JPH068572A - 熱転写プリンタ装置 - Google Patents

熱転写プリンタ装置

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JPH068572A
JPH068572A JP4194971A JP19497192A JPH068572A JP H068572 A JPH068572 A JP H068572A JP 4194971 A JP4194971 A JP 4194971A JP 19497192 A JP19497192 A JP 19497192A JP H068572 A JPH068572 A JP H068572A
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JP
Japan
Prior art keywords
head
platen roller
roller
paper
recording
Prior art date
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Pending
Application number
JP4194971A
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English (en)
Inventor
Naomi Osada
尚省 長田
Toshiro Kono
俊郎 河野
Satoshi Kanbe
聡 神戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ装置に関し、記録ヘッドの位置精度
と装置の小型化に関する。 【構成】 固定フレ−ム内にプラテロ−ラ7とヘッドを
支持するヘッド機構部10とを収納し、転写紙11を交
換する際には、ヘッド機構部10によりサ−マルヘッド
91をプラテンロ−ラ7の対向位置から揺動退避させる
構成の装置であり、ヘッド圧着機構をヘッド機構部10
に設けると共に、このヘッド機構部10の回動支点93
L,Rを圧着力を得やすい位置に設けて、装置の小型化
を図ると共に、省エネルギ−化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写プリンタ装置に係
り、特に良好なレジ精度を実現すると共に、小型化を達
成した装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図30は従来のプリンタ装置の一実施例
である。このプリンタ装置300は、支軸301により
回動可能に設けられた可動フレ−ム302と固定フレ−
ム303から成り、この固定フレ−ム303にはプラテ
ンロ−ラ304を介して供給ロ−ル305と巻き取りロ
−ル306とに巻回された転写紙307が張架され、可
動フレ−ム302には、発熱体308を有した記録ヘッ
ド309が設けられている。
【0003】この装置においては、転写紙307を交換
する場合には、可動フレ−ム302を上方に回動して、
転写紙307を交換する構成としている。この場合、可
動フレ−ム302が邪魔にならないよう上方位置に移動
するため、転写紙307が取り出し易い構成となってい
るが、反面、記録ヘッド309とプラテンロ−ラ304
とが別フレ−ムに設けられているため、プラテンロ−ラ
304に対する記録ヘッド309の位置精度の確保が難
しい構造のものであった。
【0004】これに対して、図31〜図33に示した装
置は、本出願人が先に出願した特開昭62−22767
8号に開示されたプリンタ装置の概略構成図である。こ
の装置320はプラテンロ−ラ322とヘッド323及
びこのヘッド支持機構324とを同一フレ−ム321内
に収納し、支軸325を支点にヘッド支持機構324に
よりヘッド323を図31で示すヘッド後退位置と、図
32で示すプラテンロ−ラ322への対向位置とを移動
する構成とされ、このヘッド支持機構324は、モ−タ
326からの駆動力をギヤ327〜333を介して得
て、駆動される構成となっているものである。
【0005】図31は、供給コア334及び巻き取りコ
ア335に巻回された転写紙337を収納した転写紙カ
−トリッジを交換するための後退位置を示す状態図であ
り、この状態から図示されない駆動手段によりア−ム3
38が時計方向に回動されて巻き取りコア335を図3
2の状態位置に移動すると共に、ヘッド323がモ−タ
325からの駆動力を得て同図に示すプラテンロ−ラ3
22への対向位置に移動される構成である。
【0006】そして、その後、ロ−タソレノイド339
の時計方向の回動に伴って加圧ア−ム340が同方向に
回動せられて、ヘッド支持機構324の端部が押圧さ
れ、ヘッド323が前記対向位置から図33に示すプラ
テンロ−ラ322に圧着する位置に移動せられる構成と
なっている。
【0007】この装置の場合には、プラテンロ−ラ32
2とヘッド323及びこのヘッド支持機構324とを同
一フレ−ム321内に収納し、ヘッド支持機構324が
支軸325を支点に回動する構成になっているので、前
記図30に開示のプリンタ装置に比べ、プラテンロ−ラ
に対する記録ヘッドの位置精度を正確なものと成し得る
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ここで、記
録ヘッドのプラテンロ−ラに対する圧着方向に着目した
場合、圧着点を通過する接線に対して直角方向から圧着
力を得るようにした方がより効率的な力を与えることが
でき、駆動力の省エネルギ−化につながる。しかしなが
ら、上記図31〜図33に開示のプリンタ装置において
は、プラテンロ−ラに対する記録ヘッドの位置精度を正
確なものと成し得るものの、圧着力の方向は前述の方向
とはほど遠いものであり、効率的な駆動力を得る構成と
はなっていないものであった。
【0009】また、近年、益々、装置の小型化が望まれ
ており、ヘッドに圧着力を与えるための駆動源の設置位
置、或いは、各駆動源の個数等が小型化を達成するため
の大きな要因となっているのであった。そこで、本発明
は、プラテンロ−ラに対するヘッド位置を正確なものと
すると共に、ヘッド圧着時の駆動力を効率良く得るよう
にし、小型化を達成し得る装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みなされたものであり、請求項1に係る発明は、「一
対のロ−ラに巻回された転写紙を巻き取るための巻き取
り機構と、記録時に前記転写紙を一方側で圧接するプラ
テンロ−ラと、この他方側で圧接する記録ヘッドを支持
するヘッド支持機構とを同一固定フレ−ム内に収納し、
転写紙交換時、前記ヘッドを前記ヘッド支持機構によ
り、プラテンロ−ラに対向するヘッド非圧着位置から退
避位置に移動させて転写紙を交換する構成の熱転写プリ
ンタ装置において、前記ヘッド支持機構を固定フレ−ム
に軸支し、前記ヘッドを前記非圧着位置と前記プラテン
ロ−ラへの圧着位置とを揺動移動させるためのヘッド圧
着機構を前記ヘッド支持機構に設けると共に、前記ヘッ
ド圧着機構の支点を、前記ヘッドの前記プラテンロ−ラ
への圧着位置を通過する接線に対して略直角方向に圧着
力を付与する位置に設けたことを特徴とする熱転写プリ
ンタ装置。」を提供するものであり、
【0011】請求項2に係る発明は、「請求項1記載の
熱転写プリンタ装置において、ヘッド支持機構を手動に
より移動させる構成とすると共に、前記巻き取り機構の
駆動源と前記ヘッド圧着機構の駆動源とを共用する構成
としたことを特徴とする熱転写プリンタ装置。」を提供
するものでありる。
【0012】
【実施例】以下本願発明に係る熱転写プリンタ装置(以
下、単に「プリンタ」という。)の実施例について添付
図面を参照して説明する。プリンタの概略レイアウト
は、図1、図2に示すように、略階段状の外形形状であ
る。プリンタ1は、その内部前方にロール状の記録紙2
を収納する記録紙収納部3、中央部に主要記録機構を有
する機構部4、底面側に信号処理回路部5、後方側に電
源及び機構制御回路部6が配置されている。
【0013】ロール状の記録紙2は機構部4にあるプラ
テンローラ7に略U字形に巻回されて排紙口8よりプリ
ンタの外部に設けた排紙ガイド部9に導かれる。機構部
4には、後述するサーマルヘッド機構部10、転写紙1
1を保持するカートリッジ12、記録紙2を保持及び排
出させる保持機構部13、記録中記録紙2を一時貯留す
る貯留部14等から構成されている。プリンタ1の外装
の内、記録紙収納部3のカバー15と、カートリッジ1
2及び貯留部14のカバー16は、図1に示すように回
動開閉自在とされており、ロール状の記録紙2及びカー
トリッジ12の交換作業や、ジャムが発生した時の貯留
部14における記録紙2の除去が容易になし得るように
なっている。また、カートリッジ12及び貯留部14の
カバー16は、その一部が透明部材41から成り、貯留
部14内の記録紙2を観察可能な構成になっている。
【0014】本プリンタでは、記録紙2をプラテンロー
ラ7の前後で往復動作させて、イエロー、マゼンタ、シ
アン(以下、それぞれを単に「Y」、「M」、「C」と
表記する。)の3色又はブラック(以下、単に「Bk」
と表記する。)を加えた4色で面順次の記録を行なうも
のであるが、記録中、全色の記録が完了するまでは、記
録紙2がプリンタ1の外部に排出されない方式であるた
め、記録中に記録紙面上にゴミや埃が付着するのを防止
でき、ヘッドの破損防止や画質の向上が図られるもので
ある。
【0015】一方、このように記録中における記録状態
の観察ができないと、使用者が待ち時間を長く感じた
り、記録画像の欠陥を早期に発見できないという不都合
も生じる。しかし、本プリンタでは、上述のようにカー
トリッジ12及び貯留部14のカバー16は、その一部
が透明部材41から成っているため、ここから記録紙2
を観察することができ、上述の不都合も解消されるもの
である。尚、図2中、19はプリンタ1の動作状態を表
示する表示パネルである。
【0016】次に機構部4について、図3〜図6を参照
して説明する。図3乃至図6は機構部4の断面を示す図
であり、図3はサーマルヘッド機構部10がプラテンロ
ーラ7に対向する位置にセットされたセット状態を示
し、図4は、図3の状態からサーマルヘッド91が更に
反時計方向に回動されてプラテンローラ7圧着された状
態を示し、図5はサーマルヘッド機構部10が軸38を
中心に時計方向に大きく回動されて退避した退避状態を
示す。また、図6は、図5の退避状態に於てカートリッ
ジ12を取り除いた状態を示す。
【0017】機構部4を支持するフレームは、左右のア
ルミダイカスト製フレーム17R,17L及びこれらの
左右フレーム17R,17Lを連結する略Z字状ステー
18とI字型ステー39とから構成されている。サーマ
ルヘッド機構部10は、図3〜図6に示すように軸38
の周りに回動自在であり、サーマルヘッド機構部10が
プラテンローラ7側の回動位置にあるときは、サーマル
ヘッド機構部10の左右の両側に設けられた固定爪20
R,20L(図5、6参照)が左右フレーム17R,1
7Lに設けられた固定ピン21R,21Lに係合するこ
とによってサーマルヘッド機構部10が固定される。固
定爪20R,20Lはシャフト22に一体に固定されて
軸23R,23Lを中心に回動動作する。尚、固定爪2
0R,20Lは図示しないバネによって図6中反時計方
向に付勢されている。固定爪20R,20Lと固定ピン
21R,21Lとの係合の解除は、後述するロック解除
機構によって、図6中、固定爪20R,20Lをバネの
付勢力に抗して時計方向に回動することによって行なわ
れる。24R,24Lはそれぞれ左右のフレーム17
R,17Lに形成されたカートリッジ12の着脱を案内
するためのレールであり、サーマルヘッド機構部10が
退避状態にあるとき、カートリッジ12はこのレール2
4R,24Lに沿って上下方向に着脱可能な構成となっ
ている。
【0018】次に、転写紙11収納保持するカートリッ
ジ12の構成について図7〜図11を参照して説明す
る。カートリッジ12は、図11に示すように、左右の
側面部27R,27Lとこれらを連結する2本のステー
28,29でそのフレームが構成されている。供給ロー
ル25、巻取ロール26は共に円筒状の転写紙コア4
2,43の外周に転写紙11を巻回したものである。円
筒状の転写紙コア42,43の側端部には、切欠き溝4
4が設けられ、この切欠き溝44は、後述する巻取駆動
系と連結するように構成されている。尚、ここで供給ロ
ール25の右側支持構造と巻取ロール26の左側支持構
造は同一構造であり、供給ロール25の左側支持構造と
巻取ロールの右側支持構造は同一であるため、以下、供
給ロール25について説明し、巻取ロール26について
は説明を省略する。
【0019】供給ロール25の左端は、図7に示す如
く、円筒状の転写紙コア42の内径に左フランジ45が
嵌合すると共に、この左フランジ45に圧入されたシャ
フト46が、カートリッジ12の左側面部27Lに設け
られた軸受47に回転自在に軸支されている。尚、48
は、抜け止め用のEリングであり、左フランジ45には
ギア56が一体形成されており後述する駆動系と連結す
るように構成されている。 一方、供給ロール25の右
端は、図8に示す如く、円筒状の転写紙コア42の内径
に右フランジ49が嵌合すると共に、この右フランジ4
9にネジ止めされたシャフト50が、カートリッジ12
の右側面部27Rに設けられた軸受51に回転自在に軸
支されている。
【0020】また、シャフト50のフランジ49と反対
側の端部には、ノブ53が圧入、固定されている。転写
紙カートリッジ12の右側面部27Rとフランジ49と
の間には、テーパ状のコイルスプリング54が設けら
れ、左フランジ49を常時、図8中、左方向に付勢して
いる。一方、軸受51には、図10に示す如く、I溝5
1aが形成されており、シャフト50に垂直に貫通した
ピン52が通過できるように構成されている。このた
め、ノブ53を把持してこのノブ53をテーパ状のコイ
ルスプリング54に抗して、図8中、右方向に引いたと
しても、図10で示すI溝51aの方向ととピン52の
方向とが一致していない場合は、円筒状のコア42から
フランジ49が完全に外れるようなことはない。この結
果、不用意な操作による供給ロール25の脱落が防止で
きるものである。
【0021】上記したことから明らかなように、I溝5
1aとピン52の方向を一致させて、図8中、ノブ53
を右方向に引くことにより、供給ロール25をフランジ
49から外すことができる(図9の状態)。更に、ノブ
53を同方向に引くことにより、ピン52はI溝51a
から外れ、この状態でノブ53を左右どちらか一方向に
若干回転した後、手を離すと、I溝51aは、ピン52
と一致した位置になっていないので、右フランジ49を
供給ロール25から離れた状態に保持することができ
る。また、この状態で、ノブ53を前記した方向と逆方
向に回転して、再びピン52とI溝51aとが一致した
位置に戻せば、テーパ状のコイルスプリング54の弾発
力によって右フランジ49は元の位置に復帰する(図8
の状態)。この様に、簡単な構成によって右フランジ4
9を供給ロール25から離した状態で保持できるので、
供給ロール25の交換作業が容易になり、且つ、不用意
な操作による供給ロール25の脱落を防止することがで
きる。
【0022】供給ロール25と巻取ロール26との間に
は、転写紙11の走行を案内するガイドローラ30,3
1が設けてあり、カートリッジ12の左右両側面部27
R,27Lに回転自在に軸支されている。ガイドローラ
31の右側端部にはギア32が一体に固着されており、
ギア32はアイドラ55を介して巻取ロール26側の右
フランジのギア56Rと噛み合っているため巻取ロール
26と、転写紙11の移送に関して逆方向に回転する構
成となっている。カートリッジ12をプリンタ1の所定
位置に装填するには、カートリッジ12の左右両側面部
27R,27Lから外側に突出している軸受47,51
のフランジ部33,34を、プリンタ1の左右フレーム
17R,17Lに設けた左右のレール24R,24Lの
U溝部35R,35Lに係合させて上から落し込めばよ
い。カートリッジ12が所定位置にセットされると、供
給ロール25のフランジ部33,34はレール24R,
24Lの下方にあるR部36R,36Lに当接し、巻取
ロール26のフランジ部33、34はレール24R,2
4Lの上方にあるR部37R,37Lに当接してその位
置が決定される。この様に、カートリッジ12が所定位
置に装填されてその位置決めがされると供給ロール25
側のギア56Lは、弛み取りギア60と噛み合い、巻取
ロール26側のギア56Rは、巻取ギア61と噛み合
う。
【0023】巻取ギア61の駆動は、図12、図13で
示すように、モータ62に直結されたウォーム63と、
ウォーム63に連結するウォームホイール64によって
減速され、更にウォームホイール64と一体化されたギ
ア65とギア66,67によって減速される。ギア67
は中間にトルクリミッタ68を介して巻取ギア61と同
軸に構成されており、転写紙11の巻取負荷が一定値以
上の場合、スリップする構造になっている。一方、ギア
66と軸69は一体化され、同軸上にワンウェイクラッ
チ70を介してギア71が設けられている。ギア71
は、後述する圧力カム72と一体化されたギア73と噛
み合っている。ワンウェイクラッチ70は、図13中、
軸69が反時計方向に回転するときはスリップしてギア
71は回転せず、軸69が時計方向に回転するときのみ
回転が伝達される。
【0024】一方、弛み取りギア60の駆動は、図1
4、図21で示すようにモータ74に直結されたウォー
ム75とウォーム75に連結するウォームホイール76
によって減速され、更にウォームホイール76と一体化
されたギア77とギア78によって減速される。ギア7
8と弛み取りギア60は同軸に構成され、中間にトルク
リミッタ79とワンウェイクラッチ80を配してあり、
図14中、ギア78の時計方向回転時にはワンウェイク
ラッチが接結して弛み取りギア60は回転するが、弛み
取りギア60に一定以上の負荷が掛かるとトルクリミッ
タ79がスリップする構造となっている。尚、ギア78
の反時計方向回転時には、ワンウェイクラッチ80によ
って弛み取りギア60は回転しないものである。また、
ギア77はアイドルギア81を介して後述するクランプ
ローラ82の軸85とワンウェイクラッチ83を介して
連結したギア84と連結している。ここで、ワンウェイ
クラッチ83はギア84が、図14中、時計方向の回転
をするときのみ回転を伝達する構造となっている。
【0025】次にサーマルヘッド機構部(ヘッド支持機
構)10について図3、図15、図16を参照して説明
する。サーマルヘッド機構部10のフレーム構造は、左
右のアルミダイカスト製側板86R,86Lと、これら
の側板86R,86Lを連結する二つのステー87,8
8で大略構成されている。サーマルヘッド機構部10
は、その右側板86Rが軸90によって支持され、その
左側板86Lが軸38によって支持されて回動可能に構
成されている。即ち、右側板86Rは、その一端にに圧
入されたメタル軸受89を介してプリンタ1の右フレー
ム17Rに植設された軸90に回動可能に支持されるも
のであり、その左側板86Lは、その一端に植設された
軸38がプリンタ1の左フレーム17Lに設けられた図
示しないメタル軸受を介して回動可能に支持されるもの
である。
【0026】サーマルヘッド91は、図16に示すよう
にその左右両側部にネジ止めされた板金アングル部材9
2R,92L上に設けられた軸93R,93Lが左右側
板86R,86Lに設けられたメタル軸受94R,94
Lに圧入されて回動可能に支持されている。これら軸9
3R,93Lは、サーマルヘッド91がプラテンロ−ラ
303に圧着する際に、この圧着位置を通過する接線に
対して、略直角方向に圧着力が作用する位置に設けてあ
る。また、左右の板金アングル部材92R,92Lの前
方部分と左右の側板86R,86Lに設けられたバネ掛
け96R,96Lとの間には、それぞれバネ95R,9
5Lが掛けられており、サーマルヘッド91は、常時上
方、即ちプラテンローラ7から離れる方向に付勢されて
いる。また、アングル部材92R,92Lを軸受として
転写紙ガイドローラ97が掛け渡されており、この転写
紙ガイドローラ97は、転写紙11の走行方向上サーマ
ルヘッド91の下流側に配置されて使用済みの転写紙1
1の走行をガイドする。 更に、この転写紙ガイドロー
ラ97は、サーマルヘッド91をプラテンローラ7に圧
着した際、後述するクランプローラ82とプラテンロー
ラ7とに外接する接線より内側、即ちプラテンローラ7
側へ入り込むように構成されている。このため、記録紙
2を逆送した際等に生じる記録紙2の弛みを完全に除去
することができる。この点については、後に更に詳述す
る。
【0027】サーマルヘッド91の裏面には、熱伝導性
のよいペースト等を介して、大略その前面に亘って断面
L字形のヒートシンク98が図示しない手段によって取
り付けられている。このヒートシンク98には、その表
面積を増やすために、図16に示すような複数のL字型
の放熱板98aが設けられており、サーマルヘッド91
後方からの送風により、空気はこのL字型に沿って流れ
て上方に排出される構成となっている。また、ヒートシ
ンク98の左右両側部にはヒータ99R,99Lがそれ
ぞれ設けられている。即ち、サーマルヘッド91は、そ
の内部に設けられた図示しないサーミスタ等によりその
温度が検出されて、必要に応じて送風冷却又は加熱が行
なわれて、その温度が所定の値に保たれるようになって
いる。送風冷却するための左右一対のファン113R,
113Lは、ステー87に固定されており、これらが発
生する風は、ステー87と転写紙供給ロール25にその
方向を制限されてL字型ヒートシンク98に導かれる。
【0028】サーマルヘッド91の圧着駆動は、さきに
述べたモータ62の回転が減速して伝達されたギア73
に一体化された偏心カムである圧力カム72によって行
なわれる。圧力カム72に従動するピン100は、圧着
シャフト101の一端に固定されたアーム102,10
3の一端に鉛直方向に直動自在に支持されている。アー
ム102,103間には、一端がピン100に掛けられ
て、他端がアーム102を押圧する圧縮バネ104が設
けられている。従って、ピン100は圧力カム72側に
付勢されると共にアーム103によってその直動の範囲
が規制される構成となっている。圧着シャフト101は
両側板86R,86Lに軸受105R,105Lを介し
て回転自在に支持されており、両側板86R,86Lを
貫通してアーム102,103と一体化されている。両
側板86R,86Lの略中央には、圧着シャフト101
に固定された圧着アーム106が設けられており、この
圧着アーム106の先端部には、圧着ローラ107が回
転自在に設けられている。また、ヒートシンク98の略
中央部の圧着ローラ107と対向する位置には、ローラ
受108がヒートシンク98と一体に形成されている。
ここで、サーマルヘッド91及びヒートシンク98は、
バネ95R,95Lによって常時上方に付勢されている
のでローラ受108は圧着ローラ107に接触してい
る。
【0029】サーマルヘッド91のプラテンローラ7へ
の圧着動作は以下のように行なわれる。先に述べたよう
に、圧力カム72の駆動はモータ62に直結されたウォ
ーム63、ウォームホイール64、ギア65,66、ワ
ンウェイクラッチ70、ギア71,73を介して行なわ
れる。ワンウェイクラッチ70はギア66が、図13
中、時計方向に回転するときに、回転を伝達する。圧力
カム72の回転位置の検出は、二つの反射型光センサ1
09,110によって行なわれる。図12に示すよう
に、ギア73の図中裏面には2本の円弧状パターン11
1,112が印刷されており、このパターン111,1
12の有無を反射型光センサ109,110で検出する
ことによって圧力カム72の回転位置が検出される。こ
れらのパターン111,112は、ギア73が例えば黒
色であれば、白色で印刷されており、またその逆であっ
てもかまわない。従って、二つのパターン111,11
2が同時に検出される位置Aは、サーマルヘッド91が
プラテンローラ7と離間した状態に対応し、何れも検出
されない位置Bはサーマルヘッド91がプラテンローラ
7に圧着した状態に対応し、何れか一方が検出される位
置は、中間位置に対応することになる。
【0030】ギア73が、図13中、反時計方向に回転
すると、圧力カム72の回転に伴いピン100が押し上
げられてアーム102は圧着シャフト101と共に、図
16中、反時計方向に回動する。この結果、圧着アーム
106も反時計方向に回動し、先端の圧着ローラ107
はローラ受108を押圧する。サーマルヘッド91は軸
受94R,94Lに回動自在に支持されているので、バ
ネ95R,95Lに抗して回動することになる。サーマ
ルヘッド91がプラテンローラ7に接触しても、圧力カ
ム72は更に回転する。この時、ピン100はバネ10
4に抗して押し上げられ、バネ104の弾発力がサーマ
ルヘッド91のプラテンローラ7への圧着力として作用
する。そして、圧力カム72の頂点がピン100を押圧
するに至って圧着動作は完了する。この時、ピン100
が圧力カム72を押圧する反力の方向は、圧力カム72
の軸心の方向と一致しているためピン100の反力によ
って、圧力カム72が逆回転することはない。
【0031】サーマルヘッド91のプラテンローラ7か
らの離間動作は、圧着カム72が圧着位置Bから更に反
時計方向に回転して離間位置Aに至ることによって行な
われる。圧着カム72のこの回転によって、ピン100
が圧縮バネ104の作用により復帰し、これに伴ってア
ーム102が時計方向に回動するするためサーマルヘッ
ド91は、バネ95R,95Lによってプラテンローラ
7から離間する。
【0032】次に、サーマルヘッド機構部10の退避動
作とセット動作について、図21〜図23を参照して説
明する。固定爪20R,20Lを一体的に固定している
シャフト22は、図21に示すように、左フレーム17
Lの長孔180を貫通して左フレーム17Lの外側まで
突出している。また、サーマルヘッド機構部10を回転
自在に支持している軸38も左フレーム17Lの図示し
ない軸受を貫通して左フレーム17Lの外側に突出して
おり、その突出した軸38の先端には、従動アーム18
1がネジ182にょって一体に固定されて構成されてい
るため、従動アーム181とサーマルヘッド機構部10
とは一体的に回動することになる。一方、左フレーム1
7Lの上辺に設けられたリブ183をレールとして、溝
部を有する解除ツマミ184が図21中、左右方向にス
ライド自在となっている。解除ツマミ184には板金ベ
ース185が一体に固定されており、板金ベース185
上にはピン186がカシメてある。ピン186は、先に
述べた従動アーム181の先端部に設けられた長孔18
7に貫入係合しており、解除ツマミ184のスライド動
作を従動アーム181の回動動作に変換する。
【0033】また、板金ベース185上にはロック解除
板188が、一対の長孔189,189と一対のガイド
ピン190,190とによって、図21中、上下にスラ
イド可能に設けられている。更に、ロック解除板188
と板金ベース185との間にはバネ191が掛けられて
おり、このバネ191によってロック解除板188は板
金ベース185に対して、図21中上方に付勢されてい
る。そして、ロック解除板188の下部に設けられた曲
げ部192は、シャフト20Lの先端部と当接している
ので、ロック解除板188をバネ191に抗して下方へ
押し下げると固定爪20R,20Lは回動して固定ピン
21R,21Lから外れることになる(図22の状
態)。尚、193はロック解除板188と一体に設けら
れたロック解除ノブである。図22に示すように、ロッ
ク解除ノブ193を充分に押し込むと、ロック解除ノブ
193と解除ツマミ184とは、同一の高さとなり、こ
の状態で解除ツマミ184を、図22中、左方向にスラ
イドさせれば、サーマルヘッド機構部10は回動して、
退避状態となる。ここで、ロック解除ノブ193を離せ
ば、バネ191によってロック解除ノブ193は復帰
し、図23の状態となり、サーマルヘッド機構部10
は、退避状態に固定される。サーマルヘッド機構部10
を上記の退避状態から復帰させてセット状態とするため
には、解除ツマミ184を、図23中、右方向へスライ
ドさせるだけでよく、これにより固定爪20R,20L
は固定ピン21R,21Lに自動的に係合してロックさ
れる。
【0034】ところで、解除ツマミ184が左方向位
置、即ちサーマルヘッド機構部10が退避状態にあると
きは、先に述べたカバー16はその左側壁部194が解
除ツマミ184に当たるため、閉じることができないよ
うに構成されている。一方、解除ツマミ184が右方向
位置、即ちサーマルヘッド機構部10がセット状態にあ
るときは、カバー16の左側壁部194に設けられた切
欠き部195が解除ツマミ184の位置にあるため、カ
バー16は閉じた状態となることができるように構成さ
れている。また、カバー16が正常に閉じた状態では、
図12に示すスイッチ196が、カバー16の右側壁部
によって押されて、カバー16の閉状態が検出できるよ
うになっている。更に、サーマルヘッド機構部10がセ
ット状態にあるときにもスイッチ197が従動アーム1
81に押されることにより、セット状態にあることを検
出できるようになっている。これらのシーケンスについ
ては後述する。
【0035】次に、転写紙11の走行について説明す
る。カートリッジ12がプリンタ1から取り外された単
独状態では、転写紙11は供給ロール25と巻取ロール
26との間で、ガイドローラ30,31とステー29に
よって案内されているが、カートリッジ12がプリンタ
1に装填されてサーマルヘッド機構部10がセットされ
た状態では、転写紙11はカートリッジ12から引き出
されて、図3に示すように、供給ロール25、ガイドロ
ーラ30、プラテンローラ7、転写紙ガイドローラ9
7、ガイドローラ31、巻取ロール26の順に案内され
て走行する。後述する、記録モード、転写紙頭出しモー
ドでは、この走行経路がとられる。
【0036】記録中における転写紙11のシワの発生を
防止するためには、プラテンローラ7上で記録紙2と転
写紙11が密着して同速度で走行することが重要である
が、本プリンタでは、転写紙11の走行経路の一部にお
いて常にプラテンローラ7が接触しているため、良好な
密着状態を保つことができる。従って、カートリッジ1
2側の供給ロール25、巻取ロール26、ガイドローラ
30,31等の平行度が多少悪くても、プラテンローラ
7で補正されるため、シワのない良好な記録を行なうこ
とができる。
【0037】次に、プラテンローラ7の駆動系につい
て、図3、図12を参照して説明する。プラテンローラ
7は、金属シャフトの外周上にゴム等の弾性部材を巻き
付けたものであり、左右のフレーム17R,17Lにベ
アリング114R,114Lを介して回転自在に支持さ
れている。プラテンローラ7の駆動は、図12に示すス
テッピングモータ115によって行なわれる。右フレー
ム17Rに固定されたステッピングモータ115の回転
は、その出力軸116に一体に固定されたプーリ117
と、右フレーム17R上に植設された軸の周りに回転す
るプーリ118及びこれらのプーリ間に掛けられたタイ
ミングベルト119によって減速され、更に、プーリ1
18に一体化されたプーリ120とプラテンローラ軸1
21に設けたプーリ122とに掛けられたタイミングベ
ルト123によって減速駆動される。プラテンローラ軸
121とプーリ122との間には、ワンウェイクラッチ
124が設けられており、プーリ122が、図12中、
反時計方向に回転するときだけ、回転がプラテンローラ
7側に伝達される構成になっている。
【0038】一方、タイミングベルト123は、プーリ
126にも掛けられており、プーリ126はワンウェイ
クラッチ127を介して後述する逆転ローラ軸128に
取り付けてある。このワンウェイクラッチ127は、プ
ーリ126が、図12中、時計方向に回転するときだ
け、逆転ローラ軸128に回転を伝達するように構成さ
れている。逆転ローラ軸128上の、サーマルヘッドの
91の略中央に相当する位置には、ゴム等の高摩擦係数
を有する材料からなる逆転ローラ129が固着されてお
り、記録紙2を挟んで対向する位置には同様の素材から
なる従動ローラ130が設けられている。また、この従
動ローラ130は、後述する手段によって、逆転ローラ
129に対して接離自在の構造となっている。
【0039】次に、クランプローラ82について説明す
る。先に述べたように、クランプローラ82は、モータ
74によって駆動される場合は、ワンウェイクラッチ8
3を介して、図14中、時計方向にのみ回転可能になっ
ている。このクランプローラ82は、その表面にローレ
ット等の切込み形状が設けられた硬質材料からなるもの
であり、後述する従動ローラ173とで記録紙2を挟持
することによって、記録紙2の裏面にローレットの歯が
喰い込んだ状態となる。クランプローラ82は、サーマ
ルヘッド91の幅方向に複数個設けてあり、クランプロ
ーラ軸85は左右のフレーム17R,17Lに固定され
たワンウェイクラッチ40R,40Lによって時計方向
の回転のみ可能になっている。このため、後述する記録
紙2の逆送時に、記録紙2の張力によるクランプローラ
82の反時計方向の回転が生じることはない。従動ロー
ラ173は軸174上に、記録紙2を挟んでクランプロ
ーラ82と対向する位置に固定されており、ゴム等の弾
性部材で構成されている。軸174は、左右フレーム1
7R,17Lを貫通して左右フレーム17R,17Lの
外側にある移動レバー132R,132Lに固定された
ワンウェイクラッチ133R,133Lによって、図1
2中、時計方向の回転のみ自在に支持されている。
【0040】移動レバー132R,132Lは、図17
に示すように、左右フレーム17R,17Lに設けられ
た軸受134R,134Lによって支持されたシャフト
135を軸として、軸受136R,136Lに回動自在
に支持されている。シャフト135の両端にはそれぞ
れ、セットレバー137R,137Lが固定されてお
り、セットレバー137R,137Lに設けたバネ掛け
140R,140Lに掛けたバネ138R,138Lに
よって、図12中、下方へ付勢されている。尚、139
R,139Lは、セットレバー137R,137Lの補
強部材である。
【0041】セットレバー137R,137Lは、図1
2に示す矢視方向からみて略L字形をしており、その一
部が移動レバー132R,132Lの右肩上部に当接す
るため、バネ138R,138Lの弾発力によって、移
動レバー132R,132Lを時計方向に付勢してい
る。一方、セットレバー137R,137Lをバネ13
8R,138Lに抗して、図12中、反時計方向に回動
させれば、セットレバー137R,137Lはデッドポ
イントを越えて、今度は移動レバー132R,132L
の左肩上部に当接するので、バネ138R,138Lの
弾発力によって移動レバー132R,132Lは反時計
方向に回動して図18の状態となる。この結果、移動レ
バー132R,132L上にワンウェイクラッチ133
R,133Lを介して支持されている従動ローラ軸17
4は、クランプローラ82に対して接離自在になる。即
ち、セットレバー137R,137Lが、図12中、時
計方向の回動位置にあれば、クランプローラ82と従動
ローラ173は、バネ138R,138Lによって圧接
状態となって記録紙2がクランプされる。この逆に、セ
ットレバー137R,137Lが反時計方向の回動位置
にあれば、クランプローラ82と従動ローラ173は離
間状態に保持される。そして、この離間間隔は、長孔1
41R,141Lと左右フレームに植設されたピン14
2R,142Lによって規制される。尚、セットレバー
137R,137Lが反時計方向の回動位置の場合に
は、さきに述べたカバー16の側壁部前方とセットレバ
ー137R,137Lが当接し、カバー16を閉じるこ
とができない。この為、スイッチ196が押されないの
で、この状態を容易に検出することができる。
【0042】先に述べたように、記録紙2のクランプ力
はバネ138R,138Lによって発生するが、左右の
クランプ力を均一性がレジ精度に影響する。バネは一般
に部品バラツキが大きいので、左右のクランプ力を均一
にするためにバネ力の調整が必要となる。この調整のた
め、図12に示すように、バネ138R,138Lの一
端はセットレバー137R,137Lのバネ掛け140
R,140Lにそれぞれ掛けられており、他端は左右フ
レーム17R,17Lにネジ145R,145Lで固定
された調整板143R,143Lにそれぞれ掛けられて
いる。調整板143R,143Lは軸144R,144
Lを中心として回動可能であり適宜な回転位置に調整し
て、ネジ145R,145Lで固定できるものである。
【0043】移動レバー132R,132Lは略L字型
であり、その一方の腕の先端は、左右フレーム17R,
17Lの内側に入り剥離ガイド板146の移動を行い、
他方の腕の先端は、逆転ローラ129に対する従動ロー
ラ130の接離を行なう。剥離ガイド板146は、記録
後の転写紙11と記録紙2の分離を行なうためのもので
あり、金属製のガイド板147と、記録紙2の幅方向の
両外側にあるサポートブロック148R,148Lから
なり、サポートブロック148R,148Lを貫通する
シャフト149を軸として回動自在に支持されている。
サポートブロック148R,148Lの両外側には、ピ
ン151R,151L(図18参照)が植設されてお
り、移動レバー132R,132Lの長孔150R,1
50Lとそれぞれ係合している。この結果、移動レバー
132R,132Lの回動動作に連動して、剥離ガイド
板146は軸149を中心に上下に回動するようになっ
ている(図3、図5参照)。
【0044】また、ガイド板147の下面側には、転写
紙11の各色を検出しての位置出しをするための光源1
52R,152Lが設けられると共に転写紙11を挟ん
で対向するサーマルヘッド機構部10側には、受光素子
153R,153Lが設けられている。そして、この光
源152Rは赤色のLED、光源152Lは緑色のLE
Dとなっている。即ち、転写紙11は、Y,M,Cの3
色がダンダラ状に塗布されたものであるが、Yインクが
塗布された部分は赤色、緑色の両方を透過し、Mインク
が塗布された部分は赤色は透過するが緑色は不透過であ
り、Cインクが塗布された部分では赤色、緑色共に透過
しないため、各色の変化を検出することができるもので
ある。
【0045】逆転ローラ129に対する従動ローラ13
0の接離動作は、移動レバー132R,132Lの先端
のピン154R,154Lが従動ローラ130の保持板
155R,155Lを押すことによって行なわれる。保
持板155R,155Lは略T字型をしており、その一
端は左右のフレーム17R,17Lに植設された軸15
6R,156Lにそれぞれ回動自在に支持されている。
他の一端は、従動ローラ軸131を軸受157R,15
7Lによって回転自在に支持している。また更に他の一
端は、バネ掛け160R,160Lであり、左右のフレ
ーム17R,17Lに固定された調整板159R,15
9Lとの間にそれぞれ張架されたバネ158R,158
Lによって、保持板155R,155Lは、図12中上
方へ付勢されている。調整板159R,159Lの調整
方法は、先に述べた調整板143R,143Lのそれと
同様である。
【0046】次に、ロール状記録紙2の保持方法につい
て、図1、図20を参照して説明する。記録紙2は、円
筒状のコア165にその記録面が内側になるようにロー
ル状に巻回されており、記録面への指紋、ゴミ等の付着
が防止されている。ロール状の記録紙2のプリンタ1へ
の装着は、先ず記録紙2が巻回されたコア165の両端
にフランジ166R,166Lを装着する。フランジ1
66R,166Lは、それぞれの一側面にコア165の
内径と嵌合する凸部167R,167Lを有しており、
反対側の側面には軸部168R,168Lが突出してい
る。一方、プリンタ1側の記録紙収納部3の両側壁に
は、U字溝169R,169Lが設けてあり、前述のフ
ランジの軸部168R,168LをこのU字溝169
R,169Lに落し込めば装着ができるようになってい
る。
【0047】次に、コア165に巻回された記録紙2を
引き出してプラテンローラ7へ装着する方法について説
明する。この装着は、図6に示すようなサーマルヘッド
機構部10が退避した状態で、カートリッジ12を取り
外し、セットレバー137R,137Lを反時計方向の
回動位置として行なわれる。前述のように、ロール状の
記録紙2をプリンタ1に装着し、記録紙2の先端を引き
出し逆転ローラ129と従動ローラ130との間に挿入
する。この時、記録紙2は、ガイド170,171によ
って案内されるため容易に挿入することができる。逆転
ローラ129と従動ローラ130との間に挿入された記
録紙2の先端部は、ガイド170に案内されてプラテン
ローラ7とガイド170との隙間を通過し、カートリッ
ジ装着部側に出てくる。この状態で、記録紙2を手で引
っ張り出し、プラテンローラ7に巻き付けるようにしな
がらクランプローラ82と従動ローラ173との間に挿
入する。そして、この状態でセットレバー137を時計
方向に回動しクランプローラ82と従動ローラ173を
圧着状態にすると共に逆転ローラ129と従動ローラ1
30も圧着状態とする。ここで、カッター161を動か
し記録紙2の先端部を切断することにより、記録紙2の
装着に際して生じたシワや汚れを除去することができ
る。カッター161が横断する部分には、その表面に弾
性部材を貼ったガイド板175が設けてあり、カッター
161による切断を容易にすると共に、回転刃162
(図19参照)の寿命を延ばす工夫がされている。ガイ
ド板175はクランプローラ82よりプラテンローラ7
の近くまで延びており、その先端部には反射型光センサ
176が設けてあり、後述するように、貯留部14の記
録紙2の状態を検出する。尚、ガイド板170に設けて
ある反射型光センサ177は、記録紙2の終端を検出す
るためのものであり、記録紙2の幅方向上、左端に対応
する位置に設けられている。また、記録紙2の幅方向
上、これと反対の位置には、OHP用の記録紙を検出す
るための光センサ198が設けられている。また、19
9は左右のフレーム17R,17Lに回転自在に支持さ
れた記録紙用ガイドローラである。
【0048】次に、記録動作について、図27乃至図2
9のフローチャートを参照して説明する。電源のON又
は、リセット信号が入ると、フローチャートの先頭から
一連の流れがスタートする。リセット信号は、プリンタ
1に設けられた図示しないリセットボタンとカバー16
のスイッチ196からの信号をパルス化した信号、例え
ば図24に示すように、フリップフロップ回路で1CL
K遅れの反転Q信号と、2CLK遅れのQ信号をエクス
クルーシブOR回路でパルス化したものを使う。尚、フ
リップフロップを二段にしたのはカバーOPEN信号の
ノイズ対策である。また、このカバーOPEN信号は、
別途マイコンの入力信号としても用いられている。リセ
ットパルスはマイコン数CLK以上のLOW期間が必要
であるため、分周回路で遅いCLKを作り出している。
【0049】リセット入力が入ると、先ずマイコンの各
種設定を行ない(P1)、次にヘッド通電回路又は、I
/F回路等への各種設定を行なう(P2)が、これらの
詳細については説明を省略する。動作制御としては、先
ず全ての出力、例えばモータ、サーマルヘッド電源、表
示LED等を停止又は消灯状態にする(P3)。これ
は、リセット信号入力時の機構系、信号系の動作状態が
不明であるため、現状状態で保持させ安全を確保するた
めである。
【0050】次に、サーマルヘッド91の位置状態を見
る(P4)。即ち、リセット前に停電があった場合又
は、記録中にリセット信号が入来した場合、サーマルヘ
ッド91はプラテンローラ7に圧着した状態にある。前
に述べたように、サーマルヘッド91のプラテンローラ
7への圧着離間はモータ62で行なわれるものである
が、サーマルヘッド91がプラテンローラ7に圧着した
まま動作停止状態となり、その状態が長時間保持された
場合、プラテンローラ7の変形や、サーマルヘッド91
の破損等が発生することになる。この為、ここで、先に
述べたように圧力カム72が圧着位置B又は中間位置に
ある場合は、離間位置Aへ圧力カム72を回動させる。
尚、当初から圧力カム72が離間位置Aにある場合は、
圧力カム72の回動動作を行なわないものであることは
ことは言うまでもない。
【0051】次に、カバー16の状態を見る(P5)。
カバー16が閉じた状態の場合は準備動作P9以降へ進
むが、カバー16を開けてリセットされた場合はカート
リッジ12の着脱動作準備を行なう。即ち、次にサーマ
ルヘッド機構部10の位置状態を見る(P6)。既にサ
ーマルヘッド機構部10が退避していれば、カートリッ
ジ12は既に取り外されているとみなし、次のリセット
信号(カバー16を閉じると再度リセットが掛かる。)
待の状態(STOP状態)となる。サーマルヘッド機構
部10がセット状態ならばサーマルヘッド機構部10の
退避動作が完了して、スイッチ197がOFF状態とな
るまで待つ(P7)。もしここで、退避動作させずにカ
バー16を閉じても再度リセットする。ここで退避動作
が行なわれれば、モータ74を回転させ転写紙1を一定
時間巻戻す(P8)。これは、サーマルヘッド機構部1
0の退避によって転写紙11の走行パスが短くなり、転
写紙11が弛んで、カートリッジ12の着脱の際に、転
写紙11のシワや切断を防止するためである。また、こ
のように転写紙11を巻戻すことにより、転写紙11の
Y色の頭出しがされている状態で、カートリッジ12の
着脱を行なっても、次の記録時に転写紙11が一画面分
無駄にならないものである。また、カートリッジ12の
着脱時に、未使用の転写紙に埃やゴミの付着するのを防
止することができるものである。
【0052】従って、このようにしてカートリッジ12
の着脱を行い、再度サーマルヘッド機構部10をセット
状態にしカバー16を閉じればリセット信号が入来し、
再度プログラムがスタートする。サーマルヘッド機構部
10が退避状態のままでは、カバー16を閉じることが
できないようになっていることは、先に述べた通りであ
る。また、カートリッジ12をセットせずにサーマルヘ
ッド機構部10をセットする動作や、カバー16を閉じ
る動作を行なっても、後述するように、転写紙11のY
色の頭出し動作時に、エラー信号を発生し動作を停止す
る構成となっている。
【0053】このようにして、カバー16が閉じられる
と、次に記録紙2の有無を検出する(P9)。記録紙2
の有無は、前述したように、ガイド板170の記録紙2
の幅方向の一端に対応する位置に設けられた反射型光セ
ンサ177によって検出される。ここで、ロール状の記
録紙2は、図25に示すように、その終端部から略1画
面分の長さに亘って、その幅がtだけ狭くなっている。
従って、記録紙2のこの幅の狭い部分では、反射型光セ
ンサ177は記録紙2からの反射光を受光しない状態と
なるため、まもなく記録紙2が終了するであろうことが
検出される。また、記録画面を構成するために必要な記
録紙2の幅は、図25中、Tの幅であるため、Y色の記
録の途中で記録紙2の幅の狭い部分が検出されても、転
写紙11を一画面分無駄にすることなく正常に記録を終
了することができる。そして、記録紙2が無い場合に
は、PAPER LEDを点滅させてストップさせる
(P10)。
【0054】次に、貯留部14内の記録紙2の状態を見
る。貯留部14は、通電動作中、記録紙2を溜めている
ので、記録中にリセット信号が入った場合、記録中の一
画面分の記録紙2を排出する必要がある。貯留部14に
記録紙2が溜っている状態は、図4で示すような状態で
あり、記録紙2は湾曲してループ状をなし、反射型光セ
ンサ176から離れた状態にあるため、反射型光センサ
176は記録紙2からの反射光を受光しない状態にあ
り、貯留部14に記録紙2が湾曲したループ状の態様で
貯留されていることが検出される。従って、この場合は
モータ74を駆動し、記録紙2のループが小さくなっ
て、反射型光センサ176が反射光を検出するまで、ク
ランプローラ82により貯留されている記録紙2を排出
する。そしてこの際、排出開始から反射光を検出するま
での時間をカウントし、その時間とクランプローラ82
の周速度から記録紙2の概略の排出量を求め、この排出
量から一画面分の記録紙長さの残量をステッピングモー
タ115を回転駆動すべきパルス数として算出する。以
降、ステッピングモータ115とクランプローラ82を
同時に回転駆動して更に排出する(P11)。ただしこ
の場合、一定時間以上クランプローラ82を回転駆動し
ても、反射型光センサ176に反射光が検出されない場
合は、記録紙2が正常にセットできていないと判定し
て、PAPER LEDを点滅させて動作を停止させる
(P10)。また、最初から反射型光センサ176に反
射光が検出されている場合は、弛みが無いと判定して次
に進む。
【0055】P12では、記録紙の種類について、それ
が普通紙であるかOHP用紙かを識別する。この検出
は、図25に示す記録紙の側端部に対応する位置に設け
られた透過型光センサ198によって行なわれる。即
ち、光が透過すればOHP用紙であり、透過しなければ
普通紙であると判定されることになる。OHP用紙の場
合、記録密度を上げる必要があり、副走査方向の記録密
度を倍にすると共に、同一データを2回記録する。OH
P用紙と判定された場合、変数PEを2と設定し、OH
P LEDを点灯させる。尚、普通紙の場合は、PE=
1と設定する。
【0056】次に、転写紙11のY色の頭出しを行なう
(P13)。これは先に述べた光源152R,152L
と受光素子153R,153Lとで各色を検出すること
によって行なわれる。転写紙11は各色のインクがYM
Cの順に繰り返しダンダラ状に塗布されているため、先
ずC色が検出されるまでモータ62によって転写紙11
を巻取る。尚、通常、前の記録が正常に終了していれ
ば、直ちにC色が検出されるものである。この後、Y色
が検出されるまで転写紙11を更に巻取り、Y色が検出
された時点でモータ62を停止させる。尚、ここでも、
転写紙11を一定時間巻取ってもC色又はY色が検出さ
れないときは、転写紙11が終了したか又は切断等の異
常があるものと判定してRIBBON LEDを点滅さ
せて停止させる(P14)。
【0057】次に、サーマルヘッド91の温度を検出す
る(P15)。一般に、本実施例のようなサーマルプリ
ンタでは、サーマルヘッド91の温度が記録濃度に影響
を与え易い。即ち、周囲温度が低い状態では通電初期の
記録濃度が低下するので、ヒータで加熱してサーマルヘ
ッド91全体の温度を常温以上にしてから記録を行なう
ことが一般に行なわれている。他方、連続記録を行なう
と、サーマルヘッド91の全体の温度が上昇し、記録濃
度が高くなるのでファン等で冷却を行なう必要がある。
サーマルヘッド91の内部にはサーミスタ等の測温素子
が組み込まれており、この測温素子で検出した温度が所
定温度以下であれば、ヒータONと共にPRE HEA
T LEDを点灯させ、所定温度以上であれば、冷却フ
ァンをONすると共にOVER HEAT LEDを点
灯させる。そして、所定温度内に達したならば、ヒータ
又は冷却ファンをOFFして、PRE HEAT LE
D又はOVER HEAT LEDを消灯してREAD
Y LEDを点灯する(P16)。この時点でプリント
開始信号待ちとなるが、サーマルヘッド91に温度の変
化が生じた場合は、READY LEDを消灯して、上
述の処理を行なう(P17)。
【0058】プリント開始信号が入ると、READY
LEDは消灯しPRINT LEDが点灯してサーマル
ヘッド電源をONにする(P18)。そして先ず、記録
紙2を逆転させる(P19)。先に述べたように、貯留
部14の記録紙2は、反射型光センサ176で検出でき
る程度まで既に弛み取りがされているが、センサの検出
精度にバラツキがあり、完全には弛み取りがなされてい
ないためである。この弛み取りは、ステッピングモータ
115を逆転させて逆転ローラ129と従動ローラ13
0とで記録紙2を挟持して引っ張ることによって行なわ
れる。これにより、記録紙2はクランプローラ82の外
周とプラテンローラ7の外周とを結ぶ外接線に大略沿っ
た状態となる。尚、この時、記録紙2が引っ張られる方
向は、ワンウェイクラッチ40R,40Lによりクラン
プローラ82の回転が規制される方向であるためクラン
プローラ82が回転することはない。また、プラテンロ
ーラ7は、ワンウェイクラッチ124にてスリップして
いるので回転していないが、100ライン相当分だけス
テッピングモータ115を回転して弛みを取る。尚、こ
の際のステッピングモータ115の回転量は、タイマに
よる一定時間の回転であってもよい。このようにして、
弛みがほぼ完全に除去されると、記録紙2は停止して逆
転ローラ129と記録紙2はスリップするが、逆転ロー
ラ129は記録紙2の裏面に接触している構成であるた
め、記録紙2の表面にスリップ跡がついて記録品位に影
響することはない。
【0059】次に、サーマルヘッド91をプラテンロー
ラ7に圧着させる(P20)。この動作は、離間動作と
同様に、光センサ109,110が圧着位置Bを検出す
までモータ62を回転することによって行なわれる。サ
ーマルヘッド91が圧着されると、先に述べたように、
転写紙ガイドローラ97はクランプローラ82とプラテ
ンローラ7の外接線より内側に入り込むことになる。こ
の為、既にほぼ完全に弛みを除去された記録紙2はクラ
ンプローラ82、転写紙ガイドローラ97、プラテンロ
ーラ7にそれぞれ添接して支持される状態となる(図2
6参照)。この動作によって、先の100ライン分の逆
送で除去しきれなかった記録紙2の微少な弛みを除去で
きるものである。尚、先の100ライン分の逆送で、既
に弛みが完全に除去されている場合は、プラテンローラ
7を、図26中、反時計方向に回転させる力が働くが、
プラテンローラ7にはプーリ122との間にワンウェイ
クラッチ124が設けてあるため容易に回転して、逆転
ローラ129とプラテンローラ7との間の記録紙2を供
給することになり、クランプローラ82側の記録紙2が
ずれることはない。このように、記録紙2の弛みが二段
階にわたって充分に除去されるため、レジずれの極めて
少ない高品位な画像を得ることができるものである。
【0060】ところで、先に述べたように、圧力カム7
2の駆動と転写紙11の巻取りは同一のモータ62によ
って行なわれているため、サーマルヘッド91のプラテ
ンローラ7への圧着動作時には、ギア66が時計方向に
回転することにより転写紙11の巻取りロール26は時
計方向に回転して転写紙11に弛みが生じることにな
る。この弛みがサーマルヘッド91の付近まで達する
と、記録時に転写紙11のシワが発生する危険がある。
しかし、先に述べたように、ガイドローラ31は巻取り
ロール26とは、転写紙11の移送に関して逆方向に回
転する構成であるため、巻取りロール26で発生した弛
みは、ガイドローラ31と巻取りロール26との間での
み発生することになり、転写紙11のシワ発生が防止さ
れる。尚、ここで発生した転写紙11の弛みは、後の転
写紙巻取り動作により巻取りロール26に急速に巻取ら
れる。
【0061】また、サーマルヘッド91がプラテンロー
ラ7から離間する離間動作時にも転写紙11に弛みが生
じるが、この弛みは後の転写紙頭出し動作で巻取りロー
ル26に巻取られるものである。次に、変数PEの値を
読み、PEの値に応じてステッピングモータ115の正
転送り量を設定する。即ち、もし記録紙2が普通紙であ
れば通常密度に設定し、もし記録紙2がOHP用紙であ
れば倍密度に設定する(P21)。この後、転写紙巻取
りモータ62をONすると共に、普通紙であれば50ラ
イン分、OHP用紙であれば100ライン分、記録紙2
を正方向に空送りした後、サーマルヘッド91の通電を
開始する(P22)。そして、普通紙であれば2000
ライン、OHP用紙であれば4000ラインに亘って通
電記録し、その後更に、普通紙では50ライン分、OH
P用紙では100ライン分、空送りをする(P23)。
尚、この時、記録紙2はその先端をクランプローラ82
で固定されているので、記録紙2の記録された部分は、
貯留部14に図4で示すような形態で順次貯留されてい
く。また、転写紙11は、転写紙ガイドローラ97によ
って記録紙2から分離されて巻取りロール26に巻取ら
れる。
【0062】尚、貯留部14は先に述べたようにカバー
16の透明部材41を通して記録状態を観察することが
できる。また、カバー16によって貯留部14は外部と
遮蔽されているので、記録中に記録紙2にゴミや埃が付
着することがない。この後、サーマルヘッド91をプラ
テンローラ7から、前述したのと同様に行い、モータ6
2を停止する(P24)。この時点では、転写紙11の
プラテンローラ7に対向する部分は、まだY色部分であ
るため、転写紙11を巻取りロール26で巻取り、M色
についての位置出しを行なう(P25)。その後、記録
紙2からの反射光が反射型光センサ176で検出される
まで、貯留部14にループ状に貯留された記録紙2を逆
送する(P27)。尚、ここで記録紙2の逆送に先だっ
て、ステッピングモータ115の送り量を普通紙の正転
送り量に対応した送り量に設定し直すことによって、記
録紙2がOHP用紙である場合の逆送に要する時間を短
縮することができる。
【0063】ここで再び、反射型光センサ176で記録
紙2からの反射光を検出した後、前述したのと同様に、
更に100ライン分逆送し、記録紙2の弛みをほぼ完全
に除去する。そして、以後、M色、C色について同様に
記録を行ない(P28)、C色の記録終了後、PRIN
T LEDを消灯し、サーマルヘッド電源をOFFし、
P9の前へにプログラムを戻せば、貯留部14の記録紙
2を排出し、次の記録準備が行なわれる。このように、
本実施例のプリンタ1では、記録紙2の正逆両方向の搬
送に際して、その送り量を正確に計測及び制御しなくて
も、記録紙2の弛みを充分に除去することができるた
め、極めて高いレジ精度を得ることができるものある。
また、本プリンタ1では、正転逆転に伴う機構系のバッ
クラッシュがあっても原理的に問題とならないため機構
系の低コスト化を図ることができる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明によれば、ヘッド支持機構を固定フレ−ムに軸支し
て、プラテンロ−ラに対するヘッド圧着位置を正確にす
ると共に、ヘッド圧着機構をヘッド支持機構内に設けて
いるので、わざわざヘッド圧着機構のためのスペ−スを
別に用意する必要がなく、装置の小型化につながる。ま
た、特に、前記ヘッド圧着機構の支軸をヘッド圧着力を
得るに効率的な位置に設けたので、駆動力の省エネルギ
−化につながる。請求項2記載の発明によれば、ヘッド
支持機構の移動を手動による構成にし、この分のモ−タ
を不要とし、転写紙巻き取り機構とヘッド圧着機構との
駆動を一つのモ−タで行わせるようにしたので、請求項
1記載の装置の効果に加えて、更に一層の小型化が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラープリンタの全体断面を示す図で
ある。
【図2】本発明のカラープリンタの外観斜視図である。
【図3】本発明のカラープリンタの機構部断面図であ
る。(サーマルヘッド機構部セット時)
【図4】本発明のカラープリンタの機構部断面図であ
る。(サーマルヘッド圧着時)
【図5】本発明のカラープリンタの機構部断面図であ
る。(サーマルヘッド機構部退避時)
【図6】本発明のカラープリンタの機構部断面図であ
る。(カートリッジ離脱時)
【図7】カートリッジの転写紙ロール保持部の断面図で
ある。
【図8】カートリッジの転写紙ロール保持部の断面図で
ある。
【図9】カートリッジの転写紙ロール保持部の断面図で
ある。
【図10】カートリッジの転写紙ロール保持部の斜視図
である。
【図11】カートリッジの斜視図である。
【図12】本発明のカラープリンタの機構部の一態様を
示す右側面図である。
【図13】本発明のカラープリンタの転写紙巻取り及び
圧力カム回転駆動系の斜視図である。
【図14】本発明のカラープリンタの転写紙巻戻し及び
クランプローラ回転駆動系の斜視図である。
【図15】本発明のカラープリンタのサーマルヘッド機
構部の斜視図である。
【図16】本発明のカラープリンタのサーマルヘッド機
構部の分解斜視図である。
【図17】本発明のカラープリンタのセットレバー部の
断面図である。
【図18】本発明のカラープリンタの機構部の他の態様
を示す右側面図である。
【図19】本発明のカラープリンタのカッター部の斜視
図である。
【図20】本発明のカラープリンタのロール紙装着態様
を示す模式図である。
【図21】本発明のカラープリンタの機構部の左側面図
である。(サーマルヘッド機構部ロック時)
【図22】本発明のカラープリンタの機構部の左側面図
である。(サーマルヘッド機構部ロック解除時)
【図23】本発明のカラープリンタの機構部の左側面図
である。(サーマルヘッド機構部退避時)
【図24】本発明のカラープリンタの制御に用いられる
回路のブロック図である。
【図25】本発明のカラープリンタの記録紙検出方法を
示す模式図である。
【図26】本発明のカラープリンタの機構部の拡大断面
図である。
【図27】本発明のカラープリンタの制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図28】本発明のカラープリンタの制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図29】本発明のカラープリンタの制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図30】従来のプリンタ装置の一例を示した図であ
る。
【図31】他の従来のプリンタ装置の一例で、転写紙交
換時の状態図である。
【図32】図31に示したプリンタ装置において、ヘッ
ドがプラテンロ−ラの対向位置に移動した際の状態図で
ある。
【図33】図31に示したプリンタ装置において、ヘッ
ドがプラテンロ−ラに圧着した際の状態図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 記録紙 3 記録紙収納部 4 機構部 5 信号処理回路部 6 電源及び機構制御回路部 7 プラテンローラ 8 排紙口 9 排紙ガイド部 10 サーマルヘッド機構部 11 転写紙 12 カートリッジ 13 保持機構部 14 貯留部 15 カバー 16 カバー 17R 右フレーム 17L 左フレーム 18 Z字状ステー 19 表示パネル 20R 右固定爪 20L 左固定爪 21R 右固定ピン 21L 左固定ピン 22 シャフト 24R 右レール 24L 左レール 25 供給ロール 26 巻取りロール 27R 右側面部 27L 右側面部 30 ガイドローラ 31 ガイドローラ 33 フランジ部 34 フランジ部 35R 右U溝部 35L 左U溝部 40R ワンウェイクラッチ 40L ワンウェイクラッチ 41 透明部材 60 弛み取りギア 61 巻取りギア 68 トルクリミッタ 70 ワンウェイクラッチ 72 圧力カム 74 モータ 79 トルクリミッタ 80 ワンウェイクラッチ 82 クランプローラ 83 ワンウェイクラッチ 91 サーマルヘッド 97 転写紙ガイドローラ 98 ヒートシンク 101 圧着シャフト 104 圧着バネ 106 圧着アーム 107 圧着ローラ 109 光センサ 110 光センサ 115 ステッピングモータ 121 プラテンローラ軸 124 ワンウェイクラッチ 127 ワンウェイクラッチ 128 逆転ローラ軸 129 逆転ローラ 130 従動ローラ 146 剥離ガイド板 173 従動ローラ 174 従動ローラ軸 176 反射型光センサ 177 反射型光センサ 181 従動アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 17/18 9211−2C 23/02 A 29/377 // B41J 17/32 A 9211−2C 17/36 Z 9211−2C 8804−2C B41J 29/00 Q

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のロ−ラに巻回された転写紙を巻き
    取るための巻き取り機構と、記録時に前記転写紙を一方
    側で圧接するプラテンロ−ラと、この他方側で圧接する
    記録ヘッドを支持するヘッド支持機構とを同一固定フレ
    −ム内に収納し、転写紙交換時、前記ヘッドを前記ヘッ
    ド支持機構により、プラテンロ−ラに対向するヘッド非
    圧着位置から退避位置に移動させて転写紙を交換する構
    成の熱転写プリンタ装置において、 前記ヘッド支持機構を固定フレ−ムに軸支し、前記ヘッ
    ドを前記非圧着位置と前記プラテンロ−ラへの圧着位置
    とを揺動移動させるためのヘッド圧着機構を前記ヘッド
    支持機構に設けると共に、前記ヘッド圧着機構の支点
    を、前記ヘッドの前記プラテンロ−ラへの圧着位置を通
    過する接線に対して略直角方向に圧着力を付与する位置
    に設けたことを特徴とする熱転写プリンタ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱転写プリンタ装置にお
    いて、ヘッド支持機構を手動により移動させる構成とす
    ると共に、前記巻き取り機構の駆動源と前記ヘッド圧着
    機構の駆動源とを共用する構成としたことを特徴とする
    熱転写プリンタ装置。
JP4194971A 1992-06-29 1992-06-29 熱転写プリンタ装置 Pending JPH068572A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002234241A (ja) * 2001-02-10 2002-08-20 Sony Corp トルククラッチ装置及びプリンタ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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