JPH0686000U - エゼクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力損失が小さく構造がシンプルで製造コス
トの安価なエゼクタを提供する。 【構成】 円柱と該円柱の両端に接合されるフランジ２
Ａ，２Ｂとからなり，該円柱は軸芯方向下流側に向かっ
て縮径するノズル部３とノズル部３に接続されノズル部
３の最小径と同一内径のスロート部４とスロート部４に
接続され始端がスロート部４と同一内径で拡径するディ
フューザ部５からなる透孔を備え，スロート部４に連通
し円柱軸芯に直交する吸入孔６を設けるとともに，吸入
孔６の外周に吸入孔６と同芯的に吸入口金具を螺着する
ねじ穴６Ａを配設したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は加圧流体を通過させて気体を加圧流体に吸引・混合させるエゼクタに 関するものであり，特に圧力損失が小さく構造がシンプルで製造コストの安価な エゼクタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のエゼクタには，例えば図３に示すように，加圧流体に吸引流体が吸引さ れる個所に混合室１Ｂが設けられ，該混合室１Ｂで加圧流体と吸引流体が混合さ れながら出口に向かって噴出されていた。すなわち，図３のエゼクタ１はスロー ト部４とディフューザ部５とを有する本体１Ａと本体１Ａの入口端に嵌入される ノズル３Ａとノズル押え３Ｂからなり，本体１Ａは鋳造品として製作したうえ， ノズル３Ａの嵌合個所は機械加工を必要としていた。 一方，このような鋳造品による製作は割高な上，製作工期も長いため，それに 代るものとして，図４に示すように丸鋼の切削加工によって所定の形状に仕上げ たエゼクタ１も使用されるようになった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら，前述の図３のエゼクタでは，混合室が配設されるため吸引部の 構造が複雑となり，鋳造工程や多くの機械加工が必要とされ，製作費と納期が大 きくなる。また，吸引部の構造が複雑なためエゼクタ内流動流体の圧力損失が大 きくなり，ポンプ動力費や設備費が増大する。また，図４のエゼクタでは，丸鋼 削り出しのために鋳造工程がなくその分製作工期が短縮され，製作費が図３のも のに比べて安価となるが，切削加工代が多いうえに，依然としてノズル３Ａが本 体１Ａとは別体であり，両者の同芯度を高めるため高い嵌合精度が要求され，そ の分製作費や製作工期が大きくなる等の問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 以上述べた課題を解決するために，本考案のエゼクタは，円柱と該円柱の両端 に接合されるフランジとからなり，該円柱は軸芯方向下流側に向かって縮径する ノズル部と該ノズル部に接続され該ノズル部の最小径と同一内径のスロート部と 該スロート部に接続され始端が該スロート部と同一内径で拡径するディフューザ 部からなる透孔を備え，該スロート部に連通し円柱軸芯に直交する吸入孔を設け るとともに，該吸入孔の外周に該吸入孔と同芯的に吸入口金具を螺着するねじ穴 を配設した。

【０００５】

【作用】

本考案のエゼクタにおいては，加圧された流体をエゼクタのノズル部より注入 することにより，ノズル部終端に接続するスロート部に設けられスロート部に直 交する吸入孔より吸入流体が吸入され，スロート部に接続するディフューザ部に おいて撹拌混合されて出口より排出される。スロート部の吸入孔においては任意 の内径を持つノズル管を嵌合して加圧流体の圧力，流速や吸入流体流量に適合し たノズル管内径を選択する。

【０００６】

【実施例】

以下，図面に基づいて本考案の実施例について詳細に説明する。図１〜図２は 本考案の実施例に係り，図１はエゼクタの縦断面図，図２はエゼクタの要部拡大 縦断面図である。 図において，エゼクタ１は円柱形状の本体１の両端にフランジ２Ａ，２Ｂが溶 接付けされ，本体１Ａの内部には軸芯方向下流側に向かって縮径するノズル部３ とノズル部３と同径のスロート部４および始端がスロート部４と同一直径で下流 側に向かって拡径するディフューザ部５よりなる透孔を備えている。スロート部 ４の位置はエゼクタ１の全長の２０〜３０％で入口側寄りに配設され，スロート 部４に直交する吸入孔６の外周寄りはねじ切りされねじ穴６Ａとなっている。ね じ穴６Ａには，図２に示すように，加圧流体の圧力，速度および吸入流体の吸入 量にマッチした適正な内径を有するノズル管７を着脱可能に螺合できるようにな っている。

【０００７】 以上のように構成されたエゼクタ１において，ノズル部３に加圧流体を高速で 流すことにより加圧流体は最小径のスロート部４で最高速となるとともに圧力が 低下して負圧となり，吸入孔６に嵌合した極細直径を有するノズル管７より吸入 流体を吸入し，スロート部４ならびにこれに接続するディフューザ部５において 加圧流体と混合され，一体となって出口より排出される。

【０００８】 本考案のエゼクタ１は，従来のエゼクタに比べて構造が簡単で削り出しの少な い切削加工であるため製作費が安く，かつ，製作工期も短い。また，エゼクタ１ 内部の加圧流体の流路が連続しており，かつ，急激な断面変化がないので流体の 流動圧力損失が極めて小さい。また，流体の流動条件（流量や圧力，吸入量）に 応じて吸入流体の流路直径が変更可能であるため汎用性が高い。

【０００９】

【考案の効果】

以上説明したように，本考案のエゼクタは構造がシンプルで製作費が低廉であ るばかりでなく，圧力損失が小さく，かつ，汎用性が高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るエゼクタの縦断面図であ
る。

【図２】本考案の実施例に係るエゼクタの要部拡大縦断
面図である。

【図３】従来のエゼクタの縦断面図である。

【図４】従来のエゼクタの縦断面図である。

【符号の説明】

１ エゼクタ １Ａ 本体 １Ｂ 混合室 ２Ａ フランジ ２Ｂ フランジ ３ ノズル部 ３Ａ ノズル ４ スロート部 ５ ディフューザ部 ６ 吸入孔 ６Ａ ねじ穴 ７ ノズル管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円柱と該円柱の両端に接合されるフラン
   ジとからなり，該円柱は軸芯方向下流側に向かって縮径
   するノズル部と該ノズル部に接続され該ノズル部の最小
   径と同一内径のスロート部と該スロート部に接続され始
   端が該スロート部と同一内径で拡径するディフューザ部
   からなる透孔を備え，該スロート部に連通し円柱軸芯に
   直交する吸入孔を設けるとともに，該吸入孔の外周に該
   吸入孔と同芯的に吸入口金具を螺着するねじ穴を配設し
   たエゼクタ。