JPH0686590A - 三相モータの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 三相モータの制御装置において、エンコーダ
のモータへの組み付けを簡略化し、エンコーダからの相
信号線を削減する。 【構成】 各相の電流の検出回路１と、三相検出逆起電
圧の一相電圧の矩型波変換回路２と、正・負方向回転信
号９と現在絶対位置信号１０と矩型波変換回路２よりの
矩型波信号とにより絶対位置零点とモータ一相立ち上が
り位置のオフセット演算回路３と、モード信号８を受付
けオフセット値を保持するオフセット保持回路４と、現
在絶対位置信号１０とオフセット保持回路４より出力さ
れるオフセット信号とによる相対位置演算回路５と、電
流指令信号１１と相対位置演算回路５よりの相対位置信
号とにより各相の電流指令信号を発生させる三相分割回
路６と、各相の電流指令信号１１と検出電流値との差を
取り増幅する電流偏差増幅回路７とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、三相モータを使用した
回転装置などに用いられる三相モータの制御装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】以下に従来の三相モータの制御装置につ
いて説明する。

【０００３】図４において、６は電流指令信号１１を受
ける三相分割回路、１はモータ指令信号１２を出す電流
検出回路、７は電流偏差増幅回路、１３は位置検出装置
（図示せず）から出される相信号を示す。

【０００４】上記各構成要素よりなる三相モータの制御
装置について、各構成要素の関係とその動作を説明す
る。

【０００５】まず電流指令信号１１が三相分割回路６に
入力されると、三相分割回路６は位置検出装置から出さ
れる相信号１２をもとに、電流指令信号１１を三相の電
流指令信号に分割する。図５に示すように、位置検出装
置からの相信号１３の波形とある一定の電流指令信号１
１の分割後の相信号波形とその相信号波形に対応するモ
ータ逆起電圧波形とは相関関係にある。三相の電流指令
信号１１と、電流検出回路１から出力された検出電流値
の間に差がある場合、その偏差が電流偏差増幅回路７で
増幅され、三相モータにモータ指令信号１２を与える。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、モータにエンコーダを組み付ける際に、
モータの逆起電圧とエンコーダの相信号を合わせて組み
付けねばならず、組付けが煩雑であるという問題点を有
していた。

【０００７】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、三相モータへのエンコーダの組付けを簡略化し、エ
ンコーダから相信号線を削減できる三相モータの制御装
置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の三相モータの制御装置は、調整モードで保持
されるモータ逆起電圧のエッジの位置データから、モー
タとエンコーダの位置関係のずれを補正し、現在位置情
報及び補正データで電流指令を三相電流指令信号に分割
する構成を有している。

【０００９】

【作用】この構成において、三相モータへのエンコーダ
の組付けを簡略化し、エンコーダから相信号線を削減す
ることとなる。

【００１０】

【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

【００１１】本発明の一実施例において、前述の従来例
について説明した構成部分と同じ部分については同一符
号を付しその説明を省略する。

【００１２】図１に示すように、本実施例の特徴とする
ところは、前述従来の構成に矩型波変換回路２、オフセ
ット演算回路３、オフセット保持回路４及び相対位置演
算回路５を付加したことにある。

【００１３】上記各構成要素よりなる三相モータの制御
装置について、各構成要素の関係と動作を説明する。

【００１４】まず、モード信号８の調整モードでは、人
の手で回された回転装置からの現在位置信号が上位ＣＰ
Ｕを介して原点復帰完了後の現在絶対位置信号１０とし
てオフセット演算回路３に入力される。またダイナミッ
クブレーキを通じて流れるモータ逆起電圧は電流検出回
路１から検出され、三相の内一相信号は矩型波変換回路
２を経て矩型波信号としてオフセット演算回路３に入力
される。さらに回転装置の回された方向が正方向・負方
向のどちらであったかが上位ＣＰＵで判断され正方向で
ある一定の速度であったならば高速でそれ以外は低速と
なる正負回転方向信号９の正方向回転信号がオフセット
演算回路３に入力される。オフセット演算回路３は、正
方向回転信号のマスクをかけられた逆起電圧の矩型波信
号の低速から高速へのエッジをトリガーにして現在絶対
位置信号１０をメモリーに一時保持する。図２に正方向
回転信号でマスクされた後のトリガーの位置を示す。手
で回す回数は複数回とし以下に示す手段によりオフセッ
ト値を求める。一時保持されたデータは相一周期分パル
スで割り、余りを求め、その余りを２０パルス毎のグル
ープに分け、データ数最大のグループの中心値を中心に
±２００パルスのデータの平均を取り、その平均値をオ
フセット値とし、オフセット保持回路４に出力する。オ
フセット保持回路４は調整モード時のみ保持内容の変更
を受け付ける。また、オフセット保持回路４の保持する
値は調整モードにおいてのみ上位ＣＰＵが読み書き可能
である。

【００１５】次にモード信号８の標準モードでは、相対
位置演算回路５には現在絶対位置信号１０とオフセット
保持回路４からオフセット値とが入力され、現在絶対位
置信号１０からオフセット値が減算されたものが相対位
置信号となる。三相分割回路６では、相対位置信号に対
応する三相のデータが電流指令信号１１と乗算され三相
電流指令値として出力される。電流偏差増幅回路７は各
相の電流指令信号１１と電流検出回路１より出力された
各相の検出電流値との差を取り増幅し、三相モータに指
令を与える。図３にメモリーに記憶されている相信号の
現在絶対位置信号と現在相対位置信号各々との関係を示
す。ただし保持されているオフセット値を１００として
いる。

【００１６】以上のように本実施例によれば、標準モー
ドで三相分割回路６は位置情報と保持されているオフセ
ット値とで電流指令を三相に分割させる構成により、エ
ンコーダ組付けの簡略化及びエンコーダ相信号線を削減
できる。

【００１７】

【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に本発明は、三相分割回路に位置情報と保持されている
オフセット値とで電流指令を三相に分割させる構成によ
り、三相モータへのエンコーダ組付けを簡略化し、エン
コーダから相信号線を削減できる優れた三相モータの制
御装置を実現できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の三相モータの制御装置のブ
ロック図

【図２】同三相モータの制御装置の動作のタイミング図

【図３】同三相モータの制御装置のオフセット減算動作
のタイミング図

【図４】従来の三相モータの制御装置のブロック図

【図５】従来の三相モータの制御装置の動作のタイミン
グ図

【符号の説明】

１ 電流検出回路 ２ 矩型波変換回路 ３ オフセット演算回路 ４ オフセット保持回路 ５ 相対位置演算回路 ６ 三相分割回路 ７ 電流偏差増幅回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各相の電流を検出する電流検出回路と、前
   記電流検出回路より出力される三相検出逆起電圧値の一
   相を矩型波に変換する矩型波変換回路と、正方向回転・
   負方向回転判別信号と現在絶対位置信号と前記矩型波変
   換回路より出力された矩型波信号とにより絶対位置零点
   とモータ一相立ち上がり位置のオフセット値を演算する
   オフセット演算回路と、調整・標準モード切り替え信号
   を受付け前記オフセット演算回路のオフセット値を保持
   するオフセット保持回路と、前記現在絶対位置信号と前
   記オフセット保持回路より出力されるオフセット信号と
   により相対位置信号を演算する相対位置演算回路と、電
   流指令信号と前記相対位置演算回路より出力される相対
   位置信号とにより各相の電流指令信号を発生させる三相
   分割回路と、前記各相の電流指令信号と前記電流検出回
   路より出力された各相の検出電流値との差を取り増幅す
   る電流偏差増幅回路とを備えた三相モータの制御装置。