JPH0684331U - 熱電対 - Google Patents
熱電対Info
- Publication number
- JPH0684331U JPH0684331U JP2573893U JP2573893U JPH0684331U JP H0684331 U JPH0684331 U JP H0684331U JP 2573893 U JP2573893 U JP 2573893U JP 2573893 U JP2573893 U JP 2573893U JP H0684331 U JPH0684331 U JP H0684331U
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- thermocouple
- thermocouple wire
- wire
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 還元雰囲気中や熔融金属中など熱電対線が劣
化または変質される雰囲気中において、熱電対を用いて
応答性よく温度測定を行う。 【構成】 熱電対線1の測温接点4およびその周辺を測
定対象物に対して安定な金属の酸化物、窒化物、炭化物
またはほう化物、Siの酸化物、窒化物、炭化物または
ほう化物、あるいはBNのうちのいずれか1つの材料ま
たは複数の材料からなる保護膜で被覆しておく。これら
はいずれも酸化還元雰囲気に対して耐蝕性の材料である
から、還元雰囲気中でも熱電対線1の腐食が防止され長
時間測定が可能になる。また、熔融金属中においても、
測定対象となる熔融金属の融点よりも融点の高い材料で
被覆しておけば、熱電対線1の合金化が防止され長時間
測定が可能になる。
化または変質される雰囲気中において、熱電対を用いて
応答性よく温度測定を行う。 【構成】 熱電対線1の測温接点4およびその周辺を測
定対象物に対して安定な金属の酸化物、窒化物、炭化物
またはほう化物、Siの酸化物、窒化物、炭化物または
ほう化物、あるいはBNのうちのいずれか1つの材料ま
たは複数の材料からなる保護膜で被覆しておく。これら
はいずれも酸化還元雰囲気に対して耐蝕性の材料である
から、還元雰囲気中でも熱電対線1の腐食が防止され長
時間測定が可能になる。また、熔融金属中においても、
測定対象となる熔融金属の融点よりも融点の高い材料で
被覆しておけば、熱電対線1の合金化が防止され長時間
測定が可能になる。
Description
【0001】
この考案は、酸化または還元雰囲気中や熔融金属中など過酷な環境条件下で用 いられる熱電対に関するものである。
【0002】
熱電対は裸熱電対、保護管付熱電対、シース熱電対など構造上いくつかのタイ プに分けられるが、これらのうちシース熱電対が最も広く使用されている。シー ス熱電対(非接地型)は、図3に示すように熱電対線6の周囲をち密な絶縁物7 で取り囲み、さらにその外側を金属シース8で覆った構造になっている。絶縁物 7には主として酸化マグネシウム(MgO)が用いられ、金属シース8には使用 条件によってステンレス、インコネルなどが使用される。このシース熱電対は、 熱電対線6がち密なMgOに覆われており空気と接触しないので、同線径の保護 管付熱電対と比較するとはるかに耐熱性が良好で高温まで使用が可能であり、ま たシース熱電対は熱電対線6が細く、絶縁層も薄いため、応答性についても保護 管付熱電対より格段優れている。しかし、裸熱電対との比較では当然に応答性が 悪い。
【0003】 そこで従来、シース熱電対では測定できないような微妙な温度変化を読み取る 必要がある場合には裸熱電対を使用し、腐食などによってその測定機能が低下し た場合には、その都度新しいものに取り替えて測定していた。
【0004】
しかしながら、酸化または還元雰囲気中や熔融金属中などの過酷な環境条件下 で応答性良く長時間温度測定を行う必要がある場合、例えばコークス消火炉内や 熔鉱炉内に設置して測定を行う場合には、裸熱電対の使用は到底不可能である。 すなわち、コークス消火炉内など還元雰囲気中では熱電対線がたちまち腐食され 、また熔鉱炉内などの熔融金属中や金属蒸気が発生するところでは熱電対線が合 金化するなどして侵され、汚染され脆化するため、このような環境条件下では温 度測定機能がすぐに失われてしまう。
【0005】 この考案はこのような事情の下に創案されたもので、その目的は酸化および還 元雰囲気中や熔融金属中などにおいても応答性良く温度測定が行える新規な熱電 対を提供することにある。
【0006】
上記目的を達成するために本考案の熱電対は、熱電対線の測温接点およびその 周辺を測定対象物に対して安定な金属の酸化物、窒化物、炭化物またはほう化物 、Siの酸化物、窒化物、炭化物またはほう化物、あるいはBNのうちのいずれ か1つの材料または複数の材料からなる保護膜で被覆したものである。
【0007】
例えば、Al2 O3 、SiO2 およびBNは、いずれも還元雰囲気に対して耐 蝕性の材料であるから、これらを単独またはいくつかを組合せた材料からなる単 層または多層の保護膜で熱電対線の測温接点およびその周辺を被覆しておけば、 還元雰囲気中でも熱電対線の腐食が防止され、長時間測定が可能になる。また、 熔融金属中においても、測定対象となる熔融金属に侵されることなくまたその融 点において安定な材料で被覆しておけば、熱電対線の劣化が防止され長時間測定 が可能になる。ちなみに、Al2 O3 、SiO2 およびBNの融点は、それぞれ 2050℃、1800℃および3000℃である。上記保護膜はPVD,CVDなどの気相蒸 着法、プラズマ溶射法などの成膜技術によって薄く均一に成膜できるので、この 考案の熱電対によれば同外径のシース熱電対より速い応答性が実現できる。
【0008】
以下に、この考案の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
【0009】 図1はこの考案に係る熱電対の一例を示した図であり、同図(a)は破断側面 図、同図(b)は(a)のA−A断面図である。同図において1は、2種類の金 属線2,3の両端2a,3bを接続させてなる熱電対線であり、熱電対線1の測 温接点4およびその周辺は薄い保護膜5で被覆されている。保護膜5の材料は用 途に応じてBNや金属またはSiの酸化物、窒化物、炭化物、ほう化物を単独ま たはいくつかを組合せた材料の中から選ばれる。熱電対線1を構成する金属線2 と金属線3の対としては、例えば白金ロジウム−白金や鉄−コンスタンタンなど 種々のものがある。これらの熱電対線1は、裸の状態で還元雰囲気中や熔融金属 中に置かれると温度測定機能がすぐに失われてしまうが、図示するように熱電対 線1を保護膜5で被覆しておくことで、このような過酷な環境条件下でも長時間 測定が可能になる。この熱電対は、熱電対線1の表面を線形よりもはるかに薄い 保護膜5で覆った構造になっているので極めて応答性が良く、シース熱電対では 測定できないような微妙な温度変化を読み取ることができる。
【0010】 なお、この考案の熱電対は上記実施例の構造に限定されるものではなく、図2 に示すように測温接点4の部分で折り曲げたものに保護膜を被覆して使用するこ とも可能である。
【0011】
以上説明したように本考案の熱電対によれば、熱電対線の測温接点およびその 周辺を測定対象物に対して安定な金属の酸化物、窒化物、炭化物またはほう化物 、Siの酸化物、窒化物、炭化物またはほう化物、あるいはBNのうちのいずれ か1つの材料または複数の材料からなる保護膜で被覆したことにより、還元雰囲 気中や熔融金属中などの過酷な環境条件下で応答性良く長時間温度測定を行うこ とができる。
【図1】本考案に係る熱電対の一実施例を示す図であ
り、(a)は破断側面図、同図(b)は(a)のA−A
断面図である。
り、(a)は破断側面図、同図(b)は(a)のA−A
断面図である。
【図2】本考案に係る熱電対の他の実施例を示す側面図
である。
である。
【図3】従来の一般的な熱電対の構造を示す破断側面図
である。
である。
1 熱電対線 2 金属線 3 金属線 4 測温接点 5 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 徳重 圭之助 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)考案者 太宰 啓至 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内
Claims (1)
- 【請求項1】 熱電対線の測温接点およびその周辺を測
定対象物に対して安定な金属の酸化物、窒化物、炭化物
またはほう化物、Siの酸化物、窒化物、炭化物または
ほう化物、あるいはBNのうちのいずれか1つの材料ま
たは複数の材料からなる保護膜で被覆したことを特徴と
する熱電対。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2573893U JPH0684331U (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 熱電対 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2573893U JPH0684331U (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 熱電対 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0684331U true JPH0684331U (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=12174166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2573893U Pending JPH0684331U (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | 熱電対 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0684331U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006292703A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-26 | Yoshinobu Abe | 熱電対 |
JP2009014395A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Okazaki Mfg Co Ltd | 燃料電池用熱電対 |
KR20210064756A (ko) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 한국산업기술대학교산학협력단 | 재료의 물성 측정 장치 및 방법 |
-
1993
- 1993-05-18 JP JP2573893U patent/JPH0684331U/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006292703A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-26 | Yoshinobu Abe | 熱電対 |
JP4671752B2 (ja) * | 2005-04-05 | 2011-04-20 | 可伸 安部 | 熱電対 |
JP2009014395A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Okazaki Mfg Co Ltd | 燃料電池用熱電対 |
KR20210064756A (ko) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 한국산업기술대학교산학협력단 | 재료의 물성 측정 장치 및 방법 |
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