JPH068420Y2 - 加湿器 - Google Patents
加湿器Info
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- JPH068420Y2 JPH068420Y2 JP1988002095U JP209588U JPH068420Y2 JP H068420 Y2 JPH068420 Y2 JP H068420Y2 JP 1988002095 U JP1988002095 U JP 1988002095U JP 209588 U JP209588 U JP 209588U JP H068420 Y2 JPH068420 Y2 JP H068420Y2
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- unit
- water
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,空気の顕熱を利用して空気に湿分を付与する
加湿効率の高い加湿器に関する。
加湿効率の高い加湿器に関する。
空気に湿分を付与する従来の加湿器には,大きく分け
て, 熱源により水を加熱して蒸発させる方式, 通過空気中に加圧水をスプレーする方式, 高圧空気または超音波で微小水滴を形成しこれをスプ
レーまたは噴霧する方式,そして, 水を湿潤させた気体透過性の膜体に空気を通過させる
方式,などが知られている。
て, 熱源により水を加熱して蒸発させる方式, 通過空気中に加圧水をスプレーする方式, 高圧空気または超音波で微小水滴を形成しこれをスプ
レーまたは噴霧する方式,そして, 水を湿潤させた気体透過性の膜体に空気を通過させる
方式,などが知られている。
前記の各方式にはそれぞれ得失があるが,の方式では
熱源が必要であり,装置が複雑化するという問題があ
る。
熱源が必要であり,装置が複雑化するという問題があ
る。
の水スプレー方式は回転円盤などを用いて水滴を作る
のが一般であるが,液滴が大きくなり,加湿効率(水の
蒸発量/散水量)並びに飽和効率(実際加湿量/理論加
湿量)が共に小さくなり,また気流中にスプレーするた
めに加湿スペースが大きくなるという問題がある。
のが一般であるが,液滴が大きくなり,加湿効率(水の
蒸発量/散水量)並びに飽和効率(実際加湿量/理論加
湿量)が共に小さくなり,また気流中にスプレーするた
めに加湿スペースが大きくなるという問題がある。
の微小水滴を形成する方式では動力が大きく超音波を
利用する場合には超音波振動子が故障し易いという問題
があり,また水滴中の蒸発残渣分がほこりとなるという
問題がある。
利用する場合には超音波振動子が故障し易いという問題
があり,また水滴中の蒸発残渣分がほこりとなるという
問題がある。
の膜状加湿器において,多孔性の不織布に水をかけて
その中を空気を通す方式では膜を厚くすると圧損が大き
くなり膜を薄くすると飽和効率が悪くなるという問題が
ある。また膜を水タンク内を潜らせて湿潤させる場合に
は動力か必要となるほか,膜に付着した雑菌がタンク内
で繁殖する危険がある。
その中を空気を通す方式では膜を厚くすると圧損が大き
くなり膜を薄くすると飽和効率が悪くなるという問題が
ある。また膜を水タンク内を潜らせて湿潤させる場合に
は動力か必要となるほか,膜に付着した雑菌がタンク内
で繁殖する危険がある。
そして,〜の方式で共通して言えることは風速が大
きくなると水滴が気流に同伴して飛散するという問題
と,水中の存在する析出性物質がどこかに析出してスケ
ールとなるかこれが空気中に拡散するという問題があ
る。そして,〜の方式では加湿効率または飽和効率
のいずれか一方または両方が低いという基本的な問題が
ある。
きくなると水滴が気流に同伴して飛散するという問題
と,水中の存在する析出性物質がどこかに析出してスケ
ールとなるかこれが空気中に拡散するという問題があ
る。そして,〜の方式では加湿効率または飽和効率
のいずれか一方または両方が低いという基本的な問題が
ある。
本考案はこのような従来の加湿器が有する問題点の解決
を目的としたものである。
を目的としたものである。
前記の問題点を解決する加湿器として,本考案は,無機
多孔質材料からなる第一の短冊状波板と,無機多孔質材
料からなる第二の短冊状波板とを交互に重ね合わせるこ
とによって,厚みが該板の幅,高さが該板の長さ,横方
向の長さが該板の重ね合わせ数で定まる長さを有した多
孔ブロック体に形成すると共に,この多孔ブロック体を
フレーム枠で固定して多孔ブロック体ユニットに構成
し,このユニットの上面に水を供給してユニット内に落
水させながら該ユニットの厚み方向に空気を通過させる
加湿器であって,該短冊状波板の波の稜線の方向を該ユ
ニットの厚みの方向とし,該ユニットの使用状態におい
て風上側から風下側に向けての,前記の第一の短冊状波
板の波の稜線が該板の幅方向(長手方向と直角方向)と
なす上向き角度をθA,同じく第二の短冊状波板のそれ
をθBとしたときに, θA≠θBで且つθA+θB>0 但し,θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよい, の関係を満足するように,該短冊状波板に波を形成させ
た加湿器を提供するものである。
多孔質材料からなる第一の短冊状波板と,無機多孔質材
料からなる第二の短冊状波板とを交互に重ね合わせるこ
とによって,厚みが該板の幅,高さが該板の長さ,横方
向の長さが該板の重ね合わせ数で定まる長さを有した多
孔ブロック体に形成すると共に,この多孔ブロック体を
フレーム枠で固定して多孔ブロック体ユニットに構成
し,このユニットの上面に水を供給してユニット内に落
水させながら該ユニットの厚み方向に空気を通過させる
加湿器であって,該短冊状波板の波の稜線の方向を該ユ
ニットの厚みの方向とし,該ユニットの使用状態におい
て風上側から風下側に向けての,前記の第一の短冊状波
板の波の稜線が該板の幅方向(長手方向と直角方向)と
なす上向き角度をθA,同じく第二の短冊状波板のそれ
をθBとしたときに, θA≠θBで且つθA+θB>0 但し,θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよい, の関係を満足するように,該短冊状波板に波を形成させ
た加湿器を提供するものである。
この加湿器は,該多孔ブロックユニットを実質上同一面
内に複数個並置することによって空気通過断面積を満た
し,各ユニットの上面に供給する水量を個別に制御する
ような使用の仕方ができ,これによると,加湿量のステ
ップ制御ができる。
内に複数個並置することによって空気通過断面積を満た
し,各ユニットの上面に供給する水量を個別に制御する
ような使用の仕方ができ,これによると,加湿量のステ
ップ制御ができる。
本考案者らは,前記の目的のもとに,特に加湿効率と飽
和効率が高く且つスケールや雑菌の問題のない無動力式
の加湿器を開発すべく各種の試験研究を重ねた。その結
果,無機多孔質板に水を含水させると共にこれを一過性
に流し出すようにしそしてその無機多孔質板を特定形状
のものに組み立てるならば,前記の目的がほぼ達成され
て非常に経済的且つ効率のよい加湿が行い得ることがわ
かった。特に本考案の加湿器は空調器例えば外調機に組
み込むことによって加湿と共に菌や海塩粒子などの捕集
や空気の浄化も同時に行い得るし,高温にも十分に耐え
うる。使用する無機多孔質板としては,水を十分に吸水
すると共にこの吸水した水が順次洗い流されるような多
孔状態にあることが望ましい。これらの意味から,多孔
ブロック体を構成している無機多孔質板は波形の形状を
有していることが有効である。より具体的には,無機多
孔質材料からなる第一の短冊状波板と,無機多孔質材料
からなる第二の短冊状波板とを交互に重ね合わせること
によって,厚みが該板の幅,高さが該板の長さ,横方向
の長さが該板の重ね合わせ数で定まる長さを有した多孔
ブロック体に形成するさいに,該ユニットの使用状態に
おいて風上側から風下側に向けての,前記の第一の短冊
状波板の波の稜線が該板の幅方向(長手方向と直角方
向)となす上向き角度をθA,同じく第二の短冊状波板
のそれをθBとしたときに, θA≠θBで且つθA+θB>0 但し,θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよい, の関係を満足するように,該短冊状波板に波を形成させ
る。しかして,θA≠θBの関係を満たすことによっ
て,多孔ブロック体の全体に一過性に水を供給できるよ
うになる。即ち,第10図に示されるように,第一の短
冊状波板Aの波の稜線角度θAと第二の短冊状波板Bの
稜線角度θBが等しいときは,両板の稜線6,6が平行
となるために,板A,B同士を重ねたときに密着しやす
くなる。そして,このように板A,B同士が密着し合っ
た状態で,ユニットの上方より水を供給すると,板同士
の隙間に水が入り込んで貯まってしまい,流れが非常に
悪くなり,ブロック体の全体に一過性に水を供給できる
ことは到底不可能となる。従って,空気中から付着した
雑菌がブロック体に着床して繁殖するといった心配や,
流路の目詰まりといった心配が生じてしまう。
和効率が高く且つスケールや雑菌の問題のない無動力式
の加湿器を開発すべく各種の試験研究を重ねた。その結
果,無機多孔質板に水を含水させると共にこれを一過性
に流し出すようにしそしてその無機多孔質板を特定形状
のものに組み立てるならば,前記の目的がほぼ達成され
て非常に経済的且つ効率のよい加湿が行い得ることがわ
かった。特に本考案の加湿器は空調器例えば外調機に組
み込むことによって加湿と共に菌や海塩粒子などの捕集
や空気の浄化も同時に行い得るし,高温にも十分に耐え
うる。使用する無機多孔質板としては,水を十分に吸水
すると共にこの吸水した水が順次洗い流されるような多
孔状態にあることが望ましい。これらの意味から,多孔
ブロック体を構成している無機多孔質板は波形の形状を
有していることが有効である。より具体的には,無機多
孔質材料からなる第一の短冊状波板と,無機多孔質材料
からなる第二の短冊状波板とを交互に重ね合わせること
によって,厚みが該板の幅,高さが該板の長さ,横方向
の長さが該板の重ね合わせ数で定まる長さを有した多孔
ブロック体に形成するさいに,該ユニットの使用状態に
おいて風上側から風下側に向けての,前記の第一の短冊
状波板の波の稜線が該板の幅方向(長手方向と直角方
向)となす上向き角度をθA,同じく第二の短冊状波板
のそれをθBとしたときに, θA≠θBで且つθA+θB>0 但し,θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよい, の関係を満足するように,該短冊状波板に波を形成させ
る。しかして,θA≠θBの関係を満たすことによっ
て,多孔ブロック体の全体に一過性に水を供給できるよ
うになる。即ち,第10図に示されるように,第一の短
冊状波板Aの波の稜線角度θAと第二の短冊状波板Bの
稜線角度θBが等しいときは,両板の稜線6,6が平行
となるために,板A,B同士を重ねたときに密着しやす
くなる。そして,このように板A,B同士が密着し合っ
た状態で,ユニットの上方より水を供給すると,板同士
の隙間に水が入り込んで貯まってしまい,流れが非常に
悪くなり,ブロック体の全体に一過性に水を供給できる
ことは到底不可能となる。従って,空気中から付着した
雑菌がブロック体に着床して繁殖するといった心配や,
流路の目詰まりといった心配が生じてしまう。
しかるに,本考案の加湿器にあっては,先ず,第一の短
冊状波板Aの波の稜線角度θAと第二の短冊状波板Bの
稜線角度θBを異なる値とすること,即ち,θA≠θB
の関係を採用することによって,以上のような雑菌の繁
殖,流路の目詰まりといった問題を解消するものであ
る。
冊状波板Aの波の稜線角度θAと第二の短冊状波板Bの
稜線角度θBを異なる値とすること,即ち,θA≠θB
の関係を採用することによって,以上のような雑菌の繁
殖,流路の目詰まりといった問題を解消するものであ
る。
これを図面により詳細に説明すると,第11図は互いの
稜線角度がθA≠θBとなるようにした短冊状波板A,
Bを側面側から見た図面であり,この図に示されるごと
く,互いの稜線角度を異ならしめた場合は,第一の短冊
状波板Aと第二の短冊状波板Bは稜線6,6同士が交差
するようになり,両板は密着せずに点cで不連続に接触
した状態になる。第12図は,第11図X−X断面にお
ける矢視図を示し,両板A,Bの間には,交点c以外は
広い隙間が形成されることを示している。従って,ユニ
ットの上方より供給された水は,板A,B同士の隙間通
ってスムーズに流れ落ちることができ,こうして多孔ブ
ロック体に一過性に水を供給することが可能になって,
水中或いは空気中に存在する析出性の物質が多孔ブロッ
ク体に堆積することが防止されるのである。
稜線角度がθA≠θBとなるようにした短冊状波板A,
Bを側面側から見た図面であり,この図に示されるごと
く,互いの稜線角度を異ならしめた場合は,第一の短冊
状波板Aと第二の短冊状波板Bは稜線6,6同士が交差
するようになり,両板は密着せずに点cで不連続に接触
した状態になる。第12図は,第11図X−X断面にお
ける矢視図を示し,両板A,Bの間には,交点c以外は
広い隙間が形成されることを示している。従って,ユニ
ットの上方より供給された水は,板A,B同士の隙間通
ってスムーズに流れ落ちることができ,こうして多孔ブ
ロック体に一過性に水を供給することが可能になって,
水中或いは空気中に存在する析出性の物質が多孔ブロッ
ク体に堆積することが防止されるのである。
次に,θA+θB>0の関係を満たすことによって,ユ
ニットの厚み内における風上側の流下水量が風下側の流
下水量よりも多くなり,こうして,空気と水の温度差が
大きい風上側でのスケールの生成を防止することが可能
となる。
ニットの厚み内における風上側の流下水量が風下側の流
下水量よりも多くなり,こうして,空気と水の温度差が
大きい風上側でのスケールの生成を防止することが可能
となる。
即ち,θA+θB>0の関係を満たすことによって,短
冊状波板の稜線角度は全体として風下側(空気流出側)
から風上側(空気受入側)に向かって下さがり気味の勾
配をもつこととなるから,この稜線の傾斜によって,多
孔質材料に含浸された水や板表面を膜流として流れてい
る水のうち,過剰の分は風上側の方に多く流れることと
なる。本考案の加湿器は,空気の保有する顕熱をユニッ
ト中を流下する水に移動させ,その熱量によって水を蒸
発させるものであり,ユニット中を通過するに従って空
気の温度は低下する。またユニット中の水温はユニット
の厚み方向ではほぼ一定である(ほぼ湿球温度に等し
い)。しかし,水の蒸発速度は空気の温度と波板表面境
膜との温度差に比例するので,この温度差が大きい風上
側が最大となり,風下側が最小となる。したがって,も
し,風上側も風下側も同じ水量で流下させる場合には,
風上側の蒸発量の増大によって風上側の方にスケールの
発生が偏り,最終的には流路を塞いでしまうことがある
が,本考案のように,風上側の方に多くの水を流すよう
にすることによってこのスケール発生に伴う問題を解決
することができる。
冊状波板の稜線角度は全体として風下側(空気流出側)
から風上側(空気受入側)に向かって下さがり気味の勾
配をもつこととなるから,この稜線の傾斜によって,多
孔質材料に含浸された水や板表面を膜流として流れてい
る水のうち,過剰の分は風上側の方に多く流れることと
なる。本考案の加湿器は,空気の保有する顕熱をユニッ
ト中を流下する水に移動させ,その熱量によって水を蒸
発させるものであり,ユニット中を通過するに従って空
気の温度は低下する。またユニット中の水温はユニット
の厚み方向ではほぼ一定である(ほぼ湿球温度に等し
い)。しかし,水の蒸発速度は空気の温度と波板表面境
膜との温度差に比例するので,この温度差が大きい風上
側が最大となり,風下側が最小となる。したがって,も
し,風上側も風下側も同じ水量で流下させる場合には,
風上側の蒸発量の増大によって風上側の方にスケールの
発生が偏り,最終的には流路を塞いでしまうことがある
が,本考案のように,風上側の方に多くの水を流すよう
にすることによってこのスケール発生に伴う問題を解決
することができる。
この多孔ブロック体を構成する無機多孔質板について説
明すると,アルミナシリカ繊維,シリカ繊維,アルミナ
繊維,各種ガラス繊維,天然無機繊維等から常法によっ
て製作した無機繊維を主体としたペーパーを,必要なら
数枚重ね合わせたうえ,コルゲート加工すればよい。重
ね合わせのさいの接着剤としては,コロイダルシリカや
ケイ酸ソーダをベースにした無機系接着剤を使用するこ
とができる。波の大きさ,ペーパー厚さ,多孔ブロック
体の大きさとも関係するが,必要な強度を付与するため
に,場合によっては2回以上の硬化処理を行うのがよ
い。また,硬化剤にシリカ微粉末,ケイソウ土等の多孔
質粉末を添加することは波形板の壁の細孔構造,すなわ
ち含水量,水の流下量,水分の蒸発量等の調節に有効で
ある。またペーパー素材として,アルミナシリカ繊維,
シリカ繊維,アルミナ繊維,天然無機繊維を用いたペー
パーから加工,処理した波形板は,800〜1300℃で処理
することにより焼結タイプの無機多孔質波板が製作でき
る。
明すると,アルミナシリカ繊維,シリカ繊維,アルミナ
繊維,各種ガラス繊維,天然無機繊維等から常法によっ
て製作した無機繊維を主体としたペーパーを,必要なら
数枚重ね合わせたうえ,コルゲート加工すればよい。重
ね合わせのさいの接着剤としては,コロイダルシリカや
ケイ酸ソーダをベースにした無機系接着剤を使用するこ
とができる。波の大きさ,ペーパー厚さ,多孔ブロック
体の大きさとも関係するが,必要な強度を付与するため
に,場合によっては2回以上の硬化処理を行うのがよ
い。また,硬化剤にシリカ微粉末,ケイソウ土等の多孔
質粉末を添加することは波形板の壁の細孔構造,すなわ
ち含水量,水の流下量,水分の蒸発量等の調節に有効で
ある。またペーパー素材として,アルミナシリカ繊維,
シリカ繊維,アルミナ繊維,天然無機繊維を用いたペー
パーから加工,処理した波形板は,800〜1300℃で処理
することにより焼結タイプの無機多孔質波板が製作でき
る。
以下,図面の実施例に従ってこの多孔ブロック体の組み
立て並びに本考案の加湿器の構造を具体的に説明する。
立て並びに本考案の加湿器の構造を具体的に説明する。
第1図は本考案に従う無機多孔質波板からなる多孔ブロ
ック体の一個のユニットを示したものであり,第2図は
この多孔ブロック体を構成する無機多孔質波板を分解図
的に示したものであり,Aは無機多孔質波板からなる第
一の短冊状波板,Bは無機多孔質波板からなる第二の短
冊状波板である。いずれも幅の方角に稜線が存在する波
をもつが,その幅方向となす角度が異なっているが,外
形寸法は実質的に等しい。例えばこれらの各板の外形寸
法は,板幅が2〜6cm,長さが15〜50cmの範囲にある短
冊状を有している。そして第一および第二の短冊状波板
AおよびB,その波の大きさは,波高さが1〜10mm,波
ピッチが2〜15mmの範囲にあり,この波は厚みが0.1〜
3.0mmの範囲にある無機多孔質波板自身で形成されてい
る。この無機多孔質波板は密度が0.05〜0.30g/cm3,最
大含水時の重量が0.1〜0.8g/cm3となるように処理した
ものである。
ック体の一個のユニットを示したものであり,第2図は
この多孔ブロック体を構成する無機多孔質波板を分解図
的に示したものであり,Aは無機多孔質波板からなる第
一の短冊状波板,Bは無機多孔質波板からなる第二の短
冊状波板である。いずれも幅の方角に稜線が存在する波
をもつが,その幅方向となす角度が異なっているが,外
形寸法は実質的に等しい。例えばこれらの各板の外形寸
法は,板幅が2〜6cm,長さが15〜50cmの範囲にある短
冊状を有している。そして第一および第二の短冊状波板
AおよびB,その波の大きさは,波高さが1〜10mm,波
ピッチが2〜15mmの範囲にあり,この波は厚みが0.1〜
3.0mmの範囲にある無機多孔質波板自身で形成されてい
る。この無機多孔質波板は密度が0.05〜0.30g/cm3,最
大含水時の重量が0.1〜0.8g/cm3となるように処理した
ものである。
この、波の方向が異なる第一の短冊状波板Aと第二の短
冊状波板Bとを交互に重ね合わせて、厚みが板A,Bの
幅、高さが該板の長さ、横方向の長さが該板の重ね合わ
せ数で定まる長さを有した多孔ブロック体1を形成する
のであるが,第1図に示すように,この多孔ブロック体
1の合計8辺の角を、上フレーム2,2′、下フレーム3,
3′、横フレーム4a,4b,4a′,4b′の合計8本のフレーム
で固定する。このフレーム枠によって多孔ブロック体1
を固定することによって一個の多孔ブロック体ユニット
5が形成される。
冊状波板Bとを交互に重ね合わせて、厚みが板A,Bの
幅、高さが該板の長さ、横方向の長さが該板の重ね合わ
せ数で定まる長さを有した多孔ブロック体1を形成する
のであるが,第1図に示すように,この多孔ブロック体
1の合計8辺の角を、上フレーム2,2′、下フレーム3,
3′、横フレーム4a,4b,4a′,4b′の合計8本のフレーム
で固定する。このフレーム枠によって多孔ブロック体1
を固定することによって一個の多孔ブロック体ユニット
5が形成される。
なお、第1〜2図で使用した第一の短冊状波板Aと第二
の短冊状波板Bとの間に第三の短冊状板を介在させても
よい。この場合にも、第三の短冊状板は第一および第二
と同様に無機質多孔板を使用するが、波の無い平板状の
ものや、波の方向やピッチがが第一と第二のものとは異
なるものを使用することができる。
の短冊状波板Bとの間に第三の短冊状板を介在させても
よい。この場合にも、第三の短冊状板は第一および第二
と同様に無機質多孔板を使用するが、波の無い平板状の
ものや、波の方向やピッチがが第一と第二のものとは異
なるものを使用することができる。
第3〜5図は、第一の短冊状波板Aと第二の短冊状波板
Bの波の方向を説明するための図であり波の稜線を6の
実線で、また各板の幅方向(長手方向と直角方向)を7
の一点鎖線で示し、風の方向を矢印で示している。第3
図の例では、波板Aの稜線6が幅方向7となす角度θA
が0より大で(風向きの方向において上向きの角度を有
し)且つ波板Bの稜線6も幅方向7となす角度θAが0
より大きい(風向きの方向において上向きの角度を有
し)が、θA<θBである(θA≠θB)。第4図の例
ではθA=0でθB>0であり、また第5図の例ではθ
A<0(つまり、θAは風向きの方向に対して下向きの
角度を有する)がθB>0であって、θA+θB>0の
関係を有している。
Bの波の方向を説明するための図であり波の稜線を6の
実線で、また各板の幅方向(長手方向と直角方向)を7
の一点鎖線で示し、風の方向を矢印で示している。第3
図の例では、波板Aの稜線6が幅方向7となす角度θA
が0より大で(風向きの方向において上向きの角度を有
し)且つ波板Bの稜線6も幅方向7となす角度θAが0
より大きい(風向きの方向において上向きの角度を有
し)が、θA<θBである(θA≠θB)。第4図の例
ではθA=0でθB>0であり、また第5図の例ではθ
A<0(つまり、θAは風向きの方向に対して下向きの
角度を有する)がθB>0であって、θA+θB>0の
関係を有している。
いずれの場合においてもθA≠θBであり、両者は異な
った傾きの波を有し、原則として風向きの方向において
上向きの傾斜を有するが、一方が下向きの傾斜を有する
場合には他方はこれより大きな上向きの傾斜を有してい
る。したがって、θA≠θBで且つθA+θB>0であ
るが、θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよいという関係を満足する。
った傾きの波を有し、原則として風向きの方向において
上向きの傾斜を有するが、一方が下向きの傾斜を有する
場合には他方はこれより大きな上向きの傾斜を有してい
る。したがって、θA≠θBで且つθA+θB>0であ
るが、θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよいという関係を満足する。
第6図は、前記の関係を満足するようにして波板Aと波
板Bとを重ね合わせて構成した多孔ブロック体ユニット
5を複数個(図示の例では9個)同じ平面内で隣接させ
ることによって空気通路の断面積を覆うようにし、この
積み重ね体の最上方に給水ヘッダー8を配置し、この給
水ヘッダー8から、該積み重ねユニットの上面に均等に
水を散水するようにした本考案の加湿器を示しており、
第7図はその縦断面を示している。被処理空気は多孔ブ
ロック体ユニット5の厚み方向に通気させる。給水ヘッ
ダー8からの水の供給にあたっては給水ヘッダー8に多
数の給水口9を取付けて行うのがよい。この場合、給水
口9の数を波板AとBの重ね合わせ数に相当する数もし
くはそれに近い数とすることによって、ユニット5の全
面積に均等に流水させることができる。このようにして
各波板AとBの一枚一枚に落水させると、無機多孔質波
板全てに隙間なく含浸された状態を保ったまま波板表面
に接した膜流を形成しつつ水が下方に流下する。
板Bとを重ね合わせて構成した多孔ブロック体ユニット
5を複数個(図示の例では9個)同じ平面内で隣接させ
ることによって空気通路の断面積を覆うようにし、この
積み重ね体の最上方に給水ヘッダー8を配置し、この給
水ヘッダー8から、該積み重ねユニットの上面に均等に
水を散水するようにした本考案の加湿器を示しており、
第7図はその縦断面を示している。被処理空気は多孔ブ
ロック体ユニット5の厚み方向に通気させる。給水ヘッ
ダー8からの水の供給にあたっては給水ヘッダー8に多
数の給水口9を取付けて行うのがよい。この場合、給水
口9の数を波板AとBの重ね合わせ数に相当する数もし
くはそれに近い数とすることによって、ユニット5の全
面積に均等に流水させることができる。このようにして
各波板AとBの一枚一枚に落水させると、無機多孔質波
板全てに隙間なく含浸された状態を保ったまま波板表面
に接した膜流を形成しつつ水が下方に流下する。
本考案の加湿器の特徴の一つは、このような多孔ブロッ
ク体に一過性に水を供給することによって、つまり給水
と排水を同時に行うことによって水中或いは空気中に存
在する析出性の物質が多孔ブロック体に堆積しないよう
にしたことである。
ク体に一過性に水を供給することによって、つまり給水
と排水を同時に行うことによって水中或いは空気中に存
在する析出性の物質が多孔ブロック体に堆積しないよう
にしたことである。
本考案の加湿器のさらに一つの特徴は、第3〜第5図で
説明したように、波の方向がθA≠θBで且つθA+θ
B>0(但しθAまたはθBの何れが一方が零または負
であってもよい)という関係を満足させた状態で波板A
とBを交互に重ね合わせることによって、多孔ブロック
体ユニットの厚み内における風上側に風下側よりも多く
水を流下させるようにしたことである。すなわち第7図
においてユニットの風上側の空気受入面aと風下側の空
気流出面bとでは、全体として空気流出面bの方から空
気受入面aの方に下さがりの勾配をもつ波が形成されて
いるから、この波の傾斜によって、含浸された水や膜流
として流れている水のうち、過剰の分は風上側の方に多
く流れようとする。本考案の加湿器は、空気の保有する
顕熱をユニット中を流下する水に移動させ、その熱量に
よって水を蒸発させるものであり、空気がユニット中を
通過するに従って空気の温度は低下する(ただしエンタ
ルピーは実質上変化しない)。またユニット中の水温も
ユニットの厚み方向ではほぼ一定である(ほぼ湿球温度
に等しい)。しかし、水の蒸発速度は空気の温度と波板
表面境膜との温度差に比例するので、この温度差が大き
い風上側が最大となり、風下側が最小となる。したがっ
て、もし、風上側も風下側も同じ水量で流下させる場合
には、風上側の蒸発量の増大によって風上側の方にスケ
ールの発生が偏り、最終的には流路を塞いでしまうこと
があるが、本考案のように、風上側の方に多くの水を流
すようにすることによってこのスケール発生に伴う問題
を解決することができる。
説明したように、波の方向がθA≠θBで且つθA+θ
B>0(但しθAまたはθBの何れが一方が零または負
であってもよい)という関係を満足させた状態で波板A
とBを交互に重ね合わせることによって、多孔ブロック
体ユニットの厚み内における風上側に風下側よりも多く
水を流下させるようにしたことである。すなわち第7図
においてユニットの風上側の空気受入面aと風下側の空
気流出面bとでは、全体として空気流出面bの方から空
気受入面aの方に下さがりの勾配をもつ波が形成されて
いるから、この波の傾斜によって、含浸された水や膜流
として流れている水のうち、過剰の分は風上側の方に多
く流れようとする。本考案の加湿器は、空気の保有する
顕熱をユニット中を流下する水に移動させ、その熱量に
よって水を蒸発させるものであり、空気がユニット中を
通過するに従って空気の温度は低下する(ただしエンタ
ルピーは実質上変化しない)。またユニット中の水温も
ユニットの厚み方向ではほぼ一定である(ほぼ湿球温度
に等しい)。しかし、水の蒸発速度は空気の温度と波板
表面境膜との温度差に比例するので、この温度差が大き
い風上側が最大となり、風下側が最小となる。したがっ
て、もし、風上側も風下側も同じ水量で流下させる場合
には、風上側の蒸発量の増大によって風上側の方にスケ
ールの発生が偏り、最終的には流路を塞いでしまうこと
があるが、本考案のように、風上側の方に多くの水を流
すようにすることによってこのスケール発生に伴う問題
を解決することができる。
本考案者らの実験によると、給水量を多孔ブロック体で
蒸発する水の蒸発量の1.1〜1.3倍程度として連続給水し
た場合、加湿効率は70〜90%に達し、前記のθAとθB
の関係を満足させた場合には、スケールの生成は半永久
的に起こらないことがわかった。
蒸発する水の蒸発量の1.1〜1.3倍程度として連続給水し
た場合、加湿効率は70〜90%に達し、前記のθAとθB
の関係を満足させた場合には、スケールの生成は半永久
的に起こらないことがわかった。
また、雑菌の繁殖も全く生じない。これは、多孔ブロッ
ク体5が無機質であること、例え空気中から雑菌が多孔
ブロック体に着床したとしても洗い落とされるか、或い
は水道水の場合には新しい水の連続供給による塩素イオ
ンの供給によって滅菌作用も生ずるからであろうと考え
られる。したがって、本考案の加湿器では過剰の水は多
孔ブロック体ユニット5の下方の排水パン10で受けてこ
れを系外に排出するのがよい。
ク体5が無機質であること、例え空気中から雑菌が多孔
ブロック体に着床したとしても洗い落とされるか、或い
は水道水の場合には新しい水の連続供給による塩素イオ
ンの供給によって滅菌作用も生ずるからであろうと考え
られる。したがって、本考案の加湿器では過剰の水は多
孔ブロック体ユニット5の下方の排水パン10で受けてこ
れを系外に排出するのがよい。
第8図は本考案の加湿器を組み込んだ空調機の例を示し
ている。図において、11はフィルター、12は熱交換器、
13は本考案に従う加湿器、14はファンであり、これらは
一体的にケーシング内に収容される。15は給気口、16は
還気口である。加湿器13は熱交換器12の下流側にセット
され、この熱交換器12のドレンパン17と加湿器13の排水
受けが共用されており、加湿器13から落水する過剰の水
は排水管(ドレン管)18から機外に排出される。19は給
水管、20は給水ストレーナー、21は減圧弁、22は電磁
弁、23は制御盤を示す。
ている。図において、11はフィルター、12は熱交換器、
13は本考案に従う加湿器、14はファンであり、これらは
一体的にケーシング内に収容される。15は給気口、16は
還気口である。加湿器13は熱交換器12の下流側にセット
され、この熱交換器12のドレンパン17と加湿器13の排水
受けが共用されており、加湿器13から落水する過剰の水
は排水管(ドレン管)18から機外に排出される。19は給
水管、20は給水ストレーナー、21は減圧弁、22は電磁
弁、23は制御盤を示す。
第9図は第8図の加湿器13の加湿量をステップ制御する
場合の例を示しており、多孔ブロック体ユニット5を、
図示のように、4列に並置した場合にそれらに対応する
4個の給水ヘッダー8を取付け、各々の給水管路に介装
した電磁弁22を制御盤23によって開閉制御する。制御盤
23は室内に設置した湿度検出計24の検出信号を入力し、
これに基づいて各電磁弁22の開閉動作を行なう。第9図
の4例の場合には、電磁弁22の1〜4個の個別の制御に
よって、加湿量を100%、75%、50%、25%および0%
の5段階のステップ制御ができることになる。
場合の例を示しており、多孔ブロック体ユニット5を、
図示のように、4列に並置した場合にそれらに対応する
4個の給水ヘッダー8を取付け、各々の給水管路に介装
した電磁弁22を制御盤23によって開閉制御する。制御盤
23は室内に設置した湿度検出計24の検出信号を入力し、
これに基づいて各電磁弁22の開閉動作を行なう。第9図
の4例の場合には、電磁弁22の1〜4個の個別の制御に
よって、加湿量を100%、75%、50%、25%および0%
の5段階のステップ制御ができることになる。
本考案によれば以下の効果を奏する。
第一の短冊状波板の波の稜線角度θAと第二の短冊状
波板の稜線角度θBがθA≠θBの関係となっているの
で、両板が密着することがなく、ユニットの上方より供
給された水は板同士の隙間をスムーズに流れ落ち、こう
して多孔ブロック体に一過性に水を供給することによっ
て、水中或いは空気中に存在する析出性の物質が多孔ブ
ロック体に堆積するのを防ぐことができる。
波板の稜線角度θBがθA≠θBの関係となっているの
で、両板が密着することがなく、ユニットの上方より供
給された水は板同士の隙間をスムーズに流れ落ち、こう
して多孔ブロック体に一過性に水を供給することによっ
て、水中或いは空気中に存在する析出性の物質が多孔ブ
ロック体に堆積するのを防ぐことができる。
第一の短冊状波板の波の稜線角度θAと第二の短冊状
波板の稜線角度θBがθA+θB>0の関係となってい
るので、ユニットの厚み内における風上側の流下水量が
風下側の流下水量よりも多くなり、空気と水の温度差が
大きい風上側でのスケールの生成を防止することができ
て、最小の通液量で高い加湿効率を得ることができる。
波板の稜線角度θBがθA+θB>0の関係となってい
るので、ユニットの厚み内における風上側の流下水量が
風下側の流下水量よりも多くなり、空気と水の温度差が
大きい風上側でのスケールの生成を防止することができ
て、最小の通液量で高い加湿効率を得ることができる。
実験によれば、厚みが5cmの多孔ブロック体を使用
し、風速3m/secで飽和効率60%を達成できた。ま
た、この場合の通気抵抗は5mmAq程度と非常に小さかっ
た。空気の顕熱を利用した加湿器でかような高い飽和効
率が低い通気抵抗で得られた例はこれまでにない。ま
た、風速を10m/secにまで上げても下流側にはミス
トの飛散は生じなかった。
し、風速3m/secで飽和効率60%を達成できた。ま
た、この場合の通気抵抗は5mmAq程度と非常に小さかっ
た。空気の顕熱を利用した加湿器でかような高い飽和効
率が低い通気抵抗で得られた例はこれまでにない。ま
た、風速を10m/secにまで上げても下流側にはミス
トの飛散は生じなかった。
本考案の加湿器はカビや雑菌による問題は全くなく生
ぜず、特にスケールの発生が無い点で従来の水膜式の加
湿方式にはない利点を有していると言える。本考案の加
湿器は、特に、最近のOA機器の電気的障害を防止する
のにも有益である。水中の塩類の析出によってこれが飛
散して腐食および電気的障害を起こすことが知られるよ
うになったが、本考案の加湿器ではこのような問題が生
じないからである。特に海岸付近の建物では海塩粒子の
飛来によって建物内に堆積すると、これらの塩類は吸湿
性であるので電気的障害や腐食を促進するが、本考案の
加湿器を設置した空調機では加湿に使用する水中の塩類
の析出がないばかりか、大気中に飛来する海塩粒子の捕
集排出の作用も果たすことになる。
ぜず、特にスケールの発生が無い点で従来の水膜式の加
湿方式にはない利点を有していると言える。本考案の加
湿器は、特に、最近のOA機器の電気的障害を防止する
のにも有益である。水中の塩類の析出によってこれが飛
散して腐食および電気的障害を起こすことが知られるよ
うになったが、本考案の加湿器ではこのような問題が生
じないからである。特に海岸付近の建物では海塩粒子の
飛来によって建物内に堆積すると、これらの塩類は吸湿
性であるので電気的障害や腐食を促進するが、本考案の
加湿器を設置した空調機では加湿に使用する水中の塩類
の析出がないばかりか、大気中に飛来する海塩粒子の捕
集排出の作用も果たすことになる。
また、多孔ブロック体をユニット化することによっ
て、その使用数の調整によりいかような通気面積にも対
応することができると共に加湿量をステップ制御によっ
て自在に調整できるし、ユニットの面内配置によってス
プレー方式のようなスペースを多く取らない点でも有利
である。
て、その使用数の調整によりいかような通気面積にも対
応することができると共に加湿量をステップ制御によっ
て自在に調整できるし、ユニットの面内配置によってス
プレー方式のようなスペースを多く取らない点でも有利
である。
第1図は本考案に従う多孔ブロック体の組み立て図、第
2図は多孔ブロック体を構成する第一の短冊状波板と第
二の短冊状波板の分解図、第3図〜第5図は、第一の短
冊状波板Aと第二の短冊状波板Bの波の稜線の方向を説
明するための説明図、第6図は本考案に従う加湿器の例
を示す正面図、第7図は第6図の加湿器の縦断面図、第
8図は本考案の加湿器を組み込んだ空調機の例を示す透
視斜視図、第9図は本考案の加湿器のステップ制御の例
を示す系統図、第10図は互いに稜線角度が等しい波板
同士を重ねた状態を示す説明図、第11図は互いに稜線
角度が異なる波板同士を重ねた状態を示す説明図、第1
2図は第11図X−X断面における矢視図である。 A……第一の短冊状波板、B……第二の短冊状波板、1
……多孔ブロック体、2,3,4……フレーム枠、5…
…多孔ブロック体ユニット、8……給水ヘッダー、10
……給水口、13……本考案に従う加湿器、22……電
磁弁、23……制御盤。
2図は多孔ブロック体を構成する第一の短冊状波板と第
二の短冊状波板の分解図、第3図〜第5図は、第一の短
冊状波板Aと第二の短冊状波板Bの波の稜線の方向を説
明するための説明図、第6図は本考案に従う加湿器の例
を示す正面図、第7図は第6図の加湿器の縦断面図、第
8図は本考案の加湿器を組み込んだ空調機の例を示す透
視斜視図、第9図は本考案の加湿器のステップ制御の例
を示す系統図、第10図は互いに稜線角度が等しい波板
同士を重ねた状態を示す説明図、第11図は互いに稜線
角度が異なる波板同士を重ねた状態を示す説明図、第1
2図は第11図X−X断面における矢視図である。 A……第一の短冊状波板、B……第二の短冊状波板、1
……多孔ブロック体、2,3,4……フレーム枠、5…
…多孔ブロック体ユニット、8……給水ヘッダー、10
……給水口、13……本考案に従う加湿器、22……電
磁弁、23……制御盤。
Claims (2)
- 【請求項1】無機多孔質材料からなる第一の短冊状波板
と,無機多孔質材料からなる第二の短冊状波板とを交互
に重ね合わせることによって,厚みが該板の幅,高さが
該板の長さ,横方向の長さが該板の重ね合わせ数で定ま
る長さを有した多孔ブロック体に形成すると共に,この
多孔ブロック体をフレーム枠で固定して多孔ブロック体
ユニットに構成し,このユニットの上面に水を供給して
ユニット内に落水させながら該ユニットの厚み方向に空
気を通過させる加湿器であって, 該短冊状波板の波の稜線の方向を該ユニットの厚みの方
向とし, 該ユニットの使用状態において風上側から風下側に向け
ての,前記の第一の短冊状波板の波の稜線が該板の幅方
向(長手方向と直角方向)となす上向き角度をθA,同
じく第二の短冊状波板のそれをθBとしたときに, θA≠θBで且つθA+θB>0 但し,θAまたはθBの何れが一方が零または負であっ
てもよい, の関係を満足するように,該短冊状波板に波を形成させ
た加湿器。 - 【請求項2】無機多孔質材料からなる第一の短冊状波板
と,無機多孔質材料からなる第二の短冊状波板とを交互
に重ね合わせることによって,厚みが該板の幅,高さが
該板の長さ,横方向の長さが該板の重ね合わせ数で定ま
る長さを有した多孔ブロック体に形成すると共に,この
多孔ブロック体をフレーム枠で固定して多孔ブロック体
ユニットに構成し,このユニットの上面に水を供給して
ユニット内に落水させながら該ユニットの厚み方向に空
気を通過させる加湿器であって, 該短冊状波板の波の稜線の方向を該ユニットの厚みの方
向とし, 該ユニットの使用状態において風上側から風下側に向け
ての,前記の第一の短冊状波板の波の稜線が該板の幅方
向(長手方向と直角方向)となす上向き角度をθA,同
じく第二の短冊状波板のそれをθBとしたときに, θA≠θBで且つθA+θB>0 但し,θAまたはθBの何れか一方が零または負であっ
てもよい, の関係を満足するように,該短冊状波板に波を形成さ
せ, そして,このように構成された該ユニットを実質上同一
面内に複数個並置することによって空気通過断面積を満
たし,各ユニットの上面に供給する水量を個別に制御す
るようにした加湿器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988002095U JPH068420Y2 (ja) | 1988-01-13 | 1988-01-13 | 加湿器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988002095U JPH068420Y2 (ja) | 1988-01-13 | 1988-01-13 | 加湿器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01109732U JPH01109732U (ja) | 1989-07-25 |
JPH068420Y2 true JPH068420Y2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=31202572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988002095U Expired - Lifetime JPH068420Y2 (ja) | 1988-01-13 | 1988-01-13 | 加湿器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068420Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006200834A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 吸放湿性フィルタおよび加湿装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005037076A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Kureha Ltd | 気化フィルター用不織布集合体 |
JP4683911B2 (ja) * | 2004-12-20 | 2011-05-18 | 三洋電機株式会社 | 加湿器 |
JP2010230282A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Tokyo Electric Power Co Inc:The | 空気調和機 |
JP7089908B2 (ja) * | 2018-03-08 | 2022-06-23 | 東洋熱工業株式会社 | 加湿器制御方法及び加湿システム |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3395900A (en) * | 1966-06-10 | 1968-08-06 | Munters & Co | Gas and liquid contact apparatus |
JPS4826267A (ja) * | 1971-08-10 | 1973-04-06 |
-
1988
- 1988-01-13 JP JP1988002095U patent/JPH068420Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3395900A (en) * | 1966-06-10 | 1968-08-06 | Munters & Co | Gas and liquid contact apparatus |
JPS4826267A (ja) * | 1971-08-10 | 1973-04-06 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006200834A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 吸放湿性フィルタおよび加湿装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01109732U (ja) | 1989-07-25 |
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