JPH068242A - ゴムの粉砕方法 - Google Patents

ゴムの粉砕方法

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JPH068242A
JPH068242A JP285992A JP285992A JPH068242A JP H068242 A JPH068242 A JP H068242A JP 285992 A JP285992 A JP 285992A JP 285992 A JP285992 A JP 285992A JP H068242 A JPH068242 A JP H068242A
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JP
Japan
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rubber
crushing
casing
tpe
crusher
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JP285992A
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English (en)
Inventor
Takayuki Maruyama
隆之 丸山
Naoki Ando
直樹 安藤
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YAMASHO KK
JSR Corp
Original Assignee
YAMASHO KK
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B13/00Conditioning or physical treatment of the material to be shaped
    • B29B13/10Conditioning or physical treatment of the material to be shaped by grinding, e.g. by triturating; by sieving; by filtering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2021/00Use of unspecified rubbers as moulding material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2021/00Use of unspecified rubbers as moulding material
    • B29K2021/003Thermoplastic elastomers

Abstract

(57)【要約】 【目的】 経済的にかつ円滑に、30メッシュ程度、好
ましくは50メッシュ程度、更に好ましくは100メッ
シュ程度まで、ゴムやTPE等を粉砕する方法を提供す
ることを目的とする。 【構成】 本発明は、ケーシング(1)と、これに設け
た気体と原料を供給する入口部(2)と、回転軸(3)
に支持された回転刃(4)と、粉砕部(5)とを備え、
粉砕部(5)は外周にそって小部屋状空室(6)を有す
る構成とし、かつ粉砕部(5)はケーシング(1)とせ
まい間隙をなして配置され、さらに、ケーシング(1)
に上記気体と粉砕物が排出される排出部(7)を設けた
粉砕機を構成し、該粉砕機にフレーク状の粒状の,長径
5cm以下の塊状の,または長径5cm以下に粗砕され
た、生ゴム,未加硫ゴム,加硫済みゴム,使用済みゴム
製品,または熱可塑性エラストマーを供給して粉砕する
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主にゴム製造業界、熱
可塑性エラストマー(以下TPEという)製造業界,ゴ
ム加工業界,TPE成形業界,産業廃棄物処理業界,お
よび一般廃棄物処理に関する諸機関において利用できる
ゴムまたはTPEの粉砕方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、粉砕された加
硫済みゴム,使用済みゴム製品,使用済みTPE製品,
または使用済みのゴム/TPE複合製品の粉を利用する
業界、具体的には、建材業界,道路業界,鉄道業界,エ
ネルギー供給業界等の広範囲の業界において利用できる
ゴムの供給方法に関係する。
【0003】
【従来の技術】従来より、ゴムの粉砕は技術的に最も難
しいものの1つと言われて来た。生ゴム,未加硫ゴムお
よびTPEなどを経済的に円滑に粉砕できれば、その加
工方法において多くのバリエーションを与えることがで
き、かつ種々のアロイ、すなわち、ゴム/ゴム、ゴム/
樹脂、ゴム/TPE、TPE/樹脂等の2元,3元の複
合素材の製造も容易にすることが出来る。
【0004】一方で、加硫済みゴム,使用済みゴム製
品,使用済みTPE製品,または使用済みゴム/TPE
複合品などは廃棄処理が困難なものであることが良く知
られている。これらを如何に利用するかは、ゴム加工業
界のみならず、産業廃棄物業界等の一般廃棄物処理に関
する諸機関から注目されて来た。なお、これら用済みの
ゴム、TPEの粉砕と、その粉砕品の再利用について
も、過去より多くの研究がなされて来てはいたが、再利
用を困難にする最大のネックは、ゴム、TPEを経済的
にかつ円滑に粉砕できないことにあった。
【0005】現在、ゴム、TPE、その他の軟質性の物
質を粉砕する最も有効な方法は、冷凍粉砕法である。ゴ
ム、TPE等のガラス転位温度Tgは非常に低いが、こ
のTg以下に冷却すれば硬度が著しく上昇するので粉砕
は容易になる。−50〜−100℃などの低温として粉
砕機も冷却しながら行えば、粉砕自体は可能であり、ゴ
ム、TPEの類を加硫済み、未加硫品にかかわらず10
0メッシュパス程度に粉砕できる。しかし、明らかに冷
却に係るコストが大きくなり、実用上ほとんど意味をな
さないことは自明である。
【0006】一方、常温下で行われている方法は、ジエ
ット式粉砕法による方法が最も優れ、生ゴム,未加硫ゴ
ム,TPEなどの粉砕が行われている。しかし、この方
法においては、20メッシュパス程度に粉砕するのが通
常である。ジェット式粉砕法のうちで、最もゴム状物を
微粉砕できることで従来から知られていたのはターボミ
ル型粉砕機であり、30メッシュ通過量を80重量パー
セント以上にすることも可能である。 しかし、ターボ
ミル型粉砕機では、粉砕時に多量の発熱があり、空気を
流通しながらでも50〜100℃の温度上昇を招き、そ
の分エネルギー(電力)の使用量が大きい。コールドフ
ローの大きいBRなどの生ゴムでは、付着防止剤を入れ
ても温度上昇によって液状化し、粉砕機の内部に付着す
るなどのトラブルも生じる。
【0007】また、用済みゴム製品を粉砕し、これを加
熱して部分的に解重合させて再生ゴムを生成する再生ゴ
ム工業界においては、機械式粉砕法に属する粉砕方法が
なされているのが一般的であり、その粉砕品の粒径は数
メッシュのレベルである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】経済的に円滑に、30
メッシュ程度、好ましくは50メッシュ程度、更に好ま
しくは100メッシュ程度まで、ゴムやTPE等を粉砕
する方法を見い出すことができれば、前述した多くの分
野によい影響を与えることができる。そのためには、冷
凍粉砕ではなく常温下の粉砕が行われなくてはならな
い。また、この粉砕を円滑に実施するには、多くの固定
刃、回転刃を持った機械的な粉砕機ではなく、空気の高
速流や乱流を利用した形式のものではないかと考えられ
ていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑
みてなされたもので、フレーク状の,粒状の,長径5c
m以下の塊状の,または長径5cm以下に粗砕された、
生ゴム,未加硫ゴム,加硫済みゴム,使用済みゴム製
品,またはTPEを下記の粉砕機に供給して粉砕するこ
とを特徴とするゴムの粉砕方法である。
【0010】粉砕機は、図1および図2に示すように、
ケーシング(1)と、これに設けた気体と原料を供給す
る入口部(2)と、縦方向の回転軸(3)に支持された
回転刃(4)と、粉砕部(5)とを備え、粉砕部(5)
は外周にそって小部屋状空室(6)を有する構成とし、
しかも、粉砕部(5)はケーシング(1)と、狭い間隙
をなして配置され、さらに、ケーシング(1)に上記気
体と粉砕物が排出される排出部(7)を設けた点に特徴
を有するものである。
【0011】この粉砕機では、入口部(2)より、ブロ
アーによって気体、通常は空気を送風する。そして、図
示しない電動機によって回転軸(3)を高速に回転させ
ているので、投入物体は気流の流れおよび回転板(8)
によって跳ね上げられて上昇し、回転刃(4)でカッテ
ィングされる。さらに、物体流は粉砕部(5)とケーシ
ング(1)の間隙を通って高速で回転する小部屋状空室
(6)に導かれる。そして、上記投入物体は、個々の空
室(6)の中で高速気体流の衝撃を受け粉砕される。粉
砕を受けつつ物体は次第に上方へ移動され、数段(図1
では3段)の部屋段を上ったのち排出部(7)から排出
される。小部屋状空室(6)を構成する分離板に取付け
た調節板(9)は中心軸方向に対して遠近を若干移動で
きる様になっており、これを運転前に調整セットして、
ケーシング(1)との間の間隙距離を設定することがで
きる。
【0012】この粉砕機は、ターボミル型粉砕機に類似
しているが、異なる点を述べれば、その回転軸(3)が
縦方向に配置されていることと、ガス流を別動力のファ
ンに因っていること等である。このように、回転軸
(3)を縦方向に設置し、粉体流が下から上へ流れるよ
うにしたことにより、偏流は少なくなり、気流粉砕に供
されるエネルギーの比率が大幅に大きくなり、粉体効率
が向上している。また、回転軸(3)にファンを取付け
ず、別に設けたファンによってガス流量を制御する形式
にしているので、最適条件を容易に得られ、エネルギー
消費量を減少させることができた。このため、粉砕機内
での温度上昇が著しく小さくなるとともに、消費電力も
小さくて済む。
【0013】粉砕機の排出部(7)には、サイクロン等
の分級器を複数段それぞれ性能を異ならしめて直列に設
置している。そして、これらの分級器の後段では、さら
に、バグフィルターなどを用いて微細粒子を補集し、次
いで、気体を大気に放出するか、あるいはリサイクルす
るように粉砕システムを構成している。このようなシス
テムでは、手前の分級器で粗粒品をとり後の分級器で微
粉品を補集する形でテストを行えば、投入原料種,投入
速度,気体送風量,粉砕機回転数,粉砕部(5)とケー
シング(1)との間隙距離等の諸条件変化の中で最適の
条件を個々選ぶことができる。
【0014】本発明についてさらに詳細に説明すると次
の通りである。本発明が適用されるものとして、生ゴ
ム,未加硫ゴム,加硫済みゴム,使用済みゴム製品,ま
たはTPEがあるが、これをさらに詳細に述べると、N
R,SBR,BR,IR,IIR,NBR,CR,EP
Rアクリルゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム等である
が、これらに限らず、これらの油展ゴムや混合物なども
使用できる。
【0015】一般的に、生ゴムは、癒着性が強く、粉砕
物が再凝集して再度固まる性質があるので、原料供給時
に、ゴムの供給と同時に凝集防止剤を供給すれば、安定
的に粉末を得ることができる。
【0016】生ゴムは、通常の市販の形、即ちベール状
やシート状のものをカッティングや粗砕して、本願発明
で採用する粉砕機に投入しやすい形状、即ち、長径5c
m以下、好ましくは長径2−3cm位にする必要があ
る。一方、合成ゴム等はベール状へ成形する手前の工程
でフレーク状にすることが多く、この場合は、フレーク
品を使用すればより合理的である。
【0017】未加硫ゴムとは、生ゴムも含んだ未加硫ゴ
ム組成物全般を指すが、ここでは生ゴムに種々のフィラ
ーやゴム薬等を配合してまだ加硫はしていないコンパウ
ンド等をさす。これらのものも、長径5cm以下、好ま
しくは長径2cm位にカッティングして粉砕機に投入す
ることができる。
【0018】加硫済みゴムは、ゴム製品全てを含む言葉
であるが、ここでは、ゴム加工工場内で生ずる加硫済み
ゴムのバリなどの産業廃棄物を指す。これらは、粗砕の
上、本発明の方法で粉砕できる。
【0019】使用済みゴム製品とは、タイヤ、ゴム靴、
ホース等々の使用済みのゴム製品である。通常これら
は、金属や繊維等との複合品になっているが、それにも
かかわらず、それらの多くのものは粉砕可能である。本
発明で使用する粉砕機は、鉄鋼製品であり、その意味で
金属類の粉砕には適当でない。それ故、少くともタイヤ
等では粗砕のあと、スチールコードを磁力等で除いてか
ら粉砕するという形になる。
【0020】繊維を含んだものであっても、長繊維を含
んだものの場合はその含量があまり多くなければ粉砕で
き、また、短繊維を含んだものの場合はその含量が多く
とも粉砕できる。
【0021】TPEとは、熱可塑性エラストマーのこと
であり、常温下で加硫ゴムと同様なゴム的性質を示すも
ので、しかも、高温下では、熱可塑性プラスチックと同
様に流動化でき射出成形機などを使用して容易に成形が
できるタイプの素材である。TPEとしては、スチレン
系TPE(SBS,SIS,SEBSなど)、オレフィ
ン系TPE(PP/EPDMなどポリオレフィンにゴム
をブレンドしたもの)、塩ビ系TPE(TPVC,PV
C/ウレタン共重合物など)、ウレタン系TPE(TP
U)、エステル系TPE(商品名 ペルプレン,商品名
ハイトレル,商品名 Arnitel,商品名 Lo
modなど)、ポリアミド系TPE(商品名 ダイアミ
ドPAi,商品名 グリラックス,商品名 ペバックス
など)、弗素系TPE(商品名 ダイエルサーモプラス
チックなど)、塩素化ポリエチレン(商品名 エラスレ
ン,商品名 ダイソラックなど)、ポリブタジエン系T
PE(商品名 JSR RBなど)が含まれる。TPE
については、素材の場合でも、製品として一旦使用した
後のものでもほぼ同じ扱いで粉砕できる。
【0022】次に凝集防止剤について述べる。これは、
ゴム間の癒着を防止するために投入するものであるか
ら、実際上、癒着性の強い生ゴム、未加硫ゴム及びTP
Eの粉砕時以外は不要である。凝集防止剤としては、ゴ
ム粉末の表面を被覆して、ゴム粉末同志が再度付着しな
いようにするのが役目であるから、自己付着性のない物
質なら何でも使用できる。
【0023】しかし、凝集防止剤としては、最終的にゴ
ムや樹脂コンパウンドに含まれるフィラー等であるのが
好ましい。例えば、このような凝集防止剤として、炭酸
カルシウム,炭酸マグネシウム,クレー,タルク,シリ
カ,金属ステアリン酸,あるいはカーボンブラック等の
粉末が使用できる。
【0024】凝集防止剤は、ゴム粉末の付着防止に十分
な量が必要であり、その量は種々の条件で大きく変化す
る。この凝集防止剤の供給量を決めるのは一般的に難し
いので、これを容易にする方法として、フィラーとして
も使用できる凝集防止剤を多めに供給するようにする。
例えば生ゴム量に対して30重量%位の炭酸カルシウム
フィラー、またはカーボンブラックを供給するのであ
る。このように凝集防止剤を多めに供給した場合には、
粉砕機の後段に設置したエヤーセパレータ、即ちサイク
ロンやバグフィルターのいずれかを用いて凝集防止剤を
分離し、これをリサイクルするようにすれば良い。
【0025】本発明で採用するような粉砕機は、ドイツ
国、アルテンブルガーマシネン社によって製造されてお
り、商品名がウルトラローター型と称されているもので
ある。その基本構造は、図1および図2に示されてい
る。この粉砕機の細部には、気体の高速衝撃流を発生し
易くする設計等が施されている。
【0026】次に、粉砕システムについて述べる。粉砕
システムは、種々の業態に応じて、組立てればよいが、
比較的多用性のある形としては前述したように、ブロア
ー,粉砕機,2基以上のサイクロン、そして最後に微粒
子をも補集する大型サイクロンがバグフィルターを設置
したものが好ましい。
【0027】サイクロンは、粗粒を回収するためのもの
と、微粉を回収するためのものとして、少なくとも2基
連結されて使用するのが好ましい。タイヤトレッド等の
固く、丈夫なゴムは、1回の粉砕において平均粒子径が
10〜20メッシュにしかならず、30メッシュパス
は、20−30%までである。しかし、これらを再度粉
砕機に投入し、2回パスした形にすると、平均粒子径が
40−50メッシュになる。それ故、この様な場合、前
側のサイクロンに蓄積される粗粒品を原料投入口へリサ
イクルする形にしておけば、後側のサイクロンから、き
れいな粒径のそろったゴム粉末を得ることができる。
【0028】なお、他のゴム、即ち、生ゴムやTPEの
粉砕についても、上記したシステムを使用すれば効率よ
り粉砕、分級が可能である。
【0029】
【実施例】
(実施例−1)アルテンブルガー社製ウルトラローター
型粉砕機モデルIII A型(商品名)を使用してNBR
(商品名JSR N240S、ムーニー粘度100℃6
3、結合アクリロニトリル20%)のベール成形前フレ
ーク状物を以下の様に粉砕した。
【0030】この粉砕機は、図1および図2に示すよう
に、気体と原料が通過する入口部(2)と、回転刃
(4)と、粉砕部(5)と該粉砕部と狭い間隙をなすケ
ーシング(1)と、気体と粉砕物が排出される排出部
(7)と回転板(8)とを有し、その粉砕部(5)は外
周にそって小部屋状の空室(6)を有する構成なってい
る。各室(6)の隔壁には、図2および図3に示すよう
に調節板(9)が取付けられており、各調節板(9)を
半径方向に移動させてケーシング(1)との間隙を調整
することができる。なお、図面が複雑になるので、図1
には調節板9を図示していない。
【0031】ここで、粉砕部(5)とケーシング(1)
との間隙を2mmとなる様にセットし、回転数を250
0〜3000rpmの間で調節し、気体は常温空気とし
て、ブロアーを使用して送風量5000〜10000m
3 /hrの間で調節し、原料投入口(2)より上記フレ
ーク状生ゴムを150Kg/hr、軽質炭酸カルシウム
フィラーを15Kg/hrで投入した。
【0032】投入された原料は、回転板(8)によって
はね上げられ、回転刃(4)によって粉砕されるととも
に、気流に乗って粉砕部(5)をケーシング(1)との
間に流入する。粉砕部(5)の回転に伴い、空室(6)
内とケーシング(1)に囲まれた空間にジェット気流S
が生じており、流入した原料は互いに衝突し合って粉砕
されつつ上昇し、気体と共に排出部(7)から排出され
る。
【0033】粉砕機出口に連なって取付けられた2基の
サイクロンおよびバグフィルターで粉砕品を回収したと
ころ、前のサイクロンからは25Kg/hrの粗砕物
(10−40メッシュ)が得られ、後のサイクロンから
は135Kg/hrの粉末ゴム(60−100メッシ
ュ)が得られた。この粉末ゴムの中には9.6重量%の
フィラーが含まれていた。
【0034】(実施例−2)実施例−1と同様にして、
SBR(JSR1712)のフレーク状物を粉砕した。
粉砕部(5)とケーシング(1)の間隙は2mm、送風
量は5000〜10000m3 /hr、回転数は250
0〜3000rpmの間で調節、ゴムフレーク投入量は
150Kg/hr、凝集防止剤として、HAFブラック
(商品名 N−330)を16.5Kg/hr投入し
た。
【0035】前のサイクロンからは10−20メッシュ
品が31Kg/hr程度得られ、後のサイクロンからは
60−100メッシュ品が131Kg/hr程度得られ
た。後のサイクロンから得られたゴム粉末を分析したと
ころフィラーは9.1重量%含まれていた。
【0036】(実施例−3)実施例−2と全く同様にし
て、BR(JSR BRO1)のフレーク状物を粉砕し
たところ、60−100メッシュ品が得られ、このフィ
ラー含有率は9.5重量%であった。
【0037】(実施例−4)以下に示す配合比でNBR
コンパウンドをロール練りして得た。 即ち、 NBR(JSR N240S ベール品) 100.0部 ZnO 5.0〃 ステアリン酸 2.0〃 HAFブラック 50.0〃 SRFブラック 50.0〃 軟化剤(DOP) 15.0〃 老化防止剤 1.0〃 硫黄 0.8〃 加硫促進剤(TMTD) 2.5〃 〃 (CBS) 1.5〃 このロール練り後のシート状物のカットして、20×2
0×5mm位の形として実施例−1に使用した粉砕シス
テムに投入した。
【0038】粉砕部(5)とケーシング(1)の間隙は
2mm、送風量は5000〜10000m3 /hr、回
転数は2500〜3000rpmの間で調節、上記未加
硫ゴムの投入量は150Kg/hr、凝集防止剤に軽質
炭酸カルシウムフィラー15Kg/hr投入した。その
結果、後のサイクロンから、未加硫ゴムコンパウンドの
粉末が145Kg/hr程度得られその粒径は40−8
0メッシュであった。
【0039】(実施例−5)自動車用窓ワクに設置する
シール用ゴム製品は、EPR系のゴム製品である。この
製造工程できる。加硫済みEPRのバリは、従来から産
業廃棄物として廃棄されていた。
【0040】本実施例では、上記自動車窓ワク用EPR
ゴムバリをカットして、長径2−3cmとしたのち、実
施例−1と同様にして粉砕した。粉砕部(5)とケーシ
ング(1)の間隙は2mm、送風量は5000〜100
00m3 /hr、回転数は2500〜3000rpmの
間で調節、EPRゴムバリの投入量は150Kg/hr
としたが、凝集防止剤は当然不用である。後のサイクロ
ンから加硫済みEPRゴム粉末40−70メッシュが1
30Kg/hrで得られた。
【0041】(実施例−6)本発明のゴムの粉砕方法で
は、乗用車の用済みスチールラジアルタイヤの粗砕物
(平均20mm径位、最大のものは長径で35mm)か
ら磁力選別し、スチールコード片を除いた。なお、粉砕
機の運転条件および粉砕システムは実施例−5と同じも
のとした。
【0042】本実施例では、スチールコード片を除いた
ゴム粗砕物を150Kg/hrで投入した処前のサイク
ロンから120Kg/hrの量のゴム粉末(5−20メ
ッシュ)、後のサイクロンから30Kg/hrでゴム粉
末(30−50メッシュ)が得られた。
【0043】また、本実施例では、一旦運転を止め、先
ほど前のサイクロンから得られた5−20メッシュのゴ
ム粉末を粉砕システムに投入した。運転条件は当初と同
じで、投入速度も150Kg/hrとした。その結果、
後のサイクロンから125Kg/hrにて平均粒子径4
0−50メッシュのゴム粉末が得られた。
【0044】(実施例−7)実施例−5と全く同じ条件
にて、スチレン系TPEであり、水素添加型スチレン/
ブタジェンブロックコポリマーであるSEBS(She
ll Chemical 商品名 Kraton G)
を原料として150Kg/hr投入した。後のサイクロ
ンより140Kg/hrの速度で50−80メッシュの
粉末TPEが得られた。
【0045】(実施例−8)実施例−5と全く同じ条件
にて、ポリブタジェン系TPEである1.2ポリブタジ
ェン樹脂(商品名 JSR RB)を原料として150
Kg/hr投入した。後のサイクロンより135Kg/
hrの速度で50−80メッシュの粉末TPEが得られ
た。
【0046】
【発明の効果】本発明によるゴムの粉砕方法によれば、
フレーク状の粒状の,長径5cm以下の塊状の,または
長径5cm以下に粗砕された、生ゴム,未加硫ゴム,加
硫済みゴム,使用済みゴム製品,またはTPEを、常温
下で30メッシュ以下に粉砕することができ、さらに、
条件を選んだり、あるいは粉砕機に複数回通すことによ
り50メッシュ〜100メッシュに粉砕することができ
る。しかも、その粉砕コストは従来に比べて格段の安さ
を実現できる。
【0047】また、生ゴムを微粉砕することで、これを
溶媒に溶解したり、その他のゴムにブレンドしたり、そ
の他の樹脂にブレンドしたりする業界においては、処理
時間の大幅短縮を実現することができる。これにより、
粉末生ゴムを使用した新しいゴム成形法、例えば、未加
硫ゴムやそのコンパウンドを微粉砕することによってパ
ウダースラッシュ成形に類似の新しい成形法を生み出す
ことができる。
【0048】さらに、本発明では、加硫済みゴムを微粉
砕することによって、各ゴム工場で排出されるゴムのバ
リや不良成形品のより良い廃棄物処理を実現することが
できる。すなわち、従来の粉砕機により、一部の加硫済
みゴムは数メッシュに粉砕され、ウレタン系の接着剤で
固められて、ゴルフ場用の歩道マット等に加工されてい
たのに対して、本発明では、ゴム粒径が著しく小さくす
ることができるので、住宅床の防音床材、鉄道用防振路
床等に利用することができる。
【0049】さらにまた、従来より、タイヤ廃棄物等
は、多くの先進国で問題になり出しているが、セメント
製造時の燃料として使用する以外大きな用途はなかっ
た。そして、一般的にセメント工場におけるタイヤの置
き場所が限られているので、大量のタイヤ廃棄物を引き
受けるには限界があったため、かなりの数のタイヤ廃棄
物の利用が十分に進まなかった。これに対して、本発明
では、用済みのタイヤ廃棄物等を粉末化することによ
り、アスファルトと混合して道路舗装用に使用して、夏
のアスファルトだれ、冬のアスファルト割れ等を防止す
ること等の利用を可能にしている。また、同時に、一般
的に微粉炭ボイラーが使用されている多くの電力会社、
化学会社に、本発明による用済みタイヤ等の粉末ゴムを
燃料用として供給することが可能である。
【0050】さらに、本発明によれば、TPEを微粉砕
することで、これをその他のゴムにブレンドしたり、そ
の他の樹脂にブレンドしたりする業界においては、粉末
TPEを使用した新しいTPE成形加工法も生み出すこ
とができる等の種々のメリットを提供することができ
る。すなわち、例えば、多くがポリオレフィン系のTP
E、詳しくは、PP/EPRのブレンド型TPEである
自動車バンパー等の使用済みTPEを微粉砕することに
より、廃棄物問題やプラスチックリサイクル問題を解消
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴムの粉砕方法で採用した粉砕機
を概念的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係るゴムの粉砕方法で採用した粉砕機
を概念的に示す平面図である。
【図3】本発明に係るゴムの粉砕給方法で採用した粉砕
機の粉砕の様子を概念的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 入口部 3 回転軸 4 回転刃 5 粉砕部 6 空室 7 排出部 8 回転板 9 調節板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(1)と、これに設けた気体
    と原料を供給する入口部(2)と、縦方向の回転軸
    (3)に支持された回転刃(4)と、粉砕部(5)とを
    備え、粉砕部(5)は外周にそって多数の小部屋状空室
    (6)を備え、かつ、粉砕部(5)はケーシング(1)
    と所定の間隙を設けて配置され、ケーシング(1)に上
    記気体と粉砕物が排出される排出部(7)を設けて成る
    粉砕機を用い、該粉砕機に、フレーク状の,粒状の,長
    径5cm以下の塊状の,または長径5cm以下に粗砕さ
    れた、生ゴム,未加硫ゴム,加硫済みゴム,使用済みゴ
    ム製品,または熱可塑性エラストマーを供給して粉砕す
    ることを特徴とするゴムの粉砕方法。
  2. 【請求項2】 癒着性の生ゴム,未加硫ゴム,または熱
    可塑性エラストマーを粉砕するに際し、これらの被粉砕
    物に凝集防止剤加えるように供給し、円滑に粉末を得る
    ことを特徴とする請求項1に記載のゴムの粉砕方法。
  3. 【請求項3】 上記凝集防止剤は、ゴムフィラーまたは
    樹脂フィラーとして用いられる無機または有機のフィラ
    ーであることを特徴とする請求項1に記載のゴムの粉砕
    方法。
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