JPH0687997B2 - ガス流の清浄方法及びその装置 - Google Patents

ガス流の清浄方法及びその装置

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JPH0687997B2
JPH0687997B2 JP22179286A JP22179286A JPH0687997B2 JP H0687997 B2 JPH0687997 B2 JP H0687997B2 JP 22179286 A JP22179286 A JP 22179286A JP 22179286 A JP22179286 A JP 22179286A JP H0687997 B2 JPH0687997 B2 JP H0687997B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粒子状物質並びに酸性ガス、アルカリ性ガ
ス、臭気性ガス等を含むガス流から、該粒子状物質と共
に酸性ガス、アルカリ性ガス及び/又は臭気性ガスを除
去する方法及びその装置に関するものである。
より詳しくは、電子工業、薬品工業、食品工業、農林産
業、医療、精密機械工業等におけるクリーンルーム、バ
イオロジカルクリーンルーム、クリーンブース、クリー
ントンネル、クリーンベンチ、安全キヤビネツト、バイ
オクリーンユニット、無菌室、バスボツクス、無菌エア
カーテン、クリーンチューブ等における空気、窒素、酸
素等のガス流の清浄方法及びその装置並びに家庭、事業
所、病院における空気清浄方法及びその装置に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
従来、ガス流からの粒子状物質の除去と、酸性ガス、ア
ルカリ性ガス及び臭気性ガス等のガス状汚染物質の除去
とは夫々別個の方法及び装置で行われていた。
例えば室内等の粒子状物質(固体粒子)を除去する方式
を大別すれば、 (1)機械的濾過方式(例えばHEPAフイルター) (2)静電的に微粒子の捕集を行なう高電圧による荷電
及び導電性フイルターによる濾過方式(例えばMESAフイ
ルター) の2つの方式があるが、これらの方式には夫々次のよう
な欠点があつた。
即ち、機械的濾過方式においては、空気の清浄度(クラ
ス)をあげるためには目の細かいフイルターを使用する
必要があるが、この場合圧損が高く、また目づまりによ
る圧損の増加も著るしく、フイルター寿命も短かく、フ
イルターの維持、管理或いは交換が面倒であるばかりで
なく、フイルターの交換を行う場合、その間作業をスト
ツプする必要があり、復帰までには長時間を要してお
り、生産能率が悪いという欠点があつた。
また、空気の清浄度を上げる為に換気回数(フアンによ
る空気循環回数)を増加することも行われているが、こ
の場合動力費が高くつくという欠点があつた。
また、従来のフイルターによる方法は微粒子の除去だけ
を目的としているので、工業用クリーンルーム用として
は使用できるが、フイルターには必ずと言つてよい程ピ
ンホールがあり、汚染空気の一部がリークするため、バ
イオロジカルクリーンルームでの使用には限界があつ
た。
また、静電的に微粒子の捕集を行う方式においては、予
備荷電部に例えば15〜70KVという高電圧を必要とするた
め、装置が大型となり、また安全性、維持管理の面で問
題があつた。
一方、ガス状汚染物質は、これらを含有しているガスを
吸着剤例えば活性炭を充填した層に通過させ、吸着剤に
吸着させることにより行つていた。
このように、粒子状物質及びガス状汚染物質の除去(捕
集)は夫々別個の方式、装置を用いて行つていたため、
装置が複雑化、大型化し、また保守管理が面倒であると
いう欠点があつた。
一方、粒子状物質の除去方法として、本発明者は、さき
に紫外線照射又は放射線照射による空気清浄方式を提案
した(特願昭60−18723号)。この方式も荷電粒子状物
質の捕集方法として集じん板(集じん電極)を用いるの
でガス状の汚染物質は捕集できないという欠点があつ
た。
また、紫外線照射や放射線照射による方法では、微量の
オゾンが生成する場合があり、その適用分野や用途によ
つては問題となる場合があつた。
〔発明の目的〕
本発明は、ガス流中の粒子状物質及びガス状汚染物質を
同時に除去する方法及び装置を提供することを目的とす
る。
〔発明の構成〕
本発明は、粒子状物質及びガス状汚染物質を含有してい
るガスに紫外線及び/又は放射線を光電子放出材上に照
射することにより放出された光電子によつてガス流中の
粒子状物質を荷電せしめた後イオン交換フイルターに通
ずることにより、荷電された粒子と共にガス状汚染物質
例えばSO2,H2S,NOX,HCl,HNO3,NH3,O3の外各種の溶媒・
溶剤類及び/又はメルカプタン、サルフアイド類、チオ
フエン類、タール状物質の如き悪臭物質をも除去するも
のである。
つぎに、図面に基いて本発明を詳しく説明する。
第1図はバイオロジカルクリーンルームにおけるバイオ
クリーンユニツト併用方式、即ち、作業領域内の一部だ
けを高清浄度にした方式の概略図を示し、第2図は、紫
外線照射部、光電子放出部及び微粒子、生成ガス捕集部
の実施例を示す概略図である。
クリーンルーム1内には、配管2から導入される外気中
の粗粒子をプレフイルター3で濾過した後、クリーンル
ーム1の空気取出し口4から取り出された空気と共にフ
アン5を介して空気調和装置6にて温度及び湿度を調節
した後、HEPAフイルター7により微粒子を除去した空気
が循環供給されており、清浄度(クラス)10,000程度に
保持されている。
一方、クリーンルーム1内のフアン及び粗フイルター部
8、紫外線照射部91,92、イオン交換フィルター101,102
を設けたバイオクリーンユニツト11内の作業台13上は、
高清浄度(クラス10)の無菌雰囲気に保たれ、又、バイ
オクリーンユニツト11からの排出空気も無菌、清浄空気
となり排出される。
即ち、バイオクリーンユニツト11においては、クリーン
ルーム1内の清浄度(クラス)10,000程度の空気がフア
ン及び粗フイルター部8のフアンにより吸引され、入口
の紫外線照射部91で紫外線を照射することにより空気中
の微粒子は荷電されると共に、ウイルス、バクテリヤ、
酵母、かび等の微生物が殺菌された後、入口のフイルタ
ー101で荷電された微粒子を除去することにより、作業
台13上は高清浄度に保持される。
作業台において発生した微生物、殺菌類を含んだ微粒子
及び作業により発生した臭気性ガス等の二次生成ガス
は、出口の紫外線照射部92で紫外線を照射され、殺菌作
用を受けると同時に荷電され出口のフイルター102で夫
々捕集され、無菌、高清浄空気が排出される。バイオク
リーンユニツト11の特長は、主に光電子放出材上に紫外
線又は放射線を照射する紫外線照射部、光電子放出部及
びフイルター部より成り、その概略図が第2図に示され
ている。即ち、粗フイルター100、フアン20、紫外線ラ
ンプ30,31、光電子放出材40,41、フイルター(イオン交
換フイルター)50,51、作業台13より構成され、作業台1
3への器具、製品等の出し入れは可動シヤツター12によ
り行う。
クリーンルーム1内の空気60は、フアン20により粗フイ
ルター100で粗い粒子を除去後、吸引される。
入口の紫外線ランプ30により、光電子放出材40が照射さ
れ、光電子を放出し、これにより、空気流中の微粒子が
効率良く荷電される。又、微生物、細菌類は紫外線エネ
ルギー、紫外線照射により生成するオゾン等で死滅す
る。死滅微生物、細菌類を含む荷電微粒子及び生成オゾ
ンはフイルター50で捕集され、高清浄度でかつ無菌の空
気が作業台13に供給される。
ここで、作業台における作業が、オゾンを含む清浄空気
雰囲気で行う方が好ましい場合は、フイルター50の性状
を変えることで微粒子のみ捕集し、オゾンは通過させる
ことも出来る。
作業台13における作業では、例えば微生物や細菌類の操
作、遺伝子組替え操作により、新たな微生物、細菌類が
発生し、後流へ流出する場合がある。又、試薬やガス類
等の使用により、酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気性ガ
ス(ガス状汚染物質)が発生し、後流へ流出する。そこ
で作業台13の後流でも前述と同様に紫外線ランプ31によ
り光電子放出材41が照射される。ここでは、紫外線エネ
ルギー、生成オゾン等で微生物、細菌類は殺菌され、又
臭気性ガスはオゾン等により酸化分解され発生した微生
物、細菌類を含む微粒子状物質が荷電され、死滅した微
生物、細菌類を含む荷電微粒子及び前述のリークオゾン
を含む発生ガスがフイルター51で捕集され、高清浄度か
つ無菌の空気61が排出される。
前記説明において気流の方向は上から下へ流れる場合に
ついて説明したが気流方向には何ら制限はなく、横方向
など作業の形態、種類、装置の規模、形状、経済性等で
適宜決めることが出来る。
光電子放出材40,41は、紫外線照射により光電子を放出
するものであれば何れでも良く、光電的な仕事関数の小
さいもの程好ましい。効果や経済性の面から、Ba,Sr,C
a,Y,Gd,La,Ce,Nd,Th,Pr,Be,Zr,Fe,Ni,Zn,Cu,Ag,Pt,Cd,P
b,Al,C,Mg,Au,In,Bi,Nb,Si,Ti,Ta,Sn,Pのいずれか又は
これらの化合物又は合金が好ましく、これらは単独で又
は二種以上を複合して用いられる。複合材としては、ア
マルガムの如く物理的な複合材も用いうる。
例えば、化合物としては酸化物、ほう化物、炭化物があ
り、酸化物にはBaO,SrO,CaO,Y2O6,Gd2O3,Nd2O3,ThO2,Zr
O2,Fe2O3,ZnO,CuO,Ag2O,PtO,PbO,Al2O3,MgO,In2O3,BiO,
NbO,BeOなどがあり、またほう化物にはYB6,GdB6,LaB6,C
eB6,PrB6,ZrB2などがあり、さらに炭化物としてはZrC,T
aC,TiC,NbCなどがある。
また、合金としては黄銅、青銅、リン青銅、AgとMgとの
合金(Mgが2〜20wt%)、CuとBeとの合金(Beが1〜10
wt%)及びBaとAlとの合金を用いることができ、上記Ag
とMgとの合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの合金が好
ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱したり、
或いは薬品で酸化することによつても得ることができ
る。
さらに他の方法としては使用前に加熱し、表面に酸化層
を形成して長期にわたつて安定な酸化層を得ることもで
きる。この例としてはMgとAgとの合金を水蒸気中で300
〜400℃の温度の条件下でその表面に酸化薄膜を形成さ
せることができ、この酸化薄膜は長期間にわたつて安定
なものである。
これらの材料の使用形状は、板状、プリーツ状、曲面
状、網状何れの形状でもよいが、紫外線の照射面積及び
空気との接触面積の大きな形状のものが好ましく、この
ような観点からは網状のものが好ましい。
紫外線の種類は、その照射により光電子放出材が光電子
を放出しうるものであれば何れでもよいが、殺菌作用を
併せてもつものが好ましい。適用分野、作業内容、用
途、経済性などにより適宜決めることができる。
フイルターは必要に応じカートリツジ構造とし、圧力損
失の検出等により交換するようにすることにより長時間
にわたって安定した運転が可能となる。
次に、本発明で用いるイオン交換フイルターについて詳
しく説明する。
イオン交換フイルターは、ガス流から荷電粒子状物質及
び酸性ガス、アルカリ性ガス並びに臭気性ガスを捕集し
うるものであればどのようなものでも用いうる。
イオン交換フイルターとしてはネツト状、織物状或いは
繊維状の空隙性高分子支持体上にイオン交換体をグラフ
ト重合により支持させたものが用いられ、これらは周知
の方法により適宜製造することができる。
イオン交換体としては、アニオン交換体或いはカチオン
交換体が使用できるが通常はこの両者を適当な割合で混
合して用いられる。
支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブチレン、ポリブテン等の脂肪族系不飽和炭化水素の重
合体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等の芳香
族系炭化水素の重合体、ポリビニルシクロヘキサン等の
脂環式系炭化水素の重合体、あるいはこれらの炭化水素
の共重合体、あるいは、ポリ四フツ化エチレン、ポリフ
ツ化ビニリデン、エチレン−四フツ化エチレン共重合
体、四フツ化エチレン−六フツ化プロピレン共重合体、
フツ化ビニリデン−六フツ化プロピレン共重合体等のフ
ツ素含有不飽和炭化水素の重合体又はその共重合体など
が用いられる。
また、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステ
ル、セルロース、羊毛、絹あるいはこれらの混合物を用
いることもできる。
これら支持体は、空隙性支持体として用いられ、その形
状はガス流との接触面積が広く、かつ、抵抗の少ない形
状であればよく、例えば適宜の薄膜状の布、好ましくは
ネツト状などの織物状あるいは繊維状等、適宜の形状の
ものが用いられる。
空隙性支持体の空隙率は10〜95%好ましくは50〜85%で
ある。空隙性支持体の形状、厚さ、空隙率は装置の形
状、使用する材質、構造、期待する効果等により適宜決
めることが出来る。
本発明で使用しうるイオン交換体としては、特に限定さ
れることはなく、種々の陽イオン交換体あるいは陰イオ
ン交換体が使用される。
例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、フ
エノール性水酸基などの陽イオン交換基含有交換体、第
1級〜第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、スルホ
ニウム基、ホスホニウム基などの陰イオン交換基含有交
換体、あるいは前期陽及び陰両イオン交換基を含有する
重合型または縮合型の均質型または不均質型のイオン交
換体が挙げられる。
代表例としては、アクリル酸、メタクリル酸、またはス
チレン、ハロメチルスチレン、アシルオキシスチレン、
ヒドロキシスチレン、アミノスチレン、ビニルベンゼン
スルホン酸等のスチレン化合物、ビニルピリジン、2−
メチル−5−ビニルピリジン、2−メチル−5ビニルイ
ミダゾール、アクリルニトリル、あるいは硫酸、クロル
スルホン酸、スルホン酸などの陽または陰イオン交換
基、またはこれに転換し得る基を有するモノマーの重合
体またはこれらのモノマーとジビニルベンゼン、トリビ
ニルベンゼン、ブタジエン、エチレングリコールジビニ
ルエーテル、エチレングリコールジメタクリレート、な
どの二個以上の二重結合を有するモノマーとの共重合
体、またはポリエチレン、ポリビニルフルオロカーボン
エーテルもしくはポリテトラフルオロエチレンにスチレ
ンをグラフト重合したポリマー等に夫々必要に応じて陽
および/または陰のイオン交換基を導入するか、または
イオン交換基に転換してなるイオン交換体、テトラフル
オロエチレン、クロロトリフルオロエチレンなどのビニ
ルモノマーとイオン交換基またはイオン交換基に変換し
うる基を有するパーフルオロビニルモノマーとのコポリ
マーからなるイオン交換体がある。
支持体にイオン交換体を担持させる方法は、特に限定さ
れることはなく、周知の方法で実施しうる。
例えば支持体に、紫外線またはα線、β線、電子線、γ
線などの電離性放射線の照射、あるいは酸素、オゾン、
クロルスルホン酸、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過
酢酸などの酸化剤による処理、またはこれらの2種以上
の処理を行なつた後モノマーをグラフトし、イオン交換
体を担持させる方法、あるいは、支持体(例えばポリエ
チレン)に電離性放射線を照射した後、アクリル酸およ
び/またはメタクリル酸の水溶液を反応させてグラフト
重合体を得、これを水酸化ナトリウム水溶液で処理する
方法等が挙げられる。
別の方法として、支持体にイオン交換体との親和性の大
きい重合層(接着層)を介して、イオン交換体を支持さ
せる方法がある。この方法は、先ず支持体に、イオン交
換体との接着層を形成するためのモノマーをグラフト重
合させる。接着層を形成するためのモノマーは、その重
合体がイオン交換体に対して、大きい親和力乃至は接着
性を有するものが使用される。このようなモノマーとし
ては例えばプロピレンなどのオレフインモノマー、塩化
ビニルなどのハロゲン化ビニルモノマー、スチレン誘導
体、アクリロニトリルなどのニトリル基を有するモノマ
ー、ブタジエンのようなジエンモノマー、酢酸ビニル、
アクリル酸エチルのような酸エステル基を有するモノマ
ーがある。
これらのモノマーを支持体に前述の電離性放射線照射及
び/又は酸化剤処理などの手段にてグラフト重合させ
る。即ち、支持体を予めこれら手段にて前処理した後、
上記グラフトさせるべきモノマー溶液を含浸させて重合
させるか、或いは紫外線、放射線の場合は支持体にモノ
マー溶液を含浸させた状態で照射しても良い。次に、支
持体に前記イオン交換体を支持させる。この方法は、イ
オン交換体の種類やその製造法などにより異なるが、例
えば次の様に行う。前記イオン交換体の原料モノマー混
合物を重(縮)合する前に支持体に含浸させ、含浸後に
該モノマー混合物を重(縮)合させるか、或いは予め部
分的に重(縮)合させた初期重(縮)合体をそのまま、
又は必要に応じて適宜の溶媒に溶解させて支持体に含浸
させ、含浸後に重(縮)合を完結させる。
この方法の特長は、支持体にはイオン交換体形成モノマ
ーと親和性の大きいグラフト重合物が存在するので、モ
ノマー混合物又はその初期重(縮)合物によつて、支持
体の接着層は、膨潤又は溶解し、含浸が充分に行なわれ
る。この結果続いて行われるモノマー混合物又はその初
期重(縮)合物の重合により、その重合物がグラフト重
合層を介して支持体と緊密に一体化した構造が得られ
る。
支持体に含浸し重合させた重合物が、十分にイオン交換
基を有しない場合は、続いて周知の手段により陽又は陰
イオン交換基が導入され、イオン交換フイルターが得ら
れる。
この様にして、イオン交換フイルターが製造され、繊維
状又は織物状のアニオン交換フイルター及びカチオン交
換フイルターが得られる。
使用するアニオン交換フイルター及びカチオン交換フイ
ルターの種類、充填量、及びその比率は、ガス流中荷電
微粒子の荷電状態や濃度、或いはガス流中の汚染物質並
びに悪臭物質の種類や濃度等により適宜決めることが出
来る。
例えば、アニオン交換フイルターは負荷電の微粒子や酸
性ガス例えばH2Sの捕集に、又カチオン交換フイルター
は正荷電の微粒子やアルカリ性ガス例えばNH3の捕集に
効果的である。又、充填量やその比率は、前記捕集物質
の濃度や濃度比率に対応して見合う量を、装置の形状、
構造、圧損等を考慮し、適宜決めれば良い。標準的に
は、アニオン交換フイルター60(V/V%)、に対しカチ
オン交換フイルター40(V/V%)の割合で充填されたも
のを用うればよい。
図面に関する説明では、予備荷電部後流のフイルター10
1,102,50,51のみにイオン交換フイルターを使用する方
式を説明したが、フイルター8,100も同様にイオン交換
フイルターを使用出来ることは言うまでもない。
前述のバイオクリーンユニツト11は、室内空気をフアン
8,20により吸引、吐出を行い、作業台近傍を正圧とする
方式であるが、後流で吸引を行い、作業台近傍を負圧と
する方式でも良いことは言うまでもない。又、空気清浄
機構を作業空間を挟み吸込側、吐出側の両側に備えた装
置を説明したが、適用分野、用途、装置規模、形式経済
性等によりどちらか1方でも良いことは言う迄もない。
つぎに第3図は家庭、事務所、病院等で使用される本発
明の空気清浄器の1例を示す概略図である。
室内の汚染空気101はフアン102により吸引される。粗い
粒子は粗フイルター103で除去される。微粒子は、紫外
線ランプ104の照射を受けた光電子放出材としての網状
の金属面105より放出される光電子により荷電される。
紫外線ランプ近傍では、紫外線エネルギーや生成オゾン
等により殺菌作用が保持される。臭気性ガスは生成オゾ
ン等により分解され、脱臭される。荷電微粒子、残存オ
ゾン及び場合によつては、未反応のリーク臭気性ガス
は、後流のイオン交換フイルター106で捕集され、高清
浄度な空気107が排出される。
夫々の構成、作用は第1図及び第2図において説明した
通りである。本例ではイオン交換フイルターを後流側の
みに設置した場合を示したが、前流すなわち粗フイルタ
ー103も同様にイオン交換フイルターを用いても良い事
は言うまでもない。
一般に臭気性ガス濃度が濃い場合は粗フイルター103に
もイオン交換フイルターを用いることにより、後流、例
えば紫外線照射部、金属面部の汚染等による保守等が容
易となるので好ましい。
イオン交換フイルターの使用個所は前例でも同様である
が、適用分野、用途、装置の形状、構造、効果、経済性
等で適宜決めることが出来る。
上記各図面に基いた説明においては荷電方式として、電
場を形成しないで行う方式について説明したが、比較的
高電圧を印加した電場において光電子放出材に紫外線又
は放射線照射を行い、効率良く光電子を放出させ荷電を
行うことが出来る。これらの電場や照射の方法は本発明
者がすでに提案した(特願昭60−18723号)。尚、前記
説明では紫外線照射の例について説明したが、放射線照
射を行う場合においても同様であることは言う迄もな
い。
実施例1 下記の手段で製造したイオン交換フイルターを用い第3
図に示した空気清浄器を用いて試験を行つた。
ただし、 紫外線光源;水銀−キセノンランプ 光電子放出材;黄銅 充填割合;アニオン交換フイルター70容量%: カチオン交換フイルター30容量% (フイルターは繊維状である) 発生微粒子は、煙草の煙(平均粒径0.3〜0.4μm)を用
い、適宜清浄空気で希釈し20/minで送気して、入口
(粗フイルター後方)及び出口(イオン交換フイルター
後方)で粒子測定器を用い濃度を測定した。
また、H2S及びNH3各10ppmを同様に送気して、濃度を測
定した。又O3濃度も測定した。
結果を表1に示す。
イオン交換フイルターの製造法 アニオン交換フイルター:繊維状のポリプロピレンに
窒素中で電子線20Mardを照射し、次いでヒドロキシスチ
レンモノマーとイソプレンを夫々60%及び40%含む溶液
に浸漬し、35℃の温度に加熱してグラフト重合反応を行
つた。反応後、四級アミノ化を行い、アニオン交換フイ
ルターを得た。
カチオン交換フイルター:繊維状のポリプロピレンに
窒素中で電子線20Mradを照射し、次いでアクリル酸45%
を含む水溶液に浸漬し、35℃の温度に加熱してグラフト
重合反応を行つた。反応後、水酸化ナトリウム溶液で処
理し、カチオン交換フイルターを得た。
〔発明の効果〕
1.粒子状物質及び酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気ガス
の捕集方法としてイオン交換フイルターを用いたことに
より、 (1)ガス流中の粒子状物質及び酸性ガス、アルカリ性
ガス、臭気性ガスを1つの装置で高効率で除去すること
ができる。
(2)捕集粒子等捕集物の再飛散が無く、定常運転状態
を長期間にわたつて保つことができる。
2.イオン交換フイルターの形状をネツト状などの織物状
又は繊維状としたことにより、 (1)抵抗の少ない実用的なアニオン交換フイルター、
カチオン交換フイルターを提供できた。
3.紫外線照射又は放射線照射法により粒子の予備荷電を
行ない、その下流側でイオン交換フイルターで荷電粒子
の捕集を行うことにより (1)ガス流中の粒子等の汚染物質は後流への流れが実
質的に無視できる位高効率で捕集され、殺菌された超高
清浄度のガス流が得られた。
(2)各分野、用途への適用が可能であり、特に従来法
では限界があり、かつ、困難であつたクリーンルーム関
連の、なかでもバイオテクノロジー関連の如く微生物の
存在が特に影響を及ぼす分野に特に有効な設備を提供で
きた。
4.アニオン交換フイルター及びカチオン交換フイルター
を粒子状物質及び酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気性ガ
スの濃度や種類或いは使用目的により適宜使い分け、或
いは組合せることができるので、適用分野、用途、装置
の構造、経済性等目的に適合する装置を提供できる。
5.従来の静電的に微粒子を捕集する方式に比較して、高
電圧の電気を使用する必要がないため、安全で維持管理
が容易であり、かつ、1つの装置で汚染ガスをも捕集で
きるコンパクトで多機能を有する空気清浄装置を提供で
きた。
6.実用的で有利な装置が供給できた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は本発明の夫々異なる装置を
説明するための概略図である。 1……クリーンルーム、3……プレフイルター、5……
フアン、6……空気調和装置、7……HEPAフイルター、
8……フアン及び粗フイルター、91,92……紫外線照射
部、101,102,50,51,106……イオン交換フイルター、13
……作業台、30,31,104……紫外線照射ランプ、40,41,1
05……光電子放出材、100,103……粗フイルター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線及び/又は放射線を光電子放出材上
    に照射することにより放出された光電子によってガス流
    中の粒子状物質を荷電させた後該ガス流を空隙性支持体
    にイオン交換体をグラフト重合することにより得られた
    陽イオン交換フィルターと陰イオン交換フィルターより
    なるイオン交換フィルターに通すことを特徴とするガス
    流中の微粒子と共に酸性ガス、アルカリ性ガス及び/又
    は臭気性ガスをも同時に捕集するガス流の清浄方法。
  2. 【請求項2】イオン交換フィルターが織物状又は繊維状
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】ガス流吸入口からガス流排出口までのガス
    流路上に、少くとも光電子放出材上に紫外線又は放射線
    を照射する紫外線又は放射線照射部並びに空隙性支持体
    にイオン交換体をグラフト重合することにより得られた
    陽イオン交換フィルターと陰イオン交換フィルターより
    なるイオン交換フィルターを設けてなる粒子状物質と共
    に酸性ガス、アルカリ性ガス及び/又は臭気性ガスをも
    同時に除去する装置。
  4. 【請求項4】紫外線又は放射線照射部に更に電場をかけ
    るように構成してなる特許請求の範囲第3項記載の装
    置。
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