JPH0684027B2 - 光ディスク製造装置 - Google Patents

光ディスク製造装置

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JPH0684027B2
JPH0684027B2 JP25991187A JP25991187A JPH0684027B2 JP H0684027 B2 JPH0684027 B2 JP H0684027B2 JP 25991187 A JP25991187 A JP 25991187A JP 25991187 A JP25991187 A JP 25991187A JP H0684027 B2 JPH0684027 B2 JP H0684027B2
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photopolymer
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disk
turntable
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柳太郎 林
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、紫外線等の放射線で硬化する液状の放射線硬
化樹脂(以下、フォトポリマと称する。)を用いて微小
凹凸を担持する転写層を有する光ディスクを製造する装
置に関する。
背景技術 従来から、透明な円板上に、情報信号としてピット列を
同心円状若しくは渦巻き状に形成した光ディスクや、あ
るいはディスク完成後、レーザスポットによって追記で
きるように渦巻き状案内溝を形成した光ディスクが知ら
れている。かかる光ディスクの表面にピット列、案内溝
等の微小凹凸を形成した光ディスクの製造方法として
は、例えば特開昭53−116105号公報,特開昭54−23501
号公報,特開昭58−36417号公報等に記載されたものが
ある。いずれの製造方法においても、円板上にフォトポ
リマを担持させ、その上に所定微小凹凸(パターン)を
有するスタンパの転写領域を接触させ、紫外線照射によ
ってフォトポリマを硬化させて転写層を円板上に形成さ
せている。
しかしながら、いずれの方法のおいても、円板−スタン
パ間にフォトポリマを拡げる場合、フォトポリマ中に微
小気泡が混入するという欠点がある。一般に、光ディス
クの半径方向におけるピット列間隔は約1.6μmと小さ
い。従って、転写工程におけるフォトポリマ中の気泡の
混入は、ピットあるいは案内溝を欠落させる有害なもの
である。
円板−スタンパ間のフォトポリマ中の気泡の混入を防ぐ
技術としては、本出願人による特開昭60−261047号公報
に開示した光ディスク製造方法がある。この従来の製造
方法を第16図の光ディスクの製造装置の部分概略断面図
で基づいて説明する。
先ず、第16図(a)に示す如く、ベース2上の所定位置
に固定されたスタンパ1上にフォトポリマを供給する。
その後、センターボス3の外周のフランジ部にPMMAから
なる透明円板4を載置する。
次に、センターボス3を下降させて円板4をスタンパ1
上のフォトポリマ5に接触させる。この状態ではフォト
ポリマ5中には気泡が存在している。
次に、第16図(b)に示す如く、スタンパ1及び円板4
の外周がフォトポリマ5を介して密着するように円板4
上の外周部を外周押さえ部材(リング)で固定する。
次に、第16図(c)に示す如く、センターボス3近傍を
加圧してセンターボスを上昇させ、円板4の内周部を上
方向に押圧する。ここで円板4は、外周部を外周リング
6により固定されているために、図示の如く傘状あるい
はコニーデ形状に変形する。このときベース2の中央凹
部上に円板4及びスタンパ1間に偏平円垂形状の閉空間
が形成される。そして、センターボス3の上昇と共にフ
ォトポリマ5は外周側へ広がって行く。この際、フォト
ポリマ5中の直径0.5mm以上の大きな気泡はフォトポリ
マの外への広がりによって消滅し、それ以下の直径の気
泡は環状になったフォトポリマ溜りの内周側に集まる。
ここで、センターボス3、円板4及びスタンパ1間に形
成された閉空間は、センターボス近傍を加圧又は減圧さ
せる気体圧制御装置に連通されているので、該気体圧制
御装置によって密閉状態のベース2の中央凹部から僅か
に気体を送込み加圧するとフォトポリマ5の最内周を振
動させた形となり、フォトポリマ中の気泡は消滅する。
次に、第16図(d)に示す転写工程の如く、中央凹部の
密閉状態を保ちつつ加圧を止め、気体を引き、減圧して
ゆくと大気圧との差圧によりスタンパ1と円板4の間に
フォトポリマ5が外周部から内周側に向かって進んでゆ
く。そしてセンターボス3を下降させる。ここで外周部
から内周側に向かって順次進んでゆくフォトポリマ5
は、円板4とスタンパ1との間に介在し消費され転写領
域の最内周部に達しスタンパ1の最内周部に達する以前
に完全に消費されて無くなるか又はスタンパ1の最内外
周部に吐出する。
次に、第16図(e)に示す如く、更にセンターボス3の
下降を続け、円板4全面がスタンパ面と略同一平面にな
るまでセンターボス3の下降させ、所定位置で停止させ
る。
次に、センターボス3の内周部下側近傍の閉空間の減圧
状態はそのままで外周押えリング6を外し、紫外線を照
射してフォトポリマ5を硬化させる。
フォトポリマ5の硬化後、センターボス3を上昇させて
スタンパ1から円板4を剥離させれば、スタンパ1の微
小凹凸を転写した硬化フォトポリマの転写層5を担持し
た円板4が得られる。
しかしながら、従来の製造装置において、スタンパ固定
用のベースを回転させる場合、かかるベースの下部に駆
動機構を設けなければならないが、この場合、この駆動
機構から大量に埃が発生する。この埃が装置上で各作業
しているスタンパ、フォトポリマ及び円板に付着すると
光ディスクの欠陥となる場合がある。また、フォトポリ
マ硬化後の円板とスタンパの剥離工程において飛散する
硬化フォトポリマの微細破片が、形成された転写層表面
を傷付けることもある。
発明の概要 本発明は、前記のような従来の欠点を解消するためにな
されたものであり、装置上で各作業している部位に装置
下からの埃等を舞い上がらせず、さらに小型化容易な光
ディスクを製造する装置を提供することを目的とする。
本発明の光ディスク製造装置は、光学的パターンを担持
するスタンパと円板との間に液状の放射線硬化樹脂を充
填させ、放射線硬化樹脂を硬化させて光学的パターンに
対応する転写層を円板上に形成する光ディスク製造装置
であって、スタンパを担持する平坦部を有しその中央部
に凹部を有するターンテーブルと、凹部内に配置されか
つターンテーブルと同一回転軸の周りにターンテーブル
と一体的に回転自在でかつ回転軸に沿って移動自在なセ
ンターボスと、センターボス上に載置される円板の外周
部を平坦部に押圧する押圧手段と、凹部に連通して凹部
内の気圧を調節する気体圧制御手段とからなり、ターン
テーブルの平坦部の裏側に吸気排気口を備えた負圧室を
有しかつ平坦部の周縁部位置に負圧室へ連通する連通口
を有していることを特徴とする。
実施例 以下に、本発明の一実施例を添附図面に基づいて説明す
る。
第1図及び第2図は、かかる実施例の光ディスク製造装
置の概略を示す正面図及び平面図である。かかる光ディ
スク製造装置においては、略直方体の装置筐体10の上部
面に長手方向に伸長した矩形断面の案内溝11を設け、案
内溝11中の溝に沿って架設されたレール12上にて水平
(図中、左右方向)に移動自在な移動ベース13が設けら
れている。
第3図の部分切欠断面図に示す如く、移動ベース13の直
方体のベース筐体14中には、スタンパ15を担持する円形
の水平平坦部16(スタンパベース)とその中央に設けら
れた凹部17とを有する回転自在なターンテーブル19と、
中央凹部17内に配置され水平平坦部16に垂直に移動自在
となるようにセンターボス支持体18中にターンテーブル
と一体的に回転自在に載置されるセンターボス20とが設
けられている。ターンテーブル19は、センターボス20の
長手方向中央軸線の周りを回転するようにベアリング21
a及びギア22を介してモータ23に接続されている。ター
ンテーブルには、水平平坦部16をターンテーブル19に対
して水平に微小移動させるためにマイクロメータ付きの
偏芯調節機構が設けられている。よって、水平平坦部16
は、ターンテーブル上において水平面のxy方向に調節自
在である。センターボス20上部の頭部には、透明円板の
中心孔の内周部分に頭部が嵌合して円板が載置自在にな
るように周囲にフランジ24が設けられ、さらに、エアー
シリンダ機構25により円板の中心孔の内周部を内部から
開いて固定するチャック26がフランジ24の上部に設けら
れている。このチャックは作動時に固定すべき円板の中
心孔の内径と同一の外径を有する円筒となり、その円筒
軸線はセンターボス及び円板の芯合せに用いセンターボ
スの中心軸線と一致している。
更に、センターボス20には、モータ27、カム28等からな
るセンターボス上昇機構が接続されている。該センター
ボス上昇機構は、センターボスのフランジ平面(円板担
持面)をスタンパ15の主面から形成すべき転写層の厚さ
分だけ高い平面に位置(最下部位置)させ、さらに、そ
れより高い任意の位置に円板が移動できるように構成さ
れている。
第4図は、円板29及びスタンパ15間にフォトポリマ30を
介して円板29をフランジ24に載置してセンターボスを最
下部位置においた場合の凹部17近傍の拡大部分断面図で
ある。センターボス支持体18の周囲にベアリング21aを
設け、さらにエアーシリンダ25の周囲にベアリング21b
を設けてターンテーブル19及びセンターボス20が回転で
きるように構成されている。凹部17の底部壁はセンター
ボス支持体18の上部面であり、そこには、凹部内の気圧
を加圧又は減圧調整するために、気体圧制御装置に連通
する気体通路31の開口31aが設けられている。
更に、凹部17の底部には、スタンパ及び円板間から溢れ
るフォトポリマを吸引する吸引ノズル32が設けられてい
る。かかる吸引ノズルは、第4図に示す如く、固定され
たスタンパ15の中心孔の内周部近傍すなわち、中央凹部
の内周縁部に向けて開口した吸引口32aを有する管部材3
2bと、該管部材を凹部の底部壁に固定する台座32cとか
らなっている。また、吸引ノズル32は、センターボス支
持体18中の気体通路33を経て気体圧制御装置に連通して
いる。
かかる気体通路31及び33は気体圧制御装置に接続されて
いるが、気体圧制御のために気体通路31には、大気に連
通させるための開閉を行う電磁弁34が設けられ、さら
に、吸引ノズル32による吸引時に凹部17内の圧力と大気
圧との気圧差が一定となるように気体リーク量を設定す
るリーク弁35が設けられている。また、気体通路31には
初期接触時及び円板剥離時に加圧気体を凹部17内へ供給
する加圧ポンプ36とそれを開閉する電磁弁37が設けられ
ている。さらに気体通路31には、押圧消泡時に凹部17内
を減圧する減圧ポンプ38とそれを開閉する電磁弁39とバ
ッファタンク40とが設けられている。
かかるバッファタンク40は、減圧ポンプ38による減圧時
に急激に凹部内を減圧させず徐々に減圧させるために、
所定容量の空間を有している。電磁弁39及び減圧ポンプ
を作動させた場合に、先ず、タンク40内が減圧され続い
て凹部17内が減圧される。
かかる凹部17内の緩やかな減圧を達成するためには、バ
ッファタンク40の代りに、第4図の破線にて示す配管系
として気体通路31に並列に例えば6個の電磁弁39aない
し39fを設けて減圧ポンプ38に連通させることができ
る。かかる電磁弁39aないし39fの群における弁を1個づ
つ順に開放することにより、徐々に凹部17内を減圧させ
ることもできる。
さらに気体通路33には、電磁弁41を介してフォトポリマ
を吸引する吸引ポンプ42が設けられている。かかる電磁
弁34、37、39(39aないし39f)及び41とポンプ36、38及
び42とは気体圧制御装置をなしており、制御装置200に
よってそれぞれ制御されている。
また、凹部17上の水平平坦部16の中心孔の内周部には金
属リング50が嵌入されている。金属リング50は押え環状
部材51上にOリング52を介してネジ53によって固定され
ている。金属リング50の外径は、スタンパの中心孔内径
より嵌合可能程度の大きさとしているので、スタンパ内
周のバラツキを吸収できる。この金属リング50の挿着は
凹部上方から装入してネジ53で金属リング上端面とスタ
ンパ面が面一となるように調整される。また、金属リン
グを離脱するときは、押えネジ54を外して下方から金属
リング50を外す。
押圧消泡工程中や放射線照射後の剥離中などにおけるフ
ォトポリマを介した円板29とスタンパ15との密着状態か
ら円板及びスタンパが離される場合、スタンパ中心孔の
内周部分に過度の応力がかかり当該部分を疲労させるこ
とになるけれども、かかる金属リング50の挿着によっ
て、スタンパ内周部分の疲労を防止できる。金属リング
50が当該応力を受けてスタンパ内周部分には下方の応力
しか及ばないためにスタンパ15の寿命を延すことができ
る。
第4図に示す如く、吸引ノズル32は、センターボスを中
心に半径方向に向かうように1個しか設けていないが、
同様に複数個を設けても良い。吸引ノズルを複数化する
ことにより、溢れるフォトポリマ30を素早く吸引するこ
とができる。
第3図に示す如く、ベース筐体14の外部底部壁には、筐
体10の案内溝11に沿って架設された一対のレール12に係
合する受け部55が設けられている。また、ベース筐体14
の内部底部壁には、ターンテーブル19の周囲とベース筐
体14との間隙からの下方気体流をベース筐体14から装置
筐体10へと通過させるように電動ファン56及び複数の貫
通孔57が設けられている。同様に、第5図に示す如く装
置筐体10の案内溝11の底部壁にも下方気体流ための複数
の貫通孔57が設けられている。これらの構成により装置
の各筐体10、14が負圧室となり下方気体流が生じるの
で、各筐体内部のギア等の駆動部材から発生する埃をタ
ーンテーブル上に舞い上らせることが無くなり、転写工
程における埃の存在を少なくできる。なお、装置筐体10
には、外部へ気体を排出する排気口58を設け、下方気体
流を発生させる電動ファン56を装置筐体14に設けること
もできる。筐体の各壁部の複数の貫通孔57を設けるため
には、金網、パンチメタル板を用いることもできる。
また、移動ベース13は、例えばレール12をウォームとし
受け部55をラックとして、筐体10内に設けられたモータ
59によってウォームを回転させて案内溝11中にて水平に
移動可能となっている。
更に、筐体10は第2図に示すごとく、初期設定、第1、
第2及び第3ステーション(O、I、II及びIII)に区
分されており、移動ベース13が案内溝11中をレール12上
にて移動して各ステーションに停止して所定工程におけ
る操作を受けるようになっている。
先ず、筐体10の案内溝11の一方の端部における初期設定
ステーションOにおいては、ディスプレー100及び顕微
鏡101からなる偏芯調節監視装置が、案内溝11の端部に
沿って筐体10上に設けられている。移動ベース13を顕微
鏡101の下に停止させて筐体10側の偏芯調節監視装置及
び移動ベース13側のマイクロメータ付きの偏芯調節機構
によって、スタンパの環状転写領域とターンテーブル及
びセンターボスとを芯合わせして、環状転写領域がセン
ターボスの中心軸周りに同心円的に回転するように調整
できる。
また、筐体10の案内溝11の他方の端部における第1ステ
ーションIにおいては、第5図に示す如く、フォトポリ
マ吐出機構110と、初期接触機構120と、余剰フォトポリ
マ吸引機構130とが案内溝11の端部を囲むように三方に
配置されている。
フォトポリマ吐出機構110は、第6図に示すごとく、筐
体に固定された回転軸回転機構111に枢支されターンテ
ーブル平面に平行に揺動自在のアーム112を備え、アー
ムの自由端部には、フォトポリマを滴下する吐出ノズル
113を有しており、スタンパの主面にフォトポリマを供
給する。
初期接触機構120は、第7図(a)に示すごとく、筐体
に固定された回転軸回転機構121に枢支されターンテー
ブル平面に平行に揺動自在のアーム122を備え、アーム
の自由端部には押圧体123を有している。アームを円板
上に揺動させて押圧体123を下降させることにより押圧
体で円板を傾動させフォトポリマへ強制的に接触させ
る。初期接触機構120は、押圧すべき円板の種類、例え
ばポリカーボネート、エポキシ、PMMAに対応して最適な
押圧力を付与するために、押圧体123の下降速度を制御
したり、異なる材質、形状及び重さの押圧体に交換する
ことができる。また、第7図(b)に示すごとく、押圧
体123に代えて楔傾動体123aをアーム自由端部に設けて
下降する円板の下方から支えるようにして円板を傾倒さ
せフォトポリマ円板を強制的に接触させることもでき
る。
余剰フォトポリマ吸引機構130は、第8図に示すごと
く、装置筐体10に固定された回転軸回転機構131に枢支
されターンテーブル平面に平行に揺動自在のアーム132
を備え、アームの自由端部には吸引ノズル133を有して
おり、スタンパ及び円板間から溢れる余剰フォトポリマ
を吸引する。吸引ノズル133は矢印Aに示す方向にバネ
等により付勢されているので、吸引ノズルの長手方向に
伸縮自在となっている。この構成により、円板の周縁部
にバリ、歪み等が生じていたとしても、円板回転時に吸
引ノズルが円板周囲を適正に追従し、フォトポリマの吸
引むらを防止することができる。
第5図に示す如く、吸引ノズル133を有する余剰フォト
ポリマ吸引機構130は、案内溝11に向かうように1個し
か設けていないが、同様に複数個を筐体10上に設けても
良い。吸引ノズルを複数化することにより、溢れるフォ
トポリマを素早く吸引することができる。
なお、各機構110、120及び130のアーム部は非作動時に
は筐体10上に位置し、作動時にはターンテーブル上まで
揺動し、吐出ノズル113、押圧体123(楔傾動体123a)及
び吸引ノズル133が所定処理を円板に行う。
また、各機構110、120及び130において、その各アーム
部をターンテーブル平面に略垂直に平行移動させるエア
ーシリンダ機構が各回転軸回転機構111、121及び131に
備えられている。更に、各機構110、120及び130におけ
る各エアーシリンダ機構による昇降、各回転軸回転機構
による回転、吐出ノズル113からのフォトポリマの吐
出、及び吸引ノズル133による吸引については各々独立
した装置、例えばモータ、電磁弁等によって行われ第1
図に示す制御装置200によって制御されている。
隣の第2ステーションIIにおいては、円板及び硬化した
フォトポリマをスタンパから剥離する際に円板にイオン
化された気体を吹付ける剥離除電器140が、案内溝11に
渡って該案内溝を横切るように架設されている。剥離除
電器140は、第9図に示すごとく、案内溝11を挟んだ筐
体10上に渡され固定された管141に移動ベース13上のタ
ーンテーブル平面に向けて複数の気体噴出開口142を設
けて、管の側部から気体をガスフィルタ143を介して気
体通路144から導入し、該管に電線145により電圧を印加
して、イオン化気体を移動ベースの軌道上に噴出させる
ものである。
続いて、第2図に示す如く第3ステーションIIIにおい
ては、フォトポリマを挟持するスタンパ及び円板の外周
部を密着させつつ固定する外周リング150を有する押圧
消泡機構151が筐体の案内溝11に沿って筐体10上に設け
られている。押圧消泡機構は、第10図に示すごとく、外
周リング150と、外周リング150を支える一対のアーム15
2と、外周リング150及びアーム152を上下動させるシャ
フト153および昇降機構154とからなり、外周リング150
をターンテーブル平面に対して平行に上下動させる。こ
の押圧消泡機構は外周リングの内周部分に内周リング15
5を有し、内周リング155は同心円状に遊嵌され外周リン
グから釣支されるように複数のボルト156によって取付
けられている。外周リング150は、台座157に取付けられ
かつシリコンスポンジリング158を挟持するアクリルリ
ング159からなる三層構造の環状体であるので、円板に
対して押圧力を均等にかけ、更に円板との接触時の衝撃
を和らげる。
また、内周リング155は第11図(a)に示す如く、円板2
9を押圧する以前は、外周リング150の円板への押圧面よ
り内周リング155の押圧面が下方に突出する金属又はプ
ラスチックの環状体である。外周リングの押圧面は、内
周リングのそれより面積が大である。よって、第11図
(a)及び(b)に示す如く、外周リング150が下降す
る場合、内周リング155が先に円板29に当接し、続いて
外周リング150が当接する。このようにして外周リング
及び内周リングは、円板状の全外周部を固定する。
第2図に示す如く、第3ステーションIII及び初期設定
ステーションOの間においては、紫外線ランプを有する
輻射線照射器160が案内溝11を横切るように筐体10上に
架設されている。円板が移動ベース13と共に輻射線照射
器160の下を移動しつつ紫外線を受けるように、紫外線
ランプは移動ベース13の軌道上に向けられている。
また、移動ベース及び各ステーションにおける各機構を
制御する制御装置200は、第12図に示す如く、少なくと
も移動ベース移動用モータ59、ターンテーブル回転用モ
ータ23、センターボス上下移動用モータ27、センターボ
スの頭部に設けられたチャックを駆動させるエアーシリ
ンダ25、フォトポリマ吐出機構110、初期接触機構120、
余剰フォトポリマ吸引機構130、剥離除電器140、押圧消
泡機構151、輻射線照射器160、ターンテーブル中央凹部
内の大気に連通させるための開閉を行う大気連通用電磁
弁34、初期接触時及び円板剥離時に加圧気体を凹部内へ
供給する加圧ポンプ36、加圧ポンプ連通用電磁弁37、押
圧消泡時に凹部内を減圧する減圧ポンプ38、減圧ポンプ
連通用電磁弁39又は電磁弁39aないし39f、吸引ノズルに
連通されかつフォトポリマを吸引する吸引ポンプ42、並
びに吸引ポンプ連通用電磁弁41を操作部180からの指令
に基づいてそれらの駆動を制御するコントローラ181を
有している。制御装置200は、気体圧制御装置の制御を
も兼ねている。
(実施例の動作) 第13図(a)ないし(n)は、本実施例の光ディスク製
造装置の転写工程における部分概略断面図である。かか
る転写工程を順に説明する。
(1)芯合わせ工程 先ず、装置の初期設定ステーションOへ移動ベースを移
動させそこで停止させる。第1図(b)に示す如く、水
平平坦部にスタンパ15を装着したターンテーブルを回転
させる。顕微鏡101によってスタンパの環状転写領域周
縁を拡大してディスプレー100に映す。偏芯による環状
転写領域周縁の揺れがなくなるように偏芯調節機構によ
って水平平坦部16を微少移動させる。このようにして、
スタンパの環状転写領域とセンターボスとを芯合わせ
し、環状転写領域がセンターボスの中心軸周りに同心円
的に回転するように調整を行う。
(2)フォトポリマ吐出工程 次に、初期設定ステーションOから第1ステーションI
へ移動ベースを移動させそこで停止させる。第13図
(a)に示す如く、スタンパを装着したターンテーブル
19を回転させる。フォトポリマ吐出機構のアーム部をス
タンパ上へ枢動させ、その自由端部の吐出ノズル113か
ら所定量のフォトポリマ30を回転するスタンパの環状転
写領域上に滴下させる。フォトポリマは環状転写領域上
にて環状の堤の如く供給される(第13図(a))。環状
の堤のフォトポリマの位置は、後の押圧消泡工程におけ
る外周リング150に設けられた内周リング155の環状押圧
面に対応する位置の近傍である。その後、アーム部を筐
体上の元の位置へ枢動させる。フォトポリマの環状堤形
状を崩さないようにターンテーブルの回転を停止させ
る。
その後、センターボス20を最上部位置に上昇させPMMAか
らなる平坦な透明円板29をその内周がセンターボス頭部
に嵌合するようにフランジの水平担持面に載置する。
(3)初期接触工程 次に、第13図(c)に示す如く、移動ベースを第1ステ
ーションIに維持させながら、センターボス20を最下部
位置まで下降させて(下方矢印)円板29をスタンパ上の
環状堤形状に盛上がったフォトポリマ30に接触させる。
この下降途中においては、円板とフォトポリマとを急激
に接触させるとフォトポリマ中に気泡を発生させるの
で、第4図に示す如く、下降の途中からターンテーブル
の中央凹部17の気体通路31を介して電磁弁37のみを開放
して加圧ポンプ36により加圧気体をセンターボス近傍へ
供給して、弱い上昇気体流(上方矢印)を発生させる。
この気流体によって円板の下降速度を低下させ環状堤形
状のフォトポリマと円板との急激な接触を回避させる。
この円板29とフォトポリマ30との接触は、第14図
(a)、(b)及び(c)の順に示す如く、フォトポリ
マの環状堤上の峰の或一点からその峰に沿って接触面31
0が徐々に広がるように行われる。このとき、中央凹部1
7から気体が未接触の環状堤の峠部320に向け流れる(横
方矢印)。この初期接触(第14図(a))が行われた時
点で、加圧気体のセンターボス近傍への供給を停止す
る。
よって、フォトポリマの環状堤の峠部320が気体の抜け
口となる。通常、円板とフォトポリマとは、フォトポリ
マの表面張力の作用により急速に引寄せられポリマ中に
気泡を巻込むけれども、このように、かかる抜け口320
からの気体流出により微小角度で徐々に接触が行なわれ
るので、フォトポリマ内への気泡の巻込みを極めて減少
させることができる。
この初期接触工程では、第13図(d)および(e)に示
す如く、センターボス20の下降途中におけるセンターボ
ス近傍への加圧流体の供給と同時に、初期接触機構120
を駆動させる。初期接触機構のアーム部を下降途中の円
板29上へ枢動させ、その自由端部の押圧体123を下降さ
せて円板を押圧する。または、楔傾動体123aを有する初
期接触機構の場合(破線)は、そのアーム部を下降途中
の円板29下へ枢動させ、楔傾動体123aを停止させるかま
たは低速度下降させる円板を下方から押圧する。
このようにして円板29が傾き、その一部がフォトポリマ
の環状堤の峰と接触する。この円板及びフォトポリマの
初期接触点から環状堤の峰にそって徐々に接触面が広が
る。初期接触点(第14図(a))を形成してから、加圧
気体のセンターボス近傍への供給が停止させると共に、
アーム部を筐体上の元の位置へ枢動させて初期接触機構
の駆動を停止させる。
このように、下降する円板に対して上昇させようとする
凹部からの加圧気体による抵抗があるにもかかわらず、
押圧体によって強制的に円板を傾かせることにより、下
降する円板が最初にフォトポリマへ接触するまでの時間
を短縮することができる。
気体圧制御装置よる気体の供給を電磁弁37を閉塞して停
止すると共に、気体通路31に連通する電磁弁34を開放さ
せてターンテーブルの中央凹部17と外部とを連通させ次
工程に備える。
(4)押圧消泡工程 次に、第1ステーションIから第3ステーションIIIへ
移動ベースを移動させそこで停止させる。センターボス
20の頭部のチャックを作動させ、円板を最下部位置に固
定する。このとき仮に円板29の芯合せが行われる。
次に、第13図(f)に示す如く、外周リング150を下降
させる。
この場合、外周リング150の内周部分には内周リング155
が突出して遊嵌されているので、第11図に示す如く、先
ず内周リングが先に円板に当接し、続いて外周リングが
当接する。外周リング及び内周リングはスタンパ及び円
板の外周がフォトポリマを介して密着するように円板上
の全外周部を固定する。そしてフォトポリマ30は、外周
側に向いつつ円板29とスタンパ15との外周部間に充填さ
れ、それらの最外周部から吐出する。このとき、当接面
積の小さい内周リング、当接面積の大きい外周リングの
順で円板下のフォトポリマを気泡とともに移動させるの
で、外周リング及び円板下のフォトポリマに気泡が含ま
れることは極めて少なくなる。
次に、センターボス20の頭部のチャックを緩めて、次工
程で円板の内周が傷付かないようにする。
次に、第13図(g)に示す如く、センターボス20を上昇
させる(上方矢印)。円板は、外周部を外周リングによ
り固定されているために、図示の如く傘状あるいはコニ
ーデ形状に変形する。このとき、凹部内空間に続く円板
及びスタンパ間に偏平円垂形状の閉空間が形成される。
円板29及びスタンパ15間が剥がれる境界において、フォ
トポリマ30は、環状のフォトポリマ溜りとなり、センタ
ーボスの上昇と共に外周側へ広がって行く。
次に、第13図(h)に示す如く、センターボスを所定上
部位置に停止させる。ここで、第4図に示す中央凹部17
に連通する電磁弁34及び37を閉塞し外部及び加圧ポンプ
36と閉空間との連通を断ち、電磁弁39(又は電磁弁群の
一つ)を開放して減圧ポンプ38へ気体通路31を繋ぎ、減
圧を開始する(下方矢印)。すると負圧気体がフォトポ
リマ溜りの内周部を振動させ、フォトポリマ中の気泡を
減少させる。
かかる減圧操作をなす場合には、急激に減圧を行うとフ
ォトポリマ溜りが気泡を巻き込むので、緩い曲線を描く
ような減圧特性にて徐々に減圧する。
第4図に示す如く、凹部17に連通する気体通路31に複数
の例えば6個の電磁弁39aないし39fを並列に設けてある
ので、減圧開始から所定時間内に順に開弁することによ
って所定の減圧曲線にて所定の真空度が達成される。
この際、例えば8インチ円板の転写の場合、かかる電磁
弁群の開弁による減圧は第1表の如き条件によって行わ
れる。
この場合、第15図の如き勾配の減圧曲線となる。図示す
るように、6個の黒点は順に開弁する電磁弁39aないし3
9fの開弁するタイミング及びその時点の真空度を示して
いる。
このように、8インチ円板の場合、22秒間をかけて100m
mHgの真空度にすると気泡の巻込が殆どなくなる。ゆっ
くりと減圧させることでフォトポリマ中への気泡の巻込
を防止できる。
この閉空間の減圧条件は、フォトポリマの粘度やその
量、円板の大きさ、すなわちコニーデ形状の閉空間の容
積等に影響される。例えば500cP以下の粘度のフォトポ
リマを用いて8インチ円板及び5インチ円板の場合で行
ってみると、次のような結果になった。減圧所定真空度
を100mmHgとして8インチ円板の場合、所定時間が10秒
以下では気泡の巻込が多くなる。また、5インチ円板の
場合では、所定時間を数秒まで短縮しても気泡の巻込を
防止できた。所定時間を22秒以上としてもかまわないが
装置の処理時間が長くなる。いずれの所定時間でも30〜
500mmHgの真空度の範囲が使用可能である。30mmHg以下
では小泡が消えないし、50mmHg以上ではセンターボス最
下部位置においてフォトポリマがスタンパ内周から多量
に吐出してしまいフォトポリマの膜厚が確保できなくな
る。
なお、かかる減圧曲線特性で減圧を行うために、第4図
の破線に示す凹部17に連通する気体通路31に6個の電磁
弁39aないし39fを並列に設け、それらを減圧開始から22
秒内に順に開弁することによって100mmHgの真空度が達
成させているけれども、減圧時に22秒内に100mmHgの真
空度となるような略直線的な減圧曲線を持たせるよう
に、予め第4図の実線に示すバッファタンク40の容量を
圧力ゲージ等を用いて初期設定しておくことにより、気
体圧制御装置が簡略化される。この場合、減圧ポンプ前
に接続されるバッファタンクを種々容積の異なるバッフ
ァタンクに交換すれば電磁弁39の開弁操作のみによっ
て、所望の減圧特性を得ることができる。
次に、中央凹部17及び閉空間の減圧状態を保ちつつ、セ
ンターボスを下降させる。スタンパと円板との間のフォ
トポリマ溜りが外周部から内周側に向かって進んで、フ
ォトポリマ30は円板29とスタンパ15との間に均一に充填
される。
次に、第13図(i)に示す如く、センターボス20の円板
を載置したフランジの担持面が最下部位置になるまでセ
ンターボスの下降させ、停止させる。そしてフォトポリ
マ溜りは、環状転写領域の再内周部に達し、残留する気
泡とともに再内周部から凹部17へ吐出する。
このように円板外周を固定し、内周を昇降させてフォト
ポリマを移動させることにより、従来のスタンパの周方
向の不均一なフォトポリマの充填が回避され、均一に気
泡の巻込がなくフォトポリマを円板−スタンパ間に充填
できる。
次に、センターボス20の近傍の凹部閉空間の減圧状態を
維持し、外周リングを上昇させてる。
(5)余剰フォトポリマ吸引工程 次に、第13図(i)及び(j)に示す如く、ターンテー
ブル19を回転させて同時に、ターンテーブル中央凹部に
固定された吸引ノズル32を有する内部余剰フォトポリマ
吸引機構を作動させる。吸引ノズル32の吸入口がスタン
パの内周部全周に沿って吐出した余剰フォトポリマを吸
引する。
このとき第4図に示す如く、吸引ポンプ42で吸引するた
めに中央凹部17の閉空間の真空度が上昇してしまうの
で、それを防止するリーク用の電磁弁34のみを開放して
凹部と外部とを連通させる。吸引開始と同時に、リーク
弁35を介して外気を導入し、吸引ノズルの吸引量を気体
圧制御装置によって調整することにより100mmHgの真空
度を維持する。また、リーク弁35においては、このよう
に真空度を吸引ノズル32の吸引によって維持させるため
に圧力ゲージにより吸引時の真空度を測定しながら予め
リーク弁の気体リーク量を初期設定してある。
次に、第3ステーションIIIから第1ステーションIへ
移動ベースを移動させ、そこで停止させる。
このとき、第13図(j)に示す如く、円板の全面を覆う
ように円形のカバーマスク169が円板29上に載置され
る。そして、外部余剰フォトポリマ吸引機構130を作動
させる。アーム部が円板外周縁部上へ枢動し、その自由
端部の吸引ノズル133の吸入口が回転する円板及びスタ
ンパの外周部に沿って吐出している余剰のフォトポリマ
を吸引する。余剰フォトポリマの吸引後、カバーマスク
169を取外す。吸引ノズルによる余剰フォトポリマを吸
引前のカバーマスク169の装着によって、吸引時のフォ
トポリマの飛沫が円板表面に付着するのを防止してい
る。
次に、第13図(k)に示す如く、円板の外周縁部を覆う
ように外周マスク170がターンテーブル上に載置され
る。外周マスク170は環状部材とそれを支える脚部とか
らなり、脚部がターンテーブル周囲に位置するように設
けられ、環状部材が円板から離間している。また、外周
マスク170は、脚部を設けず直接円板に載置する環状部
材のみの外周マスクとしてもよい。外周マスク170によ
って円板の外周縁部への紫外線照射が遮られ、後にその
外周縁部のフォトポリマを硬化させるので、フォトポリ
マの転写層の外周縁部のバリを発生させることはない。
また、外周マスク170によって紫外線の照射をまぬがれ
る円板の外周縁部は、光ディスクを組立てる際の外周ス
ペーサの接着用糊しろとなる。
所定時間内に余剰のフォトポリマを円板の内外周から取
除き余剰フォトポリマ吸引機構の作動を停止する。
(6)放射線照射工程 円板29が外周マスク170で覆われ回転している状態でセ
ンターボス20の頭部のチャックを作動させ、円板の芯合
せを行う。
次に、第1ステーションIから第3ステーションIIIへ
移動ベースを移動させ、そこで停止させる。
センターボス頭部のチャックの作動を停止して円板29が
スタンパ上でフォトポリマ上に浮いている状態にする。
かかる状態では、中央凹部が減圧されているために円板
のスタンパ15に対するずれが回避できる。
次に、第3及び初期設定ステーション0,III間に設けら
れている紫外線照射ランプ160のシャッターを開ける。
紫外線照射ランプの下を円板29を回転させながら、第13
図(l)に示す如く、第3ステーションIIIから初期設
定ステーション0へ、移動ベースを移動させる。次に、
初期設定ステーション0から第2ステーションIIへ向け
て円板を回転させながら移動ベースを移動させる。この
ように、紫外線ランプの下を回転させつつ円板を2回通
過させ、紫外線を円板29に均一に照射してフォトポリマ
を硬化させる。
この工程で、センターボス20の頭部のチャックを作動さ
せ円板の芯合せを行い固定して紫外線照射をせずに、円
板をフォトポリマ上に浮かせて紫外線照射を行う理由
は、フォトポリマの硬化中の転写すべきピットの形状を
維持するためである。センターボスのチャックを作動さ
せ円板を固定した場合、フォトポリマの硬化中にセンタ
ーボスの微小偏芯運動が起っているので、円板及びスタ
ンパ間にずれの応力が発生し正確なピットの形状を形成
できなくなるからである。
(7)円板剥離工程 次に、紫外線照射を行った後、初期設定ステーション0
から第2ステーションIIへ移動ベースを移動させ、円板
29の直径と剥離除電器のイオン化気体噴出開口の列とが
略一致する剥離除電器の下の位置で停止させる。ターン
テーブルの回転を停止して第2ステーションIIの剥離除
電器を作動させてイオン化気体を噴出させつつ(下方矢
印)かつ凹部17から円板の下方から加圧気体を供給させ
つつ(上方矢印)、剥離除電器の下において、センター
ボス20を上昇させて(13図(m))スタンパから円板を
剥離させる(第13図(n))。このようにして、スタン
パの微小凹凸を転写した硬化フォトポリマの転写層231
を担持した円板29が得られる。
剥離除電器は案内溝に渡って架設され、移動ベース上の
円板の直径がイオン化気体の気体噴出孔列に一致するよ
うに停止されている。したがって気体噴出孔から噴出す
るイオン化気体は円板の主面に当る。イオン化気体は、
直接、転写層に当たらないが、スタンパから円板が剥さ
れるときに円板の表面に発生する静電気を打消して、静
電気による埃の付着を防止する。さらに、上から剥離除
電器のイオン化気体、下から中央凹部17の加圧気体をそ
れぞれ印加し、ターンテーブル外周部と筐体との間隙か
ら下方へ気体を吸引しているので、円板剥離中の硬化フ
ォトポリマの微小破片が、スタンパ15上に舞い降りるこ
とを防止できる。
次に、第2ステーションIIから第1ステーションIへ移
動ベースを移動させそこで停止させる。外周マスクを取
り外し、完成した転写層付円板を取外す。
このように第1ステーションIないし第3ステーション
IIIにおけるかかる一連の工程を繰り返し実行すること
により順次、転写層付円板が得られる。
従来装置によれば装置を休止する場合などにはスタンパ
上に保護フィルムを貼付してスタンパの保護を行ってい
たが、この場合、フィルムの糊が気泡を巻き込みフィル
ム及びスタンパ間に気泡を残すことになり、かかる気泡
がスタンパ上にしみを発生させることがあった。またさ
らに、フィルムでは薄いため十分な保護とはいえなかっ
た。しかし本発明装置では、放射線照射工程の後、製造
工程を終わりにすれば、円板が保護膜となってスタンパ
の保護が確実にできる。
発明の効果 上述のように本発明によれば、ターンテーブル、センタ
ーボス及び気体圧制御手段を有する移動ベースと、外周
リング及びセンターボスの協働でフォトポリマ中の気泡
を除去する押圧消泡手段とを有する光ディスク製造装置
において、ターンテーブルのスタンパの担持面裏側に、
壁部に複数の貫通孔が設けられかつターンテーブル周囲
から筐体へ気体流を流通させるような負圧室を設けたの
で、転写工程中、粉塵等を発生させることが少なく、装
置下の機構が埃などを発生させても装置上に舞い上がら
せず、さらに小型化が容易な製造装置となる。従って、
本発明の装置により得られる光ディスクは、その信号転
写層の気泡及び粉塵等による再生時のドロップアウトが
少ないものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造装置の概略を示す正面図、第2図
は本発明の製造装置の概略を示す平面図、第3図は本発
明の製造装置の移動ベースの概略を示す部分切欠断面
図、第4図は本発明の製造装置の移動ベースのセンター
ボス近傍の概略を示す拡大断面図、第5図は本発明の製
造装置の筐体及び移動ベースを説明するための概略側面
図、第6図は本発明の製造装置のフォトポリマ吐出機構
を説明するための概略側面図、第7図(a)及び(b)
は本発明の製造装置の初期接触機構を説明するための概
略側面図、第8図は外部余剰フォトポリマ吸引機構を説
明するための概略側面図、第9図は第2図のB−B線に
沿った剥離除電器の概略部分断面図、第10図は本発明の
製造装置の押圧消泡機構を説明するための概略切欠側面
図、第11図(a)及び(b)は外周リングを説明するた
めの概略断面図、第12図は制御装置の説明図、第13図
(a)ないし(n)は本発明の製造装置による製造方法
を説明するための概略断面図、第14図は初期接触工程に
おける円板の平面図、第15図はターンテーブル中央凹部
の減圧曲線を示すグラフ、及び第16図(a)ないし
(e)は従来の製造方法を説明するための概略断面図で
ある。 主要部分の符号の説明 10……筐体 13……移動ベース 15……スタンパ 20……センターボス 29……透明円板 30……フォトポリマ 32……吸引ノズル 110……フォトポリマ吐出機構 120……初期接触機構 130……余剰フォトポリマ吸引機構 140……剥離除電器 150……外周リング 155……内周リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 17:00 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的パターンを担持するスタンパと円板
    との間に液状の放射線硬化樹脂を充填させ、前記放射線
    硬化樹脂を硬化させて前記光学的パターンに対応する転
    写層を前記円板上に形成する光ディスク製造装置であっ
    て、前記スタンパを担持する平坦部を有しその中央部に
    凹部を有するターンテーブルと、前記凹部内に配置され
    かつ前記ターンテーブルと同一回転軸の周りに前記ター
    ンテーブルと一体的に回転自在でかつ前記回転軸に沿っ
    て移動自在なセンターボスと、前記センターボス上に載
    置される円板の外周部を前記平坦部に押圧する押圧手段
    と、前記凹部に連通して前記凹部内の気圧を調節する気
    体圧制御手段とからなり、前記ターンテーブルの前記平
    坦部の裏側に吸気排気口を備えた負圧室を有しかつ前記
    平坦部の周縁部位置に前記負圧室へ連通する連通口を有
    していることを特徴とする光ディスク製造装置。
JP25991187A 1987-10-15 1987-10-15 光ディスク製造装置 Expired - Lifetime JPH0684027B2 (ja)

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