JPH0685242A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH0685242A
JPH0685242A JP23114192A JP23114192A JPH0685242A JP H0685242 A JPH0685242 A JP H0685242A JP 23114192 A JP23114192 A JP 23114192A JP 23114192 A JP23114192 A JP 23114192A JP H0685242 A JPH0685242 A JP H0685242A
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JP
Japan
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region
type
anode
gate
base region
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JP23114192A
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English (en)
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Masanori Inuta
昌功 乾田
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ライフタイム制御によりターンオフ時間の短
縮をめざした半導体パワーデバイスにおいて、ターンオ
フ時間とオン電圧のトレードオフ関係を改善する。 【構成】 アノードショート型PゲートGTOは、n-
型半導体基板であるn-型ベース領域1内の表面側にn
+ 型カソード領域14及びp型ゲート領域13が形成さ
れ、n- 型ベース領域1内の裏面側には選択的にp+
アノード領域12が形成され、n- 型ベース領域1の裏
面全体にはアノード電極18が形成されている。そし
て、上記n- 型ベース領域1内のp+ 型アノード領域1
2の前面のアノード前面領域1aにのみ再結合中心とな
るプロトンが打ち込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に係り、特
にゲート・ターンオフ・サイリスタ(GTO)、静電誘
導サイリスタ(SIThy)、MOSコントロール・サ
イリスタ(MCT)、IGBTなどの半導体パワーデバ
イスに関する。
【0002】
【従来の技術】さまざまな分野で利用される半導体パワ
ーデバイスは、自動車用、情報機器関連などの用途に応
じて高速スイッチングが要求されることも多い。この高
速スイッチングを達成するためには、ターンオフ時間の
短縮が大きな要因となるが、そのための手段の一つとし
てライフタイム制御が行われている。ライフタイム制御
とは、半導体デバイスのある領域(主にベース領域)に
不純物をドープする等してその領域中に過剰に蓄積され
たキャリアの寿命、つまりライフタイムを制御するもの
であり、その時ドープする不純物をライフタイムキラー
と呼ぶ。
【0003】従来、上記ライフタイムキラーとしては、
金や白金などの重金属が用いられていた。これらの金や
白金が拡散された半導体領域中では、深い準位(deep l
evel) が形成され、この深い準位にキャリアが捕獲さ
れ、電子と正孔の再結合が起こる。一般にこのような再
結合が起こるエネルギー準位は再結合中心と呼ばれてい
る。そして、半導体デバイスにおいては、この再結合中
心を、オン抵抗が余り増加しないように主電流が流れる
領域の適切な位置に適切な濃度で生成することにより、
ターンオフ時には蓄積キャリアを短時間で消滅すること
ができ、この結果としてターンオフ時間を短縮できる。
【0004】しかしながら、金や白金などの重金属を用
いた従来のライフタイム制御には以下の問題があった。
すなわち、これらの重金属は一般に拡散によりドープさ
れるので、必要な位置にのみ必要な濃度で再結合中心を
生成することが困難であった。この問題を解決するため
にイオン打ち込みによってこれらの重金属をドープする
方法があり、ドープ位置及びドーピング濃度を正確に制
御できるが、その打ち込み深度には限界があり、最適な
位置に再結合中心を生成することは困難であった。
【0005】そこで、近年注目されている技術が、プロ
トン、ヘリウムイオン、重水素イオン等の軽元素イオン
をライフタイムキラーとして打ち込む方法である。図7
に、アノード側からプロトンをライフタイムキラーとし
てアノード前面に一様に打ち込んだアノードショート型
ゲート・ターンオフ・サイリスタ(以下、GTOとす
る)の一構成を示す。
【0006】図7に示すアノードショート型GTOは、
まず、半導体基板であるn- 型ベース領域11の裏面に
選択的にp+ 型のアノード領域12が形成されている。
アノード電極18は上記半導体基板の裏面側、すなわ
ち、p+ 型アノード領域12上及びn- 型ベース領域1
1上に形成されている。またn- 型ベース領域11の表
面側には、p型ゲート領域13が形成され、このp型ゲ
ート領域13内にn+ 型カソード領域14が形成されて
いる。そして、これらの領域13,14上にそれぞれゲ
ート電極(G)16、カソード電極(K)17が形成さ
れている。尚、ゲート電極16とカソード電極17は、
絶縁膜15により電気的に分離されている。また、n-
型ベース領域11内には、図中において、×印で示すよ
うに、p+型アノード領域12上にアノード側から所定
の加速エネルギーで打ち込まれたライフタイムキラーと
してのプロトンが打ち込まれている。
【0007】上記構成のGTOをオンする際には、まず
ゲート電極16から正のゲート・トリガ電流を流して、
+ 型カソード領域14をエミッタ、p型ゲート領域1
3をベース、n- 型ベース領域11をコレクタとするn
pn型トランジスタをオンさせる。
【0008】このことにより、n+ 型カソード領域14
から注入される電子の一部がp型ゲート領域13を通過
してn- 型ベース領域11に供給され、p+ 型アノード
領域12の近傍に引き寄せられる。このp+ 型アノード
領域12の近傍に到達した電子は、p+ 型アノード領域
12とn- 型ベース領域11との間のpn接合面におけ
る正孔に対する電位障壁(potential barrier)を低下さ
せ、p+ 型アノード領域12からn- 型ベース領域11
への正孔の注入を促進する。この注入された正孔は、p
+ 型アノード領域12をエミッタ、n- 型ベース領域1
1をベース、p型ゲート領域13をコレクタとするpn
p型トランジスタのベース電流となる。従って、p+
アノード領域12からp型ゲート領域13へn- 型ベー
ス領域11を介して正孔、つまり電流が流れ、この電流
が前述のnpn型トランジスタのベース電流となるの
で、GTOはサイリスタ動作にはいる。
【0009】このとき、アノード電極18に直接接して
いるp+ 型アノード領域12、12間に形成されたアノ
ードショート領域11aに到達した電子は、n- 型ベー
ス領域11に蓄積されることなく直ちにアノード電極1
8に達する。このアノードショート領域11aからの正
孔の供給はないので、アノードショート型のGTOは、
このアノードショート領域11aとp+ 型アノード領域
12との面積比を変化させることによって、電流増幅率
を制御することができる。
【0010】一方、GTOをオフさせるには、ゲート電
極16から負のゲート・トリガ逆電流を流し、n- 型ベ
ース領域11に蓄積しているキャリアを消失させること
によって行う。従って、この蓄積されたキャリアを、ゲ
ート電極16から引き抜くまでに要する時間を短縮する
ことによりターンオフ時間の短縮化が可能となる。
【0011】図7に示す構成のGTOにおいて、このタ
ーンオフ時間を短縮するための一手方として用いている
のが、ライフタイムキラーとしてプロトンを打ち込む方
法である。
【0012】このn- 型ベース領域11に打ち込まれる
プロトンは、上述のGTOをオフする際にライフタイム
キラーとして働く。すなわち、図中×印で示すプロトン
がn - 型ベース領域11内において再結合中心を形成
し、キャリアを再結合することにより消滅させる。この
ようにして、n- 型ベース領域11内に蓄積されていた
キャリアは、ライフタイムキラーであるプロトンによっ
て消滅させられるので、GTOのターンオフ時に、GT
Oのターンオフ時間が短縮され、高速スイッチングが可
能になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来、ライフタイム制
御のためにアノードショート型のGTOに打ち込むプロ
トンは、図7中に×印で示すようにアノード側のn-
ベース領域11のp+ アノード領域12の上方に所定の
深度でかつ一様に打ち込まれていた。同図において、p
+ 型アノード領域12の前面に打ち込まれたプロトン
は、p+ 型アノード領域12近傍に蓄積しているキャリ
ア(電子)を再結合するとともに、p+ 型アノード領域
12より注入されるキャリア(正孔)も再結合するの
で、ターンオフ時間の短縮に寄与する。しかしながら、
アノードショート領域11aにおいては、キャリア(電
子)が蓄積されず、かつキャリア(正孔)の注入も起こ
らないため、ターンオフ時にキャリアの再結合はほとん
ど起こらず、アノードショート領域11aの前面に打ち
込まれたプロトン(破線で囲まれた×印の部分)は、タ
ーンオフ時間の短縮には寄与しない。
【0014】ところで、n- 型ベース領域11内に打ち
込まれたプロトンは、ライフタイムキラーとしてターン
オフ時間の短縮に寄与する一方で、GTOがオン動作を
している状態においても、n- 型ベース領域11内の有
効キャリアと再結合する。この結果、n- 型ベース領域
11内を流れる主電流に寄与するキャリアが減少するこ
とによって、事実上、オン抵抗が増加し、GTOのオン
電圧を上昇させる。
【0015】このように、前記のアノードショート領域
11aに打ち込まれたプロトンは、ターンオフ時間の短
縮に寄与しないだけでなく、逆にオン電圧を上昇させて
しまう一因となっていた。
【0016】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、ライフタイム制御によ
り、ターンオフ特性を維持しながらオン電圧を低減させ
る半導体装置を実現することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
第1の導電型の半導体基板の表面側に形成された第2の
導電型の第2の半導体領域と、該第2の半導体領域内の
表面に形成された第1の導電型の第1の半導体領域と、
前記半導体基板の裏面側に所定間隔を隔てて選択的に形
成された第2の導電型の第3の半導体領域とを有し、前
記第1の半導体領域と前記第3の半導体領域との間を主
電流が流れる半導体装置において、前記半導体基板中の
前記第3の半導体領域を通る電流の電流路上にのみ再結
合中心を形成してある。また、前述の再結合中心は、プ
ロトン、重水素イオン、ヘリウムイオンといった軽元素
イオンのうちの少なくともいずれかを打ち込むことによ
って形成される。
【0018】
【作用】本発明の半導体装置においては、半導体装置が
オン動作をしている時には、半導体基板と第3の半導体
領域との接合面の近傍にキャリアが蓄積される。この蓄
積されたキャリアは半導体基板と第3の半導体領域の上
方にのみ形成された再結合中心により消失させられるの
で、ターンオフ時間が短縮される。
【0019】一方、半導体基板内の第3の半導体領域間
に挟まれた領域では、半導体装置がオン動作をしている
ときには、第1の半導体領域から供給されるキャリアは
蓄積されることなく直ちに電極に到達する。このため、
半導体装置全体でのオン抵抗は低減し、オン電圧は、従
来よりも低下する。したがって、ターンオフ特性を維持
したまま、オン電圧を従来よりも低減させることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明の一実施例であるア
ノードショート型pゲートGTOの断面図である。
【0021】同図において、n- 型ベース領域1は、図
7の従来例におけるn- 型ベース領域11に相当し、符
号12〜18は図7における同一符号の領域と同一の領
域を示している。
【0022】すなわち、n- 型半導体基板をn- 型ベー
ス領域1とし、その裏面には、例えば熱拡散によりp+
型アノード領域12が選択的に形成されている。一方、
上記n- 型ベース領域1の表面には、例えば熱拡散によ
りp型ゲート領域13が所定の深さで形成されている。
そして、このp型ゲート領域13内の表面側には、n +
型カソード領域14が所定の深さで形成されている。こ
のn+ 型カソード領域14は例えば以下に示すような方
法により形成される。
【0023】すなわち、上記n- 型ベース領域1の上面
全体に、例えば熱酸化によってシリコン酸化膜などの絶
縁膜15を一様に形成する。次に、p型ゲート領域13
上の絶縁膜15を選択的に除去し、この絶縁膜15をマ
スクとして、p型ゲート領域13内にn- 型ベース領域
1の表面から例えば熱拡散により多量のn型不純物を注
入し、p型ゲート領域13より浅くn+ 型カソード領域
14を形成する。
【0024】そして次に、アルミニウムなどから成るゲ
ート電極16、カソード電極17をそれぞれp型ゲート
領域13、n+ 型カソード領域14の上面に、例えばス
パッタリングにより形成し、n- 型ベース領域1の裏面
にはCr,Ni,Auの3層から成るアノード電極18
を全面に形成する。これによりアノード電極18は、p
+ 型アノード領域12のみならず、n- 型ベース領域1
とも電気的に接続されている。尚、以後このn- 型ベー
ス領域1において、p+ 型アノード領域12の前面をア
ノード前面領域1aと呼び、n- 型ベース領域1の裏面
側のp+ 型アノード領域12、12の間の領域をアノー
ドショート領域1bと呼ぶことにする。
【0025】n- 型ベース領域1内において、上記p+
型アノード領域12の前面上方には、プロトン(図中、
×印で示す)が打ち込まれている。このライフタイムキ
ラーとしてのプロトンは、例えば、アノード側から打ち
込まれる。このとき、アノードショート領域1bの前面
1cへのプロトンの打ち込みを禁止するために、例え
ば、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(A
u)等から成るマスク19を形成する。このマスク19
は例えば、アノードショート領域1bに対向してメッシ
ュ形状にアルミニウム等により形成される。すなわち、
プロトンを打ち込む方向から見て、p+ 型アノード領域
12に対向する位置が空孔となり、アノードショート領
域1bに対向する位置にのみ所定の膜厚でアルミニウム
等が設けられる。プロトンは、このマスク19の間の空
孔部分を通り抜けてp+ 型アノード領域12よりも深い
位置まで到達するような加速エネルギーで打ち込まれ
る。このマスク19の膜厚は、上記所定の加速エネルギ
ーで照射されるプロトンが、マスク19を貫通してもア
ノード電極18にまで到達することのないような厚さに
設定される。従って、上記所定の加速エネルギーでアノ
ード側から照射されプロトンは、アノード前面領域1a
にのみ到達する。
【0026】次に、上述のようにプロトンが選択的にア
ノード前面領域1aにのみ打ち込まれたアノードショー
ト型pゲートGTOの動作について説明する。ターンオ
ン時の動作は、基本的に従来例と同じである。すなわ
ち、ゲート電極16から正のゲート・トリガ電流を流す
と、n+ 型カソード領域14、p型ゲート領域13、及
びn- 型ベース領域1から構成されるnpn型トランジ
スタがオンになり、n+ 型カソード領域14からp型ゲ
ート領域13を介してn- 型ベース領域1へ電子が供給
される。この電子は、アノード前面領域1aとアノード
ショート領域1bの両領域に到達する。アノード前面領
域1aに到達した電子は、その一部が再結合中心である
プロトンに捕獲され、再結合して消滅するが、他の電子
はp+ 型アノード領域12の前面近傍に蓄積し、p+
アノード領域12からn- 型ベース領域1への正孔の注
入を促進する。
【0027】また、アノードショート領域1bの前面1
cにはライフタイムキラーであるプロトンが打ち込まれ
ていないので、この領域に到達した電子は、ほとんど再
結合されることなくアノード電極18に流れ込む。従っ
て、このアノードショート領域1bの前面1cで消滅す
るキャリアの数が減少することにより、図7に示した従
来のアノードショート型pゲートGTOと比べてオン抵
抗が低くなり、オン電圧を低く抑えることができる。
【0028】ターンオフ時の動作も、基本的には従来例
と同じである。すなわち、ゲート電極16から蓄積キャ
リアを引き抜くことにより行う。このとき、アノード前
面領域1aには、蓄積された電子とともに、p+ 型アノ
ード領域12から注入される正孔が存在しているが、こ
れらのキャリアはライフタイムキラーであるプロトンと
短時間内に再結合して消滅させられるので、GTOのタ
ーンオフ時間が短縮される。
【0029】また、ターンオフ時において、アノードシ
ョート領域1bでは、電子の蓄積がなく、また正孔の注
入もないので、プロトンの有無とライフタイムとは無関
係である。従って、このアノードショート領域1bの前
面1cにプロトンが存在しなくても、ターンオフ時間が
従来例よりも遅くなることはない。
【0030】図1に示すアノードショート型pゲートG
TOにおいては、ライフタイムキラーとしてのプロトン
がアノード前面領域1aにのみ選択的に打ち込まれた構
造となっているので、従来例と同一のターンオフ特性を
有しつつ、オン電圧を低減される。
【0031】次に、図2乃至図6を参照しながら本発明
の他の実施例を説明する。図2は、本発明の他の実施例
であるGTOの断面図である。このGTOは、上述した
図1に示すアノードショート型pゲートGTOのn-
ベース領域1内のアノード電極18側にp+ 型アノード
領域12よりも深くn型バッファ領域20を設けた例で
ある。このn型バッファ領域20は、ゲート(G)−カ
ソード(K)間が逆バイアスされたときに、不純物濃度
の低いn- 型ベース領域1′に広がる空乏層がp+ 型ア
ノード領域12まで達してパンチスルーが引き起こされ
ることを防止するためのものであり、このn型バッファ
領域20を設けることにより、ターンオフ時にゲート電
極16に流す負のトリガー電流を大きくすることが可能
になる。また、このような構成にすることにより、n-
型ベース領域1′を薄くすることが出来るので、オン抵
抗を小さくできる。尚、この構成のGTOにおいては、
図2中においてX印で示すように、ライフタイムキラー
としてのプロトンはn型バッファ領域20内のp+ 型ア
ノード領域12の前面にのみ選択的に打ち込まれてい
る。したがって、上述した図1に示すGTOと同様な効
果が得られる。
【0032】次に、図3は、図1に示すアノードショー
ト型pゲートGTOとは逆導電型のアノードショート型
nゲートGTOの断面図である。このアノードショート
型nゲートGTOにおいては、p- 型ベース領域21の
裏面側に選択的にn+ 型アノード領域22が形成され、
そのn+ 型アノード領域22が形成されたp- 型ベース
領域21の裏面全体にアノード電極28が形成されてい
る。また、p- 型ベース領域21の表面側には、n型ゲ
ート領域23及びp+ 型カソード領域24が形成され、
それぞれの領域23,24上には、それぞれゲート電極
26及びカソード電極27が電気的に接続して形成され
いている。そして、ゲート電極26とカソード電極27
は、絶縁膜25によって電気的に分離されている。この
アノードショート型nゲートGTOにおいては、p-
ベース領域21内のn+ 型アノード領域22の前面にの
み選択的にプロトン(図中において×印で示されてい
る)が打ち込まれ、上述した図1のGTOと同様の効果
を有する。
【0033】続いて、図4は、本発明の別の実施例であ
る表面ゲート型静電誘導サイリスタの断面図である。同
図において、n- 型ベース領域31の裏面側には、選択
的にp+ 型アノード領域32が形成され、このp+ 型ア
ノード領域32が形成されたn- 型ベース領域31の裏
面全体にアノード電極38が設けられている。そして、
- 型ベース領域31の表面側には、p+ 型ゲート領域
33が複数形成され、これらのp+ 型ゲート領域33間
にn+ 型カソード領域34が形成されている。そして、
ゲート電極36及びカソード電極37が、それぞれp+
型ゲート領域33及びn+ 型カソード領域34の表面に
電気的に接続して設けられ、これらの電極36,37は
絶縁膜35によって電気的に分離されている。そして、
- 型ベース領域31内のp+ 型アノード領域32の前
面にのみ選択的にプロトン(図中において×印で示す)
が打ち込まれている。
【0034】続いて、図5は、本発明のさらに別の実施
例である埋め込みゲート型静電誘導サイリスタの断面図
である。同図において、n- 型ベース領域41の裏面側
には選択的にp+ 型アノード領域42が形成され、この
+ 型アノード領域42が形成されたn- 型ベース領域
41の裏面全体にアノード電極47が形成されている。
そして、n- 型ベース領域41の表面には、n+ 型カソ
ード領域44が形成され、このカソード領域44上にカ
ソード電極46が形成されている。また、複数のp+
埋め込みゲート領域43が、n- 型ベース領域41内及
び表面に形成され、n- 型ベース領域41の表面に形成
されたp+ 型ゲート43上にはゲート電極45が形成さ
れている。そして、n- 型ベース領域41内のp+ 型ア
ノード領域42の前面にのみ選択的にプロトン(図中に
おいて×印で示す)が打ち込まれている。
【0035】図6は、本発明のさらに別の実施例である
IGBTの断面図である。同図において、n- 型ベース
領域51の裏面側には選択的にp+ 型ドレイン領域52
が形成され、これらのp+ 型ドレイン領域52が形成さ
れたn- 型ベース領域51の裏面全体にはドレイン電極
59が形成されている。また、n- 型ベース領域51の
表面側にはp型ゲート領域53が所定の深度で形成さ
れ、そのp型ゲート領域53内の表面側にはp型ゲート
領域53より浅くn+ 型ソース領域54が形成されてい
る。さらに、p型ゲート領域53の表面にはシリコン酸
化膜(Si 2 )等からなる第1の絶縁膜(ゲート酸化
膜)55が形成され、第1の絶縁膜55に設けられたコ
ンタクトホールにはゲート電極56が形成されている。
【0036】このゲート電極56の側面及び上面は、シ
リコン酸化膜から成る第2の絶縁膜57に覆われてい
る。また、ソース電極58が、上記第2の絶縁膜57に
よりゲート電極56と分離されn+ 型ソース領域54上
及び第2の絶縁膜55上に形成されている。そしてn-
型ベース領域51内のp+ 型ドレイン領域52の前面に
のみ選択的にライフタイムキラーとなるプロトン(図
中、×印で示す)が打ち込まれている。このような構成
のIGBTにおいては、ゲート電極56に正のゲート電
圧を印加すると、p型ゲート領域53の表面付近が反転
層となってnチャネルが形成され、n+ 型ソース領域5
4からn- 型ベース領域51へ電子が供給される。
【0037】尚、上述した実施例で、再結合中心を生成
するために打ち込むイオンとして、プロトンを用いてい
るが、本発明は、これに限定されることなく、重水素イ
オン、ヘリウムイオン等の他の軽元素イオンを打ち込む
ようにしてもよい。
【0038】また、図1に示すGTOにおいて、マスク
19として使用される部材は、アルミニウムの他、クロ
ムや金など、所定加速エネルギーで打ち込まれるタイム
ライフキラー用のイオンをさえぎる部材であれば特に限
定されるものではない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
再結合中心をアノード領域の前面にのみ選択的に打ち込
むようにしたので、ターンオフ時間特性を維持しなが
ら、オン動作時のオン電圧を低減することが可能とな
る。従って、オン電圧とターンオフ時間のトレードオフ
関係が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である選択的にプロトンを打
ち込んだアノードショート型pゲートGTOの断面図で
ある。
【図2】図1のアノードショート型pゲートGTOのベ
ース領域にバッファ領域を形成したアノードショート型
pゲートGTOの断面図である。
【図3】図1のアノードショート型pゲートGTOの導
電型を反転させたアノードショート型nゲートGTOの
断面図である。
【図4】本発明の一実施例である表面ゲート型静電誘導
サイリスタの断面図である。
【図5】本発明の一実施例である埋め込みゲート型静電
誘導サイリスタの断面図である。
【図6】本発明の一実施例であるIGBTの断面図であ
る。
【図7】アノード側全面にプロトンを打ち込んだ従来の
アノードショート型pゲートGTOの断面図である。
【符号の説明】
1 n- 型ベース領域 1a アノード前面領域 1b アノードショート領域 12 p+ 型アノード領域 13 p型ゲート領域 14 n+ 型カソード領域 15 絶縁膜 16 ゲート電極 17 カソード電極 18 アノード電極 19 マスク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の導電型の半導体基板の表面側に形
    成された第2の導電型の第2の半導体領域と、該第2の
    半導体領域内の表面に形成された第1の導電型の第1の
    半導体領域と、前記半導体基板の裏面側に所定間隔隔て
    て選択的に形成された第2の導電型の第3の半導体領域
    とを有し、前記第1の半導体領域と前記第3の半導体領
    域との間を主電流が流れる半導体装置において、 前記半導体基板中の前記第3の半導体領域を通る電流の
    電流路上にのみ再結合中心を形成したことを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記再結合中心はイオン打ち込み法によ
    って生成されることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 前記イオン打ち込み法によって打ち込ま
    れるイオンはプロトン、重水素イオン、ヘリウムイオン
    のうちの少なくともいずれかであることを特徴とする請
    求項2記載の半導体装置。
JP23114192A 1992-08-31 1992-08-31 半導体装置 Withdrawn JPH0685242A (ja)

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JP2000188860A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Mitsubishi Electric Corp 半導体素子スタックおよび電力変換装置
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