JPH0688118A - 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法 - Google Patents

真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法

Info

Publication number
JPH0688118A
JPH0688118A JP23807692A JP23807692A JPH0688118A JP H0688118 A JPH0688118 A JP H0688118A JP 23807692 A JP23807692 A JP 23807692A JP 23807692 A JP23807692 A JP 23807692A JP H0688118 A JPH0688118 A JP H0688118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brick
bricks
refractory
engaging
arc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23807692A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsuo Kai
節雄 甲斐
Takahiro Fukaya
孝洋 深谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP23807692A priority Critical patent/JPH0688118A/ja
Publication of JPH0688118A publication Critical patent/JPH0688118A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、環流管を構成する煉瓦の浮き
上がりを抑制する。 【構成】 環流管12を構成する煉瓦a1、a2の外周
面にそれぞれ、円弧状溝21と円弧状切欠22を設け
る。支持体17を構成する煉瓦b1〜b8の内周面の円
弧状溝21と円弧状切欠22に対向する箇所にそれぞ
れ、袋穴31と円弧状切欠32を設ける。袋穴31に挿
入した煉瓦41を円弧状溝21に係合させ、煉瓦41の
間には不定形耐火物を充填する。円弧状切欠22、32
には、それらを充填するように複数の煉瓦43を配置す
る。 【効果】 簡単な構成で、環流管を構成する煉瓦の浮き
上がりを抑制できる。脱ガス槽の寿命が長くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、真空脱ガス装置の脱
ガス槽およびその煉瓦構築法に関し、さらに詳しく言え
ば、転炉などで生成された溶鋼をRH法(真空循環脱ガ
ス法)で精練する真空脱ガス装置の脱ガス槽と、その脱
ガス槽の環流管を構成する耐火煉瓦およびその環流管の
周囲の耐火煉瓦の構築法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8〜図10は、従来の真空脱ガス装置
の脱ガス槽の一例を示す構成図で、図8は図9のX−O
−X線に沿った垂直断面図、図9は図8のY−Y線に沿
った水平断面説明図、図10は図8のZ−Z線に沿った
水平断面図である。
【0003】従来の真空脱ガス装置の脱ガス槽50は、
上面を開口した円筒状の金属製本体51の底部に2個の
環流管52、53を取り付けて構成されている。本体5
1の内側には、溶鋼による溶損を防止するため、複数の
耐火煉瓦を構築してなる側壁55および底壁56が設け
てあり、側壁55と底壁56とで囲まれた空間を処理室
54としている。
【0004】環流管52、53は、複数の煉瓦を円筒形
に配置して構成され、底壁56を上下に貫通するように
底壁56に埋設されている。環流管52、53の外側に
は、複数の煉瓦を筒状に配置して構成された、環流管5
2、53を支持するための支持体57、58がそれぞれ
設けてある。支持体57、58も底壁56に埋設されて
いる。支持体57、58は、環流管52、53とそれぞ
れ同軸に配置してあり、円筒状の内周面を環流管52、
53の外周面に係合させる一方、角筒状とした外周面を
底壁56に係合させている。環流管52、53の下端部
は、本体51よりも下方に突出している。処理室54
は、環流管52、53の透孔52a、53aを介して脱
ガス槽50の外部と通じている。環流管52、53およ
び支持体57、58の上面の一部は、側壁55の下面に
当接している(図8参照)。なお59は、側壁55に設
けられた、処理室54に酸素ガスを供給するための透
孔、60、61は、浸漬管を接続するためのフランジで
ある。
【0005】脱ガス槽50の下位に設けた取鍋(図示省
略)内の溶鋼は、環流管52の下部に接続された浸漬管
(図示省略)および環流管52を通って処理室54まで
上昇する。処理室54に到達した溶鋼は、そこで脱ガス
処理がなされ、その後、環流管53およびそれに接続さ
れた浸漬管を通って下降し取鍋内に戻る。こうして脱ガ
ス処理を終えた取鍋内の溶鋼は、次の鋳造工程に送られ
る。
【0006】環流管52、53は、図8に示すように、
3種の煉瓦p1、p2、p3を積層して構成されてい
る。図10に明瞭に示すように、これらの煉瓦p1、p
2、p3はいずれも、丸パイプをその中心軸に平行で且
つその直径に沿った平面で分割した形状を持つ。したが
って、それら煉瓦p1、p2、p3同士を接合する接合
面は、環流管52、53の中心軸に平行な平面(垂直平
面)になっている。
【0007】支持体57、58は、1種の煉瓦qから構
成され、その煉瓦qはほぼ、図10に明瞭に示すよう
に、断面円形の孔を持つ角パイプをその中心軸に平行で
且つその直径に沿った平面で分割した形状を持つ。した
がって、それら煉瓦q同士の接合面も、支持体57、5
8の中心軸に平行な平面(垂直平面)である。
【0008】支持体57、58の内周面と環流管52、
53の外周面は、いずれも円筒状であるため、支持体5
7、58の煉瓦qの内周面と環流管52、53の煉瓦p
1、p2、p3の外周面との接合面は、環流管52、5
3および支持体57、58の中心軸に平行な円筒面であ
る。
【0009】環流管52、53の煉瓦p1、p2、p3
および支持体57、58の煉瓦qの隣接する接合面の間
には、目地材としてのモルタルが充填され、隣接する煉
瓦同士を接着している。
【0010】環流管52、53の煉瓦p1、p2、p3
は、それらの円周方向の長さが中心軸から遠ざかるにつ
れて大きくなっているため、水平方向にその中心軸に向
かう力が作用しても変位することはない。また、周囲を
底壁56に埋設された支持体57、58によって支持さ
れているため、水平方向にそれらの中心軸から遠ざかる
向きの力が作用しても、煉瓦p1、p2、p3は変位し
ない。なお、煉瓦p1、p2、p3は本体51によって
支持されているため、下方に向かって変位することもな
い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の脱ガス槽5
0では、環流管52、53を構成する煉瓦p1、p2、
p3は、側壁55の下位部分を除き、上方からは支持さ
れていないとともに、それらの接合面がいずれも垂直平
面であるため、煉瓦p1、p2、p3に上方に向かう力
が作用した場合の抵抗力は、目地材であるモルタルの接
着力に依存する。このため、モルタルの接着力が低下し
あるいはなくなったときに、例えば上層の煉瓦p1にク
ラックや割れが生じると、溶鋼の流れに伴って煉瓦p1
の小片が浮き上がって離脱しやすいという問題がある。
これは、脱ガス槽50の寿命を縮める要因になる。
【0012】この問題に対する対策として、煉瓦p1、
p2、p3を大型化しその自重を増加することによって
浮き上がり難くする方法も考えられる。しかし、この方
法では、大型煉瓦の製作が容易ではなく、また満足でき
る品質の煉瓦が得られ難いという問題がある。
【0013】そこで、この発明の目的は、簡単な構成
で、環流管を構成する煉瓦の浮き上がりを抑制すること
ができる真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築
法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の真空脱ガス装
置の脱ガス槽は、複数の第1煉瓦を環状に構築してなる
環流管と、その環流管の外側に配置された、複数の第2
煉瓦を環状に構築してなる支持体とを有する真空脱ガス
装置の脱ガス槽において、第1煉瓦の外周面に第1凹部
を形成する一方、第2煉瓦の内周面の前記第1凹部に対
応する位置に第2凹部を形成し、前記第1凹部と第2凹
部に係合用耐火物を係止して前記第1煉瓦と第2煉瓦と
を互いに係合させていることを特徴とする。
【0015】前記係止用耐火物は、第1凹部と第2凹部
に係止することによって第1煉瓦と第2煉瓦の上下方向
の相対変位を防止できるものであれば、任意のものを使
用できるが、耐火煉瓦や不定形耐火物が好ましい。
【0016】前記第1凹部および第2凹部の形状は、特
に限定されない。例えば、前記第1煉瓦の外周面と第2
煉瓦の内周面の対向する端部を円周方向に切欠してなる
円弧状の切欠としてもよいし、前記第1煉瓦の外周面ま
たは第2煉瓦の内周面の端部以外の箇所に形成した袋穴
あるいは略円周方向に延びる溝としてもよい。また、そ
れら切欠、袋穴あるいは溝を任意に組み合わせてもよ
い。
【0017】前記係合用耐火物として耐火煉瓦を使用す
る場合、前記第1凹部および第2凹部の形状は、その係
合用耐火煉瓦が嵌合しやすいものに設定し、その係合用
耐火煉瓦の形状は、前記第1凹部および第2凹部の形状
に合わせて設定する。前記係合用耐火物として不定形耐
火物を使用する場合は、前記第1凹部および第2凹部の
形状は任意である。前記係合用耐火物として、耐火煉瓦
および不定形耐火物の双方を使用してもよい。
【0018】前記係合用耐火物としての耐火煉瓦および
不定形耐火物の材質は、使用条件などに応じて適宜選定
すればよい。
【0019】この発明の真空脱ガス装置の脱ガス槽の構
築法は、上記第1煉瓦を複数個、環状に配置して環流管
を構築する工程と、環状に配置した上記第1煉瓦の外側
に上記第2煉瓦を環状に配置して支持体を構築する工程
と、上記第1煉瓦の第1凹部と上記第2煉瓦の第2凹部
に係合用耐火物を係止させる工程とを具備することを特
徴とする。
【0020】上記係合用耐火物の係止工程は、環状に配
置した第1煉瓦の外側に第2煉瓦を1個配置する毎に実
行するのが好ましいが、第2煉瓦を複数個配置する毎に
実行してもよい。
【0021】
【作用】この発明の真空脱ガス装置の脱ガス槽およびそ
の煉瓦構築法では、第1凹部と第2凹部に係合用耐火物
が係止されるので、第1煉瓦は第2煉瓦によって保持さ
れて上方に変位しなくなる。このため、目地材の接着力
が低下しあるいはなくなったときに第1煉瓦にクラック
や割れが生じても、そのクラックや割れが係止用耐火物
によって係止されている箇所より下方であれば、溶鋼の
移動に伴って第1煉瓦の小片が浮き上がることはない。
また、この係止箇所より上部がクラックや割れのために
剥離しても、それより下位の部分は係合用耐火物によっ
て係止されているため、浮き上がりを生じることはな
い。
【0022】そこで、係合用耐火物を第1煉瓦の上位に
設けるか、あるいは高さを変えて2箇所以上に設けるこ
とにより、簡単な構成で第1煉瓦の小片の浮き上がりを
抑制することができる。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1および図2は、この発明の真空
脱ガス装置の脱ガス槽の一実施例の環流管および支持体
を示しており、図1は図2のB−B−C−C線に沿った
水平断面図、図2は図1のA−O−A線に沿った垂直断
面図である。ここでは、環流管12および支持体17以
外の構成を図示していないが、それらの構成は、図8〜
図10に示した従来の真空脱ガス装置の脱ガス槽と同じ
であり、またそれらの機能も同じである。
【0024】図1および図2において、12は煉瓦a
1、a2、a3よりなる環流管、12aは環流管12の
透孔、17は環流管12の外側にそれと同軸に配置され
た、煉瓦b1〜b8よりなる支持体、40は浸漬管接続
用のフランジである。環流管12および支持体17は、
図示しない底壁にそれを上下に貫通するように取り付け
てある。
【0025】(環流管)環流管12は、環状に配置した
3種の煉瓦a1、a2、a3を積層して構成されてい
る。これらの煉瓦a1、a2、a3はいずれも、丸パイ
プをその中心軸に平行で且つその直径に沿った平面で分
割した形状を持つ。すなわち、煉瓦a1、a2およびa
3の内周面および外周面は、それぞれ凹状および凸状の
湾曲面であり、それらの側面すなわち、煉瓦a1同士、
煉瓦a2同士および煉瓦a3同士の接合面は、環流管1
2の中心軸に平行な平面(垂直面)である。煉瓦a1、
a2、a3の上面および下面は、環流管12の中心軸に
垂直な平面(水平面)である。煉瓦a1同士、煉瓦a2
同士および煉瓦a3同士の接合面の間、煉瓦a1の下面
と煉瓦a2の上面の間、および煉瓦a2の下面と煉瓦a
3の上面の間には、それぞれ、目地材としてモルタルが
充填してある。
【0026】上層の煉瓦a1の外周面には、それぞれ、
その中央より少し下位の位置に水平方向に延びる円弧状
の溝21が形成してある。これらの溝21の垂直断面は
矩形である。円形に配置された煉瓦a1(ここでは20
個)の溝21は、互いにつながって環流管12の外周面
に1つの環状の溝を形成している。
【0027】中層の煉瓦a2の外周面には、それぞれ、
その上端部に水平方向に延びる円弧状の切欠22が形成
してある。円形に配置された煉瓦a2(ここでは20
個)の切欠22は、互いにつながって環流管12の外周
面に1つの環状の切欠を形成している。
【0028】(支持体)支持体17は、図1に示すよう
に、8種の煉瓦b1、b2、b3、b4、b5、b6、
b7、b8を2個づつ使用し、それらを環状に配置して
構成されている。支持体17の内周面は、環流管12の
外周面に対応する円筒状であり、外周面は本体の底壁に
対応する略角筒状である。支持体17の下端は、中層の
煉瓦a2の上端に重なっている。煉瓦b1、b2、b
3、b4、b5、b6、b7、b8の接合面(側面)
は、いずれも、それらにより形成された環状体をほぼそ
の直径に沿った平面で分割した形状を持つ。煉瓦b1、
b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8の外周面
は、支持体17の中心軸に平行であり、煉瓦b2、b3
の角部と煉瓦b6、b7の角部は切欠してある。煉瓦b
1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8の隣接
する各側面の間には、目地材としてモルタルが充填して
ある。
【0029】煉瓦b1、b2、b3、b4、b5、b
6、b7、b8の内周面には、上層の各煉瓦a1の溝2
1に対向する位置に、それぞれ、半径方向外側に向かっ
て窪んだ袋穴31が形成してあり、また、下端部には、
中層の各煉瓦a2の切欠22に対向する位置にそれぞ
れ、水平方向に延びる円弧状の切欠32が形成してあ
る。円形に配置された煉瓦b1、b2、b3、b4、b
5、b6、b7、b8(ここでは16個)の切欠32に
より、支持体17の内周面に1つの環状の切欠が形成さ
れる。袋穴31は、ここでは、煉瓦b1、b2、b3、
b4、b5、b6、b7、b8について1個づつ形成し
てあり、したがって、袋穴31は、支持体17の内周面
にその円周に沿ってとびとびに配置されている。
【0030】(環流管と支持体の係合)支持体17の煉
瓦b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8の
袋穴31内には、それぞれ係合用煉瓦片41が挿入・嵌
合してある。これら煉瓦片41は、袋穴31より内側に
突出しており、図1に示すように、それら突出部分は環
流管12の煉瓦a1の環状溝21にそれぞれ係合してい
る。袋穴31は、支持体17の円周に沿ってとびとびに
配置されているので、係合用煉瓦片41の間には隙間が
生じている。それらの隙間には不定形耐火物42が充填
されている。したっがって、環流管12と支持体17
は、煉瓦片41と不定形耐火物42とによって互いに係
合されている。
【0031】係合用煉瓦片41および係合用不定形耐火
物42により、上層の煉瓦a1と煉瓦b1、b2、b
3、b4、b5、b6、b7、b8とは互いに係合さ
れ、上下方向に相対変位できなくなっている。また、係
合用煉瓦片43により、中層の煉瓦a2と煉瓦b1、b
2、b3、b4、b5、b6、b7、b8とは互いに係
合され、上下方向に相対変位できなくなっている。
【0032】煉瓦b1、b2、b3、b4、b5、b
6、b7、b8の内周面と煉瓦a1、a2の外周面は、
モルタルを介して係合し、煉瓦b1、b2、b3、b
4、b5、b6、b7、b8の外周面は、図示しない本
体の底壁を構成する煉瓦の内周面にモルタルを介して係
合している。
【0033】以上のように、環流管12を構成する煉瓦
a1、a2は、煉瓦片41、43および不定形耐火物4
2によって上下方向の変位が阻止されているので、脱ガ
ス槽の使用中に支持体17に上方に向かう力が作用した
場合、たとえモルタルの接着力がなくても、煉瓦a1、
a2が浮き上がる恐れがない。
【0034】例えば、煉瓦a1の中央付近に割れが生じ
てその上部が離脱した場合、この発明の場合では、図7
(a)に示すように、煉瓦片41、43および不定形耐
火物42によって煉瓦a1の上方への変位が阻止される
ので、煉瓦a1の下部(残片)が浮き上がることはな
い。したがって、煉瓦a1のそれ以上の浮き上がりが確
実に防止され、また、それによりその下位にある煉瓦a
2、a3の浮き上がりも確実に防止される。その結果、
脱ガス槽の寿命が長くなる。
【0035】これに対し、従来例では、図7(b)に示
すように、煉瓦a1がまったく係止されていないので、
溶鋼の流れに伴って浮き上がりやすい。
【0036】また、この発明の脱ガス槽は、簡単な構成
であるため、大型の煉瓦を用いる方法に比べて実現がき
わめて容易である。
【0037】(構築法)次に、上記環流管12および支
持体17の構築法について説明する。環流管12を構築
する場合は、従来と同様に行なう。すなわち、まず、接
合面にモルタルを配しながら下層の煉瓦a3を複数個、
環状に配置する。次に、その上に、上記と同様にして中
層の煉瓦a2を複数個、環状に配置し、さらにその上に
上層の煉瓦a3を複数個、環状に配置する。こうして、
図1および図2に示す環流管12が構築される。
【0038】支持体17の場合は、まず、煉瓦b1、b
5をそれらの側面を互いに隣接させ、環流管12の外周
面に沿って配置する。次に、煉瓦b2、b6を、それら
の側面を煉瓦b1、b5の側面にそれぞれ隣接させて煉
瓦b1、b5の片側に配置する。次に、煉瓦b3、b7
を、それらの側面を煉瓦b2、b6の側面にそれぞれ隣
接させて煉瓦b2、b6の片側に配置する。続いて、煉
瓦b4、b8を、それらの側面を煉瓦b3、b7の側面
にそれぞれ隣接させて煉瓦b3、b7の片側に配置す
る。こうして、支持体17の半分が構築される。
【0039】次に、以上と同じ工程を繰り返し、支持体
17の他の半分を構築する。こうして、図1および図2
に示すような環状の支持体17が構築される。
【0040】係合用煉瓦片41、43および係合用不定
形耐火物42の挿入は、環流管12の外側に煉瓦b1、
b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8を1個配置
する毎に実行する。例えば、煉瓦b1を配置する場合、
まず、煉瓦b1の袋穴31に係合用煉瓦片41を挿入
し、煉瓦b1の切欠32にその切欠32を充填するよう
に複数の係合用煉瓦片43を隣接して挿入する。その
後、係合用煉瓦片41の突出部を煉瓦a1の溝21に係
合させ、また、係合用煉瓦片43の突出部を煉瓦a2の
切欠22に係合させながら、煉瓦b1を環流管12の外
側の所定位置に配置する。
【0041】次に、例えば、煉瓦b1に隣接して煉瓦b
5を配置する場合、同様にして、煉瓦b5の袋穴31に
係合用煉瓦片41を挿入し、煉瓦b5の切欠32にその
切欠32を充填するように複数の係合用煉瓦片43を隣
接して挿入する。その後、係合用煉瓦片41の突出部を
煉瓦a1の溝21に係合させ、また、係合用煉瓦片43
の突出部を煉瓦a2の切欠22に係合させながら、煉瓦
b5を環流管12の外側の所定位置に配置する。煉瓦a
1の溝21の内部では、2個の係合用煉瓦片41の間に
隙間が存在するので、係合させる際にその隙間に係合用
不定形耐火物42を充填する。以後は、同じ工程を繰り
返せばよい。
【0042】(係止用煉瓦片)図3〜図6は、種々の形
状とした係止用煉瓦片41を示す。なお、係止用煉瓦片
43も同じ形状とすることができる。
【0043】図3は円柱形で、その中心軸を上下方向あ
るいは水平方向に向けて上記切欠22、32、溝21あ
るいは袋穴31内に配置される。
【0044】図4は直方体で、その長軸を水平方向に向
けて上記切欠22、32、溝21あるいは袋穴31内に
配置される。
【0045】図5は台形断面を持つ角柱形で、台形の短
辺側の面を環流管12に対向させる一方、長辺側の面を
支持体17に対向させ、両側の傾斜面同士を互いに隣接
させてあるいは離して上記切欠22、32、溝21ある
いは袋穴31内に配置される。
【0046】図6は扇形断面を持つ柱形で、凹状面を環
流管12に対向させる一方、凸状面を支持体17に対向
させ、さらに平坦面同士を互いに隣接させて上記切欠2
2、32、溝21あるいは袋穴31内に配置される。上
述した実施例では、この煉瓦片を使用している。
【0047】上述した実施例では、係合用凹部として溝
21、切欠22、32および袋穴31を形成し、さらに
係合用耐火物として煉瓦片41、43および不定形耐火
物42を使用しているが、この発明はこれに限定され
ず、これらのうちいずれか一つを使用すればこの発明の
効果が得られる。また溝21、切欠22、32および袋
穴31、あるいは煉瓦片41、43および不定形耐火物
42の数、形状および配置は任意である。
【0048】
【発明の効果】この発明の真空脱ガス装置の脱ガス槽お
よびその煉瓦構築法によれば、簡単な構成で、環流管を
構成する煉瓦の浮き上がりを抑制することができる。ま
た、これによって脱ガス槽の寿命を長くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の真空脱ガス装置の脱ガス槽の一実施
例の環流管および支持体を示す、図2のB−B−C−C
線に沿った水平断面図である。
【図2】この発明の真空脱ガス装置の脱ガス槽の一実施
例の環流管および支持体を示す、図1のA−O−A線に
沿った垂直断面図である。
【図3】(a)は係合用煉瓦の平面図、(b)はその側
面図である。
【図4】(a)は係合用煉瓦の平面図、(b)はその側
面図である。
【図5】(a)は係合用煉瓦の平面図、(b)はその側
面図である。
【図6】(a)は係合用煉瓦の平面図、(b)はその側
面図である。
【図7】この発明の効果を従来例と比較して示す説明図
である。
【図8】従来の真空脱ガス装置の脱ガス槽を示す、図9
のX−O−X線に沿った垂直断面図である。
【図9】従来の真空脱ガス装置の脱ガス槽を示す、図8
のY−Y線に沿った水平断面図である。
【図10】従来の真空脱ガス装置の脱ガス槽を示す、図
8のZ−Z線に沿った水平断面図である。
【符号の説明】
12 真空脱ガス装置の脱ガス槽の環流管 12a 環流管の透孔 17 支持体 21 円弧状溝 22 円弧状切欠 31 袋穴 32 円弧状切欠 41、43 係合用煉瓦 42 係合用不定形耐火物 a1、a2、a3 環流管を構成する煉瓦 b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8 支
持体を構成する煉瓦

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の第1煉瓦を環状に構築してなる環
    流管と、その環流管の外側に配置された、複数の第2煉
    瓦を環状に構築してなる支持体とを有する真空脱ガス装
    置の脱ガス槽において、 第1煉瓦の外周面に第1凹部を形成する一方、第2煉瓦
    の内周面の前記第1凹部に対応する位置に第2凹部を形
    成し、前記第1凹部と第2凹部に係合用耐火物を係止し
    て前記第1煉瓦と第2煉瓦とを互いに係合させているこ
    とを特徴とする真空脱ガス装置の脱ガス槽。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の第1煉瓦を複数個、環
    状に配置して環流管を構築する工程と、 環状に配置した前記第1煉瓦の外側に請求項1に記載の
    第2煉瓦を環状に配置して支持体を構築する工程と、 前記第1煉瓦の第1凹部と前記第2煉瓦の第2凹部に係
    合用耐火物を係止させる工程とを具備することを特徴と
    する真空脱ガス装置の脱ガス槽の煉瓦構築法。
JP23807692A 1992-09-07 1992-09-07 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法 Pending JPH0688118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23807692A JPH0688118A (ja) 1992-09-07 1992-09-07 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23807692A JPH0688118A (ja) 1992-09-07 1992-09-07 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0688118A true JPH0688118A (ja) 1994-03-29

Family

ID=17024803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23807692A Pending JPH0688118A (ja) 1992-09-07 1992-09-07 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0688118A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102954693A (zh) * 2011-08-20 2013-03-06 鞍钢股份有限公司 一种真空循环脱气炉底部槽循环管的砌筑方法
CN109680575A (zh) * 2018-12-29 2019-04-26 胡振强 防溅水地砖

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102954693A (zh) * 2011-08-20 2013-03-06 鞍钢股份有限公司 一种真空循环脱气炉底部槽循环管的砌筑方法
CN109680575A (zh) * 2018-12-29 2019-04-26 胡振强 防溅水地砖
CN109680575B (zh) * 2018-12-29 2021-06-22 胡振强 防溅水地砖

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230256504A1 (en) Refractory ring and refractory ring system and methods for assembling the same
JPH0688118A (ja) 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法
US20220234100A1 (en) Refractory ring structure and related method
JPH0525534A (ja) 真空脱ガス装置の脱ガス槽およびその煉瓦構築法
KR20160070023A (ko) 스틸 파이프를 이용한 원심성형 고강도 pc 콘크리트 복합기둥의 결합 구조
KR20240085663A (ko) 캐스팅블록, 이를 포함하는 캐스팅블록 조립체 및 용강수용장치를 제조하는 방법
CN214113219U (zh) 转运装置
TW201404991A (zh) 圓筒型儲槽之構築方法
JP2000046299A (ja) 二重殻低温貯槽の底部保冷層
JP6692468B2 (ja) 鋼管柱および鋼管柱の溶接接合用凸型部材
JPH08291320A (ja) 真空脱ガス装置用浸漬管およびそれに用いる耐火煉瓦
WO2023127605A1 (ja) 三重殻タンクの施工方法
CN217232951U (zh) 一种适用于储料筒仓的墙体预制结构及储料筒仓
JPH02183039A (ja) 構造体用鋼管柱
CN216552445U (zh) 一种紧密固结预埋件
EP4365315A1 (en) Heat-insulating block structure for skid post and construction method thereof
CN219653896U (zh) 装配式悬挑结构及建筑物
EP4365314A1 (en) Insulation block for skid pipe, and construction method thereof
JP5393987B2 (ja) 浸漬管及び浸漬管の製造方法
WO2012050219A1 (ja) Rh脱ガス下部槽
JP2024005594A (ja) 螺旋階段、水処理施設
CN210767206U (zh) 一种预制板连接结构
JPH05214425A (ja) 真空脱ガス装置用浸漬管
JP3856180B2 (ja) 簡易取鍋精錬装置用浸漬管
JPH06240342A (ja) 真空脱ガス装置用浸漬管