに伴ない延伸
するらせん通路内で移動する. この結果,前記らせん通路はより強度の弱い場の領域内
で各らせんの軸に対してほんの小さな角度をなすように
なる. プレーナ形の減速グリッド手段をより強度の弱
い場の領域に設けて2次電子のみを十分なエネルギーで
通過させる. 正に帯電した誘引電極を有する収集部は
前記減速グリッド手段を通過する電子を収集する. な
お,加速用静電場を設けて磁気レンズにより2次電子を
加速する必要はないけれども,検出器の応答性はこの加
速用静電場に用いることにより向上する. さらに,物体に衝突する電子ビームを磁気レンズを介し
て物体に方向づけすることもできる. 一実意例においては,磁気レンズは軸対称であり,1次
電子ビームは,その軸に近接した通路に沿うように方向
付けられ,底部から上方向に延在し物体をその上に載せ
る中央の柱部材を備えたコアを有している. 前記磁気
レンズ用の励磁コイルがこの中心柱部材の周囲に巻装さ
れている. 前記コアはコイルの外側で連続し,柱部材
の頂部上に延在して物体を磁気レンズの最大強度の場の
領域に位置させる. 磁力線は柱部材から上方向に伸び
て場が弱くなるに伴ないそれていく. このような場を
弱める効果により,物体によって発せられる2次電子の
らせん通路が軸方向に延伸して,それ故より一層略平行
状態になり,2次電子のエネルギーを正確に測定できる
こととなる. [実施例] 第1図において,電式銃1は1次電子のビーム2を生成
し,その1次電子は検出器の軸に沿って下方の,集積回
路のような目標試料3に向けられる. 電子衝突の結
果,この試料3により2次電子4が発せられ,これらの
2次電子4は略円筒状の磁気レンズ5により束縛されて
方向が定められアパーチャ7を通過する. 前記目標試
料3はこの磁気レンズ5の磁場にそれ自体がさらされて
いる.前記円筒状磁気レンズ5の内側の抵抗被覆6に印
加される電圧VEXにより発生する抽出静電場により,試
料3から2次電子が引きだされる. この抵抗被覆6
は,たとえば,炭素あるいはその他の電気抵抗を有する
原子番号の小さな物質により構成されている. アパーチャ7を通過する2次電子4は,ついで,減速グ
リッドないしフィルタ機構9に印加された電圧VGRIDに
より発生する球状の減速場ないしフィルタ場と,磁気レ
ンズ5上端部に配置された環状円盤16の上面の抵抗被覆
8上での円環状電圧分布の下に置かれる. この円盤16
は中心部に前記アパーチャ7を有し,このアパーチャ7
は半円球状の減速グリッド9の中心にも位置しており,
2次電子4が略半径方向に該グリッド9へ近づくことを
できるだけ確実にしている. 従って,この2次電子4
のグリッド9への接近速度は,2次電子4の実速と略等
しい. グリッド9へ接近するために十分なエネルギーを有する
2次電子4はグリッド9を通過して,グリッド9と,前
記アパーチャ7を中心として該グリッド9に対して同心
の半円球状抑制グリッド10との間の空間内に進入する.
前記抑制グリッド10はほぼ−30ボルトの電位に保た
れ,入り込んだ2次電子をこれらのグリッド9と10との
間の空間内に閉じ込めるが,後方に散乱する高エネルギ
ー2次電子の通過に関しては,これを許容する. 前記アパーチャ7にやはり同心的な環状グリッド11は+
50ボルトに維持され,各グリッド9と10との間の空間に
入る2次電子を誘引する. このグリッド11により2次
電子は下方に引き込まれ,同様に環状でかつグリッド11
の下方に位置するシンチレーション装置12へ向けてこれ
らの2次電子は加速される. このシンチレーション装
置12内のグリッドは+10KVの高電位に保たれていて,図
示しない光電子増倍管に適用すべく,該装置から高輝度
の光出力を得るようになっている. この光電子増倍管
は2次電子の収集率を表す電気出力を発生し,この電気
出力から集積回路の被走査部分の有効電圧の表示を得る
ことができる. 第1図から明らかなように,半円球状の収集部は円筒状
磁気レンズ5と同軸であり,各グリッド9および10は軸
状に円形アパーチャを有している. これらのアパーチ
ャは,電子銃1からの電子ビーム2のための自由通路を
形成するもので,後方に散乱する1対電子が前記収集部
により捕捉されることなく軸に近接して戻ることを可能
にしている. 鎖線13,14は,軸を中心とする狭い円錐形の領域を示
し,この領域内では,後方散乱電子が,それを捕捉する
ための電極に戻される.このような後方散乱電子は,2
次電子が1次電子の試料3上への衝突によりこの試料3
の物質から追いだされるものであるのに対して,概ね反
転した軌道を有する1次電子である点において2次電子
とは相違しており,このような後方散乱1次電子は,検
出器の各部への衝突により3次電子の放出をも引きおこ
す可能性がある. このような3次電式の放出の可能性は,炭素等の原子番
号の小さな電気抵抗をする物質から製造される抵抗層6
を設けることにより減少する.符号16,17によって示し
た,前記磁気レンズ5の環状円盤は,それぞれ+20ボル
トおよび接地に維持され,前記被覆6に印加される抽出
電圧VEXとともに,2次電子用の必要な静電加速場およ
び減速場を発生する. 円盤16上の抵抗性被覆8は,円盤16の大半の領域上で,
円盤16から絶縁されているが,その外周部においてグリ
ッド9に接続されているので,後方散乱1次電子の戻り
通路となりうる軸近傍の部分を除いてグリッド9の半球
状内部全体にわたって所望の放射状減速場が生成され
る. 第1図に示す装置の動作を行なう際,当然のことながら
真空外囲器内に当該装置を配設して電子の自由運動を可
能にするように構成している. 図示の電圧値が各部に印加され,試料3は磁気レンズ5
の底部の中心孔のほぼ下方で検出器の軸上に配設されて
いる. この試料3は正規の動作を行なうために図示し
ない手段に結合されている. 磁気レンズ5は,ビームを試料3に集束させるように電
子銃1からの電子ビーム2の集束系の部分を形成してい
る. 電子ビーム2を試料3上に走査してもよく,ある
いは点測定を必要とする場合には試料3のある特定部分
に電子ビーム2を衝突させるようにしてもよい. この
ような電子ビームを偏向させるための手段を図示してい
ないけれども,これらの手段は静電的あるいは磁気的な
手段とし,電子銃1に含ませるかあるいはアパーチャ7
の近傍に位置させるようにしてもよい. ビーム2の衝突の結果,試料3により発せられる2次電
子はグリッド11を通過し,これらの2次電子が必要なエ
ネルギーレベルにあればシンチレーション装置12に進行
し,このシンチレーション装置12の光は図示しない光電
子倍増管により測定され,収集された電子の量に従って
2次電子を発する集積回路の各部品の電圧表示を行な
う. グリッド9の電圧VGRIDを調節可能として,グリ
ッド9内の半球状空間内の減速場の強度を変化させるこ
とにより,2次電子のエネルギーを定めることができ
る. 抑制グリッド10の電圧が電子を停止させるに不十
分である場合には,きわめて高いエネルギーを有する電
子はすべてグリッド9ならびにグリッド10を通過するこ
とになる. 検出器の部材とくにグリッド9および10は,後方散乱1
次電子により生成される3次電子の数を可能なかぎり減
少させるようにエネルギーが低い2次放出を有する物質
により構成することが好ましい. 第1図に示す検出器は,試料3からアパーチャ7へ向け
て2次電子を束縛および方向づけるように機能するもの
で,試料3からの2次電子はアパーチャ7に向い,そこ
で,半球対称の減速場もしくはフィルタ場に晒され,し
かる後,電子のエネルギーを正確に定めるべく,加速場
のもとにおかれる. 従って,試料自体の電流および電
圧に寄因した試料3の表面に近い静電場および磁場によ
る2次電子の偏向は,検出器による電子の検出について
なんら実質的影響はない. 磁気レンズによる強度の磁
場に対して稼動状態の集積回路をさらしても,回路動作
に影響がないことは特筆すべきである. この実施例で
は,典型的には1テスラ以下程度の磁場を採用するのが
よい. かくして,本発明に係る検出器により,試料3
内の電圧分布の正確なマップを得ることができるとゆう
ことが理解される。
答して目標物から発せられる2次電子のエネルギー分析
用電子検出器およびこれを用いた回路試験方法に関す
る. [従来の技術] たとえば,集積回路を試験するに際して,電圧を当該回
路に印加しつつ電子ビームを用いて当該回路に衝突させ
ることが鉄案されている.電子ビーム衝突の結果,回路
部品により発せられる2次電子のエネルギーは,これら
の2次電子を発する回路部品の電圧を示すことが知られ
ている.従って,回路が動作状態中に,回路上の電子ビ
ームの位置を定めるかあるいは走査してこの回路から発
せられる2次電子を検出することにより,動作中の回路
内で発生する電圧値を算定することができる. [発明が解決しようとする問題点] このような集積回路の試験を行なう際,回路の隣接部品
の電圧により生起される場によって,放出2次電子がか
なりの角度偏向させられるという難点があった. 2次
電子検出用に従来から用いられている検出器のほとんど
は,回路面に垂直な各電子の速度に応答するように構成
されているため,上述した状況の下では測定されるみか
けの電子速度にかなりの誤差が生じてしまう可能性があ
る. 回路内で得られつつある電圧を正しく測定するこ
とを妨げる回路部品間の相互作用が障害となっているこ
とは明らかである. このような難点を克服すべく回路
近傍の高電圧電極を用いて各電子を引きよせる試みがな
されてきているものの,このような高電圧によって被試
験回路の表面に不所望の電荷蓄積を引き起していた. [目的] 故に本発明の目的は上述した難点を少なくとも部分的に
克服することにある. 本発明によれば,減速グリッド手段を有する収集部に2
次電子を束縛および方向づけるような磁場を有する磁気
レンズを有し,前記収集部と前記磁気レンズを前記2次
電子の進路を制御するように構成するとともに,前記磁
気レンズを概収集部に対して相対的に配設して,前記2
次電子の接近速度が実際の速度にほぼ等しい速度で法線
方向に対して十分小さな角度をもって,前記2次電子を
前記収集部の前記減速グリッド手段に接近させるように
した電子ビームの衝突を受ける物体から発せられる2次
電子検出用の電子検出器が提供される. 電子検出器は電子ビームにより衝突を受けた集積回路か
ら発せられる2次電子のエネルギーを分析すべく用いる
ことができる.また,磁気レンズを介して試験中の回路
から発せられる2次電子の移動を加速する静電加速器
と,電子エネルギーを算定すべく用いられる減速グリッ
ドに2次電子が到達した際,放出時の速度に近い速度に
まで,抽出された2次電式を減速するための静電減速器
とをを磁気レンズ自体に一体化してもよい.衝突を行な
う1次電子ビームを,磁気レンズと同軸の電子銃により
発生させて,この1次電子ビームを被試験回路へ磁気レ
ンズを介して通過させるようにしてもよい. また静電
的あるいは磁気的な電子ビーム用の偏向手段を電子銃自
体あるいはアパーチャの近傍に設けてもよい. 本発明による検出器を適当な物体からの2次電子の励起
を分析するために用いることもでき,その用途ととして
は集積回路試験に限られるものではない. 2次電子が収集部の部分半球状減速グリッド手段の中心
の小領域中に集中するように前記磁気レンズを配置し,
前記2次電子を前記収集部の前記減速グリッド手段に実
質的に法線方向へ接近させるようにすることもできる.
減速グリッド手段は半球状としてもよく,電子ビームを
物体へ方向づけることの可能なアパーチャを有するよう
にしてもよい. あるいは,前記物体を磁気レンズの最
大の場の強度の領域あるいはその近傍に位置させてもよ
く,最大強度の場よりもかなり弱い略一定の強度の場を
有する減速グリッド手段が位置している領域に2次電子
が到達するまで該2次電子の進路に沿って場の強度が確
実に弱くなるように前記磁気レンズを配置してもよい.
2次電子は誘引電極により加速され磁気レンズ通過速
度を増加し,ついで適切な静電場により減速されて,前
記減速グリッド手段に到達するエネルギーを,物体から
発せられる場合とほぼ同等にする. このような磁場においては,物体により発せられる2次
電子は束縛されて場の強度がより弱くなるに伴ない延伸
するらせん通路内で移動する. この結果,前記らせん通路はより強度の弱い場の領域内
で各らせんの軸に対してほんの小さな角度をなすように
なる. プレーナ形の減速グリッド手段をより強度の弱
い場の領域に設けて2次電子のみを十分なエネルギーで
通過させる. 正に帯電した誘引電極を有する収集部は
前記減速グリッド手段を通過する電子を収集する. な
お,加速用静電場を設けて磁気レンズにより2次電子を
加速する必要はないけれども,検出器の応答性はこの加
速用静電場に用いることにより向上する. さらに,物体に衝突する電子ビームを磁気レンズを介し
て物体に方向づけすることもできる. 一実意例においては,磁気レンズは軸対称であり,1次
電子ビームは,その軸に近接した通路に沿うように方向
付けられ,底部から上方向に延在し物体をその上に載せ
る中央の柱部材を備えたコアを有している. 前記磁気
レンズ用の励磁コイルがこの中心柱部材の周囲に巻装さ
れている. 前記コアはコイルの外側で連続し,柱部材
の頂部上に延在して物体を磁気レンズの最大強度の場の
領域に位置させる. 磁力線は柱部材から上方向に伸び
て場が弱くなるに伴ないそれていく. このような場を
弱める効果により,物体によって発せられる2次電子の
らせん通路が軸方向に延伸して,それ故より一層略平行
状態になり,2次電子のエネルギーを正確に測定できる
こととなる. [実施例] 第1図において,電式銃1は1次電子のビーム2を生成
し,その1次電子は検出器の軸に沿って下方の,集積回
路のような目標試料3に向けられる. 電子衝突の結
果,この試料3により2次電子4が発せられ,これらの
2次電子4は略円筒状の磁気レンズ5により束縛されて
方向が定められアパーチャ7を通過する. 前記目標試
料3はこの磁気レンズ5の磁場にそれ自体がさらされて
いる.前記円筒状磁気レンズ5の内側の抵抗被覆6に印
加される電圧VEXにより発生する抽出静電場により,試
料3から2次電子が引きだされる. この抵抗被覆6
は,たとえば,炭素あるいはその他の電気抵抗を有する
原子番号の小さな物質により構成されている. アパーチャ7を通過する2次電子4は,ついで,減速グ
リッドないしフィルタ機構9に印加された電圧VGRIDに
より発生する球状の減速場ないしフィルタ場と,磁気レ
ンズ5上端部に配置された環状円盤16の上面の抵抗被覆
8上での円環状電圧分布の下に置かれる. この円盤16
は中心部に前記アパーチャ7を有し,このアパーチャ7
は半円球状の減速グリッド9の中心にも位置しており,
2次電子4が略半径方向に該グリッド9へ近づくことを
できるだけ確実にしている. 従って,この2次電子4
のグリッド9への接近速度は,2次電子4の実速と略等
しい. グリッド9へ接近するために十分なエネルギーを有する
2次電子4はグリッド9を通過して,グリッド9と,前
記アパーチャ7を中心として該グリッド9に対して同心
の半円球状抑制グリッド10との間の空間内に進入する.
前記抑制グリッド10はほぼ−30ボルトの電位に保た
れ,入り込んだ2次電子をこれらのグリッド9と10との
間の空間内に閉じ込めるが,後方に散乱する高エネルギ
ー2次電子の通過に関しては,これを許容する. 前記アパーチャ7にやはり同心的な環状グリッド11は+
50ボルトに維持され,各グリッド9と10との間の空間に
入る2次電子を誘引する. このグリッド11により2次
電子は下方に引き込まれ,同様に環状でかつグリッド11
の下方に位置するシンチレーション装置12へ向けてこれ
らの2次電子は加速される. このシンチレーション装
置12内のグリッドは+10KVの高電位に保たれていて,図
示しない光電子増倍管に適用すべく,該装置から高輝度
の光出力を得るようになっている. この光電子増倍管
は2次電子の収集率を表す電気出力を発生し,この電気
出力から集積回路の被走査部分の有効電圧の表示を得る
ことができる. 第1図から明らかなように,半円球状の収集部は円筒状
磁気レンズ5と同軸であり,各グリッド9および10は軸
状に円形アパーチャを有している. これらのアパーチ
ャは,電子銃1からの電子ビーム2のための自由通路を
形成するもので,後方に散乱する1対電子が前記収集部
により捕捉されることなく軸に近接して戻ることを可能
にしている. 鎖線13,14は,軸を中心とする狭い円錐形の領域を示
し,この領域内では,後方散乱電子が,それを捕捉する
ための電極に戻される.このような後方散乱電子は,2
次電子が1次電子の試料3上への衝突によりこの試料3
の物質から追いだされるものであるのに対して,概ね反
転した軌道を有する1次電子である点において2次電子
とは相違しており,このような後方散乱1次電子は,検
出器の各部への衝突により3次電子の放出をも引きおこ
す可能性がある. このような3次電式の放出の可能性は,炭素等の原子番
号の小さな電気抵抗をする物質から製造される抵抗層6
を設けることにより減少する.符号16,17によって示し
た,前記磁気レンズ5の環状円盤は,それぞれ+20ボル
トおよび接地に維持され,前記被覆6に印加される抽出
電圧VEXとともに,2次電子用の必要な静電加速場およ
び減速場を発生する. 円盤16上の抵抗性被覆8は,円盤16の大半の領域上で,
円盤16から絶縁されているが,その外周部においてグリ
ッド9に接続されているので,後方散乱1次電子の戻り
通路となりうる軸近傍の部分を除いてグリッド9の半球
状内部全体にわたって所望の放射状減速場が生成され
る. 第1図に示す装置の動作を行なう際,当然のことながら
真空外囲器内に当該装置を配設して電子の自由運動を可
能にするように構成している. 図示の電圧値が各部に印加され,試料3は磁気レンズ5
の底部の中心孔のほぼ下方で検出器の軸上に配設されて
いる. この試料3は正規の動作を行なうために図示し
ない手段に結合されている. 磁気レンズ5は,ビームを試料3に集束させるように電
子銃1からの電子ビーム2の集束系の部分を形成してい
る. 電子ビーム2を試料3上に走査してもよく,ある
いは点測定を必要とする場合には試料3のある特定部分
に電子ビーム2を衝突させるようにしてもよい. この
ような電子ビームを偏向させるための手段を図示してい
ないけれども,これらの手段は静電的あるいは磁気的な
手段とし,電子銃1に含ませるかあるいはアパーチャ7
の近傍に位置させるようにしてもよい. ビーム2の衝突の結果,試料3により発せられる2次電
子はグリッド11を通過し,これらの2次電子が必要なエ
ネルギーレベルにあればシンチレーション装置12に進行
し,このシンチレーション装置12の光は図示しない光電
子倍増管により測定され,収集された電子の量に従って
2次電子を発する集積回路の各部品の電圧表示を行な
う. グリッド9の電圧VGRIDを調節可能として,グリ
ッド9内の半球状空間内の減速場の強度を変化させるこ
とにより,2次電子のエネルギーを定めることができ
る. 抑制グリッド10の電圧が電子を停止させるに不十
分である場合には,きわめて高いエネルギーを有する電
子はすべてグリッド9ならびにグリッド10を通過するこ
とになる. 検出器の部材とくにグリッド9および10は,後方散乱1
次電子により生成される3次電子の数を可能なかぎり減
少させるようにエネルギーが低い2次放出を有する物質
により構成することが好ましい. 第1図に示す検出器は,試料3からアパーチャ7へ向け
て2次電子を束縛および方向づけるように機能するもの
で,試料3からの2次電子はアパーチャ7に向い,そこ
で,半球対称の減速場もしくはフィルタ場に晒され,し
かる後,電子のエネルギーを正確に定めるべく,加速場
のもとにおかれる. 従って,試料自体の電流および電
圧に寄因した試料3の表面に近い静電場および磁場によ
る2次電子の偏向は,検出器による電子の検出について
なんら実質的影響はない. 磁気レンズによる強度の磁
場に対して稼動状態の集積回路をさらしても,回路動作
に影響がないことは特筆すべきである. この実施例で
は,典型的には1テスラ以下程度の磁場を採用するのが
よい. かくして,本発明に係る検出器により,試料3
内の電圧分布の正確なマップを得ることができるとゆう
ことが理解される。
第1図において2次電子が半円球収集装置の中心の小さ
な領域に伝搬されるのに対して,第2図に示す実施例で
は磁気レンズを用いて,2次電子が法線に接近してプレ
ーナ収集部に近づくように2次電子の進路を略平行にし
ている. 第2図において,電子銃1は,検出器の軸に
沿って降下し,第1図の場合と同様に集積回路である目
標試料3に向う1次電子のビーム2を生成する. 試料3はノブ21の制御の下で移動可能であるステージ20
上に取り付けられている. 磁気レンズはその断面が23
で示される軸対称のコアを有し,かつ,中央に立設され
た柱部材22を含み,その柱部材22の上には,前記ステー
ジ20が載置されている, 励磁コイル24はこの磁気レン
ズの磁化を行なう.図面に示すように,コア23は柱部材
22の頂部上の外部に延在し,試料3のまわりの中央リン
グ部材を含んでいる. 絶縁物質からなる円筒状筒部材25は磁気レンズの頂部の
下方に延在し,磁場を形成するために用いられる他のコ
イル26を上端部に有している. グリッド27は約100ボルトの正電位を保持し,電子をそ
の通路内で筒部材25の上方に加速させる.この電圧は柱
部材22上の集積回路に影響を与えない程度の十分低い値
である. 図示のように二重にすることができるグリッ
ド28は減速グリッドもしくはフィルタグリッドとして作
用する. 筒部材25の内側の抵抗被覆29により2次電子を減速させ
るための必要な静電場が生成され,2次電子は,試料3
により発せられる際の速度,すなわち放出速度と略等し
い速度で減速グリッド28に接近する. 磁気レンズの場
は線30により示され,試料3の近傍で強度が最大となり
上方向に確実に弱められる. 前記コイル26は,グリッ
ド28の近くの筒部材25の最上部で略均一な場を発生する
ように作用する. 電子応答デバイス31は検出器の軸の一方の側に位置し,
上方へ筒部材25を離れる電子は,正の電位に保持された
グリッド33によって矢印32により示されるように誘引さ
れる. これらの電子は,約+1200Vにバイアスされた
金属フィルムで被覆されたシンチレーションプレート35
まで移動する. 矢印36によって示されるプレート35に
より発せられる光は図示しない光電子増倍管に向けら
れ,衝突する2次電子によって発生したプレート35の光
出力の強度を表す出力信号を発生する. このようなや
り方で,集積回路の電圧表示が得られる。
な領域に伝搬されるのに対して,第2図に示す実施例で
は磁気レンズを用いて,2次電子が法線に接近してプレ
ーナ収集部に近づくように2次電子の進路を略平行にし
ている. 第2図において,電子銃1は,検出器の軸に
沿って降下し,第1図の場合と同様に集積回路である目
標試料3に向う1次電子のビーム2を生成する. 試料3はノブ21の制御の下で移動可能であるステージ20
上に取り付けられている. 磁気レンズはその断面が23
で示される軸対称のコアを有し,かつ,中央に立設され
た柱部材22を含み,その柱部材22の上には,前記ステー
ジ20が載置されている, 励磁コイル24はこの磁気レン
ズの磁化を行なう.図面に示すように,コア23は柱部材
22の頂部上の外部に延在し,試料3のまわりの中央リン
グ部材を含んでいる. 絶縁物質からなる円筒状筒部材25は磁気レンズの頂部の
下方に延在し,磁場を形成するために用いられる他のコ
イル26を上端部に有している. グリッド27は約100ボルトの正電位を保持し,電子をそ
の通路内で筒部材25の上方に加速させる.この電圧は柱
部材22上の集積回路に影響を与えない程度の十分低い値
である. 図示のように二重にすることができるグリッ
ド28は減速グリッドもしくはフィルタグリッドとして作
用する. 筒部材25の内側の抵抗被覆29により2次電子を減速させ
るための必要な静電場が生成され,2次電子は,試料3
により発せられる際の速度,すなわち放出速度と略等し
い速度で減速グリッド28に接近する. 磁気レンズの場
は線30により示され,試料3の近傍で強度が最大となり
上方向に確実に弱められる. 前記コイル26は,グリッ
ド28の近くの筒部材25の最上部で略均一な場を発生する
ように作用する. 電子応答デバイス31は検出器の軸の一方の側に位置し,
上方へ筒部材25を離れる電子は,正の電位に保持された
グリッド33によって矢印32により示されるように誘引さ
れる. これらの電子は,約+1200Vにバイアスされた
金属フィルムで被覆されたシンチレーションプレート35
まで移動する. 矢印36によって示されるプレート35に
より発せられる光は図示しない光電子増倍管に向けら
れ,衝突する2次電子によって発生したプレート35の光
出力の強度を表す出力信号を発生する. このようなや
り方で,集積回路の電圧表示が得られる。
第1図の検出器についてすでに概略説明した状態で生じ
る第2図に示す検出器の動作において,電子ビーム2に
よる衝突の結果,稼働状態の集積回路から発せられる2
次電子は,レンズの磁場により軸の回りのらせん通路に
束縛されかつ方向づけられる. 電子が上方に移動する
に伴い,電子はまず静電場により加速され,ついで再び
その放出速度まで減速される. 磁場を徐々に弱めるこ
とにより,電子は拡張傾向のらせん進路に沿って筒部材
25の頂部まで活発に進行し,減速グリッドに到達する際
には,軸から5度を越えない角度で移動する. 電子の
進路は37で示され,検出器の軸を破線38で示す.この場
合の例示は例示の明瞭化を図る理由によって,検出器の
軸に沿って正確な位置には描かれていない. 2次電子
の通路を検出器の軸の5度以内にすることによって,電
子の上向き速度は,角度5゜の余弦値が0.9962であるた
め試料3を電子が離れる角度によっては実質的に影響さ
れない. 磁気レンズの効果により速度に影響を及ぼす
ことなく2次電子の運動方向が変化し,その結果平面的
な減速あるいはフィルタグリッドを用いて放出速度に応
じて電子をフィルタすることができる. 以上本発明を,特定例としての集積回路の回路試験の例
を参照して記述してきたけれども,これ以外の電位源を
持つ物体に対しても適用することができる.本発明の第
1実施例の変形例として,収集部を半円球よりさらに大
きいかあるいは小さな円球状にすることもできる. 磁
気レンズの形状は,電子収集器の形状を念頭において,
磁場の形状が正確に保たれるならば,図示のものとは相
違してもよい.記載したシンチレーション装置以外の手
段を用いて,収集された電子からの出力を発生させるこ
ともできる. さらに,減速グリッドあるいはフィルタグリッドとして
静電プレートを用いることも可能であり,このような他
の例も「減速グリッド」という述語に含まれる. [発明の効果] 本発明は以上述べてきたように,減速グリッド手段を有
する収集部に2次電子を束縛および方向づけるような磁
場を有する磁気レンズを設け,前記収集部と前記磁気レ
ンズを2次電子の進路を制御するように構成するととも
に,2次電子の接近速度が実際の速度に略等しい速度で
法線方向に対して十分小さな角度をもって,2次電子を
減速グリッド手段に接近させるように電子検出器を構成
したので,被検出体の試験をその動作状態で行なって
も,従来のように電子速度の測定に誤差が生ずる可能性
が少なく従って高い測定精度を確保することができ,た
とえば集積回路の回路試験等に適用してその効果は極め
て大である.
る第2図に示す検出器の動作において,電子ビーム2に
よる衝突の結果,稼働状態の集積回路から発せられる2
次電子は,レンズの磁場により軸の回りのらせん通路に
束縛されかつ方向づけられる. 電子が上方に移動する
に伴い,電子はまず静電場により加速され,ついで再び
その放出速度まで減速される. 磁場を徐々に弱めるこ
とにより,電子は拡張傾向のらせん進路に沿って筒部材
25の頂部まで活発に進行し,減速グリッドに到達する際
には,軸から5度を越えない角度で移動する. 電子の
進路は37で示され,検出器の軸を破線38で示す.この場
合の例示は例示の明瞭化を図る理由によって,検出器の
軸に沿って正確な位置には描かれていない. 2次電子
の通路を検出器の軸の5度以内にすることによって,電
子の上向き速度は,角度5゜の余弦値が0.9962であるた
め試料3を電子が離れる角度によっては実質的に影響さ
れない. 磁気レンズの効果により速度に影響を及ぼす
ことなく2次電子の運動方向が変化し,その結果平面的
な減速あるいはフィルタグリッドを用いて放出速度に応
じて電子をフィルタすることができる. 以上本発明を,特定例としての集積回路の回路試験の例
を参照して記述してきたけれども,これ以外の電位源を
持つ物体に対しても適用することができる.本発明の第
1実施例の変形例として,収集部を半円球よりさらに大
きいかあるいは小さな円球状にすることもできる. 磁
気レンズの形状は,電子収集器の形状を念頭において,
磁場の形状が正確に保たれるならば,図示のものとは相
違してもよい.記載したシンチレーション装置以外の手
段を用いて,収集された電子からの出力を発生させるこ
ともできる. さらに,減速グリッドあるいはフィルタグリッドとして
静電プレートを用いることも可能であり,このような他
の例も「減速グリッド」という述語に含まれる. [発明の効果] 本発明は以上述べてきたように,減速グリッド手段を有
する収集部に2次電子を束縛および方向づけるような磁
場を有する磁気レンズを設け,前記収集部と前記磁気レ
ンズを2次電子の進路を制御するように構成するととも
に,2次電子の接近速度が実際の速度に略等しい速度で
法線方向に対して十分小さな角度をもって,2次電子を
減速グリッド手段に接近させるように電子検出器を構成
したので,被検出体の試験をその動作状態で行なって
も,従来のように電子速度の測定に誤差が生ずる可能性
が少なく従って高い測定精度を確保することができ,た
とえば集積回路の回路試験等に適用してその効果は極め
て大である.
第1図は本発明に係る電子検出器の第1実施例を示す概
略断面図,第2図は本発明に係る電子検出器の第2実施
例を示す概略断面図である. 1・・・電子銃 2・・・ビーム 3・・・試料 4・・・2次電子 5・・・磁気レンズ 7・・・アパーチャ 9,10,11・・・グリッド 12・・・シンチレーション装置 13,14・・・狭い円錐形の領域 15・・・電極 16,17・・・円盤 25・・・円筒状筒部材 24,26・・・コイル 27,33・・・グリッド 30・・・磁気レンズの場 31・・・電子の応答デバイス 35・・・プレート 36・・・光 37・・・電子の進路 38・・・検出器の軸
略断面図,第2図は本発明に係る電子検出器の第2実施
例を示す概略断面図である. 1・・・電子銃 2・・・ビーム 3・・・試料 4・・・2次電子 5・・・磁気レンズ 7・・・アパーチャ 9,10,11・・・グリッド 12・・・シンチレーション装置 13,14・・・狭い円錐形の領域 15・・・電極 16,17・・・円盤 25・・・円筒状筒部材 24,26・・・コイル 27,33・・・グリッド 30・・・磁気レンズの場 31・・・電子の応答デバイス 35・・・プレート 36・・・光 37・・・電子の進路 38・・・検出器の軸
Claims (4)
- 【請求項1】物体から放出される2次電子を検出するた
めの電子検出器であって、 対称性の中心軸を有する磁気レンズ手段と、 上記磁気レンズ手段内の最大磁界領域に物体を支持する
物体支持手段と、 上記磁気レンズ手段中の電子ビームを方向付けて、上記
物体に射突させ、該物体から2次電子を放出させる電子
ビーム方向付け手段と、 上記物体から放出された2次電子を加速して、上記磁気
レンズ手段沿いに軸方向で、電子ビームの方向とは反対
の方向に走行させる2次電子加速手段と、 2次電子加速手段による加速後の2次電子の軌跡上に配
置され、該軌跡上の2次電子を減速させる2次電子減速
手段とを含んで成り、 上記磁気レンズ手段は,上記2次電子加速手段から該2
次電子減速手段に向けて、上記軸沿いに徐々に弱められ
て、該2次電子を徐々に延伸する螺旋状の軌跡に沿って
走行させ、該電子を該軸に対して概ね平行な通路沿いに
上記2次電子減速手段に到達させるための磁界を形成す
るように配置されていることを特徴とする電子検出器。 - 【請求項2】物体から放出れる2次電子を検出するため
の電子検出器であって、 中空円筒状の磁気レンズ手段と、 上記中空円筒状の磁気レンズ手段の一端に物体を支持す
る物体支持手段と、 上記中空円筒状の磁気レンズ手段中の電子ビームを方向
付けて、上記物体に射突させ、該物体から2次電子を放
出させる電子ビーム方向付け手段とを含み、 上記中空円筒状の磁気レンズ手段は、該磁気レンズ手段
の軸上で、上記物体支持手段が位置する一端とは反対側
の小さな領域に向けて、2次電子を集束させるように配
置されており、 さらに、上記小さな領域を中心にして,該磁気レンズ手
段の軸上の反対側に設けられ、該物体支持手段から隔っ
た側の面に抵抗被覆の施された環状の電極手段と、 上記電極手段を正極にバイアスするバイアス手段と、 上記小さな領域に中心が配置された部分的に球形の電子
減速手段であって、上記小さな領域に集束された2次電
子を、放射状の軌跡沿いに、実効速度に概ね等しい速度
で、上記電子減速電極に到達するように走行させる、上
記部分的に球形の電子減速電極と、 上記部分的に球形の電子減速電極を通過した後の2次電
子を回収する2次電子回収手段と、を有することを特徴
とする電子検出器。 - 【請求項3】電子が射突された物体から放出される2次
電子を検出する検出方法において、 物体に電子を射突させて、物体から2次電子を放出させ
る工程と、 上記2次電子を軸方向に加速し、軸方向の速度成分が上
記物体から放出された際の2次電子の上記軸方向の速度
成分と概ね等しくなるまで上記2次電子が徐々に延伸す
る螺旋状の軌跡を走行するように磁界を徐々に弱め、そ
して、上記2次電子を減速させて、2次電子の検出を行
う工程と、を含む2次電子の検出方法。 - 【請求項4】動作状態下の集積回路の試験方法におい
て、少なくとも、集積回路の一部分に対して電子を射突
させて、上記集積回路の一部分上の各箇所から、上記集
積回路の一部分(2次電子を放出する部分)のエネルギ
ー特性を有する2次電子を放出させる工程と、 上記2次電子を軸方向に加速し、軸方向の速度成分が上
記物体から放出された際の2次電子の上記軸方向の速度
成分と概ね等しくなるまで上記2次電子が徐々に延伸す
る螺旋状の軌跡を走行するように磁界を徐々に弱め、そ
して、上記2次電子を減速させて、2次電子の検出を行
う工程と、を含む2次電子の検出方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB83.27737 | 1983-10-17 | ||
GB838327737A GB8327737D0 (en) | 1983-10-17 | 1983-10-17 | Electron detector |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60247178A JPS60247178A (ja) | 1985-12-06 |
JPH068854B2 true JPH068854B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=10550319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59218163A Expired - Lifetime JPH068854B2 (ja) | 1983-10-17 | 1984-10-17 | 電子検出器,およびこれを用いた回路試験方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4658137A (ja) |
EP (1) | EP0138610B1 (ja) |
JP (1) | JPH068854B2 (ja) |
DE (1) | DE3482632D1 (ja) |
GB (1) | GB8327737D0 (ja) |
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