JPH0683784B2 - マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents
マイクロカプセルの製造方法Info
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- JPH0683784B2 JPH0683784B2 JP2415990A JP41599090A JPH0683784B2 JP H0683784 B2 JPH0683784 B2 JP H0683784B2 JP 2415990 A JP2415990 A JP 2415990A JP 41599090 A JP41599090 A JP 41599090A JP H0683784 B2 JPH0683784 B2 JP H0683784B2
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- polyvinyl alcohol
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイソシアネート化合
物とポリアミン化合物の界面重合法により、疎水性物質
をポリウレア壁膜で内包した10ミクロン以下の、特に1
ミクロン以下の微細な粒子径のマイクロカプセルの製造
方法に関する。
物とポリアミン化合物の界面重合法により、疎水性物質
をポリウレア壁膜で内包した10ミクロン以下の、特に1
ミクロン以下の微細な粒子径のマイクロカプセルの製造
方法に関する。
【0002】本発明によるマイクロカプセル化法によ
り、化粧品原料、香料、医薬品、染料、農薬等のマイク
ロカプセル化が可能であり、特に粒子径の微細なものを
必要とする場合には有用である。
り、化粧品原料、香料、医薬品、染料、農薬等のマイク
ロカプセル化が可能であり、特に粒子径の微細なものを
必要とする場合には有用である。
【0003】
【従来の技術】マイクロカプセル化法には、コアセルベ
ーシヨン法、in situ法、界面重合法などが有用な方法
として知られているが、本発明は界面重合法を利用した
ものである。コアセルベーシヨン法は主にゼラチンが使
用されているが、カプセル化工程が複雑で非常に粒子径
が大きくなるため用途が限られてくる。又、耐水性に於
いても完全とはいえない。一般的に、マイクロカプセル
の製法に関し、次に挙げるような問題点がある。 (1) カプセル粒子が凝集し製造中に粘度が上昇したり、
ゲル化したりする。 (2) カプセル製造条件、例えばpH調整、濃度管理、低
温反応等により非常に管理がしにくい場合が多い。 (3) マイクロカプセル化が不十分となり、芯物質の保持
性に欠ける。 (4) 粒子の大きさが不揃いになりやすい。
ーシヨン法、in situ法、界面重合法などが有用な方法
として知られているが、本発明は界面重合法を利用した
ものである。コアセルベーシヨン法は主にゼラチンが使
用されているが、カプセル化工程が複雑で非常に粒子径
が大きくなるため用途が限られてくる。又、耐水性に於
いても完全とはいえない。一般的に、マイクロカプセル
の製法に関し、次に挙げるような問題点がある。 (1) カプセル粒子が凝集し製造中に粘度が上昇したり、
ゲル化したりする。 (2) カプセル製造条件、例えばpH調整、濃度管理、低
温反応等により非常に管理がしにくい場合が多い。 (3) マイクロカプセル化が不十分となり、芯物質の保持
性に欠ける。 (4) 粒子の大きさが不揃いになりやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は製造中
に粘度が上昇したり、ゲル化したりすることなく、pH
調整の管理が不要で、且つ10ミクロン以下の微細な粒子
径を有するマイクロカプセルを容易に製造することが可
能なマイクロカプセルの製造方法を提供することにあ
る。
に粘度が上昇したり、ゲル化したりすることなく、pH
調整の管理が不要で、且つ10ミクロン以下の微細な粒子
径を有するマイクロカプセルを容易に製造することが可
能なマイクロカプセルの製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はポリイソシアネ
ート化合物、疎水性物質、塩化メチレン及びアセトンを
高重合度部分ケン化ポリビニルアルコールの水溶液中で
乳化した後、ポリアミン化合物を添加してポリウレア皮
膜を界面にて形成させることを特徴とするマイクロカプ
セルの製造方法に係る。
ート化合物、疎水性物質、塩化メチレン及びアセトンを
高重合度部分ケン化ポリビニルアルコールの水溶液中で
乳化した後、ポリアミン化合物を添加してポリウレア皮
膜を界面にて形成させることを特徴とするマイクロカプ
セルの製造方法に係る。
【0006】又、本発明はポリイソシアネート化合物、
疎水性物質、塩化メチレンを高重合度部分ケン化ポリビ
ニルアルコールの水溶液中で乳化した後、ポリアミン化
合物を添加して、さらに水溶性溶媒を徐々に添加してマ
イクロカプセル化反応を促進させ、ポリウレア皮膜を界
面にて形成させることを特徴とするマイクロカプセルの
製造方法に係る。
疎水性物質、塩化メチレンを高重合度部分ケン化ポリビ
ニルアルコールの水溶液中で乳化した後、ポリアミン化
合物を添加して、さらに水溶性溶媒を徐々に添加してマ
イクロカプセル化反応を促進させ、ポリウレア皮膜を界
面にて形成させることを特徴とするマイクロカプセルの
製造方法に係る。
【0007】界面重合法によるマイクロカプセルの製法
は、通常ポリイソシアネート化合物等を溶解した疎水性
液体を、乳化剤あるいは分散剤を含む水溶液で乳化分散
させ、ポリアミン化合物を加えてマイクロカプセル化を
行う。しかし、乳化剤及び低分子量の分散剤を用いた場
合ポリアミン化合物を投入すると増粘現象、ひどい場合
にはゲル化を起こしトラブルになることが多い。本発明
において使用する高重合度部分ケン化ポリビニルアルコ
ールでは、上記トラブルとなる増粘及びゲル化現象を防
ぐと同時に微細かつ均一なマイクロカプセルが得られ
る。この場合使用するポリビニルアルコールについて
は、重合度1500以上、好ましくは2500〜3000のものが望
ましい。重合度が1500未満では、増粘及びゲル化現象を
起こしやすい。ケン化度については97〜70%、好ましく
は乳化力の強いケン化度80〜70%のものが望ましい。使
用量については、疎水性物質に対して、ポリビニルアル
コール100%品として、通常1〜10%、好ましくは4〜
8%が望ましい。使用量が少なすぎる場合は増粘現象又
はゲル化が起こり、多い場合はマイクロカプセルの物性
が低下するので好ましくない。
は、通常ポリイソシアネート化合物等を溶解した疎水性
液体を、乳化剤あるいは分散剤を含む水溶液で乳化分散
させ、ポリアミン化合物を加えてマイクロカプセル化を
行う。しかし、乳化剤及び低分子量の分散剤を用いた場
合ポリアミン化合物を投入すると増粘現象、ひどい場合
にはゲル化を起こしトラブルになることが多い。本発明
において使用する高重合度部分ケン化ポリビニルアルコ
ールでは、上記トラブルとなる増粘及びゲル化現象を防
ぐと同時に微細かつ均一なマイクロカプセルが得られ
る。この場合使用するポリビニルアルコールについて
は、重合度1500以上、好ましくは2500〜3000のものが望
ましい。重合度が1500未満では、増粘及びゲル化現象を
起こしやすい。ケン化度については97〜70%、好ましく
は乳化力の強いケン化度80〜70%のものが望ましい。使
用量については、疎水性物質に対して、ポリビニルアル
コール100%品として、通常1〜10%、好ましくは4〜
8%が望ましい。使用量が少なすぎる場合は増粘現象又
はゲル化が起こり、多い場合はマイクロカプセルの物性
が低下するので好ましくない。
【0008】マイクロカプセル化におけるポリイソシア
ネート化合物とポリアミン化合物の反応は、安全性の面
からも、ほぼ完全に反応することが望ましい。マイクロ
カプセル化する疎水性物質、特にパラフイン系のものは
ポリイソシアネート化合物に溶解しないため乳化が不均
一になり反応性が低下し完全なマイクロカプセルの物性
が得られない。従つて、ポリイソシアネート化合物を溶
解し得る補助溶媒を添加する必要がある。その溶媒とし
ては、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステ
ル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化物等がある。
ポリアミン化合物の水溶液とポリイソシアネート化合物
との反応性を高めるためには、補助溶媒の水に対する溶
解度がある程度なければ、ほぼ完全な反応が得られず未
反応イソシアネート及びアミンが残存するので好ましく
ない。塩化メチレン、クロロホルムでは水に対する溶解
度が低いため、マイクロカプセル化反応は非常に低い。
水に対する溶解度が適度にあるものとしては、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトンが望ましいが臭気がきついの
で、マイクロカプセルの用途によつてはこれらの補助溶
媒を除去する必要のある場合が生じる。この場合酢酸エ
チル、メチルエチルケトンは沸点が高く除去が困難であ
る。又、クロロホルム等は、作業上の安全性の面から使
用しづらい。かかる問題点を解決すべく本発明におい
て、塩化メチレンとアセトンを用いることにより酢酸エ
チル、メチルエチルケトンと同程度の反応性が得られる
ことを見い出した。塩化メチレンだけでは水に対する溶
解度が非常に低く界面でのマイクロカプセル化反応が十
分ではないが、アセトンとの併用によりかなり反応性が
向上することがわかつた。塩化メチレン及びアセトンは
沸点が低く加熱処理により容易に除去することができ
る。又、疎水性物質、ポリイソシアネート化合物、塩化
メチレンを乳化しポリアミン化合物を加えた後、水溶性
溶媒を添加しても高い反応性が得られることを見い出し
た。ここで使用する水溶性溶媒とは、アセトン、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブなどが挙げられる。水溶性溶媒の使用量は、水に対し
て20%以上の濃度であれば十分な反応性が得られ、特に
20〜50%の範囲が好ましい。
ネート化合物とポリアミン化合物の反応は、安全性の面
からも、ほぼ完全に反応することが望ましい。マイクロ
カプセル化する疎水性物質、特にパラフイン系のものは
ポリイソシアネート化合物に溶解しないため乳化が不均
一になり反応性が低下し完全なマイクロカプセルの物性
が得られない。従つて、ポリイソシアネート化合物を溶
解し得る補助溶媒を添加する必要がある。その溶媒とし
ては、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステ
ル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化物等がある。
ポリアミン化合物の水溶液とポリイソシアネート化合物
との反応性を高めるためには、補助溶媒の水に対する溶
解度がある程度なければ、ほぼ完全な反応が得られず未
反応イソシアネート及びアミンが残存するので好ましく
ない。塩化メチレン、クロロホルムでは水に対する溶解
度が低いため、マイクロカプセル化反応は非常に低い。
水に対する溶解度が適度にあるものとしては、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトンが望ましいが臭気がきついの
で、マイクロカプセルの用途によつてはこれらの補助溶
媒を除去する必要のある場合が生じる。この場合酢酸エ
チル、メチルエチルケトンは沸点が高く除去が困難であ
る。又、クロロホルム等は、作業上の安全性の面から使
用しづらい。かかる問題点を解決すべく本発明におい
て、塩化メチレンとアセトンを用いることにより酢酸エ
チル、メチルエチルケトンと同程度の反応性が得られる
ことを見い出した。塩化メチレンだけでは水に対する溶
解度が非常に低く界面でのマイクロカプセル化反応が十
分ではないが、アセトンとの併用によりかなり反応性が
向上することがわかつた。塩化メチレン及びアセトンは
沸点が低く加熱処理により容易に除去することができ
る。又、疎水性物質、ポリイソシアネート化合物、塩化
メチレンを乳化しポリアミン化合物を加えた後、水溶性
溶媒を添加しても高い反応性が得られることを見い出し
た。ここで使用する水溶性溶媒とは、アセトン、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブなどが挙げられる。水溶性溶媒の使用量は、水に対し
て20%以上の濃度であれば十分な反応性が得られ、特に
20〜50%の範囲が好ましい。
【0009】更に、ほぼ完全な反応を行うため乳化剤と
してHLBが5〜9、好ましくは8〜9のノニオン系乳
化剤を併用する。上記ノニオン系乳化剤として適切なも
のは、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO付加
モル数3)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
(EO付加モル数4)、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル(EO付加モル数4又は5)、ポリオキシエチレ
ン精製ヤシアルコールエーテル(EO付加モル数3)、
ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル(EO付加
モル数4)、ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル(E
O付加モル数17)、ポリオキシエチレンオレエート(E
O付加モル数4.5)、ソルビタンモノラウレート等が挙
げられる。乳化剤及び低分子量の分散剤を用いる場合
は、安定化の為pH等の管理を行う為、反応の終点が判
断できない。しかし、本発明ではマイクロカプセル化反
応が十分に行われたかどうかは、系のpHが中性になる
ことで判断できるので非常にメリツトがある。
してHLBが5〜9、好ましくは8〜9のノニオン系乳
化剤を併用する。上記ノニオン系乳化剤として適切なも
のは、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO付加
モル数3)、ポリオキシエチレンステアリルエーテル
(EO付加モル数4)、ポリオキシエチレンオレイルエ
ーテル(EO付加モル数4又は5)、ポリオキシエチレ
ン精製ヤシアルコールエーテル(EO付加モル数3)、
ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル(EO付加
モル数4)、ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル(E
O付加モル数17)、ポリオキシエチレンオレエート(E
O付加モル数4.5)、ソルビタンモノラウレート等が挙
げられる。乳化剤及び低分子量の分散剤を用いる場合
は、安定化の為pH等の管理を行う為、反応の終点が判
断できない。しかし、本発明ではマイクロカプセル化反
応が十分に行われたかどうかは、系のpHが中性になる
ことで判断できるので非常にメリツトがある。
【0010】本発明における一般的なマイクロカプセル
製造法は 1.ポリビニルアルコール水溶液へ疎水性物質、ポリイ
ソシアネート化合物、塩化メチレン、アセトン、及び乳
化剤の混合物を乳化させる工程 2.アミン類の投入及びマイクロカプセル形成工程 3.加熱処理工程の三工程に大きく分けられる。
製造法は 1.ポリビニルアルコール水溶液へ疎水性物質、ポリイ
ソシアネート化合物、塩化メチレン、アセトン、及び乳
化剤の混合物を乳化させる工程 2.アミン類の投入及びマイクロカプセル形成工程 3.加熱処理工程の三工程に大きく分けられる。
【0011】本発明におけるマイクロカプセルは、粒子
径が10ミクロン以下の非常に微細なものなので機能性を
有する繊維加工に今後十分応用することができる。本発
明においては、高重合度ポリビニルアルコールを使用す
る為繊維加工用として、耐水性、耐溶剤性が期待でき、
更に耐久性を必要とする場合はメラミン等の架橋剤でポ
リビニルアルコールを不溶化すれば良い。本発明におい
て使用する疎水性物質としては、動植物系油性材料とし
て、椰子油、オリーブ油、ひまし油、カルナバロウ、ラ
ノリン、スクワラン、鉱物性油性材料として、流動パラ
フイン、イソパラフイン、ワセリン、固形パラフイン、
合成エステル油性材料としては、ミリスチン酸イソプロ
ピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、
ミリスチン酸オクチルドデシル、高級アルコール系材料
としてはミリスチルアルコール、セタノール、ステアリ
ルアルコール、脂肪酸系材料としては、椰子油、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸など主に化粧品原料が挙げられる。本発明にお
けるマイクロカプセルは、他分野にも十分応用すること
ができ、感圧複写紙、染料、インク、薬品、食料品、塗
料、化粧品、殺菌剤等にも利用できる。
径が10ミクロン以下の非常に微細なものなので機能性を
有する繊維加工に今後十分応用することができる。本発
明においては、高重合度ポリビニルアルコールを使用す
る為繊維加工用として、耐水性、耐溶剤性が期待でき、
更に耐久性を必要とする場合はメラミン等の架橋剤でポ
リビニルアルコールを不溶化すれば良い。本発明におい
て使用する疎水性物質としては、動植物系油性材料とし
て、椰子油、オリーブ油、ひまし油、カルナバロウ、ラ
ノリン、スクワラン、鉱物性油性材料として、流動パラ
フイン、イソパラフイン、ワセリン、固形パラフイン、
合成エステル油性材料としては、ミリスチン酸イソプロ
ピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、
ミリスチン酸オクチルドデシル、高級アルコール系材料
としてはミリスチルアルコール、セタノール、ステアリ
ルアルコール、脂肪酸系材料としては、椰子油、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸など主に化粧品原料が挙げられる。本発明にお
けるマイクロカプセルは、他分野にも十分応用すること
ができ、感圧複写紙、染料、インク、薬品、食料品、塗
料、化粧品、殺菌剤等にも利用できる。
【0012】ポリウレア壁膜を形成する原料であるポリ
イソシアネート化合物としては、m−フエニレンジイソ
シアネート、p−フエニレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、m−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ジフエニル−4,4−ジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフエニルポリイソシアネー
ト、ヘキサメチレン系ポリイソシアネートなどが挙げら
れる。又、本発明において使用し得るポリアミン化合物
としては、エチレンジアミン、フエニレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、トリ
エチレンテトラミン、ピペラジン、ジエチレントリアミ
ン等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、m−フエニレンジイソ
シアネート、p−フエニレンジイソシアネート、2,6−
トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、m−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ジフエニル−4,4−ジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフエニルポリイソシアネー
ト、ヘキサメチレン系ポリイソシアネートなどが挙げら
れる。又、本発明において使用し得るポリアミン化合物
としては、エチレンジアミン、フエニレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、トリ
エチレンテトラミン、ピペラジン、ジエチレントリアミ
ン等が挙げられる。
【0013】本発明におけるマイクロカプセルの芯物質
であるオイルとポリウレア皮膜の比率は、重量比で9:
1〜5:5の範囲、好ましくは6:4〜8:2が好まし
い。製造工程1のポリビニルアルコールを用いての乳化
工程は、製造工程2のマイクロカプセル化工程の反応性
に大きく左右されるので、乳化機にて5000rpm以上の回
転数であることが望ましい。又、製造工程2におけるア
ミンの投入工程においての温度は35℃以下、好ましくは
20〜30℃で行うのが望ましい。又、マイクロカプセル化
は25〜35℃で約1時間反応させることが望ましい。本発
明においては、pH調整の必要性がなく、反応初期にあ
つては強アルカリ性であつたものが反応終了時にはpH
が中性になることで判断できる。製造工程3において
は、加熱処理によりマイクロカプセル化の安定化及び塩
化メチレン及びアセトンの除去を行う。
であるオイルとポリウレア皮膜の比率は、重量比で9:
1〜5:5の範囲、好ましくは6:4〜8:2が好まし
い。製造工程1のポリビニルアルコールを用いての乳化
工程は、製造工程2のマイクロカプセル化工程の反応性
に大きく左右されるので、乳化機にて5000rpm以上の回
転数であることが望ましい。又、製造工程2におけるア
ミンの投入工程においての温度は35℃以下、好ましくは
20〜30℃で行うのが望ましい。又、マイクロカプセル化
は25〜35℃で約1時間反応させることが望ましい。本発
明においては、pH調整の必要性がなく、反応初期にあ
つては強アルカリ性であつたものが反応終了時にはpH
が中性になることで判断できる。製造工程3において
は、加熱処理によりマイクロカプセル化の安定化及び塩
化メチレン及びアセトンの除去を行う。
【0014】
【実施例】実施例1 コロネートHX(日本ポリウレタン製、ポリイソシアネ
ートプレポリマー)24gを塩化メチレン 10g及びアセト
ン 25gにて溶解した後、スクワラン 22g、ミリスチル酸
オクチルドデシル 22g、アイソラン−S(日本石油製、
イソパラフイン)22g、ソルビタントリオレエート 2g
及びソルビタンモノラウレート 3gを加えてよく撹拌し
ておく。これとは別にL−25(信越化学製、ポリビニル
アルコール、重合度2500、ケン化度75%)の2.5%溶液
160gを用意しておき、乳化機にて上記オイルを回転数80
00rpmにて5分間乳化分散させる。この乳化物を500mlの
コルベンに移し撹拌しながらヘキサメチレンジアミン水
溶液(水50gにヘキサメチレンジアミン 6.96gを溶解し
たもの)を徐々に加える。温度を25〜30℃に保ちながら
1時間反応させる。その後温度を上げながら45℃にて更
に30分間反応、更に温度を上げ、70℃にて1時間反応さ
せる。この間にpHは中性付近まで低下する。これを冷
却して30℃以下にする。このようにして得られた乳白色
分散水溶液は、ポリウレア壁膜で疎水性物質を内包した
粒子径1ミクロン以下のマイクロカプセルである。又、
このマイクロカプセルの疎水性物質とポリウレア皮膜の
比率は7:3であつた。
ートプレポリマー)24gを塩化メチレン 10g及びアセト
ン 25gにて溶解した後、スクワラン 22g、ミリスチル酸
オクチルドデシル 22g、アイソラン−S(日本石油製、
イソパラフイン)22g、ソルビタントリオレエート 2g
及びソルビタンモノラウレート 3gを加えてよく撹拌し
ておく。これとは別にL−25(信越化学製、ポリビニル
アルコール、重合度2500、ケン化度75%)の2.5%溶液
160gを用意しておき、乳化機にて上記オイルを回転数80
00rpmにて5分間乳化分散させる。この乳化物を500mlの
コルベンに移し撹拌しながらヘキサメチレンジアミン水
溶液(水50gにヘキサメチレンジアミン 6.96gを溶解し
たもの)を徐々に加える。温度を25〜30℃に保ちながら
1時間反応させる。その後温度を上げながら45℃にて更
に30分間反応、更に温度を上げ、70℃にて1時間反応さ
せる。この間にpHは中性付近まで低下する。これを冷
却して30℃以下にする。このようにして得られた乳白色
分散水溶液は、ポリウレア壁膜で疎水性物質を内包した
粒子径1ミクロン以下のマイクロカプセルである。又、
このマイクロカプセルの疎水性物質とポリウレア皮膜の
比率は7:3であつた。
【0015】比較例1 実施例1に於いてL−25の代わりにGL−05(日本合成
化学製、ポリビニルアルコール、重合度500、ケン化度8
7%)を用いて乳化した場合、ヘキサメチレンジアミン
水溶液の投入時にゲル化した。
化学製、ポリビニルアルコール、重合度500、ケン化度8
7%)を用いて乳化した場合、ヘキサメチレンジアミン
水溶液の投入時にゲル化した。
【0016】比較例2 実施例1に於いて塩化メチレン 10g単独又は、アセトン
25g単独で同様の操作を行つた場合、共にpHが10以下
に低下せずポリウレア化反応が完全に行われなかつた。
従つてマイクロカプセル皮膜も弱くオイルの漏洩が起こ
つた。
25g単独で同様の操作を行つた場合、共にpHが10以下
に低下せずポリウレア化反応が完全に行われなかつた。
従つてマイクロカプセル皮膜も弱くオイルの漏洩が起こ
つた。
【0017】実施例2 コロネートHX 24gを塩化メチレン 15gで溶解した後、
スクワラン 22g、ミリスチン酸オクチルドデシル 22g、
アイソラン−S 22g、ソルビタントリオレエート 2g及
びソルビタンモノラウレート 3gを加えてよく撹拌して
おく。次にL−25の2.5%溶液 160gに上記オイルを乳化
分散させる。この乳化物にヘキサメチレンジアミン水溶
液(水50gにヘキサメチレンジアミン 6.96gを溶かした
もの)を加えた後、イソプロパノール水溶液(イソプロ
パノール 80gと水80gを混合したもの)を徐々に添加し
温度を30〜35℃に保ち1時間反応させる。その後温度を
45℃に上げ塩化メチレンを徐々に抜く。更に温度を上
げ、60℃にて1時間反応させた後、冷却する。この間に
pHは中性付近まで低下する。このようにして得られた
マイクロカプセル含有の乳白色水溶液(イソプロパノー
ル含有)はポリウレア壁膜で疎水性物質を内包した粒子
径1ミクロン以下のマイクロカプセルである。実施例1
及び2で得られたマイクロカプセル含有乳白色水溶液を
120℃で3時間乾燥させると樹脂で覆われたオイル保持
力の良いフイルムが得られた。
スクワラン 22g、ミリスチン酸オクチルドデシル 22g、
アイソラン−S 22g、ソルビタントリオレエート 2g及
びソルビタンモノラウレート 3gを加えてよく撹拌して
おく。次にL−25の2.5%溶液 160gに上記オイルを乳化
分散させる。この乳化物にヘキサメチレンジアミン水溶
液(水50gにヘキサメチレンジアミン 6.96gを溶かした
もの)を加えた後、イソプロパノール水溶液(イソプロ
パノール 80gと水80gを混合したもの)を徐々に添加し
温度を30〜35℃に保ち1時間反応させる。その後温度を
45℃に上げ塩化メチレンを徐々に抜く。更に温度を上
げ、60℃にて1時間反応させた後、冷却する。この間に
pHは中性付近まで低下する。このようにして得られた
マイクロカプセル含有の乳白色水溶液(イソプロパノー
ル含有)はポリウレア壁膜で疎水性物質を内包した粒子
径1ミクロン以下のマイクロカプセルである。実施例1
及び2で得られたマイクロカプセル含有乳白色水溶液を
120℃で3時間乾燥させると樹脂で覆われたオイル保持
力の良いフイルムが得られた。
【0018】
【発明の効果】本発明のマイクロカプセルの製造方法に
よれば、製造中に粘度が上昇したり、ゲル化したりする
ことなく、pH調整の管理が不要で、且つ10ミクロン以
下の微細な粒子径を有するマイクロカプセルを容易に製
造することが可能である。
よれば、製造中に粘度が上昇したり、ゲル化したりする
ことなく、pH調整の管理が不要で、且つ10ミクロン以
下の微細な粒子径を有するマイクロカプセルを容易に製
造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 21/50 27/00 7199−3B D06M 21/00 F 7199−3B D21H 5/00 Z
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリイソシアネート化合物、疎水性物
質、塩化メチレン及びアセトンを高重合度部分ケン化ポ
リビニルアルコールの水溶液中で乳化した後、ポリアミ
ン化合物を添加してポリウレア皮膜を界面にて形成させ
ることを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項2】 ポリイソシアネート化合物、疎水性物
質、塩化メチレンを高重合度部分ケン化ポリビニルアル
コールの水溶液中で乳化した後、ポリアミン化合物を添
加して、さらに水溶性溶媒を徐々に添加してマイクロカ
プセル化反応を促進させ、ポリウレア皮膜を界面にて形
成させることを特徴とするマイクロカプセルの製造方
法。 - 【請求項3】 乳化剤として更にHLBが5〜9のノニ
オン系乳化剤を併用する請求項1又は2の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415990A JPH0683784B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | マイクロカプセルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415990A JPH0683784B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | マイクロカプセルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04225830A JPH04225830A (ja) | 1992-08-14 |
JPH0683784B2 true JPH0683784B2 (ja) | 1994-10-26 |
Family
ID=18524247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2415990A Expired - Fee Related JPH0683784B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | マイクロカプセルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0683784B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5049738B2 (ja) * | 2006-12-06 | 2012-10-17 | 株式会社日本触媒 | 多層マイクロカプセルおよびその製造方法 |
WO2010126000A1 (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-04 | ダイキン工業株式会社 | 太陽電池モジュールおよびそのバックシート |
RU2572992C2 (ru) * | 2012-08-28 | 2016-01-20 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Курская государственная сельскохозяйственная академия имени И.И. Иванова" | Способ получения микрокапсул водорастворимых препаратов пестицидов |
RU2537248C1 (ru) * | 2013-05-24 | 2014-12-27 | Екатерина Евгеньевна Быковская | Способ получения микрокапсул гетероциклических соединений триазинового ряда |
RU2537173C1 (ru) * | 2013-05-24 | 2014-12-27 | Александр Александрович Кролевец | Способ получения микрокапсул гетероциклических соединений триазинового ряда |
-
1990
- 1990-12-27 JP JP2415990A patent/JPH0683784B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04225830A (ja) | 1992-08-14 |
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