JPH0685021A - 半絶縁性半導体の深い準位の評価方法 - Google Patents

半絶縁性半導体の深い準位の評価方法

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JPH0685021A
JPH0685021A JP23183792A JP23183792A JPH0685021A JP H0685021 A JPH0685021 A JP H0685021A JP 23183792 A JP23183792 A JP 23183792A JP 23183792 A JP23183792 A JP 23183792A JP H0685021 A JPH0685021 A JP H0685021A
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JP
Japan
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ray
deep level
infrared
semi
change
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Application number
JP23183792A
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English (en)
Inventor
Kenji Sato
賢治 佐藤
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接合容量法では測定できなかった半絶縁性半
導体の深い準位の位置と性質を、照射する赤外線波長の
変化に伴うX線計数率の変化と波高分布の変化を測定す
ることで評価する。 【構成】 半絶縁性半導体基板1、電極2、パルス計数
回路4、X線管5、分光器6、赤外線源7等で構成さ
れ、直流バイアスを印加した状態で、X線を照射すると
ともに、赤外線も照射し、赤外線波長の変化に伴うX線
計数率の変化を測定して深い準位の位置を求める。ま
た、赤外線照射の有無によるX線波高分布の差異を測定
することで深い準位の性質を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速IC、光IC等の
化合物半導体デバイスのエピタキシャル成長用基板や、
放射線検出素子等に用いられる半絶縁性半導体の特性評
価に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体に添加されたドナー不純物やアク
セプター不純物は、伝導帯や価電子帯の幅から比較的近
いところにいわゆる浅い準位を形成している。この浅い
準位については、有効な測定手段が豊富であり、また理
論的にも取扱い易い。これに対して、結晶中の不純物や
格子欠陥による準位で、伝導帯や価電子帯の端から離れ
たところ、すなわち禁止帯の中ほどに位置しているもの
は深い準位と呼ばれる。この深い準位は、少数キャリア
の寿命をきめる因子となったり、半導体デバイスの性能
の劣化の原因となったりする。したがって、この深い準
位を充分に制御することが必要となる。
【0003】従来、比較的低抵抗の半導体の深い準位を
評価する方法には、DLTS(DeepLevel Transient Sp
ectroscopy)法に代表される、深い準位の荷電状態の違
いを空乏層容量の変化として検出する接合容量法と呼ば
れる方法がある。
【0004】この測定原理をn形ショットキー接合試料
の場合を例として説明する。逆バイアス状態にある接合
に短時間パルス的に0Vとなるようなバイアス電圧を印
加すると、空乏層の幅の変化に伴って電子が深い準位に
分布する。再び逆バイアスに戻すと、空乏層の幅もまた
変化するので、定常状態の擬フェルミ準位より上部に分
布している電子の熱解離が起こり、初めの状態に戻る。
これに伴って過渡的キャパシタンスの変化が生じる。こ
のキャパシタンスの変化を測定することにより深い準位
の特性を知ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】浮遊電気容量の低減化
が必要な高速ICや、暗電流の低減化が必要な放射線検
出素子には、半絶縁性の半導体基板が用いられている。
この半絶縁性の起因は、結晶育成時の結晶欠陥や、混入
した不純物によって、またはその複合欠陥によって生成
する、価電子帯と伝導帯の中間付近の深い準位による補
償というのが一般的解釈になっているが、実証はされて
いず、半絶縁性の制御が容易ではなかった。そこで、深
い準位の情報を知ることが半絶縁性制御の手掛かりにな
るのであるが、半絶縁性半導体の空乏層はすぐに全域に
広がってしまうために、上記従来法では逆バイアス状態
にある接合に短時間パルス的に0Vとなるようなバイア
ス電圧を印加しても、空乏層の幅が変化せず、したがっ
てキャパシタンスの変化も起こらず深い準位の特性を測
定することができなかった。
【0006】本発明は、上記の問題点を解決するために
創案されたものであり、半絶縁性半導体のように空乏層
がすぐに全域に広がってしまうような半導体でも、確実
に深い準位の特性を測定することができる方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の半絶縁性半導体の深い準位の評価方法は、
半絶縁性半導体に設けられた複数の電極に、パルス計数
回路を接続し、前記電極に直流バイアスを印加した状態
で、一定線量率のX線またはレーザ光と、バンドギャッ
プよりも小さいエネルギーの範囲の赤外線を照射し、赤
外線波長の変化に伴うX線またはレーザ光の計数率の変
化と赤外線照射の有無による波高分布の変化の少なくと
も一方を測定することを特徴としている。
【0008】
【作用】半絶縁性半導体が低バイアスで容易に空乏層が
広がることを利用し、空乏層が広がった状態でX線また
はレーザ光を入射すると、X線またはレーザ光検出器と
して作用し、X線またはレーザ光を計数することができ
る。この計数値は深い準位の影響で入射線量よりも小さ
くなってしまうが、同時に適当な波長の赤外線を照射し
てやることで、深い準位の影響を低減することができ
る。このことを利用して、照射する赤外線の波長の変化
に伴うX線またはレーザ光の計数率の変化と波高分布の
変化を測定する。
【0009】即ち、半導体中の深い準位は、半導体の高
抵抗化の働きをするとともに、その位置や性質によっ
て、半導体中を移動するキャリアの再結合中心および捕
獲中心となる。そのため、複数の電極を設けて直流バイ
アスを印加し、疑似的なX線またはレーザ光検出器とし
て働かせた場合、X線またはレーザ光の入射により発生
するキャリアのうち何割かは再結合して消滅したり、捕
獲されて空間電荷となり電界を弱めたりする。このよう
な理由で、深い準位の位置や性質によって、電極から出
力される電荷パルスは、波高値が小さくなったり、パル
ス幅が大きくなったりしてしまう。このようなパルスは
コンパレータで基準電圧と比較する時に数え落された
り、X線またはレーザ光の入射頻度が増した時にパルス
が重なってしまい、総計数率がX線またはレーザ光の入
射線量率よりも小さくなってしまう。これらの現象は、
深い準位の位置と、価電子帯の最上部または伝導帯の最
下部とのエネルギー差に相当する波長の赤外線を照射し
て励起してやると低減する。このことを利用して、照射
する赤外線の波長の変化に伴うX線またはレーザ光の計
数率の変化と波高分布の変化を測定することで、逆に深
い準位の位置と性質を知ることができる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を、以下、図1〜図4に基
づいて説明する。図1に示すように、半絶縁性半導体基
板1の相対する面に電極2、2を設け、一方は直流バイ
アス電源3に、他方はアンプ41、コンパレータ42、
カウンタ43からなるパルス計数回路4に接続する。こ
の状態でX線管5からのX線を入射させると、X線の入
射線量に応じたパルスがカウンタ43で計数される。こ
のときの計数率とX線入射線量率の関係を示したのが、
図2である。計数値の単位時間当りの値、すなわち計数
率は、深い準位がない場合には、図2の破線で示すよう
にX線の入射線量率の増加に応じて単調増加するはずで
あるが、深い準位が存在する場合には図2の実線で示す
ように、ある入射線量率(しきい入射線量率)を超える
と急激に低下してしまう。
【0011】このしきい入射線量率を超える量のX線
(A)を照射しながら、赤外線源7からの赤外線を分光
器6に通し、分光器6で赤外線の波長を選択して変化さ
せながら、半絶縁性半導体基板1に照射してやると、図
3に示すようにある波長(X)の所から計数率が回復し
てくる。この波長をエネルギーに換算することで深い準
位の位置を推定することができる。
【0012】さらに、しきい入射線量率よりも少ない量
のX線(B)を照射しながら、先に求めた波長Xの赤外
線を照射した時のX線の波高分布と、照射しない時のX
線の波高分布を求める。これは、電極2からの検出信号
をコンパレータ42に設定されるスレッシュホールド4
4を変化させて取り出したい波高範囲を定めることによ
り波高分布が求められる。スレッシュホールド44の設
定の方法としては、上限のみ、あるいは下限のみを設定
しスレッシュホールド値を変化させた時の前後の計数値
の差を求めたり、あるいは上限、下限の両方を設定でき
るようにして直接計数値を求めても良い。
【0013】図4の実線は、しきい入射線量率よりも少
ない量のX線(B)を照射しながら、波長Xの赤外線を
照射した時のX線の波高分布を、破線は照射しない時の
X線の波高分布を示しており、これら波高分布の差異を
求めることで深い準位が再結合中心として働いているの
か、捕獲中心として働いているのかが推定できる。
【0014】すなわち深い準位が再結合中心として働い
ているならば、半導体中を移動するキャリアが少なくな
っているので、赤外線を照射した時のX線の波高分布
は、赤外線を照射しない時のX線の波高分布よりも分布
中心が波高値の高い方へかなり移動する。
【0015】また深い準位が捕獲中心として働いてお
り、捕獲時間が短いならば、半導体中を移動するキャリ
アの数はほとんど変化していないので、赤外線を照射し
た時のX線の波高分布中心と、赤外線を照射しない時の
X線の波高分布中心とは、ほとんど変化しない。
【0016】以上の測定は、温度の影響を受けやすいの
で恒温槽8等に入れて、温度一定の条件で行う必要があ
る。その意味では、赤外線による温度上昇を避けるため
に、赤外線の照射は測定中だけに限定する仕組みを設け
るのは言うまでもない。
【0017】照射するX線は、X線管によるものに限ら
ず、特性X線源、プラズマX線源でもよい。またX線の
かわりにレーザ光を用いる場合には、エキシマレーザー
等のパルスレーザーが考えられる。
【0018】赤外線の照射位置は、実施例の位置にこだ
わらず、側面からでも上面からでも問題はない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば空
乏層がすぐに全域に広がってしまうような半絶縁性半導
体でも、確実に深い準位の位置と性質を知ることがで
き、停滞気味であった化合物半導体デバイスの発展を大
いに促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】X線の入射線量率に対する計数率の変化を表す
図である。
【図3】照射する赤外線波長の変化に対する計数率の変
化を表す図である。
【図4】赤外線照射の有無に対するX線の波高分布の差
異を表す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半絶縁性半導体に設けられた複数の電極
    に、パルス計数回路を接続し、前記電極に直流バイアス
    を印加した状態で、一定線量率のX線またはレーザ光
    と、バンドギャップよりも小さいエネルギーの範囲の赤
    外線を照射し、赤外線波長の変化に伴うX線またはレー
    ザ光の計数率の変化と赤外線照射の有無による波高分布
    の変化の少なくとも一方を測定することを特徴とする半
    絶縁性半導体の深い準位の評価方法。
JP23183792A 1992-08-31 1992-08-31 半絶縁性半導体の深い準位の評価方法 Pending JPH0685021A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015122408A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 三菱電機株式会社 評価方法、評価装置、および半導体装置の製造方法
CN106409716A (zh) * 2016-11-03 2017-02-15 南通富士通微电子股份有限公司 电子元件的检测系统及检测方法
CN113406689A (zh) * 2021-05-29 2021-09-17 西北工业大学 一种提高x射线光子计数探测器计数特性的系统及方法

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CN113406689A (zh) * 2021-05-29 2021-09-17 西北工业大学 一种提高x射线光子计数探测器计数特性的系统及方法
CN113406689B (zh) * 2021-05-29 2024-04-26 西北工业大学 一种提高x射线光子计数探测器计数特性的系统及方法

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